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1- レス

【バグサッカー】きれぼしサッカー【やりまーす】


[143]141:2013/03/04(月) 14:57:24 ID:???
ありがとうございました

[144]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2013/03/10(日) 17:18:29 ID:???
ただいま描写に四苦八苦しており、更新が遅れております。
今後しばらくの間はあまり投稿できなくなるかもしれません。
なにとぞご寛恕を願います。



★フォローの結果→ クラブ5 ★ 「もう、何もかもおしまいよっ!」自責感に耐え切れなくなり、陽子が号泣してしまう
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陽子の心を解きほぐすべく、賀茂は対話を試みた。ある時は非道な父親をなじり、 省20

[145]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2013/03/10(日) 17:22:05 ID:???
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ガンガンガンガンガンガンガン!

陽子は探していた人間に一刻も早くドアを開けてほしい一心で、硬いドアを乱打していた。
無論ドア横にはインターフォンが設置され、きちんと部屋に鳴り響いていたが、
いつ自分をドアから引き剥がして連れて行かれるか、おそろしかった。

ガチャッ

ドアが開き、兄宗正が顔を出したと同時に、陽子は兄へと飛びすがった。 省17

[146]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2013/03/10(日) 17:24:20 ID:???
片桐「どうしてお前がこんな」
陽子「閉めて!お願いドアを閉めて!」

問いかけに対しもはや半狂乱と言っていい程の返事を受け、いよいよ尋常な理由ではないと知らされざるを得なくなる。
やむなく片桐は妹を左腕で抱えながら、開けっ放しとなっていたドアを閉め施錠した。

ドアが閉められた後、陽子は抱きかかえられてベッドまで運ばれる。
シーツの柔らかい感触が皮膚へ伝わってきた時、陽子の感情が再び噴き上がった。

陽子「兄さん、ああっ、よかった、もう、もう、わたし………」 省20

[147]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2013/03/10(日) 17:26:39 ID:???
陽子「私が2年前に大学の修士号を得たのは知ってるでしょう。
   あの後片桐グループの後継者になるための教育を今までずっとされてきたんだけど、
   その『学習』の間は軟禁されているも同然で、ほとんど何もできなかった」

片桐「そうか……」

陽子「そして1か月前に母さんから、近々後継者と選定するらしいって言われたの。
   今までの様子から父さんは私を選ぶつもりだって確信していたから、
   必死で逃げだしてここまで来たの……でも、でも!」
省26

[148]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2013/03/17(日) 16:14:45 ID:???
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陽子が片桐家から脱出して数年後。
陽子は賀茂と共にサンパウロのとある料理店から立ち去ろうとしていた。
店では主に彼女が担当している業務と、
将来の日本サッカーの柱石となるであろう森崎と翼に対する分析の報告を、夕食をとりながら行っていた。

外はとうに暮れている。一日の仕事を全て終え空腹も程よく満たされた事もあって、陽子の瞼に眠気が漂う。 省56

[149]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2013/03/17(日) 16:18:37 ID:???
賀茂「んう?」

思いもせぬ相手の声に間抜けな反応をしてしまう。片桐の父が隠れも無き日本経済界の雄であり、
雲の上の人間である事は既に聞いていた事ではあるが、そんな人物から不意に声がかかって、
動揺を隠す事はできなかった。相手はその反応を受け、小馬鹿にしたような様子を交えた。

宗義「そして陽子の父親でもある。父親として言うならば、
   君達は娘のお守りをしっかりとこなしてもらって、大変に感謝している」
省22

[150]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2013/03/17(日) 16:19:57 ID:???
宗義「その事については私も深く反省している。急いて事を仕損じかけた。
   だが今度はそうした事も考慮して教育に当たっていく積りだ。娘は返してもらう」

賀茂「どう手心を加えようがあいつの心は変わらんよ。
   それに既にサッカー協会の一員として期待されている人間の1人なんだ、
   これは俺だけじゃない、もっと上の人間にかけあっても同じだぜ」

精一杯気づかれぬように凄んでみせる賀茂。
そんな空威張りを宗義は軽く鼻で笑ってから、冷ややかに話を続けた。
省24

[151]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2013/03/17(日) 16:21:42 ID:???
陽子「…う…ううん………」

陽子の瞼は震え、ゆっくりと開きだす。
キーをもらって車を開け椅子に座った後はうとうととまどろんでいた。
何かの拍子で目が覚めて、横に振り向く。

陽子「!」

運転席を見て驚愕した。ハンドルを握っているのが賀茂ではない。
長身痩躯、黒スーツに黒サングラスと似ても似つかぬ日本人の男だった。

陽子「あ、あなたは!?」
黒服「お気づきになられましたか、陽子お嬢様」
陽子「!!」
省29

[152]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2013/03/17(日) 16:22:46 ID:???
このままでは日本に戻される。なんとかして車を止めないと。

陽子は倒れこむように男へと飛びかかり、ハンドルを握る男の手に噛みついた。

黒服「っ!」

男は顔をしかめる。陽子の歯は深々と肉に食い込み、唇をつたって血が滴り落ちている。
痛みに耐えかねた男は車を止めて陽子を引き剥がすと、裏拳を水月に撃ちこんだ。

陽子「あぐっ……!」
黒服「お静かに願います」

もうだめだなにもかもおしまいだ。絶望に覆われくず落ちる陽子。 省17

[153]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2013/03/17(日) 16:24:19 ID:???
路地裏を抜け、人通りの多い大通りを走らせているところで、
自動車電話が鳴り響いた。ちょうど信号待ちの時であったため、賀茂が受話器を取る。

宗義「時間だ、ちゃんと陽子は連れてきたか?」
賀茂「生憎だが、まだらしいぜ」
宗義「………」
思いもよらぬ相手に、相手は押し黙る。

賀茂「もういいかげん、嫌がってる娘を無理矢理連れさらおうとするのはやめるべきだと思うけどな」

宗義「……とりあえず君の頑張りぶりを評価するとしよう。 省29


0ch BBS 2007-01-24