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【待ち受ける】幻想のポイズン54【天才たち】


[151]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/28(金) 01:33:23 ID:???
(BGM:?SuperSonicSpeedStar? 原曲:星の器〜Casket of Star nicovideo

『魔理沙……お前は、自分を何者だと思う? ……凡才か? もしそう考えているなら、それは正しい。
 そうだ、お前は凡才だ。 ここまでくるまで何度も書いたが、お前は凡才なんだ。
 霊夢のような天賦の才は無い。お前が自慢できるものは、磨きに磨いた速さとパワーくらいなものさ。
 それ以外はお世辞にもうまいとは言えない。どれだけ鍛えても、一流には及ばんだろう。 省77

[152]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/28(金) 01:34:46 ID:???
『お前も成長をしたのならわかるだろう。 魔法とは、夢や希望だけで出来るものじゃない。
 杖を振れば星が出る、呪文を唱えれば人が動物に変わる。 そういった魔法だって、事前の準備が必要だ。
 そういう意味で、魔法使いとは天才とは対極の存在だ。 そして、そんな魔法使いも、天才に対抗できる。

 天才とは、多かれ少なかれ、無の状況から有を生み出す。
 だが、魔法使いは違う。 有から有を作り出すのが魔法使いだ。 省75

[153]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/28(金) 01:35:55 ID:???
『お前はただの人間だ。 矮小な妖怪でもお前をひと殴りすれば、お前の首はすぐに飛ぶだろう。
 だが、お前はその前に魔法使いだ。 魔法使いなら構わん、逆に殴り飛ばせ。
 傲慢でもいい、弱くてもいい。 ただあるがままに生きていい。
 誰に遠慮をする事もない。 才能が無いからといって卑屈になる事だって無い。
 ただし法は守れ。 魔法使いはルールに縛られなくてはならない。 それを忘れた時点で魔法使いではなくなる。

 そして、誰よりも魔法というものを愉しめ。
省71

[154]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/28(金) 01:37:11 ID:???












                          『あたしゃここにいるよ』
















                                                        パタン

[155]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/28(金) 01:38:14 ID:???
ポタ… ポタ…

全てを読み終え、閉じた本の上に数粒の水滴が零れ落ちる。
それは霧雨魔理沙の流した涙であった。

魔理沙「魅魔様……」

溢れる涙をそのままに、魔理沙は涙と鼻水でぐじゅぐじゅになった顔のままノートをそっと胸に抱いた。
そこに、魅魔の魂を感じた。 そこに、魅魔の存在を感じた。
勿論、そんな筈はない――魅魔は今頃、外の世界で魔界Jrユースとして戦っているのだから。
だが、魔理沙は確かに感じた。感じ取った。 だから魔理沙は考えた。 省50

[156]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/28(金) 01:39:18 ID:???
ガララッ

咲夜「魔理沙……もういいの? って……どうしたの、目が赤いわよ?」
魔理沙「そうか? ここはウサギ臭が凄いからな、それで私もウサギに近づいちまったのかもしれん」

魔理沙が部屋を出ると、丁度そこに咲夜が立っていた。
咲夜は泣いたが故に赤くなった魔理沙の目を見て心配をするが、魔理沙は適当に誤魔化しつつ。
帽子を被りなおしながら、にかっと笑みを浮かべて箒を肩にかけて外を見やる。

魔理沙「それより咲夜、とっとと行くぞ」
咲夜「行くって……」 省42

[157]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/28(金) 01:40:19 ID:???
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 

早苗「勝ったッ! 神靈廟完ッ!! これで信仰も増えるでしょう!」
妖夢「(妖怪退治で信仰は増えないと思うけどなぁ……霊夢を見てる限り。 って、あれ?)霊夢、どうしたの?」
霊夢「………………」

ステージ3までをクリアした後、一旦休憩の為にと一時休息を取り。
その後、一気に6ステージまでクリアした霊夢一行。 省66

[158]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/28(金) 01:41:23 ID:???
折角異変を解決できると思ったのにとさめざめと泣く咲夜を早苗と妖夢が困った顔で眺めつつ。
魔理沙と霊夢を軽口を応酬をしながら、遠くを見やる。
そう、6ボスは倒した。異変は解決をした、と言える。だが、まだ彼女たちがやる事は――やれる事はある。

魔理沙「泣くな、咲夜。 EX行こうぜ」
咲夜「! そ……そうね! まだEXステージがあるわね!!」
妖夢「(あ、復活した……そんなに異変解決したかったのかなぁ?)」
早苗「(だから妖夢さんが思っちゃいけない事だと……)」
省41

[159]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/28(金) 01:42:54 ID:???
霊夢の視線を感じ、からかうように笑う魔理沙。
そして、そんな魔理沙に呆れながらも肩を竦めて苦笑をする霊夢。
そのあまりにもいつも通りの流れと、いつも通りのやり取りを見て、咲夜たちもまた笑みを浮かべる。

彼女たちは、当然のように気づいていない。
それはいつも通りだったが、だからこそ、おかしいのだと。
合宿中――或いはその前から、いつしか亀裂が入り始めた霊夢と魔理沙の関係。
それを考えれば、このいつも通りのやり取りこそがおかしいのだ。 省39

[160]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/28(金) 01:45:23 ID:???
フィンガーフレアスパークズとか考えてたけど無駄に終わった〜という事で本日はひとまずここまでです。
長々とNPCターンが続いてすみませんでした。
明日はやっとこ反町の方に戻って、練習パートに入ろうと思います。
それでは、お疲れ様でした〜。

[161]森崎名無しさん:2011/10/28(金) 01:46:38 ID:???
いい話だなー乙ー


0ch BBS 2007-01-24