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【アツくなる】鈴仙奮闘記15【ウサギたち】


[927]森崎名無しさん:2014/03/23(日) 22:40:14 ID:???
乙でした。悩みどころですね、名無しウサギの使い道。
ドリブルやパスで覚醒できる可能性は充分あるのですが、他の項目はちょっと無理出てきますからね。
高杉並みに憎める相手ならいいのですが、ウサギちゃんいい子ですし。
一芸あったら今度は名有りを食っちゃうかもしれない始末、難しい。

[928]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/03/23(日) 22:50:59 ID:???
〜9月4週・固定イベントフェイズ〜
【悪意の胎動】

――198×年・東京都○○区。
かつて無いバブルという熱狂にうなされるこの街は幻想郷とは違い、深夜でもまるで昼間のように明るい。
明日への漠然とした不安を惹起させる蛍光灯の嘘臭い光が層となり、
刹那的な今日を彩ってくれると錯覚させるネオンの暴力的な光が散らばって、
その街は、まるで宝石玉のように輝いていた。

夢美「……ええ、そうなの。 それは楽しみね」
省60

[929]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/03/23(日) 22:52:06 ID:???
八雲紫は、夢美「達」の行動を常に監視し、警戒していた。
しかしながら、それはあくまで「警戒」のレベルで留まっていた筈だったのだ。
彼女がこうして、夢美達の活動に、直接的な妨害を仕掛けて来た事は初めてだった。

夢美「――兎に角。 こうなったら緊急事態。 私の科学者としてのプライドがとても許せないけれど……。
貴女に、外界に出て来て欲しいの。 そして、資金集めや運営再編に力を貸して欲しい。 省65

[930]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/03/23(日) 22:53:53 ID:???
サッカーにまつわる会話が出て来て始めて、日向は夢美の会話の内容に対して興味を持ち始める。
若き実業家である彼はやはり、大企業の社長であると同時に一人のサッカー少年だった。

夢美「……気になるでしょう? これが、私達の事業の効果よ。
ホンの少しの刺激で、内容物そのものが大きな変質を齎す。
そんな人の意思こそが、最大の魔法であり、科学であると私は思っているわ」

日向「俺は始め、期待はずれの大赤字を上げた貴様を追放する為に来てやったんだがなァ。 省48

[931]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/03/23(日) 22:54:55 ID:???
夢美は立ちあがって、研究室の新品のホワイトボードにペンで図を描き始める。
その図には三角形と…その中に円が描かれており、三角形の頂点にはそれぞれ四角の枠が取り付けられていた。
夢美は一番最初に、三角形の中の円に「幻想郷」とだけ書き……そして説明を開始する。

夢美「まず第一に、幻想郷の秩序を維持すべく動いている――八雲紫と博麗の巫女」

頂点枠の一つに「秩序維持」と書き、その下に小さく「八雲紫」「博麗霊夢」の名を書きだす。
省70

[932]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/03/23(日) 22:56:15 ID:???
日向はクククと忍び笑いをしたまま大きく頷く。

日向「純真な少年少女の想いを口実に、自分の利益を確保するってのか。随分と汚い大人じゃねぇか、ええ?」

日向はこの時、日本サッカー協会のやり口を思い出していた。
『プロジェクト・カウンターウイング』。奇しくも夢美が口にしたプロジェクト名と酷似するその計画は、
日本サッカー協会とも強力な癒着のある日向の耳にも入っていた。

日向「(翼に対抗し得る存在を育成し、それによってこの世代の競争を更に刺激し、 省69

[933]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/03/23(日) 22:57:15 ID:???
夢美「…正直にいえば、そうね。 私達も、彼女――ああ、知ってた? 聖徳太子って女だったんだけど――
については警戒していない。 彼女達は博麗の巫女や八雲紫程、強固な地盤を持っていない。
民衆の混乱に乗じ、デマゴーゴスで政権を掌握する。 ――それ以上の目的は無いと思うし、
その目的は、私達の計画が成功する事で自然と消滅するわ」

日向「――つまり、恐るべきは「秩序維持」の集団だけ。 省62

[934]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/03/23(日) 22:58:18 ID:???
ちゆり「(こ、こいつは…何を言っているんだぜ?)」

夢美「ふうん……」

日向は足を大きく振りかぶりながらも、勿体ぶりながら夢美達に向かって説明を始める。
彼が得たらしい新たな力。 その力の内容について。

日向「俺が幻想郷の腑抜け寅から学んだ事は一つ!
如何なる状況にあっても、常に野生であれ! そして、野生とは即ち――獲物を確実に仕留める事だ!
くらえ愚民ども! これが俺の――ワイルド・ネオタイガーショットだ!」
省17

[935]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/03/23(日) 22:59:20 ID:???
日向の放ったシュートは、まるで災害のような悲鳴を上げて岡崎教授の研究室を蹂躙する。
地震と台風が同時に訪れたかのような轟音と破壊力で、シュートはやがて窓に向かい――。

ボンッ! …ドグワッシャアアアアアアアアン! ……グラッ……グラグラグラ…!

日向「(そうだ。 この心臓を捉えたかのようなこの感触こそが――『ワイルドタイガー』だ)」

  ――ド――ドドオ……オオオオ……ン!!
省34

[936]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/03/23(日) 23:33:51 ID:5UVsH49+
【大会前日・特訓風景】

―――幻想郷の外で、中で。怪しげな陰謀が渦巻きながらも……
ただ純真にサッカーを行う少年少女達には、それは一切関係の無い事だった。
今日は、待ちに待った全幻想郷選抜大会の前日。
普段は暢気なルナティックスメンバー達も、大会に備えて最後の調整や特訓を行っていた。
ここでは、順番にその様子を見て行こう。

〜佳歩〜

佳歩「私は……鈴仙様と同じような点取り屋になる! CFWになるって、決めたんだ!」
省52


0ch BBS 2007-01-24