キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【ロリコン】鈴仙奮闘記20【黄金期】

1 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/08/13(水) 22:08:13 ID:???
このスレは、キャプテン森崎のスピンアウト作品で、
東方Project(東方サッカー)とのクロスオーバー作品です。

内容は、東方永夜抄の5ボス、鈴仙・優曇華院・イナバがサッカーで師匠を超えるために努力する物語です。
また、ストーリーやカードの展開次第で、いくつかのキャプテン森崎のキャラクターも、
それぞれの思惑を持ちながら、幻想郷の住人との交流を通じてサッカーを極めていくことになるでしょう。

他の森崎板でのスレと被っている要素や、それぞれの原作無視・原作崩壊を起こしている表現。
その他にも誤字脱字や稚拙な状況描写等が多数あるかと思いますが、お目こぼし頂ければ幸いです。

☆前スレ☆
【前略】鈴仙奮闘記19【向日葵仮面より】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1404568668/

☆攻略ページ(キャプテン森崎まとめ@Wiki内)☆
http://www32.atwiki.jp/morosaki/pages/104.html
(※このスレの目標や今後の予定、ゲーム進行の流れなどが分かります。
  過去ログもありますので、初めて来て下さった方は、一読すればより楽しめると思います!)

☆あらすじ☆
ある日突然幻想郷にやって来た外来人、アラン・パスカルと中山政男との出会いにより、
師匠、八意永琳に並ぶ選手になると決心した鈴仙・優曇華院・イナバ。

とうとう始まった全幻想郷選抜大会、鈴仙を中心とした新生ルナティックスは
中山・永琳の一時離脱、謎の向日葵仮面の来襲などの逆境を乗り越えて、
予選リーグ第1試合・雑魚妖怪チームとの試合を5−1で圧勝する。

そしてそのまま鈴仙達は、妖精大連合対妖怪の山FCとの試合を観戦に。
チルノと来生を中心とする妖精大連合は奮闘するも、射命丸と反町を中心とする妖怪の山FCの総合力に圧倒され、
前半を2−0で折り返すこととなった。 しかし、そのハーフタイム。
何やら事情ありげな紫が妖精達の為に強力な助っ人、ジノ・ヘルナンデスを呼び出して……?
紫の理想、永琳の謎、第三者の思惑を孕みつつ、物語は次の局面へと向けて、ゆっくりと動き出す。

561 :森崎名無しさん:2014/08/31(日) 11:00:57 ID:???
ガレリ「よく見ろ、地獄に行ってもこんな面白いポストは見られんぞ
    これでゴールだなどとその気になっていたお前の姿はお笑いだったぜ」
ポスト(ブルノ)「壁はいらんどけろ」
アルガス「家畜に神はいない!」

妖夢「もうだめだぁ…おしまいだぁ…」

562 :森崎名無しさん:2014/08/31(日) 11:04:40 ID:???
ブルノに止められるとは・・・

563 :森崎名無しさん:2014/08/31(日) 13:28:08 ID:???
妖夢「急にボールが来たので…」

564 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/08/31(日) 16:17:43 ID:???
こんにちは。今日は夜更新できなさそうなので今少し更新します。
>>560
乙ありがとうございます。
試合前の判定でクラブを出してしまったのはちょっと痛かったですね。
結構色々こじれてしまいましたが、それでも手を尽くすのは無駄にはならないと思います。
>>561
無判定でちょっと可哀想ですが、いつか報われると思います…
>>562
ブルノさんはお笑いGKですが実力も無いことはないので、
妖夢の引きがちょっとヘタれたら、ブルノさんでもガチで十分対処可能です。
>>563
決めようと思いすぎたのが敗因…かもしれません。

565 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/08/31(日) 16:19:03 ID:???
妖夢「そんな……そんな……!」

幽々子「(…………)――嘆いている暇は無いわ、妖夢。 ……急いで戻りましょう!」

そして、妖夢にとっての悪夢はまだ終わってはいなかった。
弾かれたボールは運の悪い事に、味方では無く右SHのお燐の足元へと転がり。

お燐「よっしゃ〜! 地上の猫もアシスト決めてたし、ここはあたいも張り切っちゃうよ〜!!」

タッ……!

実況「ボールをフォローしたのは……お燐選手!
相方の空選手へとボールを運ぶため、彼女お得意のサイド際を車のように激走していきます!」

藍「ま、まずいっ……! 早く急がねば!」

パルスィ「タックルに向かう気ね。 それは良いけど……もし妬ましくも貴女に渡ったならば。
死んでも奪い返させて貰うわ……!!」

藍「ぐっ……(しかし、彼女といい他のメンバーといい、地霊殿チームの勝利への意気込みは予想以上に高い。
彼女たちを突き動かしている『何か』があるのだろうか……?)」

ルナサ「(メルランが消耗しすぎていて、合体タックルには行けない。 ならば……)藍殿、助力します!!」

タッ、ズッザアアアアアアアアアアアアッ!!

566 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/08/31(日) 16:20:03 ID:uAgV7dBs

実況「藍選手とルナサ選手、お燐選手を止めるべくタックルに向かった〜!!」

先着2名様で、

★お燐→ドリブル 49 (! card)(! dice + ! dice)+(サイドアタック+2)=★
★藍→タックル 49 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+1)=
 ルナサ→タックル 45 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+1)=★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→ お燐、突破成功! そして空にボールが渡り…!?
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(パルスィがフォロー)(ゾンビ妖精Eがフォロー)(バケバケEがフォローし、試合終了)
≦−2→西行寺ボールになり、試合終了!

【補足・補正・備考】
お燐のマークがダイヤの時、「ランダムキャットウォーク(+5)」が発動します。
お燐のマークがハートの時、「キャットウォーク(+3)」が発動します。
藍のマークがダイヤ・ハートの時、「ユーニラタルコンタクト(+2)」が発動します。

567 :森崎名無しさん:2014/08/31(日) 16:22:12 ID:???
★お燐→ドリブル 49 ( ハートJ )( 5 + 6 )+(サイドアタック+2)=★

568 :森崎名無しさん:2014/08/31(日) 16:22:55 ID:???
★藍→タックル 49 ( クラブ4 )( 4 + 2 )+(人数補正+1)=
 ルナサ→タックル 45 ( ダイヤ3 )( 4 + 6 )+(人数補正+1)=★

569 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/08/31(日) 16:26:09 ID:???
判定とは関係ないですが、お燐のスペカ名を勘違いしていたので訂正します。
×キャットウォーク→○キャッツウォーク
×ランダムキャットウォーク→○キャットランダムウォーク
で、今後は行きたいと思います。(補正や技の内容などは従来と一緒です)
大変失礼いたしました。


570 :森崎名無しさん:2014/08/31(日) 16:29:39 ID:???
幽々子が上がっているからゴール前の制空権もなくなってる…まさに地獄…

571 :森崎名無しさん:2014/08/31(日) 16:43:34 ID:???
でも負けるべくして負けたような・・・
西行寺のゴールは全てイベントだったし

572 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/08/31(日) 16:50:18 ID:???
★お燐→ドリブル 49 ( ハートJ )( 5 + 6 )+(サイドアタック+2)+(キャッツウォーク+3)=65★
★藍→タックル 49 ( クラブ4 )( 4 + 2 )+(人数補正+1)=56
 ルナサ→タックル 45 ( ダイヤ3 )( 4 + 6 )+(人数補正+1)=56★
≧2→ お燐、突破成功! そして空にボールが渡り…!?

お燐「それそれっ、『キャッツウォーク』だよ〜〜!!」

バッ! クルンッ! スタッ!

藍「な、なにっ……!?(ボールを持ったまま、空中で一回転だと……! しかもサイド際で。
悔しいが、ことサイド際での突破力にかけては、彼女は橙をも上回ると評価せざるを得ないな……)」

ルナサ「くっ……(パスのみを磨いた弊害が、ここに来たか……! リリカ、後は任せた……!)」

実況「お燐選手、旧地獄の灼熱地獄跡で鍛えたバランス感覚を生かした素晴らしいドリブルで、
藍選手とルナサ選手の二名をきりきり舞いに! そのままグイグイと敵陣に切り込んでいきます!」

リリカ「そ、そうはさせないもん! 私のタックルを食らいなさい!」

お燐「んー、さっきは運よく突破出来たけど……ここはパスでっ。 ……お空、一旦預けるよ!」

バコッ……

リリカ「ふへっ? あ、アンタパスもできんの!?」

お燐「まぁ、ドリブル程じゃないけど、嗜む程度にはね〜。
……っていうか、ドリブルで切り込むだけがサイドアタックじゃないし」

リリカ「た、たしかに……(――って、アレ? これってひょっとしなくてもヤバイんじゃ……?)」

573 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/08/31(日) 16:51:46 ID:???

藍とルナサをドリブルで突破したお燐は、タックルにかけては藍をも上回る実力を持つリリカを無理に抜こうとせずに、
空とのワンツーを挟んで突破を図った。
空のパス力は、サイド際にて輝くお燐のパスと比べては稚拙ではあったが決して低くはない。
つまり、パスカットについては最低限程度しか磨いていなかったリリカには既に勝ち目の薄い勝負だった。
そして……。

お燐「ようし、さっきの亡霊のお姉さんはまだ戻り切っていないし……空ッ!
一番最後においしいとこ持っていきな!!」

バコオオオオオオオオオオオオオオオオン!!

空「ありがとう! えーと……お、お……お燐!」

ッ……バァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!
    ――バコオオオオオオオオオオオオオッ!!

実況「あ〜〜〜〜〜〜っと!! ここでとうとうお空選手にボールが上がってしまった〜〜!!
ブロックに行けるのは名無しのバケバケ選手のみで、実質的にこのシュートを止めうるのは、
GKの中西太一選手のみ! これが決まってしまえば、西行寺亡霊連合はまさに天国から地獄!
そして地霊殿サブタレイニアンローゼスは地獄から光を掴む結果となりますが……!?」

中西「(ちぃいっ……! こんなところでワイは、まだまだ成仏できんのや……!
森崎有三。 アイツの首を狩り落とすまでは……!!)―――う、うぉおおおおっ!!」

バアアーーーッ!!

            ―――グワアッシャアアアアアアアアアアアアアン!!

空はヘディングに、中西はパンチングに飛んだ。
核の炎を纏った空と、怨念を纏った中西は、空中で暫しの間衝突し―――。

574 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/08/31(日) 16:52:56 ID:???
空「(さとり様や、地底の皆の為にも……私は、負ける訳にはいかないっ……!!)」

ゴオオオオオオオオオオオオッ!!

中西「な、なんや……急に、推進力を増し、て――――アァアアアアアアアアアアアアッ!!」

   ―――ドオオオオオオオオオオオオオン!! ズバァアアアアアアアッ!!

      ………ピピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!! 
      ピッ、ピッ、……ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!

地霊殿サブタレイニアンローゼス 3 − 2 西行寺亡霊連合   試合終了!!

575 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/08/31(日) 16:54:12 ID:???
大会得点ランキング(表記はメインキャラのみ):
3ゴール レミリア、フランドール、鈴仙、来生
2ゴール 射命丸、勇儀
1ゴール 妹紅、佳歩、咲夜、美鈴、謎の向日葵仮面、赤蛮奇、影狼、反町、藍、メルラン、空

大会アシストランキング(表記はメインキャラのみ):
2アシスト 小悪魔
1アシスト てゐ、鈴仙、パチュリー、影狼、大妖精、橙、お燐

576 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/08/31(日) 16:57:55 ID:???
――と、いったところで一旦ここまで。
出来れば夜にも更新したいですが、厳しいかもです。
>>570
ここでポストるとは幽々子さまも予測できなかったのでしょう…多分。
>>571
NPC戦の勝敗については、先にこちらで大まかに決めております。
その上で、判定次第でひっくり返り得る…という感じですね。
どっちを勝たせるつもりだったかは、敢えて秘密としておきます。

それでは、一旦失礼いたします。

577 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/08/31(日) 22:48:48 ID:???
こんばんは、もう少しだけ更新します。
――――――――――――――――――――

実況「お〜〜〜っと! ここで空選手が『核反応制御不能ヘッド』でゴールを決めると同時に、試合終了の笛が鳴りました!
西行寺亡霊連合対地霊殿サブタレイニアンローゼスの試合はまさに、予選リーグとは思えぬ程の激戦!
蓋を開けてみれば2−3と地霊殿側の勝利に終わりましたが、本当にどちらが勝ってもおかしくない!
まさに、そんな試合だったと言えましょう!!」

観客「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」
「勇儀姐さーん! あんたに惚れましたー!」「さとり様ってかわいいー!!」「ゆゆさまー!」
「ルナサさーん!」「いやー、冥界チームも惜しかったなー」「あそこでポストが無ければな……」

妖夢「私のせいで……! 私が、決められなかったせいで……! 私は、どうすれば良いの……!?」

幽々子「――過去の事を掘り返しても意味がないわ妖夢。 まぁそれに、私だって生きてた頃の記憶が無いわけだし〜」

妖夢「すみません、幽々子様……!(これまで、独りでなんとかしなきゃって思ってたけど。
幽々子様。 やっぱり私は、道を示してほしいです……!
―――でも、そんな事言ったら幽々子様に失望されてしまうから……言えないよ……!)」

幽々子「(う〜ん。 おどけてみせたのは失敗だったかしら。
暢気で居つつも必要な情報を提供しなくてはならないのだから、村人Aも大変ねぇ……)」

敗北した西行寺亡霊連合の中では、やはりというべきか……。
自身の攻撃ミスにより勝利を敗北に変えてしまったという責任を感じている妖夢は、
まるでこの世の終わりであるかのようにがっくりを肩を落とし、
遠目から不安げに見守る鈴仙にも読み取れる程に大きなネガティブオーラを発している。

578 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/08/31(日) 22:50:00 ID:???
さとり「(……今日の勝利はまさしく偶然。 今の私達には力が――いえ、力は足りてるかもしれないけど。
それでも、まだまだ足りない物がある。 それがなくては、地底はいつまでもこのまま……!)」

お燐「(やっぱり、中盤が物足りないねぇ。 橋姫さんはある意味強力だけど、
あたい共々トップ下やボランチってガラじゃないし。 「あいつ」は、一体どうすんのかねぇ)」

勇儀「なんだいお前ら、折角勝ったのに陰気な顔してるじゃないかい。
今日は我々の初勝利を祝う、絶好の宴会日和じゃないか!
色々と思うところもあるのも分かるが、呑んで叫べば全部スッキリするさ!」

こいし「世の中の人がみ〜んな勇儀さんみたいだったらラクなのにねぇ……」

勇儀「おっ、褒めてくれてるのかい古明地のご令嬢よ! ハハハ、今日は朝まで一緒に飲もうぞ!」

こいし「やばっ、セリフの最後に(無意識)って付けるの忘れてた!」(無意識)

ヤマメ「(そんなにラクチンな能力だったのか……)」

――そして、勝利した地霊殿サブタレイニアンローゼスのメンバーもまた、
完全なお祭りモードという訳では無かった。
それは、彼女たちの勝利はあくまでもマグレであり、理想の実現の為には、
まだまだ足りない物があると、無意識の中にも認識出来ていた為である。
……最も、それを認識した上で、辛さでは無く克己の楽しさを見出している鬼も居たのではあるが。

579 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/08/31(日) 22:57:42 ID:???
鈴仙「(どうしよう、妖夢が今にも倒れそうな目つきで歩いているけれど…!
今、私はそんな妖夢の所に行ってあげるべきなの?
行ってあげたとして、私は妖夢に何ていってあげるべきなの?
そして、それで―――妖夢は、立ち直れる事が出来るの……!?)」

試合の感想を口々に語り合うウサギ達の声が聞き取れない程に、
鈴仙の心もまた、今や穏やかではなかった。
あの純粋で生真面目で、誰よりも自分自身に対して厳しすぎる妖夢が、
この試合の結果を前向きに受け取れる筈がない。
しかし、今の自分が果たして、そんな妖夢をどうする事が出来るのかが分からない。

妖夢を助けてあげたい。しかし、そう思う事自体がおこがましいのではないか。
そうせめぎ合う二つの想いに苦しむ中、鈴仙の心を更に掻き立てる出来事が起きる。

スッ…

男「俺が見た地獄は、こんなもんじゃない……」

鈴仙「―――!?」

ボソボソと、要領の得ない事を口走る白髪の男。
まだ若いであろうにすっかりと老け込んだ、やつれた顔立ちからは鋭い眼光。
そしてそこから漂う異常なまでの負の波長に、鈴仙は思わず妖夢に対する思考を一時中断させてしまう程である。
そんな男が、鈴仙の前をまるで幽鬼のように横切って――地霊殿サブタレイニアンローゼスの控室へと歩いて行った。

鈴仙「(えっ、えっ……! 今の人……何!? まるで生きてるのに幽霊みたいな……!)」

――それはある意味、妖夢よりも興味深い存在であるかのように見えた。
それほどに、かの男が放つ存在感が尋常では無かったからである。

鈴仙「(――どうしよ。 あの男の様子も気になるけれど……!
やっぱり、私は妖夢の所に行ってあげたい……ああ、でも、それで私は妖夢に何を……!?)」

580 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/08/31(日) 22:59:15 ID:uAgV7dBs

大切な友人の様子に、地獄の臭いを感じる男に。
鈴仙の思考はかき乱されるのであるが―――やはり、鈴仙の体はひとつしかない。
自分は今、西行寺亡霊連合の控室に向かって、とにかくも妖夢の元へと駆け寄るべきか。
それとも、地霊殿サブタレイニアンローゼスの控室に向かって、忽然と現れた謎の男の正体を見極めるべきか。
鈴仙は必死に考えた結果―――。

A:西行寺亡霊連合の控室へ向かい、妖夢の元へ行ってあげる。
B:地霊殿サブタレイニアンローゼスの控室へ向かい、謎の男の正体を突き止める。
C:その他 自由選択枠

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

581 :森崎名無しさん:2014/08/31(日) 23:01:05 ID:b2J4VM2U
A

582 :森崎名無しさん:2014/08/31(日) 23:03:48 ID:gsYKYlZM
B

583 :森崎名無しさん:2014/08/31(日) 23:05:11 ID:4uLuZUZQ
B

584 :森崎名無しさん:2014/08/31(日) 23:05:18 ID:Zb2vr32o
A

585 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/08/31(日) 23:22:42 ID:???
Bが選ばれた!…と、いったところで長くなりそうなので、今日の更新はここまでにします。
皆様、本日もお疲れ様でした。


586 :森崎名無しさん:2014/08/31(日) 23:29:14 ID:???
乙です
妖夢……次の行動は妖夢、そのつぎつかさ、妹紅と言った感じがいいかな
妖夢が一回で立ち直るか分からないけど

587 :森崎名無しさん:2014/08/31(日) 23:30:21 ID:???
ようこそ ヤグルマのもり へ

588 :森崎名無しさん:2014/09/01(月) 00:03:12 ID:???
Bを選んだ理由ってなんだろう?

A:地獄を見たという人物から、妖夢を立ち直せるためのヒントが得られるかもしれないから
B:妖夢も気になるが、単純に男に興味を引かれた
C:個人的には妖夢のところに行きたいが、チームの一員として次対戦するチームの情報収集を選んだ
D;特に妖夢を立ち直す必要性を感じない
E:その他

589 :森崎名無しさん:2014/09/01(月) 02:26:44 ID:???
E
妖夢がよりドツボにはまったり他チームに消えたりするのを防ぐため

590 :森崎名無しさん:2014/09/01(月) 02:46:23 ID:???
このアンケート全部妖夢のことばかりかいてあるな

591 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/09/01(月) 23:07:55 ID:???
こんばんは、今日も更新します。
>>586
乙ありがとうございます。妖夢は結構行くところまで行ってしまいましたね……。
それでも妖夢を構ってみるか、見切りをつけて身近な仲間を構うか。
色々な選択肢があると思いますが、どれを選んでも最終的には損にならないようにしたいと思っています。
>>587
ネタバレ:矢車さんは出てきます
>>588-590
妖夢を取るか、突然現れた謎の男を取るかは結構難しい選択肢だったと思います。
これについてはどちらがハズレ、という事はなく、イベントの描写の濃淡に影響するかな……と
思っています。

更新の前に、守矢チームとか神子チームとかの得点がランキングに反映されていない事に気付いたので、
次の通り修正します。

大会得点ランキング(表記はメインキャラのみ):
3ゴール レミリア、フランドール、鈴仙、来生、諏訪子
2ゴール 射命丸、勇儀、早苗、神奈子、ピエール
1ゴール 妹紅、佳歩、咲夜、美鈴、謎の向日葵仮面、赤蛮奇、
      影狼、反町、藍、メルラン、空、屠自古、神子

大会アシストランキング(表記はメインキャラのみ):
3アシスト 早苗
2スト 小悪魔、ピエール
1アシスト てゐ、鈴仙、パチュリー、影狼、大妖精、橙、お燐、諏訪子、神子



592 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/09/01(月) 23:10:02 ID:???
B:地霊殿サブタレイニアンローゼスの控室へ向かい、謎の男の正体を突き止める。

鈴仙「(……大丈夫よ。 妖夢の所には幽々子さんも居る。
あの人もあの人で、師匠みたいに底の見えない人だけど、師匠よりは優しそうだし……きっと、大丈夫よね……?)」

――本当は、幽々子の放任主義的な方針が、妖夢の不安を更に加速させているという事実もあるのだが…。
そんな事情は全く知らない鈴仙は、ここは謎の男の追跡に向かうが吉と判断し、
地霊殿サブタレイニアンローゼスの控室へとひっそりと忍びよる。

鈴仙「そ〜っ……」

とはいえ、比較的友人や知人の多かった西行寺亡霊連合とは違い、
地霊殿サブタレイニアンローゼスには精々お燐くらいしか親しいと呼べる者は存在しない。
だからこそ、鈴仙はその男が控室の扉を開く中、波長を操り気配を殺しつつ、
その会話をこっそり盗み聞きする事にする。
――そして、鈴仙の聞く限り。 控室では、こんな会話がなされていた。

さとり「何故、貴方がここに……?」

男「笑いに来た。 地べたを這いずり回って、必死に光を掴もうともがくお前たちをな。
そして……忠告しに来た。 どうせお前たちには、その光を一生見る事ができないと」

暗い表情をした白髪の男は、絞り出すようにしてその言葉を紡ぐ。

お燐「……今まで散々引き籠っておいて、それでわざわざお説教? そりゃあ流石に無いと思うんだけどなぁ〜」

空「そ、そうだよ! 何言ってるかよくわかんないけど、さとり様の夢を……!
――地底と地上とのロンドン橋を作るっていう夢をバカにするんだったら、私だって容赦しないよ!!」

こいし「ロンドン橋は落ちそうだからダメだよ、おくう……。 普通の架け橋で我慢しよ」

593 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/09/01(月) 23:15:05 ID:???

そして見る限り。その男は、さとりを除いた地霊殿のメンバーにとっては、あまり歓迎されない客人であるように思える。
特にお燐に至っては、楽しげな口調は崩さないまでも、
普段通りの能面のような笑顔を捨てて、明らかな侮蔑と憐憫の情が籠った表情で彼を睨んでいる。

勇儀「おいおい、私はこんなヤツ見たこともないよ?
まぁそこそこ強そうなガタイをしてるから腕は確かろうが……。
なぁ古明地、そいつの瞳はサッカー始める前までのお前みたいだ。
―――ひょっとして、秘蔵の妹に加えて、実は兄弟まで居たとか。 そんな感じかい?」

その中で、明らかに空気を読めていない――いや、読もうとしなかったのは勇儀だった。
彼女は普段と全く一緒のカラッとした口調で、
楽しげにづかづかと地霊殿の内情に対して、土足で足を踏み入れていく。

こいし「ちょっとのーきん、アンタにはかんけー……」

勇儀のこの無遠慮な態度に、日ごろから勇儀の事を陰で脳筋扱いしているこいしは、
(ちなみに勇儀本人は『脳筋』を褒め言葉だと思っている)思わず怒り心頭に口を挟むのだが……。

さとり「……そうです。 彼は私の弟です」

こいし「ふあっ!?」

さとりは敢えて、その誤解を招く表現を言い切ってしまう。
その上に、そう言い切った時のさとりの表情は凛。
かつて皆の嫌われ者として畏怖され蔑まれた時のような、陰湿な目では無い。
紅魔の吸血鬼を想起させられるような、幼いながらも鋭いカリスマの籠った瞳に、
一同は一瞬、その男が本当にさとりの弟であるのかと錯覚してしまう程であったが……。

594 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/09/01(月) 23:18:31 ID:???
男「……そいつが勝手にそう言っているだけだ。 俺は地獄の闇から生まれた存在……」

もっとも、その男が真っ先にその言葉を否定してしまうため。
そして、側近でもあるペットのお燐と空という事情を知る人物が居る為に、さとりの言葉は曲解をされずに済む。

パルスィ「何か、事情がありそうね……」

ヤマメ「そうだねぇ。 酒の肴になりそうだ、折角だから私らにも話しとくれよさとり様!」

キスメ「……ごくり」(←気になっている表情)

さとり「――それでも、私達に事情があるのは間違いない。 そうでしょう?」

男「………」

とはいえ、さとりが自ら言ったように、彼女と男には何らかの事情があるだろう事には変わりない。
それも、勇儀やパルスィのような部外者には、まるで聞いた事のないような。
しかし、それを今すぐこの場で聞き出すには時間と行間があまりにも無さすぎる。

さとり「……詳しい事情は、貴女がたにもお話しします。
貴女方も、私にとっては掛けがえの無い、地霊殿サブタレイニアンローゼスのメンバーなのですから……。
――ですが、丁度ここに『彼』が来てくれたのです。
私がそれを語るには、『彼』が私の願いを聞き届けてくれた後の話。 ……つまり」

さとりは、ここで話を切り。 目線を真っ直ぐにその白髪の男へと合わせる。
空はもちろん、お燐よりも背の低いさとりがその男――平均的な成人男性程の背丈だ――と目線を合わせるとなると、
さとりは首を大きく天へ傾けなくてはならず、彼女のその必死で切実な表情は余計に幼びても見える。
さとりは意志の帯びた昏い瞳を潤ませながら、男にこう嘆願した。


さとり「どうか、次の永遠亭ルナティックスの試合では、貴方の力を貸して欲しいのです。 ―――矢車君」

595 :森崎名無しさん:2014/09/01(月) 23:23:42 ID:???
松山じゃねえ!本物の地獄兄弟の人が出てきた!

596 :森崎名無しさん:2014/09/01(月) 23:25:24 ID:???
影山がいそうにないところを見ると影山を殺した後の兄貴かな?


597 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/09/01(月) 23:25:35 ID:HoOBlUd+
*****

鈴仙「……地霊殿サブタレイニアンローゼスに……助っ人の外来人!?」

彼女たちの会話に聞き耳を立てていた鈴仙は、思いがけぬ新情報に驚く。
現状で、星熊勇儀と霊烏路空という幻想郷でもトップクラスの火力を有し、
古明地さとりやその妹のこいしのように、癖こそあるがその水準は一流に届き得る好選手。
加えて、お燐を始めとする小粒ながらも強力な選手が並み居る地霊殿は……。
―――その実、今日の試合でも尚全力では無かったという事実に。

鈴仙「(ただ、今日の試合に出てない訳だし、どうもさとりさん以外のチームメイトとは折り合いが悪かったり、
そもそも存在すら知らなかった人が居るくらいだから、何か欠点とかはあると思うんだけど……)」

この情報は、間違いなくチームにとっての利益となる。 永遠亭ルナティックスのメンバーはもちろん、
他のライバルチームだって知りえないかも知れぬ情報を、今、ここで鈴仙が掴んでしまったのだから。

鈴仙「(……どうしよう、もうちょっと大胆に聞き耳を立ててみるべきかしら?
――うまくいけば、その矢車っていう人の選手の特徴やら弱点やらが分かるかもしれないし。
ただ失敗したら、お燐とかさとりさんとかの印象が悪くなったり、あのこわ〜い鬼とかにブン投げられそうで
怖くはあるんだけども……どうしよう?)」

しかし同時に、そこまで厳重な情報を知ってしまった部外者は、その口を封じられる事も常である。
更なる情報を得るか、今得た情報で満足するか。鈴仙は思い悩んだ結果……。

A:もうちょっと残って聞き耳を立てる!
B:いや、更に『赤月下(インフレアドムーン)』を使って透明になって、そのまま部屋に侵入だ!
C:いやいや、やっぱり帰ろう。 これだけでも師匠や姫様はきっと褒めてくれる……ハズ。
D:その他 自由選択枠

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

*Aは中リスク中リターン、Bはハイリスクハイリターン、Cはノ−リスクローリターン(今得た情報分のみ)の選択になります。

598 :森崎名無しさん:2014/09/01(月) 23:26:41 ID:???
なにぃ!? 完全に松山君だと思っていたのに!

599 :森崎名無しさん:2014/09/01(月) 23:28:36 ID:dVuX7eXQ
A

600 :森崎名無しさん:2014/09/01(月) 23:29:06 ID:KB9t5x+6
出したということはカブト見たの?
D太陽のあるであろう天を指さしながら堂々と入室

601 :森崎名無しさん:2014/09/01(月) 23:29:12 ID:lwNWQUx+
A

602 :森崎名無しさん:2014/09/01(月) 23:29:16 ID:DaNYet+2
C

603 :森崎名無しさん:2014/09/01(月) 23:29:44 ID:/g1IoWr+


604 :森崎名無しさん:2014/09/01(月) 23:30:00 ID:ZdrYTghk
D 「間違いない……きっと義兄さんだわ!」
問題を複雑にする

605 :森崎名無しさん:2014/09/01(月) 23:32:22 ID:???
一緒にラーメンでも食えば兄弟になれると思う

606 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/09/01(月) 23:41:12 ID:HoOBlUd+
A:もうちょっと残って聞き耳を立てる!

鈴仙「(いやいや……! ここでみすみす帰っちゃったら、
中途半端な情報で皆を混乱させちゃうかもしれないじゃない!)」

まだだ。 まだこの情報は完璧では無い。
何故なら、まだその矢車という男の選手としての特徴はおろか、その素性すら分かっていないのだから。
鈴仙はそう自分に言い聞かせて、隠密の状態を維持できるよう波長を操作し、漏れ聞こえる会話を必死に掴み取る。
そうして聞こえてきた話の内容は……

先着1名様で、

★地獄の姉弟?→! card★

と書き込んでください。マークで分岐します。

JOKER→イベント発生
ダイヤ→ハート+矢車という男が地霊殿に隠されていた経緯について。
ハート→矢車という男の選手としての適性について。
スペード→お燐「ちょっと待ってよ! あたいはこいつの参加を認めない!」鈴仙「(口喧嘩が喧しくて、良く分かんないわね…)」
クラブ→さとり「――待ってください。 ……この会話を、盗み聞きしている者が居る」鈴仙「(や、やばっ!?)」
クラブA→クラブ+勇儀「ぐ、ぐあああっ…! 持病の『ウサギさんを腹パンしたくなる症候群』の発作が……!」鈴仙「」

607 :森崎名無しさん:2014/09/01(月) 23:41:45 ID:???
★地獄の姉弟?→ ダイヤ2

608 :森崎名無しさん:2014/09/01(月) 23:43:02 ID:???
影山はどうしたのかな?
白夜見に行った後なのかしら

609 :森崎名無しさん:2014/09/01(月) 23:44:31 ID:???
クラブAでネネちゃん思い出したw

610 :森崎名無しさん:2014/09/01(月) 23:50:08 ID:???
そりゃさとりが潰れたときにスタンバイしてるっしょ。
その内松山も剣もくるさ。

611 :森崎名無しさん:2014/09/01(月) 23:53:57 ID:???
それ地底じゃなくてふらのじゃないですかね?

612 :森崎名無しさん:2014/09/01(月) 23:56:57 ID:???
判定次第で四男(ディエンド)が出てきてメンバーが大変なことになりそう

613 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/09/01(月) 23:59:32 ID:???
…と、いったところで今日の更新はここまでにしたいと思います。
ダイヤが出たので早々にネタバレしちゃいますが、実は彼は本物の矢車さんではありません。
詳しくはまた明日の更新で書きますが、大体予想のつく展開になるかと思います(汗)
(元ネタファンの方にとっては肩すかしを食らったり、もしかしたら不快感を抱かれたかもしれません。
 その方々には申し訳ございませんが、少しでも説得力があるよう描写していきたいですのでご了承ください)

>影山について
元々存在しないです。 偶々、誰か似た男が矢車という偽名を使っているだけですから。
>>600
カブトについては描写と一連のストーリーを考える為、少しではありますが視聴しました。
リアルタイムで見なかった事が、今更ながら悔やまれます。
>>609
ネネちゃんリスペクトですねw
ムリヤリこじつけたような病名が出て来るのもク○しんリスペクトですw

それでは、皆様、本日もお疲れ様でした。

614 :森崎名無しさん:2014/09/02(火) 00:01:28 ID:???
乙です
そういや白髪とか言ってたもんね・・・俺が馬鹿だった

615 :森崎名無しさん:2014/09/02(火) 12:28:51 ID:???
矢車(松山) 影山(慈円手入) 剣(乱費怨) 海東(岬犬)
つまりこういうことか

616 :森崎名無しさん:2014/09/02(火) 21:55:43 ID:???
鬼もいることからJOKER引くと
響鬼勢+地獄兄弟(海東)+松山というチームになる
・・・響鬼と地獄兄弟ってベクトルが真逆だな

617 :森崎名無しさん:2014/09/02(火) 22:45:19 ID:???
ネネちゃん・・・初期の頃はヒロインしてたのに・・・
矢車兄貴も初期からの変貌がすさまじい人・・・いや、別人に近いか

618 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/09/02(火) 23:39:16 ID:???
こんばんは、今日も更新します。
>>614
乙ありがとうございます。
そこを読み取っていただけたのならうれしいです。
>>615
そんな感じに近いですが、影山以下は多分出てきませんw
>>616
矢車さんは半分キャプ森定番キャラ(?)かなぁ…と思って名前を出しましたが、
多分JOKERを出しても精々が私がギリわかる範囲の影山レベルですね。
JOKERの場合は、既存のキャラがより掘り下げられる形となっていました。
>>617
クレ○ん初期って岡本夏生がヒロインって思ってました(爆)
時代も変わりましたねぇ……
矢車さんは、最初はチームの調和を第一に考えてたという辺りも誰かを思い起こさせますね。

619 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/09/02(火) 23:40:48 ID:???
★地獄の姉弟?→ ダイヤ2 ★
ダイヤ→ハート+矢車という男が地霊殿に隠されていた経緯について。

矢車「…………」

さとりの呼びかけに対し、矢車と呼ばれたその白髪の男はピクリとも反応しない。 それは逡巡か、それとも単純な拒絶か。
その様子は扉を隔ててサウンドオンリーな鈴仙には当然分かりもしないが――。

勇儀「――まぁ、私とすれば強くて根性の曲がってないヤツだったらば誰も良いさ。
そして古明地、お前が弟と認める位だったら、そいつもまた性根はしっかりしてるんだろう。
とりあえず私は、矢車とやらの加入には反対しないよ」

ヤマメ「……って、勇儀姐さんが言うなら私やパルスィやキスメも文句ないよ。 たぶん」

パルスィ「勝手に人の意見を決めつけないで……!
飲み会で『とりあえずビールだよね?』って言って、有無を言わせずビールを強制する輩位妬ましいわ……!」

キスメ「……! !!」(←パルスィは誰が加入してもこんな感じなので大丈夫だよ! とアピールしている)

……代わりにここで、地霊殿の構成員以外の地底の妖怪達――勇儀をリーダー格とする4名は、
矢車の加入についてはどちらでも構わない、即ち中立の立場を表明する。
基本的に祭り好きで気楽に生きる彼女たちは、矢車の素性がどうであれ、なんとなく楽しそうならそれで良いのだ。
彼女は矢車を問い詰める代わりに、気軽に質問を投げかける。

勇儀「加入は置いといて聞きたいんだが。 矢車とやら、お前さんはサッカー……は、できるだろうが。
どのポジションが一番慣れてるんだい?
悪いがFWなら、お前さんの価値は半減するだろうからな、先に聞いといたよ」

矢車「……良いよなぁ、お前は。 地獄の世界でも前向きで。 俺には眩しすぎる……」

勇儀「あん?」

620 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/09/02(火) 23:42:12 ID:???
さとり「――すみません勇儀さん。 彼はちょっと、言葉が不自由でして……。
誰が、何を聞こうともずっとこんな調子なんですよ。
なので、私が彼の様子を見て来た限りでお伝えしますが――彼は、大きなくくりで言えばMFに適正があります。
それも、トップ下やボランチ。 中盤を司り、選手を繋ぐプレイに最も長けています」

お燐「(そうなんだよね〜。 だから、さとり様がこいつの加入にこだわるのも分かるっていうか。
悔しいけど、こいつのサッカーテクはあたいやお空よりも上。
あたいの見立てじゃあ、基礎力だけなら、今日対戦した九尾の狐(藍)よりも上だからねぇ)」

空「(うにゅ? TOPPUSITA? BORANNTI? サッカーのポジションって、FWとMFとDFとGKだけじゃないの?)」

こいし「(ウチらのチーム、基本的に協調性0だからねー。
皆仕事はするから、なんやかんやでチームプレーはそこそこだと思うけど)」

そして、矢車はそんな彼女たちの友好的な手をも振り払い唾を吐きかける勢いで拒絶する。
そんな根性曲りな態度に勇儀は機嫌をやや損ねるが――そこは、さとりのフォローによって解決する。
彼女以外の地霊殿メンバーが矢車の事を快く思っていない以上、
彼はまさに、さとりが居なければここまで生きて来られなかったような気もする。


*****

鈴仙「(ふむふむ……矢車君とやらの適性は、トップ下かボランチ……っと。
う〜ん、もしも矢車君が凄い実力者だったとしたら、これで地霊殿の中盤の支配力は激増。
勇儀さんへとボールが渡る確率が抜群に跳ね上がるって事じゃない。 これは厄介ね……)」

―――鈴仙もまた、扉の向こうで有益な情報を得られた事に満足していた。
更には、実力主義者の地底の住民が、彼の実力不足については一言も口にしない事から、
矢車という選手の持つ実力は、相当に高いという事も推察される。
恐らくは、これだけの情報を持ち帰れば永琳に褒められこそすれ、叱られる事はないだろう……たぶん。

鈴仙「(でも。 後ちょっとは、この場に居て情報を聞き出すべきね……)」

621 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/09/02(火) 23:43:58 ID:???
そして、鈴仙はこの場で得られる情報はこれだけでは無いと確信していた。
何故なら、地霊殿サブタレイニアンローゼスのメンバーによる会話はまだ続いていたし、
矢車という男の進退についてもまだ明らかになっていない。
それに……鈴仙にはひとつ、気がかりな点があったからだ。

鈴仙「(――私がかつて、中山さんから外界のサッカーについて話を聞いた時も……。
『矢車』なんて名前の男、絶対に話題に上った事すら無かった!
もしも彼が実力者だっていうなら、あの中山さんが……!
外界の病院で入院中、朝から晩までずっとサッカーの勉強ばかりしていた中山さんが、知らない筈がないもの……!!)」

今は鈴仙の近くにはいない、中山が残してくれた知識。
それが地霊殿サブタレイニアンローゼスに隠された、真の謎の存在を示唆してくれる。
鈴仙は自身の判断に強い自信を持って、偵察を続ける事とした。


*****


さとり「……勇儀さん達が彼を訝しむという気持ちもわかりますし、
お燐や空。それにこいしが、彼の陰鬱な態度を嫌う気持ちもわかる。
――なんせ、私にはその全ての感情が読めるのだからね」

勇儀「ははっ、それは面白い自虐ネタだ。 まぁいちいち心を読まんでも、私はそれを否定せんし隠す気もないがね。
確かに加入に反対しないとは言ったが、こいつについてもうちょい知りたいってのが私の本音さ」

お燐「さとり様……(私は確かに、さとり様の夢を否定し拒絶するこいつが許せない。
そして何より……こいつは、さとり様にこんなにも愛されているのに、それすらも拒絶している。
あたいにとっちゃ、それが一番許せないよ……!)」

それは先程の会話の続き。自嘲気味におどけてみせるさとりの言葉に、
勇儀は本心をあらわに頷き、お燐は内心を渦巻かせて押し黙る。

622 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/09/02(火) 23:45:33 ID:???
矢車「……どうせ皆、俺の事を馬鹿にしているんだろう……? 笑えよ」

そして矢車は、幽霊というよりは機械のように、自身に潜む闇をぶちまける。
お燐が考えるとおり、その仕草や言動のすべてが世界への拒絶を示していた。
それを見たさとりはやはり、矢車という男の経緯について簡単にでも説明しておく必要があると悟り、
言葉を選びながら静かに口を開いた。

さとり「……今の矢車君には……この幻想郷……いえ。 この地底にやって来るまでの記憶。 それが一切ありません。
彼は自身を『地底の闇から生まれた存在』と語っていますが……私には、そうは思えません」

矢車「…………」

ヤマメ「あり? じゃあその矢車ってのは仮名だったの?」

さとり「そうです。 彼には今のような闇と絶望以外に何も無かったもので……。
私が、勝手に彼をそう呼んでいるだけなのです。 そして、私が彼を気に留める理由はそれだけでは無い」

こいし「へ? そうなの? 私はてっきり、お姉ちゃんがその人間さんがタイプだったから
テケトーな理由つけて新しいペットにしただけかと……」

さとり「……違うわ。 っていうかこいし、貴女は私を何だと思ってるのよ……」

冗談半分に茶化してみせるこいしを前にしても、さとりの表情は。
そして話を気持ち悪いくらいに押し黙って聞いている矢車の表情は一向に変わらない。
まるで本当に姉弟のようだ、と周囲の者がつい思ってしまう程に、二人の様子は時々シンクロするのである。
ぶっきらぼうにこいしの冗談を退けながら、さとりは再び真剣に語りだす。

さとり「……彼は、半年前の私が思わず興味を抱いてしまった程に特異な人間なんです。
何故なら、彼は……彼は、私の能力を以てしても、心を読む事が出来ないのだから」

一同「「「「………!?」」」」


623 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/09/02(火) 23:46:48 ID:???

――そして、さとりが語った第二の理由に。
さとりの『心を読む程度の能力』を良く知る地霊殿サブタレイニアンローゼスの一同は、大きく驚愕した。
さとりの事を良く知らない、そして扉一枚隔てている鈴仙にとっては良く分からない事態ではあったが…。
どうやら、さとりの能力を以てしてでも心を読む事が出来ない、という事は非常に重大であるようだ。

さとり「――正確には、彼の心を読む事が出来る。
しかし、私には彼の心の闇しか見えない。 何故なら、その闇があまりに暗くて深すぎるから……。
人の心を一冊の本とすれば。 彼の本は、そのページ全てが、丸々黒く塗りつぶされているみたい」

ヤマメ「成程、そいつぁ確かに面白い話だね。 さとり様、あんたが妹さんの心は読めないってのは知ってるよ。
なんせ、あんたの妹さんはこう見えて常に意識が無い。 要するに心そのものが無いようなモンだからね」

空「だけど、その矢車さんにはこいし様と違って心がちゃんとあるのに。 それを読み取る事が出来ないってこと……?
さとり様は神様だって、幽霊だって、地獄の閻魔様の心だって読める筈なのに……!?」

空の言葉に対してさとりは首肯し――一同は改めて、矢車という男が持つ心の闇の深さを理解する。
つまり矢車は何も、冗談や酔狂で、地獄だの闇だの呟いていた訳ではない。
幼い乳飲み子が母親の名を呼ぶことしか出来ないように、今の彼にはそうした言葉しか考えられないのだ。
勇儀を含めた全員が鎮まる中、さとりは言葉を続ける。

624 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/09/02(火) 23:52:15 ID:dSYX1r4E
さとり「――私は、サッカーで地底と地上の友好を結びたいと考えている。
しかしその一方で、矢車君のように心を閉ざし切って、すべてを拒絶してしまう者を救いたいのです。
かつて地獄の底から光を掴んだ、私自身のように」

お燐「(さとり様……矢車と昔の自分とを重ね合わせて……)」

過去の――サッカーを始める前のさとりを知るお燐は、ここでさとりが矢車に固執する理由の一旦を漸く理解する。
かつてのさとりもまた、今の矢車のように全てを拒絶し、その心を深く閉ざしていたからだ。
お燐の矢車に対する敵意が僅かに揺らいだ事を読み取ったのか、タイミング良くさとりは再び矢車へと向き直る。

さとり「傲慢な言い方になってしまうかもしれませんが――矢車君。 私は……貴方を、助けたいのです。
かつての私のように、心を閉ざしてすべてを否定している貴方の事を。
そして……助けてほしいのです。 理想を抱きつつも、それを叶えられぬ非力な私達を」

その芯の強さを示しながら、さとりは改めて、矢車に手助けを要請する。
矢車はそんなさとりの姿を見て、沈黙を破り……。

先着1名様で、

★地獄の回答→! card★

と書き込んでください。マークで分岐します。

JOKER・クラブA→矢車「俺と一緒に地獄に落ちよう……。 真っ暗闇の無間地獄で、ずっともがき苦しもう」さとり「えっ…?」
             おっと矢車兄貴、ここでさとりに渾身のプロポーズ(?)だ!?
ダイヤ・ハート→さとり「お願いします……!」矢車?「(……この、女は…? 見覚えがある……?)」何かを思い出しそうな様子だ!
スペード→矢車「(この女、瞳の奥に闇が見える。 俺と同じ地獄を見たか……)」前向きな様子だ!
クラブ→矢車「……決められんな。 お前には、俺の地獄の優柔不断を笑ってもらおうか……」保留にする様子だ!

625 :森崎名無しさん:2014/09/02(火) 23:52:44 ID:???
★地獄の回答→ スペード6

626 :森崎名無しさん:2014/09/02(火) 23:52:55 ID:???
★地獄の回答→ スペード4

627 :森崎名無しさん:2014/09/02(火) 23:52:58 ID:???
★地獄の回答→ ダイヤ10

628 :森崎名無しさん:2014/09/02(火) 23:53:43 ID:???
★地獄の回答→ ダイヤK

629 :森崎名無しさん:2014/09/02(火) 23:54:43 ID:???
プロポーズwww

630 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/09/02(火) 23:58:35 ID:???
…と、いったところで今日の更新はここまでにしようと思います。
>>629
JOKERだったらこれでさとり様が落ちていました。

それでは、皆様、本日もお疲れ様でした。

631 :森崎名無しさん:2014/09/03(水) 00:09:28 ID:???
>>629 笑うなあああああ!!

乙です

確かウカ姐さんに対してのセリフでしたね、確かこの後の展開は・・・
あ、ギャグシーンや

632 :森崎名無しさん:2014/09/03(水) 02:43:06 ID:???
矢車さん(仮)にハチマキ見せたら何か思い出しそう
余計酷い状態になるかもしれんけど

633 :森崎名無しさん:2014/09/03(水) 08:19:10 ID:???
あ、あくまたん…

634 :森崎名無しさん:2014/09/03(水) 16:48:57 ID:???
ああなるほど、今までハチマキ使わなかったのは地霊戦で矢車(仮)の参戦に合わせたかったからか!
初期の描写で出るのは反町と並んで分かりやすかったが、これは確かに良いタイミングだな

635 :森崎名無しさん:2014/09/03(水) 16:51:54 ID:???
絶対考えすぎだと思うw

636 :森崎名無しさん:2014/09/03(水) 16:57:18 ID:???
ハチマキ無事に帰ってくるんだろうな?

637 :森崎名無しさん:2014/09/03(水) 18:26:31 ID:???
矢車 こいし パルスィ この面子を見る限りだとドリブルよりパス攻めワンツー攻めが有効
3−6−1でパスコース増やしまくって攻撃も守備も支配
縦ポンに弱いけどDFにクリアー強いの置くかロングパスをウサギDの合体技で楽々カットで対策可能
実行を考えるなら早めにウサギDとつかさの合体技を鍛えるのもあり

638 :森崎名無しさん:2014/09/03(水) 20:05:36 ID:???
みたかんじそこまでブロック位特化した選手いなさそうだしさとりもミドルに弱いだろうし
中距離からのブースターを狙うべきか
永琳もいるからキープ力もあるだろうしとにかく星熊童子に撃たせないように行動すれば
そこまで苦戦しないだろう
問題は妹紅を星熊童子をつぶすためにFWにするか空を叩き落とすために使うべきか

639 :森崎名無しさん:2014/09/03(水) 20:09:56 ID:???
妹紅で遊戯王つぶすのになんでFW?ゴール狙いで普段より前目に置くならまだわかるけど

640 :森崎名無しさん:2014/09/03(水) 20:21:08 ID:???
キックオフシュートにはタメが必要だし強いタックルがほしい
鈴仙の足が速いを利用して少し時間を稼いで妹紅で奪い去るという戦術
撃たれたら決まる可能性もそこそこあるしいろんな味方が吹っ飛ぶし
出来れば未然に防ぎたいから

641 :森崎名無しさん:2014/09/03(水) 20:22:09 ID:???
単純に現状の妹紅のタックルだとエースキラーさせるには物足りなさすぎる
タックル48なのに過大評価すぎ、技が発動さえすれば強力とはいえ

642 :森崎名無しさん:2014/09/03(水) 20:23:47 ID:???
それじゃあどうやって止める?

643 :森崎名無しさん:2014/09/03(水) 20:25:13 ID:???
そもそも前線での守備強化目的ならパスカルの名前が上がるのが妥当

644 :森崎名無しさん:2014/09/03(水) 20:28:18 ID:???
あ、そうかすっかり忘れてた

645 :森崎名無しさん:2014/09/03(水) 20:30:19 ID:???
向日葵のドリブルを抑えたのに忘れられるとは…(涙)

646 :森崎名無しさん:2014/09/03(水) 20:32:11 ID:???
ごめんね、あの向日葵、想定外なほど大したことなくってすっかり記憶からぶっ飛んでたwww
んーでも実際パスカルだけで大丈夫・・・だよね、鈴仙の狂気の瞳が効かない
可能性が高いからちょっと怖いけど

647 :森崎名無しさん:2014/09/03(水) 20:34:14 ID:???
パスカル・タックル51+3(1/2)だから
カット率は妹紅より上じゃない?

648 :森崎名無しさん:2014/09/03(水) 20:36:00 ID:???
というかFWなのにチームのタックル最強はパスカルじゃね?
日向といいシュナイダーといいDFの面目潰しまくるなあ

649 :森崎名無しさん:2014/09/03(水) 20:38:51 ID:???
いや、そうなんだけどね、キックオフシュートが成功するかどうかってさ
撃つ前に行けるかどうかってまず判定があると思うのよ
パスカルだけだとたぶん2分の1くらいで撃たれるんじゃないかなって思ってる
で、キックオフって鈴仙を含むと-2される可能性がそこそこある
俺が作者なら無効化できるスキルか何かを用意しておくと思う
それを踏まえてちょっと考え中


650 :森崎名無しさん:2014/09/03(水) 20:41:23 ID:???
>>648
ほ、ほらテクモの4ではボランチにコンバートしてたから

651 :森崎名無しさん:2014/09/03(水) 20:46:58 ID:???
ルールしだいでしょ
現行ルールだとキックオフシュートは阻止不可能

652 :森崎名無しさん:2014/09/03(水) 20:48:53 ID:???
おお、向日葵忘れられてしまうとは情けない…
完全に口だけだった雨わかさぎと一緒に七人ミサキに加入するがいい

653 :森崎名無しさん:2014/09/03(水) 21:17:01 ID:???
正直キックオフシュートはライフスプリングインフィニティにまがせて、
ブロックは放棄でもいいとおもうけど。
ブロックにいってもほぼ間違いなく吹き飛ばされて怪我のリスクも背負うことになるし。

654 :森崎名無しさん:2014/09/03(水) 21:21:03 ID:???
うん、三歩必殺に関してはブロックどかすが正解だと思う。つかさが死んじゃうし
でもキックオフシュートならGKは勝負でもいいと思う
試合見る限りじゃキックオフ打てる数もそこそこ限られてたし
中盤勝負に勝てば他のシュート数も抑えれるから

655 :森崎名無しさん:2014/09/03(水) 22:10:56 ID:???
キックオフシュートにGKが勝負した場合
三歩必殺 64フリー補正+2 吹飛係数0
たすけてえーりん! 60 50m補正+4 +1/4で+2
とめる!が発動してようやく互角といったところか。

656 :森崎名無しさん:2014/09/03(水) 22:15:25 ID:???
キックオフシュートだから弾ければねじこみの危険も少ないはずだから
距離があるなら堂々と勝負でもいいとは思う
え?セットプレイで近くから打たれたら?死んだふりでしのごうw

657 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/09/03(水) 22:47:43 ID:???
こんばんは、今日も更新していきます。
>地獄のプロポーズについて
正直何を言ってるのか良く分からないですね…w
>地獄のハチマキについて
今は鈴仙の手によって厄払いされているので、そうひどい事にはならない筈です。
むしろ、鈴仙がこの地獄イベントに主体的にかかわるためのキーアイテムになる…かもしれません。
>地霊殿戦の作戦について
色々と考えていただきありがとうございます。
パスカルのタックルは今や永琳よりも強いですね。
今回の試合だけで、また鈴仙と組む2トップの片割れとしてFW要因を考えると、
全線の守備を重視するならパスカル、さとりの弱点のミドルを狙うなら妹紅、
力と手数で押し切るなら永琳、そして愛があれば佳歩…になるでしょうか。
キックオフシュートについてですが、ウィキペディアを見ると、
「キックオフを行わないチームのプレーヤーは、センターサークル内(ボールから9.15m以内)に侵入してはならない」
となりますので、キックオフ前にタックルへ行けないのかなぁ……と、考えています。
>案外大したことなかった向日葵さんとわか姫ちゃんについて
両者ともちょっと先にハードルを上げ過ぎちゃったかもしれませんね。
どっちもチェンジフォームする前の方が活躍していたかもですが、
特にわかさぎ姫についてはそもそも判定自体少なかったんで許して下されば幸いですw

658 :森崎名無しさん:2014/09/03(水) 22:48:27 ID:???
勝負は分が悪いしできるだけしたくないな
回数が少ないけど確実に止めたい派

659 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/09/03(水) 22:50:09 ID:???

★地獄の回答→ スペード6 ★
スペード→矢車「(この女、瞳の奥に闇が見える。 俺と同じ地獄を見たか……)」前向きな様子だ!

さとり「矢車君。 私達は……勝って、光を掴まなくてはならないの……!」

熱を帯びた口調と瞳で矢車を説き伏せるさとり。
そんな彼女の表情は憂いと熱情が入り混じり、大抵の男の庇護欲を掻き立てるに十分である。
しかもその上顔立ちは、容姿は、まるでお伽噺に出て来るお姫様のように美しく愛らしい。
始めてさとりの姿を見た者は誰もが、彼女が妖怪の中でもあまりに醜くおぞましい、
『覚』の一種であるとは思わないだろう。

矢車「…………」

しかし当然、地獄の闇に覆われた矢車の心は……さとりの表情だとか顔立ちだとか。
そんな単純な、一時の色情で揺れ動いたりなどしない。
もしも彼が他者に心を動かされる場合があるとしたら、それは上辺の美しさや優しさでは無く。

矢車「(この女、瞳の奥に闇が見える。 俺と同じ地獄を見たか……)」

――自分と同じ、闇の住人に対する見えない共感。
自身と同じ闇を抱き、世界から見捨てられ、全てを失った事のある者しか分からぬ絶望。
矢車はこの時、さとりの言葉に辟易としながらも……彼女の瞳の奥に宿った闇を見逃してはいなかった。

矢車「……はぁ〜。 良いよなぁお前は。 闇の世界でも前向きで」

さとり「は、はぁ……(闇の世界って、地底の事で良いのかしら……?
しかし、不思議な気分です。 彼の真っ黒な瞳を見ていると、
逆にこの私が、矢車君にその心を見透かされているような……)」

――だからこそ、矢車は拒絶では無く、(彼なりの)親しさを籠めたため息でさとりの言葉を受ける。

660 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/09/03(水) 22:52:31 ID:???
矢車「……お前が光を掴むというならば、俺は止めないさ。 しかし……俺達には幸運の女神など付きはしない。
付くとすれば魔物。 そう……地獄の闇より這い出でし、角と牙が生えた三本頭の魔物だ」

さとり「……重々承知の上です。 私は、最初からそんな都合の良い菱形王の女神なぞ期待していません。
期待すべきは、始めから今まで、ずっと私に着いて来てくれたお燐とお空。
そして、力を貸してくれた勇儀さん達に……矢車君。 貴方の力です」

矢車「……漸く、良い顔をして来たな。 光を掴もうともがく、醜い闇の魔物の顔だ」

さとり「……ふふ。 真正面からそう言っていただく方が、私にとっては嬉しいです。
ええ、私は醜く卑しい覚。 それがおこがましくも光を掴む……だとか言っているんだもの。
さぞかし滑稽でしょうね。 ……笑っても、構わないわよ」

さとりの理想は、単純な綺麗事では無い。
地底の闇を知り、地獄を経験し――その上で、彼女は尚、光を掴もうとしている。
先程までの儚げな懇願と、今のさとりの強かに歪んだ唇は対照的ではあるが。
矢車は、今のさとりの方が良い顔をしていると思った。

矢車「お前は……地獄を知りながら……そうも光を欲するか。 
光はあんなにも眩しく、苦しく、そして辛い物だというのに……」

そして、同じ闇の住人たる矢車にとって、さとりの覚悟は理解しがたい物だった。
何故この女は、理想論を甘えと知りながら、それを信じようとするのか。 何故、ろくでなしの癖に光を掴もうとするのか。
その先には、手痛いしっぺ返しが待っているというのに……。
さとりは、そんな矢車の問いかけに、今度は素直に笑ってこう答えた。

さとり「……そうですね。 私は、サッカーを通して知ったからでしょうか。
――真夜中の闇にあっても、暗い地獄であっても太陽が輝く……『白夜の世界』が、この世にはあるという事を」

矢車「『白夜の世界』……?」

――矢車は始めて、さとりの言葉に純粋な興味を示した。

661 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/09/03(水) 22:54:09 ID:???
*****


鈴仙「(なんかネガティブな雰囲気しか、扉越しの私には伝わってこないけど。
結局矢車って人は試合に出るの? 出ないの? それがちょっと、良く分からないわねぇ……)」

鈴仙は扉にピッタリ張り付いて、気配を殺しながら必死に会話を聞き取ろうとしていたのだが……

サッカーコートスタッフ「あの〜、お嬢ちゃん? そろそろ定期清掃の時間だから、
邪魔だしどいて欲しいんだけど……」

鈴仙「ふ、ふわっ!?」

サッカーコートスタッフ「お嬢ちゃんってここのチームの人?
控室の人達にさ、掃除したいから、反省会は自分らの家でやってって伝えてくれないかな?」

鈴仙「い、いや〜。 その。 ……お疲れ様ですごめんなさ〜い!?」ダッ!

サッカーコートスタッフ「あっ!? ……別に逃げなくても良いのにねぇ。 ま、いいか」

ここでスタッフさんによる思わぬ邪魔が入り、情報収集は敢え無く水入りとなってしまう。
覗き見がバレるというよりも、素がビビリでチキンハートな鈴仙は声を掛けられた事自体に焦ってしまい、
そそくさとサッカーコートを逃げ出してしまったからだ。

鈴仙「(でも、まぁ……引き際としては丁度良かったかな? 敵チームの情報はそこそこ手に入ったし、
矢車って人がどうなるかは……まだ分かんないけど、とりあえず存在だけは知ることが出来たし。
これ以上籠っていても、あまり良い事なかったかも)」

――しかし、この偵察で鈴仙に十分な情報が手に入った事は大きい。
ただ一つ、扉越しからでは、矢車がさとりに興味を見せていた様子までは掴めなかったため、
鈴仙の主観では、矢車の進退は良く分からないと結論を付けざるを得なかったのだが…。

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