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【秋空模様の】鈴仙奮闘記36【仏蘭西人形】


[814]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/23(木) 00:47:51 ID:3ryHKINg
C:「…………」敢えて言いたい事を語らない。それでピエールも分かってくれる筈だ。

反町「(……いや。雄弁が必ずしも良いとは限らない。俺は、俺らしくいよう)」

反町は言いたい事を言わなかった。

反町「(普通の漫画とか小説の主人公だったら、ここで熱血に、ピエール横っ面を叩いてやったのかもしれない。
    あるいは、仲間と一緒に和解を求めるのかもしれないし、説教をしてみせるのかもしれない。 省55

[815]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/23(木) 00:50:12 ID:???
ピエール「ナポレオン……、ありがとう」

ナポレオン「感謝される覚えなんてねぇ! ……が、まぁ。そのツラに免じて、今日の事は水に流してやるよ」

ナポレオンはピエールの横っ面を叩いて、不器用ながらも彼自身の寛大さを見せた。

アモロ「……ピエール、ごめんね。僕が気付いてあげられなかったばっかりに……」

ピエール「アモロ……それに、ボッシとルストも」

ボッシ「そうだ、悪いのはピエール、お前だぞ。せめてどうして、こんな試合を組んだのか。 省63

[816]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/23(木) 00:53:09 ID:???
……と、言った所で今日の更新はここまでにします。
>>811
乙ありがとうございます。最後は皆トモダチになります。
和を大事にするフランスユースの誕生ですね。
>>812
Eだったら分岐でアリスさんがスキル・絶対に自信を喪失しないを覚えていたかもしれませんね。

それでは、本日もお疲れ様でした。

[817]森崎名無しさん:2016/06/23(木) 09:07:11 ID:???
乙でした
今思えば>>227はこの試合がループすることを暗示したものだったのかもしれない……

[818]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/24(金) 01:59:08 ID:???
すみません、今日は疲れたので更新をお休みします(汗)
>>817
乙ありがとうございます。8回ループにならなくて良かったです(真顔)

[819]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/26(日) 12:40:00 ID:???
こんにちは、金曜から色々書いてたら1イベントの分量が20kbを超える位の分量になったので、
分けて少しずつ更新します。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


中西「畜生、ここで勝ってれば出世間違い無しやったのに……」

岬「今の日本サッカー協会で出世したって、大した事ないさ」

かつてのフランスJr.ユースメンバーが和解へと向かう中、商機を狙っていた中西は口惜しそうに歯噛みする。 省64

[820]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/26(日) 12:41:20 ID:???
岬「――だとしても、資金確保は既に成功しているよ。ほら、見てごらん」

岬は中西に一枚の通帳を渡してみせた。中西が訝りながらそれを開くと、たちまち目を見開いた。

中西「な……なんや。いつの間にか大量にカネが入っとるやないかい!? どうしたんや!?」

岬「詳しくは言わないけれど。僕はこの試合に敗北した時を見据えて色々手を回していた……とだけ言っておこうかな。 省37

[821]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/26(日) 12:42:46 ID:???
美鈴「(……ぽっと出の出番で負けちゃたけれど、ある程度は活躍する事ができた。
    これまでは上にお嬢様とか咲夜さんとかが居たから、何となく萎縮しちゃってたけれど、
    今日の試合のお蔭で、何となく自信がついたかも)」

他との交流が希薄だった美鈴だったが、彼女は彼女なりに、この試合において何かしらの実感を身に着けていた。
個人技が重視されるサッカーにおいて、スクールにすら所属せずあくまで身一つで技を磨いた彼女は、 省24

[822]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/26(日) 12:44:06 ID:???
早苗「(……さようなら、反町君)」

――そして、早苗は一人残された。
彼女は反町への想いを告げる事なく、勝手に嫉妬し勝手に対立した自分自身を恥じていた。
仕方のない事情があったピエールとは違い、早苗は完全なる自分の意思で反町と対立した。
……そんな自分が、許される筈がない。

早苗「(――今日、この学校を出よう。そして何も変わらぬ笑顔で全幻想郷チームに合流すれば良い。
    そうしたら、私はまたいつもの明るくて楽しい風祝の早苗に戻れる……)」
省32

[823]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/26(日) 12:45:27 ID:???
長い学校生活を経てすっかりキャラ変してしまったアリスさんに捕まった。
早苗はしどろもどろになって捕まったその腕を振りほどこうとするが、アリスさんの瞳は至極真面目だった。
アリスさんは訳知り顔で頷いて、こう静かに言い切った。

アリス「……あんたは、毎日トイレでお弁当を食べてる私を屋上まで案内して、
    ランチに誘ってくれたわ。その恩は、決して忘れるもんですか」

早苗「そ、そうっすか……」
省25

[824]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/26(日) 12:47:01 ID:???
〜エンディング〜
【そして、秋はまた訪れる】



指導教官「えー。これまで皆と共に学んでいた反町君達に東風谷君だが、
       兼ねてからの計画通り、留学を終えて母国に帰る事となった」

クラスメート「えーっ」「知ってはいたが、やっぱり寂しいよな」「俺達の事忘れるなよなー」

――あの激戦から早数日。平穏だが充実して貴重な日々を過ごした反町達は、
いよいよ留学期間を終え、その実力をそれぞれの場所で活かす事となった。

反町「…………」
省33


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