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【追う蜃気楼は】鈴仙奮闘記39【誰が背か】


[340]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 01:41:10 ID:???
年頃の少年らしい生意気な口調で、アルツールはアヤソフィアにブラジルサッカー界について
講釈を垂れようとしている。本当はアヤソフィアも事前知識として仕入れている情報が多かったのだが、
寡黙だった彼が、熱っぽく好きな事を話している横顔を見ていると、止める気がしなくなっていた。

アルツール「……って事だから、プロって言っても大多数は上手くいかないんだ。
        勿論、俺はその中でスーパーストライカーになってみせるけどな」
省35

[341]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 01:42:43 ID:???
アヤソフィア「あやや、そんなに恥ずかしがる事じゃあないですよ。トモダチってのは大事なモノですから。
        共に同じ道を行き、途中で道を違えても互いを尊重し合い。例えぶつかり合う事があろうとも。
        最後にはきっと、必ず同じ頂を仰ぎ見る事ができるような。
        ……そんなトモダチが、弟くんにも出来ればいいなって、お姉ちゃん思いますよ?」

アルツール「できねーよ、そんなモン……」
省53

[342]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 01:43:56 ID:???

そしてアヤソフィアは知らずして、勅命により幻想郷へと戻る事となり。
――奇しくも再び訪れたブラジルの地にて遅れて知る事となった。
彼が、その愛するサッカーにより、奪われてしまったという残酷な事実を。

上司の勅命により、アヤソフィアがブラジルから幻想郷に戻ってから2年後。
政争鳴り止まぬ国内においては日常茶飯事であるため、小さくではあったが、
新聞各社はこのような見出しの記事を書いていた。


省5

[343]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 01:45:44 ID:???
〜回想シーン終了〜

カルロス「……あまりに忌々しい記憶だったから、俺はずっと口に出さないようにしていた。
      サンタマリアは勿論、ジェトーリオですらも、この事は話題に上げた事がない。
      だが、俺は知っている。……アルツールは――俺の親友は、アーサーお姉ちゃんが言う、
      『案外大したことなくね?』というフレーズと共に、奪われたと」

アヤソフィア「――私がそれを知ったのは、つい半年前。二度目の機会としてブラジルに訪れた時の事でした。 省78

[344]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 01:47:49 ID:???

土下座に近いポーズすら取って這い蹲り、カルロスは涙でフィールドを濡らす。
サッカーサイボーグとすら呼ばれ、冷静で大人びた立ち振る舞いが特徴的なカルロス・サンターナらしからぬ、
気弱で、孤独で、自信の持てない平凡な少年のような仕草だった。

アヤソフィア「……記事には、『同年代での1位を決める重要な試合で、エースストライカーの選手がミスを連発。
         それに対して『案外大したことない』と煽り立てる一部のファンに対し、アルツール君が『やめろォ』! 省82

[345]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 01:49:47 ID:???
鈴仙「………あんた、まさか」

――カルロスとアルツールを巡る過去については何も言えない鈴仙だったが、
会話が核心に近づくにつれ、自分の知る情報と、最近のアヤソフィアの影とが、
これまで提示された過去と組み合わさり、パズルのようにピタリと当てはまる感覚を覚える。

鈴仙「……あんたはこれまで、『案外大したことない』などと馬鹿にするファンの心無い感情を浴び続けて来た。
   日本で。幻想郷で。ブラジルで。自分自身に対して。自分以外の人に対して。 省58

[346]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 01:54:19 ID:???
射命丸が虚無系ラスボスに良くある「皆死ねば救われる」的な発言をしたところで、今日はここまでにします。
明日には練習の選択肢に入れると思います。文章が長くなってしまいすみませんが、読んで頂ければ幸いです。
(突っ込み所は多々あると思いますが、その辺りは優しく笑って下されば幸いです(汗))
本日もお疲れ様でした。

[347]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 10:59:28 ID:???
カルロス「サッカーそのものを、この手で葬り去る……!?」

――傷つきながらもサッカーを愛そうとした少年への仕打ちの原因を、
アヤソフィアは短絡的に特定個人によるものと考えていなかった。
彼女は、サッカーというスポーツ。22人の人間が球を蹴り合うという行為そのものが、
人を狂わせ傷つける全ての元凶であると信じきっていた。

鈴仙「そんなの……狂ってる!」

意味も解らず鈴仙が叫ぶ通り、彼女のそうした思考は狂人のそれであった。 省51

[348]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 11:00:37 ID:???

アヤソフィア「貴女が永琳さんからどのような説明を受けてるかは知りませんが。
         経験則として、こと人間の狂気程危うく、制御できないものはありません。
         そしてサッカーという場は、人間の狂気を殊更に増幅してしまう。
         ――であれば、こうしたものを放置しておくのもおかしいでしょう?」

カルロス「だ、だが。サッカーを通して救われる人も大勢いる! 俺もそうだった! 省57

[349]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 11:02:08 ID:???
アヤソフィア「前者についての回答はパスで。しかし、後者について。
        ――私がどのように、サッカーを滅ぼそうとしているのかについては、お答えしましょうか。
        ……私は次の幻想スーパーJr.ユース大会で、ブラジル代表として出場します。
        そして、ブラジル代表を優勝へと導きたいと思っています。
        これにより、私はサッカーが滅んでいくものと確信しています」

鈴仙「?? ブラジル代表が優勝すれば……」
省36

[350]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/07/02(日) 11:04:47 ID:5lYnVivE
鈴仙は、そんなカルロスに対し……

A:「カルロス君。……アヤソフィアの野望は、止めないといけないわ」カルロスに奮起を促す。
B:「アイツは……多分まだ迷ってる。そんな気がする」アヤソフィアを案じる。
C:「アルツール君が入院している病院、紹介してくれないかしら」アルツールが気になる。
D:「やれやれ。サッカーで世界を平和にするって、コーチと約束したんだけどなぁ……」自分語りする。 省20


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