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屁理屈推理合戦withキャプ森


[237]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/01/22(日) 23:55:35 ID:???


   屁理屈推理合戦withキャプ森『もりさきのふっとぶ頃に』
     Episode 3  Revenge of the golden witch 〜黄金の魔女の雪辱〜


おはようございます。

黄金の魔女はあなた方のご活躍に大変驚いております。
魔女も是非雪辱を晴らしたいと意気込んでおられます。

とはいえ、これはあくまでも楽しいゲーム。そう、ゲームの世界の出来事なのです。
そのため、肩肘張らずにお付き合いして頂ければ幸いです。

難易度は王道。 省7

[238]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/01/22(日) 23:58:08 ID:???

森崎「弘法は筆を選ばず、なんて死語だよな。良い選手には良い道具が必要なんだ」

全国中学校サッカー大会を終えた森崎は、Jr.ユースの合宿が始まるまでの束の間の休日を楽しんでいた。

森崎「……優勝したはいいが、大会MVPは翼のクソヤローに取られちまったしな。
    合宿を迎えるまでに、少しでも出来る事はやっておかなくちゃな」

今日の予定はショッピング。しかし森崎は当然、ただ遊び呆けるつもりは毛頭ない。 省31

[239]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/01/23(月) 00:00:42 ID:???
ベアト「おーい、相手してくれよォ。こないだの事なら謝るからさぁ……」

森崎「……………」

ベアト「……むぅ。こうなっては仕方あるまい。先にそなたの家に潜り込んでご両親にでも挨拶しておくか」

森崎「おいやめろ。話をややこしくするな」

と、言いつつこうやって理由を付けて構っているあたり、森崎も根はお人好しなのかもしれない。
以前ひょんな事で知り合ってしまった、黄金と無限の魔女・ベアトリーチェ。 省42

[240]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/01/23(月) 00:04:08 ID:???

森崎が幾ら面倒そうな素振りを見せても、この魔女はマイペースを崩さない。
とはいえ無視するともっと面倒なのは明らかなため、森崎は諦める事にした。

森崎「……どうしたらここから失せてくれるんだ?
   世界のてっぺんを目指す俺にはな、お前なんかとじゃれ合ってるヒマは無いんだっての」

だからせめて、森崎は少しでも時間の浪費を最小限にするべく、単刀直入に要件を聞くのだが。

ベアト「くっくくく……! そなたがそう言う位、妾とて推理……じゃなかった。 省53

[241]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/01/23(月) 00:05:34 ID:???
ベアト「妾はそなたに挑戦するため、一つのゲーム盤を用意した。
     もしもこのゲームで、そなたが妾に勝つ事ができれば、このグローブをそなたに贈ろう」

森崎「グローブは良いが、また人を殺すのかよ」

ベアト「なあに! 妾としても、これは自らの存在の為のゲームでは無い。
    純粋に、そなたと妾との知恵比べ。魔女と人間との勝負が楽しみたいだけよ!
    故に、【このゲーム盤の内容はフィクションであり、現実の人物・地名・事件と一切関係しない】事を、 省58

[242]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/01/23(月) 00:07:10 ID:???
なぜなら、森崎は結局のところ、純粋なまでの勝利主義者。
翼がどうとか、ソリマチ卿の野望がどうとかは勝負に挑む為の外形的な理由作りにしか過ぎない。
森崎は本心では――あの『魔女のゲーム』に挑み、そして勝利する事を心待ちにしていたのだ。

ベアト「……くーーーひゃっひゃっひゃひゃっひゃァァアッ!! よくぞ受け入れたな森崎ィ!!
    それでこそ妾が倒すに相応しい相手よ!」
省21

[243]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/01/23(月) 00:08:57 ID:???
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
【地獄の悪魔の復讐】

航海を生業とする北欧の一民族の言葉に、「フラーノ」という言葉がある。
これは彼らの言葉で「地獄」を意味し、東の果てにある大きな島の、その中央に位置すると言われていた。

彼らの中には、本当に「地獄」が存在するのかと疑い、実際にこの眼で確かめたがる者も多く居た。
その者達は好奇心から、伝承の地への航海を試み――そして、実際に辿り着いた者すらも居た。
省36

[244]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/01/23(月) 00:10:19 ID:???

***


――暗い暗い空間の中で、松山はひたすらに泣き叫んでいた。

「あにきぃ……あにきぃ……助けてよぉ……」

とある事件をきっかけに、ふらの中のサッカー部員はこぞって自分を虐めるようになった。
陰湿な嫌がらせが始まった時は、彼らを全く疑っていなかった。
しかし、それは少しずつエスカレートしていって、やがては決定的な事件が起き。
それでも、まだ仲間を信じたいという想いが残っていて……。 省28

[245]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/01/23(月) 00:11:47 ID:???
それでも、松山は一度だけ泣くのを止めて、口元を歪めてみせた。
……笑うって、どうやるんだっけ。彼はそれすらも判らない様子だった。
だが――結果として、この行為は彼にとって致命的だった。
何故なら、伝承において悪魔は、人間の笑い声を聞いて現れるとされていたからだ。

「……今、……笑ったか? ……俺の事を……笑ったか?」

松山は無意識的な笑顔を止めて、顔を強張らせる。
……他には誰もいない筈の体育用具室。その暗闇が人間の形を取っていた。 省34

[246]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ :2017/01/23(月) 00:13:30 ID:???

「良いよなァ……お前は。どぉせ俺なんか……」

血塗れとなった松山の死体を見下ろす形で、
悪魔は伝承通りの言葉を呟きながら、暗闇の中、佇んでいる。
この暗闇を破ったのは松山の絶命から数分後の事だった。

「おい、さっきの音は一体どうした――って」

「えっ……!? あ、あれは……」

体育用具室に松山を閉じこめていたふらの中サッカー部員の数名――小田と加藤が、
先程の騒ぎを聞いてその扉を開け放った。 省29


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