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【秋空模様の】鈴仙奮闘記36【仏蘭西人形】


[787]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/16(木) 00:37:29 ID:???
すみません、間違えて書いてる途中で送信してしまいました(汗)
更新はもう暫くお待ちください。


[788]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/16(木) 01:05:06 ID:9jEN4p+g

ピエール「……俺の、負けだ」

早苗「――? 何を言ってるんです。勝負は最後まで、まだ……!」

ピエール「いや、負けだ」

今のシュートを食い入るように見つめていたピエールは、やがて決然と、
しかし吐き捨てるような口調でそう言い放った。
冷徹な彼の豹変ぶりに早苗は感情的になって詰め寄るが、彼の次の言葉には反論できなかった。

ピエール「奴らはナポレオンがゴールを決める事を信じた。
      一方、俺はナカニシがゴールを守る事を信じられなかった。 省42

[789]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/16(木) 01:06:19 ID:9jEN4p+g
ピエール「……確かに、この結果に新経営陣は納得しないだろうな。
      だけど、そもそも――見せしめを行うにしても、こんな試合を開いたのは、俺の独断だった。
      大人たちは、もう少し穏便な方法での問題解決を意図していたんだ」

早苗「……そうだったんですか。私は、てっきり貴方が大人たちの操り人形になっていたのかと」

ピエール「それは間違ってはいない。事実、大人たちは俺達の勝利を疑っていなかったし、 省52

[790]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/16(木) 01:17:56 ID:9jEN4p+g
早苗「……そんなの、どうやっても分かりっこないですよ。人の本心なんて、さとり妖怪でも無い限り分かりません。
   あるのはただ、仲間同士が互いを信じあえるという、そんな信仰があるだけです。
   知ってますか? 信仰ってのは、決して神様に対してするものだけじゃあ無いんですよ。
   いや、むしろ、空気みたいに常識すぎて、誰も意識していない位だと思います」

ピエール「信仰という行為を神聖化せず、普遍的に捉えるのか、君は。 省55

[791]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/16(木) 01:22:24 ID:9jEN4p+g

ピエール「――俺は全て話した。だから、と言う訳では無いが教えて欲しい。
      ……サナエ。君は何故、俺に手を貸してくれた? 君はソリマチの事が……」

最後にピエールは、そう早苗に問いかけた。
実は、ピエールは彼女が何故レジスタンスでは無く、自分達に加担してくれたのか。その真なる理由を知らなかった。
彼女はいつも通りの明るさを保ちながら、そうした当然の疑問を拒絶し続けていたからだ。
省47

[792]森崎名無しさん:2016/06/16(木) 18:07:56 ID:???
実は真に孤独なのはアリスさんではなくピエールだった
そしてアリスさんは>112におけるピエールの友情論が
実は自分自身すら騙しきれていないうわべだけのものであるとアリスさんは本能で感じ取った!
だからアリスさんはピエールとは友達になれないと思ったんだよ!
結論!YAS!

[793]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/17(金) 00:42:06 ID:???
すみません、早苗さんパートの文章を考えていたら思いのほか長くなりそうなので、更新をお休みします。
>>792
ピエールの動機については当初から考えてましたが、>>112は実はそこまで考えず書いてました(汗)
アリスさんとピエールは奇しくも対比的な感じになりましたね。

[794]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/18(土) 01:37:19 ID:???
すみません、今日は更新をお休みします(汗)明日は更新したいです。


[795]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/20(月) 00:12:42 ID:dNkCd+7+
――ピィイイイイイッ!

早苗「さあさ、試合はまだ最後の一秒まで分かりません! 行きますよ、皆!」

タタタタタッ……ババババッ!

ナポレオン「――チイッ!(……ピエールの奴はすっかり戦意喪失気味だが、コイツは逆に生き生きとして来やがった!)」

実況「生徒会チームのキックオフと同時に、試合はいよいよロスタイム!
    先程猛威を振るったピエール選手は足を休め、代わりに早苗選手が高いドリブル力で突き進みます!」
省42

[796]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/20(月) 00:13:58 ID:???
〜回想シーン〜

ピィィィ……

実況「……あ。ホイッスルが……鳴りました。後半23分、明和東のキックオフで試合さいか――」

日向「くたばれ、雑魚が!」

バギイイッ! グシャッ!

英武「ひでぶっ!?」

観客「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアア!?」「も、もうやめてくれーー!!」「+‘#$%’#!?」
   「血が……臓物が……」「ハハハ、脳ミソってプリンみたいだよなァ、めっちゃ可愛ェ、ハハハ」
省44

[797]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/20(月) 00:15:16 ID:???

早苗(観客席)「長野県最強GKの渡会君からアッサリゴールを決めちゃった、あの反町君って子も凄いと思ったけど。
          ……こうしてみると、彼ですら全国では最優じゃないのね」

そして、彼女はこの時、狂気的な殺戮現場を前に小市民然とした反町に対し、幾許かの失望を抱いていたのも事実だった。
自分達を打倒したチームを圧倒した、全国有数のチームのエースストライカー。
そんな反町ですら、日向小次郎という圧倒的才能を前にしては単なる雑魚に過ぎない。 省56


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