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1- レス

【優勝】キャプテン森崎48【エンディング】


[108]2 ◆vD5srW.8hU :2015/06/05(金) 11:11:59 ID:d18vpdcU
元女中「はい、あなたは昔からとても我儘でした。まだ仕事に慣れていなかった私は
幾度も幾度も困らされた物です。そしてその度に、貴方だけはこの家の方でも人間臭く感じた物でした」

若林「…人間臭さ、か…」

元女中「あなたが急にドイツに発って以来、私の胸にはぽっかり穴が開いた様でした。
この寒い寒いお屋敷の中で唯一の暖炉が消えてしまい…そしてたまにお会いする度に
あなたが段々旦那様達に似てきて、あの冷たい会話にも耐性が出来ていくのを見るのは 省47

[109]2 ◆vD5srW.8hU :2015/06/05(金) 11:13:43 ID:d18vpdcU
元女中「…あの。これは、ドイツについてこい、と言う意味で…?」

若林「違う。今までの礼と、さっき庇わせてしまった埋め合わせだ」

元女中「………そう、ですか…」

だが若林は彼女が期待した程の優しさは見せず、彼女を突き放す。

若林「俺は若林源三。あんたが大嫌いな若林だ。そしてそれを変えたくもない」

元女中「…もう、居ないのですか?私に和菓子を強請っていたあの腕白な男の子は…」
省37

[110]2 ◆vD5srW.8hU :2015/06/05(金) 11:17:35 ID:d18vpdcU
いったんここまで。

[111]2 ◆vD5srW.8hU :2015/06/06(土) 07:52:03 ID:CYeeWqvU
〜カール・ハインツ・シュナイダー、ジークムント・フライハイト、?????〜

ワールドユース大会では3位と言う結果に終わったものの、大会単独得点王で
最優秀FWに選ばれたシュナイダーの名声は大会後に更に高まった。
元々15歳と言う脅威の若さでプロデビューしていた彼は今や
誰もが認めるバイエルンの若きエースであり、将来は薔薇色と言えた。

シュナイダー「う、うぉおおお…マリー、マリー、まりぃいいい…」

フライハイト「またか…ハァ」
省37

[112]2 ◆vD5srW.8hU :2015/06/06(土) 07:53:17 ID:CYeeWqvU
知る人ぞ知る事実。カール・ハインツ・シュナイダーは病的なシスコンである。
その為ヘルナンデスに想いを寄せるマリーに徐々に嫌われつつあり、
それを何とかしようとして負のスパイラルに陥っているのが彼の最近の日常であった。

フライハイト「(仕方がない、また妹をダシにするか)そろそろ練習時間だ、頭を切り替えろ。
お前はこのクラブのエースでありドイツサッカーの希望の炎。そんなお前が家族とのトラブルで 省56

[113]2 ◆vD5srW.8hU :2015/06/06(土) 07:55:15 ID:CYeeWqvU
いったんここまで。

[114]2 ◆vD5srW.8hU :2015/06/06(土) 09:11:43 ID:CYeeWqvU
〜中里 正人〜

スペインのリーガ・エスパニョーラの強豪クラブと言えば大抵の者が
バルセロナとレアル・マドリードの2強をまず挙げるだろう。
そしてその2つ以外は?と問われると今度は答えに詰まる者が多いかも知れない。
あるいはアトレチコ、ビルバオ、バレンシアなどを挙げるかも知れない。

中里をスカウトしたのは2強ではなくそれに劣ると評価されるバレンシアだった。
スピーディで派手な攻撃的サッカーが喜ばれるリーガ・エスパニョーラでは中里の 省64

[115]2 ◆vD5srW.8hU :2015/06/06(土) 09:14:30 ID:CYeeWqvU
いったんここまで。

[116]2 ◆vD5srW.8hU :2015/06/06(土) 12:41:31 ID:CYeeWqvU
〜大空 翼、ファン・ディアス〜

ディアス「あれっ?」

翼「君は…!」

その年、バルセロナFCは現存するサイクロンの使い手二人を同時に獲得した。

ディアス「なんだ、お前もここにスカウトされていたのかよ。ちぇっ、俺と技が被っちゃうのに」

翼「…お互い様だろう。それにプロの世界では同じ技の使い手なんていくらでも居るさ」

世界的タイトルには恵まれないものの底知れないセンスを持つと評されるアルゼンチンの天才ディアス。 省34

[117]2 ◆vD5srW.8hU :2015/06/06(土) 12:43:15 ID:CYeeWqvU
二人の出会いは友好的なのか喧嘩腰なのか非常に判断が難しい物だったが、そこにはお互いを認め合う雰囲気があった。
ディアスはもとより、様々な苦難を経た翼もプロのサッカー選手らしく振る舞う事が出来ていた。

翼「色々あってね…これ以上メンタル面の隙で失敗するつもりはないよ。そこは安心していい」

ディアス「いまいち信用できねーな。ま、いいや。何がお前を変えたんだ?」

翼「別に…プライベートが安定した、とだけ言っておくよ」

ディアス「なんだ女か。月並みな奴」
省36

[118]2 ◆vD5srW.8hU :2015/06/06(土) 12:44:52 ID:CYeeWqvU
早苗「ええ…あの時、貴方が置き去りにしたボール…」

翼「(…そうか。これは俺が彼女にした仕打ちの象徴なんだ…)」

彼女の姿そのものが彼の心を罪悪感と自己嫌悪で震え上がらせる。
ましてや彼女からあの時の悪夢の証のボールを差し出されると腕も足も震えてしまう。
自分がサッカーの重みを彼女に押し付け、逃げ出した事をまざまざと思い出させられる。

受け取りたくない。こんな重い罪を背負おうとしたらまた潰れてしまう。 省43


0ch BBS 2007-01-24