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【バグサッカー】きれぼしサッカー【やりまーす】


[153]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2013/03/17(日) 16:24:19 ID:???
路地裏を抜け、人通りの多い大通りを走らせているところで、
自動車電話が鳴り響いた。ちょうど信号待ちの時であったため、賀茂が受話器を取る。

宗義「時間だ、ちゃんと陽子は連れてきたか?」
賀茂「生憎だが、まだらしいぜ」
宗義「………」
思いもよらぬ相手に、相手は押し黙る。

賀茂「もういいかげん、嫌がってる娘を無理矢理連れさらおうとするのはやめるべきだと思うけどな」

宗義「……とりあえず君の頑張りぶりを評価するとしよう。 省29

[154]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2013/03/17(日) 16:25:35 ID:???
今日はここまで、このところ忙しくなってなかなか更新できませんが、
週1でも定期的に更新していきたいです。

[155]森崎名無しさん:2013/03/17(日) 16:38:44 ID:???
まさかの賀茂主役!?w

[156]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2013/03/17(日) 18:28:11 ID:???
いやいやw
まあ、迷監督や汚物扱いじゃない賀茂さんがいてもいいじゃないwってことですね。

陽子さんの回想はもう少し続きます。更新はもう少しかかりますが、
彼女の感情の推移をお楽しみください。

[157]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2013/03/21(木) 20:29:49 ID:???
申し訳ありませんが、少々トラブルがありましてしばらく更新できそうにありません。
これから1か月かかるか、1週間もかからないかは分かりませんが、少なくとも
今週の土日には更新できそうにありません。誠に勝手ではありますが、
今しばらくお待ちしていただければ幸いです。

[158]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2013/04/07(日) 14:47:37 ID:???
ようやく更新できるようになりましたので、これより投稿いたします。

私的なトラブルに続き転職することとなった為、予定より遅れてしまいました。
今後は仕事の為に今以上に更新頻度が遅くなるかもしれませんが、
なにとぞ今後も拙稿を読んで楽しんでもらえればうれしいです。

最後に、今回の投稿は一部本編の文章をそのまま、あるいは一部変更して
用いている箇所があります事について、なにとぞご容赦を願います。

[159]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2013/04/07(日) 14:49:47 ID:???
――――――
―――――――――
――――――――――――― 

さらに時は流れる。
インドネシア、ジャカルタのとある国際ホテル屋上。
ホテルは高く、ジャカルタ800万の喧騒も屋上では虫のさえずり程にしか響かない。
空は雲に包まれるも風涼しく、こうした天地の加護を受けてか、男女2人が誰に邪魔されることなく語り合えていた。
男の方は緊張しながらも躊躇うことなく自らの心境を明かしている。
女も同様に心の奥底を開こうとしているが、男に比べて憂いの色が強くにじんでいた。

[160]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2013/04/07(日) 14:52:55 ID:???
陽子「だからこうやって兄さんの所に転がり込んだの。
   生まれつき約束された物を夫付で受け取らされるんじゃなくて一般人のフリをしながら自分の力でゼロからスタートする…
   それは充実していてワクワクする生活なんだけど、いずれはきっと終わるわ…」

陽子「(きっと終わってしまう……どんなに私があがいても、どうしようもない……)」

陽子の脳裏には、かつての拉致未遂以降の記憶が去来していた。
あの事件が失敗に終わった後で、不審者は影さえ見えなくなったが、 省24

[161]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2013/04/07(日) 14:57:37 ID:???
今もなお、兄や賀茂は勿論、日本サッカー協会も陽子の活動を続けさせてはいる。
1人の少女の夢の支援というよりは、外部からの不当な圧力に対する
断固たる拒否の姿勢を示すという面が強かったが、ともかく現在も陽子は何とか活動を行い得ている。

だが度々の干渉が、1人の小娘が原因で引き起こされている事が知れ渡るにつれて、
周囲の視線と空気が寒々しくなっていく事はどうにもならなかった。
省30

[162]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2013/04/07(日) 15:01:01 ID:???
陽子「森崎くんだって…いくら諦めないと固く思っていても、一度奪われたゴールを無かった事には出来ないでしょ?
   一度負けた試合はもう勝てないでしょ?ワールドユース本大会の抽選だって勝手に決められるだけじゃない。
   森崎くんにいくら精神力があっても、どうしようも無い事だってあるじゃない」

陽子の瞳は僅かに潤んでおり、頬もアルコールのせいか朱に染まりだしている。
越えようとしても越えられぬ思念の泥沼へと入り込んで、思考は堂々巡りを繰り返していく。
省38

[163]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2013/04/07(日) 15:05:49 ID:???


――――――俺、パルメイラスと契約延長したら指輪を買うんだ…――――――

ドキン。

森崎の返事を聞いて、急に胸が高鳴る。
陽子「(……えっ?)」

思いもよらぬ突然の告白に、一瞬思考が停止する。これまでの陽子の人生の中で初めての感情の直撃を受け、
頭の中は麻痺したような、蕩けたような、陶然とした状態になっていた。

陽子「(え……ゆ、指輪?森崎くん、私のこと、好きなの!?……あっ、いやっ…ど、どうしよう……)」
省39


0ch BBS 2007-01-24