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【新章】きれぼしサッカー3【突入!?】


[224]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/11/03(火) 21:12:24 ID:KIadJXgo
E 「……(良く言った。俺の返事はキスで返す)」
B 数秒ほど触れたのち離れる。表情の変化を楽しみたい
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森崎「(……そうだ)」

陽子の告白に言葉を失っていたが、やはりそこは森崎である。事前に予想がついていた
事もあって、すぐに平静を取り戻す。それと同時に、キリリとした陽子の顔を見て、
ふっとイタズラ心が湧いてきた。
省22

[225]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/11/03(火) 21:14:46 ID:KIadJXgo
森崎「(やわらかいなあ、あんな堅い事言ってたとは思えねえな。おっ、キョトンとしてるぞ)」
陽子「(えっ、キス!?森崎くんが、私に……)」

ブラジルで交わしたファーストキスと比べ、唇全体に触れ圧力をはっきり感じる森崎のキス。
陽子の体に衝撃が走る。だがその衝撃が何かと理解する前に、森崎は唇を離してしまった。

何もわからぬままに離れた森崎に向け、陽子はポカリとするばかりだった。

森崎「ピシッとした顔も良かったけど、やっぱりこっちの顔がいいな」
省23

[226]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/11/03(火) 21:17:18 ID:KIadJXgo
森崎「これから一日百戦、さすがの俺もくたばりはしないが、クタクタになる事はあるだろうな
そんな時にそばにいて、たまにはそんな顔をしてくれると、ピンチも面白くなりそうだ」

陽子「えっ!?」

ドキン!心臓が金槌で叩かれたように強く打ち鳴らされる。

陽子「そ、それって……」

森崎「ああ、そうだ、陽子。はっきり言う。俺と結婚してくれ。俺はお前が大好きだ」

陽子「だ、だいす……」
省21

[227]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/11/03(火) 21:20:36 ID:KIadJXgo
数週間後、東京都内のとある病院にて。

岬「……見事なまでに書かれていないな」

病室内個室ベッド右脇の机には何十部ものスポーツ紙や雑誌、書籍がこぼれ落ちんばかりに満載している。
そのどれもが、先の全日本VSきれぼしJAPAN戦を扱ったものであり、ようやくにして容体が
安定した岬は、どのように自身の将来が破綻した試合についての記事を読み続けている。

あずみ「片桐グループって、凄いのねえ」

岬の左脇ではあずみがまるで他人事のようにつぶやく。
省40

[228]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/11/03(火) 21:24:17 ID:KIadJXgo
あずみ「なになに、『前半交代のキーパーに守護神の資格はあるか』
   『敵攻撃陣に対し有効な防止法を見いだせず、無策でシュートを受け続けた』
   『対して森崎指揮中の攻撃はほとんど振るわず、いたずらに体力を浪費するのみで終わった』
   『DFの消耗を著しく早めた失策は、後半までの全日本不利につながった』
    ……言ってくれるじゃない、あいつらを止め続けるのがどれ程難しいと思ってるのよ」
岬「テレビのコメンテーターもそんな調子だったね。全く、あいつらは嘘つきだ。 省41

[229]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/11/03(火) 21:27:50 ID:KIadJXgo
あずみ「そうなんだ。いやーそれにしても片桐家のお嬢様なんかこんな記事に載せちゃって、ライター大丈夫かしら」
岬「それについては心配ないはずだ。聞いた話では彼女もこれからサッカー一筋、
  勘当されるかもしれないっていうらしいから、制裁として大目に見られているんだろう。
  だけどあの森崎のパートナーになるんだ。それ位の事は乗り越えるだろうし、そうでなければ森崎も選ばないさ」
あずみ「岬くん」

あずみは雑誌を山の上に戻した後、岬に向き直して問い質した。 省24

[230]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/11/03(火) 21:32:50 ID:KIadJXgo
岬「そうだなあ……一応の理由としては、小学校の時の翼くんの一言がきっかけかな。
  僕が小さかった頃に翼くんと一緒のチームで全国大会に出場した事があったんだ。
  その大会の決勝戦の休憩時に、翼くんはこう言ったんだよ。
  『得点王なんかより、もっと欲しいものがあるんだ。それは・・石崎くんのハートさ・・』って」
あずみ「えっ!い、いや、ちょっとそれって……それに、石崎くんって……」 省66

[231]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/11/03(火) 21:37:59 ID:KIadJXgo
あずみ「それで……岬くんはこれからどうするの?」

岬は答えない。答えそうに見えない岬の後姿に、あずみもじっと黙っていた。

カチリ、カチリ。

時計の長針が何回転したか分からない程回った後、意を決したあずみが、岬を誘った。

あずみ「岬くんも来ない?」
岬「……ん?」
あずみ「岬くんも、フランスに来てほしいの」
岬「……フランスに来て、どうしようっていうんだ」

口調は変わらないまま岬は答える、表情が見えないまま抑揚の無い調子の声であるためか、 省2

[232]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/11/03(火) 21:40:55 ID:KIadJXgo
あずみ「フランスに来てフランスのクラブでプレーするの。
   岬くんがフランスに帰化してくれればもっと嬉しいわ。
   プロになってピピンさんやトラムさんといったベテランが入ってくるとはいえ、
   まだまだフランスのチーム力って寂しいから、って岬くん、笑ってるわね」

岬「そりゃそうさ、あまりにも突飛だったから。言いたい事も一杯あるよ。
  まず、フランス人はどう思うかな。祖国のサッカーを裏切った男が来るなんて」
省37

[233]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/11/03(火) 21:44:22 ID:KIadJXgo
岬「言ってくれるね。その言葉は、フランスであずみちゃんと同棲しろって言っているんだから」
あずみ「違うわ、それ以上よ。もし岬くんが一緒に来てフランス国籍を取ったら、
    あたしは自分が女だって、世間にカミングアウトするんだから」
岬「……そこまでするのか?」
あずみ「そうよ。そうしないと、岬くんを合法的に一生監視するための方法がとれないわ」
岬「……どうしてそんな事を?僕はあずみちゃんの進路を塞いだんだぞ」 省59

[234]森崎名無しさん:2015/11/03(火) 21:47:32 ID:???
なんで救われようとしているのか


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