キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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レス数が950を超えています。1000を超えると表示できなくなるよ。
【頂天への】俺inキャプ森2【道程】

1 :森末(仮):2013/10/09(水) 23:45:22 ID:???
このスレは、キャプテン森崎のスピンアウト作品です。
参加者の皆さんの選択、及びカード引きによって物語が展開していきます。

他の森崎板でのスレと被っている要素や、それぞれの原作無視・原作崩壊を起こしている表現。
その他にも誤字脱字や稚拙な状況描写等が多数あるかと思いますが、お目こぼし頂ければ幸いです。

☆前スレ☆

【目指すは】俺inキャプ森1【全国】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1379332155/l50

☆あらすじ☆

キャプテン森崎を心から愛する男板野住明はある日キャプテン森崎の精、
通称『森末』からキャプテン森崎の外伝スレへと参加してみないかと提案をされ外伝世界へと飛ばされる。
自分が参入をするチームをふらの中学と決めた板野は松山らと交流を深めつつ、2年生の際全国大会へ。
世代でもトップクラスの中西と戦うも、先制点を挙げる活躍を見せた。
しかし何者かの陰謀か、松山が負傷し他のメンバーも腹痛を訴え棄権、涙を呑んで大会を後にした。
若島津健との闘いで自身の力の低さを認識するも、新シュートの開発をし克服。
3年目、藤沢の転校を聞かされ揺れるふらのメンバー達と共に道大会を突破、全国大会への切符を手に入れた。

2 :森末(仮):2013/10/09(水) 23:47:41 ID:???
☆板野くんの能力値☆

選手名     ド パ シ タ カ ブ せ 総 高/低  ガッツ
板野      51 48 53 48 45 47 49 341 1/3  820/820

   板野
強引なドリブル(1/2でドリブル力+2、吹っ飛び係数2)
弾丸シュート(シュート力+3、吹っ飛び係数4)120消費
マグナムシュート(シュート力+6、吹っ飛び係数2)200消費

☆サッカーのルールについて☆

基本的に本編と同様ダイスで進行させてもらいます。
間違えやすい点は下記に列挙。

・試合中の覚醒など
板野君以外の味方はJOKERを引いた際、もしくはダイスで11・12を出した際に覚醒チャンスが出ます。
攻撃判定の場合は敵に勝利した場合、守備判定の場合はボールに触れた場合に覚醒する事が出来、フラグか技などを習得できます。
JOKERでの覚醒の場合は一発取得、11・12での覚醒の場合はフラグまでです。

・ガッツ関係について
試合中、1分毎にガッツは5回復します。
ガッツが300以下になると全能力−1、200以下で−2、100以下で−3、0以下で−5とペナルティが増えていきます。

・フリー補正など
フリー状態の場合はシュート、パスなどに+2の補正がつきます。
主にフリーキックの際に使用される補正ですが、相手の戦術や退場などによっては普通にプレイしている時でもかかる時があります。
また、コーナーキックの際のシュートは、特殊なシュートでなければ角度ペナが入りフリー補正と±0になる予定です。

3 :森末(仮):2013/10/09(水) 23:48:47 ID:???
・人数補正について
守備側の選手たちは判定に参加した人数に応じて人数補正を受けます。
2〜3人で+1、4〜6人で+2、7人以上で+3の補正となります。
キーパーのセービングには影響をうけません。

・スルー、ポストプレイについて
スルーはシュート力+3した状態で判定が行われ、成功するとキーパーの状態を悪くする事が出来ます。
ただし上手くいくかどうかは合わせてくれる味方との連携にもよります。
ポストプレイはパス力での判定になります。

4 :森末(仮):2013/10/09(水) 23:49:48 ID:???
・反則について
反則は攻撃側、守備側の接触プレイ時、お互いにクラブを引いている場合にのみ起こります。
この時反則を犯すのはカードの数値が低かった方です(同数の場合は守備側になります)。
また、基本的に怪我は反則を犯された側のみが受ける事となります。
・怪我の判定について
ケガの判定は以下の表を使って算出します。
本編のものと同様です。

ケガの深度 非接触 接触 反則時 シュート吹飛 接触吹飛 反則時吹飛
万全の状態 無   無   中    小       小      中
なおりかけ  無   小   中    小       中      大
軽傷治療済 小   中   中    小       中      大
軽傷未治療 中   中   大    中       大      危
重症治療済 中   大   大    大       危      必
重症未治療 大   危   必    必       必      必
プレイ不能  必   必   必     必       必      必

無=怪我は発生しない
小=クラブの4か9か13
中=クラブの偶数  
大=クラブ
危=クラブかスペード
必=必ずケガをする

5 :森末(仮):2013/10/09(水) 23:51:50 ID:???
・シュートの枠外について
シューターとキーパーの数字の和が14の場合、シュートはゴールポストに当たります。
更にカードのマークが一致した場合は枠外になります。
ツインシュートの場合はシューター同士のマークが一致でポスト、数字も一致で枠外です。
この場合キーパーとの和が14でもシューター同士のマークが違えばポストにはなりません。
また、この判定は一対一の判定の際にも適用されます。

・PKについて
PKの際はマークが一致した時のみ、セービングチャンスが与えられます。
一致しなかった場合は枠外にならない限り自動的にゴール、ですがシューターのカードがQ、Kの場合のみ枠外になります。

・ブロック失敗時のシュート威力現象
ブロック時、クリア時にシュートを弾き返せなかった場合でも、
シュート力−守備側の判定=2〜4の場合はシュートの威力が−1されます。
この効果は重複しますが、DF判定の段階では適用されません。キーパーのセービング判定にのみ影響があります。

6 :森末(仮):2013/10/09(水) 23:53:32 ID:???
【登場人物紹介】
・板野住明
キャプテン森崎が大好きな、どこにでもいる学生でこのスレの主人公。
性格的にはかなり素直で、キャプテン森崎の世界にいる現状を楽しんでいる。
キャプテン森崎の知識は豊富なので、それがこの世界での彼の最大の武器。

・キャプテン森崎の精(通称:森末)
板野をキャプテン森崎の世界に招待した自称・キャプテン森崎の精。
時々怪しいそぶりを見せるが、頻繁に板野にアドバイスをくれる奴。外見は某QBそっくり。

・松山光
板野が選んだ中学、ふらのサッカー部のキャプテンで道産子。
彼が施す熱血過ぎる練習量のせいで部員に逃げられてしまいチームは試合するギリギリの人数になってしまっている。
板野が提案したクリスマスパーティなどの効果により、藤沢美子の事を異性として憎からず思っている事に気づく。
彼女が転校すると聞いて動揺をしたが、その前に告白をする事を決めた。

・その他のふらのメンバー
事なかれ主義な面々。それでも覚醒などによって徐々に強くなってきている。

・藤沢美子
本編では松山との間に悲劇的結末を生んでしまい、今もキャプ森板全界隈で惜しまれている少女。
マモノ様の効果によりヤンデレ気質を身に着けてしまったが、松山に対する思いは本物。
このたびアメリカへと転校する事が決まり、全国大会で負けた時点でお別れとなってしまう。

・町田町子(メガネ)
メガネをかけているマネージャー。
メガネ効果なのか、非常に出来る女であり、松山と藤沢の関係を暖かい目で見守っている。

・ふらのの監督
カーチャン自慢のスタミナドリンクを部員に飲ませたがる以外は特に特筆すべき点は無い監督。
戦術論などは割と松山の言いなりな所がある。

7 :森末(仮):2013/10/09(水) 23:55:15 ID:???
・若島津健
日本を代表する空手キーパー。
その実力は本物であり、板野は2度挑戦をしても勝つ事は敵わなかった。
ぶっきらぼうではあるが、悪い人間ではない。

・小池秀人
何の間違いか東邦学園のキャプテンになってしまった男。
自分に若島津や反町を凌駕する才能があると思い込んでいるが、大した事はない。
でもそれなりには強い。

・反町一樹
東邦学園のストライカー。
日向がいない為にのびのびとサッカーを楽しんでいるが、やはりあまり言いたい事は言えないタチ。
中西からゴールを奪った板野の事を素直に評価している。

・沢田タケシ
東邦学園のゲームメイカー。
中盤の人材不足に苦しむ東邦スカウトが、若島津のツテを頼ってスカウトした選手。
小柄だがテクニシャンで実力は中々だが、反町同様やや弱気。

・立花政夫・和夫
花輪中学の双子兄弟で空中サッカーの申し子。
松山達と共に試合観戦中、松山が負傷した際に迅速に対応してみせた。

8 :森末(仮):2013/10/09(水) 23:56:55 ID:???
・多田野数人
ふらの中学の野球部に所属しているエースピッチャー。
不良に絡まれている所を板野(矢車)に助けてもらった。

・ダルビッシュ
板野のフォームを矯正し、マグナムシュート開発の手助けをしてくれた2年先輩のサッカー選手。
一流選手にしかない独特のオーラを持っている。

・矢車
地獄の住人。

・片桐宗政
日本サッカー協会の役員で、少し怪しい人。
黄金世代のFW不足を懸念していたが、板野がその救世主になるかもしれないと期待をしている。

【人間関係】

松山→(ライバル)←若島津
北詰→(ウチの選手なら絶対使わん)→板野
片桐→(期待)→板野

9 :森末(仮):2013/10/09(水) 23:58:03 ID:???
テンプレはここまでです。
このスレでもよろしくお願いします。

10 :森崎名無しさん:2013/10/10(木) 00:00:02 ID:???
そう言えば小池って代表選出もあるのか
明和、大友勢次第だが

11 :森崎名無しさん:2013/10/10(木) 00:00:17 ID:???
スレ立てandスレタイ採用乙です

12 :森末(仮):2013/10/10(木) 00:31:13 ID:???
〜静岡県 県大会・決勝戦〜

ワアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!

実況「お聞きくださいこの声援、王者南葛の試合を見ようと正に超満員の観客たちがスタンドに溢れ返っています!
   全国大会V2を成し遂げ、今年前人未到のV3を果たそうと意気込む南葛中学!
   その勇姿を一目見ようと沢山のサッカーファンが詰めかけています!」

浦辺「チッ、どいつもこいつも南葛、南葛か……」
岸田「全く嫌になってくるぜ!」
新田「まあまあ先輩がた、今は好きなだけ騒がしてやりましょうや。
   60分後にはこの歓声も沈黙して、俺達大友の本当の力って奴に見せつけられてるでしょ」
中山「ああ、そうだ。 試合で結果を残せばいい……南葛のV3を見たい観客たちにとっては気の毒かもしれないけどな」

静岡県のサッカー場では、この日、南葛vs大友――県大会の決勝戦が行われようとしていた。
スタンドには中学生の大会、しかも決勝とはいえ県大会の試合に来るとは思えない程の数の観客たちが押し寄せている。
当然ながらこの大部分は、南葛中学の前人未到のV3を見届けたいと願う者達。
完全にアウェーの立場に立たされながらも、
この世代No.1DFの声が名高い大友キャプテン――中山政男を中心とした大友中学はひるまず、
むしろこの歓声を悲鳴に変えてやろうという程に強い敵意を南葛に向ける。

石崎「浦辺達の野郎、思いっきりガンたれてくれやがって!」
来生「はっはっは、好きなだけ睨ませておいてやれよ! どうせ勝つのはこの来生様がいる南葛なんだからな!」
滝「とはいっても中山のいる大友はやっぱ強敵だぜ……やりにくいったらありゃしねぇ」
井沢「それにFWの新田だったか……あいつの隼シュートは、剛田には荷が重すぎるな」
剛田「す、すまねぇ先輩……」

13 :森末(仮):2013/10/10(木) 00:32:13 ID:???
そして大友中学と同様、フィールドに出て軽く準備運動をしている王者南葛の面々。
彼らは大友中学が自分たちに向ける敵意を受け止めつつも、冷静に今日の試合運びについて考える。
ここまでの予選は楽々と突破してきた自分たちであったが、やはり中山――そしてFWの新田がいる大友は間違いなく苦戦は必死。
下手をすれば負けてしまいかねないと承知をしていたのだ。

岩見「とにかく作戦通りに行くしかないだろう……やるしかない」
中里「ウム。 (いざとなれば……拙者も本気を出さざるを得ぬだろうか)」

どちらにとっても譲れない戦いは今まさに始まろうとしており、
両者は熱い火花を試合開始前から散らしながら練習を行う。
そして、試合開始時間となった事で、両チームのキャプテンはセンターサークルへと集まる。
大友からは中山が、南葛からは……。

先着1名様で、

★南葛のキャプテン→! card★

と書き込んでください。マークで分岐します。

JOKER→小田「よ、よろしく……」 寿司屋!
ダイヤ・ハート・スペード→井沢「今日はよろしく」 順当に井沢だ!
クラブ→石崎「勝つのは俺達だぜ中山!」 なんと石崎だ!
クラブA→来生「ふっ、このキャプテン来生がいる限り南葛に負けはない!」 来生でした……

14 :森崎名無しさん:2013/10/10(木) 00:33:09 ID:???
★南葛のキャプテン→ ハート4
滝「あれ?」

15 :森末(仮):2013/10/10(木) 00:56:49 ID:???
>★南葛のキャプテン→ ハート4 =井沢「今日はよろしく」 順当に井沢だ!★
============================================================================
中山「ああ、よろしく」

南葛中学、粒ぞろいの選手たちが揃うこの中学でこの年キャプテンに就任をしていたのは、
CMFを務めるゲームメイカー・井沢守であった。
目の前にいる中山、そしてふらのの松山らからは一枚も二枚も劣る彼であるが、
それでも強豪・南葛のゲームメイカーを務める男である。

この南葛で彼より強い人物といえば、FWである来生くらいなものだが、
彼はその性格故にキャプテンにはあまりにも不向きと言えた。
東邦のような監督の一存で決まる方式ならまだしも、南葛のキャプテンは投票によって決まる。
滝、高杉といった修哲時代から付き合いのある仲間(来生は自分に投票した)、
そしてその他の面々も井沢の実力と人柄を大いに評価し、キャプテンに任命をされたのだった。

井沢「(中山……お前たちには負けないぞ!)」
中山「(井沢だけならなんとかなるかもしれないけど……滝、来生と攻撃パターンの多彩さが南葛の魅力だ。
    一筋縄じゃ行かないだろうな……)」

大空翼という嫉妬の対象がいなくなり、素直に成長をした井沢守率いる南葛中学。
森崎有三という無二の友がいなくとも、その才能を開花させた中山政男率いる大友中学。

熱い熱戦の火ぶたは、今、切って落とされた。

ピィーッ!!

16 :森末(仮):2013/10/10(木) 00:58:27 ID:???
井沢「(今日の試合、俺はあまり上がりすぎない方がいい……中山がいる以上はロースコアのゲームになる。
    1点も許されないんだ。 だからここは……)滝!」
滝「おう!」

南葛のボールで開始されたキックオフ。
まず井沢は南葛の黄金パターン、滝のサイドアタックから攻撃を開始した。
この滝の突破を用意に止める事は大友中の面々ではあまりにも難しく、
カルテットの一員である西尾、岸田といった者達も為す術もないままセンタリングを上げさせてしまう。

滝「それっ、頼んだ来生!」
来生「ハッハー! おっまかせ〜!!」
中山「やらせるかぁっ!!」

バコーンッ!!

だが、このセンタリングはCBとして出場する中山が完璧にクリアーをしてみせた。
全国クラスのストライカーである来生でも、中山が相手ではあまりにも分が悪い。
こぼれたボールは浦辺がフォローし、そのまま新田へとつなげようとするのだが……。

浦辺「新田! いくぞ……って、なにィ!?」
山森「…………」
新田「くっ、山森……!」
山森「今日の試合、お前の好きにはさせないぞ!」

しかし、この新田にマークがついている事を悟り浦辺はパスを出す事を躊躇した。
山森正吾――かつて新田瞬と同じチームで釜の飯を食った南葛SC時代の仲間である彼を、
南葛は今日の試合マーカーとして投入をしていたのである。

17 :森末(仮):2013/10/10(木) 01:00:04 ID:???
山森「(新田の癖は同じチームだった俺が一番知っているんだ! 好き勝手させない……!)」
新田「(一瞬なら引きはがせるかもしれないが……トラップしていたら追いつかれる)」
浦辺「(くそぉ、これじゃあ新田にパスを出せないぜ!)」
井沢「甘いぞ浦辺、そらっ!」
浦辺「しまった!?」

新田にパスを出せず、まごついていた浦辺の隙を伺い井沢はボールカット。
再び攻め込むも中山に跳ね返され、しかし大友も肝心の攻撃手段である新田を封じられ上手く動けない。
こうして試合開始から両陣営共にこう着状態が続くのだったが……。

先着1名様で、

★前半のターニングポイント→! card★

と書き込んでください。マークで分岐します。

JOKER→中山「ぐっ、急に腹痛が……!」 小田「(よし、さっき差し入れした下剤入り寿司が効いてきたみたいだ!)」
ダイヤ→後半終了直前、中山がオーバーラップ! しかし井沢がこれを止めた!
ハート→滝と来生のシルバーコンビが大活躍! 大友守備陣をかき回したぞ!
スペード→来生がNT的閃きであっという間にごぼう抜き!?そのままシュートだ!
クラブ→中山が読み違え、長野がポストプレイを決める! 来生がこれをボレーだ!

18 :森崎名無しさん:2013/10/10(木) 01:04:07 ID:???
★前半のターニングポイント→ クラブK


19 :森末(仮):2013/10/10(木) 01:10:41 ID:???
本日は一旦ここで区切らせていただきます。
それでは。

20 :森崎名無しさん:2013/10/10(木) 06:19:01 ID:???
長野ktkr
山森も育ってて何より
超森水はまだだよね

21 :森崎名無しさん:2013/10/10(木) 12:46:18 ID:???
長野って森崎のおかげで能力鍛わったことあったかな

22 :森崎名無しさん:2013/10/10(木) 16:07:13 ID:???
本編だとまだ来生がNTじゃないことにびっくりするよ

23 :森崎名無しさん:2013/10/10(木) 17:06:57 ID:???
中里は忍者カミングアウトしてるんだろうか
戦う時に本気出されたらやばいな

24 :森崎名無しさん:2013/10/10(木) 20:08:54 ID:???
>>21長野は引きの結果だったかと
>>22落石でバレてたからなぁ

25 :森崎名無しさん:2013/10/10(木) 20:10:01 ID:???
>>23だったスマソ

26 :森崎名無しさん:2013/10/10(木) 20:54:24 ID:???
−−−H−−− H板野
−G−−−J− G反町J新田
−−E−F−− E山森(井沢)F岬
−−−−−−−
−−−I−−− I松山
−−−−−−−
D−C−B−A D中里C中山B次藤A早田
−−−−−ー−
−−−@−−− @若林(若島津)
翼に頼れない全日本(涙)、中盤が随分と貧弱な印象に
オーバーラップするためにDFはフラット
反町新田はポジションを下げてボール要求(前にスペースを空ける)
松山は中央のシュートチャンスを潰していく
他に誰か代頭してくれないかな

27 :森崎名無しさん:2013/10/10(木) 21:03:20 ID:???
そういや今ロベルト本郷はどこにいるんだろ
日本に来て、翼に出会えずに……

28 :森崎名無しさん:2013/10/10(木) 21:10:27 ID:???
ジーコや納豆さんがいる、ジョアン監督がサンパウロの監督にあてがえば平気。
凡人補正が無くなることの方が厄介かも。

29 :森崎名無しさん:2013/10/10(木) 21:14:38 ID:???
>>26
いっそ中山さんを中盤にというのもありだと思う

30 :森崎名無しさん:2013/10/10(木) 22:07:45 ID:???
ってゆうかジュニアユースなら佐野とのコンビプレイもいけるか。

31 :森末(仮):2013/10/10(木) 22:58:29 ID:???
>★前半のターニングポイント→ クラブK ★
>中山が読み違え、長野がポストプレイを決める! 来生がこれをボレーだ!
=========================================================================
浦辺「(くそっ、マークがついていても新田に頼るしかねぇ!)新田、走れ!」
新田「はい!」

ダダダダダダダダッ!! バシィッ!!

大友中学の攻撃は単調である。新田にとにかく隼シュートを打たせる、それのみだ。
全国クラスの中山政男はDFでありながらも攻撃力も備えた優れたリベロであったが、
この試合、多彩な攻撃パターンを持ち攻撃力は間違いなく大友中を凌駕する南葛が対戦相手。
万が一中山が突破に失敗し攻め込まれた時、失点をするリスクは非常に高い。
故に大友は新田に頼らざるを得なかった。

山森「(新田の足の速さには俺も追いつけない! でも……トラップをした直後、
    隼シュートを打たれる前になら……!)はっ!!」
新田「く、くそぉっ!」
石崎「でかした山森! そらぁっ!!」

しかし、その新田一人で抜ける程南葛の守備陣も甘くはなかった。
マンマークについている山森は、南葛中学次世代でキャプテンになると目されている程の実力者。
まだ経験は浅いもののキラリと光るものを持っており、この試合新田に自由をさせない。
また、何度か新田が山森を振り払う事に成功をしても、
石崎、高杉という2人を相手に完全に抜き去るだけの実力は未だに新田は持っていなかった。

新田「(駄目だ、このままトラップをして受けているだけじゃ間に合わない……!
    トラップをせずにシュートを打つ……ノートラップでいくしかないのか……!?)」

32 :森末(仮):2013/10/10(木) 23:00:30 ID:???
新田が悩む中でも、時計の針は進み続ける。
新田に頼り続ける単調な攻撃は何度も防ぎ続けられ、試合の殆どは南葛が大友ゴールを襲う形で進んでいった。
だが、やはりどの攻撃パターンを試してみても、中山が不動の姿勢で守るゴールを破る事は出来ない。

滝「(やな感じだぜ……攻め続けても点が入らないってのは。
   山森も今は頑張ってくれてるが、いつ抜かれるかわからねぇ……そろそろハーフタイム、先取点を上げておきたい所だが)」
井沢「…………」
滝「(ん? 井沢が上がってきた? ……よし、わかった!)そらっ!!」

バコッ!

サイドを駆けながら、どうやって得点をしたものかと悩む滝。
ちらりと中央に視線を向けると、つい先ほどまでは下がり目の位置にいた井沢がゴール前へと駆け込んできており、
一見すれば焦れた井沢が自慢のヘディングでゴールを狙いたがっているようにも見える。
しかし、小学生時代からの長い付き合いである滝は瞬時に井沢の考えを把握し、センタリングを上げた。

実況「滝くん、再びセンタリングを上げたァ! そしてゴール前にはキャプテン、井沢くんが駆けあがってきている!
   これは井沢くん、自慢のジャンプ力を生かしたヘディングで先取点を狙うか!?」

中山「(井沢が上がってきたならありがたい! ここを防いで、俺も攻撃に参加だ!!)」
井沢「(よし、かかってくれた!)」

バッ! ババッ!!

そして、このボールに向けて井沢と中山は同時に飛び上がる。
中山が攻撃参加が出来なかった理由の最大の要因は、この井沢が下がり目の位置にいた事である。
自力では自分の方が優勢だと彼は思っていたが、それでも万が一……、
奪われてしまった時の事を考えるととても飛び出せはしなかった。
だが、井沢がいなくなった中盤ならば、中山にかかればフリーパス同然である。
ここを防ぎ、カウンターを決めて前半を折り返す、中山はそう思っていたのだが……。

33 :森末(仮):2013/10/10(木) 23:02:11 ID:???
中山「(!? 高い!? こんなボール、俺だけじゃなく井沢も合わせられないぞ!?)」
井沢「(いいぞ、滝。 中山を騙せた!)」

しかし、このセンタリングには中山も、そして井沢も届かなかった。
ギリギリ届きそうでいながら、全力のジャンプをしても届かない絶妙な高さ。
サイド際からのセンタリングを何よりも得意とする滝にとっては造作もない事であり、
井沢はほくそ笑みながら、中山は唖然としながらボールの行方を目で追う。

長野「ナイスセンタリングだ、滝! そらっ!!」
中山「な、長野!?」

滝がセンタリングを上げた相手――それは南葛第3のFW、長身でありポストプレイを得意とする長野であった。
まんまと吊りだされた中山が彼を追える筈もなく、
他の者達も完全に井沢に合わせてくると思っていた為か対処が出来ない。
長野はそのまま誰に邪魔される事もなく落とし……。

来生「ヒャッホー! もらったァ!!」
一条「く、くそぉっ!!」

バコンッ!! バシュウウウウッ!! ピピィーッ!!

これを南葛中学の点取り屋、CFWの来生哲平が危なげなく決める。
大友を守るGK一条も優秀なキーパーであるが、
紛いなりにも全国クラスのFWである来生のボレーシュートを……。
しかも完全に井沢のヘディングを警戒していた状態から打たれては止める事は出来ず、
ゴールネットに突き刺さったボールを見つめてガックリと項垂れるのだった。

南葛中学 1−0 大友中学

34 :森末(仮):2013/10/10(木) 23:03:25 ID:???
ワアアアアアアアアアアアアッ!!

実況「決まったァァァ!! 南葛、ついに均衡を破る先取点を取りました!
   決めたのは南葛のエースストライカー、来生くん!
   しかしこれは見事なトリックプレイ、誰もが井沢くんに合わせたと思ったセンタリングは、
   伏兵! ポストプレイヤーの長野くんへのセンタリング!
   これには大友守備陣もすっかり騙されたか、綺麗な形で来生くんにボールが渡り決められました!」

井沢「よーし、ナイスシュートだ来生!」
来生「はっはっは! このくらいなら朝飯前だって! まあもっと褒めてもいいけどな!」
長野「おいおい、俺のポストプレイも褒めてくれよな」
滝「わかってるって、井沢の最高点の丁度ギリギリ届かない位置から緩やかに下降するあのセンタリング、
  合わせられるのなんざうちの選手じゃお前くらいだよ」
山森「(やっぱり凄いや先輩達……俺もこのまましっかり新田を抑えないと!)」

中山「(やられてしまった……完全に読み違えていた!
    冷静に考えれば井沢がヘディングを狙いに来るなんて賭けをする筈がないと気づけた筈なのに!)」
一条「す、すみません先輩……ゴールを許してしまって……」
浦辺「気にするな一条、つられた俺達の責任だ」
新田「(失点か……いや、俺が2ゴールを決めれば問題ない話なんだ。 その為には……)」

粘り強い攻撃を続けた末にようやく点を奪った南葛は勢いを更に増し、
逆に守り続けていたものが前半終了間際に失点をしてしまい落胆をする大友。
その内に前半は終了し、両陣営は後半戦に挑むのだった。

35 :森末(仮):2013/10/10(木) 23:04:42 ID:???
先着1名様で、

★後半大友の反撃→! card★

と書き込んでください。マークで分岐します。

JOKER→バリバリバリ きれいな西尾「どうやらワシの本気を見せるしかないようじゃのう」 なにィ!?
ダイヤ・ハート→新田が何度もノートラップ隼ボレーを試み、ついに成功させる!
スペード→中山さんが攻撃に参加した! 中盤をごぼう抜きし、ボレーシュートで得点する!
クラブ→中山さんが攻撃に参加……するも、井沢と来生に止められる!

>>23 一応バレていますね。よほどの強敵が出てきた時は……本編東邦戦同様本気で挑むでしょう。
>>27-28 翼はいませんが、大空キャプテンには助けられ一時は大空家にいたと思われます。

36 :森崎名無しさん:2013/10/10(木) 23:04:58 ID:???
★後半大友の反撃→ ダイヤ6

37 :森崎名無しさん:2013/10/10(木) 23:09:26 ID:???
3Nシュートで南葛敗退の予感

38 :森崎名無しさん:2013/10/10(木) 23:54:09 ID:???
バビントンと化した井沢の能力に淡い期待

39 :森末(仮):2013/10/11(金) 00:33:17 ID:???
>★後半大友の反撃→ ダイヤ6 =新田が何度もノートラップ隼ボレーを試み、ついに成功させる!★
==========================================================================================
後半戦になっても、南葛優勢の流れは変わる事はなかった。
1点を奪わねばならない場面、ここで大友は満を持して中山を攻撃に参加させるものの、
本来はCFWとして配置されている来生が中盤まで下がり、井沢と連携をして中山を封じ込める。
あまり守備意識の無い来生であったが、ハーフタイム中にキャプテンである井沢に出された指示に従った形である。
自由人である来生でも、一応は友人でありキャプテンである井沢の言う事は聞くらしい。

来生「へへへ、この天才ストライカー来生様を抜けると思うか!? へーいへーいへーい!」
井沢「ああもう、無駄口を叩くな!」
中山「(油断がありそうで、実際あるんだけどそこは井沢がフォローをしてる……これじゃ抜くのは難しいな!) 西尾!」
西尾「おう!(とはいっても俺じゃ駄目だ。 仕方ない、新田にパスだ!)」

井沢と来生、この2人が相手では中山も決して有利とはいえない。
ここは無理をせず西尾へとボールを回し、そして西尾も特に有効な手を思いつかなかったのか新田へのロングパスを出す。
結局の所、大友に取れる戦術は新田への攻撃の一任しかなかったのである。

ダダダダダダダダッ!!

山森「(トラップした所を零せさえすれば、後は先輩たちがクリアーしてくれる! とにかく打たせない事だ!)」
高杉「俺の巨体が前から迫れば新田も動揺して山森の助けになるだろう。 石崎、フォローを頼む!」
石崎「任せとけっての!」

そして、当然ながらこの新田へのパスを山森と高杉は防ぎに向かった。
新田がトラップをした瞬間、撃たれる前に止める為に。

新田「(トラップした瞬間、背後からは山森が……前からは高杉先輩がやってくる。
    やっぱりトラップしてからじゃ無理なんだ! ここは……)ノートラップでいくしかない!」

グワァァアアアッ!!

40 :森末(仮):2013/10/11(金) 00:34:41 ID:???
山森「えっ!?」
高杉「ノートラップでボレーだと!?」
新田「いっ……けぇぇぇえええええええええ!!」

打たれる前に止めようとしていた山森と高杉が迫る前に……。
そう、止められる前に打つ方法を考えていた新田は、結論としてノートラップで隼シュートを放つ事を決めていた。
後方から飛んでくるロングパス、トラップする事も難しいこのボールを、走りながら、合わせる離れ業。

ぽこーんっ……てんてんてん

高杉「……なんだ? 全然タイミングがあってないじゃないか」
山森「(驚いた……まさか新田、ぶっつけ本番で決めるつもりだったのか?)」

それは当然のように、決まらなかった。
いや、決まる決まらないの問題ではない。
それ以前に新田はボールをインパクトする事すら出来ず、勢いなくボールは跳ねてゴールラインを割ったのである。

実況「これは新田くん、ノートラップでボレーシュートを放とうとしたのでしょうか?
   確かにマークを受けてこれまで1本もシュートを打てていない新田くん、
   しかしやはり無謀でしょう。 背後からのノートラップシュートに全然タイミングがあっていませんでした」

板野が弾丸シュートの開発にも苦労をしたように、
ただ強く蹴るだけに見えるシュートでもボールをコントロールする事は難しいのである。
新田は既に小学生時代からそのシュートを完成させていたが、それを更に昇華――。
即ちノートラップでボレーに持っていくというのはあまりにも高難易度のもの。
ぶっつけ本番の試合中に決められる筈がなく、実況のアナウンスすらも辛辣な声を上げる。

新田「(くそ……難しいのはわかってたさ。 でも、枠内にすらいかないなんて……!)」
岸田「おい、何やってんだ新田の奴。 あんな高等技術、出来るのか?」
浦辺「……練習じゃ一度もやってない筈だ。 ぶっつけ本番な筈だぜ」
西尾「大丈夫なのか? シュートを打てても、あんなのじゃ話にならないぜ」
中山「……いや、やらせてみよう(新田にはセンスがある筈だ。 もしかしたら……)」

41 :森末(仮):2013/10/11(金) 00:35:43 ID:???
そして、この光景を見て不安を覚えたのは大友中学である。
頼みの綱である新田が彼らの目から見れば奇行、無謀としか取れない事をしだしたのだから当然と言えるが、
それでもキャプテンの中山の鶴の一声で新田へのパスを継続させる作戦に出る。

岸田「(本当に大丈夫かよ?)それっ、新田!」
新田「(もう一度、もう一度だ! このまま走り込んで……)ここだぁっ!!」

ぱすんっ! ぽーん……ガシッ!

剛田「ふぅ……(カス当たりだ。 流石にこれくらいなら取れるってぇの!)」
中山「(威力はない……が、一応枠内には入った……)」

2回目の隼ボレーは、やはり緩やかにポップし南葛GKの剛田がキャッチ。

浦辺「(それでも新田にやらせるしかねぇか!)新田、任せた!」
新田「(2回連続で打ち上げた……蹴る箇所が悪いのか? なら、これで!)どうだぁ!!」

バスッ!! バコッ……バシィィンッ!!

高杉「おっとと(地面に当たって威力が死んでるな)」
中山「(!! 殆ど完璧だ! 上っ面をこすりすぎたけど、さっきより格段によくなっている!)」

3回目の隼ボレーは、放った際の威力だけは先ほどまでの比ではなかった。
だが、ボールを打ち上げない事を強く意識しすぎたのか地面を跳ねてしまい、
威力を殺されたボールは巨漢DFの高杉が体を張って止めるのだった。

新田「(くっそぉ、あと少しなんだ……! あと少し……!)」
中山「諦めるな、新田!」
新田「キャプテン!」
中山「これで決めるんだ……走れっ!!」

バコォンッ!!

42 :森末(仮):2013/10/11(金) 00:36:44 ID:???
そして4回目のロングパスが、キャプテンである中山から新田へと送られた。
ここまでに既に3回、攻撃の芽を自分の手で摘んでしまっているという自覚は当然新田にもあった。
まだ自分には難しいのではないか、それよりもやはりトラップをして山森達を抜いた方がいいのではないか、そんな迷いもあった。
だが、キャプテンである中山はその事には一切触れず、もう一度挑戦をしろと行動で示してくれた。

ダダダダダダダダダッ!!

新田「(これに応えなきゃ男じゃないぜ! 中山さんのパスは正確そのもの!
    素直に逆らわず、神経を研ぎ澄まして……)
    いくぜ南葛! これが俺の……ノートラップランニングボレー隼シュートだァッ!!」

シュパァァンッ! バシィィィイイイイイイイイインッ!!

中山「(完璧なフォームだ!!)」
高杉「うっ……」
山森「ま、間に合わない!」
石崎「早い!?」
剛田「ああ……」

これに新田は燃え、結果で応えた。
中山からのパスが他の者達からのものに比べて正確だったというのもあるだろう。
しかし、それを加味しても、ぶっつけ本番でこの高難易度の離れ業をやってのけたのである。

持ち前のスピードをボールに加え、更に全力で振り抜きゴールを射抜く隼ボレー。
そのあまりの鋭さ、あまりの速度を前に南葛守備陣は全く反応も出来ず。
ボールは無情にもゴールネットへと突き刺さったのだった。

ピピィーッ!!

南葛中学 1−1 大友中学

43 :森末(仮):2013/10/11(金) 00:37:50 ID:???
ワアアアアアアアアアアアアアアッ!!

実況「きっ、決まったァ! なんと新田くん、
   中山くんのロングパスをそのままノートラップでシュートするという凄まじい技に成功しました!
   このシュートに南葛ゴールキーパー剛田くんは一歩も反応できない!
   新田くん、値千金のゴールを決めたァ!!」

このゴールを受けて、当然ながら歓喜に沸いたのは大友中学である。
大友の誇る2年生ストライカーが、世代最高と謳われる名DFからのパスを決めた。
しかも、このノートラップランニングボレー隼シュートが完成した事により、新田へのマークはもはや意味をなさなくなったのである。

浦辺「やった、やったぜ新田!」
岸田「本当に決めるなんてな!」
西尾「ん? どうした涙目になって?」
新田「……ひたはみまみた(舌噛みました)」
中山「……言いやすいように隼ボレーにでもしておいたらどうだ?」
新田「はひ」

山森「す、すみません先輩! 新田のマークは俺の役目なのに……」
中里「今のは仕方なし。 新田の俊足に追いつけるのは拙者くらいなものでござろう……」
井沢「ああ、マークが引きはがされるのは承知の上。 トラップさせた所を奪うのが作戦だったんだからな、気にするな。
   ……問題はここからだぜ」
岩見「どうやって防ぐんだ? こうなったらもう新田へのマークは無意味だろう」
井沢「山森、マークは外れてお前も攻撃に参加するんだ。 岩見の言うようにマークは無意味だ」
高杉「打たせてから止める、しかないか……」
石崎「大丈夫だ、俺と高杉がいればなんとかする!」
井沢「(……中里)」
中里「(むぅ……四の五の言っておられる状況ではござらんか)御意」
井沢「来生、CFWに戻れ。 追加点を狙いにいくぞ」
来生「ヒャッホー! そうこなくっちゃな、やっぱ守備はつまんねーもん」

44 :森末(仮):2013/10/11(金) 00:38:58 ID:???
得点を決められた南葛はといえば、深刻な顔をしながらも闘志は失わず、
作戦を講じながらキックオフを開始した。
全国制覇V3を目指す王者・南葛。県大会予選で躓く訳にはいかないというプライドは、彼らの中に確かにあった。

滝「(さーて、誰にセンタリングを出すか……っと)」
中山「ワンパターンだな、滝!」
滝「うげっ、中山!?」

しかし、今や流れは大友にあった。
キャプテンとエースの活躍によって意気を盛り立てていた大友は、素早く南葛の攻撃の芽を摘む。

新田「キャプテン、もう一度お願いします!」
中山「わかっている! これで……勝ち越しだッ!!」

そして当然のように新田へとロングパスを出した。
南葛に新田の隼ボレーを止められる程の守備力は殆どなく、
このパスが通りさえすれば大友が勝ち越し点を上げるのは誰の目からも明らかであった。

シュビビンッ!!

中里「(中の里が奥義・韋駄天の術ッ!!)」

だが、いつでもイレギュラーはあるもの。
今回の大友の場合、そのイレギュラーとは実は忍者の末裔である選手、中里正人。
得意の身体能力、特に俊敏さを生かした動きで中山のパスカットを狙うが……。

パシュッ!

中山「!? な、なんだ今の動きは!?」
井沢「(くそっ、中里でも止められないのかよ!?)」
中里「(やはり重りがあっては自由に動けぬか……!)」

45 :森末(仮):2013/10/11(金) 00:40:04 ID:???
それでも中里には中山のパスに掠り、コースを若干変えるのが精々だった。
そして、それは十分新田が走り込みシュートを狙える事の出来る些細な変化である。

新田「貰ったぜ! 隼ボレーだァ!!」
高杉「くそぉ、早すぎる!」
石崎「止められねぇ!」

これにはやはり大方の予想通り、南葛DF陣では止められなかった。
GKも反応すら出来ずに棒立ち、新田は勝利を確信し八重歯を光らせながら笑みを浮かべる。

ガィンッ!!

新田「げぇっ!?」
小田「ラ、ラッキー……」

だが、その笑みは次の瞬間には消え失せた。
この決定機、肝心なチャンスでボールはポストに大きく跳ね返ってしまったのである。
これを小田がフォローし素早くクリアー、ボールは中盤まで戻され、コントロールタワー・井沢守の元に渡る。

実況「新田くん、再び隼ボレーを放ちましたがこれはポストに嫌われたァ!
   チャンスの大友、これをものにできませんでした!
   逆に南葛はボールを再び保持、さぁここから反撃となるか!?」

46 :森末(仮):2013/10/11(金) 00:41:07 ID:???
井沢「(よし、ラッキーでも防いだことは防いだ! 残り時間は……もう殆ど無いな)みんな、上がれ! 全員攻撃だ!」
中山「くっ、みんな戻れ! 何が何でも防ぐんだ!(ただでさえ攻撃パターンが多い南葛! これ以上増えたら俺一人では守りきれん!)」
新田「くそっ、くそぉっ……!! 俺の失態から失点なんてさせてたまるかぁ!!」

時計を見て残り時間が少ない事を確認すると、井沢はすぐさま全員攻撃を指示。
どれだけ能力が優れていても、体はただ一つの中山はゴール前での数的優位を作らせない為に全員守備を命じ、
両チームは大友ゴール前へと殺到をする。

南葛中「よし、中山がいない!」「チャンスだ、撃て!」「ここで勝ち越しだ!」
大友中「好き勝手やらせるな!」「ここを守って延長だ!」「死守だぞ!」

先着1名様で、

★幕引きは……→! card★

と書き込んでください。マークで分岐します。

JOKER→山森「新田に負けてられない! ジャンピングボレーだ!」 なにィ!?
ダイヤ→来生のヘディングを中山がクリアー! しかしこれを井沢がオーバーヘッドキックでねじ込んだ!
ハート→井沢のバナナシュートを一条が弾いた! しかしこれを来生がダイビングボレーでねじ込んだ!
スペード→来生のボレーを一条が弾いた! しかしこれを滝がダイビングヘッドでねじ込んだ!
クラブ→井沢のバナナシュートを中山がクリアー! しかしこれを山森がオーバーヘッドキックでねじ込んだ!

>>37 3Nシュートは対森崎用として編み出された技、と考えてこの世界では会得していませんね。
>>38 井沢は中々に優秀になっておりますね。

47 :森崎名無しさん:2013/10/11(金) 00:41:20 ID:???
★幕引きは……→ スペード9

48 :森末(仮):2013/10/11(金) 01:47:46 ID:???
>★幕引きは……→ スペード9 ★
>来生のボレーを一条が弾いた! しかしこれを滝がダイビングヘッドでねじ込んだ!
==================================================================================
来生「おっしゃ、貰ったぜ!」
一条「く、くそぉっ! 負けるものかぁっ!!」

ボコンッ!

大友ゴール前の混戦、この混戦から抜け出し、中山が来れない位置からボレーを放ったのは来生である。
このシュートは猛烈な勢いで大友ゴールを襲うものの、
鳴り物入りで大友中学に入学し2年生ながらにしてゴールを任されていた一条が辛うじてセービング。
辛くもピンチを脱したかに見えたが、大友の健闘もここまでだった。

浦辺「ナイス、一条!」
中山「いや、まだ……」
滝「俺がいるんだよ!」
一条「う、うわああああああっ!!」

南葛にとって幸いなことに、そして大友にとって不幸な事に、このこぼれ球には滝が詰めていた。
元来シュート力がなく、サイド際からのセンタリングしか能がないと目されている滝。
しかしそれはあくまでも来生達と比較をした場合であり、決定力がまるでないという訳ではない。
飛び込むようにしてダイビングヘッドでボールをねじ込み、これに一条は倒れながら反応するも届かない。

パサァッ! ピピィーッ!!

得点を告げる笛が鳴り響く。
南葛、3年連続の県大会制覇……そして、大友の夏が終わってしまった事を意味する笛が。

南葛中学 2−1 大友中学

49 :森末(仮):2013/10/11(金) 01:48:46 ID:???
実況「試合終了! 南葛、試合終了間際ギリギリの時間帯で勝ち越し点を挙げ……そして試合終了の笛が鳴りました!
   これで南葛中学、3年連続県大会制覇! 全国大会への切符を手に入れた!
   大友中学も新田くん、中山くんの活躍があり健闘しましたが……残念ながら全国には一歩手が届きませんでした!」

滝「よーし! 全国大会出場だァ!」
来生「ちぇっ、おいしい所持っていきやがって!」
滝「まぁまぁ、お前が弾かせてあいつの体勢を崩してたからだって(とでも言っておけば機嫌治るだろ)」
来生「ふふふ、まあな! 流石俺の相棒、よくわかっている!」
岩見「(相変わらずの間抜けだが……こいつの力無しに全国優勝は難しいからなぁ)」
長野「後半はすっかり消えちゃってたなぁ……」
石崎「何言ってんだ、長野! 先取点のアシスト決めた癖に!」
高杉「(俺達いいところなんてまるでなかったからなぁ……)」
井沢「(なんとか勝てたか……最後の新田のシュートが決まってたら結果は逆だったんだろうな)」

新田「すみません先輩たち……俺が最後のシュートを決めていれば……」
浦辺「……気にするんじゃねぇよ。 どうしても隅を狙おうとすりゃ、ポストに当たっちまう事もあるさ」
中山「ああ、そうだ。 それにお前たちには来年がある。 来年こそ、お前たちが全国に出場……。
   そして優勝旗を大友中に持って帰ってきてくれ!」
一条「はい!」
中山「(結局、全国に足を踏み入れる事はなかったか……無念だ)」

試合が終わり、フィールドでは勝者が勝利の美酒に酔い、敗者が無惨にも地に伏せる。
非情なスポーツという世界の中ではしばしば見受けられるこの天国と地獄。
その中心にいながら、世代最強DFと言われながらも全国へと出場した事のなかった男――中山政男。
彼は涙を流さず、ただ強く拳を握りしめて無念さを堪えながら後輩たちにただ笑みを見せた。

中山「(俺の夏は……これで終わりだ)」

50 :森末(仮):2013/10/11(金) 01:50:06 ID:???
そして、この光景を見ていた男は……以前、北海道へと仕事へ向かった際、
ふとふらの中学へ立ち寄った折に見つけたダイヤの原石――板野住明の時と同様、
この試合もまた見に来ておいて正解だったと観客席で一人笑みを浮かべた。

片桐「(中山……他のDF陣が優秀とは言い難い中、あの南葛を2点に封じ込めたのは流石と言えるな。
    ただ、それは先からわかっていた事だ……問題は新田……あいつだ。
    確かに優れた才能を持っているという事はわかっていたが、
    まさか試合中にノートラップでランニングボレーを決めるとは……。
    どちらも全国で見たかったが……まだ、彼らの夏が終わった訳ではない)」

男――片桐の脳裏にあるのは、Jrユース選抜の件。
この選抜には基本的に全国大会に出場をしたチームからしか選手は選ばれないが、
特に優秀な選手がいれば、例外的に特別参加を許すケースもある。

片桐「(新田、か……荒削りではあるが将来は板野とのツートップもありえるかもしれん。
    ……南葛の来生や東邦の反町、花輪の立花兄弟も伸びてくる可能性は十二分にあるし、
    彼らがその前に潰れてしまう可能性もあるがな)」

未来の日本代表の姿を思い描きながら、空想に浸る片桐。
一方、フィールドでは勝った南葛と敗北した大友とがようやく整列をし、両チーム間で交流がされていた。

51 :森末(仮):2013/10/11(金) 01:51:44 ID:???
先着1名様で、

★試合が終わればノーサイド→! card★

と書き込んでください。マークで分岐します。

JOKER→中山「実は俺、今度南葛中の学区内に引っ越すことに決まったんだ」 なにィ!?
ダイヤ→井沢「よく仕事をこなしてくれたな、山森」 新田「お前何時の間にあんなに上手くなったんだ?」 山森を褒める井沢と新田だ!
ハート→中山「いい守備だったな、また腕を上げたんじゃないか?」 井沢「うちのDF頼りないからな」 キャプテン同士の交流だ!
スペード→中山「お前たち、攻撃パターン自体は多いけど一選手が取れる戦術は少ないぞ」
 滝「返す言葉もねぇ」 長野「ぐぬぬ」 来生「?」 中山さんに助言を貰う南葛FW陣だ!
クラブ→新田「攻撃は凄いですけど守備は駄目ですね! 俺の隼シュートに反応も出来てなかったじゃないですか」
 石崎・高杉「「ぐぬぬ……」」 怒れる南葛DF陣だ!

52 :森崎名無しさん:2013/10/11(金) 01:54:13 ID:???
★試合が終わればノーサイド→ ハートJ

53 :森末(仮):2013/10/11(金) 01:55:32 ID:???
本日はここで区切らせていただきます。
明日はふらの視点に戻りたいですが……しばらくは各チームの描写になるかもしれません。
それでは。

54 :森崎名無しさん:2013/10/11(金) 01:56:42 ID:???
乙でした
何だかんだで滝って、チャンス逃さないし渋い活躍するな
石崎と高杉はブロック一芸…でもないか、井沢と中里のほうが守備力ありそうだな

55 :森崎名無しさん:2013/10/11(金) 02:38:42 ID:???
そういえば超森水無しで山森はどうやってレベルアップを果たしたのだろうか


56 :森崎名無しさん:2013/10/11(金) 09:04:17 ID:???
一度キャプ森界で発生した出来事・因果は3人が消えても可能な限り再現される物だと解釈すべきか。
参考はドラえもん1巻。

57 :森崎名無しさん:2013/10/11(金) 12:32:15 ID:???
でも3Nシュートとか無いみたいだしな
いまいち曖昧だ

58 :森崎名無しさん:2013/10/11(金) 13:47:01 ID:???
大友は打倒南葛が至上目標だから剛田相手ならシュート力自体は隼で十分だし
中山さんが上がるのは凄まじくリスクが伴うから森崎がいなければ発想がまず生まれなかったんじゃないだろうか

59 :森崎名無しさん:2013/10/11(金) 16:33:08 ID:???
>>46で3Nシュートについては返答あるね

60 :森崎名無しさん:2013/10/11(金) 19:02:24 ID:???
幻の才能全開開花した新田がみれるかな、いつか決めるぜファルコンダイブ

61 :森崎名無しさん:2013/10/11(金) 19:21:10 ID:???
本編で最強に不遇だった新田の伸びしろ
ブランクなし中山さん
呪われてない松山

あれ、けっこうイケる気がしてきた

62 :森崎名無しさん:2013/10/11(金) 19:23:03 ID:???
まあフラグ全折りされたのは森崎がいたからだろうしなw
日向がいない分躍起になって反骨する事もないし、割と素直に成長できそうだよね

63 :森崎名無しさん:2013/10/11(金) 20:33:36 ID:???
一体いつから松山が呪われてないと錯覚していた?

64 :森崎名無しさん:2013/10/11(金) 22:01:55 ID:???
中山さんはブランクなければ守備力最終的にジェンティーレに並べるかも

65 :森崎名無しさん:2013/10/11(金) 22:11:29 ID:???
攻撃力を落として全体的に守備力を上げた全日本か…
結構いい感じなんじゃない? 問題は板野の相方だけど。

66 :森崎名無しさん:2013/10/11(金) 22:16:13 ID:???
翼がいないから中盤の支配力が足りないねん。まあ三杉が小さくまとまらなければいいだけの話ではあるけど。

67 :森崎名無しさん:2013/10/11(金) 22:16:40 ID:???
小田を覚醒させて道産子ツートップ

68 :森崎名無しさん:2013/10/11(金) 22:23:07 ID:???
きっと小池がなんとかしてくれるよ

69 :森崎名無しさん:2013/10/11(金) 22:57:58 ID:???
タイプ的に空中戦が得意そうな奴がいいな。
長野?いや明和FCのエースストライカーのフカヒレがいるじゃないか!

70 :森末(仮):2013/10/12(土) 00:02:07 ID:???
>★試合が終わればノーサイド→ ハートJ ★
>中山「いい守備だったな、また腕を上げたんじゃないか?」 井沢「うちのDF頼りないからな」 キャプテン同士の交流だ!
=================================================================================================================
フィールドの中央、試合後の爽やかな交流を行っていたのは両チームのキャプテンであった。
何度も言われているように中山はこの世代でも最高クラスのDF。
対して井沢は小学生時代までは攻撃的MFをやっていたものの、
中学に上がってからは守備力に磨きをかけ、DMFもこなせるだけの実力を備えたオールラウンダーな選手に成長していたのである。
お互いに自チームの守備を担うキャプテン同士とあってか、2人の会話は弾む。
自己顕示欲が強く他者に認められたい願望のある井沢と、
相手を腐さず素直に実力は認める至って真面目な好青年である中山の相性の良さもあったのかもしれない。

中山「おいおい、DFが頼りないなんて言うなよ。 確かに高杉、石崎もお前に比べたらボールカットは苦手だが……。
   石崎はブロックに関しては俺よりも上手いかもしれないぞ」
井沢「確かにシュートブロックだけはな……ただ顔面ブロックじゃなきゃ来生のシュートは止められんし、
   おまけにスタミナの消耗も早すぎる」
中山「厳しい意見だな。 まあそれくらいの気持ちでいた方が、慢心しすぎるよりもいいかもしれん」
井沢「東邦相手にはこれくらいの気持ちでいた方がいいさ。
   特に今年、あそこは沢田が入ってきたらしいからな。 今までみたいに中盤で自由に出来るとは思えないぜ」

南葛にはキーマンとなるプレイヤーはいない。
大友のように守備の要である中山、東邦のように守護神である若島津、
ふらののように世代No.1MFと目されてもいる松山、アクロバティックな超攻撃的サッカーが出来る花輪の立花兄弟。
彼らのように戦局を一変させる大技というものを持つ選手というのがいないのである。
しかし、それでも南葛は王者としてV2を達成し、V3を掴む為に強敵大友との闘いに勝った。

71 :森末(仮):2013/10/12(土) 00:04:13 ID:???
中山「(それは間違いなくチームワークのお陰だ……。
    今日の試合の先取点を見ればそれが特にわかる)」

井沢、長野、滝、来生という4人の力を合わせてもぎ取った南葛の先取点。
誰かひとりの力に頼らず、それぞれの個性を組み合わせた結果と言えるだろう。

中山「(今年は新田も育ち、あいつさえいれば勝てると思ったが甘かった……。
    サッカーをするのは11人……11人それぞれの力を出し切らなければ勝てないんだ。
    南葛はそれが出来ている、だからこそ王者・南葛なんだな)」

………
……


そして静岡での全国出場校が決まっていた頃、
時を同じくして各地で予選突破をする中学が決まり始めていた。

〜 秋田 〜

実況「決まったァ! 花輪中学、決勝まで出てきたチームを6−2と大差をつけて破りました!
   その原動力となったのはご存知アクロバティックサッカーを得意とする立花くん達!
   全国大会での彼らの活躍が期待されます!」

政夫「よーし、やったぜ! この調子で全国大会も勝ち抜くぞ!」
和夫「しっかし2点も取られちまったのかよ……大した攻撃のチームじゃないってのにさ」

72 :森末(仮):2013/10/12(土) 00:05:20 ID:???
〜 大阪 〜

中西「(くそっ、やっぱりうちの攻撃陣は頼りにならん! 唯一頼れたCFWの有田は"アイツ"に怪我させられてまうし!)」
難波フィールダー「うわぁっ!?」
早田「甘い甘い、俺をそう簡単に抜けると思ってるんじゃねぇぜ!」

実況「早田くん、またもボールを奪った! 前半、難波のCFW、有田くんを完璧に封じ込め、
   不慮の事故から退場してしまった後は確実に攻撃の芽を摘み取ってきた早田くん! 大車輪の活躍!
   そしてそのままオーバーラップ! 難波守備陣はここにきての早田くんの攻撃参加に上手く対処できない!」

中西「ア、アホゥ! 何やってるんや!」
早田「へへっ、いくぜぇ! カミソリシュートだ!」
中西「ロングシュートやと! 舐めるのもいい加減に……」

ギュイイイイイイイインッ!! バサァッ!!

中西「な、なにィ!?」
早田「よっしゃああ!」

実況「き、決まったァ! 早田くん、カーブをかけたシュートで中西くんからゴールを奪いました!
   そして試合終了! 全国常連の強豪校難波中学、今年は府大会で姿を消しました!」

73 :森末(仮):2013/10/12(土) 00:07:03 ID:???
〜 長崎 〜

実況「な、なんという事でしょうか!
   長崎の強豪、西海中がまさかの敗退! しかも6−0という惨敗です!
   勝ったのはこれまで無名校だった比良戸中! これは凄い大番狂わせです!」

次藤「長崎で1番のチームといっても、ワシらが本気をちょっと見せてやればこんなもんタイ」
佐野「そうですね」
次藤「少しは期待してたんじゃがのう、まあいい、本番は全国大会タイ」
佐野「そうですね」
次藤「何せ全国には……」

先着1名様で、

★次籐くんのお目当て→! card★

と書き込んでください。マークで分岐します。

JOKER→次藤「あの東邦の小池がおる。びっしゃぎがいがあるタイ!」 KO☆I☆KE
ダイヤ→次藤「去年の全国ですごかシュートを見せたふらののFWがおるタイ!」 板野です。
ハート→次藤「去年の全国ですごかシュートを見せたふらのの松山がおるタイ!」 松山です。
スペード→次藤「あの東邦の若島津、あいつと勝負してみタイ!」 若島津です。
クラブ→次藤「2連覇もしてる南葛がいるタイ! ワシの手で捻り潰してやるタイ!」 南葛全員です。

74 :森崎名無しさん:2013/10/12(土) 00:07:35 ID:???
★次籐くんのお目当て→ ダイヤ4

75 :森末(仮):2013/10/12(土) 01:09:04 ID:???
>★次籐くんのお目当て→ ダイヤ4 ★
>次藤「去年の全国ですごかシュートを見せたふらののFWがおるタイ!」 板野です。
==================================================================================
元々次藤洋という男はサッカー部にいながら、真面目に練習にも参加をしない選手。
練習する暇があれば自分よりも強い男とストリートファイトに明け暮れる、そんな男であった。
そんな彼が急にサッカーに目覚め、真面目に取り組むようになったのは、ふらののFW――板野住明の存在があった。

それははっきり言って偶然であった。
その日も次藤は喧嘩をし、いつものように高校生たちを相手に憂さを晴らしていた。
しかし、このところ歯応えのある相手がいないと落ち込んでいた時、
なんの気もなしにサッカー部の部活に出た所、板野が丁度試合に出たふらのvs難波のビデオを視聴する事となったのである。

比良戸監督「今日はビデオを見て、全国クラスの戦いというのを研究するぞ。
      この試合は1回戦ながら好カード、全国常連の難波とふらのの試合だ」
次藤「(けっ、かったるいタイ……まだ外でボールば蹴ってる方が性に合ってるとね)」

最初はこのビデオすらも真面目にみようとしていなかった次藤。
だが、彼はTVの中の試合が始まってすぐにその態度を一変させた。

ドガァァァンッ! ピピィーッ!!

次藤「!!」
比良戸メンバー「うおっ、すげぇ!」「あんな小さな体してるのに強力なボレーだったな!」「同じ2年生とは思えないぜ」
佐野「(ん? 次藤さん、何か様子がおかしいな……)」
次藤「(なんちゅうすごか脚力タイ……! あんなこんまかナリであんなシュートば打てるのか!?)」

76 :森末(仮):2013/10/12(土) 01:10:12 ID:???
次藤にとって幸運だったのは、自分が寝てしまう前に板野がシュートを決めた事である。
板野の爆発的キック力は2年生当時でももはや全国レベル。
しかもそのキック力を持つ板野の体格自体は、次藤のような巨漢と比べる事すら悲しくなる程の小ささ。
何故あのような男があんなシュートを打てるのか、あんな脚力を持っているのか。
次藤が興味を持ったのは、板野のその強靭な脚力に対してである。

次藤「(……2年生という事はワシとタメ。 来年になれば全国で会える!
    ふ、ふはは……楽しくなってきたタイ!)」

それから次藤は生まれ変わったように練習に打ち込んだ。
当時2年だった板野はまだ伸び代があり、3年生となる頃にはもっと成長をしているだろうと次藤は踏んだのである。
次藤のその予想は当たり、板野はこの1年で大きく成長を遂げた。
そして、その板野を完膚なきまでに叩きのめす……今までの喧嘩とは違う、
想像するだけでワクワクとする期待が次藤の胸に溢れる。

次藤「さぁ佐野、全国に殴り込みタイ!」
佐野「はい!」

77 :森末(仮):2013/10/12(土) 01:11:13 ID:???
〜 東京 〜

そして東京、ここでも都大会の決勝戦が行われていた。
決勝戦のカードは東邦学園対武蔵中学。
都内きってのエリート校同士の対決であった。

とはいえ、前半戦は東邦学園が優勢である。
如何に武蔵がエリート校といえど、東邦の三本柱反町・沢田・若島津を相手に並の選手では立ち向かえない。
また、キャプテンである小池の活躍も随所で地味に散見され、
守っては若島津が活躍し1点も許さず、中盤は沢田と小池が制し、そして反町は与えられたチャンスを確実にものにした。

結果、前半が終わって3−0と東邦学園が3点のリード。
しかし、武蔵はここからが本番であった。

実況「都大会決勝、東邦対武蔵の試合はいよいよ後半戦に差しかかります。
   そして武蔵はここで予想されていたようにキャプテン、三杉くんを投入。
   ガラスのエースが決勝の舞台へと上がります」

観客「キャー、三杉様ー!」「こっち向いてー!!」「ハァハァ、もう駄目、倒れそう……」

弥生「(淳……神様、どうか淳を勝たせてあげてください)」

森崎がおらず、彼に脅されて三杉への妨害工作を小学生時代に行わなわず、
至極真っ当な関係をその後三杉と築けたガールフレンドが見守る中、
三杉は胸に手を当てて心臓の調子を確認しながらピッチに現れる。

78 :森末(仮):2013/10/12(土) 01:12:43 ID:???
三杉「(3点差か……10分3点でも同点止まり……もっとハイペースでいかなくてはならないか)」
反町「(ガラスのエースか……気を使わずにプレイするつもりだけど、何かあればすぐに対処できる用意だけはしておこう)」
沢田「(三杉さん……松山さんと同じく、僕が目標にするMF……。
    この後半、しっかりとそのプレイを見させてもらう!)」
小池「(ふっ、ガラスのエースだか何だか知らないがこの小池秀人率いる東邦が負ける筈がない!)」
若島津「(3点もあれば十分だ。 俺が失点しなければ問題は何もないんだ……!)」

静かに闘志を燃やす三杉に、視線を注視させる東邦の主力4人。
彼らの熱き戦いは……しかし、殆ど三杉の圧勝と言える形で進んでいった。

反町「(よし、チャンスだ! ボールをくれ!)」
小池「(これでこの大会アシスト王に、俺はなる!)」
三杉「(ここだぞみんな!)」

ポーンッ…… ピィィーッ!!

反町「えっ……?」
小池「オ、オフサイドだとォ!?」

東邦学園のストライカー、反町は三杉が指揮する事で完成をする戦術――オフサイド・トラップに引っかかり、
後半はまるでシュートを打てず置物と化す。

79 :森末(仮):2013/10/12(土) 01:13:52 ID:???
沢田「(三杉さんを抜くのは一人じゃ無理だ!)小池さん!」
小池「おう!」
三杉「(なるほど、いい連携だな。 皆では止められないのも無理ではない。
    だけどパスカットは僕のもっとも得意とする所だよ?)はっ!」
沢田「し、しまったァ!」

沢田、小池の2枚看板で鳴らす東邦の中盤も三杉の前に完全崩壊。
こうして東邦は武蔵に立て続けに攻められ、何度もピンチを招く。

三杉「本間!(わかっているな?)」
本間「(あのサインは……わかりました!)」
若島津「(三杉が相手でなければこんな三流にゴールを許しは……!)」
本間「それっ!」
若島津「なにィ!?」
三杉「ナイスリターン! それっ!」

そして、東邦の守護神である若島津でさえも、この三杉には敵わなかった。
本間へのパスと読み、飛び出した若島津であったが……このボールを本間は軽く浮かせるだけ。
虚を憑かれた若島津は完全にバランスを崩し、そこをいつの間にか詰めていた三杉にボレーシュートで決められてしまう。

北詰「(いかんな……うまく三杉にあしらわれ過ぎている。 あいつを封じ込める事が先決か。 反町!)」
反町「(守備……三杉のマーク、か。 俺じゃ相手にならないと思うんだけどなぁ……)」

80 :森末(仮):2013/10/12(土) 01:15:44 ID:???
後半開始からの完全なる武蔵優勢の空気を感じ、分が悪いと判断した東邦監督北詰は作戦を変更。
オフサイドトラップに何度も引っかかり、ゴールを上げる事が出来なかった反町を下げ、
沢田、小池と共に三杉を封じる為にマークにつかせた。

三杉「(だけど反町が下がったという事は、それだけこちらが攻撃に割ける人数が増えたという事だ。
    これで一気に攻める事が出来る……!)」

そして、北詰の作戦は裏目に出た。
三杉の考えていたように攻撃に割ける人数が増えた武蔵は更に攻撃を激化させ、
逆に三杉に主力3人がマークにつき戦力が低下している東邦はこれの対処に苦慮。
結果、3人相手でも難なくボールを受け取った三杉がごぼう抜きにし、若島津との一対一からゴールを上げる。
ここまで時間にして僅か12分。
誰がどう見ても流れが武蔵にある中で、点差は僅か1点にまで縮まってしまっていたのだった。

若島津「くっ……くそぉっ!!(2失点……12分で2失点だと!?)」
反町「(嫌な流れだな……もう一度引き離したいけど、監督の指示は三杉マークだし……)」
沢田「(や、やっぱり僕なんかじゃ話にならない……)」
小池「(ふ、やるな三杉……!)」
三杉「(このペースなら逆転は十分可能だ。
    いけるぞ……中学に上がって2年間、リハビリに耐えてきたのは全て全国大会に出場……。
    そして、優勝する為だったんだ! 僕は勝てる……!)」

片桐「(三杉……心臓病が無ければ、間違いなくこの世代最高のプレイヤーになっていただろう。
    そして、そのハンデがあっても今なおお前は勝とうとしている……。
    それほどまでの逸材か……)」

まだ1点リードしている筈なのに、既に追い込まれたかのような気持ちになる東邦メンバー。
それほどまでの印象を植え付けた三杉は、逆転の為にと残り15分フルに動き回るのだが……。

三杉「(はぁっ、はぁっ……まだ30分戦ってないのに……少し動きすぎたか? でも、あと少し……!)」

81 :森末(仮):2013/10/12(土) 01:16:53 ID:???
先着1名様で、

★三杉すご杉→! card★

と書き込んでください。マークで分岐します。

JOKER→反町が三杉の足を削り、沢田がヘッドバットし、小池がショルダーチャージし、若島津が浴びせ蹴りだ!
ダイヤ→なんと三杉と若島津が空中で激突! 三杉が倒れ込んだ!
ハート→なんと反町が三杉の足を削り転倒! 三杉そのまま起き上がれない!
スペード→なんと沢田が空中戦で誤って三杉の胸部をヘッドバット! 三杉が苦しみながら倒れる!
クラブ→なんと小池が三杉に荒いショルダーチャージ! 遠慮もない一撃に三杉がノックアウト!

82 :森崎名無しさん:2013/10/12(土) 01:17:12 ID:???
★三杉すご杉→ スペード4

83 :森崎名無しさん:2013/10/12(土) 01:17:21 ID:???
★三杉すご杉→ ダイヤQ

84 :森末(仮):2013/10/12(土) 01:19:32 ID:???
本日はここで区切らせていただきます。
遅い時間までお付き合い頂きありがとうございました。それでは。

85 :森崎名無しさん:2013/10/12(土) 01:22:43 ID:???

きれいな三杉かな?

86 :森崎名無しさん:2013/10/12(土) 02:02:41 ID:???

下剤なんてなかったんだ

87 :森崎名無しさん:2013/10/12(土) 22:15:23 ID:???
下剤とヒューガーがないから道を外れることがなかった
しかし中学卒業から本格的に手術なのは変わらないか

88 :森末(仮):2013/10/13(日) 00:25:11 ID:???
>★三杉すご杉→ スペード4 ★
>なんと沢田が空中戦で誤って三杉の胸部をヘッドバット! 三杉が苦しみながら倒れる!
========================================================================================
三杉「……一之瀬、そのままサイドから上げるんだ!」
一之瀬「(大丈夫かなキャプテン、苦しそうだけど……でも逆転するにはキャプテンに上げるしかない!)はい!」
三杉「(流石に若島津相手に正攻法での空中戦は難しい、この位置だ!)」
若島津「(くっ、迂闊に飛び出せない位置に綺麗に位置取りを……!)」

後半からここまで、試合の主役は完全に三杉淳であった。
東邦のキックオフを自らの指揮するDF陣で見事に防ぎ、そのまま綺麗なカウンターを決める。
フィニッシュは勿論三杉その人である。
医師から許された30分以内のプレーとはいえ、ここまでほぼ試合の中心にいた三杉。
その疲弊は尋常ではなく、彼の負担となっている心臓は音を上げてしまいそうになっていたが、
それでも彼は逆転の為にとサイドから上げられたセンタリングに向けて飛んだ。

実況「これは高い! 三杉くん、一之瀬くんからのセンタリングに大きく飛び上がってシュートに行く!
   しかもこれは三杉くんが得意とするオーバーヘッドキックだ!
   東邦守備陣は誰も追いつけない……いや!」

沢田「く、くそぉっ!」
三杉「(沢田!? いや、落ち着くんだ……沢田の身長、
    そしてジャンプ力ならば僕のオーバーヘッドをクリアーするのは不可能な筈だ!)」

これに同時に飛び上がり、クリアーに向かったのは東邦1年生ながらゲームメイカーを担当する沢田である。
しかし、まだ1年生という事もあってか彼の身長は決して高くなく、
また、ジャンプ力も平凡……三杉の読み通り、彼はボールに触れる事すら出来ない。

ボグォッ!! パコン……ピピィーッ!!

三杉「ぐはっ!?」
沢田「あっ……!?」

89 :森末(仮):2013/10/13(日) 00:26:14 ID:???
しかし、三杉のあまりの活躍に己を見失い、なんとかクリアーをしなければと息巻いていた沢田はそのことに気づけなかった。
故にそのままヘディングでボールを弾き返そうとしてしまい……結果的に三杉の胸部を思い切り頭突きしてしまう。
これにより体勢を崩した三杉はボールをインパクトする事が出来ず、こぼれ球になるのだが……。
当然ながらこれは沢田の反則を取られ、審判の笛が鳴る。

ドサッ!!

三杉「ぐ……うぅ……」
沢田「あわわ……み、三杉さん!」

だが、反則を犯してしまったという問題以前に、沢田は顔面を蒼白させてしまっていた。
胸部――左胸を思い切りたたきつけた後の三杉は、そのまま地面に崩れ落ちそのままうめき声を上げて動かなくなったからである。

ざわ…… ざわ……

実況「こ、これは大変な事になりました! 東邦学園沢田くん、三杉くんにヘッドバットを決めてしまった!
   三杉くんは立ち上がれず、そのままフィールドに蹲ったままです!」

弥生「淳……!」

観客「いやああああ!私の三杉様がぁぁぁあ!」「私の三杉様にあんな事をしたのは誰!?」「野郎!ぶっ殺す!」

実況「ああぁ、観客席からはどよめきと黄色い悲鳴が上がっています!
   観客の皆さん、どうかゴミをフィールドに投げ込まないで下さい!」

沢田「あ、あわわわわ……わ、わざとじゃない! わざとじゃないんです!! 本当なんです!!」
反町「(沢田……観客席に向かって何度もペコペコして……)」
若島津「(PKか……痛いが、三杉が抜けるのならこの試合貰ったも同然だな)」

三杉「ぐぅぅ……」
救護班「苦しいだろうが、もう少しの辛抱だ……! 早く運ぶぞ!」
三杉「(僕の中学最後の試合……最後の大会が、こんな形でなんて……!)」

90 :森末(仮):2013/10/13(日) 00:27:55 ID:???
その後、場内には異様な空気が漂った。
元々三杉が重い心臓病を患っているというのはサッカーファンの間では周知の事実。
特に女性ファンの多い三杉に、わざとではないとはいえ暴力を加えた事で観客たちはヒートアップ。
女性ファンは怒り心頭であり、沢田に向けて口汚い罵倒とゴミを投げつける事で怒りを晴らす。

これに気の小さい沢田が動揺しない筈もなく、彼は涙目になりながら観客席、
そして担架で運ばれていく三杉に何度も何度もお辞儀を繰り返し謝罪をした。
だが、担架で運ばれる三杉本人はそれどころではない。
彼は胸から襲ってくる苦しみに意識を朦朧とさせつつも、不本意な結果で中学最後の夏を終える理不尽さに悔しさを覚えていた。

しばらく時間が経過し、少しは観客たちの気が収まった所で試合は改めて再開される。
沢田の反則はイエローカード止まりであり一発レッドの声も観客席から飛んだが審判の判定は当然ながら覆らず、
PKとなり、一之瀬がこれを決めて武蔵は3−3の同点に追いついた。
しかし武蔵はここまで……実力的にも申し分のない主柱であり、精神的主柱でもある三杉を欠いた彼らはその後押される。

武蔵にとって幸いだったのは反則をしてしまった沢田が萎縮をしプレーの精彩を欠いていた事だが、
その分はキャプテンの小池が見事にフォロー。
後半27分に反町が小池からのセンタリングをヘディングで決め、4−3で勝ち越し東邦の都大会制覇が決まったのであった。

ワー ワー ワー

実況「試合終了! 三杉くんの負傷退場というアクシデントもありましたが、
   東邦学園が試合終了間際に1点をもぎ取り都大会を制覇! これで3年連続の全国大会出場となりました!
   もしもあの時沢田くんの反則がなかったら……とはいえ、サッカーに反則や怪我はつきもの。
   今回は三杉くんの運が些か悪かったと言えるでしょうか」

若島津「(ふん、勝ってもたらればの実況か……。 ……実力で勝たなければ、こんなものか)」
反町「沢田、あまり気にするなよ……わざとじゃなかったんだろ?」
沢田「うぅぅ……すみません、すみません……」
小池「(この小池秀人がついている東邦学園だ。 全国でも今年こそ優勝だ!)」

91 :森末(仮):2013/10/13(日) 00:29:20 ID:???
もしも沢田が三杉に接触し、三杉が途中退場していなければ……。
それはこの試合を観戦していて誰もが思った事柄である。
だが、結果として東邦は勝ち、武蔵は負けた。
実況の言うようにサッカーに怪我はつきもの、と考えればこの結果も致し方なしなのだろう。

試合には勝ったが勝負では負けた、東邦のメンバーの殆どがそう考え、
都大会優勝とあっても浮かれた顔をするものは少なかったが、それでも勝ちは勝ちである。
控室に戻った彼らは気持ちをなんとか切り替え、全国大会へと気持ちを移そうとするのだが……。

ガチャッ

吉良「邪魔するぞ、若島津、タケシ」
若島津「えっ、あ、あなたは……!」
沢田「吉良監督!」

控室で全員が着替えを終え、帰路につこうとしていたその時、入ってきたのは吉良耕三……。
かつて若島津、そして沢田が所属をしていた明和FCの監督である。
東邦学園のメンバーらにとっては殆ど初対面であるが、若島津としては懐かしい顔。
そして沢田にとっては去年まで面倒を見てくれていた恩師であり、再会を喜ぶのだが……。
そんな彼らにも、どうしてここに吉良がいるのかという疑問が浮かぶ。

若島津「どうしたんですか吉良監督、こんな所に……」
吉良「なぁに、可愛い教え子達があの三杉がいる武蔵相手にどこまでやれるのか……見てみたかったまでの事よ。
   結果はワシの期待を裏切られる形であったがな」
沢田「うぅ……」
若島津「……面目ありません」

92 :森末(仮):2013/10/13(日) 00:30:50 ID:???
教え子――沢田と若島津が、天才と称される三杉を相手にどこまで戦えるか、期待をして観戦をしていた吉良。
しかし、結果は沢田も若島津も決して満足の行くものではない……。
否、一対一での勝負ならば両者共に完全に負けていたと言って差し支えの無いものだろう。
恩師にいい所を見せられなかったとあって深く反省をする若島津と沢田であったが、
そんな両者を厳しい目で見つめていた吉良は、途端にフッと笑みを浮かべて沢田を指さす。

吉良「じゃがタケシ、お前の今日の試合……殆どのプレイは見るに堪えんものだったが、
   1点だけいい所があったぞ」
沢田「えっ? ど、どこですか?」
吉良「決まっておるじゃろう、あの三杉を潰したプレイじゃ!」
沢田「えっ……えええええええええええええっ!!?」
反町「(な、何言いだすんだこのオッサン!?)」

何らいい所が無かった若島津と沢田であったが、そんな中でも吉良が褒めたプレー……。
それは結果的に三杉を潰した、故意ではないヘッドバッドだった。
この言葉に沢田を含め、東邦メンバーは驚きを露にするのだが、
そんな事を知ってか知らずか吉良は更に話を続ける。

吉良「お前には昔からセンスがあった、上級生の中に入ってもそん色ない華麗なボール捌き、それがお前の最大の武器じゃ。
   じゃが、その癖度胸だけは身につかん!
   サッカーとは技術だけで出来るもんじゃない、『勝つ』という気迫がものをいうスポーツ!
   そして、ワシがお前たちに教えたのは『何をしてでも勝つサッカー』じゃ!
   そういう意味で、お前はワシにとっての落第生じゃった!」
沢田「そ、そんな……」
吉良「じゃが、今日の試合……あれはよかったぞ!
   敵の中心となる選手は反則をしてでも止めていい、最悪負傷させてでもいい!!
   取られない反則は高等技術とすらされているサッカー、ボール越しなら相手を殺してもいいルールのサッカー!
   そのサッカーにおいて、相手に情けは無用じゃ!!」
反町「(無茶苦茶だ……)」
若島津「(相変わらずだな……)」

93 :森末(仮):2013/10/13(日) 00:32:01 ID:???
そう、吉良が信条とし、かつての明和FCの面々に徹底させたのは『何をしてでも勝つサッカー』である。
これに愛弟子である若島津は共感し一歩間違えれば反則どころか、
当たり所が悪ければ死なせてしまう事もあるかもしれない『浴びせ蹴り』をサッカーに転用した。
だが、二番弟子である沢田にはその『何をしてでも』という点だけは受け付けられなかった。
生来の性格故か、沢田には相手を負傷させてでもという気迫だけは身につかなかったのである。

しかし、今日の試合――沢田が三杉を負傷させたプレーは正に吉良の教えそのもの。
相手に弱点があるのならばそこに触れず正当な手段で勝つのではなく、
むしろ弱点を苛めに苛め抜き勝つことこそ吉良の言うサッカーである。

沢田「そ、そんな……あれはわざとじゃ……」
吉良「むぅ……まだそのような事を言うか。 ええい、まどろっこしい奴め。
   こうなればお前には徹底的にワシのサッカーを教え込むしかないようじゃな……」
沢田「えっ、えっ、えっ……?」
吉良「来い、お前を立派な『サッカー選手』へと育ててやろう。 ……ワシ流のな。
   安心せい、全国大会までには間に合うようにしてやるわい」

これには沢田も困惑をするだけだったが、それで止まる吉良ではなかった。
ボール捌きに抜群の素質を持つ沢田が、ついに手段を択ばない暴力的サッカーに目覚めた。
それは正に吉良の待ち望んでいた状況であり、今ならば己の持つ技術全てを沢田に詰め込めるだろうと考えたのである。
吉良に首根っこを?まえられ、沢田はそのままずるずると引きずられるようにして姿を消す。
あまりの突然の事態に東邦メンバーはしばらくポカンと口を開けて茫然とするのだが……。

反町「いやいやいや! これって拉致、いや誘拐じゃないのか!? どうするんだよ!?」
若島津「慌てるな、あの吉良監督といえど流石にそこまで無理にしごく……。
    というのはありえるかもしれんが、少なくとも殺したりはしない筈だ」
反町「そういう問題じゃないって! と、とにかく監督に連絡……」
小池「でも監督にそのまま言ったらさ、あの監督の事だから『勝手にいなくなるとはけしからん!』とか言って怒るぜ?
   最悪そのままタケシを学校から追放するかもしれねぇ」

94 :森末(仮):2013/10/13(日) 00:33:36 ID:???
慌てる東邦学園の良心・反町はとにかく誰か大人に報告をした方がいいのではと進言をするも、
監督である北詰の性格を考えればそれは良策とは到底思えず、この道は断念する。

若島津「それに話が広まれば色々と問題になるだろう。 吉良監督は俺の師匠でもある。
    とばっちりで俺にまで被害がかかるかもしれん」
反町「うっ……で、でもどうすればいいんだ……?」
若島津「なんとか俺達で誤魔化すしかないだろう……そうだな、祖母が急に危篤になったから帰ったとか……」
小池「それなら流石に監督でも怒らないだろ。 連絡してなかったって事を怒るかもしれないけど……」
若島津「まあ俺達が言伝を頼まれていた、とでもすれば問題ないだろう。
    よし、それじゃあお前たち、口裏を合わせろよ」
反町「(いいのかなぁ……?)」

結論として、東邦メンバーは沢田は吉良に連れ去られて失踪をしたのではなく、
祖母が危篤となり急に実家に帰ったという話にして誤魔化そうとした。
キャプテンである小池が代表をして北詰にそう話すと、
北詰は一瞬監督である自分に直接言わなかった事を不満そうに表情を変化させるも、
まだ中学1年――しかも親族の一大事とあればそれも仕方ないかと態度を軟化させ、納得してみせた。

北詰「……まぁ、仕方ないだろう。 そうだな、そうすると後で沢田の実家にお悔やみの電話でもせねばならんか」
反町「い、いえ! それはその……」
若島津「タケシの家は親戚が多いんで、葬式の場では多分家の人が忙しいと思います。
    お悔やみの電話をするのは逆に迷惑になるかと思いますが……」
北詰「……しかし礼儀的にだな」
若島津「礼儀にかまけて相手の迷惑となるのは本末転倒だと思います。
    祖母が倒れて参っているタケシの家に、必要以上に負担をかける事もないでしょう」
北詰「………………。 まあ、こういう事はデリケートな問題だしな」
若島津「(ホッ……)」

こうして各地で様々な動きがありつつ、いよいよ全国大会が幕を開く。

95 :森末(仮):2013/10/13(日) 00:35:11 ID:???
『3年目 8月 日常パート』

板野「やっと出てこれた……新スレになってから全然僕の出番来なかったよ」
森末「仕方ないよ、NPCの描写も必要さ。
   それじゃあ今月も日常パートにいこう。 これが正真正銘最後の日常パートだ」
板野「長いようで短かったなぁ……最後の日常パート、何をしよう」

A.ぶらついてみる(※何かイベントが発生するかもしれません)
B.誰かに会いに行く(※改めて誰に会いに行くか選択できます)
C.自宅で過ごす(※低確率で何かイベントが発生するかもしれません)

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

>>85-86
乙ありです。今の所は綺麗ですが、生来の性格……毒舌家、皮肉屋な所は残っています。
>>87
手術はしておりませんね。

96 :森崎名無しさん:2013/10/13(日) 00:36:23 ID:MPITZHYY


97 :森崎名無しさん:2013/10/13(日) 00:36:39 ID:X8/cxBkA
C

98 :森崎名無しさん:2013/10/13(日) 00:37:36 ID:btIuXQpk
B
これは引き次第で、大友や武蔵が本選にでることもあったのかな?

99 :森崎名無しさん:2013/10/13(日) 00:38:30 ID:???
なかったと思う、判定どれも同じ流れっぽいし

100 :森崎名無しさん:2013/10/13(日) 00:41:09 ID:???
JOKERだった場合は没収試合になったかもってぐらいかwwwww

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0ch BBS 2007-01-24