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【魔界の】幻想のポイズン50【軽業師】


[703]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/04/18(月) 01:32:59 ID:???
>C.「(まあ放っておいた方がいいかな……)」 ひとまず魔理沙をそっとしておいてあげよう
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反町「(まだ泣いてるみたいだし……俺にはそんなところを絶対見せたくない筈だ。
    ここで出て行くのは酷だな……そっとしておこう)」

魅魔と魔理沙の関係を反町一樹はそう深くは知らない。
しかし、それでも2人の間にはかなりの信頼関係があるという事はわかり――。 省15

[704]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/04/18(月) 01:34:23 ID:???
こうして霧雨魔理沙が、かつての師匠に痛烈な罵声を浴びせられ突き放されていた頃。
一方でその魔理沙が歩いていった方角にある、スタジアムに併設されていた小さなサッカーコートには……。
博麗霊夢と博麗靈夢、先代の博麗の巫女と――現在の博麗の巫女。
今日の試合、キーマンになると思われていたが思っていた程は活躍しなかった10番と。
それなりに活躍はしていたがすぐに引っ込んだ10番が相対していた。
省79

[705]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/04/18(月) 01:35:35 ID:???
しかし、靈夢はそんな霊夢の考えを把握しつつ……くすりと小さく微笑を浮かべると。
足元に転がっていたボールをリフティングし、口を開く。

靈夢「6−0は単純にチーム力の差ね。 あなたのチームは化け物が本当に多い。
   世界屈指のストライカーが3人に世界屈指のキーパー。
   二流ストライカーと三流キーパーしかいないウチが勝てる道理が無いでしょう」
霊夢「ハッ、傑作ね靈夢。 言い訳でもするつもり?」 省71

[706]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/04/18(月) 01:36:50 ID:???
しかし、当然ながら――靈夢はこれだけでは終わらない。

靈夢「次は……これね」

ギュギュギュッ!!

霊夢「(ヒューイの曲がるパスか……別に今更そんなパスしなくったって、ドライブ回転かけたパスあるしねぇ)」

次に靈夢が見せたのは、ヒューイが得意とするカーブ回転を大きくかけたパス。
その曲がり具合と精度もまた、ヒューイのそれと遜色がなく。
ボールはゴールバーへと当たると、そのまま上空へと跳ね上がっていく。 省34

[707]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/04/18(月) 01:37:55 ID:???
涼しい顔をしながら蹴り抜いた靈夢は……そのままボールの行方を見る事なく、地面に着地するや否や。
即座に逆走をしてPA内を離れ出す。
それと同時――靈夢の放ったライトニングリグルキックはゴールバーに直撃し……。
靈夢の元へと、ピタリと戻ってきた。
そして、それを持った瞬間……靈夢は再び振り向きざま、シュートに向かう。

靈夢「……これが、オータムドライブ」

ドゴォッ! ギュルルルルルルルッ!! カァンンッ!!
省70

[708]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/04/18(月) 01:39:19 ID:???
靈夢「ふぅ……ふぅ……。 流石に超級のシュートを何本も撃つと疲れるわね」
霊夢「…………」

ゴールネットを突き破り、壁に当たり破裂したボールの破片を拾い……。
肩で息をしながら、笑みを浮かべつつそう呟く靈夢。
その靈夢のプレイを見ていた霊夢は……完全に言葉を失っていた。

誰かの技を一度見ただけで模倣をする――それ自体は、霊夢の得意技でもある。
しかし、その模倣をするというものも……限度があった。
彼女は、パワー系の技は決して使えないのである。 省49

[709]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/04/18(月) 01:40:20 ID:???
もしも靈夢が見せた技が、パワー系であろうと――例えば、非常に威力の低いもの。
既に威力が不十分なものと言える魔理沙のマスタースパークや、リグルのリグルキックなら霊夢もここまでショックは受けない。
だが、靈夢の見せた技は、間違いなく世界でも屈指の威力のものばかりであり……。
大会で彼女が使えば、脅威となるのは目に見えている。
何より、靈夢に出来て自分に出来ないという事実は――試合に勝ち、完全に靈夢の上位に立てたと思っていた霊夢にとって。 省40

[710]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/04/18(月) 01:41:27 ID:???
霊夢「………………」

今日の試合で霊夢が愉悦に浸れたのは、あくまでも靈夢が失態を見せ続けていたからだ。
だが、もしも……もしも、靈夢が下手をこいていなければ……少し本気を出して、全てのプレイを本気でやっていたら……。
自分は今日の試合で、靈夢に完全に勝てたと言えただろうか?

霊夢「………………」

今日の試合、自分は間違いなく本気だった――少なくとも、靈夢を相手にするときは、全力だった。
しかし、靈夢が手を抜いていたのは……先のプレイから見ても明白。 省48

[711]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/04/18(月) 01:43:27 ID:???
その後、霊夢は……袖でごしごしと瞳を拭った後、その場を足早に去っていった。
彼女はまだ、立ち直れるだけの気力が残っていた。
靈夢の才能を見せ付けられ、格の違いを見せ付けられても、まだその闘志は折れなかった。
しかし、この場を見ていた1人の少女だけは――違った。

魔理沙「……は、はは」

先ほど魅魔に突き放され、途方に暮れて歩き回っていた少女――霧雨魔理沙。
彼女は、偶然にも、靈夢が霊夢に自身の実力を見せる場に居合わせた。居合わせて、しまった。 省16

[712]森崎名無しさん:2011/04/18(月) 01:44:21 ID:???
シゴクハタノシイヨ

[713]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/04/18(月) 01:44:35 ID:???
帽子を目深に被り、心底楽しくなさそうにそう呟きながら……魔理沙は小さく嗚咽した。
それと同時、地面のアスファルトに、2、3滴の水滴が落ちた。
それから、魔理沙はしばらくそこで……声が枯れるまで、空笑いを続けた。
そして、段々アスファルトに落ちる水滴の量が増え……やがてそれも止まると……。
ゆっくりと、のろのろと、その場を立ち去り始めた。

反町やリグルにも敵わず、このままレギュラーを落ちるという危機感。 省31


0ch BBS 2007-01-24