キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【追う蜃気楼は】鈴仙奮闘記39【誰が背か】

1 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/03/04(土) 00:12:29 ID:???
このスレは、キャプテン森崎のスピンアウト作品で、東方Project(東方サッカー)とのクロスオーバー作品です。
内容は、東方永夜抄の5ボス、鈴仙・優曇華院・イナバがサッカーで世界を救う為に努力する話です。
他の森崎板でのスレと被っている要素や、それぞれの原作無視・原作崩壊を起こしている表現。
その他にも誤字脱字や稚拙な状況描写等が多数あるかと思いますが、お目こぼし頂ければ幸いです。

☆前スレ☆
【ウドンゲ春の】鈴仙奮闘記38【天パ祭り】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1477741789/
☆過去ログ・攻略ページ(キャプテン森崎まとめ@Wiki内)☆
http://www32.atwiki.jp/morosaki/pages/104.html

☆あらすじ☆
ある日突然幻想郷にやって来た外来人、アラン・パスカルと中山政男との出会いにより、
師匠に並ぶ名選手になると決心した鈴仙・優曇華院・イナバ。
彼女は永琳の庇護下で実力を大きく伸ばし、幻想郷中の勢力が集まった大会でMVPを勝ち取った!

しかしその夜鈴仙は、自身の成長は永琳の計画であった事、その計画の副作用で
月に眠る大いなる厄災――「純狐」が八雲紫の身体を乗っ取り目覚めつつある事を明かされる。
そして、鈴仙は永琳に懇願される。「純狐」の純粋なる狂気を止めるべく、
次に紫が計画した大会――『幻想スーパーJr.ユース大会』に優勝し、世界を救って欲しい……と。

鈴仙は戸惑いつつも、永琳の願いを受け入れ、
幻想郷の秩序の変革を狙う新チーム・リトルウイングズの一員として、大会に優勝することを誓った。
その後、修行のため鈴仙は単身ブラジルに渡り、様々な困難や出会いを経験しつつも、
合流した反町一行の助力もあり、ブラジルサッカーの登竜門・リオカップの二回戦、サントスとの戦いに勝利した。

快進撃を続ける鈴仙達の次の相手は優勝候補の名門・フラメンゴ!
「アーサー」に対し謎の執着を見せるカルロスを筆頭とした強豪チームを相手に、
アルゼンチンでの修行を終えた佳歩達の合流があっても苦戦し、前半を1−2の劣勢で終える。
後半戦はてゐの本気、つかさの気合、そして佳歩の知略によって戦況は同点に押し返したものの、
フラメンゴの知将・サンタマリアが奥の手を発揮して……?
そして、カルロスとコリンチャンスのとあるメンバーとの間に隠された大きな秘密の正体は……?

162 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/04/29(土) 23:52:20 ID:???
「簡単な事です。犯人は事前に、遠隔殺人の為のトリックを仕込んでおいてあったのですよ。
 殺害現場にあった濡れた跡と糸の切れ端。あれは氷を使った、時限式のトリックに使われていた道具だったのです。
 そして、そのトリックが仕込まれた時間、アリバイが無かったのは1人しかいない。そう。あなたです」

見た目は子供な探偵はそう言うと、無表情のままにびしっと群衆の中の一人を指さした。

「使用人のハン=ニンダさん。あなたが、屋敷のご主人さんを殺したのですね?
 ……貴方とご令嬢との、隠れた恋愛を認めてくれなかった腹いせに」

「そ、そんな……何故俺があのクソジジイを殺したって分かったんだ! 完璧なトリックだった筈なのに!」

そうすると、指差された犯人は明らかに狼狽して、言わなくても良い事を口走る。
そして、そう。今だと言わんばかりに、さとり様はこう言い放ったのだ。

「……人間の心理は、思いの他ロジカルに出来ています。
 私はただ、その場にあった手掛かりから、論理的に貴方の心を想像してみただけですよ?」

「ぐううっ……!!」

……そして、この状況を知っているあたいは、このさとり様のドヤ顔に対して言ってやりたい。
言わなくても分かってるだろうけど、それでもなお、言ってやりたい。


――さとり様さぁ……。それって単に、犯人の心を読んだだけでしょ?


163 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/04/29(土) 23:53:58 ID:???
すみません、選択肢まで書ききれなかったので、キリの良い所で今日は一旦ここまでにします。
今回試験的にSS的な手法でなく、小説に近い感じの書き方をしてみようと思っています。(お燐の一人称)
読みづらい等ご意見頂ければ幸いです。

164 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/04/30(日) 23:56:43 ID:???
キリの良い所まで書きたかったのですが疲れたので、今日は更新をお休みします。

165 :森崎名無しさん:2017/05/01(月) 07:33:42 ID:???
更新お疲れ様です。
ハン=ニンダさんで笑ってしまったw

166 :森崎名無しさん:2017/05/01(月) 22:52:46 ID:???
途中で右手を鉤爪に替えて、鏡の間でさとりと決闘しそうな犯人の名前www

それはともかく、小説形式の文章表現による投稿は森崎板初かも?
私見となりますが、こういう文の方が感情移入しやすいので、大変ありがたいです。

ただ心情描写などや状況説明などはより細かく多くの文章を必要とします。
下手をするとガス欠の自動車にターボエンジンを取り付けるような事態になりかねませんので、
どうか無理だけはせず、状況次第で元に戻しても、私は一向に構いません。

長くなりましたが、作者さんお疲れ様です。よろしければこちらもどうぞ。
ラムネ
手羽先


167 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/01(月) 23:56:15 ID:???
更新再開します。
>>165
ありがとうございます。ハンさんの名前はイヌカマッセ共和国程度しか考えてないです。
>>166
ラムネと手羽先ありがとうございます。
一人称で名前を出さない以外の描写量はこれまで通りで考えてまして、小説というかラノベな感覚です。
その例えで言うとガス欠の自動車から降りて、気分転換にチャリを漕いでみよう、という程度の感覚です。
最近は普通に忙しくて帰りが遅かったので更新できなかったですが、モチベは割と復活してます。

168 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/01(月) 23:57:25 ID:???
*****

こんな感じで、あたいことお燐と、優雅なる我が主君・古明地さとり様の地底コンビは、イギリスで探偵稼業に勤しんでいます。
つっても今の世の中探偵だけで食ってくのも難しいから、表向きは精神科医とそのナースって事で通ってるけどね。
しっかし外界の人達も難儀だよねぇ。旧地獄や幻想郷以上に便利で安全な生活してるクセして、自分で死ぬ人の多いこと多いこと。
これならまだ旧都の方が安全な都市であると言えちゃう……のは言いすぎか。鬼とエンカウントしたら割と死ねるし。
とまあ、それはさておき。

「今回もさとり様の名推理が光りましたね」

仕事のできるあたいは早速、一事件を解決した名探偵に向かってお世辞を述べるのだが。

「『心読んでチートしてんじゃねーっすよwww超常能力で犯人探しのどこがロジカル()なんすかwww
 ノックス先生が腹抱えて大爆笑っすよwwwwwwさとり様マジぱねェwwwwww名探偵()wwwww』……ですか」
「あ。やっぱバレちゃいました?」
「当たり前でしょうが! むしろ良く分かってて見え透いたお世辞をつけるわね、あんたは。……ま、別に良いけど」

さとり様は、いつもの如く不機嫌そうにムッツリしていた。
外向きには敬語を絶やさず礼儀作法を熟知し、育ちの良さが垣間見えるさとり様だが、
ペットや妹など、身内に対しては割とこんなもんである。
だけど、あたいはこっちのぶっきらぼうなさとり様が好きだ。実はすっごく優しいし。

「はぁ……。しかし今回は単にお客さんからパーティに招待されただけだったのに。
 なんでイギリスについてから私達ってこう、行く先々で殺人事件が起きるのかしら」
「それはミステリーものの必然ですぜお嬢様。探偵ってのは一種の嫌われ者だ。
 なぜって、探偵さえ居なければ、凄惨な殺人事件など起きなかった筈なんですからね」
「……嫌われるのには慣れてるから、良いけどさ。それにしてもあんたはいつも楽しそうね」
「ええ。そりゃあ愛すべきご主人様の右腕としてお役に立てるから――」
「――『イキの良い死体が出て来たら、あわよくば持ち去れるし役得役得☆』……ですか」
「うぎゃっ。で、でもまだやってませんよぉ! まだやってないからセーフですよぉ!」
「あんたが外の世界で騒ぎを起こしたら、巡り巡って主人の私の責任にもなるんですからね。
 本当に、余計な事はするんじゃないわよ?」

169 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/01(月) 23:58:35 ID:???
はい、心得ておりますとも。そう心の中で頷いて納得したのか、会話は一旦途切れる。

「あの……コメイジ、さま?」

――しかし、そんな時である。犯人を縛り上げて一息ついたその他の登場人物のうち一名が、
さとり様にしずしずと声をかけてきたのだ。

「あら。貴女は確か……」
「メイドのジャクリーンです。捕まったハンの同僚でした」

そういやそんな奴いたな。登場人物の多い推理小説だと、誰が誰だかわからなくなって、いっつも登場人物一覧に戻っちゃうんだよなぁ。
このメイドのジャクリーンなんて、殺害発生時の犯人のアリバイ証明くらいの仕事しかしてない気がするし。

「コメイジ・サトリさま。あなたのご活躍はかねがねお聞きしております。そして、本日の殺人事件においても、
 貴女は素晴らしい推理を見せて下さいました。そこで私は、貴女に依頼したい事があるのです」
「依頼……ですか」

なにィ。そういうパターンもあるのか。曲がりなりにも殺人事件が起きた場で次の依頼ってのも急展開過ぎる気がするけど。
しかし、生計を立てて行くためにも、あたい達はえり好みをする立場でない事も明白だ。
さとり様はそれを承知で、黙ってメイドのジャクリーンの話を聞く。

「ええ。私の依頼と言いますのも……実は、私の「本来の」依頼主から、内々に仰せつかったものなのです」
「はァ、本来の?」

さとり様は相変わらずいつものじとっとした無表情を貫いている中、あたいは思わず素っ頓狂な声を上げる。
なんだ、このメイド。下働きに出ている中で、本来の主人から内々に言伝があるだって?
ちょっと不自然にも程があるんじゃないか。でも、それは織り込み済みだったらしく、メイドは続ける。

「――実は、私がこの屋敷でメイドをしていたのも、潜入調査の一環だったのです。
 この屋敷の主人と、私の本来の依頼主とは対立関係にあり、その動向を見張るため。
 そして同時に、……コメイジ・サトリ。貴女の探偵としての力量を図る為でした」
「……へぇ」

170 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/02(火) 00:00:15 ID:???
さとり様は気持ち悪く唇を歪ませる。これでもシニカルに笑っているつもりらしアイタタ足を踏まないで下さい。

「貴女は、この屋敷で事件が起きる事を予測していた。……とでも言うつもりですか?」
「はい。……とはいえ、まさか殺人にまでつながるとは想定外でしたが」

痛みで顔をしかめるあたいを無視して、さとり様はメイドとの会話を続けている。
ある程度で、メイドはこれ以上の説明は充分だ、と言わんばかりに肩をすくめ、そしてさとり様にこう言った。

「……それで。コメイジさま。貴女は、私の依頼を受けて下さるかしら?」

それは、メイドに似合わぬ高慢で挑発的な態度に見えなくもない。
そして、こんな無意味に偉そうな態度は、さとり様の嗜虐心をくすぐるのに十分だった。

「――およそ人に物事を頼む態度ではありませんね。おとといいらして下さい。
 もっとも一昨日は休診日でしたけど」

古明地さとりの好きな事は、自分の方が優位だと思ってる相手にNOと突きつけて云々。
要するにひねくれものなさとり様は、当然の権利の如くにその依頼を断る。
……あーあ。別に引き受けてても良いのにさ。お金周り良さそうだし。

「そうですか。それならば仕方ありませんね。――それでは」

しかし、さとり様もさとり様だったが、このジャクリーンたるメイドも大概であった。
何故なら彼女はさとり様の拒絶を見るやいなや、おもむろに室内に置いてあったボールをひっつかみ、
思いっきり放り投げて――

171 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/02(火) 00:01:24 ID:???
「――ハッ!」

バッ!グルウウウウウンッ!……バシュウウウウウウウウッ!

「は、ぇ、ぇええええぇぇぇ〜〜〜っ!?」

――ミステリーの雰囲気冷めやらぬこの洋館で、思いっきりオーバーヘッドキックをぶちかましてみせたのだ。
当然、至近距離から放たれたこの一撃にさとり様は避けられ……

「――はぁ」

……ない、ワケでもなさそうだった。

「まっさかこんな唐突に出てくるとは思いませんでしたけど。さとり様!
 あたい達の秘密特訓の成果、今こそ見せる時じゃないですか!?」
「そうね。どうせこんな展開になる事は、話をする前から分かっていたし」

さとり様は余裕の表情で、高く打ち下ろされたボールを眺める。
そして、猫背気味な小さな体を更に曲げると、パンチングに構える姿を見ながら――。
あたいは、さとり様と探偵稼業にやっていたトレーニングを思い出していた。

172 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/02(火) 00:19:59 ID:???
【回想シーン開始】
〜オープニング成長フェイズ〜

選手名   ド  .パ シ タ  カ .ブ  せ  総  高/低 ガッツ
さとり    49  48 48 48 48 47 50  338 2 / 2  800 セーブ力52
所持中のフラグ:なし

〜必殺技・スキルリスト〜
とめます!(1/4でセーブ+2)
スキル・覚妖怪(PA内のシュートについてセーブ+5、一対一+5、読み違え発生しない)
スキル・一対一+3
スキル・想起(相対する選手の知り得る技をコピーして使用可。その技に使用するガッツの1.5倍を消費)

「さてと……私の能力はこんなものかしらね」
「意外です、さとり様……! サッカー、マジでやる気だったんですね」
「まあ、一応名目はサッカー派遣ですし……。それに、シャーロック・ホームズもスポーツ万能で、
 フェンシングにボクシング、そしてバリツにも堪能でしたからね。だったら私もサッカー位はできとかないと」
「さとり様ぁ。なんでオーディションにも行かず探偵稼業だなんて言い出したかと思ったけど……。
 まさか単に、探偵小説を読んで、ベイカーストリートに憧れただけだったなんて」
「そ、そんなつまらない理由じゃありません! だいたい私は探偵小説はそこまで好きじゃありません。
 ポーと、ドイルと、クリスティとクイーンとカーとヴァンダインとチェスタトンとバークリーをちょっとかじった程度で……」
「あーあるある。プロオタクにとってはにわか知識でも、一般人から見たら充分オタクっぽい現象っすね」
「ええいこの子はいちいちやかましいわね。とにかく、私が探偵業を始めたいのも、きちんとした動機からです!」

会話が若干脱線してるのはいつもの事なので置いておくとして。
さとり様が地霊殿の財を使って借り上げた仮の住まいには、ちょっとしたトレーニング場がある。
どういう訳かあたい達は、折角イギリスに来たにも関わらずプロチームに入る事もなく、
このトレーニング場にて修練を積んでいたのだった。主人の不純な動機で。

「ま、別にさとり様がサッカリンみたくあまーい恋愛小説が好きなのは周知の事実ですし良いですけど。
 それより、どんな練習をされる予定なんですか〜?」
「別に良いじゃないの恋愛小説くらい……。コホン。で、練習予定よね? ええ、勿論きちんと考えていますよ」

173 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/02(火) 00:24:50 ID:P7pVNXkk
……だが、一応サッカーに対する熱意というか方針というのはきちんとあるらしい。
さとり様はこのイギリスで、このような選手になりたい、という意図を表明した。

☆さとりの練習コースを選んでください。
 先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

A:地底のスーパーグレートゴールキーパーコース
  コース概要:安定したセーブ力を誇る、地底のスーパーグレートゴールキーパーを目指します。
          PA内における高いセーブ力は勿論の事、強力なフィジカルや一対一における読み合いの強さも活かせる、
          ハイクオリティなプレーヤーを目指し――「ひ弱なさとり様がフィジカルww」……ですか。聞こえてますよ、お燐。
  主な上昇能力:☆せりあい、セーブ力、ガッツ、必殺セーブ(自動発動・ガッツ消費無)

B:地底のスーパーがんばりゴールキーパーコース
  コース概要:爆発的なセーブ力を出せる、地底のスーパーがんばりゴールキーパーを目指します。
          フィジカルは覚妖怪としての能力があるから、二の次でも構わない。
          それよりも敵の必殺シュートをエレガントにふせ――「さとり様のガッツだと、すぐ息切れしますよ?」
          ……ですか。わ、分かってるわよ!
  主な上昇能力:☆セーブ力、ガッツ、必殺セーブ(選択発動・ガッツ消費有)

C:地底のスーパー読心ゴールキーパーコース
  コース概要:覚妖怪としての才能を最大限に生かす事を目指します。
          PA内における高い守備力は勿論、想起技を活かしたオーバーラップも出来るトリックスターに!
          ――「うーん。要するに基本的なGKは二の次、って事ですか?そりゃちょっとマズいんじゃ……」
          ……ですか。や、やっぱりお燐もそう思う?うーん……。
  主な上昇能力:セーブ力、せりあい、スキル(一対一、想起関係)、フィールダー能力

<参考:コース練習について>
・☆印は伸びやすい項目、△印は伸びにくい項目、?印は運で伸びが大きく変わる項目です。
 (能力値が高くなるにつれ、☆印が消える、△印が出来るなどが起き、伸び辛くなります。)
・コース練習では、能力値に加え、能力に応じた技の『フラグ習得・回収』も行われます。
・能力値の基準は大体、53くらいが世界でそこそこ、55くらいが世界でもかなり強い、
 57になると世界トップクラス(あるいはトップ)です。(能力値限界は57です)

174 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/02(火) 00:26:09 ID:P7pVNXkk
――と、言ったところで今日の更新はここまでにします。
今回よりコース練習回数は2回(オープニング1回、試合後1回)としたので、
その分全体的な伸びは大きくなる予定です。

175 :森崎名無しさん:2017/05/02(火) 00:26:43 ID:9vx61PvM
A

176 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/02(火) 00:27:54 ID:???
それとすみません、さとりのガッツですが、800ではなく700でした。
訂正してお詫びします。

177 :森崎名無しさん:2017/05/02(火) 00:34:42 ID:q/IaIhfQ


178 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/03(水) 01:23:47 ID:???
A:地底のスーパーグレートゴールキーパーコース

「まずはフィジカルを鍛える事にします。お燐、手伝って頂戴」
「えー。マジですか。良いですけど、腰とか肩とか、気を付けてくださいよね」
「私はおばあちゃんではありません。主人をからかうのもいい加減にしなさい!」

あたいはさとり様の命令に従って、基礎的なフィジカルトレーニングの補助をした。
正直、補助よりもその後町中のドラッグストアを巡って、
さとり様の腰とか肩とか用の湿布や膏薬を買い集めた方が大変だったと記憶している。
ともかく、その結果は確か――。

179 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/03(水) 01:26:29 ID:BmGTPNco
先着2名様で、

★さとりのせりあい特訓→ ! dice + ! dice =
 さとりのセーブ力特訓→ ! dice + ! dice =★
★さとりの最大ガッツ特訓→ ! dice + ! dice =
 さとりの必殺セーブ特訓→ ! dice + ! dice =★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

せりあい特訓→10以上でせりあい+4、スキル・とびだし+3習得
          5以上でせりあい+4、スキル・とびだし+2習得
          2以上でせりあい+3、スキル・とびだし+2習得

セーブ力特訓→10以上でセーブ力+3、パンチングの補正+1
         5以上でセーブ力+2、パンチングの補正+1
         2以上でセーブ力+2

最大ガッツ特訓→10以上でガッツ+100
           5以上でガッツ+75
           2以上でガッツ+50

必殺セーブ特訓→10以上で「とめます!」の発動率+1/2、威力+1
           5以上で「とめます!」の発動率+1/2
           2以上でフラグ習得


180 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/03(水) 01:32:23 ID:???
帰りが遅かったので、今日の更新はここまでです。
GW中は旅行とかの予定もあるので、あまり更新できないかもしれません。

181 :森崎名無しさん:2017/05/03(水) 07:09:25 ID:???
★さとりのせりあい特訓→ 3 + 3 =
 さとりのセーブ力特訓→ 3 + 3 =★

182 :森崎名無しさん:2017/05/03(水) 07:53:06 ID:???
★さとりの最大ガッツ特訓→ 3 + 2 =
 さとりの必殺セーブ特訓→ 4 + 2 =★

183 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/07(日) 17:46:18 ID:???
帰って来たので、GW最終日ですが更新再開します。
早速ですが、さとりとお燐のスキルについて、数点修正をしたいと思います。

@さとりのスキル・覚妖怪を上方修正をします。
 具体的には、飛び出し値も+5することにします。つまり、

 旧:スキル・覚妖怪(PA内のシュートについてセーブ+5、一対一+5、読み違え発生しない)
     ↓
 新:スキル・覚妖怪(PA内のシュートについてセーブ+5、一対一+5、飛び出し+5、読み違え発生しない)

となります。
理由は、こうしないとさとりの飛び出し力が形骸化し、セーブ一択になってしまい面白くないかな、と思ったからです。
少し強すぎるかな?という懸念はあるかもしれませんが、
その辺りは成長適正(さとりは見た目からしてひ弱なので、フィジカルの伸びには限界がある)もあるので、大丈夫と考えています。
それでも、場合によっては再修正の可能性もありますので、ご了承ください。

Aお燐のスキル・サイドアタックを下方修正します。
  具体的には、ライン際で「ボール所有時のみ」全能力+2とします。つまり、

 旧:スキル・サイドアタック(ライン際に居る時、全能力+2)
     ↓
 新:スキル・サイドアタック(ライン際でボール所有時のみ全能力+2)

となります。
理由は、そもそもの発端が、私がスキル・サイドアタックの仕様を勘違いしていて、
第一部(全幻想郷大会編)では途中変更もどうかと思っていたのですが、
あれから時間も経ち、第二部で心機一転とした事から、もう一度本スレ準拠に合わせたいと思ったからです。
今後のフラグ取得により、ボール所有時以外でも全能力+2になる可能性があります。

184 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/07(日) 17:54:48 ID:???
★さとりのせりあい特訓→ 3 + 3 =6
 さとりのセーブ力特訓→ 3 + 3 =6★
★さとりの最大ガッツ特訓→ 3 + 2 =5
 さとりの必殺セーブ特訓→ 4 + 2 =6★


*****


――バシュウウウウウウウウッ!

回想シーンは一旦終了。
ともかく、さとり様は眼の前にまで迫った謎メイドのオーバーヘッドキックに対して――。

「えいっ!」

バァァァァァッ! ……ガシイイッ!!

――って、言った具合にガッチリとキャッチしてみせたのだ。

「イギリスサッカーはフィジカルの強さがモノを言いますからね。予習済みです」

いやアンタ、イギリスサッカー的な特訓なんてひとつもやってないでしょ……ってなツッコミはあるけれど、
確かにさとり様はここに来てからのトレーニングで目覚ましい成長を遂げていた。
その中でもとりわけ成果を挙げていたのは、せりあいやら一対一を司るフィジカル能力である。
心を読む能力から、元々PA内においては屈指の実力を持つさとり様だったが、
これまではひ弱な身体が足を引っ張っている印象があった。しかし、フィジカルを鍛えた今は違う。

「そ、そんな……! 全力で放ちましたのに……!」

185 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/07(日) 17:59:46 ID:???
ことPA内におけるプレー――すなわち、通常のセービングだけでなく、飛び出しや一対一において、さとり様は他の追随を許さない。
メタ的に言うと、さとり様のスキルはPA内における全守備行動に+5の補正を付ける。チートである。
んで、この+5ってのがどうチートなのって話だけど、具体的に言うと、某サイボーグ君の浴びせ蹴り(+4補正)よりも更に+1高い。
しかも、必殺技でも無いから追加のガッツ消費無しで、である。で、そのチート補正が一対一でも付く。しかも、決して読み外しをしない。
なので断言しよう。さとり様は間違いなく、PA内においては絶対的ゴールキーパーへと成長したのである。


*さとりのせりあいが+4されました。50→54
*さとりがスキル・飛び出し+2を習得しました。
*さとりのセーブ力が+2されました。52→54
*さとりのパンチングの補正が+4→+5になりました。
*さとりの最大ガッツが+75されました。700→775
*さとりの「とめます!」の発動率が1/4→1/2になりました。


186 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/07(日) 18:01:40 ID:???

「本当に驚きましたわ。あんなにパワフルなプレーもできるなんて、人は外見によらないのですね」
「良く言われます。外見は大人しくていい子そうなのに、中身が性悪で台無しだって、うちの従者に」

悠々とボールを奪ったさとり様はあたいの事を睨んでいる。そんな事言ったかなぁ。よく思ってる事ではあるけれど。

「――それよりも、お燐。どうやらこの御方は、貴女の実力も確かめておきたいそうよ」
「え、ええっ? そんな事別に言って無くないですかぁ?」
「私には分かるのよ。あの女性の心が読めるのですから。……って、あんたなら、言わなくても分かってるでしょうに」

てな感じにノンビリと対岸の火事を眺めていたところで、さとり様がそんな無茶ぶりをして来た。
心を読める云々の形式的なやりとりを行い時間を稼ぐ事で、第二第三の殺人が起こり今の話題も有耶無耶に……
って良くある展開に賭けたけれど、現実世界でそんな小説みたく都合のいいことは起こらない。
つーかさとり様だって、最初はノリ気じゃなかったじゃん。あたいも道連れにするつもりだったら、そうはいきませんぜ。
――と、無視を決め込みたい気持ちもあったけれど。

「……………」

メイドが無言で放つ、ナイフのような鋭利な殺意を受けると、どうやらここは大人しく言う事を聞かないといけないようだった。
死体マニア的には、第二第三の殺人は歓迎ではあるけれど、自分自身が死体になるのはあまり好ましくない。
あたいもまた、ここイギリスの地で培った実力を発揮する事にした。
えーっと。そもそも最初にここに来た時のあたいの能力値は……。

選手名   ド  .パ シ タ  カ .ブ  せ  総  高/低 ガッツ
お燐    51  51 47 46 49 44 44  332 1 / 2  730
所持中のフラグ:なし

〜必殺技・スキルリスト〜
キャットランダムウォーク(1/4でドリブル+5)
キャッツウォーク(1/4でドリブル+3)
スプリーンイーター(シュート+5)160消費
スキル・サイドアタック(ライン際でボール所有時、全能力+2)

187 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/07(日) 18:03:21 ID:47AHFvaE
って、感じだったよね。それで、実際にとった練習内容は……。

☆お燐の練習コースを選んでください。
 先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

A:ザ・コラプション−サイドアタッカーコース−
  コース概要:元々得意だった、サイド際の攻撃力上昇に特化したコースだっけか。
          ドリブル、シュート、パス。この三点に絞って爆発的に強くなっちゃうよ!
          ……元々スカスカだった守備はとんでも無い事になりそうだけど。ま、別に良いよね?
  主な上昇能力:☆特殊スキル(サイド際の攻撃能力強化)、☆ドリブル、☆シュート、パス

B:ライ・イン・ピース−サイドバックコース−
  コース概要:サイド際の職人になるべく、サイドバックとしての能力も身に付けちゃうよ。
          元々の伸びしろもあるから、全体的に万遍なく能力を鍛える事ができそうかなぁ。
          ……器用貧乏?良いんだよ、サイド際では器用万能になれるから!
  主な上昇能力:☆特殊スキル(サイド際の守備能力強化)、☆タックル、☆パスカット、☆ブロック、ドリブル、パス、シュート

C:ビー・オブ・グッド・チアー−運び屋コース−
  コース概要:サイド際に囚われず、ボールを下から上まで運ぶ事に特化してみようっと。
          タックルやパスカットでボールを奪い、ドリブルやパスでボールを運ぶ。
          で、アシスト成立時、味方のシュート力を上昇させる。それに必要な体力も磨く。
          自分で決めたりブロックしたりは出来ないけれど、一定の需要はあるよね?
  主な上昇能力:☆特殊スキル(アシスト○)、☆ドリブル、☆パス、☆タックル、☆パスカット、☆最大ガッツ

<参考:コース練習について>
・☆印は伸びやすい項目、△印は伸びにくい項目、?印は運で伸びが大きく変わる項目です。
 (能力値が高くなるにつれ、☆印が消える、△印が出来るなどが起き、伸び辛くなります。)
・コース練習では、能力値に加え、能力に応じた技の『フラグ習得・回収』も行われます。
・能力値の基準は大体、53くらいが世界でそこそこ、55くらいが世界でもかなり強い、
 57になると世界トップクラス(あるいはトップ)です。(能力値限界は57です)

188 :森崎名無しさん:2017/05/07(日) 18:31:01 ID:/5+JwZBA
A

189 :森崎名無しさん:2017/05/07(日) 18:39:25 ID:vVNLMEKA
B

190 :森崎名無しさん:2017/05/07(日) 18:55:20 ID:3hrstBP2
B

191 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/07(日) 19:50:09 ID:47AHFvaE
B:ライ・イン・ピース−サイドバックコース−

あ、そうそう。幻想郷ではずうっとサイドアタッカーで活躍してたんだけど、
それだとちょっと融通が利かな過ぎかな?って思い直したもんで、
サイドバックとして必要なスキルの特訓をメインにしたんだっけ。
で、結果はどんな塩梅だったかというと……。

先着3名様で、

★お燐の特殊スキル特訓→ ! dice + ! dice =
 お燐のタックル特訓→ ! dice + ! dice =★
★お燐のパスカット特訓→ ! dice + ! dice =
 お燐のブロック特訓→ ! dice + ! dice =★
★お燐のドリブル特訓→ ! dice + ! dice =
 お燐のパス特訓→ ! dice + ! dice =
 お燐のシュート特訓→ ! dice + ! dice =★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。
(結果表については次レス参照)

192 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/07(日) 19:51:35 ID:47AHFvaE

特殊スキル特訓→10以上でスキル・サイドプレイヤー習得、スキル・サイドディフェンサーのフラグ習得
          5以上でスキル・サイドプレイヤー習得
          2以上でスキル・サイドプレイヤーのフラグ習得

タックル特訓→10以上でタックル+3、「火焔の車輪」習得
         5以上でタックル+3、「火焔の車輪」習得
         2以上でタックル+2

パスカット特訓→10以上でパスカット+3、「ゾンビフェアリーカット」習得
         5以上でパスカット+3、「ゾンビフェアリーカット」習得
         2以上でパスカット+2

ブロック特訓→10以上でブロック+3、「ゴーストブロック」、「ゴーストタウン」習得
         5以上でブロック+3、「ゴーストブロック」習得
         2以上でブロック+2

ドリブル特訓→10以上でドリブル+2、「キャッツウォーク」の発動率上昇
         5以上でドリブル+2、フラグ習得
         2以上でドリブル+1

パス特訓→10以上でパス+2、スキル・パス+2習得
         5以上でパス+2、フラグ習得
         2以上でパス+1

シュート特訓→10以上でシュート+2、スキル・シュート+2習得
         5以上でシュート+2、フラグ習得
         2以上でシュート+1


*お燐の能力については、特訓成果に上乗せで自動強化を行います。(能力が低い箇所の穴埋めメイン)

193 :森崎名無しさん:2017/05/07(日) 19:58:29 ID:???
★お燐の特殊スキル特訓→ 1 + 3 =
 お燐のタックル特訓→ 6 + 2 =★

194 :森崎名無しさん:2017/05/07(日) 20:08:32 ID:???
★お燐のパスカット特訓→ 4 + 1 =
 お燐のブロック特訓→ 4 + 6 =★

195 :森崎名無しさん:2017/05/07(日) 20:12:01 ID:???
★お燐のドリブル特訓→ 1 + 1 =
 お燐のパス特訓→ 3 + 6 =
 お燐のシュート特訓→ 2 + 6 =★

196 :森崎名無しさん:2017/05/07(日) 22:48:21 ID:???
よりによってドリブルがファンブルか

197 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/07(日) 23:47:35 ID:47AHFvaE
★お燐の特殊スキル特訓→ 1 + 3 =4
 お燐のタックル特訓→ 6 + 2 =8★
★お燐のパスカット特訓→ 4 + 1 =5
 お燐のブロック特訓→ 4 + 6 =10★
★お燐のドリブル特訓→ 1 + 1 =2
 お燐のパス特訓→ 3 + 6 =9
 お燐のシュート特訓→ 2 + 6 =8★


……まあ、そもそもとして。
あたいの能力は、ハッキリ言って全体的に他の新チーム――リトルウイングズメンバーと比べても低い。
いくらサイドアタッカーとしての適性があるとは言っても、このままじゃ流石にベンチウォーマーだ。
というわけで、あたいは基礎的なコーチについてもさとり様にお願いしていたのだが――。

*補正として、お燐の全能力が+1されました。
*更に、お燐のブロック、競り合いが各+2ずつ上昇しました。
*更に更に、お燐のシュート、タックルが各+1ずつ上昇しました。

198 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/07(日) 23:48:56 ID:???

「そうさね。じゃああたいはサイドバックとしての守備力とかを見せちゃおうかな」

――当然、それだけであたいが他の皆に追いつけてるとも思ってない。
だからこそ、あたいはイギリスでのサッカー修行において、新しい力を身に付けたのだ。
具体的には――。

シュッ! グルウンッ! ……バギイイッ!

「回転タックル……? これはまた、トリッキーな技を」
「基礎とか教科書は知らないよ。単に得意な動きをサッカーに取り入れただけさっ!」

――敵のドリブル突破を阻む、体全体を使ったローリングダイビングタックル・「火焔の車輪」。

バシュルルルル……!――バッ! フワァッ……!

「そーれっ、取っちゃいなァ。あたいの忠実なムクロ達よ!」
「本当に傘下の妖精を駆使して……!? って、訳では無いけれど。綺麗なパスカットですね」

――手下のゾンビ妖精との連携をイメージした二段ジャンプパスカット・「ゾンビフェアリーカット」。

バギュウウウウッ……!

「おおっ、来た来た。これこそがあたいの本領発揮だね!」

バッ! ババババババッ! ビュンッ!

「他の選手の影に隠れ、瞬間で飛び出すブロックですか。乱戦状態のコーナーキックでは、特に力を発揮しそうです」

――猫のように蹲って、そこから怨霊の如く天へと飛び出すブロック・「ゴーストブロック」。
およびその派生形である二段ゴーストブロック・「ゴーストタウン」。
SBでも通用する!……とまでは言い難いにしても、少なくともその基礎となる技の開発に、あたいは成功していた。

199 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/07(日) 23:51:43 ID:???
*お燐がスキル・サイドプレイヤーのフラグを習得しました。
*お燐のタックルが+3されました。48→51
*更に、必殺タックル「火焔の車輪」(1/4でタックル+3、吹飛4)を習得しました。
*お燐のパスカットが+3されました。50→53
*更に、必殺パスカット「ゾンビフェアリーカット」(1/4でパスカット+3)を習得しました。
*お燐のブロックが+3されました。48→50
*更に、必殺ブロック「ゴーストブロック」(1/4でブロック+4、コーナーキックの時は+6)100消費、
  「ゴーストタウン」(1/4でブロック+6、コーナーキックの時は+8)150消費を習得しました。
*お燐のドリブルが+1されました。52→53
*お燐のパスが+2されました。52→54
*お燐のシュートが+2されました。49→51


――と、言ったところで今日の更新はここまでにします。明日は試合直前のイベントを書いていきます。
さとりとお燐の能力値について、ごちゃごちゃして分かりにくいと思うので、上昇反映後のものを次レスで掲載します。
イギリス編の試合はこの能力値で行って、試合後のボーナスについては再度同じように、
投票と判定で決めて頂く事にしたいと思っています。

200 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/07(日) 23:55:07 ID:???
【イギリス派遣メンバー 現時点での能力値】
選手名   ド  .パ シ タ  カ .ブ  せ  総  高/低 ガッツ
さとり    49  48 48 48 48 47 54  342 2 / 2  775 セーブ力54
お燐    ..53  54 51 51 53 50 47  359 1 / 2  730


〜必殺技・スキルリスト〜
   さとり
パンチング59、キャッチ56
所持中のフラグ:なし
とめます!(1/2でセーブ+2)
スキル・覚妖怪(PA内のシュートについてセーブ+5、一対一+5、読み違え発生しない)
スキル・とびだし+2
スキル・一対一+3
スキル・想起(相対する選手の知り得る技をコピーして使用可。その技に使用するガッツの1.5倍を消費)

    お燐
所持中のフラグ:サイドプレイヤー
キャットランダムウォーク(1/4でドリブル+5)
キャッツウォーク(1/4でドリブル+3)
スプリーンイーター(シュート+5)160消費
火焔の車輪(1/4でタックル+3、吹飛2)
ゾンビフェアリーカット(1/4でパスカット+3)
ゴーストブロック(1/4でブロック+4、コーナーキックの時は+6)100消費、
ゴーストタウン(1/4でブロック+6、コーナーキックの時は+8)150消費を習得しました。
スキル・サイドアタック(ライン際でボール所有時、全能力+2)

201 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/09(火) 00:44:39 ID:???
今日は仕事が忙しかったので、更新をお休みします。

202 :森崎名無しさん:2017/05/09(火) 22:34:48 ID:???
ベッカムとかボビーとかバンクスとか生えてこないかな

203 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/10(水) 00:20:36 ID:???
>>202
リアルサッカーは未だにサッパリです、すみません…
サッカーフィールドにビッグベンを生やしたり試合中にアフタヌーンティーをしたりはあるかもしれません。
そして今イギリスにもあまり詳しくない事に気づきました。すみません。

204 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/10(水) 00:21:50 ID:???


「成程。従者もしっかりと鍛えられているようですね。安心しました」

あたいとさとり様のプレーを眺めていた謎のメイド・ジャクリーンは、横柄な態度でぽんぽんと手を叩いている。

「……これで充分でしょう。それで、一昨日に時計を戻す準備はできましたか?」

人を煽る時のさとり様の横顔はいつも輝いている。どうやら心底、このメイドの依頼をおとといきやがれしたいようだ。

「――あら、そうですか。意外です。私、貴女は必ずこの依頼を飲んでくれると思ったのですが」
「でしたら、貴女は人を見る目がありませんね。私は原則、他人の提案にはとりあえず否定から入るようにしているので。
 というわけで貴女の話は聞きません。どうしてもと言うならば、一度事務所を訪れて……」

が。
うわぁ、それリアル嫌われ者あるあるだ。心読めるとか関係なしに嫌われるよ、この人……と、
あたいがいつも通りにさとり様の根暗っぷりに茶々を入れていた、その時だった。

「……えっ?」

さとり様の声が震えた。そして同時に、その目つきがいつもの余裕ぶったジト目から、怯えを見せる繊細な少女のそれに変わった。
その表情の変化を見たジャクリーンはニヤリと口を歪ませた。

「どうですか? 私の依頼……受けては、頂けませんか?」
「――成程。そういう、事ですか……」


205 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/10(水) 00:24:44 ID:???

さとり様の方も、いつまで経っても気圧されてはいない様子。
改めて心を読み取ったのか、彼女の意図と悪意を理解したようで、
今度は暗いながらも凛とした、真剣な視線をメイドに向けている。
そして、僅かにあたいの方に目配せしてから、こう言った。

「――分かりました。貴女の依頼とやらに乗りましょう」

わなわなと震えるさとり様の背中を見やる。それは相手に手玉に取られた事への屈辱だろうか。
心を読む術のないあたいには、あの方の本当の気持ちが分からない。
こんなにも近しくて、いつもは軽口を叩き合える中であっても、言葉が無いと完全に分かり合えないなんて。
何となく、疎外感を覚えてしまう。だから、

「――お燐。一度しか言わないからよく聞いて」

さとり様が純粋にあたいを信用して、恐らくあのメイドから読み取った情報を即座に小声で伝えてくれたのは嬉しかった。
訝しむ屋敷の住人達を尻目に、さとり様はこう続けた。

「あのメイドは私達を知っている者の変装です。彼女達は……、こいしの居場所を知っていると」
「そう……でしたか」

――最初から知っていた。さとり様が異国の地で探偵稼業を始めた理由。
それは、大会が終わってずっと行方不明だった妹様――こいし様の情報を少しでも得る為だって。
いくらなんでもイギリスには行ってねぇだろってツッコミもあるにはあるが、幻想と現実との境界が失われた今、
無意識に偏在するこいし様はヒトの存在するどの地点に居てもおかしくはない。
だから、あたいはここでは驚かない。驚いたのはこの次だった。戦慄を隠せないままに、さとり様はこう告げたのだ。


「彼女の依頼人は……かつて地霊殿の牢に住んでいた矢車君。
 そして――彼はどうやら、こいしに命を狙われているそうです」


206 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/10(水) 22:45:09 ID:???
今日は更新をお休みします。

207 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/11(木) 23:31:54 ID:???
今日は仕事がしんどかったので、お休みします。
モチベはあるんですが、最近平日は中々余暇が取れず、申し訳ないです。
最近はさとり様のペットになって甘々と暮らす妄想しながら寝るのが癒しな状況です(ぉ

208 :森崎名無しさん:2017/05/12(金) 00:19:03 ID:???
見た目は自分よりも幼い少女に絶対的に生殺与奪を握られる妄想は堪りませんよね、分かります()
参加者からしたら休む時にわざわざご報告を入れてくださるGMさんの誠実さに頭が上がらない気持ちなのでごゆっくり進めてくださいましー


209 :森崎名無しさん:2017/05/13(土) 22:22:01 ID:???
スレ主さんの前世は滝川一益だった可能性が微粒子レベルで存在する…?
(東方ネチョネチョ論争4分35秒辺りより)

210 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/14(日) 02:34:30 ID:???
少しだけですが、更新再開します。
>>208
叶うならば二人きりの空間に閉じこもって共依存していたいですね(爆)
ありがとうございます。ゆっくり進めさせていただきます。
>>209
元ネタの動画知らなかったですが、やはりペット希望者は多そうですね…

211 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/14(日) 02:35:45 ID:???

*****

−ヨークシャー・オーナーの屋敷−

「で、一体俺達はどうして集められたんだ? おい、主人が居るならさっさと出ろ!」

乱暴にそう吐き捨てて調度品に八つ当たりしているのが、
確かイングランド代表間違いナシとの評判の名FW・リチャードくんである。
この年にして既にリヴァプールにてプロデビューを果たしているとかなんとか。
イングランド特有のパワープレイと殺人タックル、そいでもって『ジェットシュート』なる必殺シュートが自慢らしい。
殺人タックルでめでたく死者が出た場合は、是非ともお裾分けしてほしいものだ。

「……落ち着け」

そう一言だけ告げて彼を制するのが、集まったサッカー少年少女の中でも飛びぬけてデカいロブソンくん。
ハッキリ言って、彼の発するオーラは、リチャードくんのそれとは比べものにならない。
あくまで国内ではトップクラスって感じのリチャードくんと違って、ロブソンくんのDFとしての実力はまさしく世界屈指。
彼が同じチームに居たんだったら、さとり様が用無しになるんじゃないか?ってくらいの能力は秘めてると思う。
次のユース大会では、イングランド代表のキャプテンに任命されるのが濃厚な雰囲気とのこと。

「うっひゃー、しっかし悪趣味な館だよねぇ? え? コレが本当にあのヨークシャーのオーナーハウス?
 なんだか知らないウチに随分と思い切った模様替えをしたモンで……」

全体的にテンション高めな感じの少年の名はテイラーというらしい。
彼は一同の中で比較すると若干物知り顔なのだが、それもそのはず、
彼が本来所属するチームはマンチェスター。今あたい達がいるここヨークシャーとは大体お隣さんなチームであり、
更に言うと、彼は1年前、ここヨークシャーからお隣マンチェスターに移籍になったとのこと。
色々と事情を知っているのは、本人が勝手にしゃべってくれるからであるけれど、
残念ながらサッカーの実力面においては目立つ話が無い。本人曰く、オールラウンダーなMFらしいが。

212 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/14(日) 02:36:47 ID:???
「誰の性癖が悪趣味だと!? テメーも勝手に名前だけで人をロリコン扱いしやがるってのか!?」
「て、ぇええっ? オレ、そんな事言ってないよぉ!?」

そしてテイラーくんに雑に絡んでいるのがロリマーくん。名前のせいで昔から苛められており、
そのため性格にやや難ありな所もあるが、技巧派FWとしての評判は高い。
パワープレイはやや苦手そうだが、その代わりに編み出した『バウンドショット』の威力は高く、
得点王ランキングでは、如何にもな点取り屋のリチャードの後ろにピタリとつき続けている。

「しかし、豪華な顔ぶれだな。まるで次のイングランド代表が全員一堂に会したみたいだ……」
「っても、代表を狙えるタマじゃねー奴も結構いるだろ。お前の事だよ、トーマス!」

そして、その他にも恐らくイギリス全土から集まったらしい男子のサッカー選手が十数人。
実力的には数合わせ程度なんだろうが、一体どういう事だろう。この集まりは。



「ねぇ、さとり様。あたい達って確か、こいし様と矢車の手掛かりがあるってモンだから、
 このヨークシャー・サッカークラブの御屋敷に招かれたんですよねぇ?」
「ええ、そうね」
「しかし、いざ招かれてみると、どう見ても別の目的で集まったような奴らがワラワラいます。
 そして依頼人らしい矢車は姿を見せない。これは一体どういう事だと思いますか?」
「そうね……少し考えてみようかしら」

屋敷のホールに約20名が適当にブチ込まれてる状態でも、さとり様は余裕綽々な風貌だ。
実際はいろんな人の感情が勝手に入ってくるんだからしんどいと思うけど、そういう感情を外に出すタイプの方ではない。
だからあたいも敢えて深くは詮索せずに、ただ、有事に備えて動ける程度には気を配る。

213 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/14(日) 02:40:55 ID:???
「私達はあのメイドに誘導されたのかもしれません。私の能力を熟知した上で、偽の思考を読ませ、
 それをエサに私達をここにおびき寄せる……。本当は、こいしも矢車君も関係が無かったのかもしれない」
「はぁ。で、そーなると一体あたい達はなんで誘導されたんでしょうねぇ」
「それはまだ分かりませんが。その理由が、今回の人選と関係があるのかもしれません」
「今回の人選……ですか。イングランド人で、サッカーが上手い少年達ってトコですかね?
 それを一同に集めた。その目的は、……何ですかね? コロシアイとか?」
「コロシアイならば、私達まで呼ばれる筋合いはありません。
 イングランド人から見たら見ず知らずの外国人少女2名を巻き込む理由がない」
「ってなるとじゃあ、やっぱり目的はなんかの事件解決ですかね。
 しかし、それは当初の依頼とは別な内容なのかも。たとえば、この中に殺人鬼が居て。
 それをさとり様の能力で炙り出すためとか」
「その可能性はあり得るわね。けれど、別の可能性としては――」

さとり様が次の可能性を言い出さんとする、その時だった。コツン、コツンと階段を下りる音が屋敷に響く。
銀髪で一切余分な仕草を見せない彼女の事を、あたい達は知っている。
そう、彼女は――。

「あいつ……なんでここに」
「シッ、お燐。今は相手の出方を伺うのが先決よ」

さとり様はそう制するも、このイギリスの地において、彼女の存在はあまりにも場違いだった。
悪魔の犬とも呼ばれ、本来の主に対して忠実な彼女が、こうして別の誰かの従者に成り下がるなんて。
これもまた何かの計略であるならば、一体どんな陰謀が渦巻いているのやら。そう混乱しつつある中で。

「みなさん、お待たせしました。わたくし、矢車様の御屋敷・地獄館に努めているメイドの、
 十六夜咲夜と申します。以後、お見知りおきよう」

――紅魔館のメイド長は、その主を変えつつも、以前と変わらぬ瀟洒さで一堂の前で挨拶をしてみせた。

214 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/14(日) 02:44:55 ID:???
謎メイドの依頼を飲んでヨークシャーの屋敷にやって来たさとり。その屋敷にはイングランド中の名選手が集まっていた。
彼らが、そしてさとり達が集められた目的とは?その鍵は、先刻現れた元・紅魔館のメイドが握る!


……と、言ったところで今日の更新はここまでにします。
急展開になりますが、次回更新では試合前の準備に入る予定です。

215 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/14(日) 23:42:27 ID:???
今日は更新をお休みします。

216 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/20(土) 01:08:59 ID:???
ここ一週間仕事が大変で、更新できませんでした…
ゲームと違って現実は頑張ってもすぐには報われないですが、
だからと言って、自分自身にとって決して無意味にはならないと信じます。

217 :森崎名無しさん:2017/05/21(日) 00:03:00 ID:???
お仕事お疲れ様です

218 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/05/21(日) 23:30:49 ID:???
今日も更新をお休みします。明日以降も普通に忙しいので更新再開の目途は未定です…
来週くらいで一山超えれば、それ以降はまたノンビリ書いていけると信じて生きています。
>>217
ありがとうございます。これまではそうでもなかったのですが、
今年度に入ってからは仕事量がハンパ無いですね。
勿論もっと忙しい人は沢山いるんでしょうが、貧弱な私は日々を生きるので一杯一杯です(汗)
自分語り失礼しました。

219 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/04(日) 02:11:53 ID:???
また大分間が空いてしまい、仕事も相変わらず忙しいですが、更新再開します。
霊夢スレさんが復活しましたね…。私にとって特に思い入れの深い外伝作品のひとつでしたので、とても嬉しいです。
読んでいると、初めて森崎板に来て外伝スレを読みふけっていた頃(たしか、初めて読んだ外伝作品でした)や、
拙作を始めた頃(大会ルールをパク…参考にさせて頂いてました)の思い出が蘇り、新たにモチベを貰いました。
更新速度は未だ保証はできませんが、また楽しんで書いていきたいと思います。

ただ、その更新速度が目下一番の問題という事もあり、
以前に続いてとなりますが、更なる削減要素として、

・仲間の章における試合を廃止(成長選択とストーリー描写は継続)

を、取りたいと考えています。

本来は世界のライバル達や幻想郷選抜勢との因縁や、
(特に旧ルナティックス所属以外の)仲間キャラに愛着を持たせる為、
オムニバスストーリーを検討していましたが、従前のような更新量をお約束できず、
また、やはり一番描写したいのは鈴仙の葛藤や成長についてなので、
より書きたい事に絞った形にて、更新を継続したいと思います。

期待して頂いた方にはすみませんが、その分残った箇所については、濃厚な描写に努めたいと思いますので、
引き続き読んで頂ければ幸いです。(もしご意見あれば、コメント頂ければ幸いです。)

220 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/04(日) 02:13:06 ID:???
−登場人物紹介−

・矢車      困った人。死ぬと見せかけて犯人と見せかけてやっぱり死んでそう。
・リチャード   乱暴でいかにも第一の殺人で死にそうな人。
・ロブソン    寡黙で中々死ななそうだけど後半で死にそうな人。
・テイラー    軽薄で結構早めに死にそうな人。
・ロリマー    被害妄想持ちで死亡フラグを立て、中盤あたりで順当に死にそうな人。
・トーマス    影が薄いから犯人だと読者にメタ読みミスリードさせてから死にそうな人。
・モブの皆さん たしか他にも後十人位は居たかなぁ。あんま覚えてないや。
・咲夜さん    ヴァンダイン的に考えて犯人じゃないし大丈夫。
・あたい(お燐) 運送業者。
・さとり様     名探偵。
・こいし様    本当にいるのか分からんけど、とりあえず書いとけば伏線になるし書く。
・お空      折角だし、一緒にイギリス観光したかったなぁ。

221 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/04(日) 02:17:29 ID:???

「最悪な登場人物紹介ね」
「え、そうですか。中々ロックで良いと思いましたけど」

地獄館の客室にて。あたいは備え付けのタイプライター(21世紀のこのご時世でwwwww)で、
今回館に招かれた人物一覧――いわば登場人物一覧をまとめていた所だった。
こんな感じで、助手役の手記を小説にしてるんんです、って体の方がリアル感が出てシビレるしね。
しかし、そんなあたいの小粋な気配りにも容赦なく冷や水を差すのが、さとり様なのである。

「まず、登場人物の紹介が適当すぎます。死ぬ順番について考察する暇があるなら、
 その人の所属とか過去の経歴とか、色々書くべき所があるでしょうが」
「いやー、でも別に所属とか興味あります? 読者はそいつらの所属よりも、
 『こいつはキャラ的にすぐ死ぬな』『こいつは犯人っぽいな、名前からして』とか、
 メタ的な推理に没頭しますよ? だから、あたいだって推理してもいいじゃないですかぁ」
「ダメです。第一読者だってそんな事されたらドン引きでしょうに……」

元紅魔館付きのメイドに案内された部屋は個室だったが、あたいの部屋とさとり様の部屋は隣同士だった。
この辺りは配慮してくれたのだろうか。本当は同室が良かったんだけどね。

「あと、登場人物紹介なのに、『モブの皆さん』っておかしいでしょう。紹介してないじゃないの」
「えー? でもこいつら実際事件と関係しないでしょうしー。無駄に人名が多くて、名有りが出るたびに、
 いちいち登場人物紹介に戻る作業ってめんどくさいじゃないですかぁ」
「うーん、確かに気持ちは分からなくもないですが……って、そんな問題じゃないでしょうに」
 というかそもそも、登場人物紹介に、登場してない人物を書くのはどうなの?
 こいしは……まあ、認めてあげるにしても。お空は絶対無関係でしょ。それこそ、読者さんが無駄にミスリードするじゃない。
 あんたのどうでも良い感想のせいで。お空が無関係でも関係あってもクレーム物よ」
「いやぁ。でも小説でも良くあるじゃないですか。冒頭に『 タケシ に捧ぐ』とか。そんな感じっすよ」
「じゃあ、そんな感じにしなさいよ。なんでわざわざ、登場人物紹介に書いて、読者に喧嘩を売りにいくのよ……」
「あっ、あと。さとり様の登場人物紹介、名探偵。ってのが個人的には傑作なんですけど。何ですかね、名探偵。って。
 もっと他に書くべき事があるだろ、って思いませんか?」
「殺人事件専門の名探偵だなんて、それこそ幻想郷の中にすら存在しないものね……」

222 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/04(日) 02:18:39 ID:???
幸いにもまだ、不可思議な殺人事件も館の住人同士のトラブルも起きた気配はない。
だからか、あたいもさとり様も警戒しつつ、普段通りの軽口を叩ける程度には落ち着いていた。
しかしである。

「――それにしても。矢車君。本当に彼がこの館の主だったして……どうして、姿を現さないのかしら」

そもそもの問題として、恐らく一番大事な登場人物である矢車が、姿を見せていないのだ。
イギリスの地に空気を読まず建立されたおどろおどろしい闇の洋館・地獄館。
如何にも殺人事件起きて下さいオナシャス的な名称を持つ館の主が不在というのは、如何にも怪しい。

「推理小説とかだったら、既に死んでるとか。あるいは、あたいらの中に矢車がいるとか。
 そんな感じだったりしますよね。――あれ、そういえばさとり様。その背中のチャックは……?」
「背中にチャックはありませんし、あったとしてもそこから矢車君が出て来たりはしません。
 大体、それで出て来たら推理小説じゃなくて単なるギャグでしょ」
「そうですねぇ。あ、そういえばアレ無いですよさとり様、アレ! 平面図!
 屋敷で推理と言ったら平面図が無いとお話になりませんって!」
「あんたは本当にお気楽ねぇ……羨ましいわ」

さとり様ははぁと溜息をついて、部屋に備え付けられた椅子に座る。
その横顔は少しだけ疲れているように見えた。

「――やっぱ、地味に気にされてますよね。あのメイドが言った事」
「ええ。まあね。こいしが、本当にここに居て。そして、矢車君の命を狙っている……」

それは、さとり様を動揺させ、この館まで連れてこさせたメイドの持つ情報だった。
今にして思えば謎にしか思えないそのフレーズ。
こいし様が、このイギリスの地獄館に来ている?で、矢車の命を狙ってる?なぜ?何のために?どんな方法で?
クエスチョンマークしか見当たらない状況下で、いよいよあたい達はハメられたのかもしれないと真剣に考え始めた。
――勿論、答えなんて出ないんだけど。

223 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/04(日) 02:20:12 ID:VGm+CJsU
「私達をおびき寄せる為の放言だとして。一体なぜ、そんな事をする必要があるのか。
 その答えが見えてこない以上、ハメられたかどうかについて検討する事は不毛よ、お燐」
「は、はい。そうですよね。結局、この館で何が起きるのか――それが見えないと、何にも始まらないっていうか」

しかし、こんな時はさとり様がとても頼りになる。
元々非常に賢い上、人の心を読んで分析する能力は間違いなくこうした状況下で役に立つ。
そしてあたい達もそう簡単に殺されたりするタマじゃあない。荒事には慣れてる。

コン、コンコン……

「失礼します。お食事の用意が出来たので、食堂へとお集まりください」

そんな時に、メイドの咲夜の声が聞こえた。気付けば時間は18時。
矢車が登場しないまま客室に連れられて、もはや数時間が経ってしまったわけだ。

「さっそく、酒を飲んだクズなイケメンが毒殺されたりしそうですけど……行きます?」
「……行くしかないでしょう。それこそ毒殺なら、私が未然に防ぐ事ができますし」

さとり様は力強くそう言った。確かに、心を読めるさとり様なら毒殺の心配はなさそうだ。
なぜって、誰か毒を持ったヤツが「(俺が混入した毒は誰が飲むかな〜ヒヒヒ)」的な思考をした段階で、
そいつをしょっ引く事が可能だからだ。世の探偵が真っ先に欲しがるチート能力がこちらにある以上、
あたい達の負けは100%ない。そう、これはぶっちゃけ、推理小説の皮を被った茶番小説なのだ。
華麗な物理トリックも仰天の叙述トリックもない。ただ、さとり様が犯人の心を読んで、終わり。
何の挫折もない俺TUEEE小説だ。あたいは犯人を捕まえて最後に、「流石さとり様ですわ」って言うだけの役。
ならば、一体何を恐れるべきだろうか?

「そうですね。あーもうあたいもお腹ペコペコ。美味しい ブリトー でも出ないかなぁ」
「そう言えば、最近食べていませんね。私は、 天ぷら蕎麦 が食べたいかしら……」

さとり様も咲夜さんや矢車、そしてこいし様の事で警戒はしているが、殺人云々についてまでは心配していないようだ。
あたい達はまたさっきのように軽口を叩き合いながら、主従仲良く二人で食堂へと向かう。
……しかし、あたい達はこの時気付いていなかった。今回の事件は決して単なる茶番などではない事を――。

224 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/04(日) 02:25:08 ID:???
…と、言ったところで描写だけですが、今日の更新はここまでです。
明日は恐らく更新できず、平日の更新は相変わらず難しいのでスローペースになりますが、
ちょっとした事件編+解決編を入れつつ、さとりと矢車との描写をした、全4〜5回の文章更新+成長選択・判定で、
さとり&お燐の章は終わりにして、鈴仙の章パルメイラス編に入っていく予定で考えています。
本日もお疲れ様でした。

225 :森崎名無しさん:2017/06/04(日) 06:12:40 ID:???
GMさんならゲーム形式にしなくても十分にキャラの魅力を描けると思うので、個人的にはそこまで気にならないです
夜遅くの更新お疲れ様でした

226 :森崎名無しさん:2017/06/04(日) 14:25:35 ID:???
執筆乙です。
久しぶりの投稿で、大げさに言えば少し人生が明るくなったような気がします。
ここに確かに1人、作品を楽しみにしている者がいます。ありがとうございました。


サードアイ様への御夕食→ クラーケンのスープケンちゃんラーメン(新発売)
特定運送業従事猫様への御夕食→ アンキモブタようかん

一連の事件の顛末をゲーム化した「サトリピア連続殺人事件」
販売カセット数: 543
★対応ゲーム機  JOKER
JOKER→ヒューガー社発売の「タイガー」だ!( 68 台売れてるよ)
クラブ5〜K→漬物石言うな!SEGA MarkIII
クラブ2〜4→覚えている人いるかなあ……スーパーカセットビジョン
クラブA→……アルカディア  ガンダム・アラレ・ドラえもん「やめて!」
その他→ゲーム機の王様、ファミリーコンピュータ

227 :森崎名無しさん:2017/06/04(日) 15:22:44 ID:???
foodでクラーケンのスープなんて初めて見たな

228 :森崎名無しさん:2017/06/04(日) 15:50:39 ID:???
そしてJOKERの無駄遣い・・・いや無駄遣い?

229 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/10(土) 02:24:10 ID:???
相変わらず仕事が忙しいですが、若干余裕も出て来たので明日は更新できそうです。
>>225
コメントありがとうございます。本題はキャラの掘り下げなので、コンパクトながらも上手く描写したいです。
そう言って頂けると心強いです。
>>226
乙ありがとうございます。久しぶりの更新ですみません。
自分が楽しむのが最優先と言いつつ、ここまで長期化&更新速度鈍化となっても読んで下さるのはやはりうれしいです。
>>227
アントン・マテ茶 ってこんなに種類豊富だったんですね…いつかもう一度土がゆをお目にかかってみたいです。
>>228
タイガーって腕時計型ゲームとかですかね…(AVGN並感)
折角のJOKERなので本編中にも反映させたいです。

230 :226:2017/06/10(土) 21:19:49 ID:???
AVGNのtigerについての動画見てきました。


…な、なんじゃこりゃー!
ナードさんも怒る怒る、こんな物に時間と金を使わされた嘆き、「時代錯誤」「80年代」
とまで言わしめたゲーム内容への憤り、そんな物を作り続けてなお売れて続けていたという
世の中の奇怪さ……無縁塚に流れ着く前にスキマ送りにしてくれと、強く願ってしまいました。

ちなみに、私が226で投稿するまでのタイガーの空想形態は、電源を入れると
「がるるる」と吠えるゲーム機でしたwww

231 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/11(日) 00:23:24 ID:???
「あれ。食堂に人だかりができてますよ」

メイドの言う通りに食堂に向かったにも関わらず、あたい達は――いや、他の来客達もだ――、
食堂の入り口で立ち往生を強いられた。

「おい! 食事はどうしたんだよ!」
「何か不具合でもあったのか?」
「申し訳ございません。ですがこれも主様の命令でして。
 皆さまが全員ここに集まるまで、食堂には誰一人として通すな、と」

荒っぽい性格のリチャードくんが剣幕でメイド長に詰め寄っている。
が、彼だけがこの状況に怒りを覚えているわけではないようで、
冷静派のロブソンくんすらもが訝し気な態度を隠さないでいる。

「何かあったんですかね」
「さて。メイドの方も何も知らないようではありますが……」

さとり様はメイド長の思考を読み取ったようだが、そこからも特段の情報は得られない。

「なんなんだよ一体……! 毒でも盛ってるんじゃないだろうな!」
「落ち着けってロリマー。この屋敷の使用人はあのメイト長のお姉さん一人しかいない。
 ヤグルマとかいう姿を見せない主はともかく、一体誰が毒を盛るって言うんだ?」
「そりゃあ、今ここに居ない誰かが……」
「誰かって誰だよ? もしかしたら殺人鬼がここに潜んでるかもしれないだろ!?」

ロリマーくんは明らかに取り乱している。被害妄想っぽい所はあったけど、
普通に繊細で気の弱い性格なのかもしれない。
それに対してテイラーくんは、こんな中でも平常心を保っており、なんとなく頼れる感じだ。

「何か言い争いしているみたいだけど。たぶん、俺が来てこれで全員だったと思うよ」

232 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/11(日) 00:24:36 ID:???
そんな二人を諌めるように、例の影の薄いGK・トーマスくんが現れる。
あたい達が来てから大体5分足らずで、メイドを含めこの屋敷の全員が集合した格好だ。
――いや、全員ではないか。謎の屋敷主である矢車が不在なんだから。

「全員揃った感じだねぇ。さて、どーすんの? メイドのお姉さん。手品でも始める?」

さとり様に代わってあたいが強気にふっかけてみる。
あたいだってこれでも一応さとり様の従者。STGで言うと5ボスポジションだしね。
なんとなく瀟洒っぽいってだけで、メイド如きには負けていられない。

「……ええ。そうですわね。確かに今。【18時10分時点で、屋敷の食堂前には、矢車様以外の全員が揃っております】ね」

が、そんなあたいのささやかな抵抗にもメイド長は動じない。
変な念押しみたいな言葉を呟きながら、一人訳知り顔で頷いている。

「変に能力者めいた風な雰囲気出してないで、さっさと開けろよ。俺の貴重な時間を無駄にさせんじゃねー!」

あたいの想いを代弁してくれるように、リチャードくんが苛立って風に促す。
早くご飯が食べたいからではないだろう。彼に限らず、みんな、苛立っているのだ。
謎の意図で突然集められ、謎の意図で行動を指示されて、いい気分で居られる者なんてどこにもいない。
しかも彼らはただの暇な学生ではない。それぞれがサッカーのプロ候補生であり、人生をサッカーに賭けているのだ。
謎の洋館でミステリーごっこなんてやってる場合じゃない。まあ、だったらあたいらはどうなんだって話だけど。

「……失礼しました。では、扉を開けさせて頂きます」

――とにかく、そんな周囲の殺気立った態度に押されてか。それとも予定調和か。
メイド長は食堂に続く木製の大扉を開けた。ギイという音と共に古びた扉は僅かに部屋の様子を見せると、
そこからは美味しそうな食事の匂い――ではなく。

233 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/11(日) 00:26:25 ID:???
「……!」

さとり様の顔がサッと青ざめる。あたいは勿論、その意味をすぐに察した。
旧地獄ではありふれた。だけどこの地上の、ましてや幻想郷から遠く離れたこの平和な国では嗅ぐ事の少ないにおい。

「血の匂いだ……」

あたいは思わず、メイド長を押しのけて急いでそのドアを完全に押し開ける。
するとそこには――。

「ウソ、でしょ……!?」

――嘘ではない。そこには真実しかなかった。

「……………………」

食堂は西洋式の長テーブルで、その一番奥の上座。そこに「彼」は確かにいた。
しかし。彼の様子は完璧にあたい達の想像とはかけ離れて――いた訳じゃないかもしれないけど!
とにかく、彼の様子はとにかく異様だった。突然弾けるように飛び出したあたいを追って、
さとり様が、他のメンバーを引き連れて部屋の中に入ると……絶句した。

「そんな。矢車君。まさか本当に……殺されてしまうだなんて……!」

――さとり様が言う通り。食堂の机に突っ伏す形で。
我々のかつての盟友だった矢車想は……身体中から血を流して倒れていた。

234 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/11(日) 00:35:20 ID:???
――と、言ったところで一旦ここまでです。
次回はごく簡単な推理ゲーム風な事をしてみたいと思ってます(難易度低、1回で完結、ボーナスはささやか)。
>>230
AVGNは個人的に大好きなのでオススメです。
ただ、今のゲーム業界にしても、お手軽な課金ゲームが沢山出回りそして売れてしまっているようですし、
世の中は昔も今も変わらないのかなぁ…とも思いますね。

235 :森崎名無しさん:2017/06/11(日) 01:25:45 ID:???
忙しくってレベル上げとかやってられないのもあるし(ガチャガチャガチャガチャ


236 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/11(日) 22:23:26 ID:???
今日は更新をお休みします。
今週の平日はどこかで一回更新することが目標です…
>>235
確かに現代のお手軽ゲームは、過去の粗製乱造の時代とはまた違いますね…。
課金にしても、時間をお金で買って快適にプレーするという見方もできますし。
ソシャゲ好きな方を否定するものではありませんが、私的には据置で一人でガッツリ遊ぶ系のゲームが、
もっともっと盛り上がって欲しいと思っています。

237 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/18(日) 02:31:51 ID:???

「う、うわあああああああああああっ!?」

他の皆もこの異様な事態を呑み込めず、周囲からは悲鳴が上がる。

「館の主が、殺されてる……?!」
「ま、マジで殺人事件かよ!」
「プラズマだ! プラズマのせいに決まってる!」
「警察だ! 早く警察を呼べ!」

「……………」

その中で一番冷静だったのは誰かというと……何を隠そう、このあたいである。
確かに最初は、久しぶりに嗅いだ血の匂いにビビってた。
でも、こうしていざホトケさんを見てみると、あたいの脳裏には驚きよりも先に疑問が浮かんだ。

「……ごめん、ちょっと失礼!」

猫のごとくスルリと人だかりを抜けると、そのまま倒れ伏す矢車の身体に触れる。
そして、触れるとすぐに、その疑問は確信へと変わり――そして、自然と安堵の溜息が漏れた。

「ちょっとお燐。何をしているの! まさか本当に死体を持ち去るつもりじゃ……?」

さとり様は頭がいいけれど、やっぱり外界の刺激にイマイチ慣れていない。
だからこそ、あたいが真っ先に気付けた事は僥倖だった。

「――さとり様。矢車はまだ死んでやいませんぜ。死者特有の霊気の歪み、淀み。
 それらしきものが全く見受けられない。むしろ、充分に助かる見込みがある。
 ほら、棒立ちしてるメイドのお姉さん!」
「……かしこまりました。直ちに治療いたします」

238 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/18(日) 02:33:23 ID:???
――矢車は死んではいない。ボロボロになるまで凌辱されてはいたが、
しかし、死んではいなかった。




*****


「感動的な再開にはならないと信じていたけれど。まさかこんな事になるなんて……本当、困った人だわ」

一命をとりとめた事について安心したのか、さとり様は溜息混じりでそう独り言ちた。
とはいえ、ボロボロになった矢車は意識を取り戻さないまま、食堂から最寄りの客室のベッドで横たわっている状況だ。

「……チッ。殺人では無いにせよ、ますます不愉快な館だぜ。オイ、警察はまだ来ねえのか?」
「それが、このクラブハウスまでの道が土砂崩れで封鎖されちゃったみたいで。
 さっき電話があったんだけど、明日の朝までは来れないって……」
「おいおい、土砂崩れは聞いてないぞ! という事は俺達、この館に閉じ込められたって事か?」

山合いに建てられた地獄館には、町に繋がる道路が一本しかない。
そして本日の天気は悪く、雨風がしこたま打ち付けている。簡単に言うとこの館は現在、クローズドサークル
――警察による科学的な捜査が及ばない、閉鎖された空間であるということだ。
あたい達は矢車が横になっているのと同じ客室に集合しているが、一同の様子はというと――。


239 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/18(日) 02:36:16 ID:???
「……誰がやった?」

忌々しげにそう呟いたのは荒っぽいリチャードくんだった。

「それを調べるのは俺達じゃない。警察の仕事だ」

そしてそれを制するのは冷静なロブソンくん。

「でも、気になるよね。このままだと、第二、第三の凌辱が起きてしまうかも……」

けれどもテイラーくんは現状を煽り立てるような事を言うし。

「凌辱……! そっ、そうか! これはきっと19世紀のロンドンで猛威を振るった連続凌辱鬼、
 ユーカ・ザ・リョウジョカーの仕業だ! ヤツの幽霊がよみがえったんだ!!
 早く逃げないと、俺達もボランチに必要な能力を奪われてしまうぞーーー!?」

ロリマーくんはそれにホイホイつられてアッサリ取り乱す。

「そんな凌辱鬼、聞いた事もないよ……」

トーマスくんの気弱なツッコミでは、残念ながら彼の心には届かない。
うん。……心配しか生まれない光景だ。だけど、こっちにも希望はある。

240 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/18(日) 02:40:23 ID:???


「さとり様。分かりましたか? 矢車をボコボコにした犯人のこと」

あたいは早速、我らが名探偵の知恵を借りる事にした。
まあ、名探偵というよりはチートスキルを利用したと言う方が近いのだけれど。
――が、しかしである。

「……………」
「あ、アレっ? どうしたんですか? 犯人は誰か、さとり様はもうご存知なんですよね?」

さとり様の渋い顔がいつも以上に渋い。そしてそれはきっと、旧友の重体だけが原因ではない。
暫く時間が経ってから、決心したように顔を上げて、さとり様はあたいにだけ聞こえる声でこう言ってくれた。

「……いいえ。私の読心能力を持ってしても、今回の事件の犯人は分からない。
 何故なら――【ここに居る全ての者の心を読んだところ、矢車君への害意を持つ者は存在しなかった】のですから」

241 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/18(日) 02:54:42 ID:???
短いですが、一旦ここまでです。

242 :森崎名無しさん:2017/06/18(日) 17:27:10 ID:???
一旦乙です

243 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/19(月) 00:25:48 ID:???

「なんてこった。つまりさとり様はこうおっしゃる訳ですか。
 『矢車くんが凌辱されました。だけどこの中に犯人は居ません』って」
「……そうなりますね」
「ええーっ。じゃあ、犯人は一体誰だって言うんですか!」
「まあ待ちなさい。まだ打つ手はあります」

あたい的にはかなり絶望的な状況下だが、さとり様は余裕を失っていない。
ズタボロになった矢車を見た時は大分取り乱しているように見えたが、
やはり死んではいなかったという事実に、内心ではホッとしているのではないかと思われる。

「矢車くんは何者かに凌辱された。しかし一方で、彼に害意を為す者がいなかった。
 これにはどういう意味があると考えますか?」
「さあ。こいし様がやったんですかね?」
「……………」
「じょ、冗談ですよすみません。今のは流石に失言でした」

こいし様の単語を出ると、さとり様の目が少し怖くなる。
が、それは一瞬だけですぐに戻り。代わりに微笑を浮かべてくれた。

「いいえ。確かにその可能性は否定できませんね。
 『この場にはいない第三者が矢車くんを凌辱した』。この可能性は検討すべきでしょう。
 ……それがこいしの仕業か、プラズマか怨霊か、謎の向日葵仮面であるかはさておいて、ね。
 ――ただ残念なことに、【館の中には、今客室に居る以外の人間は存在しない】のですけれども」

さとり様はそう断言する。恐らくは周囲の人物の心を読んだ上で、
めんどくさい家探しやら証言やらを省いた状況を整理してくれてるのだろう。
あ、今更だけど今後、疑いの余地のない発言については【】で囲っておこうと思う。
【】で書いてある内容はとりあえず真実。そんな感じで宜しく。


244 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/19(月) 00:27:09 ID:???
「じゃあ……矢車は自殺しようとしたんじゃないですかね。
 死のうとしてさとり様の気を引こうと思ったんですよ。メンタルがヘラーな女の子にありがちなヤツ」
「その線も十二分に考えたのだけれど。……逆に聞こうかしら。お燐はどう思った?」
「あー、なるほど……。いえ、【矢車の外傷は、自分で傷つける事が不可能なものだった】ですね。
 謎のトリックXがあれば分かりませんが、【食堂にはトリックを張られた痕跡が無かった】し。
 ええ、現場検証は真っ先にしたし、職業柄「こういう場面」の死体をよく見ますけど、
 確かにありゃあ、他殺だった。自殺じゃないですね」

自分で言った思いつきを自分で否定するのも滑稽だけどしょうがない。
確かに、【矢車は自殺(未遂)をしていない】。でも、だったら何だって言うのか。

「自殺未遂じゃない。だけどこの部屋の中には害意を持つ者はいなかった。
 そしてこの部屋に居る者以外で、誰も容疑者たりえる者はいない。
 参ったな、さとり様。これじゃ本当にこいし様がこの中でひっそりと息を潜めていて、
 それで包丁でズバっとやっちゃった以外の結論が、あたいには思い浮かびませんよ」
「そうかしらね……。いえ、確かに表面的な事実を整理するとそうなるけれど。
 もっと何か、別の考え方があるんじゃないかしら?」
「別の考え方かぁ。じゃあ……、『害意は無かったけど、たまたま運悪く事故が起きた』ってのは?
 たとえば、メイドさんがドアを押し開けた時、その後ろに居た矢車が吹っ飛んでしまった、とか」
「いいえ。そうした事実はありませんでしたわ。……というか、そんな事あり得ないでしょ、現実的に考えて」

考えがまとまらない中で割り込んで来たのはメイドの咲夜さんだった。
地上にお屋敷があって、さとり様とこいし様みたいなヘンな姉妹が住んでいることや、
そこにはなんとメイドさんが居て、ハイソな生活を送っているということは知っていたけど、
あまり真正面で話す機会が無かったものだから、やはりどうしても慣れない。

「ていうかメイドのお姉さん。正直に言ってあなたが一番怪しいっすよ。
 だって館の事務を取り仕切ってるワケでしょ? それに、色々な事情があるみたいだしさァ。
 仮に何も無いですわ〜、って言われても、信頼できないよ」
「まあ……そうなりますのも仕方無いですねぇ」

245 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/19(月) 00:28:11 ID:???
このメイドさんは暢気なのか、しっかりしているのか良く分からない。
そんな惚けた返しをされてる今も、彼女の真意だけは良く見えなかった。

「っていうか、今思い出したけどさ。お姉さんって時とか止められるんでしょ?
 だったらウチらがうんうん考えなくっても、何でもアリじゃないの?」

そして改めて顔を見て思い出す。コイツ、さとり様以上にチートな能力者だったような。
聞いた話では、館の広さを不当に大きくしたり、時間を止めたりできるとか。
……これ、犯人がコイツで決定じゃないの?

「――と、私も思ったのですが。心を読む限りでは、【咲夜さんは今回の事件について、一切関与していない】のです。
 ……動機は勿論、アリバイや今日一日の時間行動を全てを確認しましたが、
 彼女の行動に不自然な物は一切なかった。また、能力を使ったという痕跡もなかった。
 まあ、強いて言うならば。貴女ではなく、貴女をここに派遣した主の思惑は不明ですけど」

……が、10人中10人が考えそうな事は事前に封じられてしまう。
怪しい館の怪しいメイドは犯人ではないようだ。では一体、誰が犯人なのか?
あ、言っておくけど、【あたいこと火焔猫麟は犯人じゃない】からね。
そんな安っぽい叙述トリックは使ってないよ。うん。

「まあ、最悪矢車が目を覚ましてくれれば犯人は分かるかもでしょうけどさ。
 これじゃやっぱり気になりますよ。第二、第三の凌辱事件が起きるかも分からないし、
 一応、これまで出そろった状況証拠で、何かしら推理してみませんか?」
「……まあ。そうするのはやぶさかではないですね。
 お燐さん、一度これまでで分かっている事実について、整理してくれませんか?」

咲夜さんは訳知り顔で頷く、いや何いきなり仕切って来てるワケ?
とか突っ込みどころはあったけれども、一々そんな事を言ってはいけない。
そういう訳で、必要そうな【】を整理したのが、以下である。

246 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/19(月) 00:29:14 ID:???

・【さとりが能力で読み取る限り、客室には矢車への害意を持つ者はいない】
・【館の中には、今客室に居る以外の人間は存在しない】
 ※この「人間」とは、さとりやお燐のような人型の妖怪も含む
・【咲夜さんは今回の事件について、一切関与していない】
・【矢車は自殺(未遂)をしていない】
・【食堂にはトリックを張られた痕跡が無かった】
・【あたいこと火焔猫麟は犯人じゃない】


「うーん……この程度だったら、推測は出来ても推理は不可能ですよ、さとり様」
「確かに、しっかりとした証拠は揃っていませんね。ですが、この事実の隙間を縫った、
 何か新しい可能性なら、発見できるんじゃないかしら?」

随分と無責任に難しい事を言われる。少なくともあたいには無理だし、多分読者にも無理だ。
これで読者への挑戦状を出したら逆にこっちが読者に殺されかねない。
そんな想いを読み取ったからか、さとり様が助け船を出してくれた。

「ならば、もう少しハッキリと言ってみようかしら。
 【私――古明地さとりが能力で読み取れる範囲で、客室の人間の心を読み取ったところ、犯人は存在しなかった】。
 便宜上、「人間」にはお燐のような人型の妖怪も含みます。
 それと、【館の中には、今客室に居る以外の人間は存在しない】。この「人間」ってのも同じよ。
 だから、『館の外にいるこいしが犯人』という推理も認めないとするわ」
「はあ。なんだかどんどん、推理小説っていうより屁理屈推理合戦みたいになって来てますね」

つまり、あまり論理関係やらトリックやら細かい記述に気を取られず、
【】で区切られた事実から、在り得そうな仮説を一つ二つ上げてみれば良いってことだろうか。

「別に、失敗したってペナルティがあるわけじゃないわ。だから、お燐。少しだけ考えてみたら?
 この客室に居る者の中で、害意を抱き、犯行を犯せそうな人物の存在可能性について」

247 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/19(月) 00:30:20 ID:???

・【さとりが能力で読み取る限り、客室には矢車への害意を持つ者はいない】
・【館の中には、今客室に居る以外の人間は存在しない】
 ※この「人間」とは、さとりやお燐のような人型の妖怪も含む
・【咲夜さんは今回の事件について、一切関与していない】
・【矢車は自殺(未遂)をしていない】
・【食堂にはトリックを張られた痕跡が無かった】
・【あたいこと火焔猫麟は犯人じゃない】


「うーん……この程度だったら、推測は出来ても推理は不可能ですよ、さとり様」
「確かに、しっかりとした証拠は揃っていませんね。ですが、この事実の隙間を縫った、
 何か新しい可能性なら、発見できるんじゃないかしら?」

随分と無責任に難しい事を言われる。少なくともあたいには無理だし、多分読者にも無理だ。
これで読者への挑戦状を出したら逆にこっちが読者に殺されかねない。
そんな想いを読み取ったからか、さとり様が助け船を出してくれた。

「ならば、もう少しハッキリと言ってみようかしら。
 【私――古明地さとりが能力で読み取れる範囲で、客室の人間の心を読み取ったところ、犯人は存在しなかった】。
 便宜上、「人間」にはお燐のような人型の妖怪も含みます。
 それと、【館の中には、今客室に居る以外の人間は存在しない】。この「人間」ってのも同じよ。
 だから、『館の外にいるこいしが犯人』という推理も認めないとするわ」
「はあ。なんだかどんどん、推理小説っていうより屁理屈推理合戦みたいになって来てますね」

つまり、あまり論理関係やらトリックやら細かい記述に気を取られず、
【】で区切られた事実から、在り得そうな仮説を一つ二つ上げてみれば良いってことだろうか。

「別に、失敗したってペナルティがあるわけじゃないわ。だから、お燐。少しだけ考えてみたら?
 この客室に居る者の中で、害意を抱き、犯行を犯せそうな人物の存在可能性について」


248 :鈴仙奮闘記 ◆tJogI1q/D6 :2017/06/19(月) 00:37:23 ID:???

さとり様は難しげに言ってるけれど、要するに推理じゃなくて良いから、
可能性を広げて考えてみろ、って事かな。だとしたら、まだ何か言える自信はある。

「そうっすねぇ……」

あたいは考えてから、この事件を起こせそうな「犯人」の名前を挙げてみた。それは……


※今回の事件を起こせそうな人物について、>>220の登場人物紹介から1人選んで、書き込みをお願いします。
 (また、選んだ場合はその根拠も簡単に書いて頂ければ幸いです。)
 ID表示は不要で、誰か1人でも正解があったら正解ルートとして進めていきます。
※正解の場合、さとりとお燐の成長フェイズ時、少しだけボーナスを付与したいと思います。

249 :鈴仙奮闘記 ◆7FYDJhnnhM :2017/06/19(月) 00:45:26 ID:???
今日の更新はここまでです。
>>248のクイズですが、ガチガチなロジックとかは組んでませんので、
【】に抵触しない仮説はまだ残されていますので、それを元に気軽に頂ければ幸いです。
ちなみに、私が考えた答え及び理由については、>>248-249のトリップで作っています。

ちなみに作中に書けませんでしたが、【こいし、お空、モブの皆さんは犯人ではありません】。
推理にもならない読み当てクイズに近いものですし、
ちょっとした話題だと思って、本当に気軽に考えて頂ければ幸いです。

>>242
一旦乙ありがとうございます。
文章主体だと、どうしても更新ペースが更に落ちてしまいますね…
とはいえ試合主体だと、それはそれで今の更新速度では、展開が更に間延びしてしまう感があるので
バランスが難しいです。


本日も遅くまでお疲れ様でした。

250 :森崎名無しさん:2017/06/19(月) 02:11:30 ID:???
さとり様
>・【さとりが能力で読み取る限り、客室には矢車への害意を持つ者はいない】
>・【館の中には、今客室に居る以外の人間は存在しない】

消去法でさとりの能力で心を読んでないさとり様自身ということに
ただ、この場合はさとりなりの事情が大いにあるはずだろうけど

251 :森崎名無しさん:2017/06/19(月) 18:41:35 ID:???
矢車じゃなくて松山とか?
まぁ、一覧にないからさとり様な気がするが

252 :森崎名無しさん:2017/06/19(月) 19:28:57 ID:???
鈴仙奮闘記 ◆7FYDJhnnhM
これだ!この人だ!間違いない!

253 :森崎名無しさん:2017/06/19(月) 19:31:56 ID:???
>>252
確かに事件を起こした(書いた)人物だわなw

254 :森崎名無しさん:2017/06/20(火) 19:49:26 ID:???
リチャード

松山とサッカーの練習をしていて殺人タックルを食らわせちゃったから
そのあと松山は矢車に代わってから食堂で倒れた

255 :森崎名無しさん:2017/06/20(火) 20:12:42 ID:???
あー、松山を傷つけて矢車に戻ったなら矢車への悪意はないわな
誰でもできそうだけど

256 :森崎名無しさん:2017/06/21(水) 00:01:36 ID:???
>・ロリマー    被害妄想持ちで死亡フラグを立て、中盤あたりで順当に死にそうな人。
>・トーマス    影が薄いから犯人だと読者にメタ読みミスリードさせてから死にそうな人。
縦読みすると「ロト」……つまり犯人は伝説の勇者だったんだよ!

257 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/25(日) 19:08:15 ID:???
こんばんは、遅くなりましたが更新再開します。
今回のクイズの正解でしたが、犯人はさとりで、理由は自分自身の心を読んでいないから、でした。
>>248のトリップ #犯人はさとり、>>249のトリップ #自分の心を読んでない)
コメント頂いた方はありがとうございました。

>>250
参加ありがとうございました。伏線を回収しつつ、さとり様のヒロイン力を出していきたいですね。
>>251
松山も出て来る予定です。
>>252-253
そこまで考えてませんでしたw
「読者が犯人」「作者が犯人」あたりは既にネタが出ているみたいですね…
>>254
参加ありがとうございました。ただすみません、松山への害意は考えていませんでした。
>>255
そうですね。その辺りの描写も大事でしたね…
>>256
さとり様伝説の勇者ロト説

258 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/25(日) 19:09:25 ID:???
>さとり様

あたいは真面目に、犯人が誰かを考える。
まず、外部犯はいない。【館の中には、今客室に居る以外の人間は存在しない】。これは間違いないだろう。
次に、内部犯もいない。【さとりが能力で読み取る限り、客室には矢車への害意を持つ者はいない】。
……で。こうなると外部にも内部にも犯人が居ないって話になるんだけど。

「……いんや。一人だけ除外されてない人物がいる」

そして、あたいは……真面目に考えた結果、一番あり得ない選択肢に辿り着かざるを得なかった。
さとり様は、そんなあたいの内心を読んでくれたように優しく頷き。

「そう。……とどのつまり、これは推理ではなく茶番だったのですよ。お燐」
「――そんな。でも、一体どうして……?!」

世の中には知らない方が良い真実も沢山あるって言うけれど。
まさか、この事件の真相がそうだったなんて。

「でも、おかしいですよ。さとり様! だって、あたいは知っている。心を読む能力なんて無くたって、分かってた!」

だから、思わずあたいは叫びそうになっていた。

「さとり様。貴女はあの男に同情していた。周囲の悪意に絶望し、心を閉ざしてしまった矢車くんに!
 いいや、同情だけじゃない。それは共感や親愛の情にも繋がっていたし。何だったら――!」
「お燐」

これ以上は言わせないと、さとり様は静かに制する。そしてその代わりに、彼女は厳かに自白した。


「私は――矢車君を殺しました。いえ。凌辱などではなく……殺したのです。
 【私はここで、矢車想という人間を殺した】のです」

259 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/25(日) 19:10:34 ID:???
*****


〜???〜


こいし「そうだよ。矢車さんを殺したのは、お姉ちゃんなんだよ」

不意に声がして、さとりはページを捲る手を止めた。

さとり「……」

暗い室内には、手元に点けられた蝋燭くらいしか光源がなく、
恐らく自分の背後に居るであろう、その姿は見えない。

さとり「……ええ。漸く分かったわ。あんたがずうっと、どこに隠れていたのかも。
    そして……私が何故、このイギリスの地で、矢車君に導かれたのかも」

こいし「どうでも良いけどさー、お燐って推理小説のセンス皆無だよねぇ。
    大事な情報は書かない割に、自分が書きたいどうでも良い事には紙面を割きまくるし。
    エッセイストとか私小説とかまだしも、推理小説を名乗っててこれは最悪だよ」

さとり「それにはついては私も同意見だけれど。……今は、そうした楽しい会話をしている暇はないのよ」

260 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/25(日) 19:11:41 ID:???
さとりは、手元にある小説――いや、そう呼ぶにも本来ならば烏滸がましいレベルの紙束を一心不乱に読みふける。
愛しい妹との再会を祝うよりも、彼女はまず、贖罪を行う必要があったのだ。

さとり「私は……彼に。矢車君に会いたいと思っていた。だけど、それは間違いだった。だから私は――矢車君を殺すしかなかった」

こいし「うん。そうだったね。……でも、お姉ちゃんは自ら手を下す事が出来ず、病んでしまった。
    だから、お燐に頼んだんだよね。『お姉ちゃんが矢車さんを殺す筋書きの小説を作る』ことを。
    こうしたら、お姉ちゃんは自分の手を汚さずとも、矢車さんを殺す事ができるから。
    ほら。話してごらんよ。お姉ちゃんはなぜ、矢車さんを殺したかったのかをさ?」

さとり「…………」

こいしの話す内容に偽りはない。そう知っていたさとりは敢えて何も答えない。
いや。さとりは小説の続きを読む事で、こいしの問いかけに応じようとした。

261 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/25(日) 19:13:20 ID:???
*****


「そんな、さとり様が犯人だなんて。でも一体どうして、そんな事に……?」
「あの人は……変わってしまったわ」
「ええっ、矢車がですか? こんな迷惑な催しを開いてる時点で充分変わってるというか。
 ああいや、前から変わっていないっていうか」

この場の雰囲気を少しでも和らげるため、おどけるようにあたいはそう返してみせるが効果はない。
さとりは違うの、と言う代わりに首を振りながら、こう続けた。

「彼はもう、私の知る矢車君ではなくなっていった。……彼は私達の保護から離れ、人との関わりを思い出し。
 ――そして、完全なる調和を愛する好青年へと変貌していたわ」
「完全なる調和……ですか。なんかまた、前とは別な意味で胡散臭いですけど。
 でも、……そうか。さとり様は一人で会いに行ってたんですね。事件が起きる前、矢車に」
「ええ……そうよ。そして、事件は……その時に起きました」


さとり様は首肯する。そして、その時のやりとりを回想しつつあたいに話してくれた。



262 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/25(日) 19:15:38 ID:???
*****


こいし「そうそう。イギリス行きが決まったお姉ちゃんは、周囲のサッカー関係者の心を読み取って、
    松山くんも一緒にイギリスでサッカー留学してるって事を知ったんだったよね。
    で、お燐に内緒でコッソリ会いに行った。なるほどなぁ。現実とリンクしてるんだねぇ、この小説」

さとり「……そうよ」

ページを捲る手を止めないまま、さとりはぶっきらぼうに肯定する。
そうだ。そうでなくてはいけない。そうでなければ、自分は矢車を殺す事など、出来ないのだから。
少なくとも、自分の内心で――しかもお燐にお膳立てして貰った上で殺せなければ、さとりは永遠にこの牢獄から抜け出せない。
さとりは、意を決したまま次のページを読み始めた。


*****


「やあ、さとりさん。俺の事を心配して来てくれただなんて、嬉しいな」
「……え?」

一人でコッソリ矢車に会いに行ったさとり様は面喰ったらしい。
ボロボロの衣服で隙あらば自分を罰しようとする矢車が……なんか、違う。目の前に居たのは、完璧を愛する、一人の好青年だった。

「ハハ、やっぱり驚くよなァ、前の俺を知ってるさとりさんじゃあ。
 でも俺、変わったんだ。あれから全日本に戻り、兄弟……松山と共にサッカーの腕を磨き、
 そして一度は嫌われた周囲の信頼を再び取り戻せた。それから、俺は気付いたんだ。
 サッカーとは調和……完璧なる調和が無ければ成り立たないってさ」
「そ、そうですか……」

昔みたいに、意味不明な彼をボロクソにけなしてやりたい。そして彼の不器用さと誠実さを理解してあげたい。
そう思っていたさとり様は、彼の成長を前に……少しの安心と、それ以上の寂しさを感じていた。

263 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/25(日) 19:16:41 ID:???

*****



こいし「あっ、ここは現実とは違うね。だって、実際にヨークシャーのクラブハウスに行ったとき、
    松山くんは自分の中の矢車さんの人格を取り込んでいたんだからさ。
    パーフェクト・ハーモニーがどうとかみたいな性格は一緒だけど、この違いは何を意味しているのかな?」

さとり「それは私の心の弱さ……かしら。私の心の地獄に共感し、同じ視線から歩いてくれる友がもう居ない。
    その事実を、受け入れられなかった。
    矢車君はまだ、松山君の中に居る。いて欲しい。そんな願望を、お燐は作中に反映してくれたのだと思うわ」

こいし「ふうん。なんかややこしいね」

姉の苦しみに対して、妹はそっけない。しかし、それも仕方がない。
何故ならば――

さとり「矢車君が居ない現実と、矢車君が居て欲しいと願った私の空想。
    そのギャップを一度埋めてくれたのが、こいし。貴女の存在だった」

こいし「そうだよ。私はイマジナリーフレンドの妖怪。心の弱かった松山くんが、自身の中に孤独なヒーローを生み出したように。
     お姉ちゃんは、自分のヒーローだった人の抜け殻に、再び自分のヒーローの役割を被せようとしたんだよね。
     勿論、そんな事は到底できないんだけど。この私が居るなら話は別だもん」

小説と違い、現実では松山光は松山光であり、矢車想など存在しなかった。
当たり前だ。ここが幻想郷であるならともかく、人間の少年の願望がこの外界で形を取れる筈がない。
しかも、松山光は現実に向き合い、現実で自らを大きく成長させていた。――借り物の人格・矢車想を必要としない程に。

さとり「だから私は……あの時、願ってしまった。『もう一度、あの人に――矢車君と、話したい』と。
    それが、最も抱いてはならない願いだと知っていながら」

264 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/25(日) 19:17:43 ID:???


*****


「私は安心しながらも、何だか、居場所が無いという感覚を覚えていました。
 そしてそれは、単に彼が成長したからではなかった」

チャリンと音がして、さとり様の手から何かが落ちる。それはゴテゴテしたシルバーの装飾がついた、ネックレスだった。

「フフ……笑えるでしょう、お燐? これ、私が矢車君への手土産として購入したのよ?
 人から嫌われる事を厭わないサトリ妖怪が、特定の一人に好意を持って貰いたいと思って、こんな物を買うなんて」

そもそもこんな中二的なデザインのネックレス買うんじゃねーよ貰った人困るだろとか、普段なら突っ込めるだろうに。
自嘲的な笑みを浮かべるさとり様を、あたいは全く笑えなかった。

「だけれど、それは必要無かった。その理由は……」

さとり様はチラリとベッドで伏せる矢車の手元を見る。そこには銀色の指輪があった。
その意味を、さとり様の内心を、誰がそれ以上追求できようか。


265 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/25(日) 19:18:44 ID:???
*****


こいし「現実の松山くんは、藤沢さんって女の子とよりを戻していたんだっけ。
    こりゃあますます、矢車さんって存在は過去の物になったと思うよね。お姉ちゃんも。
    お姉ちゃんが好きだったヒーローのお人形は、もう要らないって捨てられたようなモンだもの」

さとり「でも、思えばそれが一番決定的な理由だったかもしれない。
    松山くんの輝かしい成長を見れば見る程、私の理解者だった矢車君は消えていくような気がして。
    ――それは単なる、私のエゴに過ぎないのに」

こいし「松山くんの現実逃避用の一人格に過ぎなかった矢車さんが、お姉ちゃんにとっては大事な意味を持ってたんだよね。
    そりゃあ仕方ないよ。――で、この後小説のお姉ちゃんは。そして現実のお姉ちゃんはどうしたのかな?」

さとり「……現実の私は、マンチェスターのGKとして。そして松山君は、ヨークシャーのMFとして。
    練習試合を行う機会があった。そこで、私の願望は、こいしを媒介に暴走しました」

小説はいつの間にか、最後のページまで到達していた。さとりはそれを読みながら、彼女の本来の『今』を思い出す。



266 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/25(日) 19:20:23 ID:???

*****


「私は……あの時の彼に戻って欲しかった。だから、未練がましくも、泣きながら懇願しました。
 勿論、彼にとっては、そんな懇願など困るだけだと言うのに。
 混乱した私は、やがて矢車君に詰め寄り、争いとなって――」
「それで……矢車は重傷を負ってしまった。って事ですかい……!?」

さとり様は――目に涙を溜めながら頷いた。……それは、悲しい事件だった。
一人の孤独な少女の未練が。光を掴んだ少年への。そして、それを称賛する人間への嫉妬が生み出した悲劇。
普段は口が止まらないあたいですら、目を伏せ俯く事しかできなかった。
しかし。パンドラの箱を開いた後には、希望も残されていた。さとり様は――最後にこう小さく、しかし、力強く呟いた。

「松山君。お燐。……そしてこいし。ごめんなさい。私はもう、過去には縛られない。
 この過ちを最後に――私も、光を掴んでみせるから」


                                                             (了)

267 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/25(日) 19:21:33 ID:???


*****


実況「お〜〜っと! これは一体どうした事か!?
    新技『パーフェクトイーグルショット』で貴重な1点を挙げた松山選手、突然頭を抱えて苦しみだす!
    そして不思議な事に、その身体まで大きく変化して……!?」

矢車「今。俺の事を笑ったのは誰だ……?!」

咲夜「!? あれは、地霊殿サブタレイニアンローゼスに居た飛蝗の妖怪……!」

さとり「……ぁ。矢車、君。私……もう一度、話……し……」

フラリ……バタンッ!

お燐「さ、さとり様っ!? どうしてあの人がこんな所に……って、さとり様ーっ!?」

実況「そして同時に、今しがたゴールを奪われたさとり選手も倒れる! 審判が笛を吹いたため、
    試合はハーフタイムとなりましたが、一体、大丈夫なのでしょうか〜〜!?」

矢車「俺は……光を認めない。真っ暗闇の地獄の中で、薄汚く永久を生きる。さとり……お前は俺の妹になれ……」



268 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/25(日) 19:23:39 ID:???

――そうだ。
そうだった。
自分の心を投影した薄暗い牢獄の中、さとりは漸く思い出した。そして、強く自覚した。

さとり「小説では、私は矢車君を殺す事が……彼への未練を断ち切る事ができた。
    だけど……私は、現実の矢車君も、殺す必要がある。次はお燐の小説でじゃなく、自分自身の手で……!」

こいし「――お燐は頑張ってくれたよ。心も読めないのに、誰よりもお姉ちゃんの事を良く知っているから。
    だから、お姉ちゃんの心を映した小説を書く事が出来た。……文才はないっぽいけど。
    でも、それだけじゃあ、お姉ちゃんの無意識に潜む未練は倒しきれなかった。
    だからやっぱり――最後は、お姉ちゃんが矢車さんを殺してみせて!!」

さとり「ええ。……どうやらお燐には、どうやら大きな借りが出来たみたいね」

こいし「お姉ちゃん。今、試合は前半終了時点で0−1。
    味方にはお燐と、紅魔館の助っ人が居るけれど、やっぱり矢車さんはメッチャ強い!
    GKのお姉ちゃんが頑張らないと、この試合負けちゃうし。
    矢車さんも……私も、ずっとこのままになっちゃうかも! だから……頑張って!」

こいしの――妹の呼びかけがだんだんと薄くなり。
自分の未練という身勝手な動機から妹を犠牲にし、矢車を生み出した自分を罰する為に造った牢獄は、
少しずつ白んでいく。

さとり「何が……『俺は自分を罰する事にした』……ですか。自分で自分を鎖に縛って自己満足だなんて。
    ――キモいんですよ。自分を罰するんだったら、自分の殻に籠るんじゃなくって……!」

……光を掴んだ一人の少年の為にも、妹の為にも、さとりは自分の罪を、自ら罰しなくてはいけない。
しかしそれは、牢獄で小説を読むという逃避であってはならない。


さとり「私は戦います。そして……光を掴んでみせる! 小説ではなく、この現実世界で……!」

269 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/25(日) 19:29:54 ID:FJErg/s6


*さとりの「とめます!」(1/2でセーブ+2)が、
  「光を掴みます!」(1/2でセーブ+3(敵リード時はセーブ+4))に進化しました。











――――――――――――――――――――――――――――――――
……と、言ったところで一旦ここまでにします。余力があれば、また今夜更新したいです。
試合描写の多くは省く予定ですが、矢車VSさとりの対決判定を入れたいと思っています。
大分時間をおかけしましたが、さとりの章もクライマックスに入ったので、もう少しで鈴仙の章に戻れると思います。

270 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/25(日) 19:44:10 ID:???
参考として、現在のさとり&お燐の能力を再度貼っておきます。
【イギリス派遣メンバー 現時点での能力値】
選手名   ド  .パ シ タ  カ .ブ  せ  総  高/低 ガッツ
さとり    49  48 48 48 48 47 54  342 2 / 2  775 セーブ力54
お燐    ..53  54 51 51 53 50 47  359 1 / 2  730


〜必殺技・スキルリスト〜
   さとり
パンチング59、キャッチ56
所持中のフラグ:なし
光を掴みます!(1/2でセーブ+3(敵リード時はセーブ+4))
スキル・覚妖怪(PA内のシュートについてセーブ+5、一対一+5、読み違え発生しない)
スキル・とびだし+2
スキル・一対一+3
スキル・想起(相対する選手の知り得る技をコピーして使用可。その技に使用するガッツの1.5倍を消費)

    お燐
所持中のフラグ:サイドプレイヤー
キャットランダムウォーク(1/4でドリブル+5)
キャッツウォーク(1/4でドリブル+3)
スプリーンイーター(シュート+5)160消費
火焔の車輪(1/4でタックル+3、吹飛2)
ゾンビフェアリーカット(1/4でパスカット+3)
ゴーストブロック(1/4でブロック+4、コーナーキックの時は+6)100消費、
ゴーストタウン(1/4でブロック+6、コーナーキックの時は+8)150消費を習得しました。
スキル・サイドアタック(ライン際でボール所有時、全能力+2)

271 :森崎名無しさん:2017/06/25(日) 21:46:25 ID:???
一旦乙です
なんて苦々しいお話だ……お口直しとGMさんへの差し入れに甘いの出ろ!
タブクリア

272 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/25(日) 22:07:36 ID:???
更新再開します。
>>271
乙ありがとうございます。長文なのに読んで感想をいただけるのは大変うれしいです。
長文を投下するのはやはりドキドキしますので…
タブクリアありがとうございます。なんか甘そうで良かったです。

参考としてこの試合のフォーメーション図を置いておきます。

−−@−− @トーマス
−−A−− Aバクスター
C−D−B Cリカード Dマクニール Bブランク
−−−−− 
E−I−G Eケント I矢車 Gジョンソン
−−−−−
−−−−− 
F−H−J Fカーサー Hテル Jジョーンズ
ヨークシャー 4−3−3
マンチェスター 3−5−2
−−−−−
−J−H− Jスコット Hバーナード
−−−−−
G−I−F Gお燐 Iアレン Fテイラー 
−D−E− Dモートン E咲夜
B−A−C Bターナー Aアンダーソン Cマーチン 
−−−−−
−−@−− @さとり


273 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/25(日) 22:08:49 ID:???

ピィイイイイイイイイイイイイイイイイッ!

実況「さあ、後半戦の開始です! 前半終了前に倒れたマンチェスターのさとり選手は……復活!
    後半戦も続投のようです!」

お燐「(さとり様。あたいの書いた小説……読んでくれたんだね)」

さとり「お燐……いえ。何かを言うのは後です。さあ、矢車君に勝つには、あんたの攻撃力が大事なんですからね」

お燐「言わずもがな、ですよ。さとり様がミスっても、このあたいが取り返してあげます!」

さとり「本当に一言の多い子ね……。大丈夫、私はもうミスりませんので」

テイラー「頑張ってくれよ? なんせこの俺達マンチェスター対ヨークシャーの試合、
      何故かイングランド中の名選手が観戦しに来てるんだ。恥ずかしいプレイはできないんだからな!」

咲夜「微力ながらも、私も居るわ。いつでも頼って下さいね?」

さとりは思い出す。自分はマンチェスターの一員としてチームに参加し、修練を積み。
そして今日、松山が率いるヨークシャーとの練習試合に臨もうとしていたのだ。
周囲を見渡して状況を確認し。さとりは……力強く宣言した。

さとり「矢車君は私が止めます。皆さんは、全力でゴールをもぎ取ってください!」



274 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/25(日) 22:10:51 ID:???


*****


矢車「――眩しいんだよ。お前は……!」

グワァァァッ!

……それから、さとりの出番が来たのはすぐだった。
圧倒的な肉体能力でお燐を、テイラーを、そして助っ人の咲夜を突破した矢車は、
ペナルティエリア内で大ジャンプ。センタリングで上がって来たボールを思い切り叩き付け――。

矢車「ハイパー・ホッパーキック……」

ドゴオオオオオオオオオオオンッ!

実況「で、出た〜〜! 前半途中に謎の変身を遂げた松山選手もとい、矢車選手!
    長身に白髪をはためかせ、昔ながらの特撮ヒーローの如き大技を繰り出す!
    さとり選手、これを止められるのか〜〜〜!?」

さとり「(彼の人格は、こいしを媒介にして構成されている。そしてこいしの人格を私は読む事ができない。
     故に、PA内と言えどこの勝負は全くのアドバンテージはない! 全力で止めなくては……!)」

275 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/25(日) 22:13:45 ID:???


先着3名様で、

★矢車→ハイパーホッパーキック 62 ( ! card )( ! dice + ! dice )=★
★アンダーソン→ブロック 52 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+1)=
 マーチン→ブロック 52 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+1)=★
★さとり→パンチング 59 (! card)(! dice + ! dice)=★

と書き込んでください。カードやダイスの結果で分岐します。

【シューター】−【キーパー】
≧2→矢車の「ハイパーホッパーキック」がさとりを制する!
≦1→さとり、矢車の影に勝利する!
【補足・補正・備考】
矢車の「ハイパーホッパーキック」には吹飛係数3があります。
さとりのマークがダイヤ・ハートで、「光を掴みます!(+4)」が発動します。
矢車のスキル・無意識の仮面により、さとりのスキル・覚妖怪は無効となります。


*止められない場合でもストーリーは進行しますが、止められた場合はほんのすこしボーナスがあります。

276 :森崎名無しさん:2017/06/25(日) 22:15:05 ID:???
★矢車→ハイパーホッパーキック 62 ( クラブ9 )( 5 + 1 )=★

277 :森崎名無しさん:2017/06/25(日) 22:17:46 ID:???
★アンダーソン→ブロック 52 ( スペード3 )( 5 + 3 )+(人数補正+1)=
 マーチン→ブロック 52 ( クラブ9 )( 1 + 4 )+(人数補正+1)=★

278 :森崎名無しさん:2017/06/25(日) 22:19:58 ID:???
★さとり→パンチング 59 ( スペード3 )( 5 + 3 )=★

279 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/26(月) 00:31:51 ID:???
★矢車→ハイパーホッパーキック 62 ( クラブ9 )( 5 + 1 )=68★
★アンダーソン→ブロック 52 ( スペード3 )( 5 + 3 )+(人数補正+1)=61
 マーチン→ブロック 52 ( クラブ9 )( 1 + 4 )+(人数補正+1)=58★
★さとり→パンチング 59 ( スペード3 )( 5 + 3 )=67★
≦1→さとり、矢車の影に勝利する!


ゴオオオオッ……ドガァッ、ドガァァッ!

アンダーソン「ぐわぁぁぁっ!」

マーチン「さっきのマツヤマってヤツよりも、パワーが上がってやがる!」

――超高度から連続で撃ち落とされる矢車のキックを前に、
マンチェスターのDF陣はなす術もなく吹き飛ばされる。

矢車「さとり……お前には光は似合わない……俺と一緒に地獄に堕ちよう……」

さとり「ふふ。プロポーズのつもりでしたら、お生憎と三流以下ですね。
    ――そんな謎な価値観を押し付けて来る男なんて、断固お断りです!」

バァァァッ! ガシイイイイイッ!

そして、ボールと共に矢車は落下し、さとりに対して愛ではなく地獄を囁く。
ずっと聞きたいと思っていた暴力的なネガティブ発言にさとりは薄く微笑むも、
しかしそれには屈せず、力強く飛び出してボールを押さえつける。

矢車「何故、お前は光を掴みたがる? 希望など持っていても、どうせロクな事にならないと言うのに……」

さとり「ですが、貴方は……いえ。松山君は光を掴んでみせた。 だったら、私もそれに続こうとして何が悪いのですか!?」

280 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/26(月) 00:32:57 ID:???
堕ち行く矢車と、天を仰ぎ見るさとり。ボールを挟んで二人の思想は対立する。

さとり「……いえ。確かに私は地底と地上の架け橋を望みながらも、一方で卑屈さと自堕落さを捨てられていなかった。
    貴方の影が未だこうしてここに居るのも、そんな私の未練が根強い証拠です。
    ですが――私を理解してくれているお燐の為にも。こいしを私の勝手な願望による拘束から救い出す為にも。
    私は、光を掴まなくては……!」

矢車「他人の為に光を掴む……? どうせすぐに裏切られて地に堕ちる事が目に見えているというのに……!
    どぉせ俺達みたいな嫌われ者は、虐げられるのが丁度良いのさ……」

さとり「昔の……いえ、少し前の私だったら、その言葉に甘えていたでしょう。
    ですが、今はもう引けません。ここまでされて、もう引けるもんですか!」

グッ。ググググッ……!

しかし、拮抗した状態は長くは続かない。勝負の明暗はどちらかに傾きつつある。
そして今回の場合――勝負をしたのはさとりの精神力だった。

矢車「なにィ……? ここまで来て、まだ諦めないだと……?」

さとり「――私は、貴方の言うどん底から、光を掴んでみせる……!」

――本当は、あなたと一緒に光を掴みたかったのだけれど。
その言葉を抑えながら、さとりは丁寧にシュートの威力を減衰させていき。

グッ……バチイイッ……!

矢車「……!」

実況「さとり選手、力技で矢車選手のパワーシュートを……防ぎ切った〜〜!
    あの小さい身体で信じられません! 恐るべき力強さです!!」

281 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/26(月) 00:34:01 ID:???
観客「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」

……さとりは、自身の未練と弱さの象徴に勝利した。
彼女は、過去の想い出を克服し、光を掴む為の第一歩を踏み出した。
シュートに失敗し、よろめきながら地面に降り立つ矢車を前にして。

さとり「矢車君。貴方は――私の、思い出の中でじっとしていてください」

矢車「それで良いさ。無理に会おうとせずとも、そうして思い続ける限り。……俺達は、永遠に一緒だ」

二人は、それぞれに別れの言葉を告げる。それはかつて矢車が地霊殿を離れた時のような、
一時の別れを示唆するものではない、重く厳然として離別を意味する。
しかし、それにも関わらず、二人の表情は穏やかで……かつ、希望に満ちている。

カッ! ゴオオオオオオオオオオオッ!

そうして、矢車がさとりに対して静かに微笑みかけた瞬間。辺りは薄白い光に包まれた。
松山の身体を覆っていた地獄の魔鎧が剥がれ、大気中に拡散し、やがて虹色のオーロラへと昇華していく。

お燐「うわぁ、綺麗……! 試合中だけど、見入っちゃいますね!」

さとり「……そう言えば、あの人が言ってたわね。いつか、白夜を見に行きたいって。
    それは、こんな空の事だったのかしら……」

矢車想は松山光が生み出した、現実逃避の為の一人格。松山が光を掴んだ今は既に存在しない。
さとりの願いは彼との再会であり、それは果たされたが……それを歪な願いと理解したさとりは、
最後には自分の力で再会した友人を再び白夜の葉てへと消し去った。
しかし、そんな悲しい物語であったにも関わらず――さとりの表情には後悔はなかった。何故なら。

282 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/26(月) 00:37:16 ID:???

さとり「……例え。貴方の存在が幻想であったとしても。私はその幻想に救われた。
    ですから、例え思い出の中にあり続けるとしても、私は決して貴方を忘れません。
    そうすれば――私達は、永遠に一緒。ですからね」

彼女はもう、地獄の底であっても、希望を持ち続け――そして、光を掴む術を身に着けていたのだから。

お燐「さとり様。永遠に一緒なのは矢車だけじゃありませんぜ。あたいだって、永遠に一緒です。
    なぜって、さとり様が死んだら、死体は持ち去って永久保存しちゃう予定でしたしね」

さとり「あんたは元々死体にしか興味が無いんでしょうに。――いえ。本心は言わずとも結構、分かっているのだあら。
    ……お燐。貴女にも感謝しているわ。本当にありがとう」

お燐「フフフン。素直なさとり様だなんて、珍しいですねぇ〜。その言葉、墓まで持って来ますよ?」

――そして、そんな彼女を常に案じ、支え続ける存在が居たのだから。

実況「え、えーー……っと。只今、オーロラが発生したため、収まるまで暫く、試合は中止いたします!
    観客の皆さん! 騒がないでください! 異常気象は暫くしたら収まるとの見込みです」

リチャード「おいおい、信じられねぇぜ。いつからヨークシャーのサッカーはサーカスになった?」

ロブソン「……だが、強敵が居たという事実には変わりない。今回の観戦は収穫があった」

ロリマー「お、俺のシュートだって負けちゃいねーぞ!?」


さとり「……あぁ。光が眩しい。けれど……眩しいのも、たまには悪くはありませんね」

白昼の燐光に心を奪われ騒然とするスタジアムを尻目に、さとりとお燐。
地底の主従は、手のひらを掲げて、空に浮かぶ光を掴んでみせた。

283 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/26(月) 00:40:25 ID:sKPDhnvk
――と、言ったところで今日の更新はここまでにします。次回はエピローグ兼さとりとお燐の練習フェイズ2回目(ラスト)に入りますが、
進行の円滑化の為、先に投票を行いたいと思います。(さとりとお燐の能力値は>>270参照)

☆さとりの練習コースを選んでください。
 先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

A:地底のスーパーグレートゴールキーパーコース
  コース概要:安定したセーブ力を誇る、地底のスーパーグレートゴールキーパーを目指します。
          PA内における高いセーブ力は勿論の事、強力なフィジカルや一対一における読み合いの強さも活かせる、
          ハイクオリティなプレーヤーを目指し――「ひ弱なさとり様がフィジカルww」……ですか。聞こえてますよ、お燐。
  主な上昇能力:☆せりあい、セーブ力、ガッツ、必殺セーブ(自動発動・ガッツ消費無)

B:地底のスーパーがんばりゴールキーパーコース
  コース概要:爆発的なセーブ力を出せる、地底のスーパーがんばりゴールキーパーを目指します。
          フィジカルは覚妖怪としての能力があるから、二の次でも構わない。
          それよりも敵の必殺シュートをエレガントにふせ――「さとり様のガッツだと、すぐ息切れしますよ?」
          ……ですか。わ、分かってるわよ!
  主な上昇能力:☆セーブ力、ガッツ、必殺セーブ(選択発動・ガッツ消費有)

C:地底のスーパー読心ゴールキーパーコース
  コース概要:覚妖怪としての才能を最大限に生かす事を目指します。
          PA内における高い守備力は勿論、想起技を活かしたオーバーラップも出来るトリックスターに!
          ――「うーん。要するに基本的なGKは二の次、って事ですか?そりゃちょっとマズいんじゃ……」
          ……ですか。や、やっぱりお燐もそう思う?うーん……。
  主な上昇能力:セーブ力、せりあい、スキル(一対一、想起関係)、フィールダー能力

<参考:コース練習について>
・☆印は伸びやすい項目、△印は伸びにくい項目、?印は運で伸びが大きく変わる項目です。
 (能力値が高くなるにつれ、☆印が消える、△印が出来るなどが起き、伸び辛くなります。)
・コース練習では、能力値に加え、能力に応じた技の『フラグ習得・回収』も行われます。
・能力値の基準は大体、53くらいが世界でそこそこ、55くらいが世界でもかなり強い、
 57になると世界トップクラス(あるいはトップ)です。(能力値限界は57です)

284 :森崎名無しさん:2017/06/26(月) 01:36:23 ID:YSKRzbBQ


285 :森崎名無しさん:2017/06/26(月) 01:41:46 ID:Yt6Znly2

乙でした、兄貴……ギムレットには早すぎるよ

286 :森崎名無しさん:2017/06/26(月) 11:10:45 ID:YSKRzbBQ


287 :森崎名無しさん:2017/06/26(月) 11:11:47 ID:YSKRzbBQ
っと、すいません、誤爆しました
>>286は無視してください

288 :森崎名無しさん:2017/06/26(月) 11:11:54 ID:+G+PGw9I
A

289 :森崎名無しさん:2017/06/26(月) 11:17:38 ID:???
さとりはAに特化になったか
にとりは必殺セーブ型にして差をつけるのも面白いかな?

290 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/27(火) 00:05:50 ID:JoEvnqmM
〜エンディング〜

*****


――そんなワケで書き上がったあたいのネオ本格推理小説・『サトリピア連続殺人事件』は、
イギリスの栄誉ある推理小説コンクールで賞を総ナメ……するどころか、なんと一次予選すら通過しなかった。

「当たり前でしょう。まず、タイトルがおかしいですし。サトリピア要素も連続殺人要素も無かったじゃないの」
「いやぁ。これはアレですよ。ミスリードっていうか、タイトルから読者を騙していくスタイルっていうか」
「どう見てもミスリードじゃなくて、あんたの気まぐれだってのがバレバレよ……」

矢車を巡る一連の事件を終えてもなお、さとり様はいつも通り愛想が悪い。
そんなんだから皆に嫌われるんだと思うけどな。何だかもったいないよ。
――と、そんなあたいの心が伝わったのだろうか。さとり様は少しだけ表情を緩めて。

「けれど。まぁ……始めて小説を書いた割には、良く出来てるんじゃないかしら?
 いきなり賞を目指すのは早計だけど、千里の道も一歩から。
 このまま書きたい事を、伸び伸びと書いていくこと。それが、上達の秘訣とも言うし」

比較的優しい笑顔でそう言ってくれた。やっぱり、前と比べて変わったかも。

「でも、イギリス旅行もあと僅かですねぇ。次はブラジルだっけか。
 あの病院のお姉さん、元気にやってるかなぁ」
「病院のお姉さん……鈴仙さんの事ですね。私も、あの子の事は嫌いじゃありません。
 いつもひた向きで一生懸命なのは、良く伝わって来ますから。……どこかの誰かと違ってね」


291 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/27(火) 00:07:41 ID:JoEvnqmM

――前言撤回。やっぱりこのお方の皮肉屋毒舌っぷりは、そう簡単に治るモンではない。
まぁ。その内心が分かっている身としては、可愛いんだけれど。
寂しがりやで構われたがり。だけど人と接する事は苦手。そんな不器用さが、さとり様の良さなんだから。

「……………」

……イタタ、足踏まれた。

「――そ、そういや。あの試合からの練習はどうでした? 安定型のGKを目指して、
 ひたすらフィジカルトレーニングに励んだとか聞いてましたけど……」

こうなったら話題を逸らすしか、赤面めんどくさモードのさとり様から逃れる術はない。
そしてさとり様もこのまま引きずるのはもっと恥ずかしいと踏んだのか、
これまでの会話もあたいの内心も無かった事にして。

「そうですね。……ええ。私もいくつか収穫がありました」

――と、練習の成果を語って下さった。

292 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/27(火) 00:10:05 ID:JoEvnqmM
先着2名様で、

★さとりのせりあい特訓→ ! dice + ! dice +(ボーナス+1)=
 さとりのセーブ力特訓→ ! dice + ! dice +(ボーナス+1)=★
★さとりの最大ガッツ特訓→ ! dice + ! dice +(ボーナス+1)=
 さとりの必殺セーブ特訓→ ! dice + ! dice +(ボーナス+1)=★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

せりあい特訓→10以上でせりあい+1、スキル・とびだし+5習得(既存のスキル・とびだし+2が成長)
          5以上でせりあい+1、スキル・とびだし+4習得
          2以上でせりあい+1、スキル・とびだし+3習得

セーブ力特訓→10以上でセーブ力+2、スキル・PKストッパー習得
          5以上でセーブ力+2
          2以上でセーブ力+1

最大ガッツ特訓→10以上でガッツ+75
           5以上でガッツ+50
           2以上でガッツ+25

必殺セーブ特訓→10以上で「光を掴みます!」の威力+1
           5以上でフラグ習得

*矢車に勝利したため、さとりの全判定にボーナス+1がついています。

293 :森崎名無しさん:2017/06/27(火) 00:11:31 ID:???
★さとりのせりあい特訓→ ! dice + 3 +(ボーナス+1)=
 さとりのセーブ力特訓→ ! dice + 2 +(ボーナス+1)=★

294 :森崎名無しさん:2017/06/27(火) 00:13:06 ID:???
★さとりのせりあい特訓→ 6 + 3 +(ボーナス+1)=
 さとりのセーブ力特訓→ 1 + 3 +(ボーナス+1)=★

295 :森崎名無しさん:2017/06/27(火) 00:14:53 ID:???
★さとりの最大ガッツ特訓→ 5 + 2 +(ボーナス+1)=
 さとりの必殺セーブ特訓→ 3 + 4 +(ボーナス+1)=★

296 :森崎名無しさん:2017/06/27(火) 00:30:52 ID:???
ボーナスが上手く活きたね

297 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/27(火) 00:37:47 ID:JoEvnqmM
今日の更新はここまでにします。
描写に先立って、今度はお燐の成長プランも事前に投票したいと思います。(お燐の現能力は>>270

☆お燐の練習コースを選んでください。
 先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

A:ザ・コラプション−サイドアタッカーコース−
  コース概要:元々得意だった、サイド際の攻撃力上昇に特化したコースだっけか。
          ドリブル、シュート、パス。この三点に絞って爆発的に強くなっちゃうよ!
          ……元々スカスカだった守備はとんでも無い事になりそうだけど。ま、別に良いよね?
  主な上昇能力:☆特殊スキル(サイド際の攻撃能力強化)、☆ドリブル、☆シュート、パス

B:ライ・イン・ピース−サイドバックコース−
  コース概要:サイド際の職人になるべく、サイドバックとしての能力も身に付けちゃうよ。
          元々の伸びしろもあるから、全体的に万遍なく能力を鍛える事ができそうかなぁ。
          ……器用貧乏?良いんだよ、サイド際では器用万能になれるから!
  主な上昇能力:☆特殊スキル(サイド際の守備能力強化)、☆タックル、☆パスカット、☆ブロック、ドリブル、パス、シュート

C:ビー・オブ・グッド・チアー−運び屋コース−
  コース概要:サイド際に囚われず、ボールを下から上まで運ぶ事に特化してみようっと。
          タックルやパスカットでボールを奪い、ドリブルやパスでボールを運ぶ。
          で、アシスト成立時、味方のシュート力を上昇させる。それに必要な体力も磨く。
          自分で決めたりブロックしたりは出来ないけれど、一定の需要はあるよね?
  主な上昇能力:☆特殊スキル(アシスト○)、☆ドリブル、☆パス、☆タックル、☆パスカット、☆最大ガッツ

<参考:コース練習について>
・☆印は伸びやすい項目、△印は伸びにくい項目、?印は運で伸びが大きく変わる項目です。
 (能力値が高くなるにつれ、☆印が消える、△印が出来るなどが起き、伸び辛くなります。)
・コース練習では、能力値に加え、能力に応じた技の『フラグ習得・回収』も行われます。
・能力値の基準は大体、53くらいが世界でそこそこ、55くらいが世界でもかなり強い、
 57になると世界トップクラス(あるいはトップ)です。(能力値限界は57です)

298 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/27(火) 00:55:13 ID:???
>>285
乙ありがとうございます。
この台詞の元ネタの本は読めてませんが、さとり様と矢車には大人なハードボイルド感があってほしいですね。
>>289
さとりはPA内で滅法強い代わりに、基礎的なセーブ力やせりあいの限界がやや低めになっています。
にとりの成長プランについては、大技GKの他にも、さとりと同時運用できるDF特化という選択肢もあると思います。
この辺りで迷って頂けるようなバランスを組んでいきたいですね。
>>296
これでさとりのPA内飛び出し力は67、パンチングは61(PA内では66(1/2で+3か+4))になりましたね。
本スレの才レベルに換算すれば、PA内では常時威力85〜89のセーブ値が出せる化け物っぷりです。
一対一はもっとすごいです。コインブラ君でも負ける確率の方が高いです。

299 :森崎名無しさん:2017/06/27(火) 01:21:44 ID:86+ifRpw

乙です

300 :森崎名無しさん:2017/06/27(火) 10:28:47 ID:y2kd8zy6


301 :森崎名無しさん:2017/06/27(火) 13:07:50 ID:JGyRcXwE
B

302 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/28(水) 00:02:40 ID:SgxRIZBU
★さとりのせりあい特訓→ 6 + 3 +(ボーナス+1)=10
 さとりのセーブ力特訓→ 1 + 3 +(ボーナス+1)=5★
★さとりの最大ガッツ特訓→ 5 + 2 +(ボーナス+1)=8
 さとりの必殺セーブ特訓→ 3 + 4 +(ボーナス+1)=8★

「……そうね。とはいえ、体格もあるから、純粋な筋肉はあれ以上付かなかったわ。
 だけど、体幹のバランスを整えることと、とびだす時のポジショニングを理論立てて学習出来たのは大きかった。
 ――これなら、DFの人数が多い時は、自らとびだしてボールを奪う事も選択肢に入りそうです」
「成程。確かに言われてみれば、何となくガッシリしたような気もしますね。今のさとり様ならゴリラの群れに入っても違和感ないですよ」
「だから、なんであんたはいつも表現が大袈裟かつ余計なのよ。
 はぁ。紅魔館のメイドはあんなに瀟洒なのに。ウチの従者と来たらいい加減だし、主を敬う気はゼロだし……」

さとり様はわざとらしく溜息を吐く。これが凡百の従者だったらここで謝罪するなり靴を舐めるなりするだろうが、
あたいは別に何も気にしない。……いやいや、あたいが凡百以下のクソ従者って意味じゃないよ。
つまりあたいは、日頃のながーい付き合いのお蔭で、さとり様限定で読心能力を身に着けているという話だ。

「『でも、そんないい加減なお燐が傍に居てくれたからこそ、私は今こうして前を向いて居られるのよね』
 ……ですか。ふむ……照れますぞ」
「! お……お燐め。……地霊殿に帰ったら、灼熱地獄の燃料にしてやるんだから」

せっかくだから、物真似しながらさとり様の内心を朗読してみた。
(さとり妖怪は心を読むだけじゃなく、その内容を朗読してワンセットと聞いた事がある)
……こんな舐めた態度に対し、妖精レベルの罵詈雑言しか返せない。つまりこれは、やっぱり図星なのだろう。
悔しそうな視線を向けながら、さとり様は雑に練習成果を総括して、会話を強引に終わらせた。

「――話が脱線しましたけど。私はフィジカルを鍛えました。上手くいきました。ほら、これで良いでしょ?」

*さとりのせりあいが+1されました。54→55
*さとりがスキル・飛び出し+5を習得しました。(スキル・飛び出し+2はスポイルされました)
*さとりのセーブ力が+2されました。54→56
*さとりの最大ガッツが+50されました。775→825
*さとりが必殺セーブフラグを習得しました。

303 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/28(水) 00:04:08 ID:SgxRIZBU
「――で。かくいうあんたはどうなのよ。ここまで散々私を弄って来たんですから。
 さぞかし有意義なサッカー生活を送って来たんでしょうね」
「ええ、ええ。勿論ですとも。あたいがサッカーそっちのけでイギリス観光を楽しむような、
 そんじょそこらのチャラチャラした駄猫に見えますか!?」
「はい」
「むぐ。言いますねぇ、さとり様も」

仕返しだと言わんばかりに嫌味にニヤつくさとり様。だがしかし、この程度で笑顔を凍らせるあたいではない。
死体が微笑むのと同じように、あたいは笑顔を絶やさないのがモットーなのだ。

「じゃあ、こっちも報告しますね。あたいの成長っぷりに、びっくらこかないでくださいよ?」

と、取りあえず(相手が相手なだけに)100%見え見えのハッタリをかましてみたは良いものの。
さて。練習はどんな塩梅だったっけ。サイドバック路線を目指して練習に明け暮れたのは覚えているけれど。
その結果はどうだったかと言うと――。


先着3名様で、

★お燐の特殊スキル特訓→ ! dice + ! dice+(ボーナス+1) =
 お燐のタックル特訓→ ! dice + ! dice+(ボーナス+1) =★
★お燐のパスカット特訓→ ! dice + ! dice+(ボーナス+1) =
 お燐のブロック特訓→ ! dice + ! dice+(ボーナス+1) =★
★お燐のドリブル特訓→ ! dice + ! dice+(ボーナス+1) =
 お燐のパス特訓→ ! dice + ! dice+(ボーナス+1) =
 お燐のシュート特訓→ ! dice + ! dice+(ボーナス+1) =★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。
(結果表については次レス参照)



304 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/28(水) 00:06:08 ID:SgxRIZBU
特殊スキル特訓→10以上でスキル・サイドプレイヤーとスキル・サイドディフェンサー習得
          5以上でスキル・サイドプレイヤー習得、スキル・サイドディフェンサーのフラグ習得
          2以上でスキル・サイドプレイヤー習得

タックル特訓→10以上でタックル+2、「火焔の車輪」の発動率アップ
         5以上でタックル+2、「火焔の車輪」の発動率アップ
         2以上でタックル+1


パスカット特訓→10以上でパスカット+2、「ゾンビフェアリーカット」の発動率アップ
         5以上でパスカット+2、「ゾンビフェアリーカット」の発動率アップ
         2以上でパスカット+1

ブロック特訓→10以上でブロック+3、「死体繁華街」習得
         5以上でブロック+3、フラグ習得
         2以上でブロック+2

ドリブル特訓→10以上でドリブル+2、「キャッツウォーク」の発動率上昇
         5以上でドリブル+1、フラグ習得
         2以上でドリブル+1

パス特訓→10以上でパス+2、「旧地獄の針山」習得
         5以上でパス+1、フラグ習得
         2以上でパス+1

シュート特訓→10以上でシュート+2、「食人怨霊」習得
         5以上でシュート+1、フラグ習得
         2以上でシュート+1

*お燐の成長判定には、推理を当てた事に対する判定ボーナス+1がついています。

305 :森崎名無しさん:2017/06/28(水) 00:07:51 ID:???
★お燐の特殊スキル特訓→ 5 + 2 +(ボーナス+1) =
 お燐のタックル特訓→ 6 + 6 +(ボーナス+1) =★

306 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/28(水) 00:11:57 ID:???
……と、言ったところで今日の更新はここまでにします。
次回でさとりの章は終わりとなり、鈴仙の章もリオカップ準決勝・パルメイラス編に入ります。
>>299
乙ありがとうございます。

307 :森崎名無しさん:2017/06/28(水) 00:17:46 ID:???
★お燐のパスカット特訓→ 4 + 6 +(ボーナス+1) =
 お燐のブロック特訓→ 6 + 1 +(ボーナス+1) =★

308 :森崎名無しさん:2017/06/28(水) 00:39:51 ID:???
★お燐のドリブル特訓→ 2 + 5 +(ボーナス+1) =
 お燐のパス特訓→ 5 + 2 +(ボーナス+1) =
 お燐のシュート特訓→ 2 + 2 +(ボーナス+1) =★

309 :森崎名無しさん:2017/06/28(水) 00:49:20 ID:???
全部5以上で10以上も2つか
良い結果になったね

310 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/28(水) 01:02:30 ID:???
すみません、寝る前に気付いたのですが、
タックルとパスカットについては5以上の結果と10以上の結果が同じになってました。

これでは勿体無いですので、後付けですが、
「お燐はタックル・パスカットについてそれぞれフラグを習得」という扱いにしたいと思います。
大変失礼しました。
>>309
お燐はそもそも勧誘のきっかけになった特訓イベントでも大成長してますし、持ってますね。
バランス良く成長したお蔭で、ことサイド際においては脅威的な存在になったと思います。

311 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/29(木) 23:16:03 ID:???
★お燐の特殊スキル特訓→ 5 + 2 +(ボーナス+1) =8
 お燐のタックル特訓→ 6 + 6 +(ボーナス+1) =13★
★お燐のパスカット特訓→ 4 + 6 +(ボーナス+1) =11
 お燐のブロック特訓→ 6 + 1 +(ボーナス+1) =8★
★お燐のドリブル特訓→ 2 + 5 +(ボーナス+1) =8
 お燐のパス特訓→ 5 + 2 +(ボーナス+1) =8
 お燐のシュート特訓→ 2 + 2 +(ボーナス+1) =5★

「ええっと、どうだったかな。練習のし過ぎで何だか記憶が曖昧でして」
「――いいえ、別に言わなくても良いわ。……よく頑張りましたね、お燐」

いや。聞かれた時点でどうやらさとり様の術中に嵌っていたらしい。
まいったな。あんまり努力とか恥ずかしくて嫌いだったから黙ってようと思ってたけど、
心を読まれちゃあ意味がない。

「――べっつに。あたいは、さとり様に置いてかれたくなかっただけです。
 いんや、さとり様だけじゃあない。お空も、こいし様も。みーんな、揃いも揃って凄い人達ばかりだもん。
 あたいだけが普通の化け猫だったら、何時の間にか、また誰もいなくなっちゃいそうで……」

だったら、先にクソ恥ずかしい本音を口に出しておいた方が、まだ受けるダメージは少ない。
今の自分の顔がどんな状態かは想像したくもないけれど、あたいは久しぶりに、素直な感情を吐露した。
そしてそれを、さとり様はからかう事も嘲笑う事もしない。

「ふふ……大丈夫です。私は最初から分かっていますよ。貴女が笑顔を絶やさないのも、いつも素直じゃないのも。
 ……怖いのよね? 他者から拒絶される事が、どうしようも無く。
 死体を持ち去る忌み嫌われし妖怪が、そうした感情を持つ事の滑稽さは別として。
 貴女は誰より、友人を、仲間を。……そして、主を失う事を、恐れている」
「……………」

312 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/29(木) 23:17:31 ID:???
あたいの脳裏に、あの日の事が蘇る。……今からすると大分前、お空が八咫烏の力に目覚めた、あの日の事だ。
神の力を得て、地上を侵略すると公言して憚らない親友を前に、あたいは二つの恐れを抱いていた。
一つは、調子に乗ったお空の悪事がさとり様にバレ、殺されてしまうこと。
そしてもう一つは……仮にさとり様がお空を許したとしても。
この旧地獄で得たはじめての友達が、自分とは、遠い場所に行ってしまうことだった。

「……お燐」
「ええ」

……さとり様は、嫌が応にも人の感情が流れ込んで来るらしい。望もうとも、望まざろうとも。
そして当然、流れて来るのは望まざる感情が多い。だけど……さとり様は、こうも話した事がある。

「貴女は誰よりも軽薄で傍若無人に見えるけれど、本当は誰よりも繊細で仲間想いな子。
 ……それを知る事ができたのは、私が嫌われ者の覚妖怪だったから。
 だとすると。……人の心を読める事も、存外に悪い事ばかりじゃありません」
「……ええ」

ああ、駄目だ。練習結果を報告しただけなのに、最悪にカッコ悪い顔になっている。
――やっぱり、いくら毒舌と皮肉を磨いても。この人には絶対勝てないなぁ……。


*お燐がスキル・サイドプレイヤー(サイド際でボール所有時、全能力+2)を習得しました。
*更に、お燐がスキル・サイドディフェンサーのフラグを習得しました。
*お燐のタックルが+2されました。51→53
*更に、必殺タックル「火焔の車輪」の発動率が1/2に上昇しました。
*お燐のパスカットが+2されました。53→55
*更に、必殺パスカット「ゾンビフェアリーカット」の発動率が1/2に上昇しました。
*お燐のブロックが+3されました。50→53
*お燐のドリブルが+1されました。53→54
*お燐のパスが+1されました。54→55
*お燐のシュートが+1されました。51→52
*お燐がせりあい以外の能力値について、フラグを習得しました。

313 :森崎名無しさん:2017/06/30(金) 00:09:57 ID:???
サイドアタックは元からあったし、かなりえぐいことになりそうだな
サイドプレイにおいては

314 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/30(金) 00:58:25 ID:???
――そんな時だった。コンコンと借り住まいのドアが音を立て、ガチャリと開け放たれる。
あたいが慌てて目をゴシゴシ拭うとそこには、二つの人陰が立っていた。

「やっほー、お姉ちゃん」
「どうも」

その二人は……さとり様が自らの試練を乗り越えた証であるとも言えた。

「あら。こいしと……松山君。よく来てくれたわね」

小柄で儚げで愛らしい、しかし一方で目に見えぬ狂気を湛えた少女。
さとり様が愛するたった一人の愛妹――こいし様が、
同じくイングランドで修練を積んだかつての居候・松山君を引き連れてやって来たのだ。

「あれ、お燐って泣いてる?」

そして、思慮深き姉と違ってこいし様は天真爛漫――悪く言えば空気を読まない。
あたいの事なんて放っておけばいいのに、今に限ってそんな事を言って来るんだから。

「あっ、さとりさん。……そのシルバーのネックレス、似合ってますよ」
「…………」

が。こいし様の幼さ故のKYさとは異なる、大人の善意と真摯さ溢れる、成熟し切ったKYがここにもう一人。
オイオイ松山くん。これ、一人称だからこそ敢えて描写しないでおいてあげたんだよ? さとり様の為にさ。


315 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/30(金) 00:59:30 ID:???
「……ええ。どうもありがとう」

さとり様はにべもなく微笑んでいるが、その内心は計り知れない。
……なんせ、今はもう存在しない、『空想上の友人』に贈りたかったプレゼントを、
さとり様はあの試合の日からずうっと、自分のトレードマークであるがごとく大事に身に着けているのだ。
が、松山光のKYっぷりはこんなものではない。

「やっぱり、さとりさんは兄貴の事を好きだったんじゃ……」
「う、うわぁー。会ってから数秒でそんな突っ込んだ会話、良くできるねー」

これには流石のこいし様も苦笑い。若干ドン引きしながら会話に耳を傾けている。
松山君のキックオフシュートに対して、さとり様はどこぞのラブコメ宜しく耳を真っ赤にして――。

「あ、それはないです」

――たりはせず、完全なる真顔で返してみせた。このお方、安易なツンデレほど嫌いな物はないって公言するだけある。
が。そうは言いつつも穏やかに、

「ですが。本来は貴方の中にしか存在しなかった空想上の友人が、幻想として存在して。
 そして……幻想と現実の境界が失われた今となっても、妹の能力を媒介して現れて。
 その付き合いの中で……あの人の孤独さに惹かれなかったと言えば、嘘になります」

恐らくさとり様なりの、正直な心情を告白してみせる。
こうしてみると、KYと覚妖怪とは相性がいいのかもしれない。互いにヘンな気疲れせずに、本音トークが出来ている感はある。

「俺達はそろそろ、空港に向かいます。……さとりさん達は?」
「ええ。私達も同じ予定です。目的地はブラジルですが」
「やったー! 私、シュラスコ食べたかったんだよねー」
「……こいしは帰りなさい。紅魔館のメイドが、貴女を幻想郷まで案内してくれると言っていたわ」
「ええーっ」

316 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/30(金) 01:00:36 ID:???
とはいえ、松山君達がここに現れたのは、そんな湿っぽい話をする為だけではなかった。
むしろ現実的。幻想郷と外界という隔てはあれども、あたい達4人はイギリスでは珍しい日本人(たぶん)。
お金やら足やら、ここまでの物語と比べたら超絶せせこましい世話の為だけに、一緒に空港まで行こうと言う話だった。
……もっとも、久しぶりに姉と会えたこいし様的には、すぐの別れに納得いかないようだったが。

「分かって頂戴、こいし。何も知らなかった貴女はともかく、私とお燐はかなりの危険を冒している。
 もしも私達の身に何かがあれば、お空は、地霊殿は。そして……旧地獄は、どうなるか分からない。
 こいし。家で引き籠っていなさいとは言わない。けれど――あなたには、無事でいて欲しいの」
「でも、そんなのつまんないよ。私もお姉ちゃんと一緒にサッカーしたいよー」

それが姉のエゴである事は、さとり様も重々承知だったろう。
そしてそれで簡単に折れるこいし様でもない。が。そんな少し困った空気を打ち消したのは、

「はぁ。……だったら、お兄ちゃんと一緒に日本まで行こうか?」
「うーん……お兄ちゃんがそう言うなら……」
「!?!!!???!」

――意外過ぎる事に、ここに来て以来空気を読めずにいた松山くんだった。
……というか、様子がおかしい。何故こいし様はこの元地獄少年に懐いているんだ?
確かに矢車が実体化したのは、こいし様の能力の影響が強いとは聞いていたけれど。
え? それが何かアレな影響を与えたとか? というか松山君、彼女いるって聞いたけど大丈夫なのか?

「……松山くん? 貴女、ウチのこいしに何を……?」

あたいはさとり様以外に懐かないこいし様が、松山君に懐いているのを驚いていたけれど。
この中でもっとも様子がおかしいのはさとり様である。いや、様子がおかしい理由は明白だけどさ。
これには流石の松山君も危機を察知したのか、

「い、いや。別に。ただ、前の試合の時! 俺の中で兄貴の人格が抜けたと思ったら、そばにはこの子がいて。
 それで、色々と面倒を見ている内になんか懐いて……い、イテテテテ!?」

317 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/30(金) 01:01:36 ID:???

慌てて取り繕っているが、時すでに遅し。

「ウフフ……? 如何に鍛えた人間と言えども、鳩尾を鍛える事は出来ませんからね。
 どうですか……恐怖のトラウマで、妹を誑かした事を一生後悔させてあげますよぉ……?」

せりあい力55スキル・飛び出し+5保有者のトラウマ攻撃(物理)が、松山君の痛覚を的確に刺激する。
これはヤバい。心が読めるだけに人が痛みを感じる部分についてヤケに詳しいぞこのお方。
引きこもり読書家やめて、プロレスラーに転向できるんじゃないか?

「ひ、ひいいっ! は、話せばなんとかなります、さとりさん! 俺は貴女に返しきれない恩だって……」
「恩があるからこそ、ですよ? さ、次は爪の間行きますよ……」
「そんなァ。俺はただ、光を掴みたかっただけなのにギャアアアアーー!」

……と、ふざけた感想は置いといてだ。こうしてジャレつく松山くんとさとり様を見て、真面目に思う事だってあるのだ。
覚妖怪とKYはウマが合うという持論を述べたあたいだが、更に……古明地さとりと松山光は、似た者同士なのではないか、と。
どちらも互いに一人のヒーローの影を追い求めた、というのあるけれど。
さとり様も松山君も、不器用で、生きづらさを抱えてて、幻想に閉じこもりがちな所があって。
だけどそれでいて、どうしようもないまでの理想家で、努力家で、暗闇に居ながらも、光を掴みたがっている。
あたいには、その生き方はしんどすぎて、到底真似をする事ができない。今あるものを守るだけで精一杯なんだから。

「でも。そうしないと、貴女が遠くに行っちゃうって言うんだったら。あたいだって掴んでみせますよ。
 日陰者や嫌われ者には丁度お手頃な。だけど充分眩しい――『白夜の光』ってヤツをさ」

……さとり様が松山くんをシメる事に夢中になっているのをいいことに。
あたいはとてつも無くクサい事を思いながら、今書いているこの手記の筆を一旦置く事にした。

318 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/30(金) 01:02:47 ID:???


        かくして、隠者は光を掴み、死を抱く歯車は自らの在り方を見出した。

        だが、それは忌み嫌われし二人にとっては始まりにしか過ぎない。

   彼女達は空を越え、海を渡り、大地を跨ぎ――そして、迷える少女を照らす光となるだろう。

            幻想の友は失せども、その思いは永遠に消えず。

           暗い暗い地獄の夢は今、輝ける楽園への礎となった。


                                             〜さとりの章・完〜

319 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/30(金) 01:09:49 ID:???



*****


〜イングランド・路地裏〜

幽香「想像の3割増しには下らない本だったわね。作者のドヤ顔がチラつく、馴れ馴れしくてうざったい文体が気になったわ」

『サトリピア連続殺人事件』と題された自費出版の古本を投げ捨てながら、
退屈そうに風見幽香は路地裏で倒れる男達を踏みつけるようにして歩く。
彼女は全幻想郷選抜メンバーに選ばれながら、紫や変なTシャツを着る謎のコーチの意向により、
イングランドでのサッカー修行を命ぜられていたのだが、
彼女は編入予定だったリヴァプールの選手を軒並み凌辱し尽くした後、
どこのチームにも所属せず、ストリートサッカーでその嗜虐性を満足させる日々を過ごしていた。

咲夜「――こんなところに居たのね。随分と探したわ」

……そして、同じく全幻想郷選抜メンバーに選ばれていたにも関わらず、
レミリアの独断専行により、先んじてイングランドに潜入していた咲夜の目的の一つ。
それこそが、風見幽香とのコンタクトにあった。

幽香「あら。誰かと思ったら懐かしい顔ね」

咲夜「別にそこまで懐かしくは無いと思いますけれど。……失礼。
    どうでしょうか。あの時のお嬢様からのスカウトについて、考え直してくれましたでしょうか」

幽香「……ああ。となると、リグルに声をかけていたのも貴女達だったという訳ね。
    ――で。結論から言うと……下らないわね」


320 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/30(金) 01:10:56 ID:???
両者ともに緊張を緩めず、互いに牽制する様子を隠さない。
一歩間違えれば殺し合いにすら発展しかねない、そんな危うさが二人を包む。
……が。それはほんの一瞬の事だった。そもそも彼女達の目的は暴力的な物では無い。紳士的な「話し合い」だった。

幽香「下らないけれど……。確かに、今の全幻想郷選抜の方が更に下らないかもしれない。
   紫は崇高な理念を唱え、幻想郷と博麗の巫女の尊さを訴えるけれど、私から言わせると、空虚すぎる。
   昔のあいつは、あんなんじゃなかったわ。
   ま、その時点で疑念はあったんだけど……今回の『選手派遣』で、その疑念は確信に代わったとも言えるわね」

咲夜「……と、言いますと?」

幽香「簡単よ。紫はイチャモンを付けて私達を海外に飛ばして修行と言っているけれど。
    これは私のようなアウトローな大妖怪を外に追いやり、あるいは庇護すべき相手を人質に取る作戦にしか見えないわ。
    より大きな、そして人道に欠く『何か』を為そうとする前段階として、ね」

咲夜「成程。そうであれば私達……いえ、お嬢様と同じ考えに、貴女も至ったという訳ですね。
    私達が今もこうして泳がせられているという、最大の不安要素はありますが」

幽香「あら。不安に思っていたの? 私は凄くウキウキする要素だと思っていたけれど。
    だって、これがもしも相手のミスであれば、その隙を突いて凌辱できるし。
    これがもしも相手の罠であれば、その罠を打ち砕いて凌辱できるじゃないの。どっちに転んでも最高だわ」

その嗜虐性、残虐性を隠さずに幽香は可愛らしく微笑む。
かつて謎の向日葵仮面として幻想郷を凌辱の恐怖に叩き落とした怪物は、自身を蔑ろにする部外者達の乱入に、
密やかなフラストレーションを溜め込んでいたのかもしれない。だからこそ、この局面において、漸く彼女は頷く。
他者に追従する事を嫌い、暴力と支配を愛する究極嗜虐怪物が、吸血鬼風情の考えた計画に乗ろうと決意した。

幽香「……ええ。良いわ。やっぱりその方が面白そうだもの。私も一枚噛ませて貰うわ、あんた達の計画――いえ。
    計画と呼ぶにも烏滸がましい。最高につまらない、一夜限りのお祭りにね」

その計画の全貌は未だ知れぬが、彼女が浮かべた最高の笑顔を見ると、
それが少なくとも人間にとって好ましい計画では無い事は、火を見るよりも明らかだった。

321 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/06/30(金) 01:17:16 ID:INDPpa2s
……と、言ったところで今日の更新はここまでにします。
次回からは、鈴仙の章に入りますが、その前にさとりとお燐の最終能力を載せます。
>>313
サイドに居続ける限りでは、お燐は地味に世界最高クラスのプレーヤーですね。
サイド以外でも悪くは無いですが、パッとはしない感じになると思います。
(ちなみにスキル・サイドアタックはスキル・サイドプレイヤー習得時にスポイルされています。もし勘違いしてたらごめんなさい)

【イギリス派遣メンバー 現時点での能力値】
選手名   ド  .パ シ タ  カ .ブ  せ  総  高/低 ガッツ
さとり    49  48 48 48 48 47 55  343 2 / 2  825 セーブ力56
お燐    ..54  55 52 53 55 53 47  369 1 / 2  730

〜必殺技・スキルリスト〜
   さとり
パンチング61、キャッチ58
所持中のフラグ:必殺セーブ
光を掴みます!(1/2でセーブ+3(敵リード時はセーブ+4))
スキル・覚妖怪(PA内のシュートについてセーブ・とびだし・一対一+5、読み違え発生しない)
スキル・とびだし+5
スキル・一対一+3
スキル・想起(相対する選手の知り得る技をコピーして使用可。その技に使用するガッツの1.5倍を消費)

    お燐
所持中のフラグ:サイドディフェンサー、ドリブル、パス、シュート、パスカット、タックル、ブロック
キャットランダムウォーク(1/4でドリブル+5)
キャッツウォーク(1/4でドリブル+3)
スプリーンイーター(シュート+5)160消費
火焔の車輪(1/2でタックル+3、吹飛2)
ゾンビフェアリーカット(1/2でパスカット+3)
ゴーストブロック(1/4でブロック+4、コーナーキックの時は+6)100消費、
ゴーストタウン(1/4でブロック+6、コーナーキックの時は+8)150消費を習得しました。
スキル・サイドプレイヤー(ライン際に居る時、全能力+2)

322 :森崎名無しさん:2017/06/30(金) 02:13:54 ID:???
乙でした
まあさすがに重複したらドリブルがヤバイことになるからね

323 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/01(土) 16:48:00 ID:???
文章パートのみですが、更新再開します。
>>322
乙ありがとうございます。
重複してない現時点でもお燐はかなり強いですし、これで重複だったら流石にヤバいです(汗)

324 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/01(土) 16:49:12 ID:???
−鈴仙の章C− 〜VS パルメイラス〜

〜回想シーン〜

少年にとって、あの年上の女性は憧れだった。日系を思わせる綺麗な黒髪に、ごく薄く日焼けした肌。
全体的に成熟しきった大人の雰囲気を纏っているのに、その瞳は子供のように、あどけなさと好奇心に光っている。
そして何より――彼女は、少年がサッカーに懸ける人生を歩めるに至った、最大の恩人でもあった。

アヤソフィア「……入団テストに落ちそうなんですか。だったら、一緒に練習しましょうか。
        今なら、本物のサッカーボールだってあげちゃいますよ」

カルロス「いいの……?」

――少年の名はカルロス・サンターナ。
彼が後にここフラメンゴで才能を開花させ、引いては南米随一の選手になる事を、
この時はアヤソフィアを含め、誰一人として知らない。

アヤソフィア「勿論ですとも、天狗はウソをつきません。
        ――ただし。一緒に練習をするには、ひとつだけ交換条件があります」

カルロス「交換条件……僕、お金持ってないよ。ここまで来れたのも、今まで頑張って働いて。
      父さんと母さんも応援してくれたからだったし……そ、それなのに……もしダメだったら……ううっ」

現に、今のカルロスは自分で話した通り、名門チームの入団テストを受けに遥々上京したが、
夢儚く散りゆく、どこにでも居るブラジルの平均的な少年の一人に過ぎなかった。
正確にはこの時点でもその才能と実力は抜きんでてはいたが、それでも、
早熟ながらその才能を活かしきれず埋没する少年は掃いて捨てる程いたため、彼は特別ではなかった。


325 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/01(土) 16:50:37 ID:???

アヤソフィア「あ、あややややーっ! 泣かないでください泣かないでなーかーなーいーでっ!?
         いたいけな子供から金品をせびろうとする程、私も落ちぶれちゃいませんって!
         ひいいっ、回りの大人の目線が痛いーっ!?」

周囲のスタッフがアヤソフィアに怪訝な目を向ける中、それを否定するように彼女は続ける。

アヤソフィア「コホン。……で、交換条件って言っても、お金とかじゃないです。
        ズバリ、ええーっと、カルロス……くんですか。胸の名札にそう書いてあります。
        キミがこのチームに入団した暁には、私の弟くんのオトモダチになってあげてほしい。
        ――ただ、それだけの事なんですよ」

カルロス「オトモダチ……? 本当に、それだけでいいの?」

アヤソフィア「ええ、そうですよ。というか今日にしたって、私は弟くんのお迎えのために、
         わざわざ仕事を切り上げてここに来た位なんですからね」

外見上の年齢よりも幼さを感じさせる、アヤソフィアの悪戯っぽい笑みを見て、
カルロス少年はその警戒心を幾分か和らげていたようだった。

カルロス「うん! わかったよ。僕、お姉ちゃんの弟くんとトモダチになる!」

アヤソフィア「おやおや……入団した暁には、という話だったのに、もう入団できた前提で話してますね?
        それだけ前向きなキミなら大丈夫だ。ようし、お姉ちゃんが人肌脱いじゃいますよ!」

そしてアヤソフィアもまた、打算の無い満面の笑みでカルロスに頷き――練習を開始した。
アヤソフィアが準備しておいたボールをひったくると、カルロスは無邪気に問いかける。

326 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/01(土) 16:55:30 ID:???
カルロス「ねえ、お姉ちゃんはの名前も教えてよ!」

アヤソフィア「ええ。私はしゃめ……じゃなくって、アヤソフィアです。
        気軽に『アヤお姉ちゃん』とか呼んでくれて構いませんよ?(だったら本名と同じで楽だし)」

カルロス「アヤソフィ……? 何だか、珍しい名前だね。
      アヤソフィ……アヤソファ……わかった、アーサーだ! よろしくね、アーサーお姉ちゃん!」

アヤソフィア「う、うえぇえっ? そりゃあ流石に無理がありませんか? っていうかアーサーって男の名前ですし。
        私、これでも花も恥じらう乙女なんですけどっ!?」

カルロス「えっへへー。だってその方が面白いじゃん! それじゃ、一緒にパス練習しよう、アーサーお姉ちゃん!」

ダッ!

アヤソフィア「あやや、話を聞こうともしない。全く、これだから子どもは……ぶつぶつ」

子供特有の理不尽で不条理なあだ名に不満を抱きつつも、その顔は素直な笑みを湛えている。
それは、これまでの長い天狗としての生活でも、未だ日の浅いブラジル人としての生活でもする事のできなかった、
彼女にとって貴重で、大切な感情の一つだった。

アヤソフィア「(……でも。これできっと良くなる。カルロス君もそうだけど。
         彼がトモダチになってくれれば、アルツール君だって、これまでよりずっと楽しく、サッカーができるようになる筈。
         ……きっと、こうした方が良いに決まってるわ)」

――アヤソフィアは満足気に頷き、カルロスを追いかけていった。
……この時、彼女はまだ知らない。
自分自身の善意の数々が、後により多くの悲しみを呼ぶ結果へと繋がってしまう事に。

327 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/01(土) 16:56:42 ID:???
〜回想シーン終了〜

カルロス「……あの時の想い出は、俺にとって何よりも尊く、何よりも掛けがえの無いものだった。
      結局あれから行えたのは計画的な『練習』ではなく、『遊び』と呼ぶにふさわしいものだったが。
      それでも。アーサーお姉ちゃんは、俺にサッカーボールの感覚を教えてくれただけじゃない。
      入団テストに合格するため、結果を出す事に焦っていた俺に、
      ボールを通して人と人が繋がり合う面白さ……サッカーの楽しさを、思い出させてくれたんだ」

アヤソフィア「……カルロス君はその後のテストで伸び伸びとしたプレーができ、
        その才能を如何無く発揮したそうですな。はてさて、私のきまぐれも、案外大したことあるんですねぇ」

鈴仙達プロジェクト・カウンターハクレイの目指す目標:全幻想郷選抜撃破の為の第一歩でもある、
ブラジルサッカーの登竜門・リオカップ。
その準決勝であるフラメンゴの試合が終わり、観客が帰っていった無人のスタジアム。
そこにカルロスとアヤソフィア――そして鈴仙は立ち尽くしていた。

鈴仙「ちょ、ちょっと待ってよ。アヤソフィア……いや、もう面倒だから本名で聞くけど。射命丸!
    あんたは、昔にもブラジルに居た事があるの!?」

アヤソフィア「私の事はアヤソフィアでお願いします、鈴仙さん。
         詳細は後述しますが、少なくともこの地において、私は射命丸文としてではなく、
        アヤソフィアという名のブラジル人として在りたいと思っているのでね」

アヤソフィア――射命丸文が語った内容。自分はかつて、ブラジルの地に来た事があり、
当時のカルロス・サンターナと出会っていたという事実は、鈴仙を驚かせるに充分だった。
そして、良くも悪くも軽薄に見えた彼女の豹変の理由が、その事実と関連している事は明らかだった。

328 :森崎名無しさん:2017/07/01(土) 16:58:01 ID:???
なんだ射命丸って案外大したことあるんだな

329 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/01(土) 16:58:34 ID:???
鈴仙「後述って……一体何があったって言うのよ。あんたとカルロス君。そしてブラジルとの間に。
    それて、今のあんたの虚無的な態度にも関係してるの……?」

カルロス「……あなたの素性は一旦置いておくとしても、俺も聞きたい。
      俺の入団テストの日から今までに、何があった? 何があなたを変えた?
      少なくとも、今のあなたは――俺が知るアーサーお姉ちゃんではない」

だからこそ、鈴仙もカルロスも聞きたかった。彼女は今、何を想い、何を目指しているのか。
決して自分の本心を曝さないアヤソフィアの真意を問いただしたかった。
しかし。真剣な表情の二人に反し、アヤソフィアは残酷に嘲笑い、

アヤソフィア「あやや。何があった? と言われましても、それはごくごく明白ですよ? ねぇ、鈴仙さん。カルロス君?」

そう言い放つのみに過ぎない。とはいえ、これには鈴仙も反撃の準備があった。

鈴仙「勿体ぶって話さずとも。どうせアレでしょ?『射命丸って案外大したことなくね?』って皆に言われ続けて、
    そのせいで腐ってブラジルでクダ撒いてただけなんでしょ?」

――そもそも、鈴仙は知っている。今でこそ思わせぶりな態度を見せているアヤソフィアだったが、
その恐らくの理由は、極めて陳腐かつ下らないものである事を。そしてここまでシリアスさをかもし出して来た本人すらも、

アヤソフィア「やめろォ!」

――と、綺麗なまでのお約束をもって、自らの手でシリアスをぶち壊してみせる。

鈴仙「……ほら。どーせそれがトラウマで拗らせただけなんでしょ」

アヤソフィア「う、うぐぐぐ……ま、まあそれも若干は否定できませんが! 若干は! 否定できませんが!!」

330 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/01(土) 16:59:52 ID:???
――アヤソフィア、いや射命丸には悪いが場が白けてしまった気がするも、罪悪感はない。
何故なら、もしそれが原因でアヤソフィアが虚無的思考に陥った所で、それは完全に自己責任なのだから。
むしろ、はたてや椛と言った彼女の盟友達は堕落する射命丸を何度も支えて救っている。
そんな彼女達の想いを知って、一時はサッカーへの意欲を復活した時期すらあるのだから、
ちょっとした気の持ちようで再びネガティブに落ちるのは、ますます迷惑である。

鈴仙「まぁ……気持ちは分からなくはないけれど。
   別にそういう相談だったら、私だってしてあげられると思うし――」

結論として、フラメンゴ戦でも目立った活躍ができなかった射命丸がゴネているだけ、と判断しかけた鈴仙は、
試合での疲れを癒すべく。そして何だかんだで引き続き仲間であり続けるであろう射命丸を引き戻す為にも、
一旦この場における話を切り上げようとしたのだが。

カルロス「……まさか」

鈴仙「?」

カルロスは今の鈴仙の話を聞いて、笑う事も納得する事もなく思考を巡らせていたようであり
――そして、気付く。彼女が心に頂いた闇の正体と、その深さを。
鈴仙がそこに居る事すら気に留めず、彼女の胸元近くまで詰め寄って、そして……こう話す。

カルロス「……アーサーお姉ちゃん。もしかしてあなたは、復讐を考えているのか。
      『案外大したことない』と喚く暴徒の手により、人生を滅茶苦茶にされた、
     あなたの義理の弟であり、俺の親友でもあった……アルツールの!?」

これに対し、アヤソフィアは答える代わりに続きを語り始めた。
彼女がサッカーを憎悪し、復讐を決意する事に至るまでの喜劇と
――その喜劇の裏に隠されていた、悲劇的な真実を。

331 :森崎名無しさん:2017/07/01(土) 17:05:33 ID:???
(え、シリアス案件?『射命丸って案外大したことなくね?』ってネタにしずらくなるの?(汗))

332 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/01(土) 17:11:23 ID:???
一旦ここまでにします。続きはできれば夜にやりたいです。

システム的なアナウンスですが、このイベント終了後をもって、
リオカップ序盤の鈴仙を支えてくれていたアヤソフィアがチームから永久離脱します。
ただ、これはJOKERが出る級の何かが起きない限りは規定路線として考えていたイベントのため、ご了承ください。

>>328
流石に本家コインブラ君程ではないですが、
かなり大したことある強さになって鈴仙の前に立ちふさがる予定です。
>>331
詳細はネタバレになるので言えないですが、最終的にはシリアスな雰囲気をしたギャグになると思います。
自分としては、シリアスでも最終的にある程度中和されれば、ネタにしづらくなることは無いと思っていますが
この辺りは受け取り方もあるので微妙かもしれません。


333 :森崎名無しさん:2017/07/01(土) 18:10:37 ID:???
コインブラもそういえばオールスターもブラジル戦も思ったほど大した活躍をしていなかったような・・・

334 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 01:31:06 ID:???
更新再開します。
>>333
言われて読み返しましたが、ブラジル戦はまだボールキープ成功してたり、
若林相手にゴール決めたりしてましたがそれでも意外と勝ってなく、オールスター戦は更に活躍が無かったですね…
(特にオールスター戦は)周囲のレベルも高すぎたので仕方ないかもしれませんが。

そしてリーサルツイン前の回想シーンで、コインブラ君とカルロスの練習シーンが描かれてましたが、
それと比べて随分カルロスを幼く描写してしまったかもしれません(汗)
この辺りについては、同年代の男子では無く、年上の綺麗なお姉さんに声を掛けられて緊張した等、
脳内保管して頂ければと思います。キャプ森本スレは読みこんでるつもりでしたが、まだまだ読み込みが足りませんね…

335 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 01:32:51 ID:???


〜回想シーン〜


ビュンッ! シュンシュンッ、シュパァッ!

アルツール「へへっ、すげーだろ姉ちゃん! 俺の『高速ドリブル』! これさえあれば、次の試合も俺がMVPだよな!」

アヤソフィア「あややっ、そりゃあ勿論。とはいえ、何時だって弟くんがお姉ちゃん的にはナンバーワンですがね!」

アルツール「や、やめろよー。照れるじゃねーか。あはははっ! ようし、次はシュートの練習だ!
        ちゃんと見ててくれよな、アヤお姉ちゃん。この俺の『マッハシュート』!」

アヤソフィア「マッハシュート……ああ、例の新技でしたな。期待してますよ!」

貧富の差が拡大しているブラジル・サンパウロ市内の中でもとりわけ薄汚れた貧民街の一角。
忙しそうな労働者達が疎まし気な視線を送る中、アヤソフィアは少年とのサッカーに興じ、ニコニコとした笑顔を送り続ける。
その笑顔の中――彼女は内心で溜息をついた。

アヤソフィア「(はぁ……半分以上は自業自得とは言え。私、何してるんだろ)」

アヤソフィア――射命丸文は、千年を生きた幻想郷の鴉天狗であるが、
その年齢に反して、少なくとも組織内では順風満帆とは言えなかった。

アヤソフィア「(はぁーあ。ブラジルで政変があった。日本。ひいては幻想郷の経済にも影響を及ぼす可能性がある、よ。
         そんなモン、影響あるわけないじゃない! 上の方々は、とりあえず『何かやった感』を出して、
         アリバイを作っておく事に必死なんだろうけどさ……)」


336 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 01:34:28 ID:???

根は生真面目で融通が利かず、組織の和に従ってはいるが上には決して媚びを売らない。
天狗にしては珍しいタイプの彼女は、『特命任務』と称し、必要なのかどうか分からない業務に従事させられる事が多かった。
彼女が今こうして、11歳の少年と戯れているのも、その業務の一環だった。

アヤソフィア「(『アヤソフィア・アントゥーナ・コインブラ。18歳。病気がちの養父と、
          未だ幼い弟の生活費を稼ぐために新聞配達とバーのアルバイトをこなす傍ら、
          ジャーナリストを目指して写真と記事を編集社に寄稿しては落選している。』
          ……何なのよ、この設定)」

幻想郷を離れた外の世界には当然、天狗など存在しない。
万一存在したとしても、幻想が科学によって否定されたこの世界において、
幻想郷の内部と同じような神通力を発揮できる訳がない。
このブラジルの地において、誇り高き天狗である射命丸は、その設定通り、
ただの18歳の人間の小娘として、情報を仕入れ大天狗達に報告せざるを得なかった。

アルツール「くらえ、『マッハシュート』!」

グワァァッ! バギュウウウンンッ! キラキラキラッ……シュンッ!

アヤソフィア「なにィ!? ボールがきえた!?」デデデデデン!←2の初マッハシュートの時の演出SE

……そのため、彼女は『設定』に準じる必要がある。そうでなくては怪しまれ、
怪しまれれば自らを守る術はなく、自らを守る術がなくては、他に守ってくれる者もいないからだ。
アヤソフィアは弟思いの姉という設定に忠実に、楽しげに笑いながら弟のサッカー遊びを見守っていた。

337 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 01:36:59 ID:???

アルツール「……なあ、アヤお姉ちゃん。俺、スーパーストライカーになれるかな。親父が昔そうだったみたいにさ」

アヤソフィア「ええ。勿論できますとも。私が仕込んだ『高速ドリブル』も、『スピードタックル』も。
        弟くんはあっという間にモノにしてしまいました。……この年齢で、です。
        きっと、10年後……ううん、それよりもっと早くには、間違いなくプロ入りしてるでしょう」

アルツール「あたり前だっての! その位じゃねーと、むしろプロじゃやってけないぜ!」

アヤソフィア「おやおや頼もしい。ですがそれも、きちんとした日々の努力あってこそ、ですよ。
        そうでなければ、折角の才能も台無しですから」

アルツール「それも分かってるってば! んもー、お姉ちゃんまで親父と同じ事ばかり言うんだからな!」

幻術をもって、ごく平凡な貧しい家庭に紛れ込んだアヤソフィアだったが、
偶然にも、この家庭が特別なものであった事を悟ったのは暫くしてからだった。

アヤソフィア「(伝説のスーパーストライカー・ジャイロ……そして、その養子アルツール。
         彼らのサッカーに関する素養は間違いなく最高であり、天才的。
         それこそ、人間の身でありながら鬼や天狗の域にまで達し得る程に)」

アヤソフィアの養父という設定の壮年男性は、現在こそは体調を崩しがちではあるが、
かつては国内きってのストライカーであり。そして、その養子もまた、彼の教えの元で高い基礎能力を有していた。
天狗としての能力の殆どを失いつつも、足の速さには自信のあったアヤソフィアだったが、
それを自慢した数日後、アルツールはその足の速さを活かしたプレーを全て自分の物にしていた。

338 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 01:38:13 ID:???
アルツール「――俺。アヤお姉ちゃんにはホントに感謝してるんだ」

アヤソフィア「……あや?」

――ある日、強気な彼が珍しくそう漏らした事がある。
この奇妙な姉弟関係が始まってから、恐らく数か月程が経った頃だろうか。
その日は確か、フラメンゴのデンチ・デレイチ部門の入団テストを翌日に控えた日
――つまり、アルツールがフラメンゴのデンチ・デレイチに入団してから、1年が経とうとしていた時だった。

アルツール「……俺、チームに入ってばかりは、全然サッカーが楽しくなかったんだ。
        皆、俺がうますぎるからって、化け物を見るような目で見てさ。
        友達も一人も出来なかったし、それに、上手くできても誰も褒めてくれなかった。
        親父は居たけど、体調を崩しがちだったからグラウンドまでは来てくれなかったし」

アヤソフィア「(そう……でしたね)」

アヤソフィアは良く知っている。この家の養女として彼と初めて出会った時の寂しい瞳を。
望まないにも関わらず他者から疎んじまれ、友人を失い続けて来た、人を信じる事のできない孤独な光を。
そんな彼と、上司から疎まれ閑職を強いられる自分とに、都合の良い共感を覚えただけだったのかもしれないが。
――彼女は、何時の間にか、設定ではなく心から、アルツールを弟として案じるようになっていた。

アルツール「だけど。アヤお姉ちゃんが来てからは変わった。相変わらずチームの皆とは上手くいかないけれど。
        でも、サッカーで上手く行ったら、誰よりも喜んでくれたし、上手くいかなかったら一緒になって悲しんでくれた」

アヤソフィア「上手くいかなかったとき……ああ、先月の試合でしたか。確かにあの時は、失敗が多かったですねぇ」

339 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 01:39:54 ID:???
アルツール「アイツら、その時はもっと酷かった! 普段は俺が上手くて文句を言うくせに、いざ失敗したら馬鹿にしやがる!
        『アルツールって案外大したことなくね?』って笑って来やがるんだ! 本当に殴ってやろうかと思った!」

アヤソフィア「でも、それで殴らなかった弟くんは立派でしたよ? 私は腹が立って『やめろォ!』って連呼してましたけど」

アルツール「ハハハ……。でも、俺が殴らなかったのは、そうやってアヤお姉ちゃんが代わりに怒ってくれたからだよ。
        自分は一人じゃない。誰かが自分の傍に居てくれるんだって。
        ……そう思うだけで、サッカーが楽しいって思えるようになれた。本当だよ。
        あと、お姉ちゃんが親父の面倒を見てくれるお蔭で、体調も良くなったって言ってたし。
        今度の試合があれば、自分も俺の活躍を見に行きたいって言ってくれた!」

アヤソフィア「(本来、この少年と私は関わりあう事は無い。彼は現実に生き、私は幻想に生きる身だから。
         もしも、私という幻想が無ければ、彼はきっと潰れていたかもしれない。いや、彼だけじゃない、彼の養父も……。
         ――だから、これはきっと、良かった事なのよね)」

そして、アルツールもまた、アヤソフィアの影響を受け、本来の真っ直ぐで素直な少年へと戻りつつあった。
彼の才能への妬みからくる陰湿な虐めは続いていたが、それを理由をサッカーを嫌いになり、
力を得る事に対し虚無感を抱くような事態にはならないでいた。

アルツール「明日、入団テストなんだ。……俺と同い年や年下、ひょっとしたら年上の奴が、
        新しくチームに入ってくると思う」

アヤソフィア「入団テスト、ですか。弟くんは、去年のテストで合格したから……後輩ができるんですね?」

アルツール「後輩とか、そんなんは関係ないって。実力があるヤツが無いヤツよりも上ってだけで、
        年齢は、デンチ・デレイチとかジュベニールとかを分けるだけでしかないし」

アヤソフィア「うーむ。そんなもんなんですねぇ」

アルツール「そんなもんだって。シロートは口突っ込むんじゃねえよ。
        そもそもデンチ・デレイチって言っても一言では言えなくてだな……」

340 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 01:41:10 ID:???
年頃の少年らしい生意気な口調で、アルツールはアヤソフィアにブラジルサッカー界について
講釈を垂れようとしている。本当はアヤソフィアも事前知識として仕入れている情報が多かったのだが、
寡黙だった彼が、熱っぽく好きな事を話している横顔を見ていると、止める気がしなくなっていた。

アルツール「……って事だから、プロって言っても大多数は上手くいかないんだ。
        勿論、俺はその中でスーパーストライカーになってみせるけどな」

アヤソフィア「ふふ。……そうですか。期待していますよ
         (流石にその頃には、私も任務完了で幻想郷に戻っていると思うけどね……)」

アルツール「お、おう……」

アヤソフィアは少しだけ寂しそうに微笑むが、アルツールは気にしていないようだった。
いや……正確に言えば、これまで色々と話しているのも、気にしている別の『何か』を、意識して隠しているようだった。
そして、これまでの短い姉弟関係からでも、アヤソフィアはそれが何であるかを理解していた。

アヤソフィア「……トモダチ、出来ると良いですね」

アルツール「……んなっ! そ、そんなの何も思ってねーし!!」

――純粋な悪戯心から、その内容を呟いてみる。明らかに顔を真っ赤にした事から、図星のようだった。

341 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 01:42:43 ID:???
アヤソフィア「あやや、そんなに恥ずかしがる事じゃあないですよ。トモダチってのは大事なモノですから。
        共に同じ道を行き、途中で道を違えても互いを尊重し合い。例えぶつかり合う事があろうとも。
        最後にはきっと、必ず同じ頂を仰ぎ見る事ができるような。
        ……そんなトモダチが、弟くんにも出来ればいいなって、お姉ちゃん思いますよ?」

アルツール「できねーよ、そんなモン……」

アヤソフィア「あれあれ? 何を根拠にそう『できない』って決めつけてるんです?
        『できない』って決めつけるのはザコの特徴って言ってたのは、どこのどなただったかしら?
        ねぇねぇ、未来のスーパーストライカー様はご存じですかー?」

アルツール「……う、うるさいうるさい! 当たり前だ! トモダチの一人や二人くらい、作ってやらぁ!」

大人ぶる事が多いアルツールだったが、やはりこの辺りは年相応の子どもだ。
アヤソフィアは噴き出すのを堪えながら、よしよしとアルツールの頭をくしゃりと撫でてあげて。

アヤソフィア「それなら安心ですな。明日は迎えに来ますから、是非とも紹介してくださいね?
        弟くんの、はじめてのオトモダチ」

アルツール「お、おう! そんなの楽勝だっての、いちいち頭撫でんじゃねー!」

強がる弟の幸せを純粋に願いながら、明日の入団テストの会場へと向かうのだった。
新しいオトモダチと一緒に使える、新品のサッカーボールを鞄に詰め込んで。

この日からすぐに、アヤソフィアは知る事になる。彼に初めてのオトモダチが出来た事を。
彼が真に心からサッカーを愛する少年へと生まれ変わった事を。

342 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 01:43:56 ID:???

そしてアヤソフィアは知らずして、勅命により幻想郷へと戻る事となり。
――奇しくも再び訪れたブラジルの地にて遅れて知る事となった。
彼が、その愛するサッカーにより、奪われてしまったという残酷な事実を。

上司の勅命により、アヤソフィアがブラジルから幻想郷に戻ってから2年後。
政争鳴り止まぬ国内においては日常茶飯事であるため、小さくではあったが、
新聞各社はこのような見出しの記事を書いていた。



「フラメンゴの天才サッカー少年、暴徒に押され交通事故! 重体となり意識回復は絶望的」




343 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 01:45:44 ID:???
〜回想シーン終了〜

カルロス「……あまりに忌々しい記憶だったから、俺はずっと口に出さないようにしていた。
      サンタマリアは勿論、ジェトーリオですらも、この事は話題に上げた事がない。
      だが、俺は知っている。……アルツールは――俺の親友は、アーサーお姉ちゃんが言う、
      『案外大したことなくね?』というフレーズと共に、奪われたと」

アヤソフィア「――私がそれを知ったのは、つい半年前。二度目の機会としてブラジルに訪れた時の事でした。
        6年前、突然の勘当という体で飛び出した私の真意を、ジャイロさんと弟くんは
        気付いていたのかもしれない。もしそうなら、もう一度会いに行きたい。
        そう願って懐かしのスラム街を抜けた先にあったのは、既に売りに出された廃屋でした」

鈴仙「…………」

アヤソフィア「『あの天才のアルツール君の事だ、きっと既にトッププロ入りして、高級マンションにでも住んでいるに違いない』
        『惜しくもサッカーを諦めて、その代わり安定した職を見つけて細々と働いているに違いない』
        『もしや、ホームレス寸前の生活をしながら、賭けストリートサッカーと無銭飲食で食いつないでいるのかもしれない』
        ――調べれば調べる程、私の都合のいい幻想は消え失せていきました。
        まず、フラメンゴにもどこのチームにも、アルツール・アンチネス・コインブラという選手は所属していない。
        サンパウロ市のどこの企業にも、同名の職員は勤務していない。
        浮浪者や好ましくない連中にすら聞いてみましたが、彼という痕跡はどこにも見当たらなかった。
        その中で見つけたのが、アルツール君が試合に負けて暴徒化したファンと揉み合いになり、
        交通事故に遭ったというニュースでした。……今も、市内の病院で植物人間状態となっています」

カルロス「………………」

その事実を改めて確認し、表情を一層暗くしたのはカルロスだった。
彼は一歩前に躍り出て、半ば懇願するようにアヤソフィアににじり寄り、

カルロス「アーサーお姉ちゃん。もしあなたが弟を失った事への復讐を望んでいるとしたら。それは俺に対してやってくれ!」


344 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 01:47:49 ID:???

土下座に近いポーズすら取って這い蹲り、カルロスは涙でフィールドを濡らす。
サッカーサイボーグとすら呼ばれ、冷静で大人びた立ち振る舞いが特徴的なカルロス・サンターナらしからぬ、
気弱で、孤独で、自信の持てない平凡な少年のような仕草だった。

アヤソフィア「……記事には、『同年代での1位を決める重要な試合で、エースストライカーの選手がミスを連発。
         それに対して『案外大したことない』と煽り立てる一部のファンに対し、アルツール君が『やめろォ』!
         と、噛みついた事により、事件が起きた』と書いてあります。――カルロス君。貴方の事だったんですね」

カルロス「そうです! だからアルツールも……アーサーお姉ちゃんも誰も悪くない!
      無論、一番悪いのは暴徒と化したファンだったとしても、……失敗をしたのは俺なんです!
      だから、もうそんな冷たい瞳をするのは止めてほしい!!」

全てのプライドをかなぐり捨ててでも泣きはらすカルロスに対し、アヤソフィアは――。

アヤソフィア「大丈夫ですよ。カルロス君は何一つ悪くありません。全力を尽くしたって、失敗する時だってありますし。
         それで私が、貴方がしくじったせいで弟くんが事故に巻き込まれた、だなんて言う訳がないでしょう?
         むしろ、感謝さえしています。
         ……フラメンゴでずうっと、弟くんの――アルツール君の親友として居続けてくれたのですから」

――と、恐らくは過去に良く見せていたのであろう、柔らかく穏やかな笑みを浮かべた。
想定していなかった反応に対し、カルロスは一旦冷静さを取り戻す。

カルロス「……では、当時のファンを憎んでいる、と? 確かにあの一件がショックとなり、
      アルツールの養父も体調を大きく崩し、昨年には亡くなってしまったが……」

アヤソフィア「ファンの方も、仕方ありません。好きな物を全力で応援したい気持ちは分かりますし、
        もう既に遺族への謝罪や賠償など、然るべき措置は取られたと記事にもありました。
        それ以上、私刑を加える気もありませんよ」

カルロス「……分からない。では一体、アーサーお姉ちゃんは何を恨んでいるんだ?
      ずっとブラジルに居れない事情があったとはいえ、どうして今になってさえ、そんな暗い瞳をしているんだ!?」

345 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 01:49:47 ID:???
鈴仙「………あんた、まさか」

――カルロスとアルツールを巡る過去については何も言えない鈴仙だったが、
会話が核心に近づくにつれ、自分の知る情報と、最近のアヤソフィアの影とが、
これまで提示された過去と組み合わさり、パズルのようにピタリと当てはまる感覚を覚える。

鈴仙「……あんたはこれまで、『案外大したことない』などと馬鹿にするファンの心無い感情を浴び続けて来た。
   日本で。幻想郷で。ブラジルで。自分自身に対して。自分以外の人に対して。
   マイナスの感情が理不尽に叩き付けられる光景を、何度も見続けて来た!」

アヤソフィア「………」

今度はアヤソフィアが黙る番だった。彼女は小さく頷き、鈴仙に続けるよう促した。

鈴仙「でも、あんた自身に掛けられる声については、あんたは仲間の手を借りながらも乗り越えて来た。
    だけど、ブラジルの地で、あんたはこれまでを超える、どうしようも無い理不尽を知った。
    辛い目に遭いながらもサッカーを愛し続けた少年が、サッカーが引き起こした感情に殺された事実を知り。
    根は生真面目なあんたに、黒い決意を抱かさせるに至った。つまりそれは――」

ここで、アヤソフィアが手を翳して制する。
鈴仙が続けようとした目的の正体を、アヤソフィアは自らの口で語った。


アヤソフィア「……そう。全ての元凶は、『サッカー』というスポーツがあるからこそ起きた。
        サッカーさえ無ければ、才能と愛を併せ持つ者が虐げられる事がなく。
        そして、理不尽な罵声も、理不尽な暴力からも逃れられるのです。
        私は、『サッカー』そのものを憎みます。愛を向ける者に対して唾を吐き、愛無き者への暴力を促すサッカーを。
        私は、この手で葬り去ろうと考えているのですよ……!」



346 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 01:54:19 ID:???
射命丸が虚無系ラスボスに良くある「皆死ねば救われる」的な発言をしたところで、今日はここまでにします。
明日には練習の選択肢に入れると思います。文章が長くなってしまいすみませんが、読んで頂ければ幸いです。
(突っ込み所は多々あると思いますが、その辺りは優しく笑って下されば幸いです(汗))
本日もお疲れ様でした。

347 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 10:59:28 ID:???
カルロス「サッカーそのものを、この手で葬り去る……!?」

――傷つきながらもサッカーを愛そうとした少年への仕打ちの原因を、
アヤソフィアは短絡的に特定個人によるものと考えていなかった。
彼女は、サッカーというスポーツ。22人の人間が球を蹴り合うという行為そのものが、
人を狂わせ傷つける全ての元凶であると信じきっていた。

鈴仙「そんなの……狂ってる!」

意味も解らず鈴仙が叫ぶ通り、彼女のそうした思考は狂人のそれであった。
アヤソフィアが、射命丸が体験した出来事については理解したし、そこで抱いたであろう感情も共感できた。
しかし、最後の結論だけが、どうしても理解できない。そんな鈴仙に、アヤソフィアはおどけた態度を取る。

アヤソフィア「あれ? 理解できませんかね? 鈴仙さんだったら、私が言ってることも、
         感覚的に理解できると思ったのですが。だって……ホラ。感じませんでした?
         リオカップ開会式で、試合後で発生した膨大な数の観衆の狂気を。
         単なるスポーツに熱狂し、人生を賭け、そこで散る事すら良しとする少年達の狂気を!
         貴女の瞳が、それを『視て』来たのではないですか? 狂気、感じるんでしたよね?」

鈴仙「――そ、それは……!」

しかし、その中で彼女が語る内容は、鈴仙にも心当たりがあった。
リオカップだけではない。先の全幻想郷選抜大会でも、
サッカーによる同じような感情のうねりを――狂気の渦を目の当たりにした。
そしてそれは、鈴仙が捉えきれる範囲すら越え、月の狂気を呼び起こし、
最後には――幻想郷を隔てる結界すら破壊してみせた。


348 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 11:00:37 ID:???

アヤソフィア「貴女が永琳さんからどのような説明を受けてるかは知りませんが。
         経験則として、こと人間の狂気程危うく、制御できないものはありません。
         そしてサッカーという場は、人間の狂気を殊更に増幅してしまう。
         ――であれば、こうしたものを放置しておくのもおかしいでしょう?」

カルロス「だ、だが。サッカーを通して救われる人も大勢いる! 俺もそうだった!
      そして……あなたが誰よりも愛したアルツール自身がそうだったんじゃないのか!
      もしもこの世からサッカーが無くなれば、一番悲しむのはあなたの義弟だ!」

たじろぐ鈴仙に割り込んだのはカルロスだった。彼は狂気の概念は分からないにしても、
少なくとも今のアヤソフィアを見て、アルツールが喜ぶ訳がない事は理解していた。
しかし、そうした呼びかけは彼女としても想定内だったのだろう。
アヤソフィアは少しだけ表情を曇らせつつも、

アヤソフィア「……ええ、そうでしょうね。ですが――もう決めたのです。
        彼が悲しもうが、私は、サッカーを滅ぼさなくてはならない、と。
        そうでなければ、彼のような悲劇は永遠に繰り返されるでしょうから」

と、改めてその狂った計画に殉ずる事を決意した様子で頷く。

アヤソフィア「――さて。私のお話はこれでおしまいです」

スッ……。

カルロス「ま、待ってくれ! まだ疑問は沢山ある! どうしてそこまで頑なになる必要があるんだ!
      そもそもどうやって、サッカーという世界中で流行しているスポーツを滅ぼそうと思っているんだ!
      それに、それに……!!」

追いすがるカルロスの手を払いのけ、アヤソフィアは一点だけ答える。

349 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 11:02:08 ID:???
アヤソフィア「前者についての回答はパスで。しかし、後者について。
        ――私がどのように、サッカーを滅ぼそうとしているのかについては、お答えしましょうか。
        ……私は次の幻想スーパーJr.ユース大会で、ブラジル代表として出場します。
        そして、ブラジル代表を優勝へと導きたいと思っています。
        これにより、私はサッカーが滅んでいくものと確信しています」

鈴仙「?? ブラジル代表が優勝すれば……」

カルロス「サッカーが、滅ぶ……? 一体どういう事だ! 俺達をからかっているのですか!?」

アヤソフィア「今お答えできるのはこの程度。
        鈴仙さん。今日を機に私はチームを去ります。楽しかったですよ、貴女がたとの友情ごっこ。
        カルロス君。同じブラジル代表として、また貴方とサッカーができる日を楽しみにしてますよ。
        ……あはははっ。あははははははははっ!」

スッ……。

そうして、アヤソフィアは消えた。まるで蜃気楼のように、始めからここに居なかったようにすら思える。
カルロスは彼女のその見えない背中を追うように走り続けて……。

カルロス「どうして……どうして、こうなってしまったんだ……!」

――と、悲しく項垂れる事しかできないでいた。


350 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 11:04:47 ID:5lYnVivE
鈴仙は、そんなカルロスに対し……

A:「カルロス君。……アヤソフィアの野望は、止めないといけないわ」カルロスに奮起を促す。
B:「アイツは……多分まだ迷ってる。そんな気がする」アヤソフィアを案じる。
C:「アルツール君が入院している病院、紹介してくれないかしら」アルツールが気になる。
D:「やれやれ。サッカーで世界を平和にするって、コーチと約束したんだけどなぁ……」自分語りする。
E:「そもそもアイツの能力と性格でブラジル代表ってムリなんじゃ……」正論(?)を言う。
F:その他 鈴仙に言わせたい事があればどうぞ

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

*選択肢上、明確なメリット・デメリットはありません。気軽にロールプレイして頂ければ幸いです。
*一旦ここまでです。投票が入っていれば、続きは夕方〜に開始したいです。

351 :森崎名無しさん:2017/07/02(日) 11:11:56 ID:DIDH0ey+

えーりんなら治せるかもだし

352 :森崎名無しさん:2017/07/02(日) 11:12:37 ID:z8oHNFjw
C

353 :森崎名無しさん:2017/07/02(日) 12:28:17 ID:m7R/IVps
E

354 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 18:13:05 ID:5lYnVivE
C:「アルツール君が入院している病院、紹介してくれないかしら」アルツールが気になる。

鈴仙「――そうだ」

鈴仙はアヤソフィアが言っていた内容を思い出した。
アルツールは今も市内の病院で植物人間状態――ならば、まだ彼は死んでいない。

鈴仙「ねぇ。良ければアルツール君が入院している病院、紹介してくれないかな?」

カルロス「……え? あ、ああ。構わないが」

思い立った鈴仙は泣きだすカルロスを強引に引っ張り、
スタジアム沿いの道路に停まっていたタクシーを捕まえて案内させる。

鈴仙「状態によっては、だけど。何か治せる方法があるかも……」

カルロス「治せる、だと……? しかしあいつはもうこの方5年以上も目を覚ましすら……」

鈴仙「良いから。……それに、カルロス君だって心配なんでしょ、アルツール君の事も」

カルロス「それは……当然だ。今でもオフの日は見舞いを欠かしていない。しかし何を突然……」

相次ぐ出来事に混乱を隠せないカルロスを尻目に、鈴仙は聞き取った病院名を運転手に告げ、
なけなしのお小遣い全額を押し付ける。リオカップの有力選手二人、しかも男女が同じタクシーに
同乗する事についてスキャンダラスな興味を抱かれる恐れはあったが、
たまたま運転手はサッカーへの興味が薄い老人であった事が幸いし、何の詮索もなく、
鈴仙達は病院へと向かう事ができた。


355 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 18:15:36 ID:5lYnVivE
〜サンパウロ市内・病院〜

その病院の環境は、鈴仙の想像していた以上に劣悪だった。
医療器具の不備不足は勿論、感染管理についても理解が乏しい様子が見受けられ、
病院は病院でも、野戦病院のようだと鈴仙は感じた。

カルロス「……日本では、誰もが安価で高品質な医療が受けられるんだろう?羨ましいよ」

そう呟くカルロス。話を聞くと、アルツールの養父が残した蓄えのお蔭でここまで持ちこたえられたが、
その蓄えも間もなく底を尽きるため、こうした『安い』病院を選ばざるを得ないという。

カルロス「……纏まった金が入ったら、俺がこいつの治療を引き継いでやろうと思っている。
      しかし、金があっても、今度は入る病室が無いかもしれない。
      ブラジルは経済成長こそ確かだが、一方で医療や福祉の確保はまだまだだからな。
      ――いずれにせよ。もう、時間が無いのかもしれないな……」

鈴仙「カルロス君……」

ガチャリ。

アルツール「……………」

カルロス「よう、遅い時間に悪かったな」

果たして、間仕切りはおろか窓すら無い、8人部屋の病室の隅っこで、アルツールは眠りに就いていた。
長年日の光を浴びていないからか、肌の色は褐色というよりは青白く。
そして少しでも衝撃を与えれば折れてしまいそうなまでにやつれていた。

鈴仙「バイタルサインは……呼吸のみ、眼球も反応せずか。徐脈は……無く、一応は安定している……」

永琳仕込みの医学知識を呼び起こし、時には無気力な看護師や宿直医師にも問い合わせ、
鈴仙はアルツール少年が置かれた状況を診断しようとする。

356 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 18:16:45 ID:5lYnVivE
カルロス「驚いたな。まさか医師としての知識まであるなんて。
      まるでロベルト本郷と同世代で活躍した名FW・ドトールみたいだな、君は」

鈴仙「ありがとう。でも私はまだ研修医扱いだし。それに……アレとは一緒にされたくないし」

カルロス「?」

その様子に改めて目を丸くするカルロスだったが、彼が引き合いに出した相手が、
今やコリンチャンスのセクハラコーチと堕してしまっている事には気付いていないようだった。
鈴仙は若干顔を渋くして。しかし一方で彼の医師としての能力を知るが為に、こう続けた。

鈴仙「――カルロス君。私は二人の名医を知っている。
    もっとも、一人の本職は薬剤師で、かつ今すぐには会いにいけないし。
    もう一人は今すぐにでも会いにいける……カルロス君の夢を壊すリスクはあるけど。
    とにかく。アルツール君の状態が、今のままで安定するようであれば。
    ……彼が目を覚ます為に何か、できるかもしれないわ」

カルロス「……だ、だが。確かに事情を知ってしまったとはいえ、半ば部外者の君に、
      そこまでさせる訳には――」

鈴仙「いいの。私がやりたいんだから。それに……サッカーがきっかけで知り合った私達が、
    サッカーを信じ続けて倒れたアルツール君を助ける、ってなったら。
    あの謎思想を押し付けて来たアヤソフィアを悔しがらせられるかもしんないし」

カルロス「悔しがらせる……そうだな。それに、俺では力が無くとも、こいつが目を覚ませば、
      アヤソフィア……アーサーお姉ちゃんも、正気を取り戻してくれるのかもしれない」

357 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 18:17:49 ID:5lYnVivE
鈴仙の提案は、カルロスにとってその内容はさておき、とても有り難い物だった。
しかし一方で、優等生的な彼は、彼女がここまで尽くしてくれる事について負い目を感じていた。
無論それがサッカーの試合等で左右する事にはならないにせよ、彼としてはその思いに応えたかった。

カルロス「分かった。君のその他者に尽くす精神を尊重しよう。
      だが――俺は手放しで誰かの助けを受けたくはない。……そうだ」

もっとも、フラメンゴを離れてコリンチャンスに入る……と言った事まではできないが、と
冗談っぽく笑みを浮かべるカルロスは、確かに鈴仙の想いを受け止め、
そしてアヤソフィアを巡る自身の気持ちを整理する事ができているように見えた。
やがて実直に述べた彼は……思いついたように、病室の机の引き出しを開け放った。
そこには、何度も捲った後で擦り切れた、ボロボロのノートがあった。

カルロス「……これは、俺とアルツールが少年時代、一緒にボロボロになるまで読みふけったノートだ。
      アルツールが敬愛して止まなかった養父――ジャイロが、俺達の成長の為にと
      効率的な練習メニューやここぞという時の精神論を書き留めてくれたんだ。
      これを――君への敬意と友情を記す為に、貸そう」

鈴仙「え……えええっ! ジャイロって……どこかで聞いた事があるけど、確か、
    ブラジルの伝説のストライカーだったって話の、アレでしょ!? そんなの、貰えないよっ!?」

カルロス「バカ、誰もあげないよ。……あくまで『貸す』だけだ。俺も昔、アルツールからノートを貸して貰った。
      そして内容を全部暗記するまで読みまくってから、返した。それと同じ事をするだけさ。
      ……もしもアルツールに意識があって、君の事を聞いていたなら、きっとそうするだろうからな」

恐縮する鈴仙に、カルロスは続ける。

358 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 18:19:24 ID:5lYnVivE
カルロス「……それに、少なくとも小さい頃の俺は、アルツールの養父を畏怖なんてしなかった。
      だって、そうだろう? サッカーの上手い親友の家のお父さんは、もっとサッカーが上手かった。
      それで、俺とアルツールが切磋琢磨して上手くなる姿を、いつもニコニコして眺めてくれていた。
      たった、それだけの人だったんだ。だから、俺にとってこのノートは、あの伝説のストライカー・ジャイロの遺品ではなく。
      俺とアルツールの、友情の証とその軌跡に過ぎないんだ。それに――ノートを見てごらん、レイセン?」

鈴仙「え、ええ……って、ううー、ん……」

そして、促されるがままにノートを開いてみた鈴仙は……先程は別ベクトルに驚いてしまう。

鈴仙「――この内容。ごくごくフツーの事しか書いてないじゃない。
    基礎を怠るな。強い心を持て。サッカーは自由だ。
    ……てっきり、メチャクチャ凄い必殺シュートの打ち方でも書いてあるかと思ったのに」

カルロス「そうだろう? だけど、このノートには特別な熱意が。そして、息子への愛情があった。
      だから俺はこのノートが好きだったんだ」

――それは。ごくごく平凡なサッカー好きの父親が、息子の為に書いた練習ノートと大差が無かった。
強いて違う所をあげるとしたら、それはまさにカルロスが言った通りで。
そのノートには、普通の父親の何倍も何十倍も、息子を愛している事が伝わっているという所だった。

カルロス「体調を崩しがちだった義父さんだったが、俺がフラメンゴに入ったばかりの時期は安定していた。
      恐らくは、アーサーお姉ちゃんが相当に健康に気を配っていたからだろう。
      アルツールを失い倒れた時も、『倒れるのがもう数年前でもおかしくなかった』と医師は言っていたからな。

      だからこそ、俺は、アーサーお姉ちゃんにもう一度、あの時のように戻って欲しいと思う。
      そしてお礼を言いたいと思う――できれば、アルツールと二人でだ。
      『あなたのお蔭で、サッカーの道を迷わずに歩いていけました』、
      『あなたのお蔭で、掛けがえの無い少年時代を過ごす事ができました』……ってな」

359 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 18:20:45 ID:5lYnVivE

鈴仙「…………」

もしもアヤソフィアが居なければ、今の素直で実直なカルロスはいないかもしれない。
もしもアヤソフィアが居なければ、アルツールは父の愛情を充分に受けられなかったかもしれない。
――そう思うと、鈴仙は純粋に彼女を憎めなかった。

カルロス「……さて。ここまで話を出来たのは久しぶりだ。そして、ここまで話をしたからには、
      君は俺と同じように、このノートを丸暗記するまで読んで貰う必要がない。そして」

短い身舞いの帰りに、カルロスは鈴仙にこう注文を付けた。

カルロス「――きっと、このノートは返してくれよ? 俺では無い。目を覚ましたアルツールにな。
      その後で、4人でサッカーを楽しもう。俺と、君と、アルツールと。……アーサーお姉ちゃんとだ。良いな?」

鈴仙「……うん」

はにかみながらも頷く鈴仙に、カルロスは子供っぽく片目を瞑って応じた。


*友情のノートの効果により、次回基礎練習時の判定時にボーナス(+! card※フラグ開発時は+! dice)が入ります。

360 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 18:24:29 ID:5lYnVivE
<<<鈴仙の章C・基礎練習フェイズその1>>>

鈴仙「……カルロス君が貸してくれたノート。確かに私も好きだったなぁ。
    何だか読んでると、暖かい気持ちになれるというか。
    私もこれから、もっと頑張ろう! って気持ちにさせてくれたというか。
    ようし! 次の試合に向けて伸ばすべき能力は、っと……!」

今回重点的に鍛える能力を選んで下さい。カッコ内は現在の能力値です。

A:ドリブル(55)  とても上がりにくい
B:パス(54)    上がりにくい
C:シュート(55)  とても上がりにくい
D:タックル(52)  上がりにくい
E:パスカット(52) 上がりにくい
F:ブロック(47)  上がりやすい
G:せりあい(53)  上がりにくい
H:フラグの開発をする。(更に選択)

所持中のフラグ:ドリブル(15/20)、低シュート(10/20)、タックル(10/20)、
           スキル・アリスさん操作(特殊)

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。


*友情のノートの効果により、次回基礎練習時の判定時にボーナス(+! card※フラグ開発時は+! dice)が入ります。

361 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 18:31:18 ID:???
…と、いったところで外出するので一旦ここまでです。
少なくとも練習判定は今日の夜やりたいです。
今回練習にボーナス効果が入りましたが、この選択肢だけが当たりではなく、
他の選択肢を選んでいた場合でも、何かしら同等のプラス要素がある予定でした。

>>351
選択肢を出した当初、永琳の事をあまり考えてませんでした(汗)
Cの場合、治るか否かは今後のストーリー展開のため置いといて、
ここではアルツールとカルロス(&ジャイロ)との絆を重視した描写&イベントとしました。

362 :森崎名無しさん:2017/07/02(日) 18:57:58 ID:1EucIqXA
H

363 :森崎名無しさん:2017/07/02(日) 18:58:03 ID:7fzGgIWw
H

364 :森崎名無しさん:2017/07/02(日) 19:48:52 ID:6kj18eR+


365 :森崎名無しさん:2017/07/02(日) 19:58:56 ID:???
鈴仙は試合でフラグ回収しても能力上がらなかったと思うし
補正があるタイミングで上がりにくいシュートをトップクラスにもってくのに挑戦したほうがいいかと思ったんが
確実に効果があるフラグを優先したかな?

366 :森崎名無しさん:2017/07/02(日) 20:07:36 ID:???
低シュートのフラグですけど、38スレ516で14ポイントになりましたけど、何かの理由で減りました?

367 :森崎名無しさん:2017/07/02(日) 20:19:14 ID:???
あっ、ノート補正があるのは今回じゃなくて次回なのか
んじゃ、次回はシュート狙うかな

368 :◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 20:33:08 ID:???
出先ですが取り急ぎ修正を。
補正が入るのは記載ミスで、今回の練習時です。
また、低いシュートフラグは14ポイントが正しいです。
もしも投票変更ありましたら、22時まで受け付けます。
大変失礼いたしました。

369 :森崎名無しさん:2017/07/02(日) 20:53:06 ID:1EucIqXA
Cに変更します

370 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 22:02:06 ID:5lYnVivE
C:シュート(55)  とても上がりにくい

鈴仙「今なら私もなれる気がする。伝説のスーパーストライカーに……!」

先着1名様で、

★鈴仙のシュート練習→! card+(ボーナス効果+! card)★

と書き込んでください。数値・マークで分岐します。

JOKER→+1&必殺フラグ習得!(フラグがある場合は回収)
10〜13→+1!
1〜9→効果が無かった。


*! cardの値が14以上の場合は、13として扱います。
*ただし、二回目の! cardでJOKERが出た場合は、JOKERを有効として扱います。

371 :森崎名無しさん:2017/07/02(日) 22:07:59 ID:???
★鈴仙のシュート練習→ スペード4 +(ボーナス効果+ ハート5 )★

372 :森崎名無しさん:2017/07/02(日) 22:09:56 ID:???
すまねぇ……すまねぇ……

373 :森崎名無しさん:2017/07/02(日) 22:23:22 ID:???
カードやダイスばかりはしょうがない

374 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/03(月) 00:57:49 ID:Bsj7oxKE
★鈴仙のシュート練習→ スペード4 +(ボーナス効果+ ハート5 )=9★

鈴仙「くらえっ、マッハーシューットッ!」

バシュウウッ……ぽすんっ。

鈴仙「あれ、違ったかな。くらえっ、マッパシュートッ!」

バシュルルルル……ぱすんっ。


反町「(鈴仙さんが子どもみたいに必殺シュートの練習してる……見ちゃいけなかったかな)」

鈴仙は童心に帰ってイキイキとサッカーを楽しめたが……イキイキと楽しめただけだった。


*効果がありませんでした。

375 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/03(月) 00:58:50 ID:Bsj7oxKE


*****

鈴仙がコリンチャンスのクラブハウス(という名のボロ酒場)に戻って来たのを迎え入れたのは、
珍しくあまり酔っぱらっていない雰囲気の老コーチ――
先程カルロスも憧れの選手として名前に挙げた往年の名FW・ドトールことヒポクラテス氏だった。
彼にアヤソフィアがチームを離れる事となった経緯を話すと、「そうか。やはりそうじゃったか」と訳知り顔で頷くのみであり。
加えてアルツールの体調管理を依頼しても、鈴仙のお尻を無駄に3回程触っただけで、すぐに快諾してくれた。

アリスさん「しかし解せないわね。この手でサッカーを葬り去る……一体、何を考えてるのかしら」

てゐ「ま、どーせブン屋の事だしキテレツな策だろうね〜」

佳歩「でも、なんか射命丸さん、かわいそう……」

つかさ「強者の成功に嫉妬する事も、失敗を嘲笑する事も、決して良い事ではありませんが。極端すぎます……!」

静葉「サッカーの終焉を願う……これって、終焉を司る神でもある私のシェア食いつぶしに来たのかなぁ〜?」チャキッ

穣子「ブン屋さんってあー見えて子どもとか妖精が好きだからなぁ。大切にしてた子が酷い目にあったからって、
    そう考えちゃう気持ちもわかるかも。あとお姉ちゃん死なないでぇー!?」

反町「(射命丸さんか。同じチームだけど、あまり付き合いは無かったな。
    ――いやでも、穣子さんと付き合ってるって発表した直後だけはしつこかったか)」

鈴仙の仲間達も、アヤソフィア――射命丸文を巡る事情については様々な感想を抱いてはいたが、
とはいえ、そこから自分達が具体的に何が出来るのかも見えて来ない。
もしもここに彼女の親友達――姫海棠はたてや犬走椛が居れば、その心情も推し量れるのだろうが、
それも敵わない事であり、やがて会話は立ち消えに終わった。

376 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/03(月) 01:00:13 ID:Bsj7oxKE
鈴仙「ともかく結局は。私達は次のリオカップの準決勝――パルメイラス戦に備えて無心に準備をするしか無い、ってワケね。
    魅魔さんの情報によると、さとりさんとお燐が明日には合流できるって言うし……また、連携を整えていきましょ」

……しかし。鈴仙も歩けばトラブルに当たる。一難去ってまた一難とも言わんばかりに、
鈴仙は今、リオカップともアヤソフィアともプロジェクト・カウンターハクレイとも全く絡まない、
別の新たな問題に巻き込まれていた。それは―――。


*****


〜サンパウロ市内・超高級ホテルの超高級レストラン〜

ネイ「どうしたんだい、仔兎ちゃん? 今日という場は全て、君の笑顔の為にあるんだ。
   どの料理もどの酒もお勧めさ。何故なら、俺がこれまで 468 人の女性ファンとデート
   ……いや事前調査をした結果、この店で喜ばない子なんて居なかったからね」

鈴仙「そ、そうっすか……(――いやいや、なんなのよこのレストラン!?
    なんで皆揃ってスーツだのドレスだの着てるのよ! いや私もドレス着せられたけどさ!?
    というか何でメニュー表に金額が書いてないのよ!? これじゃワリカンとかできないじゃん!?
    馬鹿なの? 死ぬの!??!?!?)」

――鈴仙・優曇華院・イナバ。XX歳。彼氏いない歴=年齢。
彼女は、リオカップ準決勝戦を前にして、人生(兎生?)初のセレブデートを享受するハメになっていた。

377 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/03(月) 01:01:22 ID:Bsj7oxKE
店員「お待たせいたしました。『フランス産フォアグラのテリーヌ トリュフとブッフサレ、
    リ・ド・ヴォとレンズ豆のガトー仕立て』でございます」

鈴仙「は?! え、今何って……? え、照り焼き? ブックオフ? ガトーショコラ?」

ネイ「落ち着きな。この位の料理だったら、俺がトッププロに契約出来たら、何時でも食べられるようになるさ。
   ……そうだ。この日を二人の記念日にするのはどうだい? いや、難しいかな。
   君に纏わる事を全て記念日にしていったら、毎日が記念日になっちゃうからさ」

鈴仙「いやいや何勝手に話を進めて……あ、ごめん喉乾いたから水飲むわね。ごくごく…ぷはー」

店員「お、お客様。それはフィンガーボウルでございます……」

鈴仙「え? フィンガーフレアスパークズ? 魔理沙の新技?」

――そして案の定と言うべきか。竹林出身の田舎っぺ鈴仙は、
高級ホテルにおいてテンプレート的に慌てっぷりを見せ、テンプレート的な失敗を繰り返す。
が。鈴仙をこの場所に誘った張本人は決して嫌な顔一つせず、
むしろ純朴な少女を愛らしいと言った視線で見つめ続けている。

ネイ「まさか本当に、君と一緒にこの店に来れるなんて……夢みたいだ。
   ああ――心配しないでくれ。君と出会ってから、全てのファンとは関係を切ったよ。
   いや……切らざるを得なくなった、というべきだろうか。
   何故なら、君のように可愛くてひた向きで真っ直ぐな子が傍に居るのに、
   他の軽薄な女に興味を持つなんて、豚や馬に欲情するよりも困難なのだから」

鈴仙「……(こいつのボキャブラリー、凄いわね……ここに来てからずうっと私を口説き続けてるのに、
   私が話さない限り、一瞬たりとも言葉を切ろうとしない)」

378 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/03(月) 01:03:41 ID:Bsj7oxKE

――ファビオ・デルネイ・フロレンシオ。愛称はネイ。
パルメイラスでも、いや、ブラジル国内の同年代でも一の女好きとして知られる彼が、
鈴仙を初めて口説こうとした時、それは大多数の美女・美少女のうち一人としてでしか過ぎなかった。
しかし、彼女が必死な表情で自軍の鬼監督に詰め寄ったり、
リオカップで数々の活躍を挙げる姿を見る内に、真剣に鈴仙という女性が好きになった……というのが、
ここに来てから手を替え形を替えで100回は聞かされたフレーズである。

鈴仙「(あーあ。最近は街中で顔を合わせるたびにナンパしてくるモンだから、
     つい一回OKしちゃったけど……まさか、初っ端からこんな店に連れられるなんて)」

――無論、鈴仙とて異性からここまでチヤホヤされる経験はなく(中山とパスカルは真面目過ぎた)、
素敵な薄紫色のドレスをコーディネートしてくれたり、ブラジル国内だけでなく、
世界的にも高評価を得ているシェフが居るレストランを案内してくれたりと、
まさしくお姫様待遇をしてくれるのだから、しかもネイは悔しいながら美少年なのだから、
満更では無い気持ちもあるにはあった。しかし、そういう理屈で片づけられる問題ではないのだ。

鈴仙「(もー無理無理無理かたつむり! なんか背中がムズムズするっ!
     なんかもう、色んな要素が私にとってハードル高すぎるんだってばー!?)」

結論から言って、鈴仙には経験値が圧倒的に不足していた。
男子から言い寄られる経験も、男子と二人切りで(サッカー以外の)トークする経験も、
高級ホテルで恋の駆け引きをする経験も、全てが足りなさ過ぎた。

ネイ「レイセン……浮かない顔をしてるね。迷惑だったかい?」

鈴仙「え、えーっと……(どうしよう。ネイ君は決して悪いヤツじゃないと思うんだけど。
    それでも、いちいち会う度にここまでされるのもむず痒いって言うか……。
    何とかならないかなぁ。どうにかして、ご遠慮してくれないかなぁ……)」


379 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/03(月) 01:05:04 ID:Bsj7oxKE

ブラジル中のネイファンが聞けば嫉妬で憤死しかねないような内心を抱きながら、
鈴仙はネイに対して、こう口火を切った。

A:「迷惑じゃないけどさ。何だか、どーしても緊張しちゃって……」とりあえずはぐらかす。
B::「わ、私達。出来ればこれからもずっとオトモダチって事で……」やんわりとフる。
C:「デートに誘うのは良いけど、もっと段階ってのがあるでしょうに……」説教系女子。
D:「迷惑に決まってるでしょ。私はこんなの望んでないってば!」キレる。
E:「ご、ごめんね。私もネイ君と一緒にこんなお店に行けたのが嬉しくて……」謎の求愛。
F:その他 鈴仙に言わせたい事があればどうぞ


先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

380 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/03(月) 01:13:01 ID:Bsj7oxKE
……と、いったところで今日の更新はここまでです。
今回の選択肢も特段アタリハズレは無いので、気軽に投票して頂ければ幸いです。

今後の予定としては、ネイとのデートイベント(兼鈴仙の成長イベント兼パルメイラスの選手紹介イベント)
を後2〜3回の更新で行い、それが終わってから、いよいよパルメイラス戦のオーダーに入っていく予定です。

>>372-373
確率は上がりましたが、それでも失敗率もそこそこあるので、
この辺りはしょうがないと思うしかないですね。
鈴仙の成長に関するイベントはまだありますので、また引いて頂ければ幸いです。

381 :森崎名無しさん:2017/07/03(月) 01:14:11 ID:8SVka/56
A

乙なのです

382 :森崎名無しさん:2017/07/03(月) 10:22:09 ID:tUfYpEiA


383 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/04(火) 01:04:41 ID:gSZK2rBM
A:「迷惑じゃないけどさ。何だか、どーしても緊張しちゃって……」とりあえずはぐらかす。


――嫌ならハッキリとそう言うか、そうでなくてもやんわりと意思を示せばいいのに。
鈴仙は不器用な事に、そのどちらも出来ない類の少女だった。

鈴仙「い、いやー。迷惑とかじゃないのよ? でもさ。ホラ、私って永らく貧乏暮らしだったから……。
    こんなホテルのレストランなんて来た事ないし。どーしても緊張しちゃうって言うか……」

ネイ「なんだ、そうだったのか。ごめんよ俺のシンデレラ。
   でも今夜は真夜中の鐘が鳴っても、決して帰しはしないぜ?
   ――もっとも、そうしたらあの監督にシメられるどころじゃ済まないんだが。
   いやでも! 君の為なら俺は死んでも良い!」

鈴仙「(ひいい……なんかますます目が熱くなってる。私はそんなに安い女じゃないのよぉ……・?
    ――と、兎に角とにかく話題。話題を……共通の話題を見つけないと。……そ、そうだ!!)」

ネイは鈴仙のウブな態度にますます惚れ込んでしまったようで、
発言がますます詩的かつ過激になっていく。これは流石に困った鈴仙は、

鈴仙「そ、そーいえば! ネイ君って、暫くの間あの森崎君と一緒に練習してたのよね!?
    どんなんだったか教えて欲しいなぁー……なんて」

384 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/04(火) 01:06:15 ID:gSZK2rBM

咄嗟に浮かんだ話題――かつてネイ達のチームメイトだったらしい森崎の事を聞いてみるが。

ネイ「……………」

――その話題はネイには強すぎたのか、彼は今度は一転して押し黙ってしまった。
だがしかし、落ち着いて考えればそれも仕方がない。
森崎は、高い野心を胸にこの地にやって来て、ネイを始めとするパルメイラスの仲間と交友(?)を深め。
……そして、夢半ばにして失踪してしまったのだから。
森崎と近しかったと聞くネイが気分を損ねてしまう事は仕方がない。

鈴仙「――ご、ごめんなさいっ! 私、緊張してつい、聞いちゃいけない事を……!」

鈴仙は咄嗟にネイに謝った。幾らこちらがデートに辟易していたとはいえ、
それでも少年のデリケートな部分に触れても構わない訳がない。

ネイ「……モリサキ、ね。確かにアイツは、思い出の彼方に消えるような、どうでも良いヤツじゃなかった。
    ああ、レイセン。大丈夫さ。それじゃあ……話でもしようか。
    ある日突然日本からやって来て、全てを手に入れようとして――結局、途中で消えちまったヤツの話をさ」

しかし、鈴仙の想像に反してネイは強かった。
むしろ、鈴仙への愛の言葉を囁く事以上に、森崎の事を語りたいと思っているようだった。

鈴仙「(もしかして。ネイ君は……ううん、パルメイラスの皆はまだ、乗り越えられていないのかな。
     居た期間は短かったとしても、きっと彼らに大きな影響を与えた、森崎君の事を)」


385 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/04(火) 01:08:18 ID:???
ネイ「そうだな。じゃあまずはアレから話すか。突然前監督と交代で赴任して来た鬼監督、エベルトン・レオン!
   チームメイト達を牧場の豚扱いするヤツに対し、我らがモリサキはルール3を早速適用!
   見事な雷属性の左で監督を血の海に沈め……」

鈴仙「いやいや、血の海って流石にウソでしょ!?」

ネイ「あー、そんな気もするな。じゃあこれはどうだ? 大人気アニメ・ドラゴンスフィアの伝道師!
   チーム内の紛争をアニメで解決する、まさしくクールジャパンを体現したモリサキは……。
   ――おっと、これはウソじゃないぜ? 大マジさ」

鈴仙「へぇー。単なる暴君って訳じゃあなかったんだ……」

幻想郷に居る時、中山はいつでも熱っぽく森崎の破天荒さ、理不尽さ、そしてその魅力について語っていた。
短いブラジル生活で森崎が築き上げた武勇伝を語るネイの姿に、そんな中山の姿が重なる。

鈴仙「(でも。これはネイ君だけじゃない。きっと他のパルメイラスのメンバー達も一緒……)」

ネイやパルメイラスのメンバーは、恐らく、かつての中山や南葛SC・南葛中学のメンバーのように、
森崎の生き方に触れ、そして様々な影響を受けたのだろう。
……その生き方を肯定できるか否かや、その影響が良かったのか悪かったのかについては、
議論の余地が多いに生じ得ることは一旦保留としても。

鈴仙「(このブラジルの生活は、そうした意味では、森崎君の影を追う旅なのかもしれない。
     中山さん以上に強い力と強い意志を備え、周囲の世界を想うままに変えていった、『主人公』。
     私はそんな風になれる気はしないし、なりたくも無いけれど。
     ……でも、これもまた、未来の私の力になるような気がする)」

ネイ「まぁ、当然ながら誰もが皆アイツの事が好きな訳じゃない。当然反対の声も挙がる。
   しかしヤツは話し合いや融和などしない。入団後も、暴力による実力行使でGKを従えて……」

ネイによる『キャプテン森崎』の物語は続く。
鈴仙は、改めてその大きな流れに身を投じるような気持ちで、彼の勇気と狂気に触れていった。

386 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/04(火) 01:10:16 ID:???
――と、いったところで短いですがここまでです。
次回更新では、何か判定や投票まで出来ると思います。
>>381
乙ありがとうございます。
更新ペースは依然早くない&参加部分少なくすみませんが、
気長に読んだり参加して頂ければ幸いです。

387 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/05(水) 00:12:15 ID:???
*****



――そして、楽しかったディナータイムはアッという間に終わり。
鈴仙とネイはサンパウロを流れる心地よい夜風に当たっていた。

ネイ「あー、楽しかった。……どうだった、レイセン?」

鈴仙「え、う、うん。まぁ……後半は悪くなかった、かな」

森崎に纏わる話題を皮切りに、ネイは少しだけ落ち着きを取り戻したようであり、
また鈴仙の方もネイに対する不要な偏見が取り払われたお蔭か、
その後はごく普通にホテルでの会話を楽しむ事が出来ていた。

鈴仙「(ネイ君って、本当にどうしようもないナンパ野郎だと思ってたけど。
    意外と頭が良くって話が面白いし。それに、サッカーに対しては、
    中山さんやパスカル君にも負けてない位の熱さを感じたし……普通に良いヤツ、なのかも。
    ――って、ダメダメダメッ! こーやってギャップを見せつけて頭の弱い女子をコロっと落とすのが
    チャラ男の常套手段だって姫様がいつも言ってたじゃない!!)わ、私は騙されないわよ……!」


ネイ「え? 何がだい?」

鈴仙「何でもありませんっ!!」

388 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/05(水) 00:13:27 ID:???

――が、それを素直に受け止めたら負けだと思った鈴仙は首をブンブンと振って冷静になり、
ネイを睨み付けてやる事で心の均衡を得ようとする。……傍から見ると挙動不審この上無いのだが。
しかし細かい事は気にしないか俺に惚れてるサインとみなすネイは全く悪びれる様子もない。

ネイ「――さ。夜も遅い。今から俺がとっておきの場所を案内するよ」

鈴仙「!? あ、あんた……私をどこに連れてく気なのよ……」

ネイ「? ……とっておきの場所はとっておきの場所さ。――大丈夫、君もきっと気に入るさ」

鈴仙「……それで連れて来た場所がロクでも無い場所だったら、
   軍仕込みのマーシャルアーツで背骨折るから。容赦なく」

夜も更ける中、ネイのとっておきの場所とやらはどうみても怪しい。
しかし一方で彼の良い点も見えて来た為に断り辛く、
鈴仙は取りあえずネイが招き入れる場所へと行ってみる事にしたのだ。
その場所は――。



389 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/05(水) 00:14:36 ID:???
〜パルメイラス・スタジアム〜

ネイ「さあ、着いたよ」

鈴仙「ここは……パルメイラスの練習場じゃないの」

ネイが案内した場所は確かに怪しくない場所だったが、ある意味ではロクでも無い場所とも言えた。
サンパウロの夜景も見えず、あるのはナイターの光だけの荒涼とした芝の平地。
普通の女子がここに案内されたとして、大舞台に来れたという高揚感こそあれど、
男の魅力無しに、この場所そのものをロマンティックに輝かせる事は困難だろう。

鈴仙「――へぇ。やっぱりサンパウロの名門チームだけあって、良い環境で練習してるのね。
    羨ましいわ。私達だなんていっつもスラム街のド真ん中で練習してるから、
    怖いお兄さんには睨まれるし、酔っ払いにはゲロを吐かれるし……」

ネイ「(コリンチャンスも、一昔前は名門チームだったんだがな……というか、
    別に弱小チームでも普通はそんな劣悪な環境に置かれたりはしないぞ……)」

しかし、これまで短くない間サッカーに情熱を捧げて鈴仙にとっては話が別だ。
ネイなどいなくても、自分自身でこの場所に立つ事の価値を考え、感じる事が出来る。

鈴仙「……ネイ君も、他のメンバーの皆も、この場所で自分達の全てを賭けて戦ってるんだよね」

ネイ「ああそうだ。プロという華やかな舞台に登り詰める事が出来るのは、俺達のほんの一握り。
    そして、その華やかな舞台で主役として活躍出来るのは、ほんの一握りの中の、更に一握り。
    ――いや、一つまみと言った方が良いかな。そんな厳しい世界に生きてるんだ。俺達はさ」

鈴仙「そっか。そう……だったよね」

390 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/05(水) 00:15:36 ID:???
勿論、俺は一つまみの方だけどね、と調子良い笑みでネイは重苦しい雰囲気を吹き飛ばす。
しかしそれだけで、ネイは鈴仙の感情を否定したりはしない。

鈴仙「……ごめんね。ちょっと身内で色々あったり、森崎君の話を聞いたりしてたら、
    思う所があってね。……なんか、私はまだまだ甘いなぁ、って」

ネイ「良かったら、聞かせてくれるかな? 君の助けになれるなら、俺は何だってやりたい」

鈴仙「――大した話じゃないけど。ただ……このブラジルの地に来て思った事があるのよ。
    皆、サッカーに対して命を賭けてるって。サッカーに対して全力で生きてるってさ」

ホテルではあれだけ雄弁だったネイは、今は黙って鈴仙の話を頷いて聞いている。
鈴仙は彼が作り出した心地よい沈黙に甘え、少しずつ言葉を紡ぎ出す。

鈴仙「私が元々住んでた幻想郷では、皆がサッカーを楽しんでいたけれど。 
    ……でも、『楽しんで』いただけだった。サッカーなんてしなくても食べていけるし、
    逆に、サッカーだけに生活を賭けてる人なんて、どこにも居なかった」

ネイ「(日本にはプロリーグなんて無いからなァ)……ああ。モリサキから聞いてる。
    でも君はその中でサッカーを必死に頑張って。それで、ここにやって来たんだろう?」

鈴仙「うん。皆にバカにされたくない。憧れてる人と肩を並べたい。そんな思いで必死だった。
    それで私は上手くなれたけど……でも、それは特別でも何でもない、ごく当たり前の事だって。
    ブラジルで一生懸命サッカーをしている皆の姿を見て、気付いたの」

391 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/05(水) 00:16:51 ID:???
ネイ「……そうか」

これまでの激しい戦いを前に。倒れ行くライバル達の姿を前に。
サッカーを憎み、滅ぼすとさえ言い放ったかつての仲間の背を前に。
それでもなおサッカーの可能性を信じ、奇跡を信じようとした少年の笑顔を前に。
そして――近くに居ながらも道を違え、全てを拒絶して切り刻もうとする、不器用な親友を前に。
鈴仙は改めて思い悩んでいた。――果たして、自分の覚悟は本物なのか、と。

鈴仙「……師匠は言った。『サッカーで、世界を滅亡から守って欲しい』と。
    コーチは言った。『サッカーで、世界を平和にして欲しい』と。
    だけど……今の私には、他の皆と比べて特別強い想いは持ち合わせていない。
    そんな私が、これから戦えるのかな……って。不安になっちゃって」

ネイは、そんな鈴仙の真剣な悩みに対して……


ネイ「ああ……やっぱり君は俺の考えていた通りの、いや、それ以上に高貴なるプリンセスだっ!」


鈴仙「――は?」

一度は収まった筈の興奮を再び取り戻して、そう熱く宣言してみせるのだった。

ネイ「なんていじらしいんだ。君は誰よりも真面目で勤勉で一生懸命なのに、
   そんな自分を常に厳しく律し、より強くなろうとしている。それだけじゃない。
   周囲の人間の美点を誰よりも上手く感じ取って、周囲をより良くする為奔走する事ができる。
   なのに! 君はその自分自身の良さを誰よりも分かっていない。
   ……ううっ、いじらし過ぎるよ、レイセン。これじゃ俺が守ってあげないとダメじゃないか!?」

392 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/05(水) 00:17:58 ID:???
鈴仙「え、あ、おにょい!?」

――だが、これにはネイも言い分がある。しんみりとした様子となった鈴仙を見て、
一旦は聞き上手にその悩みを聞いてあげようと思ったところ、
彼女のあまりにいじらしい様子に堪らなくなって、狂気に当てられてしまったようにも見える。

ネイ「ああ、ほんっとーにごめんよ! でも、見て居られなかったからさ。
   ――敢えて言うけど。レイセン。君はやっぱりちょっと、悩み過ぎだと思うぞ」

鈴仙「私……悩み過ぎ? そう、かな?」

しかし、それでもネイは思う。鈴仙は悩み過ぎだと。彼女は確かに真剣に考えているが、
その真剣さが何時でも功を奏すとは思えないと。

ネイ「そうさ。君が言ってる事が的外れってワケじゃない。俺は確かに一生懸命サッカーしてるし、
   君にももしかしたら、俺より思いが劣る所があるのかもしれない。
   だけどさ。それを気にしてどーすんの? っての!
   金だと栄光だの女だのの為に戦ってる奴は、真面目な理由で戦ってる奴よりも弱いかい?
   必ずしもそうとは限らないだろう?
   結局は。どんな理由であれ、『ここぞという場面で動けるか?』ってのが大事だと思うぜ!」

そのため、彼は鈴仙の心配を、敢えて軽薄な言葉で笑い飛ばす事で拭ってあげようとした。
鈴仙も、重い気持ちが消える訳ではないにせよ、彼の言葉の真意を掴み。


393 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/05(水) 00:19:58 ID:???

鈴仙「……そう。そうよね! だってネイ君が私みたいに殊勝な事、考えてるワケないでしょうし。
    どーせ女の子にモテる事とかしか考えてないんでしょ?」

ネイ「だからそれはもう昔の話だよ! 今の俺は君だけなんだ、信じてくれよ〜」

鈴仙「ふんだ、誰が信じますか! っていうか、信じたところで私はアンタに靡かないけどね。
    私にデレ期はないっ!!」

――と、いつも通りの態度で突っ返してやるのだった。

鈴仙「(私は考えすぎ……か。でも――確かにそうかも。
     だって、ネイ君はやりすぎだとしても、マジメマジメだと疲れちゃうし。
     そんなんで疲れて、試合で動けないのはもっと最悪だしね)」

ひたすらストイックに自身を省み続けて、傷つきながらも道を切り開き続ける中山。
幅広い視点から全ての可能性を探り出し、ブレずに『誰か』の為に努力し続けるパスカル。
――彼ら二人の背中は間違いなく、鈴仙を大きく成長させる為の礎だった。
では、中山の努力やパスカルの献身すら笑い飛ばし、ただこの瞬間自分がどう在るべきかを追い求めるネイは、
鈴仙にとってどのような影響を与えただろうか?

394 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/05(水) 00:22:10 ID:???
鈴仙「(昨日やら今日は色々あったけど……なんだか、ネイ君を見てたらどうでも良くなって来ちゃった)」

夜のスタジアムで、鈴仙は片付けられずに転がっているボールを見つけた。

鈴仙「(『ここぞという場面で動けるか?』――か。私は……どうなんだろ)」

タタタッ、……シュッ。

ネイ「……?」

ドレス姿のまま、おもむろに走り出した鈴仙は――そのボールを足でトラップしてみる。
そこから、何も考えない無心の動きでボールを軽く浮かせてみた上で。

鈴仙「…………」

クルンッ! ――グワァァァァァッ!

そのまま、ボールを遠くまで蹴り出そうとしてみた。
何の感情も無く。ただ、自分がそうしたいと思うがままに。

ネイ「(あのフォームは……もしや!?)」

395 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/05(水) 00:23:22 ID:x31yx7A+
そして――。


先着1名様で、

★鈴仙の低シュート練習(特殊)→! dice+(ボーナス+1)★

と書き込んでください。数値の合計が経験点にプラスされます。(現在14ポイント)

*合計点が20ポイントを超えた場合、鈴仙はフラグを回収します。

396 :森崎名無しさん:2017/07/05(水) 00:30:13 ID:???
★鈴仙の低シュート練習(特殊)→ 3 +(ボーナス+1)★

397 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/05(水) 00:42:10 ID:x31yx7A+
★鈴仙の低シュート練習(特殊)→ 3 +(ボーナス+1)=4★
→4ポイント獲得!

バシュッ! ギュルルルルルルルルッ……

鈴仙「あ、あーあ……どっかに飛んでっちゃった……」

ネイ「(ダメだったか。まあ流石に思いつきだけで、俺の『ディレイドスピンボレー』の原理まで
    真似されちゃあ、それはただの天才か)……ドンマイ、レイセン。
    惜しくも枠外までぶっ飛んじまったけど、今の君のフォームは力が抜けてて良かったぜ?」

――人間気の持ちようとは良く言われども、気の持ちようが変わっただけで即急成長するものではない。
あくまで、日々のちょっとした積み重ねが重要なのは変わりない。

鈴仙「……今日はありがと。森崎くんの事とか、色々考えてた事とか話せて良かった」

だから、鈴仙はネイに感謝をする。今この場で結果こそ出せずとも、
自分の新たな道について自信とひらめきを与えてくれた事に対して。

ネイ「……どうも。次はエンゲージリングを準備しておくから、楽しみにしておいてくれ」

同時に、ネイは鈴仙を理解する。彼女がこれまで抱えて来たものの大きさを。
そしてそれを昇華させたとき、彼女は更にワンランク上の選手となるだろうと。
彼が最後に発した言葉には、普段の単純な色恋とはまた違う、好敵手に対する情愛の念が籠っていた。


*鈴仙の低シュートフラグのポイントが+4されました。(現在14→18/20ポイント)

398 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/05(水) 00:44:13 ID:x31yx7A+
……と、言ったところで今日の更新はここまでにします。
次回は極力手短にパルメイラス勢の特徴を紹介+基礎練習2回目を更新し、
次々回以降は試合に入りたいと思っています。
本日もお疲れ様でした。

399 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/05(水) 23:43:09 ID:x31yx7A+
*****

??「――フられたな、ネイ」

ネイ「……なんだよー、見てたのか」

鈴仙が帰った(護衛など不要な事を、彼女は自分の洗練された体術で証明してみせた)
後のスタジアムに居たのは、ネイ一人だけではなかった。

トニーニョ「……『よもや夜練習をサボって、女子とデートでもしてないだろうな?』
       と思って居た所に、まさかその女子を連れて来るとまでは予想が付かなかったが」

ネイ「あーもー。だから前からずっと言ってるじゃん。レイセンは例外だって!」

トニーニョ「俺は前から聞いているんだがな。……まあ、お前があの子に熱を上げる理由なら、
       分からない事もないのだがな」

そこに居たのはネイの親友にしてパルメイラスのキャプテン――アントニオ・コンセイソン。
トニーニョの愛称で親しまれる彼は不愛想なしかめっ面でネイを睨み付ける。

オルヘス「そうだぜ! ま、その位大胆な方がお前らしいけどな」

……いや、居るのはトニーニョだけではなかった。
どうやらネイがスタジアムに来た頃を見計らって、一斉にベンチ裏に隠れていたらしい
彼のチームメイト達は、ぞろぞろとトニーニョの後ろから現れて、ネイに一言ずつ声を掛ける。
素直で直情的な性格のFW・オルヘスが一番先に出て来て。

400 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/05(水) 23:44:23 ID:x31yx7A+
ゲレーロ「試合でミスするなよ」

寡黙なSMF・ゲレーロは短くネイを戒め、

リンコン「グズグズしてたら、この俺がお前を抜き去ってやるぜ!」

短気なSMF・リンコンは野心高く突っかかり、

アレクセイ「全く。お前はもう少しトニーニョの言う事を聞けよ」

トニーニョを信頼しているCB・アレクセイはキャプテンを煩わせた事に苦言を呈し、

ブランコ「しっかし今どきネイのナンパ術で落ちないなんて、偉く堅気な子だなぁー」

普段は暢気な性格とも言えるSB・ブランコはネイよりも鈴仙の方に興味がある様子で、

ミラ「それより練習を再開しようぜ。俺達には時間が無いんだ」

同じくSBのミラは無駄な対立を避け、無難にこの話題を終わらせようとする。
ネイの行動を強く咎めない彼らは比較的、穏健な集団であると言えた。
……あるいは、今さら言っても治らないと諦めているのかもしれないが。


401 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/05(水) 23:45:36 ID:x31yx7A+

ネイ「サトルステギ達もどーせ来てるんだろ? 全く。『あの日』から今日まで、
   結局俺達は毎日夜遅くから早朝まで練習を繰り返してたワケか。
   俺が言うのも何だけど、ホント真面目だよな。俺らって。キャプテン様の影響かな?」

トニーニョ「どうだろうな。ただ一つ言える事は、今日まで俺を……いや、恐らく俺達を突き動かしたのは、
       あのサンパウロFCとの練習試合だった」

そう言ってトニーニョを始めとする一同は、つい数か月前に行われた悪夢の試合を思い出す。
翼、ストラット、アマラウ、ドトール、バビントン、マウリシオ、新田、石崎……そして妖夢。
数多の強豪選手が揃ったサンパウロFCに、パルメイラスは0−8で大敗した。
相手チームのエースストライカーの不調があったにも関わらず、である。

オルヘス「……あの時の俺達はサイテーだったよな。モリサキがいなくなり、
      チームもバラバラで……。でも、アレがあったから、立ち直る事ができたんだ」

ゲレーロ「そうだ。俺達はもう、今までの俺達ではない」

しかし、その日を境にしてパルメイラスのメンバーは奮起した。
その結果は表面上ハッキリとしたものでは無かったため、リオカップ開始前の彼らは酷評されていたものの。
彼らの評判は日を追うごとに、地味ながらも少しずつ変わっていった。


402 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/05(水) 23:47:24 ID:x31yx7A+
アレクセイ「相手チームが軒並み弱かった事もあった。しかし、俺達は順当に実力を発揮できていた」

リンコン「ああ。タレント選手の目立ち具合ではフラメンゴに負けてたかもしれねえが、
      きっとチーム全体の総合力では、俺達が一番の筈だぜ!!」

その結果を招いたのは間違いなく、彼らの努力である。
宿敵サンパウロとの歴史的大敗をバネに、彼らは順当にその実力を伸ばしていった。

トニーニョ「ああ。……本当に、ここまでやって来れたのは奇跡だ。まるで――」

――まるで、モリサキが今もまだここに居るようだ。トニーニョはそれを言いかけて止めた。
パルメイラスのメンバーにとって、かつての奇跡的なチームメイトにしてキャプテンの消失は、
今でも尚、彼らにとって複雑な感情を残していたからだ。
……ただし、トニーニョの発言には半分間違いがあるため、ここは訂正する必要がある。

タッ……。

サトルステギ「おおっ! やっぱネイも来てたかー、メンドクサイとか言いつつ、
         オメーが毎日自主練してるの知ってるんだぜ!」

キーガン「……力を求める意思。それはお前も俺達と同じだからな」

トニーニョ「サトルステギ、そしてキーガン……。お前達はまだトレーニングしていたのか。
       休憩する時間も大事だと言った筈だぞ」

キーガン「すまん。しかし、もうすぐ俺達が、更なる高みに登れると思うと気分が高揚してな……」

サトルステギ「俺は純粋に体力が余ってただけだぜ!!」

――モリサキは、今もまだここに居る『ようだ』。と、トニーニョは言ったが、それは正確ではない。
彼は間違いなく、今もまだここに居るのだ。そしてそれ故に、彼らは奇跡の復活を遂げたのだ。
それは、今大会までで最も成長した、キーガンの言葉にも如実に現れている。

403 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/05(水) 23:50:42 ID:x31yx7A+
キーガン「……モリサキだったら、この程度のオーバーワークでは壊れない。
       いや、仮に壊れたとしても死ぬまで動き続けるさ。それがアイツなんだからな。
       だったら、俺がもっと努力しないでどうする?」

トニーニョ「(……キーガン。あいつは中立派で、モリサキの信者という訳では決してなかった。
        しかし、あいつの力を求める意思と勇気は、モリサキの考えともっとも近しかった。
        そしてその結果――モリサキが不在となった後、あいつは俺達の精神的支柱となり、
        自身を始め、周囲を大きく成長させる事に役立った)」

日本から世界のサッカーを変えた男・森崎有三。
彼の加護を受けたDFである彼は今や、ディウセウに次ぎアマラウ・ドトールに並ぶ代表クラスDFとして、
ブラジル中にその名を轟かせていた。

ネイ「相変わらずだよなー、キーガンさんは」

キーガン「さん付けするな。普通に名前で良い。……ところで、サルサノは?」

しかし驚くべき事に、キーガンの他にもう一人。『モリサキ』の毒が色濃く宿っている者がいた。
それは他の誰もが聞くと耳を疑う者だった。それはネイでも無ければトニーニョでもない。
サトルステギでも無ければ、オルヘスでもない(森崎に近しかった彼は、他のメンバーよりも成長していたが)。

サルサノ「……戻ったぞ」

トニーニョ「随分と長いシャワーだったな。まあ良い……ネイが合流した以上、俺とネイ。
       ……そして、サトルステギは『あのシュート』の練習をしようと思うんだが。
       お前も、付き合ってくれるな」


404 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/05(水) 23:51:42 ID:x31yx7A+
サトルステギ「おっ、それ助かる! お前、あの『ブースターシュート』だって、3回に1回は止めちゃうしなー」

サルサノ「――ああ、勿論だ。『がんばって』、何でも止めてみせる……!」

どんな逆境でも諦めない。才能の無さに絶望しない。勝利を求め走り続ける。
――それは、自分には程遠い概念だと思っていた。
自分では腕っぷしでも実力でも敵わない、雲の上の奴の特権だと思っていた。
しかし不幸な事件を機に、彼は嫌が応にもそうしないと行けなくなった。
翼が無いのに空を飛べ。そう言われているような感覚を覚えながら、彼は努力を重ねた。


サルサノ「(もしもモリサキが居たならば。俺はきっと、この場所に居なかった。
       その意味を……俺は、次の試合で知る事が出来るだろうか?)」


……サルサノは明日のコリンチャンス戦。森崎有三の『代役』として舞台に立つ。
誰よりも近い位置で森崎の影を感じ、滑稽に足掻き続けた者の末路がどうなるのか。
――それは、まだ誰も知らない。

405 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/05(水) 23:56:34 ID:x31yx7A+
すみません、>>404で『明日の』コリンチャンス戦と書いてしまいましたが、
そうすると鈴仙の基礎練習フェイズが不在となるので、
『明後日の』コリンチャンス戦と脳内保管して頂ければ幸いです(汗)
―――――――――――――――――――――――――――――――――
<<<鈴仙の章C・基礎練習フェイズその2>>>

鈴仙「あー、夕べは大変だったわ。でも明日はいよいよ準決勝!
    さとりさんとお燐がまだ来てないのが気になるけど……ま、大丈夫でしょ」

今回重点的に鍛える能力を選んで下さい。カッコ内は現在の能力値です。

A:ドリブル(55)  とても上がりにくい
B:パス(54)    上がりにくい
C:シュート(55)  とても上がりにくい
D:タックル(52)  上がりにくい
E:パスカット(52) 上がりにくい
F:ブロック(47)  上がりやすい
G:せりあい(53)  上がりにくい
H:フラグの開発をする。(更に選択)

所持中のフラグ:ドリブル(15/20)、低シュート(18/20)、タックル(10/20)、
           スキル・アリスさん操作(特殊)

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。


*日付を跨いだ場合でも、再投票はしないこととします。

406 :森崎名無しさん:2017/07/06(木) 00:03:05 ID:u922SoI2
H

407 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/06(木) 00:21:30 ID:YxjxOFPE
0時40分までに投票が無い場合、今日の更新はここまでにします。

また、ここでフラグについて再投票をすると更に時間がかかるので、
Hが選ばれた場合は、低シュートフラグに関する練習を行うものとみなして進行したいと思います。
(もし>>406さん及び別の方が別の意図(ドリブルフラグを回収したかった、等)で投票された場合は、その旨お申し付けください。)

408 :森崎名無しさん:2017/07/06(木) 00:26:50 ID:u922SoI2
シュートのフラグの予定だったのでそれで大丈夫です

409 :森崎名無しさん:2017/07/06(木) 02:21:20 ID:revy92aY
H
乙でした

410 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/06(木) 23:05:35 ID:YxjxOFPE
更新再開します。
>>408
ご返答ありがとうございます!次は早速フラグ回収の判定から入ります。
>>409
乙と投票ありがとうございます。助かります。

411 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/06(木) 23:12:54 ID:YxjxOFPE

H:フラグの開発をする。→低シュートフラグの開発をする。

鈴仙「(昨日一回だけやった、何も考えずに蹴るって方法。もうちょっとだけやってみよう……!)」

ネイとのデートの別れ際に放った一発の感覚を思い出すように、
鈴仙は無心にボールを蹴り続けた。


先着1名様で、

★鈴仙の低シュート練習→! dice★

と書き込んでください。数値の合計が経験点にプラスされます。(現在18ポイント)

*合計点が20ポイントを超えた場合、鈴仙はフラグを回収します。

412 :森崎名無しさん:2017/07/06(木) 23:13:27 ID:???
★鈴仙の低シュート練習→ 4

413 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/07(金) 00:36:56 ID:R2TkDkm2
★鈴仙の低シュート練習→ 4 ★
→4ポイント獲得!

鈴仙「(私はこれまで、悩んで、考えて、……そして、強くなって来た。
    だけど、それだけじゃあ切り開けない道もある!)」

鈴仙はネイという、これまでに会った事の無いタイプの外の人間に出会い、
初めて中山やパスカルと会った時のように強く影響を受けていた。

鈴仙「(もちろん、これだけが正解じゃあないけれど。でも、この新しい在り方はきっと。
     私にとって新たな力を得る助けになる!)――こうだわっ!」

バシュッ! シュルルルル………! ――バァァァッ!

鈴仙は無意識に低いボールを上方へと蹴り上げて間を作る。
そして、そのボールに対して強烈にインパクトを行う。
これは比較的早い時期に習得し、以後長く鈴仙の窮地を救って来た必殺シュート、
『マインドスターマイン』の動きと等しい。
これを感覚的に行えるのは、彼女がこの技を完全に自らの物にしている事の証左だった。
しかし、鈴仙はこれだけで飽き足らない。

414 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/07(金) 00:38:00 ID:R2TkDkm2
ブンッ……!

鈴仙「(右脚でインパクトを行う時、わざと外し、相手の体勢崩しを狙う!
     でもそれだけじゃない! その時、地面に付けた左脚を軸にして、
     上半身のバランス感覚も利用して大きく身体を回す!そして――)でぇぇぇいいっ!」

グッ……グルンッ!……グワァァァァッ! ――シュンッ!

これまでの動きに、月の軍人として鍛え上げた全身の筋肉を利用した大旋回を加える。
そして最後に、かつての鈴仙が雲の上の存在として仰ぎ見た永琳が得意とするシュート
――『前転シュート』の如く体を前向きに倒し、不格好なローリングオーバーヘッドのような形を取る。

キランッ! ギュウウウウウウウウウンッ……ズバァァァァァッ!

……一連の動きは一見、全てが理不尽で整合性が取れず、雑然としている。
しかし、鈴仙がこれまで無意識に血肉とした動きの全ては彼女の中で完成されていた。
故に、このシュートは無心ながらも全心。考えて成長した鈴仙が考えずに放った一陣の閃光には、
これまでにない荒々しさと……そして、原初的な純粋さが兼ね備わっていた。

鈴仙「(出来た……と、思う。少なくとも、私の中で『出来た』という実感が生まれたと思う。
    これが……私の新たな光。私の心の底に輝く閃光……!!)」

それは静かに。しかし確かに、鈴仙・優曇華院・イナバという選手を一歩上のステージへと導く標となった。


*鈴仙は低シュートフラグを回収。
 『マインドスパークルマイン(低シュート+6、1/4で敵GKに転倒ペナ(−4))300消費』を習得しました。

415 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/07(金) 01:04:29 ID:???
……と、言ったところで今日の更新はここまでにします。
明日は漸く、パルメイラス戦のフォーメーション決めに入れると思います。
……が、それに先立って一点バランス調整させていただきたい項目があります。


○さとりの所有スキル・覚妖怪について、これまで、
 ・PA内のシュートについてセーブ・とびだし・一対一+5、読み違え発生しない
 としていましたが、これを、
 ・PA内のシュートについてセーブ・とびだし+5、一対一+【3】、読み違え発生しない
 に変更させてください。

 理由としては、私が読み違えが発生しない=常に読み当て補正+2が入る事を失念していたのと、
 実際それで一対一が実質+7されると、流石に強すぎるからです。
 そのため、さとりの一対一については、読み当て補正込みで+5、という取り扱いとしたいです。

 (なお、この下方修正を受けてもさとりの一対一値(補正込)は63であり、
  本スレ換算すると(63+才レベル差19=82)、
  ラストフォート持ちの若林・ヘルナンデスの一対一値(補正込)80を超える程の超高値であると分かります。
  当スレは本スレよりもややインフレ傾向にする予定ですが、それでも一対一でさとりを超えるGKは現れないと思います。)


もしもこのバランス調整内容についてご意見ありましたら、コメント等頂ければ幸いです。
それでは、本日もお疲れ様でした。

416 :森崎名無しさん:2017/07/07(金) 01:28:19 ID:???
乙なのです
調整は良いと思いますよ

417 :森崎名無しさん:2017/07/07(金) 10:23:01 ID:???
確かに+7は凶悪すぎるな……

418 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/08(土) 10:33:07 ID:n3MpE6JA
更新再開します。(金曜は寝落ちしてました……)
>>416
乙とコメントありがとうございます。
基本的に私がやりやすいようにバランスは適宜調整させて頂いていますが、
不公平感なく皆で楽しめるよう、極力先々を見据えて考えていきたいと負っています。
>>417
+7だともう、ファンタジスタ付きのドリブラーでも抜けなくなるので(NTLv3のディアスで互角くらい?)…
ただ、『さとりが居れば今後はヌルゲー』にはならないとも思っています。
 ・必殺技については本編よりもインフレ傾向のため、PA内でも決して無敵では無い
 ・さとりの通常セーブ(PA外)は本スレ若島津に毛が生えた程度
   →ミドルシュートに弱いのはキャプ翼&キャプ森的に考えて致命的
 ・想起セービングは可能だが、技の仕様上不安定&燃費が悪い

という要素があり、幾らPA内に強くても欠点が目立つため、それを埋める手段が求められると思います。

419 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/08(土) 10:34:19 ID:n3MpE6JA
〜マラカナンスタジアム・控室〜


そして、Jr.ユース世代から上がって間もないジュニオール世代が、その頂点を目指し競いあうリオカップ。
 ※今更ですが、時間軸の関係上リオカップ等の立ち位置や年齢区分等は、
  本スレ・原作・リアルと比べて変わっていますが、ご了承ください。
その準決勝戦であるパルメイラスとの試合の日がやって来た!

さとり「――遅くなってすみません。そっちのお燐が死体損壊罪で留置所に送られていまして」

お燐「全く、酷い国ですよねっ。あたいはただ自分の好きな事を、好きな風にしようと思っただけなのに。
    はぁーあ。ねぇさとり様、自由が縛られた中での豊かさに、一体何の意味があるんでしょうか……」

さとり「それは大事な問題ね。でもあんたはもう少しは縛られた方が良いと思います」

反町「(なんか当たり前のように俺達と合流して、当たり前のように漫才を始めたぞ……)」

――そしてこの日は奇しくも、新チーム・リトルウイングズの仕掛け人でもある魅魔の命令で
イギリスへとサッカー留学をしていた古明地さとりと火焔猫燐――通称お燐の二人が、
鈴仙達コリンチャンスへと合流する日でもあった。

鈴仙「……ここで貴女達が合流してくれたのは本当に助かるわ。これからよろしくね」

さとり「こちらこそ。……ですが勘違いしないでください。私達が戦うのは貴女達の為ではありません。
    私は、かつてその手に掴みながらも、未熟さ故に零してしまった光を再び掴む為。
    貴方達と不必要に馴れ合うつもりはございませんので、ご了承を」

つかさ「(古明地さとり。地霊殿の主にして、先の全幻想郷大会では『地底のSGGK』とも呼ばれ、一定の評価を得ていた。
      そしてその実力はイギリスに行って更に増した……と、いう所かしら)」

佳歩「(一応仲間ですけど、油断のならない感じです!)」


420 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/08(土) 10:36:02 ID:n3MpE6JA

イギリスでの決意を形にしたシルバーネックレスを新たなトレードマークとした彼女は、
優雅かつ温和に、しかし卑屈になる事なく孤高を演じる。
既に眩しすぎる鈴仙達と違い、闇の世界に生きるさとりにそうした馴れ合いは不要の為だ。

お燐「あ、すみませんね皆さん。さとり様、イギリスに行った辺りから中二病発症しちゃってて。
    元カレの影響というか何というか。あ、さとり様! 専用の指ぬきキーパーグローブの準備はOKっすか?
    やっぱアレが無いと中二病とは言えませんからねぇ」

さとり「勝手に私のキーパーグローブに穴を開けないで下さい。というか、指がむき出しって、普通に危ないじゃないの」

てゐ「……あんたら。後でつかさと佳歩ちゃんに謝んな。真面目に考察してたのがアホっぽいじゃない」

……もっとも、その傍でさとりを弄り続けるお燐が居るせいで、大分台無し感は否めないのだが。


*さとりとお燐がコリンチャンスに加入しました。


421 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/08(土) 10:37:55 ID:n3MpE6JA
コーチ「ほほう、君たちが新しい派遣選手か。我らが名門・コリンチャンスの名に恥じぬ活躍を期待しておるよ
     (紫パーマのチビちゃんはともかく、赤毛おさげっ子はスレンダーだけど意外に出るトコは出てそうじゃの。
      グフフ……1点&8点ってトコかの。8点ちゃんは後でセクハラしよっと)」

さとり「……(あの老人はこいしへのお土産にしましょう。地霊殿のエントランスに飾るには醜すぎますが、
    拷問ごっこをするには丁度良い木偶になるでしょうし)」

コーチ「(あ、あれ? 珍しく真面目キャラを装った割には反応が悪いゾイ……)」

鈴仙「(どーせ、内心ではロクでも無い事考えてたからでしょ……)」

二人の自己紹介が終わると、コリンチャンスの老コーチ兼監督はゴホンと咳払いの後、話し始める。
(さとりのお蔭か、若干やりずらそうにしていたが)

コーチ「さて。準決勝のパルメイラスについてじゃが……地味ながらも全体的にハイレベルで纏まっている、
     非常に安定したチームと言えよう。多くの観衆は、数か月にサンパウロFCにボロ負けした印象に引っ張られ、
     その安定感を地味と形容してしまっているが、それは誤りじゃ。――彼らは、間違いなくレベルアップしておる。
     確かに、エースのトニーニョとネイは、前に戦ったカルロス・サンターナと比べると一段落ちる選手ではあるが。
     しかし、チーム全体の総合力で言えばフラメンゴとほぼ互角――いや、もしかしたらパルメイラスの方が上かもしれん」

鈴仙「(パルメイラス……か。あの半ばストーカーなネイ君や鬼監督の印象が強いけれど、
     元はと言えば、あの森崎君が所属していたチームだものね。一筋縄ではいかないのも納得、か)」

しかし、そのどこか腑抜けた導入とは打って変わって、彼の語る口調は重かった。
パルメイラスは決して雑魚ではない。むしろ優勝候補筆頭チームの一つであるフラメンゴを上回るかもしれない。
元セレソンにして名軍師でもあったコーチの分析は、鈴仙を僅かに震わせた。

422 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/08(土) 10:39:37 ID:n3MpE6JA
アリスさん「そこについては、私もコーチさんに同意ね。(ここよ、ここで人気者になるのよ!!)
       ――実は私、これまでのパルメイラスの対戦を(一人で)観戦して、分析データを作成したのだけれど」

――そして、ここでアリスさんが動いた。
現時点でチームの誰よりも頭の良い彼女は、パルメイラスが脅威となる事をいち早く察知しており、
実際の対戦に備えて人知れずデータを作成していたのだ。

佳歩「ええっ、分析データですか!」

穣子「アリスさんすご〜い! なんかもう、チームのブレインって感じだね!!」

つかさ「本当に助かるわ。霞ちゃんが居なくなって、情報の大切さをより一層痛感していたもの」

アリスさん「(あ……なんかきた……頭の中がこう……温かくなる感じ。……あー、これ。この居場所感。
        自分がここに存在する事を許されてると知った時の万能感?
       母親に抱かれた赤ちゃんのような感覚……あったけぇ…………)」

勿論、こうした作業は簡単にできるものではない。だからこそ周囲のメンバーはアリスさんを褒め称える。
幼い頃から承認欲求に飢えていたアリスさんはこの時、これまでの人生でもトップクラスの幸福感を享受するが
――この世界はアリスさんに優しくない。


お燐「……ほい、ほい、ほいっとな」

パサリ……。

静葉「これは……パルメイラスの分析データ!」

てゐ「ほへー、死体を漁りながら私達への手土産に情報収集もしてたのか。やるのぉ、おぬし」

さとり「分析は私がしました。……英国での探偵業が、情報に対する分析眼を磨いてくれまして」

423 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/08(土) 10:40:52 ID:n3MpE6JA

アリスさん「さぁ〜、皆。私が徹夜で作ったレポートを見……あ、アレ? 何かもう皆紙持ってる??
       あれ? さっきまでの皆の評価は? 私の居場所は?????
       普通に生まれて居れば当然享受できたはずの、普通の友人、普通の生活、普通の人生はどこ……???」

反町「(余計な時間が無い中で、即座に手渡された情報に意識が行くのは仕方ないにしても。少し不憫だ……)」

――アリスさんが多幸感に酔いしれている間に、チームメンバーの興味はお燐とさとりが共同で作成した、
完成度の高い敵情分析資料へと移ってしまっていた。この大一番では情報が重要である事は、
アリスさん以外の者も充分承知しており、そして、お燐とさとりが有能だったが故に起きた悲劇である。

鈴仙「(アリスさんがまた変な被害妄想に陥ってそうなのが不安だけど……ま、いっか)」

そろそろアリスさんのメッセージを受ける事に疲れて来た鈴仙は、
特段の異議を挟めることなく、お燐とさとりが調査・分析したファイルに目を通すことにした。


424 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/08(土) 10:43:16 ID:n3MpE6JA
−評価基準−
☆=S級選手。とてつもなく強い。真正面から当たるより、避ける方法を考えた方が良い。
◎=A級選手。かなり強い。エース級の人材を当てるか、戦略で上手く立ち回る事を意識したい。
〇=B級選手。強い。高い能力でゴリ押しするか、弱点を突く事が出来れば優位に立てる。
・=C級選手。そこそこ。名無しレベルに近いが、特筆すべき能力を持った選手を紹介。

−パルメイラス 要注意選手リスト−
◎トニーニョ
 カルロス程ではないが全体的に高水準で纏まった実力者。
 元来ドライブシュートを得意としていたが、今大会を前に様々な派生技を身に着けた。
 加えて、相方のネイとの連携技を幾つか習得済みであり、こちらも要注意。
 守備意識が高く、下がり目の位置でのブロックやクリアも中々上手い。

◎ネイ
 トニーニョと互角の総合力を持つ、かなりの実力者。
 アヤソフィアに比肩する強力なドリブラーである上、ダイレクトや一対一での必殺シュートも持つ。
 守備能力は若干低めだが、トニーニョとの連携タックルや、素早い身のこなしからのパスカットは油断できない。
 最近は随所で神がかり的なプレーを見せるようになっており、能力値以上に脅威かも?

○サトルステギ
 アルゼンチン出身の点取り屋。頭は弱いが、高い浮き球からのダイレクトシュートは強い。
 サンパウロ戦での敗北をバネに、生まれつき高かった浮き球センスを更に伸ばし、
 クリアやポストプレイ等、シュート以外にもゴール前でできる事を増やした。…が、怖いのはゴール前だけ。

○キーガン
 最近急成長が著しいパルメイラスのCB。ブロック力だけはあのディウセウすら凌駕する!
 それ以外の守備能力についても、ブラジル代表クラスのDFとして最低限の物を持つ。
 突破力については平凡のため、攻撃参加等の脅威はない。

・オルヘス
 キーガンに次いで成長著しいパルメイラスのFWだが、その成長度には雲泥の差がある。
 とはいえ、ドリブル、パス、シュート全てにおいて必殺技を持ち、パルメイラスの攻撃パターンを広げている。

425 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/08(土) 10:46:13 ID:n3MpE6JA
・ゲレーロ
 SMFとしてそこそこ高い突破力とタックル力を持ち、そこそこ高い総合力を持つ。
 相手を吹き飛ばす『パワータックル』には少しだけ要注意。

・リンコン
 『強引なドリブル』と『ピンポイントパス』を併せ持つSMF。突破面では要注意だが、
 守備力については低いので問題無い。

・アレクセイ
 トニーニョを信望しているCB。キーガンと比べると大きく見劣りするものの、そこそこ強力なブロッカー。
 ブロック以外は名無しと互角かうぶ毛が生えた程度。

・ブランコ
 SB。一応必殺ブロックを持っているため油断ならない。必殺クリアもあるが、そこまで強くない。

・ミラ
 SB。タックルについては少しだけ脅威…かもしれない。他に特筆すべき事はない。

・サルサノ
 本来はクビになる予定だったが、森崎の蒸発により呼び戻された。
 セービングはごく平凡だが、稀に良い動きを見せる場合がある? 

426 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/08(土) 10:47:45 ID:n3MpE6JA
アリスさん「(これって……私が皆に配ろうとしていた内容とほぼ同じじゃない!
        どうして……どうして世界はかくも執拗に、私から居場所を奪おうとしてるのぉ……)」

さとり「(この方、瞳の奥に闇を感じます。私と同じ地獄を見たのでしょうね……)」

さとりがアリスさんに謎のシンパシーを抱きながらも、戦略会議は続く。

静葉「何の特技も持たない選手は存在せず、全員が何等かの一芸を持つ、という訳ね……」

穣子「ええっと、フォーメーションはこれ、どうなるんだろう。4−4−2?」

佳歩「いや、ネイさんがWGになった、4−3−1−2型の形なのでは?」

コーチ「結論からしてどっちもあり得る。この辺り、監督が有能でのう。
     色んな布陣でも動けるよう、連携練習は重ねてきておるようで、
     具体的にコレ、と決まってはおらんようじゃ」

お燐「まー、FWは、サトルなんちゃらくんとオルヘスくんの2人。
    MFは、トニーニョくんとネイくんとリンコンくんとゲレーロくんの4人。
    そんでDFは、キーガンさんとアレクセイくんとミラくんとブランコくんの4人。
    ……って感じの布陣が多いかな。んで、トニーニョとネイくんは近くに置いてるね」

反町「(コンビプレイをやり易くするためだな)」


427 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/08(土) 10:50:19 ID:n3MpE6JA

てゐ「成程ねぇ。……んで、これを受けてウチらはどんなフォーメーションにするか、
    って話になってくるっぽいね」

コーチ「うむ。それについてはワシが考えてきておる」

鈴仙「(普段よりやる気ね、コーチ……やっぱり、相手の監督がエベルトンさんだから……かな?)」

普段には無い彼の行動の理由を、鈴仙は何となく知っていた。
老人のように見えるコーチはその実意外と若く、エベルトンやロベルトと同年代のセレソンであった事。
とりわけエベルトンとは深い因縁があり、互いに切っても切れない関係であるという事を。

コーチ「現在、我がチームではタレント選手は10人と膨れ上がった。
     それを全員活躍させる為の布陣の一案は――これじゃ」

コリンチャンス 4−4−2
−H−J− H鈴仙 J佳歩
−−−−−
−−I−− Iアリスさん 
F−−−G Fライア G反町
−−E−− Eてゐ
B−−−C Bお燐 C静葉
−A−D− Aつかさ D穣子
−−@−− @さとり
控え:クラウディ(FW)、ゲーノス(FW)、ナバイロ(MF)、マギッシ(MF)、ビベス(DF)
    ミャージ(DF)、ニータ(DF)
備考:ライアは必殺パス、ミャージは必殺タックル、ニータは必殺ブロック持ち



428 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/08(土) 10:52:26 ID:n3MpE6JA
つかさ「4−4ー2のダイヤモンド型……ですか」

コーチ「うむ。相手は恐らく、特定の選手に偏らせずにバランス良く攻撃陣を展開していく。
     その際には、相手がどんな風に攻めて来ても、手広く構える陣形が必要となるじゃろう。
     逆に、こちらが攻撃する際は、鈴仙、佳歩、そしてアリスさんの3人を軸に、
     少数精鋭で切り込んで行くのじゃ! 何、攻撃陣と比べてあちらの守備陣は些か心許ないからの。
     この時、反町は上がり目で、シャドウストライカーの場所に来てくれても構わぬが、可能な限り、
     オータムスカイラブの土台にもなれるよう、後方の面倒も見てやってくれ」

鈴仙「(あの口を開けばセクハラの事しか言わないコーチが、
     こんなに真面目かつ的確な意見を述べられるなんて……)」

初めてコリンチャンスに来た時からコーチの事を知っている鈴仙としては、
彼が往年の名監督として復活した姿を見れたのは感慨深かった。

鈴仙「(とはいえ。これに満足せず検討を深める必要があるわね……)」

目に浮かぶ涙を拭いながら、鈴仙はこの布陣について検討を深めるが、
色々と考えているのは決して鈴仙だけではない。


429 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/08(土) 10:53:45 ID:n3MpE6JA

お燐「ふーむふむ。ねぇねぇコーチのおじさん。さとり様ってPA内ではメッチャ強いからさ。
    4バックも要らないかもしれないよ? 3バックくらいにしてさ、その代わりに中盤の支配力を上げようよ。
    さとり様もココ来る前のバスで、『ネオファイヤーは私が必ずとめる!』って豪語してましたし」

さとり「止められずに二番手GKと交代するような、不吉な捏造をしないでください。
    ……ですが、ええ。その代わりミドルシュートは撃たせる前に止めて欲しいのですが。
    ネイ君とトニーニョ君という強力な中盤に対抗するため、3−5−2にする戦法もアリとは思います」

鈴仙「(お燐とさとりさんの提案――『4−4−2ではなく、3−5−2』……確かに一理あるかも。
    この場合、DFからMFになって貰うのは、ボランチも出来る静葉さんになるかな)」

てゐ「中盤を強くってのは私も賛成だね。でも、3バックだと手薄で、フリーでミドルを打たせちゃうかもしんない。
   だったらさ、中盤にタレントを集めるってのはどうかな? 具体的には私がボランチからサイドハーフに、
   静葉ちゃんがサイドハーフからボランチになるって策。
   んで、空いた4バックの4人目は、ミドルシュート対策で、ブロックのできるニータくんを入れる」

静葉「私は反対しないわ。私もてゐ程ではないけど、パスやボールキープも出来るし。
    穣子か反町君と協力できれば、『オータムスカイラブ』で中盤底の守備力は確保できると思う」

鈴仙「(てゐと静葉さんからの提案――『てゐをSMF、静葉さんをボランチ、DFにニータ君』……これも悪くないわね。
     この場合、てゐは前線へのロングパスよりも、ドリブルでの切り込み役が増えるかしら?
     でもその方が、イチかバチかの『インビジブルデューパー』や『真実の友情』も使いやすくなりそう)」

430 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/08(土) 10:55:00 ID:n3MpE6JA
反町「キャプテン、ちょっと良いかな? 考えたんだが……俺とアリスさんとの位置を交代するってのは……」

アリスさん「……そうね。確かにトップ下としての能力であれば、私の方が優れている自信はあるけれど。
       けれど反町君も攻撃的MFとして申し分ない能力を持っているし、何より、私はドリブルで切り込む事が出来る。
       そのためには比較的手薄なウイングに回る事もやぶさかではないけれど……(私は守る。私の居場所を……!
       世界の悪意になんか、負けられない……! 私は、チームのブレイン役という居場所を、守る………!!!)」

鈴仙「(反町君とアリスさんからの提案――『反町君をトップ下、アリスさんをウイングハーフ』。
     ……この時は4−4ー2と言いつつ、実際は4−3−1−2的な陣形で戦う事になるかしら?
     つまりは、アリスさんの突破力の高さを最大限に発揮する事を主眼に置くわけね。
     これもいい案だけど……アリスさんの上手いパスカットは、中盤でこそ活かしたい気もする。
     それと、反町君の場所が静葉さん達から離れてしまって、反町君が『オータムスカイラブ』の土台に
     なれなくなっちゃうという欠点もあるかしら? その欠点を補って余りある程、アリスさんのドリブル突破は魅力的だけど)」

他にも戦略について色々と話し合っている者もいるが、鈴仙が聞き取れ、
かつ、具体的に取り入れられそうなのはこの位だった。



431 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/08(土) 11:00:39 ID:n3MpE6JA
鈴仙「(さて……どうしようかな。個人的には、コーチの提案そのままでキックオフも、
     決して悪くはない選択肢だと思うけれど。……何か、提案してみようかな?)」

A:3−5−2の陣形を提案。静葉をSBからボランチに移動する。
B:てゐをボランチから左SMFに上げ、静葉をSBからボランチに移動する。
  空いたSBにはブロックが得意なニータを配置する。
C:反町とアリスさんの位置を交換し、反町をトップ下、アリスさんをウイングハーフとして運用する。
D:コーチが考えてくれた陣形で問題ない。
E:「色々意見が出ていますけど、コーチはどう思いますか?」コーチの意見を聞く(更に判定)
F:その他 A+Cなどもこちらで 他にもフォーメーション等考えて下されば幸いです。


先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。


*鈴仙達の能力値は>>2-7、さとりとお燐の能力値は>>321を参考にして下さい。
 (フラグ回収等もあるため、現能力値と完全なイコールではありません)
*外出するので一旦ここまで。続きは夕方〜更新します。

432 :森崎名無しさん:2017/07/08(土) 11:21:39 ID:oCZyqIHs
C

433 :森崎名無しさん:2017/07/08(土) 13:04:55 ID:UM23ibYc
C

434 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/08(土) 23:08:34 ID:n3MpE6JA
C:反町とアリスさんの位置を交換し、反町をトップ下、アリスさんをウイングハーフとして運用する。

鈴仙「コーチ。反町君とアリスさんの位置を交換するのは如何でしょうか」

コーチ「……ふうむ」

鈴仙の意見に対し、コーチはもじゃもじゃになった髭をいじりながら考えて。

コーチ「――それは、やや危険な布陣じゃ。
     攻撃失敗時は、恐らく上がりがちとなるであろう、アリスさんの居る右サイドを付け込まれるじゃろう。
     また、反町がトップ下じゃと、ネイとトニーニョによる中央突破には少し弱いかもしれぬ。
     ……が。逆に言えば、攻撃時は中央のネイとトニーニョを避けながら、強力なドリブラーによる圧力を
     常にかけ続ける事ができる。手薄なサイド攻撃を仕掛けても良いし、ネイ達が中央に寄って来たら、
     反町が中央を貫くパスで前線にボールを供給するか、あるいは自分で撃っても良い。
     失敗時のリスク以上に、メリットの多い布陣であると言えるの。……分かった、そうするが良いゾイ」

鈴仙「はい、ありがとうございます(配置を交換したい、の一言だけで、その背後にある意図や戦術を
    完璧に見抜いた上で、そのリスクとリターンの比重を正確に計算している……。
    ――この人、その気になったら何時でも、ブラジル代表監督にでもなれるんじゃ……!?)」

鈴仙達の提案は、特段の異議も無く承諾され、フォーメーション図は以下のように書き換わった。

435 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/08(土) 23:09:58 ID:n3MpE6JA
コリンチャンス 4−4−2
−H−J− H鈴仙 J佳歩
−−−−−
−−I−G I反町 Gアリスさん 
F−−−− Fライア
−−E−− Eてゐ
B−−−C Bお燐 C静葉
−A−D− Aつかさ D穣子
−−@−− @さとり
控え:クラウディ(FW)、ゲーノス(FW)、ナバイロ(MF)、マギッシ(MF)、ビベス(DF)
    ミャージ(DF)、ニータ(DF)
備考:ライアは必殺パス、ミャージは必殺タックル、ニータは必殺ブロック持ち

436 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/08(土) 23:11:12 ID:n3MpE6JA

ミーティングはこれで一旦打ち切られ、選手達は各々試合開始に向けて最後の休息を取る中。

コーチ「……鈴仙や」

鈴仙「……はい、何でしょう」

コーチ「勝って来い、など厚かましい事を言う権利は私にはない。しかし、出来る事ならば――」

今しがた卓越した監督能力の片鱗を見せた老人は、弱弱しく、しかし真剣味を帯びた表情で、
鈴仙に一つだけお願いをした。

コーチ「――胸を張って、戦ってほしい。例え勝つにしても、負けるにしても。
     そして私の代わりに示して欲しい。我が若き日の想いは今も尚、失せてはいなかった……と」

それは、これまで我儘とセクハラと無茶ぶりだらけだったコーチにしては、些か簡単すぎる要求。
しかし、鈴仙の純粋な瞳に惹かれて炎を取り戻した彼は、こうする事で旧友に伝えたかったのだ。

コーチ「(エベルトン……やはり私は、今でも諦めきれないよ。サッカーで、世界を平和にする事をさ)」

――自分は。自分の過去の志は。過去のしがらみを越えてもなお、今もまだ生き続けているという事を。
そして……。


437 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/08(土) 23:12:28 ID:n3MpE6JA
〜マラカナンスタジアム・フィールド〜

ワァァァァァァァァアアアアアアアアアアアッツ!!

実況「さあ〜! 間もなく始まります、若手サッカー選手の登竜門・リオカップの準決勝戦!
    本日のカードはSEパルメイラス対SCコリンチャンス!
    ベスト4のうちサンパウロのクラブが3チームを占める中、いよいよこの両雄がぶつかります!
    勝つのは由緒正しき名門チーム・パルメイラスか!
    それとも過去の没落を乗り越え、不死鳥の如き復活を遂げつつあるコリンチャンスか!
    この勝負、決して見逃す事はできません!!」

観客「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」「キャーッ、ネイくーん!」「抱いてー!」
   「レイセーン! アレアレオー!」「トニーニョー! テメーちゃんと勝てよ!」「サルサ ノサル サノサ ルサノ(悪戦苦闘)」

ネイ「ちぇっ、全くうるさい女性ファンだよ。それより早く、レイセンの鈴のような可愛い声が聞きたいぜ」

トニーニョ「(女性ファンに一瞥もくれぬネイか……天変地異だ)」

サトルステギ「あれー? 俺への声援はー?!」

キーガン「全く無い訳ではないだろうが……サトルステギはモテるタイプじゃないからなァ」

サルサノ「(足がガクガクする……失点が怖い……どうしてモリサキは、あんなに堂々としていられたんだ?)」

エベルトン「オラァ豚ども! 腐れホームレスの腐れチームなんかに負けたら容赦しねぇぞォ!
       (……大ドトールさんよ。俺達が勝つから、テメエは大人しく隠居してな)」


438 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/08(土) 23:13:45 ID:n3MpE6JA
鈴仙「ねぇ、アレアレオー……って、どういう意味?」

アリスさん「ああ、それはf反町「フランス語ですよ。allezと綴って、行け行けー、って言う意味で使われるんです」

アリスさん「(何で普段は喋らない反町くんが、この場面で上手く私に被せてくるのぉ……?
        これはきっと陰謀よ。ギフハブによる私への思考盗聴行為が原因よぉ……???)」

さとり「(元来の繊細さが災いして、適応障害を起こしているようですね……。今度、精神分析治療を施してあげなくては)」

お燐「うっひゃー。やっぱ人多いなぁ。沢山人がいるって事は、沢山人が死んでるんだろうなぁ。羨ましいなぁ」

佳歩「(何が羨ましいんだろう。お燐さんって気さくで楽しい人だけど、なんか怖いよ……)」

つかさ「どんどん大きなステージになっていくけれど。何があっても戦い抜く……!」

てゐ「(なんかあのネイくんとトニーニョくんって、親近感湧くなぁ)」

穣子「何だか私達の信仰も、じわりじわりと増してる感があるよね、お姉ちゃん!」

静葉「そうね。後は大会時期が4月から6月くらいだと良かったのだけど……南半球的に考えて」

コーチ「ふおっふぉ。ウチのチームにもカワイイオナゴが増えたのぉ〜。眼福眼福
     (エベルトン……私はいつでも奔放な君が羨ましい。しかし私も、大人しくは引き下がらないよ)」

439 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/08(土) 23:15:00 ID:n3MpE6JA
実況「両チームの選手ともに、緊張しながらも自信を帯びた表情でフィールドへと入場しています。
   これこそまさに、次代のブラジルサッカーを担うにふさわしい、堂々たる態度と言えるでしょう!」

カルロス(観客席)「(パルメイラス……今大会の成績的には地味だが、俺はあいつらの心の強さを知っている。
            個々の選手の実力で言えば、コリンチャンスも強いだろうが……果たして、どうなるかな)」

アヤソフィア(記者席)「私が居なくなっても元気そうですねぇ、鈴仙さんは。
              ……ま。それはさておいて。まずはお手並み拝見と行きましょうかな」

翼(観客席)「このどっちかが、次に俺達と当たるのかァ。パルメイラスは前に指導済みだから、
        次はコリンチャンスが良いかな? 俺は一刻も早く、世界中の人をサッカーに染め上げる義務があるからね」

妖夢(観客席)「(やはり勝ちあがって来たか……鈴仙。でも、貴女の実力は未だ私に遠く及ばない。
          それで勝てるというならば、どうやって勝って見せるのか。今日、私に見せて頂戴)」

多くの観客が鈴仙達コリンチャンスに、そしてパルメイラスに様々な種類の歓声を投げかけ、
好敵手たちがその動向を見守っている。
これまでの試合とは明らかに違う熱量に圧倒されながらも、鈴仙はキャプテンとしてセンターサークルに向かう。

トニーニョ「……やあ。君がレイセンだね。ネイから耳にタコができる程話を聞いているよ。
       あいつが迷惑をかけているようで、申し訳ない」

パルメイラスのキャプテンであるトニーニョは、ネイとは正反対に、質実剛健を絵に描いたような人物だった。
鈴仙に対して挨拶や挑発よりも先に、ネイの素行に対する謝罪から入る所が、彼の生真面目な性格を顕著に物語っている。

鈴仙「(なんか色々と苦労してそうな顔のキャプテンね……。でも、だからと言って手心を加える訳にはいかないし、
    あっちだって謝りつつも試合では全力で行くんだろうけど……どうしよう、何て返せば良いか困るわね)」


440 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/08(土) 23:17:17 ID:n3MpE6JA

どちらかと言えば付き合いやすいタイプのキャプテンに鈴仙は安心しながらも、
彼の謝罪に対してどのように切り返すべきかを考えて――。


A:「お気遣いありがと。試合の場ではお互いに恨みっこ無しでいきましょ」優等生に返す。
B:「申し訳無いと思うなら、勝ちを譲ってくれれば助かるわ」やや強気に返す。
C:「ネイ君に伝えておいて。あなたのお蔭で新しい道が見えたってね」余裕を見せる。
D:「――森崎君が遺した意思がどれ程なのか、この試合で見せてもらうわ」森崎の名を挙げる。
E:「……良いんです。だって私とネイくんって付き合ってるし♪」ここよ、ここでトニーニョ君を動揺させるのよ!
F:その他 自由選択枠

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

441 :森崎名無しさん:2017/07/08(土) 23:24:17 ID:DGjPe9CA


442 :森崎名無しさん:2017/07/08(土) 23:37:36 ID:HsvqY6/6
地雷だろうけど俺の右手が選べと叫ぶ!
E

443 :森崎名無しさん:2017/07/09(日) 00:14:34 ID:idOdTVEk


444 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/09(日) 00:26:47 ID:fXONWBR2
A:「お気遣いありがと。試合の場ではお互いに恨みっこ無しでいきましょ」優等生に返す。

鈴仙「……お気遣いありがと。試合の場ではお互いに恨みっこ無しでいきましょ」

トニーニョ「そう言って貰えると助かるよ。もっとも、仮に君がネイを恨んでいたとしても、
       俺達は決して手抜かりはしないがな」

鈴仙「ええ、その位は分かってますよ(ただの気弱な優等生、って訳でも無い感じ。
    ネイ君以上に油断ならない存在かもしれないわね……)」

丁寧な物腰の中に秘められた熱い闘志を感じながら、鈴仙は審判に促されてコイントスに向かう。
その結果は……。


先着1名様で、

★コイントスの結果→! card★

と書き込んでください。マークで分岐します。

ダイヤ・ハート→コリンチャンスボール
スペード・クラブ→パルメイラスボール
JOKER・クラブA→その時、ロベルト(全裸)の 強烈なシュート が炸裂!

445 :森崎名無しさん:2017/07/09(日) 00:29:54 ID:???
★コイントスの結果→ ハートK


446 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/09(日) 00:59:50 ID:fXONWBR2

★コイントスの結果→ ハートK ★
ダイヤ・ハート→コリンチャンスボール

実況「さあ、コイントスの結果が出たようです。結果は……コリンチャンスの先攻!
    今大会では大活躍の鈴仙選手の必殺シュートが、早速炸裂するのか!
    それともパルメイラスが守り切るのか! いきなり激しい展開となりそうです!」

実況の無責任な煽りを受けて、スタジアムの熱狂が更に一段増しとなる。
狂気的とまで言える波長の渦に眩暈を覚えながらも、鈴仙は眼前を見据え。

鈴仙「(――森崎君の強い力を感じる。けれど……私だって中山さんやパスカル君。
     チームの皆やコーチとか、いろんな人の力を得て来た。私だって、条件は同じよ……!)
    勝負よパルメイラス。私の――私達の力に溺れるが良いわ!!」

ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!

――目の前に聳える『がんばり』の精神が築き上げたチームに対して、宣戦布告を行った。

447 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/09(日) 01:01:04 ID:fXONWBR2
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ヨッチャン「半年ぶりのヒント神・ヨッチャンです。今回は鈴仙の章その4・リオカップ準決勝、パルメイラス戦を紹介します。
       今回対戦のパルメイラスは、本編の主人公チームという訳あって、
       他のチームよりも本スレからの強化度合いが高くなっています。そのコンセプトとはズバリ、
       『もしも本スレでパルメイラスがサンパウロに勝利していたら?
        ジャパンカップまでパルメイラスメンバーが活躍・成長していたら?』
       そう言いながらも捏造超強化されてるキーガンさんとかも居るのでアレですが、
       if的な側面でも、彼らの成長について思いを馳せて頂ければ幸いです!

−−@−− @サルサノ
−−C−− Cキーガン
−BDA− Bブランコ Dアレクセイ Aミラ
−−−−−  
F−−−E Fゲレーロ Eリンコン 
−G−I− Gネイ Iトニーニョ
−−−−J Jオルヘス
−−H−− Hサトルステギ
パルメイラス 4−4−2
コリンチャンス 4−4−2
−H−J− H鈴仙 J佳歩
−−−−−
−−I−G I反町 Gアリスさん 
F−−−− Fライア
−−E−− Eてゐ
B−−−C Bお燐 C静葉
−A−D− Aつかさ D穣子
−−@−− @さとり

448 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/09(日) 01:02:16 ID:fXONWBR2
ヨッチャン「要注意選手についての情報は、何度かお伝えしておりますのでここでは手短に。
       ネイ君、トニーニョ君については多くの技を先取りして習得済みの上、
       『ゴールデンコンビ』『ブースターシュート』を始めとした、様々な連携技をマスター済みです!
       単体の総合力ではカルロス君やディウセウ君に劣りますが、かなり強いですのでご注意を。

       サトルステギ君もゴール前での汎用性をかなり高めていますが……。
       PA内で滅法強い古明地さとりが仲間になったため、彼の活躍の機会は無い……かもしれません。
       キーガンさんは当時の雰囲気を受けて超強化しちゃいました。
       とはいえ、選手としての総合的な格はアマラウ君ドトール君クラスだと思うので、対処不可能ではありません。

       その他の選手も、本スレの描写やテンプレのキャラ紹介、残りは想像力でいくつか能力を
       成長させています。全体として、総合力で勝負するストロングスタイルの良いチームになった
       ……と、思います。サルサノ君の守備力に若干不安がありますが。

        最後に一点。【この試合は、負けた場合はゲームオーバーでリセット】となります。
       特に数値的なペナは設けないですが、緊張感を持って戦えるよう描写等は工夫したいと思いますので、
       時には気楽に、時には真剣にゲームに参加して頂ければ嬉しいです!」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

449 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/09(日) 01:10:07 ID:fXONWBR2
実況「コリンチャンスのキックオフで試合開始です。まずは鈴仙選手がボールをフォローしました」

鈴仙「さて、まずは……」

ドドドドドドッ!

サトルステギ「おらおらーっ! ボールを寄越せーっ!」

実況「……と。おーっと! ここでサトルステギ選手が間髪入れずに単身で突撃だ〜!
    鈴仙選手、いきなりボールキープを強いられます!」

鈴仙「『こういう系』のヤツらって、なんでいつも一つ覚えみたいに開幕タックルしてくるのよ〜!?
    (幸いに、基礎的な実力だったら私の方が上。ここは冷静に……!!)」

450 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/09(日) 01:12:19 ID:fXONWBR2
タッ……!

実況「鈴仙選手はじっと動かず、ボールをキープしながら様子を伺います!
    この戦いの吉凶を占う第一戦! 早速目が離せません!」


先着2名様で、

★鈴仙→ドリブル 55 (! card)(! dice + ! dice)=★
★サトルステギ→タックル 53 (! card)(! dice + ! dice)=★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→鈴仙、ボールキープ成功。
=1、0、−1→ボールは零れ球に。そして左から順に
(佳歩がフォロー)(反町がフォロー)(オルヘスがフォロー)
≦−2→パルメイラスボールに。
【補足・補正・備考】
鈴仙のマークがダイヤで「ルナティックブラスト(+4)」が発動します。
鈴仙のマークがハートで「ラビットスターター(+2)」が発動します。
鈴仙のマークと敵スートが一致時、スキル・狂気の瞳により敵の数値が−2されます。
サトルステギのマークがダイヤ・ハートの時、「エクスプローシブタックル(+2、吹飛4)」が発動します。

451 :森崎名無しさん:2017/07/09(日) 01:13:09 ID:???
★鈴仙→ドリブル 55 ( スペード5 )( 3 + 6 )=★


452 :森崎名無しさん:2017/07/09(日) 01:14:56 ID:???
★サトルステギ→タックル 53 ( ハート7 )( 6 + 5 )=★

453 :森崎名無しさん:2017/07/09(日) 01:14:59 ID:???
★サトルステギ→タックル 53 ( ダイヤ10 )( 3 + 2 )=★


454 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/09(日) 01:51:34 ID:fXONWBR2
★鈴仙→ドリブル 55 ( スペード5 )( 3 + 6 )=64★
★サトルステギ→タックル 53 ( ハート7 )( 6 + 5 )+(エクスプローシブタックル+2)=66★
≦−2→パルメイラスボールに。

――この時鈴仙には二つの誤算があった。

サトルステギ「(絶対に俺達は決勝に出る! そして、あんのムカつくサンパウロに逆襲してやるんだ!)」

ズシャズシャーッ!

まず一つに、サトルステギを始めとするパルメイラスメンバーは非常に高いモチベーションで準決勝戦に臨んでおり、
実力以上のプレーが試合直後に飛んで来ても全くおかしくは無かった。

鈴仙「(う、ウソッ!? どうしよう、やっぱりここは後ろの反町君にバックパスをした方が……!?)」

そしてもう一つ。

サトルステギ「隙アリーっ!」

グワァァッ! ドシイィィィンッ!

鈴仙「どっひゃーっ!?」

コロコロコロ……パシッ。

サトルステギ「へっへー! いっちょ上がり!」

鈴仙はこの時、ネイやトニーニョへの対処に気を取られて失念していた。
サトルステギには妖夢をも吹き飛ばしてみせた、必殺のタックルを隠し持っていた事を。

455 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/09(日) 01:52:48 ID:fXONWBR2
実況「出た! サトルステギ選手の『エクスプローシブタックル』!!
    地面に足を叩き付け爆発を起こすこのタックルの強さは折り紙付き!
    鈴仙選手は吹き飛びこそしなかったものの、バランスを崩してボールを奪われてしまいました!」

ネイ「ナーイス、サトルステギ! 後は俺に任せな、前線まで運んどいてやるぜ!」

サトルステギ「サンキュー、そんじゃいっちょお願いしますよ……っと!」

バシッ……!

実況「あ〜〜!! そしてサトルステギ選手はバックパスで、
    (コリンチャンス側)左サイドに広がっていたネイ選手にボールを繋げます!
    同世代屈指のドリブラーでもあるネイ選手の猛攻を、コリンチャンスは防げるのか〜!?」

観客「キャァァァァァッ!」「ネイー! またこっち向いて手を振ってー!」
   「消えるフェイントで、あの今にも消えそうなトップ下なんて抜いちゃうのよー!!」

反町「(今にも消えそうなトップ下、か。……その言葉、プレーをもって訂正させてみせる!)」

ライア「俺も居るぞ!」

ダダダッ!

実況「ネイ選手のドリブル突破に向かえるのは、反町選手とライア選手の二人です!
    今、二人がタックルでネイ選手に向かいました〜!!」

ネイ「本当はレイセンと勝負したかったんだけど……まあ、いい準備運動だな!」

シュンッ!



456 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/09(日) 01:54:30 ID:fXONWBR2

先着2名様で、

★ネイ→ドリブル 56 (! card)(! dice + ! dice)=★
★反町→タックル 53 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+1)=
 ライア→タックル 51 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+1)=★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→ネイ、ドリブル突破。
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(パルメイラスのスローイン)(サトルステギがフォロー)(てゐがフォロー)
≦−2→パルメイラスボールに。
【補足・補正・備考】
ネイのマークがクラブ以外で「消えるフェイント(+4)」が発動します。
ネイはスキル・ファンタジスタにより、ダイスで2が出た場合数値を12、3が出た場合数値を11とします。
反町のマークがダイヤで「ネオポイゾナスタックル(+3)」が発動します。
反町のマークがハートで「ポイゾナスタックル(+2)」が発動します。

457 :森崎名無しさん:2017/07/09(日) 01:55:53 ID:???
★ネイ→ドリブル 56 ( スペード4 )( 3 + 2 )=★

458 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/09(日) 01:59:06 ID:???
…と、言ったところで本日はここまでにします。
>>442
選ばれてた場合は高確率でトニーニョに動揺ペナが付き、ネイとの関係は更に面倒になってましたね。

それでは、本日もお疲れ様でした。

459 :森崎名無しさん:2017/07/09(日) 04:03:38 ID:???
★反町→タックル 53 (! card)( 6 + 3 )+(人数補正+1)=
 ライア→タックル 51 ( ハート4 )( 6 + 4 )+(人数補正+1)=★

460 :森崎名無しさん:2017/07/09(日) 04:05:08 ID:???
★反町→タックル 53 ( クラブ5 )( 1 + 1 )+(人数補正+1)=
 ライア→タックル 51 ( スペードK )( 5 + 6 )+(人数補正+1)=★

461 :森崎名無しさん:2017/07/09(日) 06:45:36 ID:???
乙でしたー
サルサノくん良い味出してるなぁ、逆境で足掻き続けるキャラは好きだぜ

462 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/09(日) 13:06:33 ID:???
★ネイ→ドリブル 56 ( スペード4 )( 3 + 2 )+(消えるフェイント+4)=65★
★反町→タックル 53 ( クラブ5 )( 1 + 1 )+(人数補正+1)=56
 ライア→タックル 51 ( スペードK )( 5 + 6 )+(人数補正+1)=63★
≧2→ネイ、ドリブル突破。

ネイ「そ〜、れっと!」

シュバババババ………シュウンッ!

反町「き、消えた……!?」

ネイが得意とする『消えるフェイント』は、その実ネイ自身が消滅する訳ではない。
多種多彩なフェイントテクニックを同時展開し、敵選手の視線を逸らす事により、
対戦相手側からは『消えた』ように見えるだけである。
しかし、その理屈を知っていることと、実際にそれを防げることとの間には大きな隔たりがある。

反町「(信じられない……! ヤツのドリブルテクニックについては事前に知っていた筈なのに。
    それなのに、全く分からなかった。あいつは間違いなく、消えていた……!)」

超一流の手品師は、例えそのタネが割れていようとも、卓越した動きで人々を幻惑させる。
そうした意味ではネイはまさしく、超一流のトリックスターであると言えた。

463 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/09(日) 13:07:47 ID:???

ライア「(まだだ! 確かにアイツのフェイントは見切れないが、フェイントを終えた瞬間に一瞬の猶予が
     出て来る筈だ。それを付けば……!)――そこだっ!」

ズシャシャーーーッ!

その中でも諦めず、僅かなタイミングを掴もうとするライアの闘志は賞賛すべきだった。
彼は会心のタックルであと僅かな所まで肉薄するも――あと一歩が届かない。

ネイ「あらよっと」

クルンッ……シュパッ!

ライア「くそっ……!」

実況「ネイ選手、まずは堂々の二人抜き〜〜! 消えるフェイントを駆使して、
    中盤の反町選手とライア選手を抜き去ってしまいました〜〜!
    ネイ選手はそのまま、左サイドを爆走! 早速1点目が決まってしまうのか〜!?」

鈴仙「そ、そんなァ……折角こっちのボールで試合開始だったのに!
    ネイ君のドリブルもかなりヤバいし……このままじゃ、決められちゃう!」

てゐ「鈴仙、落ち着きな! まだ慌てるような時間じゃない。手段はいくらでもあるよ!」

464 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/09(日) 13:10:27 ID:???
鈴仙は、試合開始早々にボールを奪われた事もあり、パルメイラスの速攻に対し動揺していたが、
てゐの一喝によって落ち着きを取り戻し――そして短時間で思考を巡らせる。

鈴仙「てゐ……(そ、そうね。一回の失敗で悲観的になっちゃいけないわ!
    ここで出来る事は、大きく分けて二つ。
    『ネイ君が仕掛けてくる前に止める』か『ネイ君が仕掛けて来た後の態勢を整える』か……。
    
    『仕掛けてくる前に止める』には、サイド突破をタックルで止めるか、
    あるいはトニーニョ君とかオルヘス君とか、別の選手へのパスをカットするかの二択。
    パスを警戒しつつ、タックルにも行けるようにするってのが当然無難ではあるけれど、
    相手の様子を伺う必要がある分、ラインを押し上げられちゃう欠点があるわね。

    『仕掛けて来た後の態勢を整える』と、ネイ君がドリブル突破で一対一を狙って来た時や、
    ネイ君がサトルステギ君にセンタリングして来た時に、DF4人掛かりで止められる事が出来る。
    勿論、そこまでの間は敵に自由に動かれるという欠点があるけれど。
    ここで正確に止められたら、すぐにこちらのカウンターに繋げられるし、決して悪手ではない筈よ)」

試合はまだ前半1分。チームメンバーの士気の為にも試合開始早々の失点は極力避けたい。
そんな中で鈴仙が考えた策は――。

465 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/09(日) 13:12:17 ID:fXONWBR2

A:てゐはネイのパスに、お燐はネイのサイド突破に警戒させ、手広く守る!
B:てゐとお燐にはプレスを掛けて貰い、少しでも高い位置でネイのサイド突破を止める!
C:DF陣にはPA内を固めて貰い、ダイレクトシュートや一対一を防ぐ!
D:C+静葉と穣子には『オータムスカイラブ』の準備をして貰う。(ガッツ150×2消費)
E:ここは自分が指示を出すべきでは無い。仲間達の様子を伺おう。
F:「キャーッ、スカートが破裂しちゃった!?」お色気攻撃(?)でネイの油断を誘う!
G:その他 自由選択枠 さとりにオーバーラップさせたい場合はこちらで

鈴仙のガッツ:950/990

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

466 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/09(日) 13:15:46 ID:???
…と、言ったところで外出するので一旦ここまでにします。
続きは夕方〜夜に更新したいです。
>>461
乙ありがとうございます。
サルサノ君はパルメイラスの選手達の中で唯一、本来は存在していない筈の選手です。
ifを描いたキャプ森二次創作として実力面はともかく、ストーリー面では何等かの意味は持たせたいですね。

467 :森崎名無しさん:2017/07/09(日) 13:37:56 ID:mwhGyDg6


468 :森崎名無しさん:2017/07/09(日) 13:49:36 ID:UeoIBN/Q
A

469 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/09(日) 17:40:29 ID:fXONWBR2
途中ゆっくりペースになるかもしれませんが、更新していきます。
――――――――――――――――――――――――――――――――
A:てゐはネイのパスに、お燐はネイのサイド突破に警戒させ、手広く守る!

鈴仙「(トニーニョ君は下がり目の位置に居るけれど、オルヘス君はネイ君に少し遅れて、
     (鈴仙側から見て)右サイドに上がっている。もしかしたら、サイドチェンジもあるかもしれない!
     となると……)――てゐ、あんたは中盤底でパスを警戒して。お燐、サイドの守りは任せたわ!」

てゐ「(うんうん、ちゃんと落ち着いてるね)オッケーだよ、鈴仙!」

お燐「おおっと、こりゃあ早速あたいの活躍の出番かね!?」

ダッ!

鈴仙の指示を受けて、ボランチのてゐと左サイドバックのお燐はそれぞれ動き出す。

ネイ「(さーてと、ここは……)」

これに対してネイは――。

470 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/09(日) 17:42:04 ID:fXONWBR2
先着1名様で、

★ネイの判断→! card★

と書き込んでください。マークで分岐します。

JOKER→ネイ「レイセーン、君に愛のボールをプレゼントだ!」鈴仙「(えっ、私にパス!?)」
ダイヤ→「(ここで、オルヘスにサイドチェンジだ!)」
ハート・スペード・クラブ→「(俺がサイドを抉ってから、サトルステギにパスだ!)」
クラブA→ネイ「さーて、ここで俺の新技ミドルシュートのお披露目だッ!」

471 :森崎名無しさん:2017/07/09(日) 17:42:42 ID:???
★ネイの判断→ ダイヤ3

472 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/09(日) 17:50:52 ID:fXONWBR2
★ネイの判断→ ダイヤ3 ★
ダイヤ→「(ここで、オルヘスにサイドチェンジだ!)」

ネイ「(……そうだ。折角だからアイツにも動いて貰おうっと)オルヘス!」

グワァッ、バシュウウウッ!

実況「ここでネイ選手、左サイドから右サイドへのロングパス!
    これは、右サイドのウインガーとして上がっているオルヘス選手へのサイドチェンジです!」

てゐ「ようし、これなら取りに行けるね!」

バッ!

実況「しかしこのパスをてゐ選手は読んでいた〜! 兎の如き素早い動きで、パスコースへと割り込んでいきます!」

てゐ「如きじゃなくて、ホントに兎なんだけどねぇ。ま、いっか〜(さっきのドリブルと比べりゃ大分マシだ。
    これなら……油断さえしなければ、取れる!)」

473 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/09(日) 17:52:55 ID:fXONWBR2
先着2名様で、

★ネイ→パス 55 (! card)(! dice + ! dice)=★
★てゐ→パスカット 54 (! card)(! dice + ! dice)=★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→オルヘス、パスキャッチ。
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(サトルステギがフォロー)(静葉がフォロー)(お燐がフォロー)
≦−2→コリンチャンスボールに。
【補足・補正・備考】
ネイはスキル・ファンタジスタにより、ダイスで2が出た場合数値を12、3が出た場合数値を11とします。
てゐのマークがクラブ以外で「フラスターエスケープ(+3)」が発動します。

474 :森崎名無しさん:2017/07/09(日) 18:08:42 ID:???
★ネイ→パス 55 ( ダイヤ6 )( 6 + 4 )=★

475 :森崎名無しさん:2017/07/09(日) 18:09:22 ID:???
★てゐ→パスカット 54 ( ダイヤA )( 6 + 5 )=★

476 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/09(日) 18:24:39 ID:fXONWBR2
★ネイ→パス 55 ( ダイヤ6 )( 6 + 4 )=65★
★てゐ→パスカット 54 ( ダイヤA )( 6 + 5 )+(フラスターエスケープ+3)=68★
≦−2→コリンチャンスボールに。

ギュウウン……!

てゐ「良いパスだ。だけど――無意味だよッ!」

ビュンッ! ビュンビュンッ! ――バシイイッ!

ネイ「なにィ!?」

実況「てゐ選手、急加速からの三段ジャンプパスカット!
    脱兎のごとく跳ねまわる『フラスターエスケープ』で、ボールを奪い返しました!」

てゐ「この程度のパスしか出せないヤツに、ウチの鈴仙はあげないよ。
    さあ、反撃だ! ……えーっと、アリスさん!」

バシュッ!

実況「コリンチャンスの反撃開始! てゐ選手はボールを中央から右サイド、
    オルヘス選手の後ろのアリスさん選手にボールを渡しました!」

アリスさん「私の居場所を守る為の犠牲になって貰うわ、パルメイラス!」

ビュンッ!

477 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/09(日) 18:27:02 ID:fXONWBR2
トニーニョ「(不安定だが、高水準で纏まったドリブルだ)――気を抜くなよ、リンコン!」

リンコン「当然だ」

ダダッ!

実況「コリンチャンス側から見て、右サイドを駆け上がるアリスさん選手に、
    パルメイラスのMF・トニーニョ選手とリンコン選手がついた〜〜〜!!」

先着2名様で、

★アリスさん→ドリブル 57 (! card)(! dice + ! dice)=★
★トニーニョ→タックル 54 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+1)=
 リンコン→タックル 52 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+1)=★
と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→アリスさん、右サイドを突破!
=1、0、−1→ボールは零れ球に。そして左から順に
(佳歩がフォロー)(反町がフォロー)(キーガンがフォロー)
≦−2→パルメイラスボールに。
【補足・補正・備考】
アリスさんのマークがダイヤで「プリズムターン(+4)」が発動します。
アリスさんのマークがハートで「都会派なドリブル(+3)」が発動します。
アリスさんのマークがスペードで「頭脳的なドリブル(+3)」が発動します。


*てゐがパスカットフラグを習得しました。次に11以上で勝利する事でフラグを回収します。

478 :森崎名無しさん:2017/07/09(日) 18:28:06 ID:???
★アリスさん→ドリブル 57 ( ハート8 )( 4 + 2 )=★

479 :森崎名無しさん:2017/07/09(日) 18:34:16 ID:???
★トニーニョ→タックル 54 ( ダイヤ7 )( 4 + 6 )+(人数補正+1)=
 リンコン→タックル 52 ( スペード6 )( 1 + 5 )+(人数補正+1)=★

480 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/09(日) 19:00:06 ID:fXONWBR2
★アリスさん→ドリブル 57 ( ハート8 )( 4 + 2 )+(都会派なドリブル+3)=66★
★トニーニョ→タックル 54 ( ダイヤ7 )( 4 + 6 )+(人数補正+1)=65
=1、0、−1→ボールは零れ球に。そして佳歩がフォロー

アリスさん「ブラジルの首都・サンパウロ仕込みのドリブルを食らいなさい!」

ギュン!

トニーニョ「良く勘違いされるが、ブラジルの首都はサンパウロではなくブラジリアだ!」

ダダダッ……バチイイイッ!!

アリスさん「そんな。ブレイン役である私のアイデンティティが……!?」

実況「アリスさん選手、トニーニョ選手の気迫あるタックルに押されて突破失敗!
    ですがボールはまだ生きています! 右サイドから中央に逸れたボールは……!」

佳歩「アリスさん、気にしないでください! 私も勘違いしてました!!」

実況「バイタルエリアから少し手前で、佳歩選手が暖かい言葉とともにフォロー!
    これはコリンチャンスにとって前半最初の大チャンスですが……!?」

キーガン「ミラ、飛び出してタックルに行ってくれ! 俺とアレクセイはPA内でブロックに備える。
      そしてブランコはフォローとドリブル突破からの一対一に備えて待機だ!」

ミラ「おう、分かった!」

アレクセイ「ここで守って、トニーニョに繋げるんだ!」

ブランコ「ブランコの如き守りを見せてやるぜ!」

ダッ! ダダダッ!

481 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/09(日) 19:01:15 ID:fXONWBR2
実況「パルメイラスはここ最近の有望株・キーガン選手を中心に守備を固めます!
    佳歩選手に対してもミラ選手がタックルに向かっており、
    そう簡単には攻めさせないという強い意思が感じられます!!」

ミラ「鏡の如き『ミラータックル』で、俺はお前からボールを奪う!!」

佳歩「(ここでボールキープに成功すれば、一気に有利になります! 落ち着いて、落ち着いて……!)」

先着2名様で、

★佳歩→ドリブル 56 (! card)(! dice + ! dice)=★
★ミラ→タックル 54 (! card)(! dice + ! dice)=★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→佳歩、ボールキープ成功。攻撃チャンスに!
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(鈴仙がフォロー)(アレクセイがフォロー)(キーガンがフォロー)
≦−2→パルメイラスボールに。

【補足・補正・備考】
佳歩のマークがダイヤで、「情熱的なドリブル(+4、吹飛2)」が発動します。
佳歩のマークがハートで、「頭脳的なドリブル(+3)」が発動します。
佳歩のマークがスペードで、「華麗なドリブル(+3)」が発動します。
ミラのマークがダイヤ・ハートで「ミラータックル(+2)」が発動します。

482 :森崎名無しさん:2017/07/09(日) 19:02:47 ID:???
★佳歩→ドリブル 56 ( ハート6 )( 2 + 1 )=★

483 :森崎名無しさん:2017/07/09(日) 19:10:45 ID:???
★ミラ→タックル 54 ( クラブQ )( 3 + 6 )=★

484 :森崎名無しさん:2017/07/09(日) 19:32:46 ID:???
どうにも引きが偏るなぁw

485 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/09(日) 19:51:53 ID:fXONWBR2
★佳歩→ドリブル 56 ( ハート6 )( 2 + 1 )+(頭脳的なドリブル+3)=62★
★ミラ→タックル 54 ( クラブQ )( 3 + 6 )=63★
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そしてキーガンがフォロー

佳歩「(ここは相手の動きのクセを分析して……)」

ミラ「おっと、遅いぜッ!」

ズザアアアッ、バシイイッ! ……ポロンッ!

佳歩「そ、そんなァ……!」

実況「ミラ選手するどいタックル! 佳歩選手からボールを零してしまいます!
    零れ球をフォローしたキーガン選手は……!」

キーガン「でかした、ミラ! 後は任せろ!」

グワァァッ、バゴオオオオオオオッ!

実況「そのままボールを前方にフィード! ボールは中盤に転がり、そのまま奪い合いに!」

トニーニョ「一旦の窮地は脱したか。しかし、戦いはこれからだ!」

鈴仙「くっ……! もう少しで勝てたのに……!」

486 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/09(日) 19:58:41 ID:fXONWBR2
結果としては互いに点を奪えなかった、いわば引き分けとなった序盤戦。
しかし先攻であったにも関わらずボールを奪われ、敵側のチャンスは回避できたものの、
その後の攻撃が繋がらなかったコリンチャンスは心理的に追い込まれてしまう。
一方のパルメイラスはチーム全体で高いモチベーションを維持したまま、
中盤での奪い合いに際しても高い総合力と組織力をもってコリンチャンスを追い詰めていく。

反町「(流石は南米のプロ下位チームだ。一切の隙も油断もない!)」

アリスさん「(だけど、私達だって負けてはいない。隙が無いなら相手がそれを見せるのを伺うのみよ!)」

とはいえ、コリンチャンスの仲間達も決して諦めはしない。
それぞれ異なる事情を抱えながらも、共通する強い闘志をバネにして、
虎視眈々と逆襲の時を狙い続ける。

――そして、試合が次に大きく動いたのは前半10分の時だった。

487 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/09(日) 20:00:14 ID:fXONWBR2
先着2名様で、

★コリンチャンス フィールダー総合力 3657+(! numnum)=
 パルメイラス フィールダー総合力 3684+(! numnum)=★
★ボールの行方→! card★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

コリンチャンス/パルメイラスの勝ちでカードが
JOKER→鈴仙がPA内に完全フリーで駆け込む!/トニーニョがバイタルエリア手前で完全フリーで駆け込む!
ダイヤ→ネイが敵陣深くでボールをフォロー!/佳歩が敵陣深くでボールをフォロー!
ハート→トニーニョが中盤でボールをフォロー。/反町が中盤でボールをフォロー。
スペード→リンコンが自陣右サイドでボールをフォロー。/お燐が自陣左サイドでボールをフォロー。
クラブ→キーガンが自陣深くでボールをフォロー。/つかさが自陣深くでボールをフォロー。

488 :森崎名無しさん:2017/07/09(日) 20:01:02 ID:???
★コリンチャンス フィールダー総合力 3657+( 02 )=
 パルメイラス フィールダー総合力 3684+( 95 )=★

489 :森崎名無しさん:2017/07/09(日) 20:01:32 ID:???
★コリンチャンス フィールダー総合力 3657+( 58 )=


490 :森崎名無しさん:2017/07/09(日) 20:02:17 ID:???
★ボールの行方→ ハート6

491 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/09(日) 20:04:17 ID:fXONWBR2
……と、言ったところでちょっと外出するので暫く時間が空きますが、もう少しは更新したいと思っています。
それと、判定表が間違ってJOKER以外逆になっていました。正しくはこうです。

コリンチャンス/パルメイラスの勝ちでカードが
JOKER→鈴仙がPA内に完全フリーで駆け込む!/トニーニョがバイタルエリア手前で完全フリーで駆け込む!
ダイヤ→佳歩が敵陣深くでボールをフォロー!/ネイが敵陣深くでボールをフォロー!
ハート→反町が中盤でボールをフォロー。/トニーニョが中盤でボールをフォロー。
スペード→お燐が自陣左サイドでボールをフォロー。/リンコンが自陣右サイドでボールをフォロー。
クラブ→つかさが自陣深くでボールをフォロー。/キーガンが自陣深くでボールをフォロー。

>>484
パルメイラス側の引きが中々強いですねw
総合力的にはパルメイラスも強いですが、必殺技とかスキル込みではコリンチャンスもかなり強いので、
そこそこ苦戦しつつも勝ってくれれば良いなぁ…と思っています。

492 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/10(月) 00:20:34 ID:7JgFkUSY
ちょっと外出のつもりが遠出になってしまいました(汗)
もう1判定〜できれば選択肢まで更新したいので再開します。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
★コリンチャンス フィールダー総合力 3657+( 02 )=3659
 パルメイラス フィールダー総合力 3684+( 95 )=3779★
★ボールの行方→ ハート6 ★
ハート→トニーニョが中盤でボールをフォロー

実況「キーガン選手がボールをフィードしてから、中盤では激しい小競り合いが続いています。
    ボールを奪っては奪われの繰り返しで試合が膠着する中、打開の為に一歩先んじた選手は……!?」

トニーニョ「ハッ!」

ババババッ!

反町「(しまった!)」

実況「お〜っと、前半10分! トニーニョ選手がボールキープに成功!
    これまで長時間のボールキープを阻止して来たコリンチャンスでしたが、
    今しがたタックルを躱された反町選手を最後に動ける者がいない!
    トニーニョ選手、しっかりと狙いを定めて……!」

トニーニョ「(中央のサトルステギ……は危険だ。ネイのパスをカットしたボランチ(てゐ)がいる。
        左サイドへのロングパスは尚更。ならば――)オルヘス! お前が決めろ!」

グワァァッ……バシュウウッ!

トニーニョ「――『ドライブパス』だ!」

実況「ネイ選手、右サイド前方へと大きく切り出す『ドライブパス』! これに対抗できるのは……!」

493 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/10(月) 00:21:50 ID:7JgFkUSY
アリスさん「私一人か……! ここで防げばきっと、トモダチができるわ!」

バァァ!

実況「この試合右のウイングハーフとして出場のアリスさん選手です!
    得意の高い身のこなしとポジショニングを活かして、大きくカットに向かった〜〜〜!!」

先着2名様で、

★トニーニョ→ドライブパス 58 (! card)(! dice + ! dice)=★
★アリスさん→パスカット 56 (! card)(! dice + ! dice)=★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→オルヘス、パスキャッチ。
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(サトルステギがフォロー)(リンコンがフォロー)(静葉がフォロー)
≦−2→コリンチャンスボールに。

【補足・補正・備考】
アリスさんのマークがダイヤで「ムーンサルト上海(+4)」が発動します。
アリスさんのマークがハートで「上海人形カット(+3)」が発動します。

494 :森崎名無しさん:2017/07/10(月) 00:32:04 ID:???
★トニーニョ→ドライブパス 58 ( ダイヤ5 )( 4 + 5 )=★

495 :森崎名無しさん:2017/07/10(月) 00:38:44 ID:???
★アリスさん→パスカット 56 ( ダイヤ7 )( 4 + 4 )=★


496 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/10(月) 00:50:52 ID:7JgFkUSY
★トニーニョ→ドライブパス 58 ( ダイヤ5 )( 4 + 5 )=67★
★アリスさん→パスカット 56 ( ダイヤ7 )( 4 + 4 )+(ムーンサルト上海+4)=68★
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして静葉がフォロー

ギュルルルルルル……ッ!

元々ドライブシュートを得意としていたトニーニョが、今大会に向けて編み出した多くの武器の一つ。
それが中盤の要としてボールを前線に繋ぐための『ドライブパス』だった。
彼の絶え間ない努力に裏打ちされたキラーパスは、期待通りの威力を秘めて前方へと運ばれるが……。

アリスさん「その程度でボールくんとトモダチになれたと思わない事ね!
       喰らいなさい、これが私の――『ムーンサルト上海』パスカットよ!」

バァァァッ! クルンッ! ……バチイイッ!

実況「あ〜っと! トニーニョ選手のパスはアリスさん選手に阻まれ零れ球に!
    ボールはコリンチャンスのPA側に転がっていきます!」

トニーニョ「……!!(まさか、これを弾くとは……! 彼女のパスカット能力を、過小評価していたな)」

――トニーニョが高みを目指して己を磨き続けたのと同じく、
アリスさんも自らの居場所を脅かす見えない敵と戦う為に、自己研磨を続けて来た。
故にその勝負は互角であり――今回においては、アリスさんに軍配が挙がった。

コロコロ……ポムッ。

静葉「よしっと。後は、これを遠くに運びさえすれば……!」

オルヘス「まだだ! 俺がここで奪えば一緒だ!」

497 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/10(月) 00:53:14 ID:7JgFkUSY

実況「アリスさん選手が弾いたボールは、右のSBの静葉選手がフォロー。
    しかし……そこには同じく(コリンチャンス側から見て)右サイドのWG、オルヘス選手がいます!
    オルヘス選手、チャンスを継続すべくタックルに向かった〜〜〜!!」

先着2名様で、

★静葉→ドリブル 54 (! card)(! dice + ! dice)=★
★オルヘス→タックル 51 (! card)(! dice + ! dice)=★
と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→静葉、ボールキープ成功。
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(てゐがフォロー)(つかさがフォロー)(サトルステギがフォロー)
≦−2→パルメイラスボールに。
【補足・補正・備考】
静葉のマークがダイヤで「落葉ターン(+4)」が発動します。

498 :森崎名無しさん:2017/07/10(月) 00:56:43 ID:???
★静葉→ドリブル 54 ( JOKER )( 4 + 2 )=★

499 :森崎名無しさん:2017/07/10(月) 01:00:23 ID:???
★オルヘス→タックル 51 ( クラブ9 )( 1 + 6 )=★

500 :森崎名無しさん:2017/07/10(月) 01:07:25 ID:???
よし、これで静葉さんのドリブル突破も安定して運用できるようになるな

501 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/10(月) 01:07:53 ID:???
静葉さんがドリブルフラグを習得&回収したところで、時間も遅いので本日の更新はここまでにします。
本日もお疲れ様でした。

502 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/10(月) 22:42:16 ID:???
★静葉→ドリブル 54 ( JOKER )(*JOKERよりダイヤ15)+(落葉ターン+4)=73★
★オルヘス→タックル 51 ( クラブ9 )( 1 + 6 )=58★
≧2→静葉、ボールキープ成功。

静葉「(ここは慌てず、じっくりと相手の様子を見計らって……!)」

ジッ……。

オルヘス「ちくしょう、舐めやがって! でりゃーーっ!」

ズザアアアアアッ!

実況「ボールを奪われれば即失点の危機にも関わらず、
   静葉選手は慌てる事なく、じっくりと相手の様子を見計らいます!
   そして先に焦れたオルヘス選手、激しいスライディングタックルに出た〜!」

―――ザァァァァアアアアアアアッ!!

オルヘスはこの窮地でピタリとも動かない静葉を見て、好機だと思った。
時間が止まったかのように静止する彼女からボールを奪う事は、容易いと思った。
――だからこそ、自分の足がボールに接触する直前に起きた事に、彼は驚嘆した。

静葉「――そこっ!」

ダッ! クルッ――シュパァァァッ!

オルヘス「……えっ?」

503 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/10(月) 22:43:59 ID:???
紅葉を散らす木枯らしの如く、静葉の左脚が薙いだ。
その瞬間、オルヘスのつま先まで接近したボールは静葉の背後まで隠れ。

静葉「……一歩で抜くっ!」

ターンッ、スタッ!

次の瞬間で、静葉はまるでバレリーナのように身体を捻り、オルヘスの身体を潜りぬける。
静と動のダイナミズム溢れる芸術的な言えるターンを前に、
彼は最初から最後まで踊らされるがままだった。

観客「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」「なんだあの選手!」「静葉さーん! 俺だ、信仰させてくれー!」

実況「静葉選手、コリンチャンスの危機を前に超絶美技!
    静けさとテクニックを両立した辛抱強い『落葉ターン』で、ピンチを救いました!」

カルロス(観客席)「(テクニックそのものは世界でもトップクラスとは言えない。
             しかし、今のテクニックをこの土壇場で淀みなく行えたのは、間違いなく彼女の強みだな)」

アヤソフィア(記者席)「あーやや。静葉さんが頑張ってますねぇ。
               いつまでも只のオータムスカイラブ要員でない、って事ですか。成長ですな。
               (成長……進歩……。そんなもの、結局は後で裏切られるだけなのに)」

静葉「(……いける! この動きが出来るなら。私は世界で戦える!)」


*静葉がドリブルフラグを習得&回収。ドリブル力が+1され、『落葉ターン』の発動率が1/2になりました。

504 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/10(月) 22:47:31 ID:7JgFkUSY

鈴仙「(静葉さん……カッターナイフを常備しているとは到底思えない、凄いメンタリティね!
    でも、このお蔭で一旦はピンチから脱出できそう。後はどうやって攻めていくかだけど……)」

ほっと胸を撫で下ろした鈴仙は、改めてPA付近の様子を確認する。
トニーニョとオルヘスを起点とした攻めは失敗したが、
パルメイラスは今もネイやサトルステギと言った攻撃的選手が前線に居続けており、
パスカットやタックルの隙を見計らっている。
一方で、ネイ達をフリーにさせまいと奮闘しているDF陣から少し先の位置にボランチのてゐが居て、
ロングパスからのカウンターに対しては準備万端、という風だった。

鈴仙「(うーん。流石に今すぐ安心! ……ってワケにはいかないかぁ。
    一番無難な選択肢としては、とりあえず静葉さんにボールをフィードして貰う方法だけど、
    もっと安全で良い攻め方はないかしら。本当ならてゐにロングパスを出して欲しいんだけど、
    ネイ君やサトルステギ君も居るから、パスカットも怖いし……」

静葉は今しがた高いキープ力を見せただけでなく、必殺の『ダスクフォーリンパス』を持ち、
恐らくはネイやサトルステギが相手であったとしても、互角以上の勝負は出来るだろう。
しかし一方で、敵が攻め込んでいる中、ボールを何時までも自陣底に置きたくない、
今すぐにでも危機を脱出したいという衝動にも駆られる。

505 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/10(月) 22:49:02 ID:7JgFkUSY
様々な葛藤が生じる中、鈴仙が下した判断は――。


A:静葉には今すぐ前にボールをフィードして貰う。(更に判定)
B:静葉にはてゐにパスを出して貰う。てゐは溜めを作ってからロングパスで前線に繋げる。
C:GKを経由して左サイドのお燐に渡す。お燐はサイド際をオーバーラップして攻める。
D:GKを経由してボールを中盤に渡す。そのまま時間を稼ぐ。(更に判定)
E:ここは静葉の判断に任せる。
F:その他 静葉にドリブル突破させたい、さとりにドリブル突破させたい場合はこちらで


鈴仙のガッツ:950/990

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。



506 :森崎名無しさん:2017/07/10(月) 22:50:38 ID:PU4LCi/+
C

507 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/10(月) 22:51:32 ID:???
すみません、時間経過があるので鈴仙のガッツは現在、990/990です。

508 :森崎名無しさん:2017/07/10(月) 22:55:07 ID:5NliNA0U


509 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/10(月) 23:19:18 ID:7JgFkUSY
C:GKを経由して左サイドのお燐に渡す。お燐はサイド際をオーバーラップして攻める。

鈴仙「(……そうだ。今こそ新メンバーの出番じゃないの!)――静葉さん、一旦さとりさんに戻して!」

静葉「鈴仙……! ええ、分かったわ!」

バシュッ……!

実況「静葉選手ここでGKのさとり選手にバックパス。これは一旦試合を落ち着ける狙いでしょうか?」

さとり「(鈴仙さん……この距離では私は貴女の思考は読めません。
     ですがGKとして、この局面――オルヘス君の右サイドと比べ、左サイドにはスペースが空きがちな事。
     そしてOMFのネイ君が前に上がっている事。この事から最善手を推理する事ならば容易い。
     そう。鈴仙さん、今の指示における貴女の狙いは――)……お燐。大口ばかりじゃなくて、偶に仕事してらっしゃいな」

バシッ……!

サトルステギ「あれー? 大きく蹴りだすとかI番(反町)にパスとかじゃねーのかー?」

実況「さとり選手、ここではボールを左前方へとパスで流します。ボールをフォローしたのはお燐選手です!」

トニーニョ「(パスワークをするには位置が深くて危険だ。増してやネイやサトルステギがボールを狙っている中だ。
        そんなリスキーな手は打たないだろう。となると、あの新入りSB(お燐)のオーバーラップか?
        しかし、オーバーラップなら、ボールをキープした勢いであの金髪の少女(静葉)が行えば良かった。
        にも関わらず、左に流すとはどういう事だ? あの赤毛の少女は、先ほど以上のドリブルを見せてくれるのか?)」

静葉がGKに流したボールは、鈴仙の思惑通りお燐に流れた。
この意図に考え癖のあるトニーニョは訝しんだが、彼の疑問はすぐに氷解する。

510 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/10(月) 23:20:53 ID:7JgFkUSY

お燐「全く、さとり様ったら猫をニートみたいに扱っちゃって。……ま、でも実際ここで活躍できないとひんしゅく買っちゃうしね。
    ようし、灼熱地獄跡で培ったサイドアタック、今こそとくとご覧あそばせちゃおうじゃないか!」

ダッ! ビュン! ギュンッ、ダダッ、ババババッ!

オルヘス「!? な、なんだ……この、猫みたいなドリブルは!?」

実況「こ、これは……ボールをキャッチしたお燐選手、人間離れしたすさまじいサイド突破です!
    一歩先にはタッチラインがあるにも関わらず、それを認識すらしていないような野生的な動き!
    ですが……ボールは彼女の懐にきちんと収まっており笛は鳴らない!?」

てゐ「す、すげぇ……あいつ人間じゃねぇわ」

つかさ「私達も人間じゃありませんよ、てゐ様……(――それにしても、何という常識外れなプレイ!
     私も、もっと常識に囚われないブロック技を身に着けないと……!!)」

地底で野生の勘を磨き上げ、イギリスの地でラフプレイと共に基礎を学んだお燐のドリブルは、
ことサイド際に至っては世界屈指レベルの動きに肉薄していた。
元々パルメイラスは左サイドにスペースを空き気味の陣形にしていた事も災いし、
誰も対応する事が出来ないまま、ボールは一気にセンターサークルを超える。

ゲレーロ「お前は、サイドアウトが怖くないのか……!?」

お燐「ぜーんぜん。だって、一歩踏み外した先にも溶岩とか無いでしょ? だったら死なないじゃん。
    んで、死なないんだったらさ。他に何を恐れる必要があるのかなっ? あっははははっ!」

511 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/10(月) 23:24:00 ID:7JgFkUSY

ビュウンッ! クルクルッ!

実況「お燐選手、奇想天外な動きで、しかしボールはラインを決して越えず。
    そのままパルメイラスのDMF・ゲレーロ選手にぶつかっていきます!!」

トニーニョ「(成程。これがコリンチャンスの手か……!)――ゲレーロ、何とか凌いでくれ!」

ゲレーロ「……ああ!(――真正面から奪うのは厳しいが、サイドにボールを零す位ならば……!!)」

先着2名様で、

★お燐→ドリブル 54 (! card)(! dice + ! dice)+(サイドプレイヤー+2)=★
★ゲレーロ→タックル 54 (! card)(! dice + ! dice)=★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→お燐、左サイドを楽々突破!
=1、0、−1→ボールは零れ球に。そして左から順に
(ライアがフォロー)(コリンチャンスのスローイン)(パルメイラスのスローイン)
≦−2→パルメイラスボールに。
【補足・補正・備考】
お燐のマークがダイヤで「キャットランダムウォーク(+5)」が発動します。
お燐のマークがハートで「キャッツウォーク(+3)」が発動します。
ゲレーロのマークがダイヤ・ハートの時、「パワータックル(+2、吹飛4)」が発動します。

512 :森崎名無しさん:2017/07/10(月) 23:25:50 ID:???
★お燐→ドリブル 54 ( スペード2 )( 6 + 1 )+(サイドプレイヤー+2)=★

513 :森崎名無しさん:2017/07/10(月) 23:26:49 ID:5NliNA0U
★ゲレーロ→タックル 54 ( クラブ8 )( 5 + 6 )=★

514 :森崎名無しさん:2017/07/10(月) 23:41:38 ID:???
(ダイスの差が)やべぇよやべぇよ・・・

515 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/10(月) 23:44:54 ID:7JgFkUSY
★お燐→ドリブル 54 ( スペード2 )( 6 + 1 )+(サイドプレイヤー+2)=63★
★ゲレーロ→タックル 54 ( クラブ8 )( 5 + 6 )=65★
≦−2→パルメイラスボールに。

ビュンッ、ダダダッ!

お燐「にゃーっはっはっは。楽勝らくしょーーー♪」

実況「お燐選手、ゲレーロ選手を前にしても全く動じない!
    自慢の超絶テクで、サイド際の強さをアピールし続けております! いや、しかしこれは……」

ゲレーロ「アピールも重要だが。――流石に油断し過ぎだ!」

ズザアアアアアアアアアアアッ! ――バシイイッ!

お燐「さとり様。別にあたいがこいつらを倒してしまっても構わんだろ――って、ヤベッ」

実況「お〜〜っとお燐選手、激しい動きは良いが、肝心のボールがお留守になっていたか!
    ゲレーロ選手の烈しいタックルにより、ボールを奪われてしまいます!」

さとり「(ああ、お調子者でうっかり者のバカお燐! 何やってるのよ、もう……飼い主として恥ずかしいわ)」

ゲレーロ「(コリンチャンスの左サイドは今はガラ空きだ!
       だが俺が突破しては、失敗時にまたあの猫女(お燐)が抜いてくる可能性が高い。
       だったらここは――)ネイ!」

バシュッ!

実況「ボールを奪ったゲレーロ選手、ネイ選手にパス! てゐ選手のパスコース潰しも虚しく、
    お燐選手のオーバーラップ失敗により空いたスペースをたっぷり使って、
    ネイ選手が左サイド方向でボールをトラップしました!」

516 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/10(月) 23:46:21 ID:7JgFkUSY

ネイ「――ヘーイ、お義母さん! ここで抜いたらレイセンを俺に下さい!」

シュンッ!

てゐ「私はアンタにお義母さん呼ばわりされる筋合いはないね! せめてお義姉さんにしてってば!」

ダダダダッ……!

鈴仙「(そういう問題じゃあないってば……)」

実況「ボールをトラップしたネイ選手でしたが、てゐ選手はしつこくマーク!
    パルメイラスの攻撃チャンスを潰すべく、ボランチとして中盤の底を走り回ります!
    ネイ選手のスピード&テクニックとてゐ選手の執念、どちらが勝つのでしょうか!?」

先着2名様で、

★ネイ→ドリブル 56 (! card)(! dice + ! dice)=★
★てゐ→タックル 51 (! card)(! dice + ! dice)=★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→ネイ、ドリブル突破。パルメイラスの攻撃チャンスだ!
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(サトルステギがフォロー)(穣子とオルヘスで競り合い)(つかさがフォロー)
≦−2→コリンチャンスボールに。
【補足・補正・備考】
ネイのマークがクラブ以外で「消えるフェイント(+4)」が発動します。
てゐのマークがダイヤ・ハートで「シロウサギチャージ(+2、吹飛4)」が発動します。

517 :森崎名無しさん:2017/07/10(月) 23:47:33 ID:???
★ネイ→ドリブル 56 ( スペード9 )( 6 + 4 )=★

518 :森崎名無しさん:2017/07/10(月) 23:49:26 ID:???
★てゐ→タックル 51 ( クラブ10 )( 1 + 5 )=★

519 :森崎名無しさん:2017/07/10(月) 23:52:15 ID:???
ダメだ、引きが違いすぎるw

520 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/10(月) 23:57:18 ID:7JgFkUSY
★ネイ→ドリブル 56 ( スペード9 )( 6 + 4 )+(消えるフェイント+4)=70★
★てゐ→タックル 51 ( クラブ10 )( 1 + 5 )=57★
≧2→ネイ、ドリブル突破。パルメイラスの攻撃チャンスだ!

ネイ「愛のパワーの前では小姑パワーなど通用しないぜ!」

ババババッ! シュウウンッ! ――シュパパパッ!

てゐ「そ、そんなァ!? このままじゃあ鈴仙ちゃんの貞操が……!?」

鈴仙「関係ないから! 仮にゴールを奪われたとしても、絶対関係ないからっ!?」

実況「ネイ選手絶好調! 得意の『消えるフェイントで』てゐ選手の制止を振り切る!
    そして……前半13分にして、この試合初の得点チャンスを得たのはパルメイラス!
    ネイ選手がバイタルエリアへと飛び込みました〜〜〜!」

観客「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!」

穣子「や、やばいよ〜!?」

つかさ「大丈夫です。どんなシュートが来ても気合で止めます!」

さとり「……はぁ。ペットの不始末は、私が何とか解決しなくてはですね」

静葉「(私はフォローに徹するか、あるいは『オータムスカイラブ』に出るか……。
     ――どちらにしても、もう少しの間は様子を見計らう必要があるわね)」


521 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/10(月) 23:59:05 ID:7JgFkUSY
ネイ「(さーてと、まずはどうしようかな。とりあえずサトルステギがウズウズしてるから、
    無難にアイツにセンタリングで問題ないかな?)」


先着1名様で、

★パルメイラスの今試合初シュート→! card★

と書き込んでください。マークで分岐します。

JOKER→ネイ「勿論レイセンを式場にゴールインさー!」ネイ、ボールそっちのけで鈴仙の元へ!
ダイヤ・ハート・スペード→「(まずは正攻法だな)――いけっ、サトルステギ!」
クラブ→「(ようし、このままゴールインだ!)――ヒャッホー! 俺のドリブル突破を見ていてくれ、レイセン!」
クラブA→ネイ「食らいな! これが俺の必殺ミドル・『ディレイドスピンシュート』だ!」

522 :森崎名無しさん:2017/07/11(火) 00:00:55 ID:???
★パルメイラスの今試合初シュート→ ハート5

523 :森崎名無しさん:2017/07/11(火) 00:00:56 ID:???
★パルメイラスの今試合初シュート→ スペードJ

524 :森崎名無しさん:2017/07/11(火) 00:03:16 ID:???
しかし、個人的にゃ一時はからかってるだけなんかと思ったけど
ネイ、レイセンに関してはガチなんだなw

525 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/11(火) 00:23:21 ID:wbOFNaYk
★パルメイラスの今試合初シュート→ ハート5 ★
ダイヤ・ハート・スペード→「(まずは正攻法だな)――いけっ、サトルステギ!」

ネイ「……ま。ここは考えるまでもないか。いけっ、サトルステギ!
   まずはデカいの一発、ぶちかましてやれ!」

バシュッ!

サトルステギ「おう! 待ちくたびれたぜ!」

バッ! グワァァァァッ……!

実況「ネイ選手、前方のサトルステギ選手に高いセンタリングを上げた!
    これに対してサトルステギ選手は弓なりに身体をしならせながら、
    驚くべき跳躍力とともに、ボールに対して飛びついていきます!!」

つかさ「来ます!」

穣子「お姉ちゃん……!?」

静葉「(穣子。『オータムスカイラブブロック』を使うか否かで迷っているのね……)」

実況「これに対してコリンチャンスの守備陣も臨戦態勢!
    つかさ選手は地上でブロックの構えです。そしてさとり選手は……!?
    また、穣子選手と静葉選手が互いに目配せをしているようですが……!」

526 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/11(火) 00:28:06 ID:wbOFNaYk
さとり「(この程度の威力なら。そして何より、PAの中ならば!)……止めます!」

A:普通に飛び出す(威力:62+(覚妖怪+5)+(人数補正+1))
B:身構える。(更に選択)

さとりのガッツ:825/825


*****


穣子「(どうしよう。いきなりだけど、『オータムスカイラブブロック』を使うべきかな……?)」

a:静葉を土台に、『オータムスカイラブブロック』だ!(威力:61+(人数補正+1))150×2消費
b:一人でブロックに向かう!(穣子のブロック:55)

穣子のガッツ:880/880
静葉のガッツ:790/830


サトルステギの『ダイナマイトヘッド』の威力:63


先に2票入った選択肢(部分一致)で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。
投票例:Aa(さとりはとびだし、穣子はオータムスカイラブ)、Bb(さとりは身構える、穣子は普通にブロック)
 ※部分一致の為、例えば、Aa、Ba …と票が入った場合は、
    ・さとりの行動についてはAとB各一票ずつ、
    ・穣子達の行動についてはaが二票で決定、    という風にカウントします。

527 :森崎名無しさん:2017/07/11(火) 00:31:40 ID:vDJHEAi6
Ab

528 :森崎名無しさん:2017/07/11(火) 00:33:01 ID:T7kXgC5Y
Ab

529 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/11(火) 00:46:44 ID:wbOFNaYk
*穣子のブロック値は55ではなく56でした。すみません。
さとりの行動→
A:普通に飛び出す(威力:62+(覚妖怪+5)+(人数補正+1))
穣子達の行動→
b:一人でブロックに向かう!(穣子のブロック:55)

さとり「(パンチングでも止められる自信はある。
     だけど、ここはイギリスで鍛えた自分の飛び出し強さを信じます……!!)」

バァァァッ!

実況「あ〜っと! コリンチャンスの新入りGK・さとり選手、小柄な体ながらも果敢に飛び出し!
    その外見からして、森崎選手のような全身のバネと瞬発力を生かしたセービングを得意とすると思いきや、
    意外とも思えるフィジカルプレイ! 果たして大丈夫なのでしょうか!?」

穣子「(さとりさんが飛んだ! ……だったら、私まで飛ぶ必要はないかな。頑張って守る!)」

つかさ「私は何であろうと一緒、ガッツで止めるだけです!!」

サトルステギ「へっへー! お嬢ちゃん、男女平等ダイナマイトで吹き飛ばしてやるよ!」

グワァァァァッツ……!

サトルステギ「くらえーーっ! 『ダイナマイトヘッド』だーーーーーッ!!」

バギュウウウウウウウウウウウウウンッ!!

実況「そして出ました〜〜! パルメイラスの主砲・サトルステギ選手の『ダイナマイトヘッド』です!!」


さとり「――光を掴むためにも。貴方の醜い花火はこの手で握りつぶします!」

530 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/11(火) 00:48:07 ID:wbOFNaYk
先着2名様で、

★サトルステギ→ダイナマイトヘッド 63 ( ! card )( ! dice + ! dice )=
 さとり→とびだす 62 (! card)(! dice + ! dice)+(覚妖怪+5)+(人数補正+1)=★
★つかさ→ブロック 55 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+1)=
 穣子→ブロック 55 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+1)=★

と書き込んでください。カードやダイスの結果で分岐します。

【シューター】−【ブロッカー】
≧2→サトルステギの「ダイナマイトヘッド」がコリンチャンスゴールを突き破る!
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(ネイがねじ込み)(オルヘスがねじ込み)(静葉がフォロー)
≦−2→コリンチャンスボールに。
【補足・補正・備考】
サトルステギの『ダイナマイトヘッド』には吹飛係数2があります。
つかさのマークがダイヤで、「ソウルブロック(+8、250消費)」が発動します。
つかさのマークがハートで、「顔面ブロック(+6、150消費)」が発動します。
つかさのマークがスペードで「反転ブロック(+6、150消費)」が発動します。
穣子のマークがダイヤで、「ロイヤルスイートポテトルーム(+8、250消費)」が発動します。
穣子のマークがハートで、「スイートポテトルーム(+6、150消費)」が発動します。
穣子のマークがスペードで「ポテトルーム(+4、100消費)」が発動します。
穣子はスキル・丈夫な身体により必殺ブロック発動時、吹き飛び・負傷を無効化します。


531 :森崎名無しさん:2017/07/11(火) 00:49:56 ID:???
★サトルステギ→ダイナマイトヘッド 63 ( ダイヤ8 )( 3 + ! dice )=
 さとり→とびだす 62 ( スペード5 )( 5 + 5 )+(覚妖怪+5)+(人数補正+1)=★

532 :森崎名無しさん:2017/07/11(火) 00:52:14 ID:???
★サトルステギ→ダイナマイトヘッド 63 ( ハート5 )( 1 + 3 )=
 さとり→とびだす 62 ( クラブ8 )( 6 + 1 )+(覚妖怪+5)+(人数補正+1)=★

533 :森崎名無しさん:2017/07/11(火) 00:53:57 ID:???
★つかさ→ブロック 55 ( スペード5 )( 4 + 4 )+(人数補正+1)=
 穣子→ブロック 55 ( ダイヤ10 )( 5 + 4 )+(人数補正+1)=★


534 :森崎名無しさん:2017/07/11(火) 00:56:40 ID:???
サトルステギ「ぅゎょぅι゛ょっょぃ」

535 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/11(火) 01:05:49 ID:???
さとり様が堅実に防いだところで、今日の更新はここまでにします。
>>500
静葉はドリブルとタックルを軸としたユーティリティプレイヤー感が出てきましたね。
サイド職人なお燐や、パス系が得意なてゐ、FW寄りのバランスプレイヤー反町と比べても、
良い具合に差別化出来てると思います。
>>514,519
天がパルメイラスを勝たせたがってますね…w
さとり様がGKじゃなければ死んでました。
>>524
最初は軽い感じでしたが、JOKER補正やファンタジスタ補正(?)もあり、
いつの間にかガチになりましたね…。謎の手羽先仮面君と比べるとまだまだですが。
>>534
正直、サトルステギ君は相性最悪で超不利です…。
隠し玉が無い限りは、彼がダイナマイトヘッドでゴールを挙げるのは難しいですね。

それでは、本日もお疲れ様でした。


536 :森崎名無しさん:2017/07/11(火) 01:17:04 ID:???
乙です

537 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/11(火) 22:08:14 ID:???
★サトルステギ→ダイナマイトヘッド 63 ( ハート5 )( 1 + 3 )=67
 さとり→とびだす 62 ( クラブ8 )( 6 + 1 )+(覚妖怪+5)+(人数補正+1)=75★
≦−2→コリンチャンスボールに。

サトルステギ「(こんな小さい女の子が相手なら楽勝だぜ!)」

先程は男女平等と言いながら、サトルステギの内心には侮りがあった。
しかしそれも無理はない。確かに今大会、鈴仙やアヤソフィアのような女性選手は活躍していたものの、
両者ともに体格上のハンデを、テクニックやスピードでカバーするタイプの選手だった。
少なくとも今ここで飛び出したさとりのように、パワーで正面からぶつかり合うタイプではない。
ましてや、さとりの体格は鈴仙よりも更に一回り小さいのだ。

トニーニョ「(彼女は一見、身体の小ささを瞬発力に活かして、強力なセービングを行う、
        モリサキと同じようなタイプの選手に見える。――いや、これは……!)
       ――サトルステギ、油断するな! あの子は……熟練の戦士だぞっ!」

分析屋のトニーニョが気づいた時は既に遅かった。

さとり「――えいっ!」

タッ、ギュンッ! ――ガチイイイイイッ!

サトルステギ「う、うぐううっ……!?(な、なんだこのパワー!?)」

さとり「そこですっ!」

ポロンッ……ダッ、ガシイイッ!!

徹底的に鍛え上げた体幹、読心能力を最大限に活躍したポジショニンング、
そしてイングランドの地で積んだ、激しいプレイに対する経験。
その全てを活かした、世界でも屈指レベルの飛び出しに対し、
サトルステギのダイナマイトヘッドはなす術も無く敗れてしまった。

538 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/11(火) 22:13:24 ID:???
実況「止めた〜〜! 完全に止めました!! 今大会でも上位レベルの破壊力を誇る、
    サトルステギ選手の『ダイナマイトヘッド』が、完全に止められてしまいました〜!
    しかも止めたのは屈強な大男でもなく、華奢で小柄な少女!
    この試合でコリンチャンスに合流した古明地さとり選手、
    彼女こそが今大会No.1ゴールキーパーなのでしょうか〜〜!?」

メオン(観客席)「ふ、ふざけるな……! あんな少女に、あんなパワープレイが出来るなんて……!!」

エベルトン「(あのGK……サトルステギが頭を振りだす方向を完璧に先読みしていやがったぞ!
        とは言っても、ドリブルで瞬間移動をしたり、タックルで爆発で人を吹き飛ばしたり、
        シュートでクレーターを作っちまう野郎がゴロゴロ居るスポーツがサッカーだ。
        心を読んだセービングができるGKが居ても、そうおかしくはない、か……。
        対策は後々考えるとして、とりあえずは1点を守る事が大事だ)
       ――オイテメーら! この程度でオドオドするんじゃねぇ! 守れ! カウンターだけは死んでも防げよ!」

コーチ「(エベルトンの目。このプレーだけで彼女の読心能力を看破したか。昔から勘だけは鋭いヤツだったよ)」



さとり「(――ここは迷う事無く、速攻ですね)……てゐさん。
     貴女のパスでパルメイラスの選手にトラウマを植え付けてはいかがですか?」

バシュッ! ……パシッ。

てゐ「さっすが地霊殿のご令嬢サマ。考える事が一々Sっぽいねぇ。
    ――でも、ま。お望み通りだ! とりあえず蹴っとくか〜〜〜!」

グワァァァッ! バシュウウウウウウウウッ! ギュンギュンギュンギュン!


539 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/11(火) 22:16:51 ID:wbOFNaYk

実況「さあ、ボールを奪ったコリンチャンスは、これで一気にカウンターのチャンス!
    さとり選手はてゐ選手に蹴りだして……てゐ選手、ここで一気に前線へロングパス〜〜〜〜〜!
    自慢の『エンシェントデューパー』で、ボールを一気に運びます!!」

ネイ「う、うわーっ……観戦して見る分には良いけど、これを取れとか反則でしょ」

トニーニョ「無駄口を叩くな。少しでも勝率を上げる行動を取れ……!」


実況「フィールドのど真ん中を突っ切るパスに、ネイ選手とトニーニョ選手がパスカットに向かいます!」


先着2名様で、

★てゐ→エンシェントデューパー 62 (! card)(! dice + ! dice)=★
★ネイ→パスカット 54 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+1)=
 トニーニョ→パスカット 53 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+1)=★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→鈴仙、パスキャッチ。
=1、0、−1→ボールは零れ球に。そして左から順に
(佳歩がフォロー)(反町がフォロー)(キーガンがフォロー)
≦−2→パルメイラスボールに。
【補足・補正・備考】
ネイのマークがダイヤ・ハートで「シャドウパスカット(+3)」が発動します。
ネイはスキル・ファンタジスタにより、ダイスで2が出た場合数値を12、3が出た場合数値を11とします。

540 :森崎名無しさん:2017/07/11(火) 22:20:39 ID:???
★てゐ→エンシェントデューパー 62 ( スペード10 )( 2 + 5 )=★

541 :森崎名無しさん:2017/07/11(火) 22:33:33 ID:???
★ネイ→パスカット 54 ( ハート8 )( 1 + 5 )+(人数補正+1)=
 トニーニョ→パスカット 53 ( ダイヤK )( 5 + 1 )+(人数補正+1)=★

542 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/11(火) 23:10:34 ID:wbOFNaYk
★てゐ→エンシェントデューパー 62 ( スペード10 )( 2 + 5 )=69★
★ネイ→パスカット 54 ( ハート8 )( 1 + 5 )+(人数補正+1)+(シャドウパスカット+3)=64
 トニーニョ→パスカット 53 ( ダイヤK )( 5 + 1 )+(人数補正+1)=60★
≧2→鈴仙、パスキャッチ。

ギュン、ババババッ!

ネイ「……これはヤバいね。予想以上に」

トニーニョ「(やはり駄目か……ならば、損害が広がらぬ前に次善手を打つ)
       ――ゲレーロ、リンコン。下がれ! キーガンの指示を聞いてDF陣に協力しろ!」

ゲレーロ「了解だ」

リンコン「おう! 分かったぜ!」

タタタタッ……!

実況「ネイ選手、必殺のパスカットで飛び掛かるが追いつかない!
    トニーニョ選手は……早々にカットを諦め、その代わりにMF陣に指示を出しています!
    この場のカットよりも、次のコリンチャンスの攻撃への警戒を強めた恰好です!」

ギュウウウッ……! パシッ。

鈴仙「ナイスパス、てゐ!」

実況「そしてボールは順当に鈴仙選手の元へと届きました! 前半は間もなく15分!
    ピンチを乗り切ったコリンチャンス、ここで流れに乗って先制点を奪えるでしょうか!?」


543 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/11(火) 23:12:08 ID:wbOFNaYk

キーガン「そうはさせん! アレクセイは俺とシュートブロックに備えろ。ブランコとミラはトニーニョの指示通り、
      それぞれゲレーロとリンコンと協力し、二人でボールを奪いに行け!
       そしてサルサノ! 俺達を、そして今ここに立っているお前自身を信じるんだ!」

アレクセイ「おう!」

ブランコ・ミラ「「絶対にここは守る!」」

サルサノ「キーガン……くそっ。分かってるっての!(俺が出来たのは結局、『がんばる』事だけだった。
       でも、それで俺がここに立てるって言うんだったら、それでいい!)」

鈴仙「(あのキーガンさんってのが、パルメイラスの守りの軸になっているみたいね……。
     なんだか、中山さんを思い出す堂々っぷりだわ。でも、他の選手も油断ならない!
     トニーニョ君も早々に前線を下げる指示をしたから、
     SMFのゲレーロ君とリンコン君が戻って来ちゃってるし。数的にはこっちが不利ね……)」

佳歩「鈴仙さまの『マインドエクスプロージョン』なら。あるいは反町さんの『ソリマチドライブ』なら。
    今この場でシュートを撃っても決まる可能性はあると思いますけど……」

反町「(あのキーガンという男のプレッシャー……! 果たして、生半可なシュートが通用するのか?
     そしてサルサノも油断ならない気迫を保っている。FWの二人がワンツーで切り込めば、
     もう少しは攻めやすくなるとは思うんだが……ここは、キャプテンの意思を尊重しよう)」

さとりの好守とてゐのパスにより速攻の機会を得た鈴仙達コリンチャンス。
しかし、決して状況は順風満帆という訳ではない。
キャプテン・トニーニョによる高い組織力を見せ、自陣を守るパルメイラスの守備は堅い。
SMFとGKを加えて総勢7名の選手が守るペナルティエリアを真正面から破る事は難しく思える。


544 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/11(火) 23:15:52 ID:wbOFNaYk

鈴仙「(アリスさんが居てくれれば…とも思うけど、アリスさんは、
    (コリンチャンスから見て)同じ右サイドに居るSMFのリンコン君にマークされている。
    彼のパスカットはそこまでじゃないでしょうけど、万が一が怖いってのもあるわね。
    ――さて。真正面から勝負を挑むか、パスやワンツーで切り崩してから攻めるか。
    ここは、どう攻めるべきかしら?)」

A:何人居ようが同じよ!『マインドエクスプロージョン』で決める!
 (威力:64+1/4で敵GKに転倒ペナ(−4))250消費
B:何人居ようが同じよ!PA内をドリブル突破する!(鈴仙のドリブル:55)
C:佳歩とワンツーで切り込む。フィニッシュは新技・『マインドスパークルマイン』だ!
 (威力:65+1/4で敵GKに転倒ペナ(−4))300消費
D:佳歩とワンツーで切り込む。フィニッシュは佳歩の『ラビットダイブ』だ!(威力:67)
E:佳歩とワンツーで切り込む。フィニッシュは新技…と、見せかけ必殺の『玉兎スルー』だ!(威力:65)150消費
F:反町にパス。『ソリマチドライブ』を打って貰う。(威力:64、ポスト・枠外無効)
G:アリスさんにバックパス。ドリブル突破をして貰う。(鈴仙のパス:54)
H:その他 佳歩に『ラビットテイル』(威力:63)を撃って貰いたい場合はこちらで

鈴仙のガッツ:990/990

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

*佳歩とワンツーで切り込んだ場合、途中にパスカット判定が発生します。(鈴仙のパス:54)

545 :森崎名無しさん:2017/07/11(火) 23:17:57 ID:vDJHEAi6


546 :森崎名無しさん:2017/07/11(火) 23:18:06 ID:dX2PW0UA

秘技・神通力封じ

547 :森崎名無しさん:2017/07/11(火) 23:55:13 ID:OfVmI6iQ
C

548 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/12(水) 00:06:23 ID:lRraEYQY
C:佳歩とワンツーで切り込む。フィニッシュは新技・『マインドスパークルマイン』だ!
 (威力:65+1/4で敵GKに転倒ペナ(−4))300消費

鈴仙「……グラウンダーのシュートでは数の力で押されてしまう危険性が高いわ。
    佳歩、ここは2トップでPA内まで切り込むのよ!」

バシッ……!

佳歩「はい、鈴仙さま!(鈴仙さまと肩を並べる2トップとして、がんばらなくちゃ!)」

タッ!

実況「鈴仙選手、ここはボールを佳歩選手に預け、自分はPA内に単身切り込みます!
    そしてボールを受けた佳歩選手もドリブルで切り込んで……!」

佳歩「受け取ってください、鈴仙さま!」

バシュウウウッ!

実況「ここでゴールに肉薄する為のワンツー・リターン!
    古くは永遠亭ルナティックス時代からの2トップが、二人がかりの攻撃でゴールを演出します!」

アレクセイ「お、おい。俺もカットに行くのか?」

キーガン「――駄目だ。俺達はシュートに備えるぞ。……ゲレーロ、ブランコ!
       二人で協力してボールをカットしてくれ! ミラとリンコンはフォローだ!」

ゲレーロ「わかった!」

ブランコ「くそっ! 絶対止めてやる!」

バッ! ババッ!

549 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/12(水) 00:07:45 ID:lRraEYQY
実況「密集しているパルメイラスのPA内ですが、ここはキーガン選手が指揮を執る!
    ワンツーに対してはゲレーロ選手とブランコ選手の二人が向かいました!」

先着2名様で、

★鈴仙→ワンツー 54 (! card)(! dice + ! dice)=
 佳歩→ワンツー 55 (! card)(! dice + ! dice)=★
★ゲレーロ→パスカット 52 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+1)=
 ブランコ→パスカット 52 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+1)=★
と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→鈴仙と佳歩、ワンツー成功!そしてシュートだ!
=1、0、−1→ボールは零れ球に。そして左から順に
(反町がフォロー)(ミラがフォロー)(リンコンがフォロー)
≦−2→パルメイラスボールに。
【補足・補正・備考】
鈴仙のマークと敵スートが一致時、スキル・狂気の瞳により敵の数値が−2されます。

550 :森崎名無しさん:2017/07/12(水) 00:11:29 ID:???
★鈴仙→ワンツー 54 ( ハート3 )( 4 + 5 )=
 佳歩→ワンツー 55 ( ハート3 )( 5 + 3 )=★

551 :森崎名無しさん:2017/07/12(水) 00:12:59 ID:???
★ゲレーロ→パスカット 52 ( スペード9 )( 6 + 4 )+(人数補正+1)=
 ブランコ→パスカット 52 ( ダイヤJ )( 3 + 3 )+(人数補正+1)=★

552 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/12(水) 00:18:07 ID:lRraEYQY
★鈴仙→ワンツー 54 ( ハート3 )( 4 + 5 )=63
 佳歩→ワンツー 55 ( ハート3 )( 5 + 3 )=63★
★ゲレーロ→パスカット 52 ( スペード9 )( 6 + 4 )+(人数補正+1)=63
 ブランコ→パスカット 52 ( ダイヤJ )( 3 + 3 )+(人数補正+1)+(狂気の瞳-2)=57★
=1、0、−1→ボールは零れ球に。そしてミラがフォロー

ゲレーロ「(中々練られたコンビネーションだが……負ける訳にはいかん)ハッ!」

ダッ


先着2名様で、

★ミラ→ドリブル 51 (! card)(! dice + ! dice)=★
★反町→タックル 53 (! card)(! dice + ! dice)=★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→ミラ、ボールキープ成功。
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(リンコンがフォロー)(アレクセイがフォロー)(アリスさんがねじ込み)
≦−2→コリンチャンスボールに。
【補足・補正・備考】
反町のマークがダイヤで「ネオポイゾナスタックル(+3)」が発動します。
反町のマークがハートで「ポイゾナスタックル(+2)」が発動します。

553 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/12(水) 00:19:14 ID:lRraEYQY
すみません、書きかけのものを投下してしまいました(汗)
判定がありますが、引かずにもう少しお待ちください。


554 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/12(水) 00:20:53 ID:lRraEYQY

★鈴仙→ワンツー 54 ( ハート3 )( 4 + 5 )=63
 佳歩→ワンツー 55 ( ハート3 )( 5 + 3 )=63★
★ゲレーロ→パスカット 52 ( スペード9 )( 6 + 4 )+(人数補正+1)=63
 ブランコ→パスカット 52 ( ダイヤJ )( 3 + 3 )+(人数補正+1)+(狂気の瞳-2)=57★
=1、0、−1→ボールは零れ球に。そしてミラがフォロー

ゲレーロ「(中々練られたコンビネーションだが……負ける訳にはいかん)ハッ!」

ダッ! ――バチイッ!

実況「ゲレーロ選手、素早い動きでボールを弾きます!」

ミラ「よし、ここでクリアすれば……!」

反町「まだだ! コリンチャンスはキャプテンだけのチームじゃないぜ!」

ダダダッ、ズザアアアアアアアアアッ!

実況「いや……これにはトップ下の反町選手が追いついている!
    毒の魔術師との異名を持つ彼のタックルに、ミラ選手は耐えられるでしょうか!?」


555 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/12(水) 00:22:04 ID:lRraEYQY

先着2名様で、

★ミラ→ドリブル 51 (! card)(! dice + ! dice)=★
★反町→タックル 53 (! card)(! dice + ! dice)=★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→ミラ、ボールキープ成功。
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(リンコンがフォロー)(アレクセイがフォロー)(アリスさんがねじ込み)
≦−2→コリンチャンスボールに。
【補足・補正・備考】
反町のマークがダイヤで「ネオポイゾナスタックル(+3)」が発動します。
反町のマークがハートで「ポイゾナスタックル(+2)」が発動します。



556 :森崎名無しさん:2017/07/12(水) 00:22:58 ID:???
★ミラ→ドリブル 51 ( クラブ7 )( 5 + 6 )=★

557 :森崎名無しさん:2017/07/12(水) 00:25:00 ID:???
★反町→タックル 53 ( クラブQ )( 5 + 3 )=★

558 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/12(水) 00:39:23 ID:lRraEYQY
ミラの反則で反町が負傷!? そしてPKだ!
…と、言ったところで今日の更新はここまでにします。

>>536
乙ありがとうございます!
>>546
サルサノの神通力VS反町の魔法対決でしたね…

559 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/12(水) 00:41:40 ID:lRraEYQY
すみません、次の更新の円滑化のため、
ミラの反則判定とPKのキッカーについてだけ投票したいと思います。
もし良ければ判定・投票して頂ければ幸いです。

〜ミラの反則判定〜
先着1名様で、

★ミラの運命→! card★

と書き込んでください。数値で分岐します。

JOKER→出たら考えます(汗)
11〜13→お咎め無し。
8〜10→注意だけで済んだ。
3〜7→イエローカードが出た!
1〜2→なんと一発レッド!!

〜PKのキッカーについて〜
A:負傷した反町に代わって、自分(鈴仙)が蹴る!(鈴仙のシュート:55)80消費
B:PKを貰った反町に蹴ってもらう。(反町のシュート:55)
C:その他 蹴ってもらいたい人を書いてください。

鈴仙のガッツ:950/990

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

今度こそ、お疲れ様でした。

560 :森崎名無しさん:2017/07/12(水) 00:43:14 ID:???
★ミラの運命→ クラブ5

561 :森崎名無しさん:2017/07/12(水) 01:02:57 ID:NOjP3z/Y
B

562 :森崎名無しさん:2017/07/12(水) 01:14:00 ID:kayYmRB6
B
乙でしたー

563 :◆85KeWZMVkQ :2017/07/12(水) 12:17:19 ID:???
出先から失礼します。
pkの選択肢について、反町は負傷したので軽傷未治療ペナ-2が入ります。
もしそのことを見落としていた場合、本日21時まで投票変更を受け付けます。
(コメント無い場合、Bで進行します)

564 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/12(水) 23:20:02 ID:lRraEYQY
遅くなりましたが更新再開します。
>>562
乙と投票ありがとうございます!
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
★ミラ→ドリブル 51 ( クラブ7 )( 5 + 6 )=62★*反則!
★反町→タックル 53 ( クラブQ )( 5 + 3 )=61★*反則受&負傷!
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。…の筈がミラの反則で反町が負傷!?

ミラ「うおおおおーーっ!(ここで俺がボールキープを成功させる!
    パルメイラスのDFはキーガンだけじゃないって事を見せつけてやるんだ!)」

この時ミラは燃えていた。彼を始めとするパルメイラスの一同は、
以前大敗したサンパウロへの逆襲をバネに実力を高めており、
とりわけ、ネイやトニーニョはもとより、実力を大きく伸ばしたキーガンと比べても
自分が地味で目立たない存在である事を痛感していたミラは、
何とかしてこの窮地を救いたいと必死だった。

ダダダダダッ!

反町「(これは強引なドリブル!? いや、これはただの……)――うわぁぁ!」

ガキイイッ! ドサッ! ―――ピピィイイイイイイイイイイイイイイイイッ!

――しかし、必死さは往々にして裏目に出る事が多く、今回についても然り。
ミラは無理をして不慣れな直線的ドリブルに出た結果、反町の足を削る事となってしまった。

実況「おお〜〜っと! ここでホイッスル! これはミラ選手の反則です!
    しかも反町選手、削られた足から流血が見えます! ああ……今、審判が
    ミラ選手に対して高々とイエローカードを突きつけました!
    ですが問題はそこでは無い、この反則が起きた場所はペナルティエリアの中であるという事!
    すなわち、これは……コリンチャンスのペナルティキックです!!」

565 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/12(水) 23:21:18 ID:lRraEYQY
ミラ「し、しまった……!」

キーガン「――反則とミスプレイはつきものだ。今はサルサノを信じよう」

サルサノ「(PKか……。くそっ! どうしてこんな事に……!)」

同点のまま拮抗していた試合の流れを崩す張本人となってしまった事について、
ミラは顔を青ざめて震える。キーガンが冷静にそれを窘めてはいたが、
それでも、彼らがまさしく窮地に立たされたことは間違いない。


穣子「か、一樹くん大丈夫っ!? 」

反町「ああ、すまない。……ちょっと足をやられたみたいだが、利き足じゃない。
    応急処置さえあれば、ある程度は良くなると思う」

鈴仙「だったら良いけど……キッカーはどうしようかしら」

反町「だったら、俺にやらせて下さい。一応、俺だってFWなんだ。貰える点ならば、
    棚ぼたであったとしても貰っておきたいからな」

反町は気丈にそう応えた事で、コリンチャンスを駆け巡る不安感は収まり。
――そして、先制点への希望が沸々とこみ上げてくる。
これまで攻めあぐねて来た結果、鈴仙達が漸く掴んだのが今回のPKだ。
反町の負傷という不本意な状況がある事は差し置いても、決して逃す訳にはいかない。
そうした状況を呑み込んだ上で、物言わぬ毒の男はフィールドへと舞い戻った。


566 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/12(水) 23:24:07 ID:lRraEYQY
実況「コリンチャンス、キッカーは……先程負傷した反町選手です!
    負傷というハンディはあっても、定評のある正確なキックコントロール力を買われての採用でしょう!
    サルサノ選手は彼のシュートを防げるでしょうか!?」

観客「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」
   「サルサノ サルサノ サルサノ サルサノ(妥協)」「急に盛り上がり始めた一団が居るな……」

反町「きめる!」

サルサノ「(――ええい。もうどうにでもなれだ!)」

グワァァッ、バシュウウウウウウウウッ! バッ!

先着2名様で、

★反町 シュート 55 (! card)(! dice + ! dice)+(軽傷未治療-2)=★
★サルサノ セーブ力 55 (! card)(! dice + ! dice)=★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

【シューター】−【キーパー】
≧1→反町のシュートがパルメイラスゴールに突き刺さる!
≦0→サルサノ、ゴールを守る!

【補足・補正・備考】
シューターとキーパーのマークが一致した時のみセーブチャンスが生まれます。
一致しなかった場合はポスト・枠外にならない限り自動的にゴールです。
ポスト・枠外判定については通常のシュートと同様となります。

*反町の『強烈なシュート』については、PKでは発生しない事とします。
 (テクモ版でも、PK時はクリティカル判定等は排していたかと思いますので。
  違っていたらすみません、次回以降検討します。)

567 :森崎名無しさん:2017/07/12(水) 23:30:15 ID:???
★反町 シュート 55 ( スペードA )( 6 + 2 )+(軽傷未治療-2)=★

568 :森崎名無しさん:2017/07/12(水) 23:31:22 ID:???
★サルサノ セーブ力 55 (! card)( 1 + 5 )=★

569 :森崎名無しさん:2017/07/12(水) 23:31:53 ID:???
★サルサノ セーブ力 55 ( ハート4 )( 3 + 6 )=★

570 :森崎名無しさん:2017/07/12(水) 23:39:59 ID:???
序盤で負傷とはいえ欲しかった一点・・・んーうれしいような悲しいような

571 :森崎名無しさん:2017/07/12(水) 23:40:35 ID:???
四文字はコールしにくいし妥協も致し方ないか

572 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/12(水) 23:58:29 ID:lRraEYQY
★反町 シュート 55 ( スペードA )( 6 + 2 )+(軽傷未治療-2)=61★
★サルサノ セーブ力 55 ( ハート4 )( 3 + 6 )=★
※マーク不一致のため、自動的にゴールになります。

バァァァッ……!

サルサノ「(そんな。まさか逆方向に飛ぶなんて……!)」

サルサノは反町が負傷した筈の左脚で放った流麗なシュートを、
絶望の眼差しで横から見る事しかできないでいた。
剛よりも柔を優先する彼のプレーにおいて、負傷それ自体は大きな問題ではなく。
それを見誤り判断を間違えたサルサノが勝てる見込みはなかった。


ズバアッ! ……ピピイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!


――こうして、前半16分。
コリンチャンスとパルメイラスがあれだけ必死になって争った先制点は、
呆気なくコリンチャンスが得る事となった。


コリンチャンス 1 − 0 パルメイラス



573 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/13(木) 00:00:17 ID:3BpTFv4k
実況「決まった〜! ゴ〜〜ル! 反町選手のシュートがパルメイラスゴールに突き刺さりました!
    これまで攻めあぐねていた両軍ですが、ミラ選手の反則PKを機に一気に流れがコリンチャンスに傾く!
    勿論、コリンチャンスとして主力である反町選手の負傷は痛いですが、
    それ以上にパルメイラスの失点は大きい! これは厳しい戦いとなりました〜〜!」

観客「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
   「ですよねー」「ですよねー」(安堵)「(なんで失点したのに安心してるんだコイツら…)」
   「あのソリマチとか言う少年、地味だが良いシュートを撃つな」「ああ、だからこそ負傷が勿体無いぜ」

反町「(――よし。まずは最低限の仕事はこなしたぞ!)……ッ、傷が……!」

フラリ……サッ。

穣子「もー、一樹くんったらカッコつけて痛む方で蹴っちゃってさ。
    コーチさんが準備しているからさ、ベンチで暫く休んでてね?」

反町「ハハ……ありがとう、穣子さん(DFの位置に居たのにすかさず来てくれるなんて。
    それにしても、既に尻に敷かれがちだな、俺って……)」

実況「反町選手は穣子選手に手厚く抱き寄せられながら、ベンチで負傷の治療に入りました。
    パルメイラスとしては治療が終わるまでの間に、10人となったコリンチャンスから点を入れたい所です」

鈴仙「(うんうん、流石は反町君。多くを語らずともしっかりと仕事はこなしてくれるわね。
     穣子に連れてかれてる所で、何故か非常に爆発して欲しくなったけど。
     ――ま、それは置いといて。私も一応キャプテンなんだし、この辺りで皆の士気を上げるような、
     何か気の利いた一言でも言っておこうかな?)」

574 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/13(木) 00:01:57 ID:3BpTFv4k
多少の紆余曲折がありながらも、貴重な1点を挙げた鈴仙達コリンチャンス。
反町の負傷という不安と、漸くを点を取れたことへの安堵の入り混じる仲間達の様子を伺いながら、
鈴仙は次のパルメイラスの攻撃への指針と士気の向上を図るべく、こう呼びかけた。


A:「皆! まだ一点よ。これからもドンドン攻めて点差を広げるのよ!」
B:「皆! まだ一点よ。反町君が戻らない内からガンガンプレスを掛けて、速攻で2点目を狙いましょう!」
C:「皆! この一点は貴重よ。次のパルメイラスの攻撃には細心の注意を払ってね!」
D:「皆! この一点は貴重よ。次のパルメイラスの攻撃では、大きくラインを下げて全員守備で行くのよ!」
E:「皆! パルメイラスのGKはザルよ。撃てば入るわ!」
F:その他 自由選択枠

鈴仙のガッツ:950/990

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

575 :森崎名無しさん:2017/07/13(木) 00:03:10 ID:eZ8m1pe+
C

576 :森崎名無しさん:2017/07/13(木) 00:04:07 ID:HFrImfZw
C

577 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/13(木) 00:55:09 ID:3BpTFv4k
C:「皆! この一点は貴重よ。次のパルメイラスの攻撃には細心の注意を払ってね!」

鈴仙「(あまりここでイケイケになっても良くないわね。ここは無難に――)
    ……皆! この一点は貴重よ。次のパルメイラスの攻撃には細心の注意を払ってね!」

てゐ「はいはい、言わなくても分かってるよ〜」

つかさ「ですが、恐らくあちらも必死です。反町さんが居なくて10人になった今、
     パルメイラスは激しく攻め込んでくると思います」

アリスさん「そうね。……反町君が戻って来るまで、私とライア君(左SMF)は中央に寄っておくわ。
       こちらが安易に攻撃できない現状を見越して、中央突破を仕掛けてくるかもしれないし」

佳歩「私は……少しだけ下がり目の位置にいる事にします。ですが、カウンターのチャンスさえあれば狙っていきます!」

鈴仙の指示は受け入れられ、チームメンバーは浮かれる事なく次の守備へと意識を向けた。
とりわけ、トップ下を失ったMFの意識向上は急務であり、攻撃的MFであるアリスさんも中盤での守備意識を強めている。

鈴仙「(前半戦もこれで折り返し……でも、敵はまだ切り札を一つも切っていないようだし、
     まだまだ油断はならないわね!)」

そして、そんな頼れる仲間達の様子を見て、鈴仙もまた勝って兜の緒を締めることにした。

578 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/13(木) 00:56:21 ID:3BpTFv4k
ミラ「……皆、済まない!」

サルサノ「ミラが謝る話じゃない。結局点を奪われたのは俺なんだ」

トニーニョ「二人とも気にするな。過ぎた事を悔やんでも始まらない。それよりも、次の一手を考えるぞ」

貴重な一点を奪われたパルメイラスの一同だったが、彼らはあくまでもプロである。
そのため、短い時間で士気を消沈させる事よりも、トニーニョが言う通り次の一手を打つ事が重要であると
全員が知っていた。それに加えて、冷静沈着なトニーニョの態度もあって、大きな混乱は生じない。

ネイ「次か。うーん。やっぱり、『ブースターシュート』で決めるしかないんじゃないか?
    あの女の子(さとり)の飛び出し見たか? サトルステギはミスってはいなかった。
    なのにあの子は平然とした顔で防いでみせた! まさに無敵だぜ」

サトルステギ「うぎぎ……もう一回リベンジしたいぜ。さっきのは間違いだってば!!」

先程止められた事を思い出したのか、悔しそうに唸るサトルステギを無視して、
トニーニョはネイの提案について検討する。

トニーニョ「『ブースターシュート』か……確かにアレは完成したが、実戦では初披露になるか。 
       上手く行けば決まる、失敗しても相手を威圧できる。体力が余っている現状、悪くはないな」

ネイ「だろ? なんせあんなシュート、世界のどこに行ったって俺とトニーニョしか撃てるヤツ居ないぜ?
   そんなシュートだったら、流石に決まるだろ!」
   ※鈴仙とてゐの『インビジブルデューパー』は、ブラジルでは未使用

トニーニョ「そうだな……だが、そうなると運び方が問題となるな。
       あの技の仕様上、発動の際には俺はネイよりも上がり目の位置に居る必要がある」


579 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/13(木) 00:58:17 ID:3BpTFv4k

オルヘス「だったら、俺がサイドアタックで運んでやるぜ!」

ゲレーロ「いや、ネイとトニーニョには必殺の連続ワンツーがあるだろう」

キーガン「話を戻してしまうが、そもそもここは攻めないという手もあるな。
      俺達が浮足立つ所を狙われるかもしれん」

トニーニョ「(様々な意見が出たな。さて、ここはどうするか……)」

ネイの提案を皮切りに、仲間達も同時に様々な意見を申し立ててくる。
この点は、森崎という絶対的な作戦立案者の失踪による意識の向上や、
キャプテンであるトニーニョの寡黙さが良い方向に作用したと言えるだろう。
その中で、彼らが次に取った作戦は――。



先着1名様で、

★パルメイラスの攻撃→! card★

と書き込んでください。マークで分岐します。

JOKER→謎のチャラ男仮面「愛の力でゴールインだぜ、マイスイートレイセン!」
       ここで突然、パルメイラスに1名欠員が生じた上にコリンチャンスに助っ人が加入だ!
ダイヤ→トニーニョ「敵が10人だからと焦って攻めてはカウンターの餌食だ。ここは様子を見る」
ハート→トニーニョ「オルヘスに切り込ませつつ、俺もネイと一緒に上がる」
スペード・クラブ→トニーニョ「俺とネイの連続ワンツーで中央突破を図る!」

580 :森崎名無しさん:2017/07/13(木) 00:59:24 ID:???
★パルメイラスの攻撃→ クラブA


581 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/13(木) 01:02:11 ID:???
クラブAの判定、用意してなくて良かった……w
――と、言ったところで今日の更新はここまでにします。
本日もお疲れ様でした。
>>570
1点は取りましたが、パルメイラスの主要選手もまだまだ元気なのが怖いですね。
反町の負傷が後々響いてくるかもしれません。
>>571
原作フランス戦のPKでも「フェレーリ フェレーリ フェレーリ フェレーリ(絶望)」
とか確かあったので大丈夫です。

582 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/13(木) 23:13:41 ID:3BpTFv4k
スペード・クラブ→トニーニョ「俺とネイの連続ワンツーで中央突破を図る!」

トニーニョ「……この局面。MFの俺が積極的に上がったとしてもリスクが少ない。
       加えて、この局面で最も成功率が高い攻撃は、俺とネイの連続ワンツーだ。
       ならば、次の攻撃は決まっているな」

ネイ「おっ、何か難しい事言ってる割にはやる気じゃん、トニーニョ。そうこなくっちゃな!」

前半も折り返しを迎え、0−1の劣勢に立たされたパルメイラス。
彼らは自らの力を信じ――同時に敵選手の手負いの状況を打算的に活かすことにした。
そして――。

ピピイイイイイイイイイイイイイッ!

実況「さあ〜! パルメイラスのキックオフで試合再開です。サトルステギ選手は、
    受け取ったボールを後方にバックパス。そして……!?」



583 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/13(木) 23:14:43 ID:3BpTFv4k

ネイ「(一人じゃ勝てないなら二人でやる。一度失敗しても何度でもやる)」

パンッ!

トニーニョ「(それがいがみ合った末に俺達が出した答えだ…だから)」

ダダッ!

ネイ・トニーニョ「「俺達は負けない!!」」


――バシッ! バシッ、バシッ、バシッ!



鈴仙「これは……!?」

佳歩「連続ワンツーです! それも、かなり精度の高い……!」

アリスさん「やっぱり。反町君の不在を利用して、一気に仕掛けて来たわね!」

実況「で、出た〜〜! ネイ選手とトニーニョ選手、パルメイラスの凸凹コンビが
    力を合わせて放つ、最高に息の合った連続ワンツー!
    パルメイラスの『ゴールデンコンビ』が今、稲妻の如くコリンチャンスの中盤を引き裂いていく〜〜!」

584 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/13(木) 23:18:13 ID:3BpTFv4k

てゐ「――こりゃ、ヤバいね。皆で協力して守らなきゃ!」

バッ!

アリスさん「協力……久しぶりに忘れていた。その心温まる響き!」

ババッ!

佳歩「(ホントならフォローに回るべきかもしれませんけど。
     反町さんが居ない間は、私も運動量を増やさなくっちゃ……!)わ、私も居ます!」

バッ!

鈴仙「佳歩、てゐ、そしてアリスさん……!(――守備意識を事前に高めておいたお蔭か、
    前線からボランチの皆が協力して止めに行ってくれてるわね。
    ただ、それを持ってしてもあの二人の『ゴールデンコンビ』は強力そう。
    それこそ、アリスさんの全力のパスカットでも無い限りは止まらない程度には……!)」

鈴仙の事前の呼びかけが功を奏してか、仲間達はネイ達の強襲に慌てる事なく、
組織的にパスカットへと動いてくれている。
しかし一方で、自分もこれに加わるべきか、鈴仙は悩んでいた。



585 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/13(木) 23:21:12 ID:3BpTFv4k

鈴仙「(私が居れば、自慢の『狂気の瞳』で、二人のコンビネーションを崩せるかもしれない。
     けれどこれだけ相手のワンツーが熟練していて、かつ佳歩が下がって守備に出てくれてる今、
     私までカットに向かうと、カウンターは中々難しくなっちゃうかしらね……。
     後、ただでさえ守備のコマが一人減っている中、中盤のほぼ全員がパスカットに向かうのも
     零れ球が出た場合に心配、ってのもあるし。どうすれば良いかしら……?)」

積極的にカットに向かえば、相手の攻めを防げる可能性が増す一方、
失敗時のリスクが高まる上に、成功時にもメリットを享受し辛い。
一方で、フォロワーとして走り回るのみでは、根本の強力な連続ワンツーを防ぐ可能性が減る。
両者ともにメリットとデメリットがある中で、鈴仙が選択した行動は――。


A:自分もパスカットに行く!(鈴仙のパスカット:52)
B:ここはフォローに回る。
C:ここはカウンターに備え、上がっておく。
D:「キャーッ、ブレザーが爆発しちゃったー!?」お色気攻撃(?)でネイの気を引く!
E:その他 自由選択枠

鈴仙のガッツ:970/990

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

586 :森崎名無しさん:2017/07/13(木) 23:23:10 ID:ydKcYf6w


Dwww

587 :森崎名無しさん:2017/07/13(木) 23:24:34 ID:eXxlO+ng
C

588 :森崎名無しさん:2017/07/13(木) 23:26:40 ID:eZ8m1pe+
A

589 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/13(木) 23:44:41 ID:3BpTFv4k
A:自分もパスカットに行く!(鈴仙のパスカット:52)

鈴仙「(ここを通しちゃダメ……な気がする!)――佳歩、私も行くわ!」

バァァッ!

実況「佳歩選手に続いて、鈴仙選手も飛んだ〜〜!
    ネイ選手とトニーニョ選手のコンビプレイを、コリンチャンスは4人掛かりで守ります!」

ネイ「ヘヘッ、レイセン。キミには特等席で見せてあげるよ。俺の素晴らしいプレーをさ!」

バシュッ!

トニーニョ「無駄口を叩くな、といつも言っているだろう。全く、お前と言うヤツは……」

バシッ!

ネイ「全くもー、本当にカタい奴だよなぁ、トニーニョはさ。実は俺の事が羨ましいだろ?
   レイセンみたいに真面目だけどハラハラするようなタイプの子、好みって言ってたじゃん」

バシイッ!

トニーニョ「そんな話はしていない……! お前の拡大解釈だ!」


590 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/13(木) 23:48:48 ID:3BpTFv4k
てゐ「(な、何。コイツら。あんだけ無駄話してる癖して、全然プレーに隙が無い……!?)」

佳歩「……きっと、これが普通なんです。あの二人は多分、互いに目を閉じていても、
    今と全く同水準のワンツーが出来ると思います……!」

アリスさん「息遣いとか普段の癖から、相手の次の思考を読み取るまでの友情……。
       今この場で目にするまでは、友チョコ並の都市伝説だと思っていたわ」

鈴仙「(友チョコは割と普通の風習だと思うけど……これは、想像以上に強敵だわ!)」

ネイとトニーニョの一糸乱れぬ連携。
この裏には一言では言い表せないまでの努力と葛藤があったと鈴仙は推察する。
日常会話をするのと同じ位、彼らはボールで互いの意思を交信し合っていなければ、
この水準の連続ワンツーは行えないだろう。

鈴仙「(だけど……私は。私達はこれすら乗り越えなくてはならない!)」

今の鈴仙にはこのパスを真正面からカットできる実力もない。
しかし――それでも、鈴仙が世界の頂点を目指すには乗り越える必要がある。

実況「フィールド中盤、総勢6名がかりで繰り広げられる空中戦が始まりました!
    ネイ選手とトニーニョ選手の絶え間ないワンツーに、コリンチャンスのFWとMFは
    フォローに向かうライア選手を除き、選手総出でパスカットに奔走します!
    この勝負、果たして勝つのはどっちか〜〜〜!?」


591 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/13(木) 23:50:37 ID:3BpTFv4k

先着3名様で、

★ネイ→ゴールデンコンビ 58 (! card)(! dice + ! dice)=
 トニーニョ→ゴールデンコンビ 58 (! card)(! dice + ! dice)=★
★鈴仙→パスカット 52 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+2)=
 佳歩→パスカット 54 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+2)=★
★アリスさん→パスカット 56 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+2)=
 てゐ→パスカット 54 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+2)=★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→ネイとトニーニョ、ワンツー成功。そして……!?
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(オルヘスがフォロー)(サトルステギがフォロー)(ライア(味方MF)がフォロー)
≦−2→コリンチャンスボールに。
【補足・補正・備考】
ネイはスキル・ファンタジスタにより、ダイスで2が出た場合数値を12、3が出た場合数値を11とします。
鈴仙のマークがダイヤ・ハートで「アキュラースペクトル(+2)」が発動します。
鈴仙のマークと敵スートが一致時、スキル・狂気の瞳により敵の数値が−2されます。
佳歩のマークがダイヤで「ラピッドダッシュカット(+2)」が発動します。
アリスさんのマークがダイヤで「ムーンサルト上海(+4)」が発動します。
アリスさんのマークがハートで「上海人形カット(+3)」が発動します。
てゐのマークがクラブ以外で「フラスターエスケープ(+3)」が発動します。

592 :森崎名無しさん:2017/07/13(木) 23:52:41 ID:???
★ネイ→ゴールデンコンビ 58 ( スペードK )( 4 + 4 )=
 トニーニョ→ゴールデンコンビ 58 ( クラブ10 )( 6 + 6 )=★

593 :森崎名無しさん:2017/07/13(木) 23:53:00 ID:???
★ネイ→ゴールデンコンビ 58 ( クラブ2 )( 2 + 2 )=
 トニーニョ→ゴールデンコンビ 58 ( ダイヤA )( 4 + 1 )=★

594 :森崎名無しさん:2017/07/13(木) 23:54:07 ID:???
★鈴仙→パスカット 52 ( ハートJ )( 4 + 4 )+(人数補正+2)=
 佳歩→パスカット 54 ( スペード7 )( 2 + dice)+(人数補正+2)=★

595 :森崎名無しさん:2017/07/13(木) 23:55:42 ID:???
★鈴仙→パスカット 52 ( JOKER )( 2 + 6 )+(人数補正+2)=
 佳歩→パスカット 54 ( ハート8 )( 6 + 4 )+(人数補正+2)=★

596 :森崎名無しさん:2017/07/13(木) 23:57:19 ID:???
★アリスさん→パスカット 56 ( ハート5 )( 4 + 6 )+(人数補正+2)=
 てゐ→パスカット 54 ( ダイヤ5 )( 1 + 6 )+(人数補正+2)=★

597 :森崎名無しさん:2017/07/14(金) 00:03:15 ID:???
鈴仙すごい頑張った、これはネイもにっこりですねw

598 :森崎名無しさん:2017/07/14(金) 00:04:42 ID:???
やっぱり鈴仙はすごいや!

599 :森崎名無しさん:2017/07/14(金) 00:06:31 ID:???
これはネイルートかな

600 :森崎名無しさん:2017/07/14(金) 00:06:40 ID:???
てゐ「鈴仙ちゃんから、己の貞操を守ろうという強い意志を感じる!!」

601 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/14(金) 00:54:51 ID:xnEgQH2+
★ネイ→ゴールデンコンビ 58 ( スペードK )( 4 + 4 )=
 トニーニョ→ゴールデンコンビ 58 ( クラブ10 )( 6 + 6 )=70★
★鈴仙→パスカット 52 ( JOKER )(*JOKERよりダイヤ15)+(人数補正+2)=69
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そしてオルヘスがフォロー

バシイッ、バシイイッ……!

トニーニョ「(ネイの奴。本当にレイセンが好きなのかヤケにモチベーションが高いが。
        ……それでも、暴走せずにしっかりと高水準のプレーを保てている。
        最近やった中でも、一、二を争う程の良いプレーだ)」

トニーニョがそう自賛してもおかしくない位、彼らの連携は優れていた。
ただ単に実力の高い者同士のワンツーではない、互いの癖や弱点を見抜いた上での黄金のコンビプレイ。
これは何の問題も無くコリンチャンスの中盤を抜き去り、そしてシュートチャンスへと一気に導いてくれるものと、
観客席に居る誰もが信じ込んでいた。

カルロス(観客席)「(ネイとトニーニョ……あいつらの連携はブラジルの同世代では最高クラスだ。
             もしもアルツールが元気だったら、俺も負けてはいない自信はあったが……)」

妖夢(観客席)「――無理だ。アリスさんクラスのパスカットの名手ならともかく、
          鈴仙にはあのパスを奪う事はおろか、弾く事もできない。
          諦めて仲間のサポートに回るのが賢明だろうに……」

――しかし、それでも諦めない者もいる。

鈴仙「(悔しいけれど、今の私じゃあこんな連携はできない。でも――それでも、諦めたくない!)」

バッ! ババッ!


602 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/14(金) 00:55:56 ID:xnEgQH2+
女子三日会わざれば刮目して見よ。
諦め癖と逃げ癖のついた気弱な少女は数多くの挫折と成功。困難と安息。
そして多くの仲間達の意思の力を得て、いつしか最高に諦めの悪い少女になっていた。

実況「ああ〜っと、鈴仙選手、必死になってネイ選手とトニーニョの選手に食い下がっています!
    一度カットに失敗しても、何度も何度もジャンプしてボールを弾こうとして……あ! 転んだ!」

鈴仙「アイタタ……。ここまで頑張る理由なんて無いけど……この連携に勝てないと、
    私は自分が誇りにして来た連携プレーまで馬鹿にされるような気がするのよ!」

翼(観客席)「(あの無様だけど胸騒ぎがするプレイ、どこかで見た事がある気がする。どこだったっけな……?)」

ネイ「(これだよ、レイセン。これこそがまさに、俺がキミに惚れた本当の理由さ)」

ボールを受けるネイは気付いていた。次の彼女のプレーで、恐らく自分達のワンツーは崩されると。
しかし、それにも関わらず彼は、泥に塗れながらも必死の形相でボールに食らいつく鈴仙の顔を見て、恍惚とした表情を浮かべていた。
可憐さとも美しさとも程通い、泥臭くぐしゃぐしゃな形相こそが、ネイが最も愛する鈴仙の表情だったからだ。


鈴仙「(分身パスカット――「アキュラースペクトル」じゃあ、スピードが足りない。
     だったら、この場でボールを奪い返すには。激しいワンツーに押されず、ボールを押し返すには。)……これよっ!」

   ――バ ァ ァ ッ !



603 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/14(金) 00:58:10 ID:xnEgQH2+
実況「鈴仙選手、ここで体を思い切りかがめて大ジャンプ! しかしこれはパスコースから離れているが……!?」

鈴仙「――見たら狂うぞ、『ディスオーダーアイ』ッ!」

ブウウンッ! ―――シュパァァァァッァァッ……!!

佳歩「鈴仙さま……!? い、今のパスカットは……!?」

てゐ「……ふーむ(これが鈴仙のスゴい所だよねぇ。FWでキャプテンとして目立っちゃいるけど、
    能力的には言っちゃ悪いが平凡だ。あいつよりも凄いヤツはこのチーム内にもたくさんいる。
    でも……なんか、鈴仙がキャプテンじゃないとしっくりこない『何か』ってのがあるんだよねぇ)」

アヤソフィア(記者席)「(サッカーによって生まれる熱狂を。狂気の感情を受け止めて、試合の場で更なる成長をしている。
               ――やはり、私の見込みは間違っていませんでしたか。少し残念です)」

鈴仙は飛んだ。フェイントを含めてまるで分身したかのように見せる「アキュラースペクトル」の動きを交えながら。
しかし、今回の飛翔には普段の「アキュラースペクトル」と比べて大きく違う点がある。
――鈴仙はこの時、誰よりも速かった。

鈴仙「(「アキュラースペクトル」と比べるとテクニカル面では劣るかもしれない。
     でも、スピードを要求される実戦の中ではきっと、今の方が有利な筈!)――お願い、届いて!」

604 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/14(金) 01:01:32 ID:xnEgQH2+
猛進する鈴仙の願いが届いたのか。ボールは鈴仙のつま先に少しずつ近づき、そして――。

パシッ。……ポーン、コロコロ……。

トニーニョ「なにィ!?」

ネイ「ヒューッ、最ッ高にクール&ビューティーだぜ、レイセン!」

冷静なトニーニョらしからぬ、明らかに動揺を見せた狼狽。
全力のプレーで敗れたにも関わらず、クールでもビューティーでも無い泥まみれの鈴仙にラブコールを送るネイ。
この時鈴仙は、仲間達は、敵達は、観客は気付いた。――パルメイラスのゴールデンコンビが破られたと。

実況「す、凄い気迫あるプレーを見せてくれました、鈴仙選手! 素晴らしい!
    自らが最前線に立ち、ネイ選手のパスを高速分身ハイジャンプカットで防いで見せました!
    あまりの早業に、視力を失ったと錯覚させる鈴仙選手のパスカット、『ディスオーダーアイ』がさく裂だ〜〜!」

妖夢(観客席)「な、なんで……なんでそうなるの! なんで鈴仙だけ、いつもこうなるの!?
          私は鈴仙とは比べ物にならないくらい、頑張っているのに。
          努力だけじゃない。実力でも、鈴仙とは比べ物にならない程の差があるのに……!」

新田(観客席)「(姉御……やっぱりまだ辛いんだろうな。前の試合で満足なプレーが出来なかった事……)」


*鈴仙がパスカットフラグを習得&回収。「ディスオーダーアイ(1/4でパスカット+3)」
 を習得しました。(「アキュラースペクトル」の発動率は1/2→1/4になります)

605 :森崎名無しさん:2017/07/14(金) 01:01:38 ID:???
あれ、技発動するから71では?
ジョーカーって技とかダイヤ扱いじゃなかったでしたっけ?

606 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/14(金) 01:05:28 ID:xnEgQH2+

ポーンッ、……パシッ。

オルヘス「ま、まだだ……俺だって居るんだ。ここでボールキープに成功さえすれば……!」

静葉「――残念ながら、鈴仙のパスカットのお蔭で中盤の皆がフォローに動きを切り替えてるわ。
    貴方は今、四面楚歌の状態よ」

実況「中盤の比較的浅い位置でパスワークを防がれたパルメイラス!
    ボールは一応ウイングのオルヘス選手がフォローしましたが、サイドバックの静葉選手に早速プレスを掛けられます!
    攻めの大駒であるネイ選手達がワンツー失敗で即座に動けない中、彼一人での攻撃は少し荷が重いでしょうか!?」

オルヘス「うるさい! パルメイラスはネイやトニーニョだけのチームじゃないんだぞ!」

ダダダダッ!

静葉「(確かに上手い。けれど……)――私も、ここでみすみすと通す訳にいかないわ!」


607 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/14(金) 01:07:36 ID:xnEgQH2+
>>605
あ、すみません技の発動忘れてました!
オルヘスじゃなくてライアがフォローですね。描写的に>>601-604は有効、
>>606は無効にして、判定まで書いていきます。もう少しお待ちください。

608 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/14(金) 01:14:48 ID:xnEgQH2+
バシッ、コロコロ……パシッ。

実況「鈴仙選手が弾いたボールは左サイドのMF、ライア選手の足元へ!」

ライア「(ここは空いたスペース……佳歩に即座に渡すぞ)――ピンポイントパスだ!」

ゲレーロ「させん」

バッ!

実況「ライア選手、ドリブル突破ではなく得意のパスを選択。トニーニョ選手とネイ選手、
    そしてフォロワーとしてオルヘス選手とサトルステギ選手が上がり手薄となったFW近辺。
    センターサークル前に居る佳歩選手の方までボールを戻します!
    ゲレーロ選手はこれに対して追いすがりますが……!?」

先着2名様で、

★ライア→ピンポイントパス 54 (! card)(! dice + ! dice)=★
★ゲレーロ→パスカット 52 (! card)(! dice + ! dice)=★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→佳歩、パスキャッチ。
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(てゐがフォロー。一旦試合は落ち着く。)(お燐がフォロー)(サトルステギがフォロー)
≦−2→コリンチャンスボールに。
【補足・補正・備考】
なし。

609 :森崎名無しさん:2017/07/14(金) 01:15:52 ID:???
★ライア→ピンポイントパス 54 ( ハートK )( 5 + 6 )=★

610 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/14(金) 01:19:13 ID:???
――と、言ったところで本日の更新はここまでにします。
本日もお疲れ様でした。
>>597
謎のチャラ男仮面が牙を剥いて来そうですね…
>>598
能力値は決して高くはないですが、鈴仙にはこれからも主人公として
メンテリティ面や成長度面での存在感を見せて欲しいですね。
>>599
もうすぐネインゲツインが解放されますね(うそ)
>>600
鈴仙「勝手に人の貞操を危機に陥らせるのはやめろォ!?」

611 :森崎名無しさん:2017/07/14(金) 01:33:57 ID:???
★ゲレーロ→パスカット 52 ( スペード7 )( 5 + 5 )=★

612 :森崎名無しさん:2017/07/14(金) 05:57:15 ID:???
ライアがすっかり頼れる存在になっているな
こうなったら最後まで出してやりたい

613 :森崎名無しさん:2017/07/14(金) 10:21:20 ID:???
ライア君は初期メンバーで唯一のスタメンだからね

長く苦労を共にしただけ思い入れもあるさね

614 :森崎名無しさん:2017/07/14(金) 11:23:56 ID:???
しかし、理由は知っているが鈴仙のブラジル来てから成長率悪いからJokerでも能力上がらないのがキツいなぁ
この先、そんなに成長機会あんのかなぁ……正直、Jokerでくらい1上がってほしいっすw

615 :◆85KeWZMVkQ :2017/07/15(土) 00:13:36 ID:???
今日は職場の付き合いがあったため、更新をお休みします。
コメントについても、明日お返しします。

616 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/15(土) 09:05:49 ID:???
夕べ更新できなかったので、早い時間ですが少しだけ更新します。
>>612-613
ピンポイントパスの安定感は大きいですね。
コリンチャンスのモブメンバーについては敢えて掘り下げをしない予定でしたが、
もう少し描写を深めてみようかと思います。
>>614
とりあえずサンパウロ戦前に特訓イベントが1回ある予定です。
加えて、鈴仙の練習機会については、当初の予定では決勝前2回、最終章前に12回あるため、
大丈夫とは思ってますが、仲間の成長要素も含めると微妙かもしれないので、ちょっと調整を考えています。
鈴仙も最終的には、絶対最強とまではいかないですが、今より大分強くなると思います。

617 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/15(土) 09:07:54 ID:???
★ライア→ピンポイントパス 54 ( ハートK )( 5 + 6 )=65★*フラグ回収!
★ゲレーロ→パスカット 52 ( スペード7 )( 5 + 5 )=62★
≧2→佳歩、パスキャッチ。

ライア「(サッカークラブの試験を受ける為の金さえ用意できず、貧民街で物盗りをしていた俺だったが、
     コーチが才能を見出して、俺をコリンチャンスのメンバーにしてくれた。
     今こそ、この恩義に報いる時だ!)――通すッ!」

グワァァッ、バシュウウウウッ!

ゲレーロ「!!(……何という精度のパスだ!)」

実況「ライア選手、ここでキレのある完璧なパス! ゲレーロ選手を寄せ付けません!
    ボールはすんなりと佳歩選手に渡りました!」

ライア「よし……!」

鈴仙「(ライア君も……いや、彼だけじゃない。元からのコリンチャンスメンバーもきっと、頑張って来た。
    自分の居場所を掴む為に。そうじゃないと、あんな凄いプレーはできないわ!)」

会心のパスに対して静かにガッツポーズを取るライアの横顔を見て、
鈴仙は彼もまた、幻想郷での仲間達と同じような想いを持ち、
同じような闘志を抱いて戦ってくれている事を再認識した。

*ライアがパスフラグを回収。スキル・パス+2を習得しました。

618 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/15(土) 09:09:43 ID:q4DCjWuQ


佳歩「(鈴仙さま――どうしますか? 今は全体的に引き気味で守備をしていたので、
    すぐに攻撃に向かえるのは私だけかもしれません。
    ですが、ドリブルでもう少し上がってミドルシュート――『ラビットテイル』を撃つくらいならできます!)」

鈴仙「(佳歩のサイン……ここは攻めるか、引くかの判断ね。反町君が戻っていない今はピンチであると同時に、
     ネイ君達が連続ワンツーで上がって、中盤がガラ空きの今はチャンスでもある。
     とはいえ、私やアリスさんもパスカットに向かったせいで下がり目だから、攻撃できるのは佳歩位しか居ないんだけど。
     ――さて、ここはどうしようかしら?)」


A:「佳歩、そのままドリブルで上がって!」
B:「ここは反町君が戻るまで、一旦試合を落ち着かせて!」
C:その他 自由選択枠


鈴仙のガッツ:930/990

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。


619 :森崎名無しさん:2017/07/15(土) 09:16:31 ID:B7jktsK6


620 :森崎名無しさん:2017/07/15(土) 09:20:33 ID:23MIMZQQ


621 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/15(土) 10:15:32 ID:q4DCjWuQ
B:「ここは反町君が戻るまで、一旦試合を落ち着かせて!」

鈴仙「(こっちの方がリードしているんだし、無理に攻める必要は無いわね)
    ――佳歩、バックパスをお願い!」

佳歩「了解です、鈴仙さま!」

バシュッ……!

実況「佳歩選手。ここは無理に攻めずにボールを自陣に戻します。
    攻撃に失敗したパルメイラスが焦る中、コリンチャンスはパスワークを続けます。
    そして前半21分……」

反町「(俺はまだ戦える!)」

タッ!

実況「負傷していたコリンチャンスの10番、反町選手がフィールドに戻りました!
    これでコリンチャンスは、前半中の2点目も射程圏内に入って来たか〜〜!?」

ネイ「ちぇっ、こりゃあちょっとマズいか。……トニーニョ!」

トニーニョ「分かっている!」

ダッ!

実況「ネイ選手とトニーニョ選手は早速反町選手にプレスを掛けます!
    ですが反町選手は何も語らず静かに足を挙げ―――!」

反町「(ボールキープだと俺が不利。だったらここは、必殺の『オオゼリパス』だ!)」

グワァァァッ、パシュウウッ……!

622 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/15(土) 10:17:14 ID:q4DCjWuQ
先着2名様で、

★反町→オオゼリパス 58 (! card)(! dice + ! dice)=★
★ネイ→パスカット 54 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+1)+(ポイゾナスセンス-1)=
 トニーニョ→パスカット 53 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+1)+(ポイゾナスセンス-1)=★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→鈴仙、パスキャッチ。
=1、0、−1→ボールは零れ球に。そして左から順に
(佳歩がフォロー)(アリスさんとリンコンで競り合い)(オルヘスがフォロー)
≦−2→パルメイラスボールに。
【補足・補正・備考】
反町のスキル・ポイゾナスセンスにより、パス時に敵の人数補正が−1されます。
ネイのマークがダイヤ・ハートで「シャドウパスカット(+3)」が発動します。
ネイはスキル・ファンタジスタにより、ダイスで2が出た場合数値を12、3が出た場合数値を11とします。

623 :森崎名無しさん:2017/07/15(土) 10:19:11 ID:???
★反町→オオゼリパス 58 ( スペード5 )( 2 + 3 )=★

624 :森崎名無しさん:2017/07/15(土) 10:21:20 ID:???
★ネイ→パスカット 54 ( クラブQ )( 6 + 3 )+(人数補正+1)+(ポイゾナスセンス-1)=
 トニーニョ→パスカット 53 ( ハート5 )( 4 + 3 )+(人数補正+1)+(ポイゾナスセンス-1)=★

625 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/15(土) 10:21:32 ID:???
すみません。反町の(軽傷治療済-1)を補正するのを忘れていました。
結果にて修正するので、そのままお引きください。

626 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/15(土) 10:32:07 ID:q4DCjWuQ
★反町→オオゼリパス 58 ( スペード5 )( 2 + 3 )+(軽傷治療済-1)=62★
★ネイ→パスカット 54 ( クラブQ )( 6 + 3 )+(人数補正+1)+(ポイゾナスセンス-1)=63
=1、0、−1→ボールは零れ球に。そしてオルヘスがフォロー

シュルルルル……

ネイ「良いパスコースだけど……俺達を舐めるなよ。遅すぎるぜ!」

バッ! ――バチイイッ!

反町「(しまった! 負傷のせいか、強く蹴れなかった……!)」

実況「反町選手の前線へのパスはネイ選手のパスカットにより阻まれる!
    ボールは右サイドへと流れていき、FWのオルヘス選手がフォローしました!」

オルヘス「ネイとトニーニョがダメなら、俺が行くしかない……! 俺が突破するんだ!」

ダッ!

実況「オルヘス選手、ここはFWとして突破を選択! SBの静葉選手が居ますがお構いなしに、
    ボールをバイタルエリアへと運んでいきます!」

静葉「――させないわ!」


627 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/15(土) 10:33:14 ID:q4DCjWuQ

先着2名様で、

★オルヘス→ドリブル 54 (! card)(! dice + ! dice)=★
★静葉→タックル 55 (! card)(! dice + ! dice)=★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→オルヘス、ドリブル突破。
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(トニーニョがフォロー)(穣子がフォロー)(てゐがフォロー)
≦−2→コリンチャンスボールに。
【補足・補正・備考】
オルヘスのマークがダイヤ・ハートで「華麗なドリブル(+3)」が発動します。
静葉のマークがダイヤ・ハートで「ロストウインドロウ(+2)」が発動します。

628 :森崎名無しさん:2017/07/15(土) 10:37:45 ID:???
★オルヘス→ドリブル 54 ( ダイヤ4 )( 5 + 6 )=★

629 :森崎名無しさん:2017/07/15(土) 10:39:12 ID:???
★静葉→タックル 55 ( JOKER )( 2 + 1 )=★

630 :森崎名無しさん:2017/07/15(土) 10:41:14 ID:???
完全に止めるにはJOKERしかないと思っていたがまさか本当に出るとは。

631 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/15(土) 11:52:49 ID:q4DCjWuQ
★オルヘス→ドリブル 54 ( ダイヤ4 )( 5 + 6 )+(華麗なドリブル+3)=68★
★静葉→タックル 55 (JOKERよりダイヤ15)+(ロストウインドロウ+2)=72★
≦−2→コリンチャンスボールに。

〜回想シーン〜

森崎「オルヘス、お前はドリブラーになれ!」

オルヘス「ド…ドリブラー!?ネイに勝てって言うのか?トニーニョだっているのに…」

森崎「……まあ、あの二人に勝つのは難しいかもな。
    だが、あいつらは二人とも中央寄りのMFだ。FWのお前と違ってそう頻繁にサイドアタックを
    仕掛ける訳にはいかん。サイドアタックを得意とするウイング……お前ならそこに存在感を示せると思うぞ」

オルヘス「……ウィングか。よし、目指してみるか」

〜回想シーン終了〜

オルヘス「(――モリサキは、伸び悩む俺に道を示してくれた。そして今。
       俺はネイやトニーニョに追いつけないまでも、その見込み通りウイングとして一定の評価を得られるようになった。
       今はもう、アイツはいないが……あのフザけてる程の傲慢さとドリブルは、今も俺の中で生きている!)」

ダッ! クッ……シュンッ!

実況「オルヘス選手、これは素晴らしい! 様々なテクニックを混ぜ込んだ『華麗なドリブル』で、
    静葉選手を翻弄していきます! このまま静葉選手を振り切れれば、パルメイラスは得点のチャンスだ!」

632 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/15(土) 11:54:07 ID:q4DCjWuQ
静葉「(彼は私以上の想いと、私以上の努力と、そして私以上の技術をもって、ドリブル突破を図ろうとしている)」

オルヘスの渾身のドリブルはまさしく会心の出来と言え、相対する静葉もまた、彼の洗練された技術に目を瞠った。
自分のタックルでは到底ボールを奪えないという確信を抱きながら、彼女は当初、満足に動けなかった。
しかし――同時に静葉は思う。

静葉「(――だけど。私もまた、サッカーを通して様々な想いを抱いて来た。
     終末と破滅を望み、腕にカッターナイフをあてがう日々もあったけれど。
     自分の素直な恋情を、ぶつけられずに苦しむ日々もあったけれど。
     それすらも自分の糧として乗り越え、私はここに立っているのよ!)」

オルヘスが彼なりの事情で成長して来たのと同じく、
自分もまた、自分なりの苦しみを抱きながらもここまで成長して来た。
ならば――自分とて、負ける理由はないのだ、と。

静葉「(私が自慢できる所は、紅葉を散らして秋を終わらせる為の脚力だけ。
    でも――その脚力があれば、彼の柔のドリブルすらも防げるはずよ!)――止める!」

ズザアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!! ――バシッ!

静葉は相手への一切の躊躇を止め、全力でタックルに向かう事が出来た。
それには奇しくも、先ほどドリブルにおいて見せた美技と同じく、彼女の辛抱強さと潜在的な美意識が現れていた。

オルヘス「な、なんでだよ……!」

静葉「(――静かに、美しく。しかし決然と、力強く。これが私のサッカーよ……!)」

実況「静葉選手、この試合2度目のファインプレー! 美しく激しいタックルで、
    オルヘス選手の完璧なドリブルを制して見せました〜〜〜!!」


633 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/15(土) 11:55:38 ID:q4DCjWuQ
鈴仙「(この試合、静葉さんの調子がかなり良いわね……! だけどこれは僥倖よ。
     同点を防ぐどころか、2点目のチャンスも得る事ができた。
     ……まあ。サトルステギ君やらトニーニョ君がまだ居るから、
     ヘタを打てば同点になっちゃうかもだけど。ただ、それでも選択肢が増えた事は事実。

     一旦時間を稼ぐためにボールをクリアするか。
     静葉さんやお燐と言った、SBの攻撃参加で畳みかけるか。
     あるいは中盤の底のてゐを起点に、私達前線の選手での速攻を仕掛けるか。
     
     さあ。前半ももう24分(※当スレでは、リオカップも30分ハーフで進行)で残り少ないけれど。
     ここは、どうやって攻めようかなぁ……!?)」


A:「ここは一旦前に蹴りだして!」(更に判定)
B:「静葉さん! このままドリブルで、右サイドをオーバーラップよ!」
C:「静葉さん! ここから必殺パスで、左サイドのお燐にサイドチェンジよ!」
D:「てゐに渡して。 てゐにボールキープさせてから、速攻で攻めるわ!」
E:その他 穣子とワンツーさせたい方、さとりにオーバーラップさせたい方はこちらで

鈴仙のガッツ:950/990

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

*静葉がタックルフラグを習得&回収。「ロストウインドロウ」の発動率が3/4になりました。
*静葉のタックル値は充分高いため、これ以上上がりません。
 (明文化してませんでしたが、今の才レベル換算で能力値が55〜のキャラについては、
  フラグ回収での能力値アップは無いこととします。(第一部と同じ制限です。))

634 :森崎名無しさん:2017/07/15(土) 11:58:01 ID:hhTxBfAg
D

635 :森崎名無しさん:2017/07/15(土) 12:00:34 ID:dAwb5WSM


636 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/15(土) 12:00:38 ID:???
…と、言ったところで一旦ここまでにします。
続きは夕方〜夜に更新します。
>>630
ここで2本目のシュートが来ると思いましたが、凌ぎ合いが激しい試合ですね…
それにしても静葉さん、この試合2回目のJOKERとはびっくりです(汗)

637 :森崎名無しさん:2017/07/15(土) 12:07:55 ID:B7Y2CDUk
D

638 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/15(土) 21:23:35 ID:P+yJKXjQ
D:「てゐに渡して。 てゐにボールキープさせてから、速攻で攻めるわ!」

鈴仙「(静葉さんやお燐のドリブルも効果的だけど、私も佳歩もまだまだ元気だし、
     アリスさんも上がってくれている。だったら――)てゐに渡して。
    てゐにボールキープさせて溜めを作ってから、一気に前線にボールを運んで速攻よ!」

静葉「了解したわ。それっ!」

バシッ……

実況「静葉選手、サイドから中央へグラウンダーのパス。これはボランチのてゐ選手へのパスです!」

てゐ「おっ、私かぁ。ってことはまた『エンシェントデューパー』で……」

トニーニョ「させるか!」

ズザアアアアアアアアアッ!

実況「あっ、いえ……! これに対してはてゐ選手の近い位置に居たトニーニョ選手が走る!
    トニーニョ選手は、必殺のパスを出される前に止める方針です!」

てゐ「ちいっ……ま、そうカンタンには攻めさせてはくれないか。まあ良いさ、来な!」

639 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/15(土) 21:24:54 ID:P+yJKXjQ

先着2名様で、

★てゐ→ドリブル 55 (! card)(! dice + ! dice)=★
★トニーニョ→タックル 54 (! card)(! dice + ! dice)=★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→てゐ、ボールキープ成功。
=1、0、−1→ボールは零れ球に。そして左から順に
(お燐がフォロー)(つかさがフォロー)(サトルステギがフォロー)
≦−2→パルメイラスボールに。
【補足・補正・備考】
てゐのマークがダイヤ・ハートで「シロウサギドリブル(+3、吹飛2)」が発動します。

640 :森崎名無しさん:2017/07/15(土) 21:26:18 ID:???
★てゐ→ドリブル 55 ( ハート4 )( 2 + 4 )=★

641 :森崎名無しさん:2017/07/15(土) 21:26:42 ID:???
★てゐ→ドリブル 55 ( スペード5 )( 1 + 1 )=★
押し通る!

642 :森崎名無しさん:2017/07/15(土) 21:28:22 ID:???
★トニーニョ→タックル 54 ( ハート8 )( 3 + 5 )=★
押し通る!(ピンゾロ)

643 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/15(土) 21:43:52 ID:P+yJKXjQ
★てゐ→ドリブル 55 ( ハート4 )( 2 + 4 )+(シロウサギドリブル+3)=64★
★トニーニョ→タックル 54 ( ハート8 )( 3 + 5 )=62★*吹き飛び!
≧2→てゐ、ボールキープ成功。

てゐ「どきなっ! 今の私に近寄るんじゃないよ!」

トニーニョ「そう言われて近寄らない奴がいるか!」

ズザアアアアアアッ!

実況「トニーニョ選手、堅実ながら鋭いタックルです!
    パスやパスカットでは素晴らしい身のこなしを見せているてゐ選手ですが、
    真正面からのフィジカル勝負ではやや不利でしょうか!?」

てゐ「――ふふん。油断してると痛い目みるよ!」

ダッ! ドドドドドドドッ!

トニーニョ「(む。この動きは……!?)」

てゐ「――『シロウサギドリブル』だッ!」

――ガシイッ、ドゴオオオオッ!!

トニーニョ「し、しまった……!」

実況「これは……てゐ選手、スピードをパワーに転換してトニーニョ選手にぶつかる、
    必殺の『シロウサギドリブル』だ〜〜〜! 因幡の素兎は触ると痛いぞ〜〜!」

644 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/15(土) 21:45:11 ID:P+yJKXjQ
てゐ「今のは序の口。こっからが私の面目躍如だよ! ……とりあえず蹴っとくか〜〜!!」

グワッァッ! バシュウウウッ! ギュン、ギュンギュンギュン!

実況「そして間髪入れず放たれる必殺の『エンシェントデューパー』!
    多大な体力の消費と引き換えに、意味不明な起動を描くロングパスを、
    パルメイラスは果たして止められる事ができるのか〜〜!?」

ネイ「あーあ。トリックスターは俺の役目なんだけどなァ」

ゲレーロ「(このパスを止めるのは物理的に不可能だ。出来るとしたら恐らく、ネイが時折見せる、
       人智を超えた神業をもってのみ。だが、俺でもパスコースを防ぐ位ならば……!)」

バッ! ババッ!

実況「てゐ選手のパスには、ネイ選手とゲレーロ選手の二人が飛んだ!!」

先着2名様で、

★てゐ→エンシェントデューパー 62 (! card)(! dice + ! dice)=★
★ネイ→パスカット 54 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+1)=
 ゲレーロ→パスカット 52 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+1)=★
と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→鈴仙、パスキャッチ。
=1、0、−1→ボールは零れ球に。そして左から順に
(反町がフォロー)(ライアがフォロー)(リンコンがフォロー)
≦−2→パルメイラスボールに。
【補足・補正・備考】
ネイのマークがダイヤ・ハートで「シャドウパスカット(+3)」が発動します。
ネイはスキル・ファンタジスタにより、ダイスで2が出た場合数値を12、3が出た場合数値を11とします。

645 :森崎名無しさん:2017/07/15(土) 21:47:27 ID:???
★てゐ→エンシェントデューパー 62 ( ダイヤ8 )( 6 + 5 )=★

646 :森崎名無しさん:2017/07/15(土) 21:49:14 ID:???
★ネイ→パスカット 54 ( ダイヤQ )( 2 + 5 )+(人数補正+1)=
 ゲレーロ→パスカット 52 ( ダイヤK )( 6 + 4 )+(人数補正+1)=★

647 :641:2017/07/15(土) 21:51:47 ID:???
>>642
門前払いされて正解でしたね(白目)

648 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/15(土) 22:37:04 ID:P+yJKXjQ
★てゐ→エンシェントデューパー 62 ( ダイヤ8 )( 6 + 5 )=73★
★ネイ→パスカット 54 ( ダイヤQ )( 2 + 5 )+(人数補正+1)+(シャドウパスカット+3)=65
 ゲレーロ→パスカット 52 ( ダイヤK )( 6 + 4 )+(人数補正+1)=63★
≧2→鈴仙、パスキャッチ。

てゐ「――ここは折角だ。エンシェントデューパーよりもスゴい、『最後の切り札』で通させてもらうよっ!」

ネイ「へぇ。そりゃあ楽しみだな?」

鈴仙「(てゐ、あんた何唐突にそんな事言ってんのよ……。
    そんな切り札、今まで見せた事なんて無いでしょうに)」

てゐがそう豪語した時、ネイは挑発的に笑い、鈴仙は呆れかえっていた。
てゐの『エンシェントデューパー』は今でさえ切り札級の威力を持っているのに、
それを超える切り札というのはあり得ないし、そもそもそんな切り札、鈴仙すら見た事が無いのである。

ギュンギュンギュン……バシッ。

ゲレーロ「(……ミスキックか? 途中でバウンドしたぞ……)」

ネイ「(……!)成程。確かに君は、トリックスターだ」


649 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/15(土) 22:38:34 ID:P+yJKXjQ
――しかし、てゐのパスが途中で失速して、鈴仙に届くよりも先に地面に落ちた時、
ネイの飄々とした表情は一瞬驚きに変わり、その後笑みを漏らした。嘲笑では無く、畏怖の念を込めた笑みを。

バシッ。……ギュルルルルルル……! ポーンッ、ポーンッ! ギュンギュン!

ゲレーロ「こ、これは……!?

鈴仙「う、ウソでしょ……? ボールが、生き物みたいに自分でチョコマカ動いてる……!?」

てゐが出したパスは、明らかにファンタジー染みていた。
これまでの『エンシェントデューパー』は、単にジグザグした動きを伴うパスだったが、
まだどこか機械的な動きであり、一流のパスカット力を持つ選手が集まれば奪える余地はあった。
しかし、今のこのパスは違う。このパスは、明らかに自分の意思を持ち、地面をバウンドしたり空中で揺れたりしながら、
相手を避けるような動きで前方へと這っていく。
到底、人間――いや、この世のあらゆる生物の叡智を持ってしても、止める事が不可能に思える。

てゐ「ニンゲンは、地球で初めて、相手を騙すという事を始めた生き物だ。
   そしてこのパスが、ニンゲンと同じ知性を持ってるとしたら。……このパスはまさしく、原初の詐欺師。
   ――『オリジンデューパー』であると言ってもおかしくないよね?」

当初より、こと『パス』に掛けては他者の追随を許さなかった因幡てゐ。
その彼女が編み出したパスの最終段階こそが、今の『オリジンデューパー』。
――このパスは、放たれれば最後。もはや誰にも止める事ができない。

てゐ「(まあ……。例によって、私への負担がメチャクチャ激しいんだけどね。
    楽勝試合か交代前提でも無けりゃ、次に日の目を浴びる日は遠そうだよ……)」

……もっとも、基礎的なパス力ですら世界トップクラスのてゐが、
この大艦巨砲主義を具現化したようなパスに頼る日が来るのかについては、議論の余地はあるが。

*てゐがパスフラグを回収。「オリジンデューパー(パス+8、300消費)」を習得しました。
*てゐのパス値は充分高いため、これ以上上がりません。

650 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/15(土) 22:40:38 ID:P+yJKXjQ
バシュルルルル……パシッ!

鈴仙「(手元に近づくと、軌道が大人しくなった。……本当に化け物になっちゃったわね、てゐのパス)」

実況「さあ〜! 前半も間もなくクライマックスという所で、バイタルエリア付近の鈴仙選手にボールが渡りました〜〜!
    コリンチャンスは他にも佳歩選手、反町選手、アリスさん選手が上がって来ており、攻撃の幅が広くなっている一方!
    パルメイラスは先程とは違い、全体的に上がり目で攻めていた反動で、守備は手薄となっています!」

キーガン「(リンコンも、今出来るのはフォロー位か)――慌てるな。DF4人とGKで堅実に守るぞ!」

アレクセイ「お、おう!」

ミラ「(さっきの挽回をしたいけど、焦ってはダメだ!)」

ブランコ「ブランコの如きブロックで、ゴールを守る!」

サルサノ「(次はたぶん、PKじゃない。誰の責任でもなく、俺が守らなくては……!)」

反町「(DF陣の結束は固いが、人数的には今の方が有利だ。さっきと違って、
    ここからシュートでも押し切れる気はするが。キャプテンはどう考える……!?)」

佳歩「鈴仙さま。私ならサイドに切り込んでセンタリングを上げる事も出来ます。どうしますか……!」

アリスさん「(大丈夫……私の存在感はまだ死んでない……)」

リンコン「(こいつにボールが渡ったら(色んな意味で)危ないからマークしてるが……なんだ?
      彼女から発せられるこの陰のオーラは……?)」


651 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/15(土) 22:42:16 ID:P+yJKXjQ

鈴仙「(反町くんと佳歩が、ここからの攻めをどうするか、心配そうにしているわね。
     あと、アリスさんもリンコン君のマークを受けながらも、上がり目の位置に来てくれている。
     だからアリスさんのドリブル強行突破も、さっきよりは分がありそう。
     
     他には……うん。DF陣はペナルティエリア内に寄っているから、ワンツーからのセンタリングでも、
     妨害に入られる心配は無さそうね。浮き球シュートやポストプレイも生かせる事ができそう。
     キーガンさんの守備力は怖いけれど、強力なシュートを叩きこめば決まるかもしれない。
     ――さあ、どうする!? ここは決断の時よ、鈴仙!)」

A:今こそ、『マインドエクスプロージョン』で決める!(威力:64+1/4で敵GKに転倒ペナ(−4))250消費
B:今こそ、PA内をドリブル突破する!(鈴仙のドリブル:55)
C:ワンツーから、新技・『マインドスパークルマイン』だ!(威力:65+1/4で敵GKに転倒ペナ(−4))300消費
D:ワンツーから、佳歩に低い浮き球。大技『ラビットダイブ』だ!(威力:67)
E:自分(鈴仙)のポストプレイで佳歩に落とし、一対一で切り込んで貰う!(鈴仙のポストプレイ:57)
F:反町にパス。『ソリマチドライブ』を打って貰う。(威力:64、ポスト・枠外無効)
G:アリスさんにパス。ドリブル突破をして貰う。
H:その他 玉兎スルーをしたい方はこちらで

鈴仙のガッツ:950/990

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。


652 :森崎名無しさん:2017/07/15(土) 22:45:23 ID:o5tHnE5Y
A

653 :森崎名無しさん:2017/07/15(土) 22:46:02 ID:B7Y2CDUk
E

654 :森崎名無しさん:2017/07/15(土) 22:47:08 ID:OW3rJUpE
A

655 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/15(土) 23:00:43 ID:P+yJKXjQ
A:今こそ、『マインドエクスプロージョン』で決める!(威力:64+1/4で敵GKに転倒ペナ(−4))250消費

鈴仙「(ダイレクトシュートは反則や負傷のリスクがある。ここはキーガンさんやサルサノ君の実力を図る意味でも……!)
   ――行くわよパルメイラス! これが私の感情の爆発。『マインドエクスプロージョン』よ……!!」

バッ……ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!
ギュン……ギュンギュンギュン……!!

鈴仙「決まれぇぇぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!」

実況「あ〜〜っと、鈴仙選手、この好機を利用していきなりシュート!
    これはどんどん加速しながら勢いと威力を増していく鈴仙選手の大技。
    『マインドエクスプロージョン』がさく裂だ〜〜!」

キーガン「来たか! ……アレクセイは俺と同時にブロックを。
      ミラとブランコは相手のねじ込みに備えてくれ!」

アレクセイ「ここで止めなきゃ、トニーニョに申し訳が立たないぜ!」

バッ!

656 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/15(土) 23:02:00 ID:P+yJKXjQ
実況「これに対してキーガン選手はブロックに向かいます! そして、サルサノ選手は〜〜〜!?」

サルサノ「(……来た。来た……来た! だったら、俺が出来る事は……!)」

グイッ……! ――バァァァァァァァァァァンッ!

サルサノ「うわぁぁぁぁぁ〜〜〜っ!!」

反町「(あの全身の力をバネにしたセービングは……!?)」

佳歩「(同じです。私達が戦った、あの森崎さんと……!!)」

実況「サルサノ選手も飛んだ! 全力の『がんばりセービング』で、ゴールを守ります!!」

サルサノ「身体の、どこかに当たってくれ〜〜〜〜ッ!!」

657 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/15(土) 23:03:37 ID:P+yJKXjQ
先着3名様で、

★鈴仙→マインドエクスプロージョン 64 ( ! card )( ! dice + ! dice )=★
★アレクセイ→ブロック 55 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+1)=
 キーガン→ブロック 57 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+1)=★
★サルサノ→がんばりセービング 63 (! card)(! dice + ! dice)=★

と書き込んでください。カードやダイスの結果で分岐します。

【シューター】−【ブロッカー】
≧5→シュートは邪魔される事無く放たれた!GKとの勝負へ。
=4〜2→シュートは放たれた。しかしこの数値差の人数分威力が落ちてGKとの勝負へ。
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(佳歩がねじ込み)(反町がねじ込み)(ミラがフォロー)
≦−2→パルメイラスボールに。
【シューター】−【キーパー】
≧2→鈴仙の「マインドエクスプロージョン」がパルメイラスゴールに爆発する!
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(佳歩がねじ込み)(コリンチャンスのコーナーキック)(ブランコがフォロー)
≦−2→パルメイラスボールに。
【補足・補正・備考】
鈴仙のマークがダイヤで敵GKに転倒ペナ(−4)が発生します。
鈴仙のスートと敵スートが一致時、スキル・狂気の瞳により敵の数値が−2されます。
アレクセイのマークがダイヤで「顔面ブロック(+6、150消費)」が発動します。
アレクセイのマークがハートで「頭突きブロック(+4、100消費)」が発動します。
キーガンのマークがダイヤで「ソウルブロック(+8、250消費)」が発動します。
キーガンのマークがハートで「反転ブロック(+6、150消費)」が発動します。
キーガンのマークがスペードで「ダイビングブロックブロック(+4、100消費)」が発動します。

658 :森崎名無しさん:2017/07/15(土) 23:04:10 ID:???
★鈴仙→マインドエクスプロージョン 64 ( スペード3 )( 3 + 2 )=★

659 :森崎名無しさん:2017/07/15(土) 23:05:34 ID:???
★アレクセイ→ブロック 55 ( ダイヤ2 )( 1 + 5 )+(人数補正+1)=
 キーガン→ブロック 57 ( ハート8 )( 2 + 3 )+(人数補正+1)=★

660 :森崎名無しさん:2017/07/15(土) 23:06:46 ID:???
★サルサノ→がんばりセービング 63 ( ダイヤA )( 6 + 2 )=★

661 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/15(土) 23:21:15 ID:P+yJKXjQ
★鈴仙→マインドエクスプロージョン 64 ( スペード3 )( 3 + 2 )=69★
★アレクセイ→ブロック 55 ( ダイヤ2 )( 1 + 5 )+(人数補正+1)+(顔面ブロック+6)=68
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして佳歩がねじ込み

鈴仙「でりゃぁぁぁぁぁっ!」

アレクセイ「ずおおおおっ!!」

ドゴオオオオンッ!

実況「あ〜っと、鈴仙選手のシュートにアレクセイ選手、顔面からぶつかる!!
    まるでバズーカ砲が直撃したような途轍もない爆音が鳴り響く中、
    ボールは零れ球となり、低い軌道を描いて落ちていきます!」

鈴仙「し、しまったわ……!」

佳歩「大丈夫です、鈴仙さま。まだ私が居ます!」

タタタタッ、バァァァッ!

実況「いや……これには佳歩選手が食いつく! バイタルエリアからペナルティエリアへと、
    物凄い勢いで飛び込んでいきます! これは純粋な威力ならばコリンチャンス最強とも言える、
    佳歩選手が誇る大砲、『ラビットダイブ』の構えです!!」

キーガン「(アレクセイが持ち堪えてくれたお蔭で、辛うじてブロックには行けるか……!?)
      ――ブランコ、頼む! お前のブランコのようなクリアーで、ボールを……!」

ブランコ「ああ、分かった!」

ピョンッ! ブラーンッ! ポーーーンッ!


662 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/15(土) 23:22:24 ID:P+yJKXjQ
実況「これに対してはまず、ブランコ選手がクリアに向かった!
    キーガン選手はその時間を利用して、ブロックに必要な体勢を整えています。
    ここで決まればコリンチャンスは前半終了を前に2点差! 果たしてどうなるでしょうか〜〜!?」

          佳歩「食らって。これが私の――『ラビットダイブ』よッ!!」

               ギュンッ! ドゴオオオオオオオオオオオオッ!

先着3名様で、

★佳歩→ラビットダイブ 67 ( ! card )( ! dice + ! dice )=
★ブランコ→ブランコクリア 57 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+1)=
 キーガン→ブロック 57 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+1)=★
★サルサノ→がんばりセービング 63 (! card)(! dice + ! dice)=★

と書き込んでください。カードやダイスの結果で分岐します。

【シューター】−【ブロッカー】
≧5→シュートは邪魔される事無く放たれた!GKとの勝負へ。
=4〜2→シュートは放たれた。しかしこの数値差の人数分威力が落ちてGKとの勝負へ。
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(反町がねじ込み)(ミラがフォロー)(リンコンがフォロー)
≦−2→パルメイラスボールに。
【シューター】−【キーパー】
≧2→佳歩の「ラビットダイブ」がパルメイラスゴールを突き破る!
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(反町がねじ込み)(コリンチャンスのコーナーキック)(リンコンがフォロー)
≦−2→パルメイラスボールに。
【補足・補正・備考】
キーガンのマークがダイヤで「ソウルブロック(+8、250消費)」が発動します。
キーガンのマークがハートで「反転ブロック(+6、150消費)」が発動します。
キーガンのマークがスペードで「ダイビングブロックブロック(+4、100消費)」が発動します。

663 :森崎名無しさん:2017/07/15(土) 23:23:13 ID:???
★佳歩→ラビットダイブ 67 ( スペード8 )( 3 + 6 )=

664 :森崎名無しさん:2017/07/15(土) 23:25:35 ID:???
★ブランコ→ブランコクリア 57 ( クラブ10 )( 2 + 5 )+(人数補正+1)=
 キーガン→ブロック 57 ( クラブA )( 6 + 1 )+(人数補正+1)=★

665 :森崎名無しさん:2017/07/15(土) 23:28:15 ID:???
★サルサノ→がんばりセービング 63 ( ダイヤK )( 6 + 1 )=★

666 :森崎名無しさん:2017/07/15(土) 23:30:51 ID:???
立ちこぎからの大ジャンプとか昔よくやったなあ

667 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/16(日) 00:13:59 ID:mxpWWSlA
★佳歩→ラビットダイブ 67 ( スペード8 )( 3 + 6 )=76
★ブランコ→ブランコクリア 57 ( クラブ10 )( 2 + 5 )+(人数補正+1)=65
 キーガン→ブロック 57 ( クラブA )( 6 + 1 )+(人数補正+1)=65★
★サルサノ→がんばりセービング 63 ( ダイヤK )( 6 + 1 )=70★
≧2→佳歩の「ラビットダイブ」がパルメイラスゴールを突き破る!

佳歩「 で り ゃ ぁ ぁ ぁ ぁ っ !」

ゴオオオオオッ……!

ブランコ「(す、凄い速さだ……! ボールが見えんぞ!?)」

佳歩がアルゼンチンでの修行で編み出した渾身のシュートは、
ブランコの独特なクリアに触れる事すらなく。

――ォォォォ……!

キーガン「(出遅れた! 彼女の実力がこれ程とは……!)」

キーガンにはブロックを行う事すらも許さず。


668 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/16(日) 00:15:18 ID:mxpWWSlA

サルサノ「(止まる止まる止まる止める止まれ止まらない)」

全力で飛んだにも関わらず尚シュートの速度に追いつけないという事実で、
サルサノの表情を悲痛に歪ませ。

――ズバシュウッ!
 ……ピッ、ピピイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!

前半27分。佳歩の渾身の『ラビットダイブ』は、光の如き速度で、
パルメイラスのゴールネットを突き破ってみせた。


コリンチャンス 2 − 0 パルメイラス



669 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/16(日) 00:17:05 ID:mxpWWSlA

実況「決まった〜〜! ゴ〜〜〜ル!
    コリンチャンス、いいタイミングで貴重な2点目を挙げる事が出来ました!!
    パルメイラスの守備の要に真正面から対決し、勝ち得た1点は大きい!
    窮地に立たされたパルメイラスの逆転劇にも目が離せません!」

観客「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
   「なんだ今のシュート!?」「ストラットの『メガロオーバー』並か……?」「ですよねー」

妖夢(観客席)「(今のシュートは強力だが……でも。私の『真・待宵反射衛星斬』の方が強い。
          私の力は、鈴仙にも、鈴仙なんかを慕う人達にも負けていないんだ……!)」

翼(観客席)「あれだけ上手いダイブシュートが出来るなんて、凄いなァ(ま、空中センスは俺の方が上だけどね)」

新田(観客席)「(あの技……俺でも練習すれば、出来るか……?)」

アヤソフィア(記者席)「はぁーあ。もう2点差ですか。なんか、つまらない試合になっちゃいましたねぇ」

カルロス(観客席)「(――一見するとコリンチャンスが優位だが、まだ分からない。
             ネイとトニーニョの調子は決して悪くない筈だし。
             何よりあいつらはまだ、何枚か隠し玉を抱えている筈だ……)」

エベルトン「チッ、キーガンのバカ野郎。この大舞台で腰が引けてやがらァ」

コーチ「(因幡佳歩……彼女のシュートは強力だが、一方で、威力的にはこれが彼女の限界でもあるように感じる。
     一方で、鈴仙のシュートは失敗こそしたが、まだまだポテンシャルが数多く残されているな……)」

670 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/16(日) 00:18:27 ID:mxpWWSlA
佳歩「えへへ……やりましたよ、鈴仙さま!」

鈴仙「ええ。ホントにでかしたわ、佳歩!」

思いっきりダイブしてみせた佳歩は、汚れた身体を払いながら真っ先に鈴仙の方へと向かう。
素直さと純粋さを残しつつも、自らの仕事を全力で果たすその横顔はまさしく一流の点取り屋。
彼女はこそまさしく、鈴仙と肩を並べられるFWと言えた。

鈴仙「(佳歩の決定力は本当に凄くなったわ。昔はセカンドストライカーが主だったのに……。
    ――と。いつまでも感慨に浸っている場合じゃないわね。
    キャプテンたるもの、こういうシーンで一言言っとくのが大事なんだし)」

――それはそれとして、鈴仙には周囲の士気を高めつつ、次のキックオフに向けての指針を下すという、
キャプテンとしての大事な仕事があるのを忘れていなかった。
鈴仙はこの場面で投げかけるべき一言を考えて……。

A:「佳歩、この1点で満足しちゃ駄目よ。FWは貪欲じゃなきゃね!」無難に佳歩を励まして終わる。
B:「皆も佳歩に続くのよ! 前半で3点差が目標ね」佳歩を褒めつつ、攻撃意識を高める。
C:「てゐ。さっきのパスは本当に凄かったわ。これはあんたが持って来た1点よ」てゐを褒めてみる。
D:「今のは私のナイスアシストだったわね……うん。頑張ってた、私」自画自賛する。
E:その他 挑発したい、50点差を狙いたい場合はこちらで

鈴仙のガッツ:700/990

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

671 :森崎名無しさん:2017/07/16(日) 00:20:13 ID:wdxiT/bM
C

672 :森崎名無しさん:2017/07/16(日) 00:20:44 ID:FoY8gaEo


673 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/16(日) 00:32:39 ID:mxpWWSlA
C:「てゐ。さっきのパスは本当に凄かったわ。これはあんたが持って来た1点よ」てゐを褒めてみる。

鈴仙には佳歩の鮮やかなシュートと同じくらい、いや、ある意味ではそれ以上に褒め讃えたい選手がいた。

鈴仙「……てゐ。さっきのパスは本当に凄かったわ。これはあんたが持って来た1点よ」

てゐ「えっ、私? 今鈴仙、私の事褒めてる?」

鈴仙「褒めてるよ。そりゃ確かに、普段はぞんざいに扱ってるかもしんないけどさ。
    ……あんたのプレーに助けられてるのはしょっちゅうだし」

その選手――鈴仙の悪友であるてゐは心底意外そうにおどけているが、
鈴仙はこのゴール……いや、これまでの前半戦通して、てゐが多くの役割を果たしている事を知っていた。

佳歩「確かに、てゐ様は凄いです。今日もボランチとして、ネイさんのパスを防いだり、
    パワフルなボールキープを見せたり、そしてあの凄いパス……! 大活躍でしたよ!」

てゐ「ちょ、佳歩ちゃんまで? 冗談きっついなぁ……」

今しがたゴールを挙げた佳歩すらも、鈴仙に続いててゐの功績を褒め称えるのだから、
普段は素直になれないてゐも少しは照れくさそうに困惑する。
果たして、このいぶし銀のパートナーは結局、鈴仙の声掛けに対してどう答えたかと言うと……。


674 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/16(日) 00:33:51 ID:mxpWWSlA
先着1名様で、

★てゐの反応→! card★

と書き込んでください。マークで分岐します。

JOKER→てゐ「そういえば『オリジンデューパー』があれば、『インビジブルデューパー』ももっと強くなるんじゃ…」
ダイヤ・ハート→てゐ「…………」黙ってガッツポーズ。てゐとのコンビプレイ経験値が+5!
スペード・クラブ→てゐ「分かってないなぁ、鈴仙ちゃん。私は別に裏方で良いのさ」謙遜?している!
クラブA→ねゐ「ヒャッホー! レイセンに褒められたー! うーれしー!」(※人違いです)

675 :森崎名無しさん:2017/07/16(日) 00:34:59 ID:???
★てゐの反応→ クラブ2

676 :森崎名無しさん:2017/07/16(日) 00:43:03 ID:???
危ねぇw惜しい気もするけど

677 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/16(日) 01:10:58 ID:mxpWWSlA
★てゐの反応→ クラブ2 ★
スペード・クラブ→てゐ「分かってないなぁ、鈴仙ちゃん。私は別に裏方で良いのさ」謙遜?している!

鈴仙達の称賛について、普段の皮肉屋は受け入れ方が下手くそだった。

てゐ「分かってないなぁ、鈴仙ちゃん。私は別に裏方で良いのさ」

鈴仙「……む。折角人が褒めてるのに、素直じゃないわね」

てゐ「ふーんだ。1万年も生きてたら素直じゃなくなるに決まってんじゃん。
   それより鈴仙も頑張りなよ。このままだとFWとして佳歩ちゃんに負けちゃって、
   ダイビングヘッドからのねじ込みしか取り得がない、どっかのディフェンシブフォワードみたいになっちゃうよ〜?」

鈴仙「うぐぐ……ホントにムカつく奴なんだから!(……ま、これがてゐの味でもあるんだけどね。
    それと――気付いてるのか分かんないけど、顔若干赤くなってるし)」

反町「(なんだか不当に引き合いに出され、理不尽に悪口を言われたような気がする……)」

てゐはあまり嬉しそうでない風を装い、鈴仙に対してケチすらつけてくる。
勿論、これが本心からの拒絶で無いという事は鈴仙も分かっているので、
別に嫌な気分になる訳ではないのだが、……思う。

鈴仙「(てゐも、もうちょっと素直になってくれれば良いのに。
    でも……もしかしたら、私を慕ってくれる佳歩とかに遠慮して、わざと距離を置きたがってるとか……?
    ――いや、それはないか。だっててゐだし)」

子供っぽい外見の割に年長者を気取る少女は、鈴仙のそんな思いに対して敢えて無視するように、
ぷいと背中を向けて次のキックオフに備えていった。


*特に何もありませんでした。

678 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/16(日) 01:12:07 ID:mxpWWSlA
――パルメイラスの方について、特段言及する事は少ない。
サルサノの失意も、キーガンの自身に対する静かな怒りも、誰もが想像できるものだったからだ。

トニーニョ「……前半終了直前だ。そこで1点を決める」

サトルステギ「おっ! となるといよいよ俺の『ダイナマ……」

ネイ「――悪いなサトル。次こそ『ブースターシュート』だ。お前はねじ込みに備えてくれ」

サトルステギ「ちぇーっ。ま、お前らのシュートの方が決定率は高いんだろうしなぁ。
         あの紫ちびっ子(さとり)にはリベンジしたくてたまんねーけど」

オルヘス「俺も。あの女性(静葉)にはもう負けられない……!」

キーガン「……勝負を大事にするのも良いが、感情に引きずられて正着を見失うようでは、プロ失格だ。
      俺は、トニーニョとネイのシュートに期待すべきだと思う」

次に取るべき手段について、感情的な側面から異論を放つ者こそ居れども、
彼らはサッカーに人生を捧げたプロ。中心たるべき選手が一喝をすると、それ以上のスタンドプレーには走らない。

679 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/16(日) 01:13:17 ID:mxpWWSlA
トニーニョ「これで決まりだ。後半終了間際に俺が先に切り込む。『ブースターシュート』の性質上、
       俺の方がネイよりも高い位置に上がっておく必要があるからだ。
       そこも踏まえて、次はネイとのパスワークで攪乱する。
       そして――『ブースターシュート』を決める。オルヘス。リンコン。ゲレーロ。
       俺がしくじったら、お前達にフォローを任せる。……1点差で前半を終えるぞ」

トニーニョは静かに、しかし力強くそう宣言すると、選手達にポジションへと散るよう命じる。

トニーニョ「(諦めんといったら諦めん、か。……虚しい精神論などと馬鹿にして悪かった。
        今では俺も、それに縋りたい。――そして、勝ちたいよ。モリサキ)」

自身のキャプテンマークを撫でつけながら、トニーニョは決然と勝利へのビジョンを描き。
そして――。


ピピィイイイイイイイイイイイイイイイイッ!


実況「さあ〜! 恐らくは前半最後のキックオフとなるでしょうか!?
    パルメイラスのキックオフで試合再開です! パルメイラスはじっくりとボールを繋ぎ、
    攻め時を伺っており、後半に疲れを残したくないコリンチャンスも深追いしません!」

――前半戦の残り数分の多くは、両者互いの睨み合いで時間が過ぎた。
そのため、試合が動いたのは前半戦終了のまさしく直前。
前半29分30秒を超え、審判が1分と短いロスタイムを示したまさにその時だった。

トニーニョ「(今だ!)――いくぞっ!」

ダッ!



680 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/16(日) 01:15:08 ID:mxpWWSlA
実況「おお〜〜! トニーニョ選手、ここで自分がドリブル突破に出た〜〜〜!
    これまでは後方でのパスが主体だった彼としては、珍しい方法での攻撃参加です!
    一体何を狙っているのでしょうか!?」

佳歩「鈴仙さま。私はタックルに行きます!」

ダッ!

鈴仙「(やはりというべきか、前半直前に仕掛けて来たわね!
    でも、上がって来たのはドリブラーのネイ君じゃなくてトニーニョ君か。
    これなら、まだ比較的ボールは奪いやすいと思うけど……佳歩と連携して、
    ボールを止めに、タックルに向かいうべきかしら?)」

A:佳歩と一緒にタックルに向かう!(鈴仙のタックル:52)
B:ここはフォローに備えて、動かない!
C:次の攻撃を見越して下がっておく。
D:「ドライブシュートで来なさい、トニーニョくん!」三歩歩いてドライブシュートに期待する。
E:その他 自由選択枠

鈴仙のガッツ:720/990

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

681 :森崎名無しさん:2017/07/16(日) 01:17:14 ID:BAUeMswk
A

682 :森崎名無しさん:2017/07/16(日) 01:20:05 ID:/Y6P81Ik
A

683 :森崎名無しさん:2017/07/16(日) 01:26:00 ID:???
Dは原作ではやりそうw

684 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/16(日) 01:30:07 ID:mxpWWSlA
A:佳歩と一緒にタックルに向かう!(鈴仙のタックル:52)

鈴仙「ここはなりふり構ってられないわね! 佳歩、私も行くわ!」

ダッ!

実況「トニーニョ選手のドリブル突破には、コリンチャンスの2トップが前で止めに行く!
    鈴仙選手と佳歩選手の二人がタックルに向かった!」

トニーニョ「(ここで失敗しては始まらない。何としても抜くぞ!)」

先着2名様で、

★トニーニョ→ドリブル 56 (! card)(! dice + ! dice)=★
★佳歩→タックル 54 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+1)=
 鈴仙→タックル 52 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+1)=★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→トニーニョ、ドリブル突破。
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(オルヘスがフォロー)(反町とサトルステギで競り合い)(アリスさんがフォロー)
≦−2→コリンチャンスボールに。

【補足・補正・備考】
トニーニョのマークがダイヤ・ハートで、「頭脳的なドリブル(+3)」が発動します。
トニーニョのマークがスペードで、「やや華麗なドリブル(+2)」が発動します。
鈴仙のマークがダイヤで「マインドストッパー(+3)」が発動します。
鈴仙のマークがハートで「アイドリングウェーブ(+2)」が発動します。
鈴仙のマークと敵スートが一致時、スキル・狂気の瞳により敵の数値が−2されます。
佳歩のマークがダイヤで「野兎タックル(+2)」が発動します。

685 :森崎名無しさん:2017/07/16(日) 01:33:17 ID:???
★トニーニョ→ドリブル 56 ( クラブA )( 4 + 6 )=★

686 :森崎名無しさん:2017/07/16(日) 01:35:48 ID:???
★佳歩→タックル 54 ( ダイヤQ )( 3 + 3 )+(人数補正+1)=
 鈴仙→タックル 52 ( ハート10 )( 3 + 4 )+(人数補正+1)=★

687 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/16(日) 01:35:52 ID:???
すみません、今まで見落としてましたが……
鈴仙はスキル・フェアプレイ精神により反則を犯さず、代わりに鈴仙が反則の条件を満たした場合−3のペナを負います。

が補足欄に必要でした。以後、きちんと記載するように努めます。



688 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/16(日) 01:47:36 ID:???
★トニーニョ→ドリブル 56 ( クラブA )( 4 + 6 )=66★
★佳歩→タックル 54 ( ダイヤQ )( 3 + 3 )+(人数補正+1)+(野兎タックル+2)=63
 鈴仙→タックル 52 ( ハート10 )( 3 + 4 )+(人数補正+1)+(アイドリングウェーブ+2)=62★

トニーニョ「抜くッ!」

ダダダダダッ!

佳歩「野兎タックルですっ! ――と、届かない……!」

鈴仙「だったら時間差タックル、『アイドリングウェーブ』も……駄目ね!」

実況「トニーニョ選手、気迫の籠った直線的ドリブルでコリンチャンスのFW陣を突破!
    普段の冷静なテクニシャンというイメージとは一味違う、力強い闘志が視られます!」

ネイ「ヒューッ、レイセンを泣かせるなんて承知しないぜ、トニーニョ!」

トニーニョ「俺がやらなければ、お前が泣かせていただろうさ。それより、行くぞ!」

バシュッ!

ネイ「はいよ、相棒!」

バシイッ!



689 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/16(日) 01:48:39 ID:???
実況「そして二度目の正直、パルメイラス『ゴールデンコンビ』!
    反町選手率いるコリンチャンスの中盤を真正面から突破にかかります!」

反町「(凄いパスワークだ。俺じゃあ、パスコースを防ぐのが精いっぱいか……!?)」

アリスさん「ここは私が守るわ! 皆は先に逃げて!(フフフ……自己犠牲の精神で、皆に友情アピールよ……)」

てゐ「(なんか死にそうなヤツが居る件)」

実況「勿論コリンチャンスの中盤はパスカットを選択。前半終了間際に1点は奪われたくありません!
    後はトニーニョ選手達の闘志と反町選手達の意思の強さの勝負です!
    さあ、ゴールチャンスか、それとも否か!? 緊張の対決の結果は〜〜!?」

先着2名様で、

★ネイ→ゴールデンコンビ 58 (! card)(! dice + ! dice)=
 トニーニョ→ゴールデンコンビ 58 (! card)(! dice + ! dice)=★
★反町→パスカット 51 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+1)=
 アリスさん→パスカット 56 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+1)=
 てゐ→パスカット 54 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+1)=★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。
MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→ネイとトニーニョ、ワンツー成功。そして……!?
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(オルヘスがフォロー)(サトルステギがフォロー)(ライアがフォロー)
≦−2→コリンチャンスボールに。
【補足・補正・備考】
ネイはスキル・ファンタジスタにより、ダイスで2が出た場合数値を12、3が出た場合数値を11とします。
アリスさんのマークがダイヤで「ムーンサルト上海(+4)」が発動します。
アリスさんのマークがハートで「上海人形カット(+3)」が発動します。
てゐのマークがクラブ以外で「フラスターエスケープ(+3)」が発動します。

690 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/16(日) 01:51:05 ID:mxpWWSlA
……と、言ったところで今日の更新はここまでにします。
また、スレ容量が500kbを超えたことから、次スレのスレタイを募集したいです。
次スレはパルメイラス戦の後半戦と、仲間の章パート4(描写・練習判定主体)になると思います。

【】鈴仙奮闘記40【】

の形で書いて提案して頂ければ大変嬉しいです。
それでは、本日も遅くまでお疲れ様でした。

691 :森崎名無しさん:2017/07/16(日) 01:51:52 ID:???
★ネイ→ゴールデンコンビ 58 ( ハート7 )( 2 + 2 )=
 トニーニョ→ゴールデンコンビ 58 ( スペード2 )( 5 + 6 )=★

692 :森崎名無しさん:2017/07/16(日) 01:53:34 ID:???
★反町→パスカット 51 ( JOKER )( 2 + 2 )+(人数補正+1)=
 アリスさん→パスカット 56 ( クラブ8 )( 3 + 3 )+(人数補正+1)=
 てゐ→パスカット 54 ( ハート7 )( 6 + 2 )+(人数補正+1)=★

693 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/16(日) 01:56:55 ID:???
>>641-642
押し通らなくて良かったです…(白目)
>>666
そんな感じのイメージのクリアですね。
ブランと揺れてヒューンと滑空するようなクリアです(謎)
>>676
因幡ねゐは強そうですけど、てゐ以上にめんどくさそうですね…w
>>683
トニーニョ君がここまで冷静な強キャラなのもキャプ森ならではですよね。
正直、リアルタイムでプレーしてた時は忘れていました(汗)
カルロスとかリベリオとかザガロとかサトルステギは覚えていたのに…

694 :森崎名無しさん:2017/07/16(日) 06:11:39 ID:???
【そして輝く】鈴仙奮闘記40【モリサキソウル】
【アイツが】鈴仙奮闘記40【私にくれたもの】

ついでに技の漢字名
【心雷裂弾】(マインドスパークルマイン)

695 :森崎名無しさん:2017/07/16(日) 13:54:26 ID:???
【森崎が】鈴仙奮闘記40【残したもの】

696 :森崎名無しさん:2017/07/16(日) 14:30:40 ID:???
【てゐちゃんは】鈴仙奮闘記40【照れ屋さん】
【不屈の心は】鈴仙奮闘記40【この胸に】
【二つの】鈴仙奮闘記40【ブースターシュート】

697 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/17(月) 01:28:39 ID:nlhgDxHE
新スレを立ててきました。
【不屈の心は】鈴仙奮闘記40【この胸に】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1500215667/

皆さん、スレタイを色々と考えて頂いてありがとうございます。
今回は>>696さんのスレタイを採用しましたが、今後とも色々と考えて下されば幸いです。
>>694
スレタイ提案ありがとうございました。
新技の漢字まで考えて頂きありがとうございます。そう言えばあまり考えていませんでした…
(マインドスターマインが幻爆「近眼花火」なので、sparkle=閃光を加えた、
 幻爆「近眼閃光花火」とかかなぁ…っていう程度のイメージでした)
>>695
スレタイ提案ありがとうございました。
森崎はやはり中山や鈴仙も含め全ての原点なので、今後も大きな存在になっていきますね。(予定)
>>696
スレタイ提案ありがとうございました。
「不屈の心」が、森崎を原点に中山→鈴仙やパルメイラスメンバーへと広がっているという
印象だったので、今回採用させて頂きました。


698 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/17(月) 01:29:43 ID:nlhgDxHE
*すみません、またも反町君の軽傷治療済ペナを記載忘れてました。結果にて修正しています。
★ネイ→ゴールデンコンビ 58 ( ハート7 )( 2 + 2 )=
 トニーニョ→ゴールデンコンビ 58 ( スペード2 )( 5 + 6 )=69★
★反町→パスカット 51 ( JOKER )(*JOKERよりダイヤ15)+(人数補正+1)+(軽傷治療済-1)=66
 アリスさん→パスカット 56 ( クラブ8 )( 3 + 3 )+(人数補正+1)=63
 てゐ→パスカット 54 ( ハート7 )( 6 + 2 )+(人数補正+1)+(フラスターエスケープ+3)=66★
≧2→ネイとトニーニョ、ワンツー成功。そして……!?

バシッ、バシイッ!

反町「はぁっ!」

実況「反町選手、ここに来てキレのあるパスカットで負傷を感じさせないプレー!
    ですが……届かない! 動きは完璧でしたが、FWが本職故に、
    パスワークへのセンスは本職MFに劣ってしまうか〜〜!?」

アリスさん「ここは私が守る! ……守れなかった……」

てゐ「(ヤバいね。ここに来てあの坊主頭(トニーニョ)のモチベーションが高い。
    私の全力パスカットでも僅かに届かないなんて……!)」

バシイッ……パシッ!

ネイ「スゲーよ、トニーニョ!」

トニーニョ「ゴールを決めるまで安心するな! 次はネイ、お前のキックの精度が大事だ。
       間違いなくやってくれ。そうしたら――しっかりと決めてやる!」

ネイ「あたぼうよ、それっ!」

バシュウウウウウウウウウウウッ!

699 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/17(月) 01:30:56 ID:nlhgDxHE
実況「そして……中盤を超えた所でネイ選手が一旦ボールをトラップし。
    ――んんっ、これはシュートでしょうか!?
    ネイ選手がゴール前30メートル地点でシュートを行いました!
    ですが、幾らなんでもこの程度のシュートが止まらない訳はありませんが……!」

鈴仙「……ん?(なんか、デジャブを感じるような……?)」

穣子「ええっ? これなら私、普通のブロックでも防げるけど……行った方が良い?」

つかさ「(これって、もしや――)……いや、駄目です穣子さん。これはただのシュートじゃありません!」

さとり「(成程。大方の推測はできましたが、これが本当だとしたら……)……つかささん、穣子さん。
    私はこのシュート、あまりお役に立てないかもしれないわ。貴女達のブロックが頼りです」

鮮烈なパスワークを見せつけたパルメイラスのゴールデンコンビは、次は奇策に出た。
ネイは単純にボールを蹴り出した時、コリンチャンスの一同の反応はバラバラだった。
ミスキックと考える者、違和感を覚える者。そして具体的な危機をと捉える者。

お燐「え? さとり様どうしちゃったの? 必殺技でも無い普通のシュートだったら、
    さとり様でもグーパンチでボール破裂させる位出来るじゃないですか……って、ええっ!?」

そして、三番目の反応。即ちこのシュートこそ脅威であると勘付いた者は
最も少数であったが――やがて嫌が応にも、コリンチャンスの一同は気付く事になった。

トニーニョ「うおおおおっ!」

バァァァァァァッ!

トニーニョがそのシュートに対して猛追しており、そして。


700 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/17(月) 01:32:50 ID:nlhgDxHE

       トニーニョ「確実に決める! これが俺達の真実の友情。『ブースターシュート』だッ!」


               ――タッ、グワアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!

                            ギュンッ!
                           バシュウッ!

      ギュォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!


静葉「こ、これは……!?(私とした事が。即座にタックルに行けて居ればまた違ったのに……!)」

トニーニョはシュートを更に蹴り出し、その軌道と速度をより加速させる。
そう、これはまさしく――。

鈴仙「……私達の技だ!!」(←開いた手を大きく前方に突き出しながら)

てゐ「――『インビジブルデューパー』と全く同じ原理のシュート。
   まさか、幻想郷の外にも使い手が居るなんてね……!!」

――全幻想郷選抜大会でも猛威を振るった『インビジブルデューパー』。
一流のゴールキーパーすらからも数多のボールを心強い武器が今、
味方ではなく敵として鈴仙の前に立ちはだかる事となった。


701 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/17(月) 01:35:46 ID:nlhgDxHE

☆どのセービングをしてもらいますか?
 先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

A:パンチング(セーブ力に固定で+5されます)80消費
ボールを弾きます。勝利しても自陣深くにボールが残ることが多いです。
1/2で「光を掴みます!(+3)」が発動します。

B:キャッチング(セーブ力に固定で+2されます)40消費
ボールを掴みます。成功率が低い分、勝利時はこちらにより有利な判定となります。
1/2で「光を掴みます!(+3)」が発動します。

×:想起セービング(判定でセーブ力が変動します)???消費
敵のトラウマを想起します。発動する技については判定となりますが、ガッツ消費が通常の1.5倍です。
 ※スキル・覚妖怪の有効範囲(PA内)に居る選手のシュートについて発動可。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
さとりセーブ力:56
ネイ&トニーニョの『ブースターシュート』の威力:65
さとりのガッツ:825/825

702 :森崎名無しさん:2017/07/17(月) 01:39:37 ID:PJpgStPI
A
レナート「俺でも防げるな」

703 :森崎名無しさん:2017/07/17(月) 01:55:38 ID:M44ECfck


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