※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ
現行スレ
投票
最新20
板
1-
前
次
新
レス
【追う蜃気楼は】鈴仙奮闘記39【誰が背か】
[256]森崎名無しさん:2017/06/21(水) 00:01:36 ID:???
>・ロリマー 被害妄想持ちで死亡フラグを立て、中盤あたりで順当に死にそうな人。
>・トーマス 影が薄いから犯人だと読者にメタ読みミスリードさせてから死にそうな人。
縦読みすると「ロト」……つまり犯人は伝説の勇者だったんだよ!
[257]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2017/06/25(日) 19:08:15 ID:???
こんばんは、遅くなりましたが更新再開します。
今回のクイズの正解でしたが、犯人はさとりで、理由は自分自身の心を読んでいないから、でした。
(
>>248
のトリップ #犯人はさとり、
>>249
のトリップ #自分の心を読んでない)
コメント頂いた方はありがとうございました。
>>250
参加ありがとうございました。伏線を回収しつつ、さとり様のヒロイン力を出していきたいですね。
>>251
松山も出て来る予定です。
>>252-253
省15
[258]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2017/06/25(日) 19:09:25 ID:???
>さとり様
あたいは真面目に、犯人が誰かを考える。
まず、外部犯はいない。【館の中には、今客室に居る以外の人間は存在しない】。これは間違いないだろう。
次に、内部犯もいない。【さとりが能力で読み取る限り、客室には矢車への害意を持つ者はいない】。
……で。こうなると外部にも内部にも犯人が居ないって話になるんだけど。
「……いんや。一人だけ除外されてない人物がいる」
そして、あたいは……真面目に考えた結果、一番あり得ない選択肢に辿り着かざるを得なかった。
省45
[259]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2017/06/25(日) 19:10:34 ID:???
*****
〜???〜
こいし「そうだよ。矢車さんを殺したのは、お姉ちゃんなんだよ」
不意に声がして、さとりはページを捲る手を止めた。
さとり「……」
暗い室内には、手元に点けられた蝋燭くらいしか光源がなく、
恐らく自分の背後に居るであろう、その姿は見えない。
さとり「……ええ。漸く分かったわ。あんたがずうっと、どこに隠れていたのかも。
そして……私が何故、このイギリスの地で、矢車君に導かれたのかも」
省17
[260]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2017/06/25(日) 19:11:41 ID:???
さとりは、手元にある小説――いや、そう呼ぶにも本来ならば烏滸がましいレベルの紙束を一心不乱に読みふける。
愛しい妹との再会を祝うよりも、彼女はまず、贖罪を行う必要があったのだ。
さとり「私は……彼に。矢車君に会いたいと思っていた。だけど、それは間違いだった。だから私は――矢車君を殺すしかなかった」
こいし「うん。そうだったね。……でも、お姉ちゃんは自ら手を下す事が出来ず、病んでしまった。
省22
[261]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2017/06/25(日) 19:13:20 ID:???
*****
「そんな、さとり様が犯人だなんて。でも一体どうして、そんな事に……?」
「あの人は……変わってしまったわ」
「ええっ、矢車がですか? こんな迷惑な催しを開いてる時点で充分変わってるというか。
ああいや、前から変わっていないっていうか」
この場の雰囲気を少しでも和らげるため、おどけるようにあたいはそう返してみせるが効果はない。
さとりは違うの、と言う代わりに首を振りながら、こう続けた。
省24
[262]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2017/06/25(日) 19:15:38 ID:???
*****
こいし「そうそう。イギリス行きが決まったお姉ちゃんは、周囲のサッカー関係者の心を読み取って、
松山くんも一緒にイギリスでサッカー留学してるって事を知ったんだったよね。
で、お燐に内緒でコッソリ会いに行った。なるほどなぁ。現実とリンクしてるんだねぇ、この小説」
さとり「……そうよ」
ページを捲る手を止めないまま、さとりはぶっきらぼうに肯定する。
省55
[263]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2017/06/25(日) 19:16:41 ID:???
*****
こいし「あっ、ここは現実とは違うね。だって、実際にヨークシャーのクラブハウスに行ったとき、
松山くんは自分の中の矢車さんの人格を取り込んでいたんだからさ。
パーフェクト・ハーモニーがどうとかみたいな性格は一緒だけど、この違いは何を意味しているのかな?」
さとり「それは私の心の弱さ……かしら。私の心の地獄に共感し、同じ視線から歩いてくれる友がもう居ない。
その事実を、受け入れられなかった。
省58
[264]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2017/06/25(日) 19:17:43 ID:???
*****
「私は安心しながらも、何だか、居場所が無いという感覚を覚えていました。
そしてそれは、単に彼が成長したからではなかった」
チャリンと音がして、さとり様の手から何かが落ちる。それはゴテゴテしたシルバーの装飾がついた、ネックレスだった。
「フフ……笑えるでしょう、お燐? これ、私が矢車君への手土産として購入したのよ?
人から嫌われる事を厭わないサトリ妖怪が、特定の一人に好意を持って貰いたいと思って、こんな物を買うなんて」
省19
[265]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2017/06/25(日) 19:18:44 ID:???
*****
こいし「現実の松山くんは、藤沢さんって女の子とよりを戻していたんだっけ。
こりゃあますます、矢車さんって存在は過去の物になったと思うよね。お姉ちゃんも。
お姉ちゃんが好きだったヒーローのお人形は、もう要らないって捨てられたようなモンだもの」
さとり「でも、思えばそれが一番決定的な理由だったかもしれない。
松山くんの輝かしい成長を見れば見る程、私の理解者だった矢車君は消えていくような気がして。
省29
[266]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2017/06/25(日) 19:20:23 ID:???
*****
「私は……あの時の彼に戻って欲しかった。だから、未練がましくも、泣きながら懇願しました。
勿論、彼にとっては、そんな懇願など困るだけだと言うのに。
混乱した私は、やがて矢車君に詰め寄り、争いとなって――」
「それで……矢車は重傷を負ってしまった。って事ですかい……!?」
さとり様は――目に涙を溜めながら頷いた。……それは、悲しい事件だった。
省28
前
次
写
名前
E-mail
0ch BBS 2007-01-24