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【SSです】幻想でない軽業師
[398]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/03/14(水) 00:08:46 ID:???
お燐「にゃあい! やったね、久しぶりにサッカーが出来るよ!」
お燐に関しては、そもそも彼女自身がボールを蹴る事自体久しぶりという事もあり、
純粋に練習でもサッカーが出来るという事に喜んでいた。
幻想郷代表にも選ばれず、腐っていた彼女は新たな環境に向けてとにかく前向きであった。
はたて「れ、練習……(え、普通こういうのって挨拶が終わったらすぐ解散とかじゃないの?
まだ他の人たちと一緒にいなきゃいけないのね……疲れるなぁ……)」
省52
[399]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/03/14(水) 00:09:57 ID:???
早速練習という事になったが、果たして何をするのか。
道中で佐野はキャプテンであるカルネバーレ……ではなく、マンチーニに問いかけた。
マンチーニ「そうだね……まあみっちり練習をしてもいいんだけど、歓迎会を兼ねたレクリエーションとして、
ミニゲームをしようかとさっきカルネバーレとは話したよ。
さっきの感じだとオリンも試合には餓えてるようだったしね」
佐野「ほっほー……。 あのゴリ……でなかった、カルネバーレがそんなんで納得したのか?」
省78
[400]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/03/14(水) 00:11:21 ID:???
とりあえず頭の中でヤス・シオ・カクと情報をインプットしつつ、
佐野は手渡されたビブスを羽織りながら準備運動を開始した。
佐野「ポジションはどーする? えーと……お燐はMFだっけ?」
お燐「そだよー。 ロンゲのお兄さんはFWも出来るならFWする? 天狗のお姉さんは……」
佐野「あー……ポジション、はいいとしても。 そうだな……得意な事とかってあるか?」
はたて「ひぅっ!? え、えぇっと……ドドド、ド、ドリブルなら……あと少しだけなら走れましゅ……。
省76
[401]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/03/14(水) 00:12:39 ID:???
………
……
…
佐野、お燐、はたて、一輪を有するチーム。
対するはレッチェのキャプテンであるカルネバーレと、その補佐役であるマンチーニ……そして、正GKのブルノを有したチーム。
レクリエーションという事で時間は前半後半無しの15分のみとした上での試合は、
まずはジャンケンで勝利した佐野チームのボールではじまり、佐野がその実力を見せる所から始まった。
ポーンッ! クルクルッ!
佐野「あーらよっと! これが俺の必殺! ヒールリフトだ!!」
省48
[402]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/03/14(水) 00:14:30 ID:???
佐野「あ、あれっ?(反則でプレイ止まらないのこれ?)」
カルネバーレ「……今のが反則とでも思ったか? バカタレ、あれくらいの当たりで根を上げるな!」
マンチーニ「(言い方はともかく……まぁ、あれくらいなら試合でも普通にある事だからなぁ。
ただカルネバーレ、レクリエーションなんだから怪我の可能性のあるプレイは……)」
目を丸くしている佐野に対して、カルネバーレは叱るように怒鳴りつける。
省64
[403]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/03/14(水) 00:15:57 ID:???
そしてサイドを完全に抉ろうかといった所で、お燐は斜め前方からやってきていたマンチーニに視線を一つやると、
勝負は避けた方が無難と判断し大きく逆サイドに振った。
これにはマンチーニも追いつけず、また中盤のメンバーもカットには向かえなかったのだが……。
ピューン
お燐「ありゃ……」
佐野「おいおい、ライン割っちまうぞあれ」
試合勘が鈍っていたのか、お燐の蹴ったボールははたての遥か前方目掛けて飛んでいた。
省30
[404]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/03/14(水) 00:17:13 ID:???
実際の所は文の方がはたての数段上を行く俊足である。
が、それを差し引いてもはたてもまた種族としての特性か足は非常に速い部類であった。
おまけにそれだけの全速力を出しながら、ボールをあっさりとトラップする技術。
少なくともサッカー素人とは思えない動きであるのは間違いない。
佐野「(追いつけたとしても零すくらいが精々かと思ったけどキープ出来てるもんな……って)
おいはたて! 前、前!! 敵が来てるぞ!!」
はたて「へ……ぴ、ぴぃっ!?」
省45
[405]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/03/14(水) 00:18:36 ID:???
とにかく逃げるべく、サイドから離れるように中央へと寄りながらドリブルを開始した。
やはりその速度は速く、おまけにドリブル技術自体も決して下手な訳ではない。
少なくとも佐野には及ばないが、それでもお燐同様そこそこは出来るといった様子である。
マンチーニ「(これは嬉しい誤算だな。
試合もした事が無いというのが事実なら……それでもあれだけ出来るというなら、果たして経験を積めばどうなるか)」
佐野「よーし、いいぞはたて! こっちにパスだ!!」
省39
[406]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/03/14(水) 00:19:36 ID:???
佐野「ほげっ……」
あまりの弱弱しさに佐野は思わず息を飲み。
お燐「蹴りそこにゃい……じゃ、にゃいよね……?」
お燐は思わずずっこけそうになりながら、必死そうな表情のはたてとパスとの温度差に引きつった笑みを浮かべ。
マンチーニ「…………よっ!」
このパスコースに飛んでいたマンチーニは、悠々とパスカットをした。
たった1人で練習を繰り返し、ドリブルの技術は佐野達からもそこそこという評価を受けていたはたて。
省29
[407]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/03/14(水) 00:28:44 ID:???
一旦ここまで。
なんだかはたてちゃんがメインみたいになってますがそんな事はなく、
前作で出てこなかったキャラなので色々と掘り下げている形となっています。
それでは。
[408]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/03/15(木) 23:51:09 ID:???
はたて「ひぅっ!?」
ガーン、と大きなショックを受けながら悲鳴を上げるはたて。
彼女の中ではとっととボールを手放してDF達に追いかけられず、
また、注目されるような事から解放されると思っていた筈が結果はパスミス。
彼女なりに精いっぱい頑張ってのパスであったが、悲しい事にそれはやはり弱弱しく。
ド下手で精度も速度もまるで無いそれを見て周囲の者たちが深い溜息を吐くのを、
彼女はその場で立ち尽くして聞くしか出来ないのであった。
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0ch BBS 2007-01-24