キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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異邦人モリサキ
1 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/01(金) 00:31:21 ID:Hgnh9qno
本作は恋愛SLG『みつめてナイト』を基にした二次創作です。
騎士の時代が終わりつつある南欧は架空の小国、ドルファン王国。
戦火の迫るこの国に傭兵として降り立った東洋人、森崎有三の体験する
波乱万丈の三年間を描きます。
独自要素が強いため、外伝スレを経ずにスレを立てさせていただきました。
ご容赦下さいませ。
56 :
森崎名無しさん
:2012/06/02(土) 14:06:50 ID:???
雑談等はスルーしてくれると思う。既に55の質問にも答えてくれないかもね。
面白そうなので、読者として参加したいから雑談はスルーして欲しいw
57 :
森崎名無しさん
:2012/06/02(土) 14:12:12 ID:???
プレイヤー同士の相談は可なのかな?
選択肢を選ぶ時に「理由」などを書き添えるから相談は不可かもしれないな
58 :
森崎名無しさん
:2012/06/02(土) 14:17:33 ID:???
各自選択に理由を付けて言ったら自ずと相談になる事も多いんじゃないかな。
59 :
森崎名無しさん
:2012/06/02(土) 14:35:23 ID:???
既に してる という事実からして、不可とは考えにくいかもね。
なんでも雑談スレとかもあるし。
ここまでトリついてる人居ないけど、テストしてる人は何人か居たっぽいね。
とにかく楽しみだ・・・俺も作っておこう。参加しないで読むだけになるかもだけど。
60 :
森崎名無しさん
:2012/06/02(土) 14:58:40 ID:???
積極的に参加して再判定、数値の加減算、ヒントなどのポイントを溜めるのがいいんじゃない?
再判定でも負けたら別のプレイヤーがポイントを支払って再々判定を行ったり
協力するにもポイントがいる
61 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/02(土) 19:23:42 ID:???
>>53
現実の欧州にある程度まで準拠した世界ですので、魔法や異能は使えません。
またRPGなどのいわゆる「中世」的なイメージよりも近代寄りの時代設定になっています。
>>54
基本的にはGMが一括して管理いたしますが、ルールを掲載しているサイトに
情報として載せ、定期的に更新することで対応しようかと考えています。
>>55
悩んだ点ではありますが、雑談については名無しでも結構です。
攻略などの相談は、できればコテトリ有りでしていただければとは思っていますが。
>>56
導入に伴う質問などについてはできるだけお答えしていきたいと思っております。
プレイヤーとしてのご参加もお待ちしておりますので、是非ご検討下さいませ。
>>57
,58
もちろん可、というよりも推奨いたします。
互いに情報の見落としを防いだり、多面的な考え方を楽しみながら遊んでいただければ幸いです。
ただし相談の結果をどう判断し、選択するのかは各プレイヤー個人の裁量ですので、
他のプレイヤーの判断や意見に対する否定などはご遠慮願えればと思います。
>>59
ありがとうございます。
ご参加をお待ちしております。
>>60
はい、基本的にはゲームにご参加いただければポイントが貯まっていきますので、
参加人数が多ければ多いほど総付与EPは増え、攻略難易度は下がっていきます。
そういう意味でも皆様、お気軽にご参加下さいませ。
62 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/02(土) 19:26:54 ID:???
それでは、ゲームを開始いたします。
まずは初回のフレーバーテキストで、森崎が傭兵として降り立った地域の
現状と展望をご覧下さいませ。
63 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/02(土) 19:28:01 ID:???
*D26.4
フレーバーテキスト
◎プロキア=ドルファン戦役
・プロキア公国
南欧の火種、プロキアに平時なし。
他国からそう揶揄されるのが、南欧トルキア半島の中央に位置するプロキア公国である。
大トルキア帝国よりの独立以来二百年、国号を改めること実に十ニ回。
地方を治める領主の力が強く、中央集権体制を確立できなかったこの国家は、建国当初より
幾多の離合集散を繰り返してきた。
元首家の世襲による統治をよしとせず、諸侯の中で最も力の強い者がその時々の盟主として
外交権を持つという危うい体制で周辺諸国との強い政治的摩擦を生じ、また内部的にも
諸侯同士の歴史的遺恨や個人的反目、地政血縁経済宗派、凡そありとあらゆる亀裂によって
年中行事のように国内のどこかで内戦を行ってきたこの地方が、プロキア公国という枠組みを
まがりなりにも維持してきたことは奇跡に近い。
その綱渡りの奇跡を現出させてきた公国歴代盟主の十八番が、外征である。
国内での政治的失策により盟主の地位が揺らぎかけたとき、ほぼお決まりのように行われるのが
威信回復を賭けた隣国への宣戦布告であった。
ドルファン、ゲルタニア、ハンガリア、ヴァン=トルキア。
過去百年に区切っても、周辺にこれまでプロキアの宣戦を受けていない国家は存在しない。
南欧の火種と呼ばれる所以である。
もとより確固たる勝算があっての宣戦ではない。
戦勝の暁には威信回復と賠償金による国家財政の立て直し、よしんば敗北するにしても参戦諸侯に
兵力的・財政的疲弊を強いることができる、いわば最後の悪足掻きとしての対外戦争。
十数年、短いときは数年に一度行われる、その宿痾ともいうべき政治手法の標的として
この度白羽の矢が立ったのがプロキアの南に位置する国、ドルファン王国である。
64 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/02(土) 19:29:41 ID:???
・ダナン占領
ドルファン歴デュラン二十六年(以下D26年)、三月二十五日。
プロキア軍の侵攻によりドルファン王国北部の国境都市、ダナンが占領される。
王国の北方防衛拠点であるこの堅牢な都市の陥落はドルファンに衝撃を与えたが、
同時に不可解な噂が一部流通商人を通じて王都を駆け巡った。
ダナンは、無血開城したというのである。
ダナンという都市、そしてその周辺地域はドルファン王家の直轄領ではない。
ドルファンの国政を司る五家評議会の一、ベルシス家によって統治される自治領である。
慢性的に内乱と外征を繰り返す隣国プロキアと接し、幾度もその侵攻を受けてきた歴史を持つ
この都市は、王都騎士団にも匹敵する精強な騎士団を有している。
そのダナンが騎士団による抵抗もなくプロキア軍による占領を受け入れたとなれば、
統治権を持つベルシス卿の真意を測りかねるのも無理からぬことであった。
ダナンに真紅の鎧を纏う一団を見た、という新たな情報が王都に齎されるのは、
この直後のことである。
傭兵騎士団、ヴァルファバラハリアン。
真紅の鎧の一団と聞いて、軍事や政治に明るい者が一様に思い浮かべたのが、この名であった。
古トルキア語で「血の河を渡る者」を意味する名を冠したこの軍団は欧州一の勇猛をもって知られ、
先のシベリア=オースティニア戦争では圧倒的不利とみられたオースティニア側に雇われて参戦するや
獅子奮迅の活躍で見事にシベリア軍を撃退し、改めてその力を全土に轟かせていた。
その全欧最強とも称えられる傭兵団がプロキアに雇用されたとなれば一大事である。
否、何かの間違いであろうという者もいた。
先の戦争での痛手もいまだ癒えきらぬであろうかの傭兵団が、南欧の小国同士の小競り合いに
わざわざ乗り出してくるはずがない、と。
しかし、その楽観的観測はすぐに裏切られることになる。
三月二十七日。
ヴァルファバラハリアン―――通称ヴァルファは正式にプロキアとの契約締結を表明。
ダナン占拠の意を明らかにしたのである。
65 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/02(土) 19:30:52 ID:???
・プロキア内乱
D26年3月。
プロキア公国盟主としてドルファン王国に宣戦を布告したのはフィンセン公アーツである。
欧州最強と噂される傭兵集団ヴァルファバラハリアンとの契約を成立させ、これまでプロキア軍が
幾度もその出鼻をくじかれてきた頑強な国境都市ダナンを陥落させたフィンセン公の手腕は
あるいは高く評価されるべきだったかもしれない―――ヘルシオ公の反乱さえ起こらなければ。
三月二十八日、ドルファン出征に騎士団の多くを南方へ移動させたフィンセン公領を急襲したのは
プロキア北西部に勢力を持つ有力な地方領主、ヘルシオ公の軍である。
急報を受けたフィンセン公の軍は一斉に転進を開始。
ドルファン攻撃に参加するため前線に兵を送っていた諸侯も、内乱により変化する情勢の見極めを行うべく
次々に兵を撤収させ、手元へと戻していく。
フィンセン公はドルファン領ダナンを占拠している傭兵団ヴァルファにダナンよりの撤退と転進、
ヘルシオ公軍への攻撃を命じたが、ヴァルファは対ドルファン戦争のみが締結された契約の範囲であり、
内戦への加担は契約効力外であるとして撤退命令を拒絶。
フィンセン公は孤立を余儀なくされる。
三月三十日、趨勢の逆転は不可能と悟ったフィンセン公とその一族は隣国ゲルタニアへと亡命。
プロキアはプロキア=フィンセン公国からプロキア=ヘルシオ公国へと国号を改める。
この時点で今回のドルファン=プロキア戦役は事実上終了したかに見えた。
ヴァルファバラハリアンによるダナン占拠の継続という一点を除いて。
66 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/02(土) 19:32:00 ID:???
・プロキア賠償問題
前盟主であるフィンセン公を亡命させプロキアの政権を奪ったヘルシオ公であったが、
ドルファンとの講和は足踏みを続けていた。
休戦条件を巡って交渉は平行線を辿っていたのである。
いまだヴァルファバラハリアンの占領下にあるダナンの返還は勿論のこととして、
主な争点となっていたのは多額の賠償金であった。
近年のプロキアの外征失敗に対する諸国との講和に際して支払われてきた賠償額の、
およそニ倍近い金額をD26年四月頃のドルファン側は提示していた。
名目上では西洋圏(新大陸を指す)からの銀の流入による銀相場の下落によるとしていたが、
実態は誰の目にも明らかだった。
一刻も早く休戦を取り付けて国内の安定化を図りたいヘルシオ公に対し、ドルファン側は
徹底的に相手の足元を見る戦術に切り替えたのである。
両国の政治的思惑は、結果的にこの戦争を三年間もの長きに渡り継続させることとなった。
67 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/02(土) 19:33:01 ID:???
***
★システムメッセージ★
システムルールで説明している通り、本来はフレーバーテキストの後に訓練選択を行う手順ですが、
今月は初回ターンのため、メインイベントを前後編に分けてお送りいたします。
訓練選択はメインイベント前編が終了した後で行います。
***
68 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/02(土) 19:34:02 ID:???
*D26.4
メインイベント
『少女の騎士(前編)』
夕暮れの港を歩く男がいる。
流浪の傭兵、森崎有三である。
「ふうむ……今ここにいるから、兵舎は……あの倉庫の裏手か?」
すっかり人気のなくなった倉庫街を歩きながらぶつぶつと呟く森崎の手には、女性事務官から渡された
ドルファン首都城塞の地図があった。
地図を右に回し、左に回しながら悪戦苦闘する森崎を見かねてか、ピコが身を乗り出してくる。
『ね、あたしにもちょっと地図、見せてよ』
「目の前をブンブン飛ぶな、鬱陶しい」
『何よ、人をハエみたいに! キミが地図読むの苦手だから助けてあげようっていうんでしょ!』
「……えーっと、シーエアー地区の四番通りを入って……」
『人の話を聞けーっ!』
金切り声を上げるピコを無視して、森崎が地図をためつすがめつしながら目指す兵舎の見当をつけていく。
「あー……っと、やっぱりこの向こうあたりに、俺の入る宿舎があるみたいだな」
『あたし達、ね!』
「はいはい、そうだな相棒」
『わかればよろしい』
えっへん、と小さな胸を張る妖精。
そんな相方の姿に肩を竦めてみせた森崎の耳に、飛び込んでくる声があった。
「―――いやっ! は、離して! 離してください!」
69 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/02(土) 19:35:24 ID:???
女性、それも年若い少女の声だ。
『ね、キミ、これって……』
「……」
言いかけたピコと目を見交わすや一つ頷くと、森崎が駆け出す。
薄暗く人気のない倉庫街を走り抜け、角を曲がった先で森崎の眼前に展開されていたのは、
どの国、どの街でも変わらぬありふれた光景である。
「……やめてください! 離して!」
「そう邪険にするもんじゃねえよ、お嬢ちゃん。ちょっと俺たちの酒に付き合えってだけじゃねえか」
今にも泣き出しそうな顔の少女と、その手を掴んで下卑た笑いを浮かべる男。
少女が、三下に絡まれているのだった。
少女の手を掴んでいる風体の良くない男は痩せぎすで鷲鼻、赤毛をこれ見よがしに逆立て、
ぎょろりとした目と締まりのない口元がいかにも小悪党といった風情を漂わせている。
少し離れたところには男の仲間らしきスキンヘッドが一人。
倉庫の壁にもたれながら、腕を組んでニヤニヤと男たちの様子を見ている。
『うっわ〜、トサカとハゲ……』
「笑えるくらい典型的なチンピラ共だな」
一方、絡まれている少女はといえば、歳の頃は十六、七といったところだろうか。
栗色の長い髪をリボンでまとめたその顔は笑ってみせれば人並みに可愛らしかろうと思わせたが、
今は恐怖と困惑に曇りきっている。
どこか軍服を思わせる、見慣れない服から伸びる素足には意外というべきか、それなりの筋肉がついている。
鍛えられたというほどではないが、良家の子女と呼ぶには不釣り合いではあった。
70 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/02(土) 19:36:43 ID:???
『あの子……学生さんかな?』
「学生? スィーズランドならともかく、こんな田舎でか」
『でも、あれって制服じゃない?』
ピコが指差すのは少女の纏う、白いシャツと濃紅色のベスト、チェックのスカートという服装である。
森崎がかつて旅の中で見聞してきた中にも、確かに同じようなデザインの服があった。
「むむ……確かにそれっぽいが……。っと、まあそれは後回しだ」
『あ、ようやく気付かれたみたいだね』
ピコの言う通り、少女に絡んでいた赤毛のトサカ頭が森崎の方へと近づいてくる。
少女とスキンヘッドもまた、突然の闖入者に気付いたようでこちらを見ていた。
「テメェ、なぁにガンつけてんだ? 見せもんじゃねえぞ、コラァ!」
「……」
上目遣いに睨めつけ、ギョロ目を剥いているのはどうやら威嚇のつもりらしかった。
真っ赤なトサカが森崎の目の前でゆらゆらと揺れている。
「あぁ? 文句でもあンのかぁ、その面はよぉ?」
「いや……」
『……ねえ』
森崎が見ているのは、痩せぎすの男の赤いトサカと見事な鷲鼻であった。
『これ、どう見ても……』
「ニワトリ、だよな」
「……っだと、ゴルァ!?」
ぼそりと呟いた、森崎の一言に男が激昂した。
71 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/02(土) 19:37:52 ID:???
「こ、この黒髪野郎! 誰がコッココッコ鳴いて毎朝卵温めてるってんだコルァ!?」
「そこまで言ってねえけど……」
「畜生……アラブ人、ボルキア人ときて、今度は東洋人まで俺をバカにすんのかよ!
テメェらのせいで俺らは仕事もなくして飲んだくれるしかねえってのによ……!
ウゼえんだよ! ガイジンはこの国から出ていきやがれ!」
男が怒りに衝き動かされるように口走る。
柄の悪い風体の通り、感情の制御が効かない類の人間のようだった。
『アラブ人? 何のこと?』
「さあな……どうせ八つ当たりの類だろ」
ピコに向けて肩をすくめる森崎。
と、金縛りが解けたように少女が森崎の方を見やると、叫ぶ。
「た、助けてください……! お願いします……!」
すがるような声音。
目尻の涙が、夕暮れにキラリと光る。
『だってさ。どうする?』
「……そりゃあ決まってんじゃねえか、相棒」
森崎がこの国に降り立って、最初の決断を下す時だった。
72 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/02(土) 19:41:26 ID:+mpTJ9gk
*選択
A「その子、困ってるじゃねえか。ナンパなら他所でやんな」
(→礼法、モラルが上がります)
B「おいニワトリ野郎、お前にひとつ、礼儀を教えてやる」 振りかかる火の粉は拳で払う
(→礼法が下がります。モラルは変動しません)
C「……あっしには関わりのねえこってござんす」 面倒だ。無視する。
(→モラルが下がります。礼法は変動しません)
D「面倒だな……斬るか」 振りかかる火の粉をずんばらりんと真っ二つ
(→礼法、モラルが大きく下がります)
森崎の行動としてどれか一つを選択して下さい。
その際、【その選択肢を選んだ理由】を必ず付記していただくようお願い致します。
期限は『6/2 23:00』です。
初回選択ですので、自由な発想でご回答いただければ幸いです。
73 :
傍観者
◆YtAW.M29KM
:2012/06/02(土) 19:48:51 ID:???
このスレ、別にageる必要無いですよね?
選択肢は「A」。
理由は「主人公が分裂病になるとペナルティが出るようなスレでは、
真面目な方向にまとめておいたほうが揉めないで済むってばっちゃがいってたから」です。
74 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/02(土) 19:56:53 ID:???
>>73
はい、sageで結構です。
75 :
ヤヒロ
◆hjM4IfKTpE
:2012/06/02(土) 20:01:13 ID:???
Aこの世界のチンピラはどの程度の強さなのか、思考力はどの程度あるのか、
森崎はどの程度強いのか見るにはこの選択がベターだと思いました。
76 :
森崎名無しさん
:2012/06/02(土) 20:02:47 ID:???
とりあえずWikiにページを作成してみました
http://www32.atwiki.jp/morosaki/pages/99.html
77 :
キャプテンレミリア
◆t2UAZ3G5UI
:2012/06/02(土) 20:07:11 ID:???
73の傍観者さんの形式に倣って選択させていただきます。
選択肢は「C」。
理由は「入国したばかりでいきなり揉め事を起こす事で
森崎に取って不利な事態になることを恐れると共に
落ち着くまでは慎重な選択をした方がいいと考えたからです」
78 :
りんご
◆wG1CV58ydQ
:2012/06/02(土) 20:26:24 ID:???
選択肢はA
理由はどのゲームでも一番始めの選択肢は普通の選択肢を選んだ方が後々やり易いですから。
79 :
◆W1prVEUMOs
:2012/06/02(土) 21:01:02 ID:???
A
聖人君子になる気はないが
助けを求める者には手を差し伸べたい
80 :
ノータ
◆JvXQ17QPfo
:2012/06/02(土) 21:02:37 ID:???
「A」
理由:少女が気になる。服装や体系から見て何かありそうだから
81 :
モゼ君6番
◆flqW0mzZYI
:2012/06/02(土) 21:31:18 ID:???
A
自分がでかい顔するのは良いけど、
他人がでかい顔するのは気に入らないから
少し痛い目見せてやろうとか思ってそう。森崎的に考えて。
82 :
◆RZdXGG2sGw
:2012/06/02(土) 22:35:53 ID:???
B
ちょっとワイルドにいってもいいでしょ
83 :
テトラ
◆yfCGLLZSBA
:2012/06/02(土) 22:37:07 ID:???
B
少女を助けたいが話が通じる輩には見えないので
84 :
◆W1prVEUMOs
:2012/06/02(土) 22:42:28 ID:???
【システムコール】
「その時点での森崎の人物像と齟齬を来さず、最も優れた一つないし複数の回答」が採用されるということですが
優れた回答が一つもない場合を除いて、常に良い結果となる回答が採用されるのですか?
85 :
ヤヒロ ◇hjM4IfKTpE
:2012/06/02(土) 22:47:05 ID:???
どうなんだろうね。
86 :
◆9OlIjdgJmY
:2012/06/02(土) 22:57:16 ID:???
B
理由
事務の姉さんへの対応から、森崎は程々に女好き。なので助ける方向で。
また、相手は酔っ払い&感情制御のきかない類。おまけにニワトリと挑発済。
どうせ言っても聞かないから、カッコつけてぶん殴る。
87 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/02(土) 22:59:36 ID:???
>>84
はい、基本的には有利な展開になると考えていただいて結構です。
ただし「最も有利な展開になる選択肢を選んでいるレスの中から採用を決める」わけではなく
付記していたいだ理由や手段などから総合的に判断いたします。
ですので、(非常に強い説得力が必要となりますが)いわゆるハズレ選択肢が
採用される可能性もゼロというわけではありません。
また採用されたのが「結果として後々良い状況をもたらす展開」である場合、
目の前の状況だけを見ると一時的に悪化しているように感じられる可能性もありますし、
既に状況が絶望的である場合には「最もマイナスの少ない」回答が採用されることもあります。
88 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/02(土) 23:29:15 ID:???
皆様、本作へご参加いただきましてまことにありがとうございます。
ご期待を裏切らぬよう精進して参りますので、是非とも最後まで
お付き合いいただきますよう、宜しくお願い申し上げます。
それでは本作最初の選択肢
>>72
を決定させていただきます。
今回は……
>>86
◆9OlIjdgJmY様の案を採用させていただきました!
オープニングから森崎のキャラを拾って選択理由に込めていただくという
技ありのレス、ありがとうございました。
CP3を進呈いたします。
また
>>73
,75,77,78,79,80,81,82,83の皆様方も、まだまだ定形の見えない本作のシステム意図を
しっかりと汲んでいただいての回答、ありがとうございました。
感謝の意を込めまして、それぞれCP1を進呈いたします。
今後とも宜しくお願いいたします。
>>76
ページ作成、ありがとうございました!
有効な使い方の案などありましたらそちらも是非お寄せ下さいませ。
89 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/02(土) 23:31:28 ID:???
B「おいニワトリ野郎、お前にひとつ、礼儀を教えてやる」 振りかかる火の粉は拳で払う
(→礼法が下がります。モラルは変動しません)
***
「あぁ? なンか言ったか、ガイジン野郎……?」
凄んでいるつもりらしい男のギョロ目を見下ろして、森崎が静かに告げる。
「鳥公に礼儀を教えてやると言ったんだ。授業料はいらねえぜ」
「テメェ……! この”ヤク中”ビリー様にナメた口きいたヤツがどうなるか、教えてやンよ……!」
言うが早いか、懐を探った男の手にはぎらりと光るものが握られている。
抜き身の匕首だった。
「……っ!」
男の背後で、少女の息を呑む声が聞こえる。
より切迫した暴力の臭いに、悲鳴を上げることもできないようだった。
「オラ、どうした東洋人? 今更泣いて謝っても許してやんねえぞ?」
「……」
眼前でゆらゆらとナイフを揺らすトサカ頭の、手つきや足先の動きを見やって、
森崎がため息をつく。
「……なンだ、そのツラァ! 気に入らねえ!」
「人間関係は挨拶から。挨拶は名乗りから。……ま、トリにしちゃよく出来ましたってとこだな。
もう少し頑張ればヒトに近づけるぞ、頑張れ」
「……ッ!?」
90 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/02(土) 23:32:36 ID:???
一瞬、何を言われているのかわからないといった表情を浮かべたトサカ頭が、
ようやく森崎の挑発を理解して怒りをあらわにする。
真っ赤に染まった顔に向けて、森崎がひらひらと手を振った。
「ほらほら、笑顔を忘れてるぜ? 基本は大切にな」
「テン……メェ……! ブッ殺してやる!!」
叫ぶや飛びかかってくる男に、森崎が拳を固める。
『ゲンコツでやるの? 大丈夫?』
「ま、この程度なら問題ねえよ。……あっちのハゲが絡んできたら抜くかもしれねえけどな」
心配気なピコに言った森崎の目線は眼前のトサカ頭を通り越し、その向こうで壁にもたれかかる
スキンヘッドを注意深く睨んでいた。
男はビリーと名乗るトサカ頭に加勢するでもなく、ニヤニヤと状況を見ている。
「……ま、とりあえずはこのトリ野郎をシメてからだ」
***
→個人戦闘モードに移行します。
91 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/02(土) 23:34:03 ID:???
森崎有三
ガッツ:100
ATK:10 ※ DEF:20 SPD:20 Ini:4
(※剣を使わないため、ATK値が半減しています)
VS
ヤク中ビリー
ガッツ:15
ATK:12 DEF:8 SPD:10 Ini:2
92 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/02(土) 23:39:32 ID:???
【ターン1】
・行動選択
「攻撃」「逃亡」「スキル」の内からどれか一つを選択して下さい。
***
★システムメッセージ★
通常であればこの段階で上記三種類のコマンドから行動を選んでいただきますが、
今回はチュートリアル戦闘となりますので、逃亡できません。
スキルも未取得のため、自動的に「攻撃」を選びます。
***
93 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/02(土) 23:41:24 ID:???
・ダイスロール
★マークごとに一人づつ、! と dice、numnum の間のスペースを消して
森崎と相手の行動ダイスを引いてください。
★
森崎
[イニシアチブロール ! dice]
★
森崎
[命中ロール ! numnum]
★
森崎
[ダメージロール ! dice + ! dice]
★
ヤク中ビリー
[イニシアチブロール ! dice]
★
ヤク中ビリー
[命中ロール ! numnum]
★
ヤク中ビリー
[ダメージロール ! dice + ! dice]
★
94 :
森崎名無しさん
:2012/06/02(土) 23:42:22 ID:FVZwxN3Q
★
森崎
[イニシアチブロール
3
]
95 :
さら
◆KYCgbi9lqI
:2012/06/02(土) 23:43:34 ID:???
★
森崎
[命中ロール
17
]
★
96 :
◆9OlIjdgJmY
:2012/06/02(土) 23:48:06 ID:???
★
森崎
[イニシアチブロール
1
]
判定も名有りのみのようなので
97 :
さら
◆KYCgbi9lqI
:2012/06/02(土) 23:49:10 ID:???
★
森崎
[命中ロール
16
]
★引き直し?
98 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/02(土) 23:49:11 ID:+mpTJ9gk
はい、申し訳ありませんが、本作はコテトリ必須となっておりますので
>>94
は無効とさせていただきます。
>>95
を引き直していただく必要はありませんので、森崎のイニシアチブロールの次は
ダメージロールを引いて下さい。
99 :
◆.xniaLTHMk
:2012/06/02(土) 23:49:26 ID:???
★
森崎
[イニシアチブロール
4
]
★
トリ付いてないから引き直しだよね?
100 :
◆aHHAhGyHu2
:2012/06/02(土) 23:52:32 ID:???
★
森崎
[ダメージロール
3
+
1
]
★
101 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 00:01:23 ID:???
★
ヤク中ビリー
[イニシアチブロール
5
]
★
ヤク中ビリー
[命中ロール
99
]
★
ヤク中ビリー
[ダメージロール
6
+
6
]
★
102 :
◆qdktvZ/yBE
:2012/06/03(日) 00:02:04 ID:???
★
ヤク中ビリー
[イニシアチブロール
2
]
★
103 :
森崎名無しさん
:2012/06/03(日) 00:03:46 ID:???
夜遅い時だと一人が複数引いた方が良いかな?
104 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 00:07:20 ID:???
・イニシアチブ処理
森崎 4+1
ビリー 2+5 先手!
※数値の大きいほうがこのターンの先手を取ります。
同数の場合は森崎が先手を取ります。
森崎
・命中処理
20-10+17=27 空振り!
※この数値が30以上の場合に攻撃が命中します。
今回は空振りです。
・ダメージ処理
10-8+4
※攻撃が命中していた場合のみ計算を行います。
ビリー
・命中処理
10-20+99=89 命中!
・ダメージ処理
12-20※+12=12
※ATK-DEFの値はマイナスにはならないため、0扱いとなります。
森崎の攻撃は空振り!
ビリーの攻撃は命中しダメージ12!
***
105 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 00:19:30 ID:???
「オラオラどうした! シメてくれるんじゃなかったのかァ!?」
ビリーと名乗ったトサカ頭がナイフを振り回しながら森崎に迫る。
そのあまりにも無軌道な隙だらけの突撃に、逆に森崎は意表を突かれた形になってしまう。
「この野郎、命知らずって話じゃねえぞ!? テメエの足でも掻っ切る気かよ!
これだからド素人の振り回すドスは……っとぉ!?」
刃渡りの短いナイフで上段から大振りを狙うビリー。
体を躱してカウンターの一撃を入れようとした森崎が、思わず声を上げる。
全力で振り下ろしたナイフの勢いに足を取られたか、ビリーがその場で唐突にバランスを崩したのである。
空中で突然軌道の変わった剣先が、森崎の外套を切り裂く。
同時に、森崎の繰り出した拳が虚しく空を切った。
「なにィ!? こ、このトリ野郎……! 俺の大事な一張羅を……」
「ヒャハハハ、コートの心配なんぞしてる場合かァ!」
106 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 00:20:41 ID:???
【ターン2】
・行動選択
「攻撃」「逃亡」「スキル」の内からどれか一つを選択して下さい。
※今回は自動的に攻撃を選択します。
森崎有三
ガッツ:88
ATK:10 ※ DEF:20 SPD:20 Ini:4
(※剣を使わないため、ATK値が半減しています)
VS
ヤク中ビリー
ガッツ:15
ATK:12 DEF:8 SPD:10 Ini:2
107 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 00:23:08 ID:???
・ダイスロール
★マークごとに一人づつ、! と dice、numnum の間のスペースを消して
森崎の行動ダイスを引いてください。
※前ターンではビリーの分のダイスロールも提示してしまいましたが、
敵側のダイスはGMが引く、が正しい処理です。申し訳ありません。
★
森崎
[イニシアチブロール ! dice]
★
森崎
[命中ロール ! numnum]
★
森崎
[ダメージロール ! dice + ! dice]
★
108 :
さら
◆KYCgbi9lqI
:2012/06/03(日) 00:24:37 ID:???
★
森崎
[イニシアチブロール
5
]
★
109 :
◆hjM4IfKTpE
:2012/06/03(日) 00:31:12 ID:???
★
森崎
[命中ロール
10
]
★
110 :
さら
◆KYCgbi9lqI
:2012/06/03(日) 00:36:47 ID:???
★
森崎
[ダメージロール
1
+
6
]
★
111 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 00:41:46 ID:???
★
ヤク中ビリー
[イニシアチブロール
6
]
★
ヤク中ビリー
[命中ロール
45
]
★
ヤク中ビリー
[ダメージロール
6
+
2
]
★
112 :
さら
◆KYCgbi9lqI
:2012/06/03(日) 00:43:48 ID:???
負けそうじゃない?
113 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 00:45:53 ID:???
前ターンも含めてダイスロールをしていただいた
>>95
,96,100,108,109,110の皆様方、
ありがとうございました。
それぞれEP1を進呈いたします。
・イニシアチブ処理
森崎 4+5 先手!
ビリー 2+6
森崎
・命中処理
20-10+10=20 空振り…
・ダメージ処理
10-8+7
ビリー
・命中処理
10-20+45=35 命中!
・ダメージ処理
12-20+8=8
森崎の攻撃は空振り!
ビリーの攻撃は命中しダメージ8!
***
114 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 00:55:37 ID:???
>>112
2回当たれば倒れる程度の相手なんですが、チンピラの意地を見せていますね。
さすがに負けるとなると奇跡的な確率なので心配はしていませんが、あまりにも
ガッツの消費が激しいと、この後の訓練にも響いてくるかもしれません。
***
「ケケ……ハエが止まって見えるぜェ〜!」
「この野郎、ちょこまかと……!」
ひょろりと病的に細い体をくねくねと動かしながらナイフを振り回すビリーに、
森崎の拳が狙いを絞り切れない。
苛立ちが大振りを誘い、ますます当たりにくくなるという悪循環に陥ってしまっていた。
その間にもナイフの切っ先は何度も森崎の外套を裂いている。
ところどころ破れた服の下からは幾つかの浅い傷が顔を覗かせていた。
『何やってんのさ! 落ち着いて相手をよく見て!』
「……わかってる! 黙ってろ!」
背後から響くピコの声に怒鳴り返しながら、森崎が拳を固める。
「そう何度も避けられてたまるか! 今度こそ行くぜ!」
115 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 00:57:04 ID:sRO+OMSI
【ターン3】
・行動選択
「攻撃」「逃亡」「スキル」の内からどれか一つを選択して下さい。
※今回は自動的に攻撃を選択します。
森崎有三
ガッツ:80
ATK:10 ※ DEF:20 SPD:20 Ini:4
(※剣を使わないため、ATK値が半減しています)
VS
ヤク中ビリー
ガッツ:15
ATK:12 DEF:8 SPD:10 Ini:2
・ダイスロール
★マークごとに一人づつ、! と dice、numnum の間のスペースを消して
森崎の行動ダイスを引いてください。
★
森崎
[イニシアチブロール ! dice]
森崎
[命中ロール ! numnum]
森崎
[ダメージロール ! dice + ! dice]
★
116 :
◆hjM4IfKTpE
:2012/06/03(日) 01:01:31 ID:???
★
森崎
[イニシアチブロール
3
]
★
117 :
さら
◆KYCgbi9lqI
:2012/06/03(日) 01:07:38 ID:???
★
森崎
[命中ロール
11
]
★
118 :
◆LQBNDYqUQQ
:2012/06/03(日) 01:11:01 ID:???
★
森崎
[ダメージロール
2
+
3
]
★
119 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 01:13:26 ID:sRO+OMSI
>>116
,117,118の皆様方、ありがとうございました。
それぞれEP1を進呈いたします。
★
ヤク中ビリー
[イニシアチブロール
1
]
★
ヤク中ビリー
[命中ロール
36
]
★
ヤク中ビリー
[ダメージロール
2
+ ! dice]
★
120 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 01:14:27 ID:???
おっと、失礼いたしました。
★
ヤク中ビリー
[ダメージロール 2 +
6
]
★
121 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 01:16:36 ID:???
・イニシアチブ処理
森崎 4+3 先手!
ビリー 2+1
森崎
・命中処理
20-10+11=21 空振り…
・ダメージ処理
10-8+5
ビリー
・命中処理
10-20+36=26 空振り…
・ダメージ処理
12-20+8
森崎の攻撃は空振り!
ビリーの攻撃は空振り!
122 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 01:40:45 ID:???
「ヒャッハァ……オラ、どしたぁ? かかってこいや、ハァ、ハァ……!」
単調な動きを繰り返すビリーのナイフから距離を取りながら、
森崎が相手を見定める。
(こいつ、だいぶ息が上がってきたな……)
荒い呼吸を隠そうともせずに飛びかかってくるビリーをいなした森崎が、
がら空きの背中へ今度こそとばかりに蹴りを入れようとした瞬間。
「後ろだ、ビリー!」
「……!?」
かけられた声に反応し、慌てたビリーが前転でもするかのように前方へと倒れ込む。
森崎の攻撃は三度、空を切っていた。
声の主をギリ、と睨む森崎。
「テメェ……! 余計なことを!」
視線の先ではニヤニヤと薄笑いを浮かべた禿頭の男が、壁にもたれながら二人の乱闘を眺めていた。
森崎の怒号に小さく肩をすくめたスキンヘッドが口を開く。
「人のせいにすんじゃねえよ、ブンブン丸。見てるこっちも退屈であくびが出そうだぜ」
「ぶ、ブンブン丸……!?」
『そう呼ばれても仕方ないんじゃないかな……』
振り返らなくても、小さな相棒の呆れたような表情が目に浮かぶようだった。
「お前、どっちの味方だよ! ……クソ、それもこれもこのトリ野郎のせいだ!
とっとと仕留めて汚名挽回と行くぜ!」
123 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 01:44:10 ID:???
【システムメッセージ】
称号『ブンブン丸』を得ました。
獲得スキル「大振り」:パッシブ
この戦闘(vsビリー)の間のみ、命中値に-10、攻撃ダメージに+5の補正がかかります。
【ターン4】
・行動選択
「攻撃」「逃亡」「スキル」の内からどれか一つを選択して下さい。
※今回は自動的に攻撃を選択します。
森崎有三
ガッツ:80
ATK:10 ※ DEF:20 SPD:20 Ini:4
(※剣を使わないため、ATK値が半減しています)
発動スキル:大振り(命中-10、攻撃ダメージ+5)
VS
ヤク中ビリー
ガッツ:15
ATK:12 DEF:8 SPD:10 Ini:2
***
124 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 01:48:04 ID:???
・ダイスロール
★マークごとに一人づつ、! と dice、numnum の間のスペースを消して
森崎の行動ダイスを引いてください。
★
森崎
[イニシアチブロール ! dice]
★
森崎
[命中ロール ! numnum]
★
森崎
[ダメージロール ! dice + ! dice]
★
******
と、突発的に称号を得たところで、本日の更新はこれまでとさせていただきます。
夜遅くまでのお付き合い、ありがとうございました。
初日から参加していただいた皆様には、改めて御礼申し上げます。
次回もまたご参加いただけることを心より願っております。
それでは、次回更新にて。
125 :
森崎名無しさん
:2012/06/03(日) 05:04:42 ID:???
更新お疲れ様でした
★
森崎
[イニシアチブロール
2
]
126 :
森崎名無しさん
:2012/06/03(日) 06:08:13 ID:???
★
森崎
[命中ロール
25
]
127 :
さら
◆KYCgbi9lqI
:2012/06/03(日) 06:20:28 ID:???
★
森崎
[イニシアチブロール
4
]
★
名前欄空白は無効ですよ。
128 :
◆RZdXGG2sGw
:2012/06/03(日) 07:27:45 ID:???
★
森崎
[命中ロール
69
]
129 :
◆W1prVEUMOs
:2012/06/03(日) 07:49:50 ID:???
★
森崎
[ダメージロール
2
+
6
]
130 :
森崎名無しさん
:2012/06/03(日) 12:23:29 ID:???
個人戦闘はSPDが最も重要か
逆にATKは低くてもATK-DEFの値がマイナスでも0扱いだから最低限ダイス二個分のダメージは当てられる
まあ、あくまで最低限だけど
131 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 12:43:51 ID:???
★
ヤク中ビリー
[イニシアチブロール
1
]
[命中ロール
47
]
[ダメージロール
6
+
4
]
★
132 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 12:46:30 ID:???
・イニシアチブ処理
森崎 4+4 先手!
ビリー 2+1
森崎
・命中処理
20-10+69-10=69 命中!
・ダメージ処理
10-8+8+5=15
ビリー
・命中処理
10-20+47=37 命中!
・ダメージ処理
12-20+10=10
森崎の攻撃は命中し15ダメージ!
ビリーを撃破!
133 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 13:34:39 ID:???
***
(ブンブン丸だと……? 上等だ!)
外野からの野次に発奮し、慎重にビリーとの距離を測り始める森崎。
向かい立つビリーは攻め疲れたか、荒い呼吸で肩を上下させながらナイフを翳している。
森崎になかなか狙いを定めさせなかった動きも、すっかり鳴りを潜めていた。
「ぜぇ……はぁ……、ど、どうした黒髪野郎……?
泣いて謝るなら、ひい、はあ、許してやっても、いいぜ……?」
「……」
挑発にも答えず、森崎は右半身を大きく引く。
ほとんど顎に近いところまで拳を引き戻した半身の構えから、摺り足で僅かずつ距離を修正。
息遣いは細く、吸い、吐く度に神経を研ぎ澄ませ、しかし無駄な力は抜いていく。
「―――」
「だんまりかよ、この野郎……ッ!」
対峙する相手の纏う空気が変わったことに気付けるほどの場数は、ビリーにはなかった。
叫ぶや、飛びかかる。
突くでもなく、腰溜めにするでもない、袈裟懸けに近い中途半端な軌道の刃を、
森崎の集中力はしっかりと見切っていた。
一瞬を更に何分割にもするような細切れの時間の中、少しずつ大きくなるビリーの姿。
134 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 13:35:45 ID:???
(狙いは一点……ここだッ!!)
軽く握っただけの拳を、肩口から打ち出すと同時。
地を踏みしめた軸足から腰へ、腰から背へ、背から肩へと力を伝達させていく。
全身の体重が、肩から腕へと伝わり、肘を通過して拳へと繋がる瞬間。
初めて固く握り締められた拳が、標的を打撃する。
「―――!」
動き出した時間の中。
森崎の引き戻した拳には、確かな手応えだけが残っている。
一瞬の静寂の後、奇妙な音が響いた。
何が起こったのかもわからず立ち尽くしていたビリーの、喉の奥、肺腑の底から響く音である。
「……ぐ、ぎ、が、えぁ、ぁぁぁ……あ、ぎゃ、ぎゃあああ!?」
唸り声のような声は、すぐに悲鳴へと変わった。
衝撃が痛覚に変わり、それで初めて、自身が強烈な打撃を受けたことに気付いたようだった。
尖った鷲鼻が、その中途から自然にはあり得ない方向へとねじ曲がり、盛大に血を垂れ流しだす。
「……鼻ごと人中をぶち抜いた。しばらくは飯も食えねえぞ、鳥野郎」
「ひゃ、ひ、ぃぃぃ……」
砕けた鼻骨と前歯とを必死に押さえながらのた打ち回るビリーに向けて、森崎が言い放つ。
両手の間からぼたぼたと溢れる血と、眼前に転がった前歯の欠片と、そして倒れた自身を見下ろす森崎とを
交互にその目に映しながら、ビリーが声にならない声を上げた。
135 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 13:36:46 ID:???
「一撃必殺。これが俺の故郷のやり方よ」
「あ……、ひ……」
「光モンまで持ちだして、今更ゴメンナサイでもねえよな、チンピラ」
必死で痛みに耐えているのか、満足に身動きすらできないトサカ頭に向けてもう一撃くれてやろうと
足を振り上げる森崎。
しかしその足を下ろすより僅かに早く、森崎にかけられる声があった。
「―――おっと、その辺にしといてもらおうか」
スキンヘッドの男である。
ビリーが森崎とやりあっている間も、加勢するでもなく薄笑いを浮かべながら
その様子を眺めていたはずの男が、ゆらりと身を起こして森崎を見据えていた。
口元はいまだに弓の形に歪められていたが、蛇のように細い目に友好的な光はない。
その手にはいつの間にか、身の丈ほどもある長い棒が握られていた。
「しゃ……しゃむあにひぃぃ……!」
蹲っていたビリーが、スキンヘッドの声を聞くや顔を上げ、おそるべき勢いで這いずると
その足にすがりつく。
「あにひぃ……、いれえぇ、いれえぇよぉ……」
「ったく、弱っちいくせに無理するからだ、ビリー」
涙と鼻血とに塗れたビリーに見上げられたスキンヘッドが、苦笑しながら言う。
「からきぃ、とっれ、くれよぉ……あにひぃぃ……!」
「俺に任せとけ。……おう東洋人、弟が世話ンなったな」
手にした棒の端でビリーを自らの影においやりながら、スキンヘッドが森崎に向き直る。
その僅かな身のこなしを見た森崎が、静かに緊張の度合いを高めていく。
136 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 13:37:48 ID:???
『あのハゲ、強いの?』
「……少なくともトサカとは比較にならねえ。おそらくどっかで正式な訓練を受けてるな」
ふわりと舞うピコに答えた森崎の呟きが耳に入ったか、スキンヘッドが口の端を上げた。
「ほう、わかるかい」
「……軍人崩れか」
「ま、その端くれってとこだ」
言うや、スキンヘッドが手にした長棒を器用に回し始める。
身の丈ほどの棒が男の右手から左手、前後左右上下をぶれることなく巡っていく。
「元カミツレ地区警備隊、地廻りのサムといやあ、ここらじゃちったあ知れた顔よ。
バーストン兄弟に売られた喧嘩、次は俺が買わせてもらうぜ」
啖呵が切られると同時。
ひょう、と風を切った棒がサムと名乗った男の手に収まり、びしりと正面に構えられる。
「……」
隙なく構えられた棒の前に、森崎が無言で腰の長剣へと手を伸ばす。
躊躇わず、抜いた。
「上等だぜ東洋人。簀巻きにして埠頭から手前ぇの郷へ叩っ返してやるよ。
ビリー、お前も本当の喧嘩ってのをよく見とけ。……ビリー?」
油断なく森崎を見やりながら言うサムが、しかし返事が返らないことに不安を覚えたか、
足元にちらりと目を落とす。
瞬間、愕然とした表情を浮かべてしゃがみ込むサム。
ビリーが、倒れていたのである。
137 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 13:38:49 ID:???
それも先ほどまでの、痛みに泣きながらのた打つ倒れ方ではなかった。
言葉もなく、ただ奇妙に力の抜けた、人体が肉と脂の塊になりつつある段階に特有の、それは倒れ方である。
苦しげに胸を押さえたビリーの喉からは、ひう、ひう、と奇妙に震える呼吸音が響いていた。
足先は痙攣するように震え、蒼白な顔色は森崎に殴られた腫れだけを不気味に浮き上がらせている。
「発作か……こんな時に! ……おいビリー、薬はどうした!?」
「……ぃ、いえ……、に……」
「馬鹿野郎! いつも持ち歩いてろと、あれほど言ったろうに!」
絞り出すようなビリーの声音と、憤りよりも焦燥の色が濃いサムの怒号。
『……何がどうしたの?』
「……俺に聞くなよ」
対峙している森崎のことなど一切忘れたようなその挙動に毒気を抜かれた森崎が肩をすくめ、
手にした刃をぷらぷらと揺らしながら口を開く。
「あー……その、続きはもういいのか?」
「チッ……! 久々に楽しめそうな喧嘩だったが、今はそれどころじゃねえ……!」
「あ、そう……」
ぎろりと睨め付けるサムの細い目には既に戦意がない。
言葉通り、それどころではないようだった。
その様子を見てとった森崎が、ゆっくりと距離を取りながら剣を鞘に収める。
「……覚えときな、東洋人。次はこうはいかねえぞ」
スキンヘッドのサムはビリーを抱えると、それだけを言い残して倉庫街から消えていった。
***
138 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 13:39:53 ID:???
「……おととい来やがれ、ってか」
『捨てゼリフは綺麗にお約束通りだね……』
夕陽は既に水平線の彼方へと没しかけ、夜の暗さが辺りを覆い始めた倉庫街でぼそりと呟く森崎。
そんな彼の背にかけられる声があった。
「あの……」
か細い声は、少女のものである。
振り返れば果たしてそこには、先ほどトサカ頭に絡まれていた少女が立っていた。
暗がりの中とはいえ、改めて見直しても取り立てて美しいというほどではない。
長い栗色の髪はさらさらとやわらかそうに流れていたし、どこか幸薄そうな顔立ちは
それを好む類の男からすればたまらないものがあっただろうが、しかし、それだけである。
体つきも少女特有の、まだまだ成熟しきらぬものであると看破した森崎が、呆れたように言う。
「……あんた、まだ逃げてなかったのか」
『正直、忘れてたよね。喧嘩の方が楽しくなってて』
茶化すピコに平手を繰り出す森崎。
命中するより遥かに早く、ピコは夜空へと舞い上がる。
そんな森崎の様子に不思議そうな顔をしながら、少女がともかくも頭を下げた。
「あ、あの……ありがとう、ございました」
139 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 13:40:54 ID:???
震えるような、小さな声。
埠頭から聞こえてくる波の音にもかき消されそうな、それは儚げな響きだった。
「……あの、改めてお礼に伺いたいので……」
「あ? いいよ、そんなの」
「せ、せめて……お名前だけでも、教えていただけませんか」
面倒くさげに手を振る森崎に、しかし少女は食い下がる。
今にも消えてしまいそうな声とは裏腹に、存外に芯の強いところがあるのかもしれなかった。
「あ……お名前を伺うなら、私から先に名乗らなきゃ、失礼ですよね」
「いや、そういうことじゃ……」
『この子、結構人の話聞かないタイプじゃない?』
「すみません……私は、ソフィア・ロベリンゲ……っていいます」
いつの間にか降りてきたピコが指差す前で、少女が名乗る。
「ソフィア……か」
「はい。あの、あなたは……」
140 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 13:46:55 ID:???
*選択
A「……森崎。森崎有三だ」
B「貴様に教える名などあるものか!」(必要CP:5)
森崎の行動としてどれか一つを選択して下さい。
その際【ソフィアに期待する属性】を必ず付記していただくようお願い致します。
期限は『6/3 17:00』です。
採用された属性は本編に反映されます。
特に攻略に影響はしませんので、見た目でも精神的なものでも、ご自由に指定して下さい。
またBはいわゆる「ネタ選択肢」です。
例示として出してありますが、今は実質的には選べません。
何が恐ろしいといって、原作にもこの選択肢が実際に存在する点です…。
ちなみに原作でこの選択をすると、ソフィアはこれ以降一切出てこなくなります。
141 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 13:48:21 ID:sRO+OMSI
と、一応告知ageをば。
142 :
◆W1prVEUMOs
:2012/06/03(日) 14:06:40 ID:???
A
【BL趣味】
143 :
さら
◆KYCgbi9lqI
:2012/06/03(日) 14:12:45 ID:???
A この森崎なら軽口を混ぜながら自己紹介しそう。
属性っていうのかな?『武器マニア』
144 :
傍観者
◆YtAW.M29KM
:2012/06/03(日) 14:20:35 ID:???
選択は【A】
属性は【律儀】かな。ボーイッシュ系好みの個人的趣味とはちょっと違うけど、
ちょっと無口&臆病系っぽい子のキャラには似合わないでしょう。
それなら、せっかく売った恩を最大限返してくれそうなのがいい。
145 :
雑魚モブ
◆.xniaLTHMk
:2012/06/03(日) 14:35:57 ID:???
A
【ソフィアに期待する属性】は【愚直】
森崎とは対照的な真っ直ぐさや、バカ正直さを持つオアシス的な娘になってほしいから。
146 :
とやま
◆bz6wYVJDKA
:2012/06/03(日) 14:47:08 ID:???
選択はA
森崎は常識を弁えているだろうしね。
属性については、服装とかはけっこう描写されているようなので
ここはひとつ見えない部分、後の展開に期待して、『酔うと性格が豹変する』でw
147 :
見てる人
◆S/MUyCtQBg
:2012/06/03(日) 15:07:27 ID:???
選択肢A
重要そうな人物だろうと思って、一応最初は礼儀正しくしとけばいいかなーと。
【天然ドジっ娘】事件に巻き込まれたりするけど、悪気はなく人に好かれる感じ。
148 :
聴衆
◆0Sa9mRG4IM
:2012/06/03(日) 16:10:08 ID:???
選択は【A】
属性は【歌姫】
原作パパッと調べてみました
149 :
ノータ
◆JvXQ17QPfo
:2012/06/03(日) 16:16:58 ID:???
A
理由:今回は無し
属性:さみしがり屋
150 :
テトラ
◆yfCGLLZSBA
:2012/06/03(日) 16:48:40 ID:???
A【誠実】
無難ですが信頼できる人物がいいかなと
151 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 18:53:07 ID:???
皆様、回答ありがとうございました。
それでは早速、
>>140
の選択については……
>>145
雑魚モブ ◆.xniaLTHMk様の案を採用させていただきます!
愚直……想定していたソフィアのキャラ像に近く、かつ私の発想にないイメージでした。
ありがとうございます。
CP3を進呈いたします。
>>144
傍観者 ◆YtAW.M29KM様、
>>150
テトラ ◆yfCGLLZSBA様にご回答いただいた
「律儀」「誠実」も、やはりキャラに沿った属性ですね。
この辺りは原作の延長線上でカバーできるかもしれません。
それぞれCP1を進呈いたします。
>>146
とやま ◆bz6wYVJDKA様の案にも非常に惹かれたのですが、これから登場するキャラに
お酒絡みのイベントを予定しておりまして……泣く泣く断念です。
CP1を進呈いたします。
152 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 18:56:11 ID:???
>>142
時代的、宗教的には極めて危険な趣味ですねw
東洋人の森崎には馴染みのある男色文化ですが、舞台となる南欧あたりでは
バレたら縛り首の危険も……。
>>143
これまた意外な線を!
あれこれ武器を選んでもらうデート……なんていうのも楽しそうですね。
>>147
オーソドックスは正義ですね。
ヒロイン勢には必ず一人はいるタイプ。
>>148
属性が歌姫というと、何だか天才っぽいですねw
すごい有名人になりそう。
>>149
寂しがり屋……いいですよね。
ほんわかした方向にも、シリアスな方向にも持っていけそうです。
未登場のヒロイン候補の一人にはその属性が装備されておりますので、そちらにご期待下さい!
回答いただいた方の全員にEP1を進呈いたします。
また、獲得されたCP/EPの一覧表を作成いたしました。
随時更新していきますので、参考にしていただければ幸いです。
ttp://www39.atpages.jp/msaki/points.htm
153 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 18:57:58 ID:???
***
「……森崎。森崎有三だ」
『あ、ちょっとカッコつけてる〜! ……森崎。森崎有三だ。 ……ぷ、ぷぷっ』
計算し尽くしたキメ顔で名乗った矢先に、ピコの茶化した声が飛ぶ。
ふわふわと舞うその姿を捕まえて締めあげたい衝動を必死に抑える森崎。
そんな内心を知る由もなく、ソフィアと名乗った少女は森崎の名を聞いて微笑む。
路傍に一輪咲く花の、風を受けて揺れるような微笑だった。
「モリサキ、さん……。素敵なお名前ですね」
「そりゃどうも」
『お世辞でも嬉しいよ』
我慢しきれずにピコを睨む森崎。
ソフィアにしてみれば、突然中空に鋭い視線を向けたようにしか見えなかっただろう。
「……?」
「すまん、何でもない」
不思議そうな顔で見られたのを、どうにか咳払いで誤魔化した。
「ではモリサキさん、いずれ改めてお礼に伺います」
「だから別にいいって、そんな大したことしてねえし」
「そんなこと! モリサキさんが来てくれなかったら、私……。
きちんとしたお礼くらい、させて下さい」
「……」
薄闇の中に、少女の瞳だけがきらきらと遠い星明かりを映して煌めいている。
瞬間、その光の中に吸い込まれそうになって森崎が言葉を失う。
沈黙を肯定と受け取ったか、ソフィアが頷くと口を開いた。
154 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 18:58:59 ID:???
「その、モリサキさんは外国の方……ですよね。傭兵宿舎の方に伺えば、宜しいでしょうか」
「あ、ああ……お嬢さんが、よく知ってるな」
「父が、軍におりましたので……」
言ったソフィアの表情が翳ったのは、夜の闇の仕業だっただろうか。
顔を上げた少女の表情には、既に翳はない。
「それでは、そちらに伺います。……本当に、ありがとうございました」
「ああ。気をつけて帰んな」
ぺこりと頭を下げて踵を返した少女を、森崎は倉庫街の外れまでそっと見送るのだった。
街明かりの中にその背が消えて行くのを確認して一息つく森崎の肩に、ふわりと妖精が舞い降りる。
『カッコいいね〜! 初日から女の子なんか助けちゃってさ、よっ、色男!』
「ヘッ、イイ男にはトラブルの方から寄ってくるのさ」
『ま、それはさておいて……と』
顎に手を当ててキメてみせた森崎のポーズを、さらりと流すピコ。
155 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 19:00:03 ID:???
『早く宿舎行こ? もうすっかり陽も暮れちゃったよ』
「……そうだな。えーっと、地図は……と」
『うんうん』
「……」
『……どうしたの?』
怪訝そうに訊ねるピコに、手元の地図をためつすがめつしていた森崎が
ニコリと笑って答える。
「暗くて見えねえ」
『……どうすんのさ!』
「とりあえず街に出るか……ドタバタで腹も減ったしな」
森崎が指定された兵舎に辿り着いたのは、夜もすっかり更けた頃のことであったという。
『少女の騎士(前編)』了
156 :
異邦人
◆ALIENo70zA
:2012/06/03(日) 19:01:26 ID:???
*D26.4
訓練選択パート
******
『まあまあの部屋じゃない?』
そう言ったピコが、部屋の中をぐるりと周るように飛んでいく。
森崎があてがわれた一室は傭兵宿舎の二階、角部屋である。
既に夜も遅かったからだろうか、人気のない廊下ではどの扉もピタリと閉ざされていて、
部屋までの案内をしてくれた下男の他には誰にも会うことはなかった。
「寝台、食卓、椅子……もなかなかしっかりしてるな。おっ、文机まで備え付けられてんのか」
家具類のがたつきを確かめていた森崎が、部屋の隅にある書き物用の机を見て感心したように声を上げる。
これまで流れ歩いた国の兵舎、それも傭兵用の宿舎といえば監獄の独房と大して違いのない、
一、ニ歩も歩けば足先が扉か寝台に行き当たるような代物であった。
それがこの部屋には食卓に椅子も用意され、しかもそれらが余裕を持って配置されるだけのスペースがある。
「やっぱドルファンはカネを貯め込んでるって話、本当だったんだな」
『ボーエキ利権がどうの……って言ってたやつ?』
「それだよ」
頷いた森崎が寝台に腰掛けると、着込んでいた革の外套ごと旅装を解いて床に放り投げる。
長剣は既に枕元の壁に立て掛けてあった。
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