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1- レス

【貴族の傲慢】異邦人モリサキ2【傭兵の意地】


[838]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/10/18(木) 18:22:14 ID:???
しばらく唸っていたハンナが、僅かに肩を落としながら首肯するのを見やって苦笑した森崎が、
ふと空を見上げる。
初秋の太陽は既に天頂近くまで昇っていた。

「……おっと、つい長々と説教しちまったな」

よっと、と声を上げながら立ち上がる森崎。
長時間座り込んでいた腰が痺れたように痛むのを揉みほぐす。

「ま、俺が言いたいのはそれだけだ。後はお前次第だ、頑張んな」
「―――ちょっと、待って!」

片手を上げ、立ち去ろうとした森崎を止めたのは、声だけではない。 省32

[839]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/10/18(木) 18:23:15 ID:???
「ね、こないだの戦いで活躍したっていう傭兵の隊長さん……だよね」
「あー、まあ、活躍したかどうかは知らんが……傭兵は、傭兵だ。今は隊長でもある……が」
『またまた、照れちゃって』
「……」
『わあっ! 何するのさ!』

退屈していたのかやかましく茶々を入れるピコを、何気なく腕を伸ばす仕草を装って追い払う森崎。
暗闘に気づいた風もなく、ハンナが何度も頷く。

「……やっぱり」
「だったらどうした」
省23

[840]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/10/18(木) 18:24:15 ID:???
「ボク、ずっと独りで練習してるから……教えてくれる人もいないし。
 今の練習でいいのか悪いかも、よくわかんなくなってきてて、それで焦ってたんだ。
 ……でも、だからさっきの話、こう、ずーんって響いたんだよ!」

言ったハンナが、森崎の手をとって、縋るように言う。
意識しているわけでもないだろうが、距離は互いの身体の温もりを感じるほどに程近い。

「ね、お願い! 一回、一回みてくれるだけでもいいから!
 これも……『エン』だと思って!」



*選択
省17

[841]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/10/18(木) 18:25:26 ID:9+77bZxM
******

森崎、年上モード。といったところで、
本日の更新はこれまでとさせていただきます。
お付き合い、ありがとうございました。
それではまた、次回更新にて。

[842]森崎名無しさん:2012/10/18(木) 21:29:16 ID:???
A一度だけって事なので快諾してあげた方が良いと思います。
本来は陸上専門の人に観て貰わないといけないんだぞと言っといてあげたいと思います。

[843]さら ◆KYCgbi9lqI :2012/10/18(木) 21:30:17 ID:???
A一度だけって事なので快諾してあげた方が良いと思います。
本来は陸上専門の人に観て貰わないといけないんだぞと言っといてあげたいと思います。

[844]◆W1prVEUMOs :2012/10/18(木) 22:35:46 ID:???

この縁をこれから何度も出会う縁にするために

[845]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/10/19(金) 18:39:57 ID:???
皆様、ご回答ありがとうございます。
それでは早速、>>840の選択については……

>>843 さら ◆KYCgbi9lqI様のご回答を採用させていただきます!
「気のいい」森崎らしい返答ですね。
ただ世の常として、一生のお願いというものほど何度でも来るものでして…w
ともあれCP3を進呈いたします。


>>844
はい、この出会いもきっと強い縁となるでしょう。
というかこの先しばらくはハンナともう一人絡みのイベントが続いたりします。 省1

[846]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/10/19(金) 18:41:07 ID:???
***

A 「しゃーねえ……これも乗りかかった船だ!」


森崎がそう口にした瞬間、ハンナの笑顔が弾けた。
夏の太陽のような、直視するには眩しい笑顔である。

「やった! ありがとう、……え〜っと、」
「森崎。森崎有三だ。ったく、名前も知らない奴に頼むなよ」

半ば呆れながら言う森崎に、

「ありがと、モリサキコーチ!」
「なにィ!?」

抱きつかんばかりの勢いでハンナが喜んでいる、その目の前で森崎は何気ない呼称に愕然とする。
省23

[847]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/10/19(金) 18:42:08 ID:???
「そういう人はだいたい、貴族とかお金持ちに雇われちゃうんだよ。
 ボクなんかには会ってもくれない」
「そ、そんなもんか……」
『まあ、プロは報酬で動くものだからねえ』

二の句が継げず森崎が黙るのへ、ピコがその肩に舞い降りてぽむぽむと頬を叩く。
慰めているつもりなのか、からかっているのかは判然としない。
考えてみれば、そう不思議な話でもなかった。
森崎自身、より良い条件を求めて流浪する傭兵である。
省33

[848]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/10/19(金) 18:43:10 ID:???
「走るっていっても、ボクがやってるのはマラソンとかじゃなくてね。
 六アルパンの短距離走なんだ」
「六アルパン……てえと、凡そ四町か」

聞いた距離を、森崎は自身に馴染みのある単位に換算しようとする。
それを耳にしたハンナが、胡乱げに聞き返す。

「シチョウ?」
「ああ、俺の故郷での長さの数え方だ」
「ふぅん、面白いね」
『九分の一里くらいかあ。……それって短い距離っていうかな?』
「まあ、大体わかった。続けてくれ」
省37


0ch BBS 2007-01-24