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【花の都の】キャプテン岬2【色物達】


[437]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/04/14(日) 22:40:23 ID:m9q3xldo
          第24話『事が起こってしまった故に』



B 優の過去について尋ねる
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
岬「(どうも引っかかるな)」

千早とやり取りを交わしていて、フッと違和感が差し込む。

岬「(『関心が外に向かう事もなかった』?
   どういう事だ、何かあったのか?それまでは外の世界に興味が無かったという事になる。訊いてみよう)
   そうか、優君は今色んな事に興味があるんだ」 省43

[438]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/04/14(日) 22:41:45 ID:m9q3xldo
千早「そうよ、岬君は優を助けてくれた。大丈夫よ」

しばらくして、自分に言い聞かせる口調でつぶやいた後、僕に触れるか触れないかの距離まで近づき、そっと袖を引く。

千早「ちょっと外へ出て、人がいない所で」

そう言われてチラリと視線を横に動かしてみる。
あずみちゃんと聖薇はにらみ合いに飽きたのか、2人とも椅子から離れ店内をブラブラしている。

岬「(視線がこっちに向く気配もない。それでも外か、よほどデリケートみたいだ)」
省35

[439]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/04/14(日) 22:43:53 ID:m9q3xldo
千早「昔、まだ日本にいた頃、私と優の2人でお祭りに出かけた事があった。
   その帰り道に落とし物を拾おうとした優へ、車が飛び込んできた」

そう言った後、千早はギュッと堅く目をつぶった。幼い日の惨劇が脳裏を駆けめぐったのだろう。
嫌な記憶を振りちぎるように頭を振った後、話を続ける。

千早「万一の覚悟を、とまで告げられたほどの大怪我だったけど、何とか命は取りとめた。
   動かなくなった腕もリハビリのおかげで動かせるようになった。でも心は」
省34

[440]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/04/14(日) 22:46:19 ID:m9q3xldo
千早「フランスに来る少し前、朝早く起きてみると優が自分の部屋で絵を描いていたの。
   尋ねてみると夜から一眠りもせずに描き続けていたって。叱ろうとしたら表情も変えずにこう言ったわ。
  『だってぼく、明日死ぬかもしれないんだよ?1枚でも多く描いて生きてたんだっていうしょうこを残したいんだ』」

岬「明日、死ぬかあ」

あまりの言葉に、ため息と共にうめきに似たつぶやきが出てしまった。

岬「(『雨の予報が出てたから傘持っていくよ』 省30

[441]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/04/14(日) 22:48:03 ID:m9q3xldo
そうしてしばらく一緒にいて千早の震えも止まった頃に、コホンと1つ、小さな咳が横から聞こえる。
ギョッとして振り向くと、聖薇とあずみが数歩分横に立っていた。
聖薇の顔は憂色深く、あずみは申し訳なさげに顔をそらしている。

聖薇「岬さん、如月さん。料理ができたと母から言伝がありました。一緒に行きましょう」
千早「早乙女さん、早川さん、聞いてたの?」

赤くなった目を2人に向けて、分かり切った事を尋ねる。 省43

[442]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/04/14(日) 22:52:09 ID:m9q3xldo
話が長くなり、選択肢もありませんが、本日はここまでにいたします。

なお、優君の設定については、鈴木貫太郎P様の動画
『【超NovelsM@ster】 ありえたかも知れない未来』の「そのなな」と「そのはち」
での設定を参考にしております。設定利用の許可をくださいました
鈴木貫太郎P様、誠にありがとうございました。

『【超NovelsM@ster】 ありえたかも知れない未来 そのなな』
nicovideo
省5

[443]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/04/21(日) 22:16:28 ID:HA8Joy+M
すみません、私事で本日は投稿を休ませてください。
文章自体は書き上がっていますので、こちらの都合により明日か明後日の午後か夜に
投稿いたしますので、何卒もう少しお待ちください。

[444]森崎名無しさん:2019/04/21(日) 23:14:28 ID:HA8Joy+M
すみません、私事で本日は投稿を休ませてください。
文章自体は書き上がっていますので、こちらの都合により明日か明後日の午後か夜に
投稿いたしますので、何卒もう少しお待ちください。

[445]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/04/23(火) 14:31:54 ID:4xvP23YM
              第25話『Sub rosa』



洗面所にて身なりを整え食卓に向かいドアを開けると、シャンデリアに赤いバラが爛々と掲げられていた。

あずみ「あっ、バラだ。キレイねー」
千早「いい香り。バラの香りに包まれながらおもちを食べるのも、おいしそう」

あずみちゃんは昼食時に見られなかった、濃いワイン色をたたえた花の色合いに感心している。
千早の方はすっかり元気になったらしく、バラの下で食べる餅の味を思い浮かべているようだ。
省15

[446]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/04/23(火) 14:32:56 ID:4xvP23YM
席についた僕は、色とりどりに彩られた様々なマロニエ料理を見つめていた。
正面に折り目正しく並ぶ箸を共にして、お椀に餡子が入ったぜんざいが鎮座し、そのぜんざいを要とした扇状に、
焼いてきつね色がかった草焼餅、クルミやジャガイモが入っているまぜ餅、
餅の傍らに醤油、すりおろしたゴマにきな粉が添えられたものが、それぞれ小皿により分けられていた。

これだけの説明だと単に雑然とした、洋式空間にそぐわぬ不調和な配膳というだけで終わる。 省34

[447]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/04/23(火) 14:34:45 ID:4xvP23YM
マロニエ餅の味に満足した僕達を見て、母親は満足げだ。その満ち足りた表情で母親は、娘へと話しかける。

早乙女「おもちね、ふふ、懐かしいわ。聖薇は覚えているかしら」
聖薇「覚えている、とは」
早乙女「あら、忘れた?まだ小さかった頃に、初めて聖薇がおもちを口に入れた時の事。
    食べようとしたはいいけど、いつまでたっても噛み切れなくて、泣いちゃったでしょう」

えっ、と聖薇が軽く声を上げた後、ギクリとした顔つきになる。 省31


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