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【不屈の心は】鈴仙奮闘記40【この胸に】


[575]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/10/22(日) 21:54:10 ID:???

鈴仙「だから、この試合は決してゴールじゃない。むしろスタートよ。
   とは、言うんだけど……正直に言って、今の私は非常に緊張しているわ」

てゐ「(だよねぇ。明らかにガチガチなんだもの。……どうやら、試合への緊張だけでも無さそうだけど)」

鈴仙「……幻想郷選抜代表と対立して、勝つ事を至上の目的としていた、
    『プロジェクト・カウンターハクレイ』の新チーム。それが私達。
   何の目的でこのプロジェクトに参加しているのは人それぞれだろうけど、 省52

[576]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/10/22(日) 21:55:47 ID:???

鈴仙「……皆! この試合、怖くても、それで失敗しても良い。
    だけど、その代わり最後まで戦いましょう! 皆で一緒に、全力を出し尽くしましょう!
    私は信じるよ。……皆が、同じ道を歩いてくれることを。
    同じ道を歩いてくれる皆が居るからこそ、最後まであきらめずに戦えるってことを……!!」

パチュリー「(……! それぞれの言葉自体は、問題じゃない。
        問題なのは、彼女を覆う光の大きさが、輝きが、大きくなっている事! 省37

[577]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/10/22(日) 21:59:27 ID:???
すみません、一旦ここまでです。
今日で試合前の会話選択肢前くらいまでやりたいです。

[578]森崎名無しさん:2017/10/22(日) 22:04:08 ID:???
カウンターシュート、ポスタースパーク、開幕メガロゾーン失点・・・うっ、頭が

[579]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/10/23(月) 00:08:19 ID:???
*****

〜サンパウロ・控室〜

翼「……以上で、ミーティングは終了だよ。さあ皆、勝とうね?」ニコッ

――翼によるミーティング(ロベルトは当然空気だ)を終えたサンパウロには、
コリンチャンスのような盛り上がりは無い。翼自身も、鈴仙のように自身や周囲を鼓舞などせず、
これまでの試合と全く同じとおり、「勝とうね?」とだけ、ニコリと伝えるのみに留まる。
しかし、これは決してサンパウロというチームが士気や統制において、 省39

[580]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/10/23(月) 00:10:45 ID:???

――少年ながらも厳しいプロの環境で育った彼らは、
鈴仙がしたような葛藤や苦悩はとうの昔に乗り越えていた。
故に、大舞台を前にしての適度な高揚感こそあれども、それで潰れる訳でも、空回る訳でも無かった。

石崎「そ、そうは言っても俺とかションベン漏れそうだぜ……」

マウリシオ「ふん。石崎さんはブロックするだけしたら、後はマリーニにでも任せておけ、ば……」

マリーニ「マリーニ! マリーニマッリニーィッ! マリマリマリ!」
省57

[581]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/10/23(月) 00:11:53 ID:???
震えを隠しながら、妖夢は自分に言い聞かせる。自分は、強いと。
全幻想郷選抜大会で実感した、絶望的なまでの自分の弱さを実感して。
そして、血の滲むような鍛錬の結果、望み通りの力を得る事で……自分は変わった筈なのだ。

妖夢「(私のFWとしての能力は、この大会の誰よりも――ザガロ君よりも、ストラット君よりも、ネイ君よりも優れている。
     攻撃力と突破力だけで言えば、翼君やカルロス君よりも優れている。……もちろん、鈴仙よりもだ。 省44

[582]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/10/23(月) 00:13:16 ID:???

妖夢「……私よりも、まずは自分の心配をしたらどうだ、新田君?」

新田「! ――そ、そうですね。すみません……」

……そう、気丈さを装って彼を拒絶した。

妖夢「(そうだ。それで良い。他人に頼るのは、弱さの証だ。力とは、自分の中にしかない。
    私のような強者は、絶対に弱者に頼ってはいけないんだ……!)」

そのため、成熟した覚悟が未だ持てないにも関わらず、妖夢は孤独に震え続ける。
ひた隠す為の演技と、サッカーの技術だけは身に着けられたが。 省25

[583]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/10/23(月) 00:15:54 ID:???
〜マラカナンスタジアム・フィールド〜

しかして、決戦の時は近づく。

実況「――さあ……いよいよです! いよいよ後五分後に、長い長いリオカップの最終戦。
    コリンチャンスVSサンパウロの激戦の火蓋が、今まさに切って落とされようとしています!
    観客数は、収容人数を大きく上回る10万人! 10万ものブラジル……いや!
    世界各国のサッカーファンが、この天下分け目の大決戦の行く末を見守っているのです!」
省53

[584]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/10/23(月) 00:17:27 ID:WmYKJRkc

――話す事はない、と鈴仙の呼びかけに後ろを向く。

鈴仙「(……妖夢。貴女はやはり、私と再び同じ道を行く気持ちは、無いんだね……)」

鈴仙は、そんな妖夢の後ろ姿を見て、何かを伝えるべきか、悩む。
どちらが正しいかは試合が決める。それは確かに間違っていないのかもしれないが、
鈴仙はどうしても寂しいと思う。

鈴仙「(どうしよう。妖夢に声を掛けようかな。それとも……このままにするしかないのかな)」
省33

[585]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/10/23(月) 00:19:52 ID:WmYKJRkc
と、言ったところで今日の更新はここまでです。
次回更新時には、とうとう試合開始になると思います。
>>578
因縁のサンパウロ戦ですが、まさか外伝ですら引きが偏らない……筈ですよね?(震え声)

それでは、本日もお疲れ様でした。


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