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屁理屈推理合戦withキャプ森
[392]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ
:2017/03/01(水) 00:51:59 ID:???
気付けば、その子は笑っていた。口元を歪めて、泣き声以外の音を出そうとしていた。
……笑うって、どうやるんだっけ。彼はそれすらも判らない様子だった。
そう。その子は――彼は、何も知らない。無垢な赤子に罪は無いのだ。
そして彼は決して、彼の父親と同じようにはなるとは限らない。彼には、無限の可能性が残されている。
「――何、笑ってんのよ……!」
……にも関わらず、私は、その無垢さが泣き声以上に腹立たしかった。
省52
[393]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ
:2017/03/01(水) 00:53:56 ID:???
ドガン。ドガン。ドガンドガンドガンドガン。
「あはっ! あはははははははははっ! 何よ! 弱すぎィ!
あいつらも生まれて来た時にこんな風に潰したかった! 潰してやりたかったァ!!
アハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!」
そんな中、あの愚かな赤子――「不幸」を意味するマツ=ヤマと名付けられた忌み子の頭蓋を潰した時、
私は麻薬的な快感に包まれた。こんなに気持ちいいのなら、あいつを産んだ時すぐに首を捻っておくべきだった!
省36
[394]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ
:2017/03/01(水) 00:54:59 ID:???
「おい、さっきの音は一体どうした――って」
「えっ……!? あ、あれは……」
バンという音と共に、まぶしい光が私の目を刺す。
体育用具室に私を閉じこめていたふらの中サッカー部員の数名――小田と加藤が、
先程の騒ぎを聞いて、扉を開け放ったようだった。
――我が子すらも喜んで殺したような私が、最も悪逆な方法で私を穢した男達を許す筈がない。
「マブシインダヨ……オマエハ……!!」
ドンッ! ……ブウンッ、ガシイッ!
省35
[395]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ
:2017/03/01(水) 00:58:29 ID:???
***
――ふらの中サッカー部は全員死亡。
警察はただちに容疑者とされる15歳の少女を逮捕したが、すぐに心神喪失と判定されて病院に送られた。
犯行前の彼女を知る者達は口を揃えて、「明るく、快活な性格だった」と語るのに対し、
病院での彼女は、常に自分自身を罰する為に鎖を巻き、「闇の底にはどんな声も聞こえない」と、心を閉ざし続けるのだった。
後日。面白がった新聞各社はこれを悪魔憑き――「地獄の悪魔ヤグ=ルマによる所業」として、大体的に報じた。
省4
[396]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ
:2017/03/01(水) 00:59:52 ID:???
…と、言ったところで一旦ここまでです。
[397]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ
:2017/03/01(水) 23:44:36 ID:???
今日は更新をお休みします。
[398]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ
:2017/03/03(金) 00:04:24 ID:???
すみません、今日も更新をお休みします…
[399]森崎名無しさん:2017/03/05(日) 21:36:42 ID:???
おおっと、更新が来ていた
お疲れ様です、「からだ だいじに」でいきましょう
[400]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ
:2017/04/16(日) 01:52:07 ID:???
〜???・魔女のサロン〜
ベアト「『ヤグ=ルマの正体とはふらの中の女子生徒。彼女はふらの中メンバーに体育用具室に閉じ込められ、
そこで松山という名の男児を出産。しかしその直後殺害した』。
……これが、この出題における残酷なる真実よ」
森崎「フィクションとはいえ、胸糞の悪い話しやがって……やっぱり魔女は悪趣味だぜ」
ベアト「魔女に悪趣味は褒め言葉よ。……しかし、妾もちと意地が悪かったかもしれぬな。
省57
[401]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ
:2017/04/16(日) 01:54:05 ID:???
森崎「最後の方、聞こえなかったんだが」
ベアト「べ、べっつにー? 妾別に魔女だしサッカーになんて興味無いし」
森崎「ま、そうだろうな。じゃいいや」
ベアト「うぬぬ……! そなたはわざとやっておるのか?」
こうしてみると、ベアトリーチェは最初と比べると随分と柔和な、そして子供っぽい印象を抱かせる。
――もしかしたら、これが彼女の本来の姿なのかもしれない。
森崎は何故か苛立つ彼女の想いをどこまで汲んだのかは分からないが、
省47
[402]吹飛の魔女モロサキーチェ ◆85KeWZMVkQ
:2017/04/16(日) 01:55:16 ID:???
〜南葛市・商店街〜
森崎「……はっ!? ゆ、夢か!?」
気づくと森崎は再び、南葛市内のスポーツ用品店を目指す道中に戻っていた。
そこには黄金の蝶も、ゲーム盤も、あの小憎らしい魔女もどこにもいない。
幻想が入り込む余地など、この町のどこにはありはしなかった。
森崎「……いや、夢じゃねーか。残念ながら」
しかし、森崎の体験して来た幻想は真実だった。
彼の手には、小さく黄金の蝶の刺繍がなされた上質なキーパーグローブが握られている。
省51
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0ch BBS 2007-01-24