キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【師よ】キャプテン霊夢30【あなたよりも疾く】

1 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/05/26(火) 22:54:45 ID:???
このスレは東方Projectの主人公・霊夢がお賽銭増加の為の
信仰獲得を目指して、奮闘するスレです。
現在は、幻想郷選抜大会に優勝して次回大会への出場権を
獲得する事を目的にしております。
東方Project(東方サッカー)とキャプテン森崎とのクロスオーバー作品です。

読者の皆様に引いて頂いたカードや、投票して頂いた選択肢に従い、物語が展開します。
文章を書くのは初めてなのでお見苦しい部分や誤字・脱字等あると思いますが、
皆様のお時間潰しと、森崎板の活性化のお役に立てれば幸いです。

前スレ
【キスメマジック】キャプテン霊夢29【再び】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1431162521/

【前スレの簡単なあらすじ】
メルラン「超ロングシュート決めたわよー!」
レミリア「ぎゃ王。タベチャウ象」
フラン「お姉様しっかりしてー!?」
パチュリー「ほとんど何もしてないんだけど……能力高いのに……」
心「ダイジェストでJOKER引いてから復調しましたよ!」
勇儀「まさか3本撃って一本も決まらないとは……」
文「先制点は取れましたけどその後が不調ですねえ」
希「3回目でようやく師匠にやられた事をやり返したぞー!」
空「天狗を2回止めたぞー!ついでに同点ゴールもゲット!」
ヤマメ「あれだけ引っ張った密着マークが一発で突破された件について」
パルスィ「キーパーまで届かないなんて……妬ましいわ」
静葉「守備ではそこそこ活躍出来たわよ。お陰で疲れちゃったけど」
三絃「ほっほ、麻呂にもようやく出番が回ってきたでおじゃるの」
妖夢「半霊実体化してJOKER引いたのにのに前半ほぼ出番無しなのですが……」
焔「2本撃たせてもらったのに決まらなかった……向かい風めー!」
キスメ「(これがキスメマジックの力です!……でも2失点しちゃったです)」
萃香「あれ、この流れだともしかして私の出番無し?」

365 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/07(日) 00:00:55 ID:???
★RE・I・MU!!→ クラブ10 ★
★タックルは割と得意な松山→ クラブ9 ★ ※マーク一致!※
★友情補正→ 5 /5★ ※端数切り上げ
21〜25→翼と松山、覚醒!ドリブル+3!タックル+3!

※合計値が21以上の時、フラグ習得!(既にあれば回収)

松山「もらった!」

ズサァアアアアアアア!!!

翼「抜く!」

カッ!カッ!ババッ!

松山「流石だな翼……だが今のはフェイク……これが本物だ!」

翼「えっ!?いや、まだだ!」

シュバァアア!!ササッ!バチィイイ!!!

フェイントを織り交ぜたドリブルで松山を抜きに掛かる翼に対し、
松山もまた中学3年になってから身につけたタックルで対抗する。
だが、翼も素早く反応し完全に奪われる事だけは避けてみせる。

松山「(くっ、何とか弾くのが精いっぱいか。これを初見でかわしかけるのか……)」

翼「(思ったよりやるな、松山君……。霊夢が似たようなタックルを使っていたから
   ぎりぎりで反応出来たけど。少し甘く見ていたかな)」

366 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/07(日) 00:02:40 ID:???
翼「ふぅ……今日はこのくらいにしておこうか」

松山「ああ、かなり充実した練習だったよ。ありがとう、翼」

翼「こっちこそ思った以上に上達出来た。助かったよ、松山君」

2人の練習は日が暮れるまで続く。本当は二人とももっと練習がしたいのだが、人里で世話に
なっている帽子を被った女性から、夜はあまり遠くへ行かないようにと厳命されている。
だが、それでも二人とも練習の成果は実感していた。
幻想郷のトンデモサッカーを見続けたのが良い刺激になったのかもしれない。

また、練習を通して翼は松山をそれなりに見直しており、練習開始前のような侮った感情は薄れつつあった。

翼「(大分上達したが、それでも霊夢に通じるかは分からないな……。
   基礎技術だけでなく、霊夢の使っているような技が、いや、あれは流石の俺でも無理だ。
   ……いや、待てよ?ある!霊夢の使っていたドリブルで俺にも使える物が一つ!)」

霊夢のドリブルの中でただ一つ、特別な力等なくても使える技。勿論簡単な技ではないが、
翼は霊夢がそのドリブルをしていた姿を頭に思い浮かべ、自分ならば出来ると判断する

一方、松山も翼との練習を経て欠点を見つめ直す事により、新たな技を閃きかけていた。。

松山「(フェイントタックルは翼のように反応が早い相手だと対処されてしまう……。
    なら、どうする?フェイントの際の動きをより早くする……難しいな、
    急に反転する際に掛かる足の負担が更に酷くなりそうだ。それなら……)」

※翼のドリブルと松山のタックルが+3されました!全日本との試合の際のパラメータに+されます!
※翼がドリブルフラグを取得しました!
※松山がタックルフラグを取得しました!
※特訓で好結果を出した為、次回から友情補正がdice/4になります(次回があるかは未定)。

367 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/07(日) 00:04:13 ID:???
焔「うう、今日はゴール決まらないし怪我しちゃうしで散々だったよ……。
  何で絵札出した時に限って反転しちゃうのさ……」

希「(そ、それが焔ちゃんのキャラだからとか言わない方が良いよね?)
  げ、元気出して!次は決勝戦だし、焔ちゃんならきっと決められるよ!」

焔「そ、そうかな?」

一方、文からシューズを受け取った霊夢達はスタジアムの外に集合する。
今日からは1日1試合となっている為、午後の試合はない。

鼎「ねえねえ、明日は鈴仙様達の試合だよ!絶対見に行こうね!」

ウサギC「そうだね!姫様達を応援しないと!」

霧雨恋色マジック対永遠亭ルナティックスの準決勝は明日の午前中に行われる。
この試合は永遠亭ルナティックスの決勝進出が掛かっている以上、
偵察するかどうかに関わらずウサギ達は見に行こうとするだろう。

心「あ、でもキャプテンは大丈夫でしょうか?」

霊夢「さっきも言ったけどそこまで心配はしなくていいわよ。
   思いっきり動く事は出来なさそうだけど、スタジアムまでは飛べばいいし、
   着いたら後は座ってればいいからね」

早苗「でも、あまり無理はしないで下さいよ?」

霊夢「分かってるってもう。心配性ね、早苗は」

空「それで怪我悪化させた霊夢が言っても説得力がないと思う」

霊夢「ぐっ、いや、あれはほら試合中のプレイだったし……」

368 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/07(日) 00:05:47 ID:???
白蓮「それで今日はこの後どうしましょうか?」

霊夢「(今日はこの後試合がないのよね。だから偵察する必要はなさそうね。
    明日の試合は永遠亭の試合だし、ウサギ達は行きたがるだろうけど。
    あ、そういえば明日の午後ってウサギ達と特訓の約束してたのよね。
    でも、この怪我じゃ出来そうにないしどうしようかしら……)」

A 今日はこの後自由行動にしよう(1回だけ何処かに出かける事が可能です)
B 今日は神社に戻ってゆっくり休もう(1回誰かと会話可能)
C 皆疲れてるし、今日は帰ってぐっすり休もう(次の日に移行します)
D その他(何かしたい事があれば明記して下さい)

先に2票入った選択肢で進みます。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください

※決勝トーナメントでは敵チームも試合をこなす事に少しずつですが成長します。
 ですので、偵察した数値などが対戦時にそのままとは限りません。

※霧雨恋色マジック対永遠亭ルナティックスは完全イベント試合になります。
 また、ウサギ達がいる関係上、自動的に明日の午前中は偵察となります。

369 :森崎名無しさん:2015/06/07(日) 00:15:03 ID:???
A

370 :森崎名無しさん:2015/06/07(日) 00:18:09 ID:hak+W7pA
B
焔ちゃんあたりに代役頼めるかな

371 :森崎名無しさん:2015/06/07(日) 00:18:40 ID:J8j1RXIM
B

372 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/07(日) 00:47:17 ID:???
B 今日は神社に戻ってゆっくり休もう(1回誰かと会話可能)

霊夢「今日も神社に戻って休みましょう。午後は他のチームの試合はないし、
   私達もなんだかんだで結構疲れてるしね」

心「はい、私もそれで良いと思います」

ナズーリン「了解した」

空「霊夢の怪我の事もあるしね。それが良いと思うよ」

霊夢の言葉に特に反対する者はいない。霊夢が怪我をしている事もあり、
あまり離れない方が良いと思っているメンバーもいたりする。

ルナサ「今日のお昼の当番は私だったな。試合では後半からしか出てないし、
    精々こちらで腕を振るわせてもらうとするか」

焔「やった!もうお腹ペコペコ!」

希「焔ちゃんも一応怪我してるんだから、あんまりはしゃがないようにね?」

焔「大丈夫だよ、希ちゃん。もうほとんど痛みはないし」

心「あ、わ、私も手伝います!(少しでも料理を覚えないと……)」

ルナサ「そうか?ならお願いするよ」

早苗「私もお手伝いしますよ。今日は比較的余裕がありましたから」

373 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/07(日) 00:50:04 ID:???
博麗神社に戻った霊夢達は、ルナサの作った洋風な昼食に舌鼓を打ちつつ、
(余談だが、いくつかの料理は切り口が歪だったり大きさがばらばらだったりしていたらしい)
今日の試合の感想や反省等を話したり、明日の試合の予想などを話したりする。

その後はいつものように各メンバーそれぞれの部屋に戻り休みを取る。
霊夢は鼎からあまり歩かない方が良いと言われているのでじっとしていたが、
どうも手持無沙汰に感じてしまい、誰かと話そうかと考える。

霊夢「ふう、痛みは大分引いてきたけどテーピングなんて始めてだから鬱陶しいわね。
   これじゃ練習なんて出来そうにないし。今は……午後の3時くらいか。
   特に誰も出掛けてはいなさそうね。さて、どうしようかしら?」

A 早苗
B ルナサ
C メルラン
D リリカ
E 因幡 焔
F 因幡 希
G ウサギC
H ウサギB
T ウサギA
J 因幡 心
K 因幡 鼎
L 魂魄妖夢
M 霊烏路空
N ナズーリン 
O 聖白蓮
P リリーW

先に2票入った選択肢で進みます。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

374 :森崎名無しさん:2015/06/07(日) 00:59:07 ID:hak+W7pA
C
あ、焔ちゃんも怪我してたじゃん!(汗)

375 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/07(日) 01:17:04 ID:???
>>374さん
はい、なので焔に頼むのはやめておいた方が良いと思います。

投票途中ですが今日の更新はここまでとさせて頂きます。
皆様、本日も遅くまでお疲れ様でした。

376 :森崎名無しさん:2015/06/07(日) 01:23:28 ID:Th1hsI66


377 :森崎名無しさん:2015/06/07(日) 01:29:20 ID:???
乙です
そこのラストエリクサー売る人!
だいたいそれって終盤で伝説の武器とかそういうのそろってるからお金使わないだろ!
結局ラスエリは持ち腐れじゃないか!

378 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/07(日) 23:45:28 ID:cgjzDw3U
>>377さん
乙ありです!
ラスエリさんは犠牲になったのだ……。

C メルラン

霊夢「あ、いたいた。って神社の外で何してるの?」

メルラン「んー?楽器の調整をしてたのよー?最近はサッカーばっかりだけど、
     優勝出来たら盛り上げるためのライブとかもしたいしねー。
     っていうか霊夢、一人で歩いて平気なのー?」

霊夢「だから心配し過ぎだって。一応こうして杖も持たされてるんだし」

霊夢の手にはナズーリンから持たされた杖があり、姿だけ見ると骨折しているようにも見える。
実際はそこまでの重症という訳ではないのだが、どうもこの方面では霊夢は信頼されていないらしい。

メルラン「まあ私は霊夢が良いならそれでいいんだけどー。
     それで、私に何か用かしらー?」

霊夢「(さて、メルランと何を話そうかしら?)」

A 軽く雑談する(カード判定次第で感情度上昇)
B 名無しウサギ達との特訓の件を話して、代役をお願いする
C 今度一緒にお茶でも飲もうと誘ってみる
D 何処かに出掛けないか誘ってみる(お金が掛かる場合があります)
E その他(何か霊夢に言わせたいことがあれば明記して下さい)

先に2票入った選択肢で進みます。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

※メルランのネオ・ファンタズムの威力はスパイクシューズ込みでも55なので、
 条件の1つが『全て防ぐ』から『全て完璧に防ぐ』に変更されます。

379 :森崎名無しさん:2015/06/07(日) 23:54:08 ID:T03GW396


380 :森崎名無しさん:2015/06/07(日) 23:55:23 ID:hak+W7pA
B

381 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/08(月) 00:21:45 ID:???
B 名無しウサギ達との特訓の件を話して、代役をお願いする

霊夢「実はメルランにお願いがあるんだけど……」

メルラン「お願い?珍しいわねー。何かしらー?」

※名無しウサギ達との特訓の事を話しました

霊夢「という訳なんだけど、この通り怪我しちゃって無理は出来そうにないから……。
   悪いんだけど、明日の午後頼まれてくれないかしら?勿論言いだしっぺだし、
   私も見てるだけとは言え行く事は行くけど」

メルラン「そうなんだー。確かにその足じゃシュート撃つのは危ないわよねー」

★特に断る内容でもないので失敗はありません→! card★

先着一名様で引いて下さい。カードのマークによって分岐します。

ダイヤ→???「何の話をしてるんですか?」
ハート→???「何の話してるのー?」
スペード、クラブ→メルラン「別に構わないわよー」
JOKER→???

382 :森崎名無しさん:2015/06/08(月) 00:23:09 ID:???
★特に断る内容でもないので失敗はありません→ ダイヤ8

383 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/08(月) 00:54:10 ID:???
★特に断る内容でもないので失敗はありません→ ダイヤ8 ★
ダイヤ→???「何の話をしてるんですか?」

メルラン「別に構わないわよー。何だか面白そうだしー。
     じゃあ明日の午後に練習場に行けば良いのねー?」

霊夢「ええ、悪いけどお願いね」

霊夢の提案に対し特に渋るような事もなく快諾するメルラン。
シュートと楽しい事が好きな彼女にとって、どちらも満たす
霊夢の提案は断る理由が無かった。

これで話は終わりかと思った時に、後ろから新たな声が割り込む。

心「あれ、キャプテンとメルランさん?何の話をしてるんですか?」

霊夢「あら、心じゃない。どうしたの?」

心「いえ、何か外から声が聞こえたので……」

メルラン「えっとねー。今霊夢と話してたんだけどー」

384 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/08(月) 00:56:36 ID:???
※霊夢とメルランは心に事情を話しました

心「そうなんですか……。ウサギCちゃん達も頑張ってますし、上手くいってくれると良いですね」

一番最初にウサギ達の中で名前を貰った心としても、ウサギC達の頑張りは知っている。
キーパーという数の少ないポジションと違ってマリオとヨッシーFCのDFは激戦区だ。
その中で、レギュラーを確保しようと必死に頑張っている姿に密かに勇気づけられた事もある。
だからこそ、次の言葉に繋がった。

心「あ、良ければ私にもお手伝いさせてくれませんか?キーパーがいても
  あまり変わりはないかもしれませんけど……」

霊夢「(確かにウサギC達がメルランのシュートを防げるかって特訓だから、
    キーパーがいても微妙と言えば微妙だけど……どうしようかしら?)」

A せっかくだし心にもキーパーとして参加してもらおう
B いや、特には良いか
C その他(何か霊夢に言わせたい事や他の案等があれば明記して下さい)

先に2票入った選択肢で進みます。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

385 :森崎名無しさん:2015/06/08(月) 01:01:59 ID:mzq2vX+A
A

386 :森崎名無しさん:2015/06/08(月) 01:03:42 ID:UkvJ56mc


387 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/08(月) 01:14:33 ID:???
Aに決まったところで今日の更新はここまでとさせて頂きます。
メルランのシュートが通った時にキャッチやパンチングでセーブするか、
必殺セービングを使わせるかは直前に心に指示が可能です。

次回更新からはもう一方の準決勝、霧雨恋色マジック対永遠亭ルナティックスを
投下する予定ですが、>>368にも書いた通り、久しぶりの完全なイベント試合と
なるので判定や投票無しのシーンが少しの間続く事になると思います。
申し訳ありませんが、ご了承頂けると助かります。

その代わり、本編に習って3位決定戦の方はさっくりと済ませる予定です。

皆様、本日も遅くまでお疲れ様でした。

388 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/09(火) 00:59:22 ID:???
すみません、ちょっと今日は更新が出来そうにありません。
明日は何とか更新したいと思います。

389 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/10(水) 01:46:21 ID:???
A せっかくだし心にもキーパーとして参加してもらおう

霊夢「そうね、じゃあせっかくだし心もキーパーとして参加してもらおうかしら。
   キーパーがいた方がメルランも撃ちやすいかもしれないし」

メルラン「そうねー。キーパーがいた方が練習にもなるしー」

心「はい、ありがとうございます」

小さくペコリとお辞儀をする心に、相変わらず礼儀正しいわねと思う霊夢。
最初の大会の時はもう少し子供っぽさが見られた気もするのだが、最近は
あまりそういう様子が見られない。

霊夢「(成長したと考えるべきなのか、それともまだ完調じゃないのか……。
    まぁ今は調子が良いみたいだし、これが続いてくれれば良いんだけど)」

メルラン「それじゃ、私は楽器の整備に戻っていいかしらー?」

霊夢「え、ええ。勿論平気よ。明日はお願いね」

メルラン「任せておいてー」

霊夢「心もね。もしかしたら出番がないかもしれないけど」

心「いえ、もしそうなればそれが一番だと思いますから」

メルラン「ちょっとー。それは私に失礼じゃないかしらー?」

あ、ごめんなさいと謝る心に冗談よーと笑って済ませるメルラン。
何となく、今の心にはメルランのような能天気な相手の方が良いのかなと思う霊夢だった。

※13日午後の特訓に心も参加する事となりました。

390 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/10(水) 01:47:39 ID:???
(12日目試合結果)
■準決勝第一試合
○マリオとヨッシーFC 6−1 ×地底・妖怪の山連合

・得点者一覧 ※()内はアシスト。ない場合はアシスト無し
(前半)
 3分:射命丸 文
18分:霊烏路 空(早苗)
27分:因幡 希
(後半)
30分:霊烏路 空
33分:博麗 霊夢(早苗)
48分:魂魄 妖夢(ルナサ)
56分:メルラン・プリズムリバー

391 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/10(水) 01:48:54 ID:???
【得点王ランキング】 ※3点以下の選手は省略
(13点)
霊烏路 空(マリオとヨッシーFC)

(12点)
星熊 勇儀(地底・妖怪の山連合)

(10点)
霧雨 魔理沙(霧雨恋色マジック)

(8点)
フランドール・スカーレット(紅魔スカーレットムーンズ)
シュガーサテラ(YO・SEI!)

(7点)
寅丸 星(新生命蓮寺シーカーズ)
射命丸 文(地底・妖怪の山連合)

(6点)
ルーミア(永遠亭ルナティックス)
魅魔(霧雨恋色マジック)

(4点)
因幡 焔(マリオとヨッシーFC)
メルラン・プリズムリバー(マリオとヨッシーFC)
ミハエル(科学と魔法の融合)

392 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/10(水) 01:50:17 ID:???
【アシスト王ランキング】
(10アシスト)
博麗 霊夢(マリオとヨッシーFC)

(7アシスト)
水橋 パルスィ(地底・妖怪の山連合)
八意 永琳(永遠亭ルナティックス)

(6アシスト)
アリス・マーガトロイド(霧雨恋色マジック)

(5アシスト)
八雲 藍(お狐様と化け猫様)

(4アシスト)
因幡 希(マリオとヨッシーFC)
風見 幽香(霧雨恋色マジック)
射命丸 文(地底・妖怪の山連合)

(3アシスト)
村紗 水蜜(新生命蓮寺シーカーズ)
ルナサ・プリズムリバー(マリオとヨッシーFC)
東風谷 早苗(マリオとヨッシーFC)
レミリア・スカーレット(紅魔スカーレットムーンズ)

(2アシスト)
小悪魔(紅魔スカーレットムーンズ)
サニーミルク(YO・SEI!)
封獣ぬえ(新生命蓮寺シーカーズ)

393 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/10(水) 01:52:00 ID:???
天狗A「皆さん、こんばんは。天狗Aです。いつも私の拙い実況を聞いて頂きありがとうございます」

天狗B「天狗Bでーす!このコーナーも結構やってるけど、今って何回目だろう?」

天狗A「間隔曖昧だから分かんないけど……5、6回目くらいなんじゃないかな?
    えーと、それでは今日の準決勝第一試合、マリオとヨッシーFC対地底・妖怪の山連合
    の試合ですが……終わってみれば6−1とマリオとヨッシーFCの圧勝でしたね」

天狗B「いやぁ、でもこの試合こそ接戦になると思ってたし実際前半の半分が過ぎるまでは
    完全に地底・妖怪の山連合の流れだったんだけど、分からないもんだね」

天狗A「原因は何と言っても勇儀さんがまさかの無得点だった事につきますね……。
    キックオフシュートで絵札出したのに、まさかの霊夢さんが奇跡のダイヤK!」

天狗B「スレ主も最初決まったと思っててコメント見て慌てて計算し直して気付いたらしいよ。
    というか心ちゃん以外で止まる可能性があるとは考えてなかったみたい」

天狗A「正に奇跡でしたね……。JOKERとか出たらもっと悲惨な事になってましたけど」

天狗B「でもその後何だかんだで文さんがズバッ!っとドリブルゴール決めたから、
    この失敗自体は実はそんなに痛くはなかったんだよね」

天狗A「そうですね。とにかく地底・妖怪の山連合としては先制点が欲しかったところですし」

天狗B「その後の守備も基本的に作戦ががっちりはまってたんだよね。中盤はほとんど捨てて
    PA内の守備に賭ける。ただし空ちゃんにはヤマメさんの密着マークで対応。
    空いた焔ちゃんが2発シュートを撃つも向かい風のせいもあって防がれる、
    ならばとばかりに希ちゃんが二度に渡って突っ込むもこれも駄目、と」

394 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/10(水) 01:53:23 ID:???
天狗A「流れが変わったのは勇儀さんの2本目のシュートが止まった辺りでしょうか。
    あそこで2点差になってれば本当に負ける可能性もあったと思います。
    その後の勇儀さんのシュートも、絵札以上出さないと止まらないところで
    心さんがしっかりK引き!ここも非常に大きいセーブでしたね」

天狗B「結局勇儀さんこの試合4発も撃ったのに無得点だもんねぇ。しかも2発目以外は
    別にへたれた訳でもないし、ノーコン系統のスキルを発動させた訳でもないのに。
    正直スレ主にとって、勇儀さんの無得点は本気で予想外だったらしいよ」

天狗A「カード制ならではの怖さですね。引きが噛み合うとこういう事もあるという。
    で、そこまで止められちゃうと流石に守備も持たないという感じで、
    前半終了間際から後半3分に掛けてあっという間の3失点」

天狗B「雛さんの噛み合わなさっぷりとキスメちゃんがへたれちゃったのが痛かったね」

天狗A「自分が絡んだせいで2連続失敗→じゃあ相手はダイス魔だし外れよう→空さんのK引き、
    というコンボはマーフィーの法則を如実に感じさせるものでした。でも、地底・妖怪の山連合の
    DFはC様が不調だった事以外はある程度予想通りに活躍してくれて良かったそうです」

天狗B「C様はせめて1回でも4を出してればねえ。あっ、ちなみにヤマメさんのあの特殊技は
    某スレの神様と同じような感じです。今回は活かせなかったけど、非常に強力な技だねー」

天狗A「ちなみに、マリオとヨッシーFCの中にもあの技を覚えられる選手がいるそうですよ」

天狗B「誰だろう?やっぱりDFの誰か辺りかな?」

天狗A「さぁ、それは私にも……。これまでのスレにヒントが出てるらしいけど。っと、もう2レス分使っちゃう!
    ええと、今日の解説は実況の解説をやらせて頂いてます天狗Aと……」

天狗B「アシスタント券天狗Aちゃんのいじり役、天狗Bでお送りしました!次回も宜しく!」

天狗A「何か変なのがくっついた!?え、ええと、次回も宜しくお願いします!」

395 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/10(水) 01:54:49 ID:???
(試合前夜:永遠亭)

永琳は試合前夜ではあるが特にいつもと変わらずに診療室で仕事をしていた。
サッカーはあくまで自分の主に従って行っているに過ぎず、本業はやはり医者である。

コン、コン

一通り片付いたしそろそろ自分も明日に備えて休もうか、と思った頃に
ドアをノックする音が響く。誰かしら、と思う事はない。
こんな時間に自分の診療室を訪ね、更にノックをするとなれば一人しかいない。

鈴仙「師匠、入って良いでしょうか」

永琳「優曇華かしら?構わないわよ、入りなさい」

鈴仙「ありがとうございます。失礼します」

自分の許可を得て、弟子である鈴仙が診療室に入ってくる。
明日の試合の事で何か聞きたい事でもあるのだろうか、と考える。

永琳「(私の見込みでは3.5:6.5でこちらが不利。厳しい試合になりそうね)」

今のこちらのチームはGKでありキャプテンでもある輝夜が不調に陥っている。
正直なところ、分はあまり良くないだろうと永琳は思っていた。

396 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/10(水) 01:56:12 ID:???
永琳「それで何か用かしら?明日は試合だし、早めに寝た方が良いわよ?」

鈴仙「いえ、大丈夫です。それよりもお話したい事があります」

鈴仙にしては珍しい、持って回った言い方。少し緊張している表情から察するに、
単なる試合の相談等ではないだろうと永琳は当たりをつける。

永琳「言ってみなさい」

永琳も少しだけ真剣さを増して鈴仙に対して向き合う。
日頃厳しい事も言ってはいるが、何だかんだで鈴仙は永琳にとって大事な弟子なのだ。

鈴仙「……」

鈴仙は少しの間どう口にしたものかと悩んでいる様子だったが、
やがて顔を上げて永琳の目をしっかりと見据える。

鈴仙「師匠」

永琳「何かしら?」

鈴仙「明日の試合の指揮を……私に預けて頂けませんか?」

永琳「……え?」

珍しく、本当に珍しく永琳は鈴仙の言葉に完全に不意を討たれる事となった。

397 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/10(水) 01:57:37 ID:???
といったところで今日の更新はここまでとさせて頂きます。
当面はこんな感じで判定無しのシーンが続くと思います。
皆様、本日も遅くまでお疲れ様でした。

398 :森崎名無しさん:2015/06/10(水) 17:09:34 ID:???
乙です
鈴仙から溢れるオーラ…これが自機パワーというやつなのか…

399 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/11(木) 01:04:21 ID:???
>>398さん
乙ありです!鈴仙さんから溢れる自機の貫録……。
鼎との特訓が大成功したので、このイベントに繋がってる感じです。

と申し訳ないのですが今日も更新が出来そうにありません。
明日は少しですが更新出来ると思います。

400 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/12(金) 01:52:46 ID:???
申し訳ありません、思った以上に忙しく今日も時間が取れませんでした……。
少しずつ書いてはいるので、何とか明日からは進めていけるよう頑張ります。

401 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/13(土) 15:07:20 ID:???
結局昨日も更新出来ず申し訳ありませんでした。
書いている最中にガチでPCに突っ伏して落ちてしまっておりました。

ようやく筆が進み始めたので、更新再開します。

402 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/13(土) 15:08:43 ID:???
(13日目:午前中)

大会も残すところあと4日。
今日は準決勝第二試合、霧雨恋色マジック対永遠亭ルナティックスの試合が行われる。
この両チームは第二回大会でも戦っており、その際は激戦の末2−1で霧雨恋色マジック
が勝利を収めている。霊夢達にとっても決勝の相手が決まる重要な試合でもあるし、
ウサギ達が応援に行きたがっている為、偵察兼観戦を行う予定である。

霊夢「それじゃ、皆。準備は良い?」

早苗「はい、平気です。でも霊夢さんこそ大丈夫ですか?」

霊夢「一日休んだら少しは歩きやすくなったわ。決勝までには何とかなりそうね」

空「無理しないでよー?」

霊夢の足はとても1日で治るようなものではないが、鼎の処置が良かったか、
それとも早めに交代したのが良かったのか、悪化はしておらず昨日に比べれば
痛みも少し引いてきている。出かけるくらいなら問題はなさそうだった。

ウサギC「頑張って姫様達を応援しようね!」

ウサギA「勿論!」

鼎「鈴仙様を一生懸命応援しないと!」

ウサギB「わたしはてゐさまー」

焔「わ、私は……もこかなぁ?」

ウサギ達はウサギ達で誰を応援しようかと楽しそうに話している。
既に決勝進出を決めている為、メンバーの心境は割と気楽なものであった。

403 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/13(土) 15:09:48 ID:???
(霧雨恋色マジックのミーティング)

魔理沙「よし、皆聞け」

アリス「何よいきなり」

魔理沙「いや、何となくこう言っておかなきゃいけない気がしたんだぜ」

アリス「意味が分からないわ」

魔理沙とアリスのいつものやり取りが終わったところでミーティングが始まる。

魔理沙「前の大会で既にやってるから分かってるとは思うが、向こうのチームは永琳を
    中心とした中盤を支配する事を重視したチームだぜ。てゐのパスとパスカットも、
    パスで攻める事が多いうちには割と厄介だな。後は攻撃陣だが……」

魔理沙はまず永遠亭ルナティックスについて簡単に説明を行う。
ここはある程度事前に説明してある為、メンバーも特に口を挟む事はしない。

魔理沙「で、フォーメーションはいつもと変わらないが……今日は私、魅魔様、幽香の3人で少し
    ミドルシュートを増やしていこうと考えてる。勿論チャンスがあれば普通に攻めるけどな」

アリス「その理由は?」

魔理沙「簡単だ。向こうは中盤は強いが守備力……というよりブロックは強いのが少ない。
    精々慧音くらいだろうな。輝夜は最近の試合を見る限り調子が良くなさそうだし、
    下手に中盤でもがくよりはがんがんシュートを撃っていった方が良い」

大妖精「な、なるほど」

にとり「へぇー、結構考えてるんだねぇ、魔理沙」

404 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/13(土) 15:10:51 ID:???
基本的に霧雨恋色マジックの作戦は魔理沙とアリスの二人が考え、
ミーティングの際に魔理沙が説明するという形が多い。
「弾幕もサッカーもパワーだぜ」と普段から公言している魔理沙だが、
彼女の本質は努力と研究にある。極度の負けず嫌いである彼女は、
勝つ為ならあらゆる手間を惜しまない。

チルノ「あたいも撃っていいよね!」

魔理沙「……まあ1,2発くらいは構わないか」

チルノ「やった!」

幽香「なるほど、ふふ、これは中々楽しそうね」

魅魔「って事は今日のボール運び役はアリスかい?」

アリス「まあ、パスは結構磨いてきたけど……あの薬師を通せるかはちょっと微妙よ?」

レティ「やっぱりうちはドリブラーがいないのが辛いわねー」

霧雨恋色マジック唯一とも言える弱点。それは霊夢や希、文、永琳、ミハエルのような
強力なドリブラーがいない事だった。いや、正確に言えばいる事はいる。

大妖精「?」

魔理沙「(キーパーがチームの中で一番ドリブル上手いってどうなんだろうな。
     こいつカットも結構出来るし、控えキーパーがもうちょい良ければ
     フィールダーとして使う手もあるんだが……)」

おかしな話だが、キーパーの大妖精は突破力だけならば間違いなくチーム一だ。
だが、キーパーとしても安定したセービングを見せる彼女は欠かせない存在であり、
それゆえにオーバーラップという奇策でしかそれを活かせないでいた。

405 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/13(土) 15:11:54 ID:???
魔理沙「(だが、いつまでもその弱点を放っておく魔理沙さんじゃないぜ!)」

霧雨恋色マジックの強みの一つ。メンバーのほとんどが結成当初から変わっておらず、
また控えも少ない為かレギュラーは固定されており、チームの結束が固い事。
幽香やチルノと言った不安要素はあるものの、今のところそれは表面化はしていない。
特に幽香はアリスが不気味に思うほど、大人しくチームプレイに徹している。

魔理沙「いや、今日は出し惜しみは無しだ。いざとなれば温存していたアレを使う」

アリス「……ああ、あれ?自分で言うのもなんだけど、まだ未完成も良いとこじゃない?」

それを活かし、アリスが提案した戦術。幻想郷ではあまり見られない戦術故、
メンバーの戸惑いも大きかったが猛練習の結果、徐々に形にはなってきている。

魔理沙「だからこそだ。霊夢達との試合でいきなり試すより、
    実戦で使って慣れておいた方が良いしな」

幽香「ま、私はなんでも良いわ」

チルノ「うー、あたいあれ苦手なんだけど……」

リリーB「……了解」

妖精A「が、頑張ります!」

妖精F「私達でもあれなら参加出来るし!」

魔理沙の言葉にメンバーがそれぞれの反応を見せるが、
その中でも特に妖精Aと妖精Fが大きな反応を見せる。

魔理沙「よし、それじゃあミーティングを続けるぞ。次に守備だが……」

406 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/13(土) 15:13:03 ID:???
(一方、永遠亭ルナティックスのミーティング)

輝夜「皆、聞いて頂戴。今日のミーティングはへにょい方のイナバがするわ。
   ついでにこの試合の指揮もね。ま、言ってみれば一日キャプテンね」

てゐ「ふぁっ!?」  ミスティア「はい!?」  ルーミア「(お腹空いたのかー)」

妹紅「へ!?」 ウサギV「ふ!?」 ウサギU「ほ!?」

メディスン「で、でも普段って永琳がキャプテンみたいなものじゃ……」

永琳「……」

輝夜のいきなりの爆弾発言に、数名を除きメンバー一同が騒然とする。
誰もが思わず永琳を見るが、永琳は特にじっと佇んだまま沈黙を守っている。

鈴仙「という訳だから。不満はあると思うけど、今日は私がキャプテンを務めさせてもらうわ」

輝夜「これは鈴仙本人の希望で私も永琳もそれを認めてるわ。文句はないわね?」

妹紅「いや、別に構わないけどさ……」

てゐ「ま、いいんじゃない?鈴仙ちゃん、やる気みたいだし」

ウサギV「(れ、鈴仙様って指揮も出来たんだ。凄いな〜)」

ミスティア「(何だか微妙に不安が……)」

積極的、というよりは消極的な賛成だったが特に目立った反対意見も出ない。
輝夜と永琳というこのチームの大きなウェイトを占める二人が認めている以上、
無理に反対しても意味がないという思いもあったかもしれないが、
何だかんだで鈴仙もそれなりにメンバーの信頼を得ている証拠だろう。

407 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/13(土) 15:14:39 ID:???
輝夜「構わないわよ、永琳。たまには面白そうじゃない」

あの後輝夜にも話したところ、迷う素振りすら見せずにそう言い放った。
そうなれば、立場上は従者である自分が反対出来る筈もない。というより、
永琳自身も戸惑いの気持ちが強いだけで、強い反対意思があった訳ではない。

永琳「(サッカーに関しては私の知識なんて大したものじゃない。
    だから優曇華が指揮を執る事、それ自体は別に構わない。
    気になるのは何であの子が突然こんな事を言いだしたかだけど……)」

鈴仙は自己主張の強い方ではない。では何故このような行動に出たのか。
色々考えを巡らす永琳だったが、その答えは非常に単純なものだった。
あまりにも単純すぎて、天才である永琳では考えつかない程に。

鈴仙「(自分でもらしくないなぁと思うけど、あの子に……鼎に影響されたのかな?)」

臆病な癖に無駄にプライドばかり高くて、永琳に挑んでは返り討ちにされていたあの頃の自分。
その時に比べれば自分は落ち着いたと鈴仙は思っている。だが、逆にその時には持っていた
ひたむきさやがむしゃらさ、というものは無くなったと思っていた。

だが、鼎と接するうちに。ひたむきに自分にぶつかってくる鼎を見ている内に。
少しずつ、自分の中で燻っていた昔の気持ちが蘇ってきていた。

師匠に認められたい。師匠に勝ちたい。

その思いが鈴仙を突き動かし、前夜のような行動に出ていた。
そして、輝夜の強引なアシストあっての事とは言えそれは受け入れられた。
鈴仙は心の中でホッと一つ溜め息をついて、すぐさま気持ちを切り替える。
自分で望んだ以上は全力を尽くす。勝つ為の作戦も考えた。

鈴仙「じゃあ、今日のフォーメーションと選手の配置からまず説明するわ」

408 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/13(土) 15:16:28 ID:???
『永遠亭ルナティックス』フォーメーション 3−5−2
−−@−− @ 蓬莱山 輝夜
−−D−− D 上白沢 慧音
−B−A− B ウサギV A ウサギU
−CGF− C 藤原 妹紅 G 鈴仙・優曇華院・イナバ F メディスン・メランコリー
−−−−− 
−I−E− I 八意 永琳 E 因幡 てゐ
−−−−−
−H−J− H ミスティア・ローレライ J ルーミア

てゐ「私が攻撃的MFで鈴仙ちゃんがボランチと、こりゃまた奇抜だね」

妹紅「え、私ボランチかい?パスもカットも苦手なんだけど」

慧音「私は今日はセンターバックか」

永琳「(なるほど、ちゃんと考えているようね)」

鈴仙「まずこのフォーメーションの意図をポジション別に説明していくわ。
   まあルーミアとミスティアはいつも通りね。相手の守備は堅いけど、
   今日も得点期待してるわ」

ルーミア「分かったのかー」

ミスティア「ま、任せておきなさい!焼き鳥撲滅の宣伝の為なら何でもするわ!」

鈴仙「師匠は基本的にいつも通りゲームメイク中心で構いません。
   ただ、あっちはタックルが上手い選手が多いので、
   いつもより気持ちパスを多めにして下さい」

永琳「ええ、分かったわ」

409 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/13(土) 15:17:52 ID:???
鈴仙「次は守備ね。ウサギUとウサギVはミドルシュートが来た時に、
   それぞれ慧音さんのサポート、こぼれ球のフォローに一人ずつ入る事。
   後、この間の試合で見せた魔理沙の超高空からのシュート。
   あれを確実に防ぐ事が貴女達二人の役目よ」

ウサギU「た、大役だ……!」

ウサギV「は、はい!頑張ります!」

マリオとヨッシーFC戦では披露する事が出来なかったウサギUとウサギVのの切り札。
逆に言えば、この試合ではまず警戒されていない為、少なくとも最初の1回は成功が見込める。

鈴仙「慧音さんはミドルシュートが来た時のブロッカーになって欲しいの。
   うちのチームはブロックが得意な人が慧音さんくらいしかいないし……」

慧音「了解した。全力を尽くすよ」

鈴仙「姫様は……頑張って下さい!」

輝夜「何か私だけ指示が適当じゃない!?」

鈴仙「いえ、GKですしあまり指示する事がないなぁって……」

その後も鈴仙は考えられるだけ考えてきた作戦を伝えていく。
前回一度破れている相手という事もあり、メンバーの表情も真剣そのものである。

永琳「(……優曇華も成長してるのね。これが永遠の命を持つ者と持たない者の差かしら。
    どちらにせよ、この試合で私が出来る事は一選手として動く事のみね。
    私にあれだけ担架を切ったのだから、期待させてもらうわよ、優曇華?)」

真意はまだ掴めていないが、永琳はこの状況に流される事を決めた。
それが良かったのか悪かったのか、数時間後には全てが分かる。

410 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/13(土) 15:18:55 ID:???
『永遠亭ルナティックス』フォーメーション 3−5−2
−−@−− @ 蓬莱山 輝夜
−−D−− D 上白沢 慧音
−B−A− B ウサギV A ウサギU
−CGF− C 藤原 妹紅 G 鈴仙・優曇華院・イナバ F メディスン・メランコリー
−−−−− 
−I−E− I 八意 永琳 E 因幡 てゐ
−−−−−
−H−J− H ミスティア・ローレライ J ルーミア

『霧雨恋色マジック』フォーメーション 4−4−2
−H−J− H霧雨魔理沙 J魅魔
−−−−− 
−−I−− I風見幽香 
−−−−− 
−AGE− A妖精A Gアリス・マーガトロイド EリリーB
C−F−B Cレティ・ホワイトロック F妖精F B河城にとり
−−D−− Dチルノ 
−−@−− @大妖精

411 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/13(土) 15:21:10 ID:???
一旦ここまでです。続きは夜にまた更新します。

412 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/14(日) 00:28:31 ID:???
ワァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!

ウオォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!

天狗A「さぁ、両チームの選手が入場して来ました!スタンドが物凄い歓声に包まれています!
    準決勝第二試合、霧雨恋色マジック対永遠亭ルナティックス、間もなく試合開始です!
    泣いても笑っても残すところは後2試合!昨日勝利して既に決勝進出を決めている
    マリオとヨッシーFCに対し、挑戦権を得るのはどちらのチームか!」

天狗B「(天狗Aちゃん、3位決定戦も残ってるから後3試合だよ?)」

天狗A「(あ、やばっ!?)え、えーと、失礼しました!明後日に3位決定戦がありますので、
    残り3試合の間違いでした、申し訳ありませんー!」

「気にしなくて良いぞー!」「そんなところも可愛い!」「もっと噛んでくれー!」

天狗A「(うう、何か喜んで良いのか悪いのか分からない……)」

天狗B「(シャッターチャンス!)」

天狗A「そ、それでは今日の解説はもう皆さんお馴染み、翼さんと松山さんです!
    残り試合も少なくなってきましたが、今日も解説お願いします!」

松山「あ、ああ、宜しく頼む」

翼「宜しく」

いつものように答える二人だが、その声色は何処か重さを感じさせる。

天狗A「(あ、あれ?なんか二人ともちょっとお疲れ気味?
     それなら私が余計に頑張らないと!全てはボーナスの為!)」

413 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/14(日) 00:30:00 ID:???
霊夢「それにしても凄い観客ねぇ」

白蓮「今や幻想郷で一大ブームになってますからね、サッカーは。
   人里の子供達の間でも人気みたいですし」

ルナサ「解説をしている人間が人里でたまに教えているという話も聞くな」

現在の幻想郷ではサッカーが非常に流行っている。弾幕とは違い弱い妖怪や人間でも
数を揃えればチームを組めるし、練習して技術を磨けば勝つ事も出来る。
霊夢自身も、そういえば最近あまり弾幕をしてないなと思い出す。

霊夢「(別に厄介事が起きてる訳じゃないけど……この状況って大丈夫なのかしら)」

何となく霊夢は得体の知れない不安に駆られる。
だが、それはすぐ傍にいるメンバーの歓声によって霧散する。

ウサギC「姫様ー!永琳様ー!頑張ってー!」

鼎「鈴仙様ー!頑張ってくださーい!」

焔「妹紅ー!もこもこー!」

希「姫様ー!」

ウサギB「てゐさまー!」

リリーW「お姉ちゃん、ファイトですー!」

霊夢「……この子達は元気ねぇ」

早苗「霊夢さん、何かその言い方おばさんっぽいですよ?」

414 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/14(日) 00:31:42 ID:???
ナズーリン「で、霊夢はどっちが勝つと思う、この試合?」

霊夢「んー、微妙なところだけど、魔理沙達の方が少し有利じゃないかしら?
   FWの攻撃力もDFの守備力も向こうの方が上っぽい気がするし。
   ただ、永琳がいる分中盤はあいつらの方が有利っぽいから、
   攻撃回数次第ではどうなるか分からないわねぇ」

ナズーリン「なるほど。私も大体同感だよ」

白蓮「輝夜さんの調子が戻っていれば良いのですが……」

メルラン「そういえば、私達とやった時は不調だったわねー」

マリオとヨッシーFCとの試合で一度もシュートを止める事なく5失点を喫した輝夜。
試合後に声を掛けたがかなりショックだったようで、その後不調から抜け出せていないらしい。

心「で、でも、姫様ならきっと大丈夫ですよ!」

空「私達と最初にやった時は凄かったもんね」

ナズーリン「そういえば、君はどっちを応援するんだい?」

空「私?んー、どっちでもいいかなぁ」

さとりや燐と言った家族がいる訳でも、ヤマメやキスメと言った地底の仲間がいる訳でもない空は、
試合の勝敗にはそこまで興味はないらしく、単純に他の皆が来るからついてきたという様子である。

415 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/14(日) 00:32:48 ID:???
輝夜「あらあら、あの子達ったらあんなに声を張り上げちゃって……。
   一応、今は敵チームだって事忘れてるのかしら?」

永琳「ですが、これで無様な姿を見せる訳にはいかなくなったのではないですか、姫?」

輝夜「……言うわね、永琳」

永琳「いつまでも腑抜けてるような貴女じゃないでしょ、輝夜」

鈴仙「(鼎は来てるか……これは余計に負けられないわね)」

輝夜「(イナバのやる気と言い……スランプなんて言ってる場合じゃないかしらね。
    この子達の主として、少しは意地を見せられるようにしないと)」

永琳と輝夜が軽口をかわす中、鈴仙や他のメンバーはウォームアップで体を解す。
試合開始の時刻となり、魔理沙と鈴仙がセンターサークルへと向かう。

魔理沙「お、今日のキャプテンは輝夜じゃなくてお前なのか?」

鈴仙「ええ、不満かしら?」

魔理沙「いや、別に誰が相手だろうが構わないぜ。勝つのは私達だからな」

鈴仙「言ってくれるじゃない。前の試合の借りは返させてもらうわよ」

魔理沙「へぇ、いつもとは気迫が違うな。そうでなきゃ面白くないぜ」

審判「……両チーム、私語はそこまでにしなさい。コイントスを行うよ」

コイントスの結果、先攻権は永遠亭ルナティックスとなった。
そしていよいよ試合が開始される。

416 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/14(日) 00:36:14 ID:???
試合開始!というところで短くて申し訳ありませんが今日はここまでです。
イベント試合ではありますが、名目上は偵察なので多少情報も手に入ります。
なるべく早く終わらせて、決勝戦まで進めるように頑張ります。

皆様、本日も遅くまでお疲れ様でした。

417 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/15(月) 01:23:06 ID:???
すみません、今日も更新は出来なさそうです。
中々筆が進んでくれません……。

418 :森崎名無しさん:2015/06/15(月) 01:25:48 ID:???
筆が進むようになるまで待ってるよ!

419 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/20(土) 00:53:21 ID:???
>>418さん
暖かいお言葉ありがとうございます。
思った以上に停滞してしまいました……。

すみません、今日も更新は出来そうにないのですが生存報告だけさせて頂きます。
仕事が一気に忙しくなってしまい、まともな時間に帰れていない状態です。
明日も仕事なので難しそうですが、日曜日は少し進める予定です。

420 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/21(日) 23:07:16 ID:???
天狗A「コイントスの結果、ボールは永遠亭ルナティックスが取った模様です!
    両チームの選手がフィールドに散っていきます!霧雨恋色マジックは
    一貫して4−4−2のフォーメーションですが、永遠亭ルナティックスは
    今日は3−5−2の形を取っております」

翼「中盤を制するものはゲームを制す。つまり霊夢が……」

松山「こ、これまでの試合から見て永遠亭ルナティックスは中盤の支配を重視する傾向がある。
   マリオとヨッシーFCとの2−6−2はその極端な例だな。だが今回は……」

翼の言葉に素早く反応した松山が被せるように解説を重ね、何とかピンチを凌ぐ。
そうこうしている内に、試合開始の笛が鳴る。

ピィーーーーーーーーーーーーー!!!

てゐ「そらっとね〜」

天狗A「さぁ、準決勝第二試合、霧雨恋色マジック対永遠亭ルナティックスの試合が始まりました!
    キックオフのボールはてゐ選手から永琳選手へ!いつもでしたらキックオフは鈴仙選手が
    行う事が多いのですが、今日はボランチの位置まで下がっております!」

永琳「さて、まずはお手並み拝見かしら?」

魔理沙「へっ、随分余裕ぶってるが……こいつがかわせるか!」

魅魔「貰ったよ!」

ズシャアアアアアアアアアアアアアア!!

シュバアアアアアアアアアア!!!

421 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/21(日) 23:08:58 ID:???
永琳「(思ったより鋭い、だけど、これくらいは……)」

クルッ フワッ ババッ!!

魔理沙「ちっ!?」

魅魔「う!?」

魅魔のフォローを受けた魔理沙が鋭いタックルを仕掛けるものの、
永琳は柔らかいボールタッチでしっかりそれをかわしてみせる、
最初の勝負はまず永琳に軍配が上がる事になった。

天狗A「永琳選手、まずは挨拶代わりとばかりに2人をかわす!
    やはりこの選手のドリブルはそう簡単には止まりません!」

アリス「(魔理沙のタックルも結構鍛えてある筈なのに……。流石は永琳と言ったところかしらね)
    リリー、今度は私達も上がってくわよ。幽香も合わせて3人掛かりで止めるわ。
    妖精Aと妖精Fは待機しておいて頂戴。レティはサイド突破はなさそうだから中央に入って」

リリーB「……分かった」

妖精A「りょ、了解です!」

妖精F「大さんまで通さないように頑張るのよ!」

レティ「分かったわ〜」

永琳「(……指示が早い。向こうも当然こちらの攻撃は対策済みという訳ね)」

永遠亭ルナティックスの欠点はFWの2人、ルーミアとミスティアにボールキープ能力が無い事である。
そして、高い打点でのシュートも得意としていない為、放り込みも難しい。その分、決定力だけで言えば
二人揃ってという条件付きとはいえ幻想郷のストライカー達の中でも上位に位置するのだが。

422 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/21(日) 23:11:08 ID:???
永琳「(どうせ読まれてるなら、余計な事はせず一気に前線へと繋ぐ)はっ!」

パシュウ!!!

リリーB「……!」

アリス「させないわ!オルレアン、貴女の出番よ!」

オルレアン「モライマスヨ!」

シュルルルッル!!!パシィイイイイイイン!!!

永琳「くっ!」

妖精F「す、すごーい!流石アリスさん!」

妖精A「私達もあれくらい活躍しないと……!」

天狗A「ここでアリス選手がボールカット!流石霧雨恋色マジックの司令塔の一人!
    そうそう簡単には永遠亭ルナティックスにチャンスを作らせません!」

幽香「あら、出番が無かったわね。ま、どっちでもいいけど」

鈴仙「(師匠のパスがカットされるなんて……タックル重視かと思ってたのに、
    パスカットもされるか。アリスだけかもしれないけど)」

てゐ「(んー、あれならデューパーで通せそうかね?)」

永琳のドリブル・パスはこのメンバーの中でも一枚抜けているが、圧倒的な差ではない。
安定した守備力を持つ霧雨恋色マジック相手では、そうそう簡単に一人で突破は出来ない。
そしてボールを奪った霧雨恋色マジックが動きを見せる。

423 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/21(日) 23:13:07 ID:???
魔理沙「よし、ナイスだアリス!出し惜しみはなしだ!早速あれを使うぞ!」

アリス「了解。皆、いくわよ!」

幽香「あら、もう?せっかちね」

魅魔「まあ試すなら早い方が良いだろう」

リリーB「……把握」

妖精A「が、頑張ろうね!大さんの為に!」

妖精F「うん!全ては大さんの為!」

大妖精「(もう慣れたけど、何で大さんなんだろう……)」

レティ「何処まで上手くいくかしらねぇ」

チルノ「あたいあれ苦手……」

にとり「まぁとりあえずやってみようじゃないか」

ザザザザザザザザザッ!!!

永琳「(DFまでラインを上げて散らばった……?)」

メディスン「ふ、ふえ?何々?」

慧音「オーバーラップ?いや、だがDF全員で上がる等……」

霊夢「(あいつら、何をするつもりかしら?)」

424 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/21(日) 23:15:45 ID:???
アリス「さぁいくわよ!レティ!」

バシィッ!

レティ「チルノ!」

チルノ「お、おお!それー!」

バシィッ!

妖精A「わ、あぶないなぁ。えーい!」

バシィッ!

幽香「ナイスパスっと。魅魔!」

バシィッ!

魅魔「おっとこっちかい。一旦戻すよ!」

バシィッ!

天狗A「こ、これは霧雨恋色マジック、何とDFも含めて全員で上がりつつパスを回す!
    しかも、パスとパスの間の間隔が非常に短い!こ、これは一体何を狙っているのでしょうか!?」

「な、なんだこのパス回し」「とりかご……って訳じゃないか」「それならDF上がらないだろ」
「っていうかちょっとずつ前に出てないか?」「っていうかはええ!?」

翼「松山君、これは……」

松山「ああ、ここでこんな組織的な攻撃を見る事になるとは思わなかったな……」

425 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/21(日) 23:18:28 ID:???
翼と松山が驚くのも無理はない。霧雨恋色マジックの戦術はそれだけ予想外のものだった。

天狗A「あ、あの、申し訳ないのですがこれはどういった狙いがあるのでしょうか?
    見た感じだと、ただパス回しをしてるだけに見えるんですけど……」

何が何だか分からない、と言った感じで天狗Aが二人に解説を求める。
実況をやりながら少しずつサッカーの事を勉強している天狗Aだったが、
そもそも幻想郷にはサッカーの事を勉強出来る題材が少ないのだ。

松山「いや、俺も練習した事がある訳じゃないから本で読んだ程度なんだが……。
   こういった形でショートパスを繋ぎながら相手にボールを渡さない事を第一に考えて、
   支配率を上げつつチャンスを作っていくという戦術があるんだ」

外の世界で言えば『ポゼッションフットボール』と呼ばれる戦術に近い。
「ボールを失うリスクを出来るだけ下げて、確実なパスを繋げながら相手を崩しきる」
というのが基本的な思想であるが、ただ近い相手にパスを回せば良いというものでもなく、
カウンターのリスクもある為プロのチームでも簡単には習得出来ない戦術とされている。

天狗A「な、なるほど。初めて知りました……。勉強になります……」

翼「ただ、見た感じだけでも穴はありそうだね。混乱させられてる今の状況じゃ見つけるのは難しいだろうけど」

勿論、完成度で言えば外の世界のプロチームとは比べるべくもない。
また魔理沙達のパス回しは本来のポゼッションフットボールの考え方からすると、
やや攻撃的であり、ボールを奪われない事よりも素早いパス回しを続ける事により、
相手の守備の形を崩す事を目的としている。

チーム設立当初からメンバーがあまり変わっておらず、更に控えが少ない分レギュラーもほぼ固定。
元々ドリブルが得意なメンバーが少なく、逆にパスが得意なメンバーが多い事。
こういうパス回しに関する指揮能力が高い、七色の人形遣いことアリス・マーガトロイドの存在。

これらが相まって、霧雨恋色マジックはこの難しい戦術を曲りなりにも習得していた。

426 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/21(日) 23:21:06 ID:???
アリス「(パチュリーは守備的なオフサイドトラップを選んだ。確かに一定の効果はあったけど、
     ミドルシュートやマイナスクロスの事を考えると、オフサイドトラップは能動的に破られやすい。
     だから私はより攻撃的な方法を選んだ。後は何処まで慣れられるかだけね……)」

幻想郷のサッカー選手は個人技は強いが、チーム単位での戦術にはあまり馴染みがない。
マリオとヨッシーFCのゾーンプレスですら、試合の中で習熟度を上げている状況である。
それは霧雨恋色マジックも例外ではなく、この戦術の導入を魔理沙とアリスが提案した際も少なくない反発があった。
だが、最終的にはメンバーは受け入れる。それは勿論、マリオとヨッシーFCを倒す為である。

ルーミア「は、はやいのかー!?」

ミスティア「そ、そもそも私守備苦手だしー!」

てゐ「うわ、何これ。何処にカット行けばいいのよ!?」

永琳「(……一人一人のパスの精度はそこまでじゃないけど、これだけ数が多いと面倒ね)」

鈴仙「(まずい、私も含めて皆動揺しちゃってる!)」

一方、永遠亭ルナティックスのメンバーは幻想郷では滅多に見られない
チームレベルでの高速パス回しに完全に翻弄されてしまっていた。
落ち着いて対処しようとすれば穴は見つかるのかもしれないが、
チーム全体が動揺している現状ではそれは難しい。

アリス「(相手の守備が大分崩れたわね。今なら左程妨害なく通せる)魔理沙!」

バシィッ!

鈴仙「あっ!?」

妹紅「し、しまった!?いつの間にそっちに!?」

427 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/21(日) 23:24:34 ID:???
魔理沙「ナイスパスだアリス!へへ、もらったぜ!」

ぐわぁあああああああああああ!!!

そして、ついにゴール前で魔理沙にボールが渡ってしまう。
霧雨恋色マジックは攻撃の駒が非常に豊富な為、魔理沙一人を警戒は出来ないし、
全員が小刻みにポジションを変えながら動いている為マークもしづらい。
その隙を突いて、魔理沙にボールを通されてしまった。

魔理沙「喰らいやがれ永遠亭ルナティックス!これが私のネオ・マスタースパークだぜ!」

バギョオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!

ギュギュギュグゴオオオオオオオオオオオオオオ!!!

ウサギV「ぴぎゃー!?」

慧音「がはっ!?」

輝夜「きゃああ!?」

ズサァアアアアアアアアア!!!

ピィッピィーーーーーー!!!

魔理沙「へへ、まずは1点目だな!」

今大会、絶好調の魔理沙のシュートに対し、スランプ気味な輝夜はあっさり吹き飛ばされてしまう。
前半6分、魔理沙のネオ・マスタースパークにより霧雨恋色マジックが1点を先制する。

霧雨恋色マジック 1−0 永遠亭ルナティックス

428 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/21(日) 23:27:31 ID:???
と、霧雨恋色マジックが新戦術を披露しつつ先制点を奪ったところで今日の更新はここまでです。
ここからは少し試合のペースを上げていきます。次は鈴仙さん活躍のターン!になる予定です。
申し訳ありませんが、もう少しの間この試合にお付き合い下さい。

あと、何故かレス数に反映されていないのですが前々スレ>>996さん、>>997さんの
ご質問に対して回答をさせて頂きましたので、宜しければご覧下さい。

皆様、本日もお疲れ様でした。

429 :森崎名無しさん:2015/06/21(日) 23:32:00 ID:???
お疲れ様です!

430 :森崎名無しさん:2015/06/22(月) 18:45:32 ID:???
ポゼッションサッカーとはまた面子的に意外なところが来たな
カットがうまい奴を多めに配置しておいた方が良いんだろうか

431 :森崎名無しさん:2015/06/22(月) 20:16:21 ID:???
まあ、ポゼッションサッカーの対策が分かるまでFW以外でリトリートと言うのもいいんじゃない?
下手に中盤で対処しようとしたらやられそうだし

432 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/23(火) 01:30:34 ID:???
>>429さん
乙をありがとうございます!
その一言がいつも励みになってます!

>>430さん
幻想郷での最終戦なのでちょっと捻った戦術を採用してみました。

>>431さん
こちらのキーパーは強いですしリトリートもありだと思います。
対策無しでは中々ボール奪取に手古摺る事になると思います。

すみません、やはり今週も平日の更新は厳しそうです……。
少しずつ書き溜めて、土日でこの試合を終わらせて判定や
投票のシーンまで持っていけるようにしたいと思います。

433 :森崎名無しさん:2015/06/27(土) 13:15:11 ID:???
日だけで終わるのかな?

434 :森崎名無しさん:2015/06/27(土) 13:16:27 ID:???
間違えた土日だけでおわるのかな?でした

435 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/29(月) 01:06:53 ID:???
>>434さん
すみません、中々思うように書く事が出来ず終わりませんでした……。
とりあえず書きあがったところまでは投下します。

436 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/29(月) 01:08:19 ID:???
開始早々の1点により、試合序盤は霧雨恋色マジックがペースを掴む事になった。
中盤の支配力で言えば永琳がいる分永遠亭ルナティックスが有利な筈なのだが、
相手のDF・GKの安定した守備により中々良い形でシュートまで持っていけない。

そして、一度ボールを奪われてしまうとそこからは霧雨恋色マジックの時間だ。

アリス「妖精A、右よ!」

妖精A「は、はい!」

アリス「リリー!一旦戻して!」

リリーB「……了解」

天狗A「さぁ、霧雨恋色マジックが高速でパスを回し続けます!
    永遠亭ルナティックスも永琳選手とてゐ選手を中心にカットに向かいますが、
    数の多さに翻弄されて中々ボールを奪う事が出来ません!」

永琳「(くっ……霊夢達のように一人の司令塔がいるチームの方がまだマシね。
    狙い目は若干パスの挙動が拙い後方の妖精達なんだけど……)」

てゐ「(ほんっとうにめんどいなぁこれ)」

ルーミア「取れないのかー」

ミスティア「というか割り込んでも私達じゃ奪えるかどうか……」

妹紅「ど、どうしよう?私達も前に出た方が良いのかな?」

慧音「だがそうするとまたさっきみたいに通されないか?」

メディスン「うー、スーさん、どうすれば良いと思う?」

437 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/29(月) 01:09:33 ID:???
再び始まった霧雨恋色マジックの高速パス回しに永遠亭ルナティックスは打開策を見いだせない。
前に出れば先ほどのようにFWをフリーとまではいかずとも薄くしてしまう危険性がある。
逆にDFまで上がってパス回しに参加している分、奪う事が出来ればカウンターのチャンスなのだが、
開始早々してやられた印象を持っている永遠亭ルナティックスは中々積極的に動けない。

アリス「(今のところは狙い通りかしら?このまま終わるとは思えないけど)」

そして、アリスからすればそうしてくれた方がむしろやりやすくなる。
相手が下がれば下がる程、パスを使えるスペースが広がるからだ。

アリス「(永琳が右寄りに移動している。左サイドの警戒は薄い……通せそうね)
    レティ!左の妖精Aに出して!」

レティ「分かったわ〜!それ〜!」

シュルルルルル!!!

妖精A「わ、私ですかー!?」

永琳「(まずい、そっちは!)」

アリス「大丈夫よ!今ならそっちはフリーだわ!」

妖精A「え、あ、本当だ!すごーい!」

妖精Aのキープ力ではサイドアタックは普通に考えれば不可能だ。
だが、永遠亭ルナティックスの守備陣が後ろに固まっている状況なら話は別。
永琳もてゐと協力して必死にパス回しの流れを読もうとするものの、
数に差があり過ぎるせいで中々崩すきっかけを掴めない。

438 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/29(月) 01:11:07 ID:???
タッタッタッ!!!

そのまま妖精Aがサイドライン際を駆け上がっていく。
永遠亭ルナティックスもチェックに向かおうとするが間に合わない。

慧音「来るぞ!」

輝夜「(こ、今度こそ止めないと……!)」

妖精A「私にもようやく初アシストの機会が!それー!」

バシィッ!

幽香「決めるわよ、魅魔!」

魅魔「ああ、分かってるさ!」

バッ!バッ!

魅魔・幽香「「うりゃあああああああああああ!!!」」

魅魔と幽香が得意のツインシュートで2点目を狙いにいく。
だが、ここで鈴仙が鼎との特訓で会得した新技を披露する。

鈴仙「させない!フィールドウルトラバイオレット!!!」

ぶぅぃいいいいいいいいいいいん!!!

突如として鈴仙を中心に薄紫色のフィールドが出現する。
それは彼女の能力「波長を操る程度の能力」を広域に展開したもの。

439 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/29(月) 01:12:59 ID:???
幽香「ぐっ……!?(ぐらっ)」

魅魔「な、なんだい、これは、感覚が……」

そのフィールドは空間の波長をずらし、平衡感覚を失わせる効果を持っている。
それは幽香や魅魔とて例外ではない。波長を操る鈴仙の能力は妖怪にも影響を及ぼす。
そしてタイミングが重要なダイレクトシュート相手の場合、それは致命的な隙となる。

鈴仙「(動きが鈍った!)はぁあああっ!」

バッ!バチィイイイイイイイイイイイン!!!

幽香「ちっ!?」

魅魔「くっ、やるねぇ!」

てゐ「おおー!鈴仙ちゃん、やるじゃん!」

ウォオオオオオオオオオオオオオオオ!!!

天狗A「と、止めたー!幽香選手と魅魔選手のツインシュートを何と鈴仙選手が弾き返した!
    これは驚きのプレイが飛び出しました!鈴仙選手がボランチに位置していたのは
    これが狙いだったのでしょうか!霧雨恋色マジック、惜しくも2点目ならず!」

「な、なんだよ今のはぁ!?」「兎のお医者さんすげえ!」「幽香さんの活躍シーンを奪いやがって……!」

鼎「やった、流石師匠!すごーい!」

鈴仙「(良し、私のこの技は魔理沙達が相手でも通じる!)」

魔理沙「(ちっ、魅魔様と幽香のトリニティスパークをあいつが防ぐなんて予想外だぜ。
     こりゃ多少確率は落ちるが、当初の予定通りミドル狙いでいくのがベストか?)」

440 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/29(月) 01:16:26 ID:???
一瞬思考に耽る魔理沙だったが、実際にはそれどころではなかった。
鈴仙がクリアしたボールが運悪く前線の永琳の元に渡ってしまったのだ。

永琳「良くやったわ、優曇華。……私も貴女の頑張りに応えないといけないわね」

ダッ!

チルノ「あっ!?」

レティ「ま、まずいわー!?」

天狗A「あーっと!これは永遠亭ルナティックスの一気にカウンターだ!
    霧雨恋色マジックは後方の選手も上がっていた為守りが薄くなっています!
    これは大チャンスが一転して大ピンチ!」

そう、魔理沙達の高速パス回しは攻撃時には非常に強力だが欠点もあった。
その一つは実戦経験の不足による、カウンターに対する対処の不慣れさ。
ポゼッションフットボールは後方の守備を行う選手もパス回しに参加する為、
通常に比べて守備のバランスが悪くなってしまう危険性がある。
この時はその悪い面が如実に出てしまう形となった。

アリス「(ちっ、やっぱりまだDFが戻るタイミングが掴めてないわね)」

にとり「こ、これってやばくないー!?」

永琳「そうね、悪いけど、貴女達二人くらいなら簡単に抜けるわよ」

カッ!カッ!ババッ!

アリス「くっ!?」

にとり「は、早すぎて何がなんだかー!?」

441 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/29(月) 01:19:54 ID:???
永琳「(もう遮る相手はいない。ここは私がこのままいくべきね)」

ほとんどフリーとなっているルーミアとミスティアにパスを出す手もあったが、
DFが上がっている分逆にオフサイドになってしまう為その選択は出来ない。
よって、永琳は自分自身で決めに行く事を選択する。

大妖精「わ、私が止めて見せます!」

永琳「(……セービングに比べると1対1での動きはそれ程じゃないわね)」

ふわぁっ

大妖精「えっ?」

永琳は大妖精が突っ込んで来るのを見て軽くボールを蹴りあげる。

トン、トン……

それはドリブルで来ると考えていた大妖精の意表を突いて、
あっさりと頭上を超えてゴールに吸い込まれていった。

大妖精「そ、そんな……」

永琳「(ふぅ、ようやくまともな仕事をする事が出来たわね)」

ピィッピィーーーーーーーーーー!!!

呆然とする大妖精に対し、無情にも審判のゴールを告げる笛が鳴り響く。
前半18分、永琳のループシュートにより永遠亭ルナティックスが同点に追いつく。

霧雨恋色マジック 1−1 永遠亭ルナティックス

442 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/06/29(月) 01:21:45 ID:???
と言った感じでポゼッションフットボールの不慣れな点が早速出てしまい、
永遠亭ルナティックスが同点に追いついたところで今日の更新はここまでです。
NPCシーンばかりで申し訳ありません。何とか早めに終わらせるよう頑張ります。

皆様、本日も遅くまでお疲れ様でした。

>>26スレ999さん
26スレが容量一杯になっていたのでこちらで回答させて頂きます。
ご質問のパターンですが、縮地は基本的に数値差無視での勝利となる為、
マリーシアをする暇すらなく抜かれてしまう、という事になります。
ファウルにはなりませんが、マリーシアも発覚しないという形ですね。

こちらこそ、色々とご質問頂きありがとうございました。

443 :森崎名無しさん:2015/06/29(月) 21:02:24 ID:???
乙です
意外とあっさり弱点露呈したな

それにしても次の大会どうするか悩むわ

444 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/07/05(日) 15:19:11 ID:???
すみません、色々考えたのですがこの試合の残りについては

「公開するつもりだった情報のみ公開して手早く終わらせる」

事にしました。理由は予想以上に仕事が忙しくなってきてしまい、
この試合を普通に書き切ろうとしたらどれくらい掛かるか分からない状況です。
(というか、既に2週間以上ストップさせている状況です)

勝敗が決まっていて本筋にあまり関係がなく、決勝前という状況をいつまでも
続けるのもアレですので、スパッと区切る事にしました。申し訳ありません。

>>443さん
乙ありです!
流石にポゼッションフットボールみたいな難しい戦術を一朝一夕には身につけられないですね。
攻撃方面に特化して練習して、アリスの指揮とチームワークがあって何とか成立している状態です
次の大会についてはこの試合が終わって少ししたら選択の時となる予定です。

445 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/07/05(日) 15:20:26 ID:???
思わぬ形で永琳が同点ゴールを決め、同点に追いついた永遠亭ルナティックス。
その後は互いに攻めながらも決定機を作れない展開が続いた。

永遠亭ルナティックスは永琳・てゐの2人を中心に何度かチャンスを作るものの、
紅魔スカーレットムーンズ戦でも大活躍を見せた敵のDF陣を中々破れない。
一方の霧雨恋色マジックも先ほどのカウンターを恐れてか、少しパス回しが消極的になる。

そんな中、先に得点を決めたのは永遠亭ルナティックスの方だった。

妹紅「結構シュート力ある設定なのに出番これだけかよチクショー!!!」

大妖精「な、何だか変な怨念が篭ってますよー!?」

前半終了間際、ルーミアとミスティアのツインシュートを大妖精が弾いたこぼれ球を
オーバーラップした妹紅が叩き込み、永遠亭ルナティックスが2−1とリードを奪う。
永遠亭ルナティックスが霧雨恋色マジックにリードを奪ったのはこれが初めてであり、
後半の流れは永遠亭ルナティックスに傾くかと思われた。

だが、後半に入り霧雨恋色マジックは再びポゼッションフットボール戦術を再開させる。
永遠亭ルナティックスも永琳・てゐの中盤や鈴仙が守備陣をうまく指揮する事で均衡を
保っていたが、その中で魔理沙の考えたミドルシュート連発作戦が徐々に実り始める。

鈴仙「(うぅ、まずい。警戒しなきゃいけない相手が多すぎる……)」

少なく見積もっても強力なミドルシューターが3人以上いる霧雨恋色マジックに対し、
DFが慧音以外あまり強くない永遠亭ルナティックスではマークにも限界がある。
高速のパス回しで翻弄されている内に、誰か一人はマークを外されてしまうのだ。

446 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/07/05(日) 15:22:00 ID:???
魅魔「おっと。今度は私かい。黄昏の閃光にはまだ遠いが、決めさせてもらうよ!」

輝夜「永遠亭ルナティックスの主として、そう何度も決めさせる訳には……!」

バチィッ!!!

魅魔「(ちっ!今の幻想郷じゃ私の力はこの程度か……全く、衰えたもんだ)」

魅魔のシュートはかろうじて輝夜が弾くが、そこに思わぬ伏兵が詰め寄る。

リリーB「……決める!」

バシュウウウウウウ!!!

ズサァアアアア!!!

ピィッピィーーーーーー!!!

後半5分、魅魔のシュートからリリーBのねじ込みにより霧雨恋色マジックが同点に追いつく。

リリーW「わぁー!お姉ちゃん凄いですー!」

霊夢「そういえばあいつもシュート撃ってくるんだっけ」

ナズーリン「しかも威力も侮れないな。本当に攻撃の駒が多い」

リリーB。彼女はタックルしか芸がないと思われがちだが実はシュート力もそこそこある。
第一回大会では心相手に何度もシュートを放ち、あと一歩というところまで追い詰めている。
特にダイレクトシュートを得意としており、そのシュート力は目立たないながらも磨かれていた。

447 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/07/05(日) 15:23:30 ID:???
勢いに乗った霧雨恋色マジックは後半12分にも魔理沙がネオ・マスタースパークを決めて見せ、
一気に逆転に成功する。永遠亭ルナティックスもここは何とか踏ん張り、ルーミアとミスティアが
この試合三度目となるツインシュートで霧雨恋色マジックの守備陣を突破する事に成功。
後半17分に同点へと追いつく事に成功するが、大局は変えられない。

途中、ハイボールからドラゴンメテオを狙いに行った魔理沙をウサギU、ウサギVが
立花兄弟を思わせるコンビプレイによってカットする、という展開はあったものの、
試合全体は霧雨恋色マジック優勢のまま変わる事なく続いていく。

幽香「いい加減、止めを刺させてもらおうかしら」

ぶぅううううん!!!

幽香「「花符『サンフラワーツイン』!!!」」

バシュウウウウウウウウウウウウウウウウ!!!

グゥウングゥウングゥウンン!!!

鈴仙「な、何この変な回転!?」

慧音「くっ、絞れない……!」

ズサァアアアアアア!!!ピィッピィーーーーーーー!!!

幽香得意の自身を分身させてのツインシュートが永遠亭ルナティックスゴールに襲い掛かる。
魅魔とのツインシュートとはまた違う回転を見せるそれに、鈴仙達は対処しきれず、
必死の守りも空しく後半23分、幽香のシュートにより霧雨恋色マジックがまたもリードを奪う。

448 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/07/05(日) 15:24:43 ID:???
勿論永遠亭ルナティックスも諦めずに攻撃を続けるが、霧雨恋色マジックの守備陣は
永遠亭ルナティックスと比べて非常に堅く、何度も攻撃を跳ね返されてしまう。

それでも、ゴール前永琳に高い球が上がり同点のチャンスが訪れたが……、

レティ「チルノ、いくわよ!貴女の力、見せてやりなさい!
    (失敗しても痛いのは私じゃないし!)」

チルノ「ふふん、あたいに吐かせなさい!」

ガシィイイイイイ!パァアアアアアアアアン!!!

しかし、それを待っていたとばかりにレティとチルノがマイナスHの要領で合体し、
高空から降り注ぐ永琳のシュートに対しチルノを砲台として発射する。

ボギィイイイイイイイイ!!!

チルノ「ぶべぇええええええ!?」

永琳「なっ……!この高度からのシュートを顔面で弾き返したですって?!」

まさかそんな無謀な方法で自身の持つ最大のシュートを防がれるとは思わなかった永琳。
サッカーとは言え、ただの妖精が天才と呼ばれた月の賢者に対して打ち勝った瞬間であった。

ちなみにチルノは派手に吹き飛ばされていたが何故か嬉しそうだったとレティは述べている。

449 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/07/05(日) 15:26:29 ID:???
そして、後半ロスタイム。PAからはやや遠い位置で魔理沙がボールを持つ。

魔理沙「見ていろ!霊夢とそのチームの奴ら!そして今日ここに来た観客達!
    これが私があの心とかいうキーパーからゴールを奪う為に開発したとっておきだ!」

ぐわぁあああああああああああ!!!

魔理沙「ファイナル……スパーーーーーーーーーーーーーーーク!!!」

ズドバギャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!

魔理沙の所持する八卦炉に込められた魔力を右足一本に集中させ、それを豪快に振り下ろす。
そこから放たれるシュートの威力はこれまでのシュートとは一線を画していた。

鈴仙「きゃああ!?」

ウサギV「うきゃー!?」

ウサギU「ぴえー!?」

慧音「がはっ?!」

輝夜「な、難題がちゃんと発動してくれれば……きゃあああ!?」

ズバァアアアアアア!!!ぶちぃいいいいいいいいいいいい!!!

ピィッピィーーーーーーーーーーーー!!!

輝夜「くっ……!」

魔理沙「へっ、これで決まりだな!」

450 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/07/05(日) 15:28:18 ID:???
天狗A「決まったー!ゴーーーーーール!!!魔理沙選手のハットトリックとなる一発が飛び出し、
    ロスタイムに霧雨恋色マジックが点差を2点に広げました!正に決定的な追加点!
    これで霧雨恋色マジックの決勝進出はほぼ決まったと言って良いでしょう!
    そしてこれで魔理沙選手は得点王争いでもマリオとヨッシーFCの空選手と並んで
    13得点でトップに立ちました!どちらが得点王を取るかは決勝にて決まります!」

ピィッ、ピィッ、ピィーーーーーーーーーーーーー!!!

天狗A「そしてここで試合終了のホイッスル!霧雨恋色マジック対永遠亭ルナティックスの試合は
    5−3で霧雨恋色マジックが勝利を収めました!永遠亭ルナティックスも前半をリードで終える等
    検討を見せましたが、後半は霧雨恋色マジックのシュート攻勢に押し切られてしまいました!
    しかし、破れた永遠亭ルナティックスにもまだ明後日の3位決定戦、妖怪の山連合との試合が残っております!
    えーと、この大会は次の大会の出場権を決める為の大会で、3位までに出場権が与えられるとの事ですので、
    永遠亭ルナティックスはこの敗北にめげずに次の試合でも頑張って頂きたいところです!
    (息継ぎ)
    そして、この瞬間、決勝のカードも決定です!
    決勝戦はマリオとヨッシーFC対霧雨恋色マジックとなりました!
    奇しくもこの両チームは幻想郷で一番最初に開かれたサッカー大会においても決勝で激突しており、
    その時は心選手やメルラン選手の活躍で3−0でマリオとヨッシーFCが勝利を収めています!
    再戦となった第二回大会準決勝でも早苗選手やリリーW選手により中盤を支配し、4−0で勝利!
    三戦目となる次の試合は果たしてどうなるか!マリオとヨッシーFCがまたも勝利して幻想郷最強
    チームの座を文句なしで決めて見せるか、それとも霧雨恋色マジックが三度目の正直を見せるか!
    決勝戦は明々後日の午前10時から開始となります!皆さん、お見逃しなく!

    ……ぜー、はー、ぜー、はー、つ、疲れた……」

451 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/07/05(日) 15:30:34 ID:???
「決勝は巫女さんと魔法使いか……」「流石に巫女さん達が有利か?」「いや、でも今回の霧雨恋色マジックは強いぞ?」
「だけど、準決勝でも圧勝してるしなあ」「巫女さん達相手になるとへたれる人がいるし」「心ちゃんが見れれば俺はそれで良い」
「天狗Aさんお疲れー!」「後2試合頑張れよー!」

天狗A「うう、どなたか知りませんがいつも暖かいお言葉ありがとうございます……」

天狗B「(お疲れ様ー。今日はいつもより長かったから大変だったね。はい、お水)」

天狗A「(あ、ありがとう、もう、咽がカラカラ……)」

452 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/07/05(日) 15:31:41 ID:???
魔理沙「ようやく霊夢達との再戦か。へへ、次こそは絶対私が勝つぜ!」

アリス「気合い入ってるわね。前の2回みたいにへたれないで頂戴よ?」

魅魔「うっ、私もそれを言われると弱いねぇ」

魔理沙「う、うるさいな!今回の大会は好調だから大丈夫だよ!」

幽香「(……そろそろ、良いかしらね?)」

リリーB「……ホワイト、次は私が勝つ」

大妖精「(私も霊夢さん達には負けっぱなし……負けられない!)」

にとり「おー、こっちの二人も静かに燃えてる感じだね。何か恰好良いねぇ」

チルノ「ふふん!巫女のプレイはあたいが知り尽くしているわ!決勝は任せなさい!」

レティ「まぁ、全部ボロボロに負けてるんだけどねー」

妖精A「ねぇねぇ、私達のあれっていつ披露出来るのかな?」

妖精F「次の試合は決勝戦だし流石に……」

接戦にはなったものの勝利を収めた霧雨恋色マジックのメンバーは早くも次の試合へと思考を切り替える。
ここにいるほとんどのメンバーがマリオとヨッシーFC、ひいては霊夢に対して勝利する事を渇望しており、
目的意識という点では完全にチームが一丸となっていた。

453 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/07/05(日) 15:32:45 ID:???
一方、偵察していたマリオとヨッシーFCの面々。試合が終わり緊張感から解放された故か、
誰ともなくはーっと息を吐き出してそこから時間が動き出す。

ウサギC「姫様達、負けちゃったー……」

ウサギA「決勝で勝負したかったのに……」

鼎「鈴仙様、すっごく頑張ってたのに……」

ウサギB「あうー」

当然の事だがウサギ達は永遠亭ルナティックスを応援していた為、落ち込みを隠せない。
だが、中には決勝戦に向けて今の試合の感想を話し合っている者達もいる。

焔「(途中のシュートもだけど、最後のシュートは明らかに私より上だった……)
  心ちゃん、魔理沙さんの最後のあれ止められそう?」

心「うーん、ギリギリかな。止められない事はないと思うけど……」

霊夢「(確かに最後の魔理沙のシュートは凄かったわ。けど……)」

空「うにゅ?何、霊夢ー?」

霊夢「いえ、何でもないわ」

空や勇儀と言った馬鹿げたシュート力を持つストライカーと比べれば若干落ちる。
それが霊夢の勘で感じた事だった。

最も、簡単に止められる威力ではないのは間違いないし、今日の試合を見る限り
魔理沙の武器はパスやタックル、カットと言ったシュート以外の能力においても
バランス良く秀でている事があげられるだろう。
シュート力だけで判断するのは危険、という事も霊夢は感じていた。

454 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/07/05(日) 15:34:21 ID:???
早苗「決勝戦は魔理沙さん達ですか。三度目の対戦ですね」

ナズーリン「ああ。私は二度目だが」

リリーW「お姉ちゃんとの試合……最近試合に出れてないですけど、ここは出たいですー!」

白蓮「は、張り切ってますね、リリーさん」

妖夢「ですが、あのパスワークに対抗するにはリリーさんの力が必要かもしれませんね」

リリカ「うーん、それだけで止められるのかな」

ルナサ「厄介ではあるが、相手にとって不足はない。次も勝って優勝を決めよう」

メルラン「わ、お姉ちゃんには珍しく強気な発言ねー」

霊夢「(決勝は魔理沙達ね。これまでの2回は私達が完封してるし、皆も特に動揺はしてないみたい。
    ただ、あのパスワークもそうだけど魔理沙と言い幽香と言いチルノ達と言い、前の大会とは
    違った技を身につけて来てるみたいだし、決して油断して良い相手ではないわね。
    さて、準決勝が終わったけどどうしようかしら?)」

A この試合で得られた情報を一旦整理しよう
B 魔理沙達がやってきた高速パス回しの対策を話し合おう
C 霧雨恋色マジックの守備陣を攻略する方法を話し合おう
D 誰かに話を振ってみる(誰に話すかも明記して下さい。「D 早苗」等)
E 控室にいるだろう魔理沙達に会いに行こう
F 控室にいるだろう輝夜達に会いに行こう
G 特にする事はない(午後のイベントに移ります)
H その他(何か霊夢に言わせたい事があれば明記して下さい)

先に2票入った選択肢で進みます。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください

455 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/07/05(日) 18:12:25 ID:vpXygQgA
ageさせて頂きます

456 :森崎名無しさん:2015/07/05(日) 18:18:20 ID:IIAxbzp+
B

457 :森崎名無しさん:2015/07/05(日) 18:23:30 ID:aM0Fgo2U
B

458 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/07/05(日) 19:10:14 ID:vpXygQgA
B 魔理沙達がやってきた高速パス回しの対策を話し合おう

霊夢「皆、魔理沙達が今日やってきた高速パス回しだけど……。
   今日の試合を見れば分かる通り、あれは相当厄介そうよ。
   何か良い対策は思いつかないかしら?」

霊夢の言葉に幾人かのメンバーがうーん、と頭を捻って考える。
しかし、そう簡単に良い対策が思いつけば苦労はしない。

早苗「パス相手なら私に任せて下さい!と言いたいところなのですが……」

リリカ「でもあれって人数差を活かしてフリーの相手にパスしてくるから、
    下手にカットにいくとあっさりかわされちゃいそうだよね」

ルナサ「そうなると、こちらも人数を増やして積極的にプレスを掛けるか?」

白蓮「ですが、それだと前線に通された時に守備が薄くなる可能性が……」

単純に前線へと送るパスなら早苗や霊夢が割り込めばカット出来る確率は高い。
だが、霧雨恋色マジックのパス回しはボールホルダーが周りにいるフリーの選手を
見極めてパスを回すようにしている為、ただカットにいくだけでは意味が薄い。
勿論、判断を誤る事はあるかもしれないがそれに頼るだけというのもまずいだろう。

妖夢「向こうの攻撃の主力は魔理沙さん、魅魔さん、幽香さんの3人です。
   最終的にはこの3人の誰かに渡してくる可能性が高いですし、
   霊夢さん、早苗さん、リリーさんのカットが上手い方々で
   それぞれ3人をマークしてはどうでしょう?」

ウサギC「おおー、それはありかもしれないね!」

リリーBの得点力も侮れないが、やはり一番警戒すべきは魔理沙、魅魔、幽香の3人だろう。
この3人に渡らないよう、それぞれマークをつけるという案は悪くはないように思える。

459 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/07/05(日) 19:12:07 ID:vpXygQgA
空「何もしなくてカウンターって手もないかな?それで失点してたし」

ナズーリン「極端な意見だが……なしとは言えないか。うちの守備力を考えれば、
      ゴール前さえしっかり固めておけばミドルシュートなら何とかなるかもしれん」

一方、あまり難しい事が良く分からない空はある意味単純な作戦を提案する。
結局最終的にシュートを撃ってくるのは変わらないのだから、下手に対策を立てず
最終ラインで止めるようにして、カウンターを狙うのはどうだろう、というものだ。

無策と言えば無策だが、元となったポゼッションフットボールでもゴールに近づくにつれ
パスの出しどころは狭くなり、そこからどうフィニッシュまで繋げるか、というのは難しい。
(現実のとあるクラブチームではある選手の個人技で決定力をカバーしている)

霊夢「大体意見は出揃ったかしら。まとめるとこんな感じね」

・人数を掛けて積極的にパスコースを塞ぎにいく
・攻撃力のある魔理沙・魅魔・幽香の3人にそれぞれマークをつけて、フィニッシュを防ぐ
・あえてパス回しへの対策はせず、ゴール前を固めてカウンターを狙う

霊夢「(決定的な意見は出てないけど、皆が考えるそれぞれの対策は聞けたわね。
    採用するかしないかは試合前に決めればいいけど、どうしようかしら?)」

A とりあえず意見は聞けたし、試合前までに考えておこう
B 誰かにもう少し意見を聞いてみよう(誰に聞くかも明記して下さい)
C その他(何か霊夢に言わせたい事があれば明記して下さい)

先に2票入った選択肢で進みます。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください

460 :森崎名無しさん:2015/07/05(日) 19:14:18 ID:wdMm4L2E
A

461 :森崎名無しさん:2015/07/05(日) 19:14:27 ID:IIAxbzp+
B リリーW

462 :森崎名無しさん:2015/07/05(日) 19:23:53 ID:dzCnb7CE
B ナズーリン

463 :森崎名無しさん:2015/07/05(日) 19:25:29 ID:aM0Fgo2U
A

464 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/07/05(日) 20:59:48 ID:vpXygQgA
A とりあえず意見は聞けたし、試合前までに考えておこう

霊夢「(とりあえず意見は聞けたし、試合前までに考えておけばいいかしら)
   皆、ありがとう。大分参考になったわ」

妖夢「いえ、お役にたてたのでしたら良かったです」

ナズーリン「もし作戦を立てるのなら言ってくれれば相談に乗るよ」

早苗「そ、その時は私も呼んで下さいね!」

霊夢「ええ、ありがとう。その時はお願いするわね」

そうこう話している内に、気が付けば観客席の数もまばらになって来ている。
今日は午後の試合がない為、観客も特にスタジアムに残っている理由がない。

霊夢「それじゃ、私達も帰ろうかしら」

白蓮「そうですね。霊夢さんと焔さんの怪我の事もありますし」

ウサギC「ねえ、姫様達の所に寄らなくて良いの?」

ウサギA「鼎ちゃん、鈴仙様に会いたいって言ってなかったっけ?」

鼎「……ううん、いい。今行っても何て声を掛けて良いか分からないし」

ウサギB「ひめさまたちのかたきはけっしょうでかえす!」

輝夜達が勝っていれば喜び勇んで向かったのだろうが、検討空しく永遠亭ルナティックスは
霧雨恋色マジックにまたも敗北を喫してしまった。そんな状況でどう声を掛けてよいか、
まだ幼いウサギ達にとっては良く分からなかった。

465 :キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2015/07/05(日) 21:02:25 ID:vpXygQgA
(13日目午後・名無しウサギ達の特訓イベント)

博麗神社に戻ってきた霊夢達は昼食を済ませて少し休憩を取った後、
ウサギC、ウサギB、ウサギA、メルラン、心の5人と共に練習場へと向かう。
霊夢はやはりまだ歩きづらそうだが、練習場までは飛んで行けるので左程負担はない。

霊夢「じゃあ、私は参加出来ないけどルールの確認をするわね」

ウサギC「あ、そっか。キャプテン怪我してるもんね」

メルラン「という訳でキッカーは私がさせてもらうわねー!」

霊夢「お願いね、メルラン。とりあえずルールはこんな感じよ。
   ちょっとメタになるのは勘弁して頂戴」

・勝負はメルランのシュート対ウサギC、B、Aの形式で行われる。勝負の回数は3回。
 一応GKとして心が守る形とするが、勝敗には関係なし
・キッカーのメルランにはフリー補正がつく
・「3本とも2差以上止める」「全員がクラブ以外でマーク一致する」「3人の内誰かがJOKERを出す」
 この条件のどれかを満たすとラピッド・トライアングルの進化フラグが立ちます。
 (2つ以上を同時に満たすと即進化) 
・キッカーはKを出しても能力覚醒はありません。JOKERを出した場合、シュート力が+1されます

ウサギC「うわぁ、こうして見ると結構条件厳しいね」

ウサギB「ぜんぶふせがないといけないんだー」

ウサギA「判定が3回……つまりJOKERを3回出せば一気にフラグが……!」

メルラン「ふふー!私もそう簡単には止めさせないわよー!」

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