キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
キャプテン森崎まとめ掲示板TOP

■掲示板に戻る■ 全部 1- 101- 201- 301- 401- 501- 601- 701- 801- 901- 最新50


レス数が1000を超えています。残念ながら全部は表示しません。
【ジノとルーベン】キャプテン三杉3【体育座り】

1 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/03/21(日) 11:46:05 ID:GR3Yjac6
この話はフィールドの貴公子 三杉淳がキャプテン森崎とは違う可能性を生きるスレです。
本スレ(キャプテン森崎)とはフランス国際Jrユースを日本が優勝し、森崎と翼がブラジルに
スカウトされた展開まで共通しています。ストーリーは読者による選択肢の投票、カードなどの
判定結果によって変化しながら進行します。

※この物語はキャプテン森崎のパラレルワールドです。
※ストーリーはキャプテン翼5 覇者の称号カンピオーネを参考に、オリジナルで展開します。
※この世界にはワールドユースという大会は存在しません、御注意ください。
※各キャラクターのイメージが変わることを望まない方の閲覧は、自己責任でお願いします。
※各キャラクターの血縁関係・人間関係・性格設定・職業等はこのスレ独自のものです。
※ストーリーの都合上、世代の違うキャラが同年代として現れる事がありますが、予め御了承下さい。
※同様に、チームメンバーや必殺技が原作、ゲーム、本スレとも異なる物になる場合があります。
※風土、名称、知識に誤りのある可能性がありますが、温かく御指摘頂きますとありがたいです。
※サッカー以外の要素は予定されておりません。

267 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/11(日) 14:26:06 ID:???
三杉「ふむ…温存したのだろうか?」

バンビーノ「そうかも知れん。だがそれは即ち、レッチェはイスラスが実力を温存しても
尚強いという事実を示す事になるな。」

三杉「そういう事だな。明後日のインテル対レッチェの試合で真価を見る事が出来ればいいが…」

バンビーノ「まあインテル相手ならばレッチェも手を抜けまい…まあオレ達は、
他のチームを気にする前にボローニャを倒さねばならないのだがな。」

三杉「ふふ、そうだった。明後日までに疲労を完全に抜いておかなくてはね。」

バンビーノ「ああ、それじゃあな。」

バンビーノと別れ、三杉はホテルの自室に戻りベッドに身体を横たえた。
そしてローマ、ユヴェントスの試合ぶりを思い出し、どう対するかを考えようとする。
が…蓄積した疲労のせいか、十分な思考を発揮する前に睡魔に飲み込まれてしまった。

コッパ・イタリア・プリマヴェーラ…予選における最大の難敵との試合が少しずつ迫っていた。

268 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/11(日) 14:43:15 ID:???
間に一日空き、予選再開の日がやってきた。
初戦こそ波乱のあったコッパ・イタリア・プリマヴェーラだが、その後の予選試合は
順当そのものという結果の積み重ねであった。
フィオレンティーナはこの日、ボローニャ相手に2戦目を予定されていた。
インテルを破ったフィオレンティーナの評価は高く、ボローニャはすでに格下扱いと言えた。
実際フィオレンティーナに敗北要素はなく、観客の興味も三杉の興味もインテル対レッチェ戦
に対して向けられていた。

三杉「(ボローニャ戦では明日に疲労を残さない試合を心がけなくては。)」

※ボローニャ戦をスキップしますが、 試合内容をある程度判定します。

269 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/11(日) 14:46:28 ID:???
先着5名様で
★フィオレンティーナの得点→! dice★

★ブンナークの活躍→! card
新田の活躍→! card★

★三杉の活躍→! card
バンビーノの活躍→! card
マルコの活躍→! card
レントゥルスの活躍→! card★

★中山の活躍→! card
ミュラーの活躍→! card
ダラピッコラの活躍→! card
スペルマンの活躍→! card★

★ラムカーネの活躍→! card★
と(!とcardの間の空白を埋めて)書き込んで下さい。カードやダイスで分岐します。

Joker、K→覚醒しちゃった?
12→大活躍しちゃったぜ!
8〜11→期待通りの活躍と言える。
4〜7→仕事はしたよ、うん。
1〜3→ちょっと流し過ぎだろコラ。

270 :森崎名無しさん:2010/04/11(日) 14:47:17 ID:???
★フィオレンティーナの得点→ 1

271 :森崎名無しさん:2010/04/11(日) 14:48:18 ID:???
★ブンナークの活躍→ クラブA
新田の活躍→ JOKER

272 :森崎名無しさん:2010/04/11(日) 14:48:47 ID:???
★三杉の活躍→ ダイヤ10
バンビーノの活躍→ クラブ2
マルコの活躍→ ハート3
レントゥルスの活躍→ スペード4

273 :森崎名無しさん:2010/04/11(日) 14:50:11 ID:???
★中山の活躍→ スペード8
ミュラーの活躍→ ハート10
ダラピッコラの活躍→ スペード2
スペルマンの活躍→ クラブ3


274 :キャプテンレミリア ◆t2UAZ3G5UI :2010/04/11(日) 14:51:30 ID:???
★ラムカーネの活躍→ ハート7


275 :森崎名無しさん:2010/04/11(日) 14:55:08 ID:???
さぼりが多い中新田が最高のシュートを放ち一点だけ取ったぞ!

276 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/11(日) 16:04:11 ID:???
>フィオレンティーナの得点→ 1

>ブンナークの活躍→ 1(最低)
>新田の活躍→ JOKER(覚醒)
>三杉の活躍→ 10(活躍)
>バンビーノの活躍→ 2(サボリ)
>マルコの活躍→ 3(サボリ)
>レントゥルスの活躍→ 4(それなり)
>中山の活躍→ 8(活躍)
>ミュラーの活躍→ 10(活躍)
>ダラピッコラの活躍→ 2(サボリ)
>スペルマンの活躍→ 3(サボリ)
>ラムカーネの活躍→ 7(それなり)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

波乱はない…観客もライバルもそう確信していたフィオレンティーナvsボローニャ。
だが、試合開始早々とんでもない事態が発生し、会場を驚かせる事になる。
ボローニャのキックオフに始まり、相手のエースにボールが渡った所でブンナークが強烈な
プレイを見せた。ボール越しに相手のどてっ腹を蹴り込む、通称ムエタイディフェンスである。
相手は激しく吹っ飛ばされ、痛みにもがく事となった。このプレイに対して審判は笛を吹き、
なんとブンナークに1発レッド!試合開始たったの2分で退場処分となった。

277 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/11(日) 16:07:37 ID:???
ブンナークの足は完全にボールに行っていたので明らかなミスジャッジなのだが、抗議した
ところで覆る事はなかった。この1プレイでフィオレンティーナは完全に出鼻を挫かれてしまった。
この悪い雰囲気において奮闘したのが新田である。敵中盤のパス回しを自慢の足で見事にカット。
そのまま隼シュートであわや1点という展開を作り出した。残念ながらこのシュートはポストに弾かれ、
先制点は未遂に終わってしまった。このプレイに肝を冷やしたボローニャは、5-4-1というガチガチの
カテナチオを組み、カウンターによるゴールを狙った。PAをこれだけ固められると、流石の新田も
思うようにセンタリングを生かせず、何度もシュートをクリアされる事となった。そのうちの
何本かが運良くボローニャの前線に渡り、カウンターの形を見せる。だが、それも中山とミュラーが
シュートを撃たせる前にシャットアウト…破れかぶれに放たれたロングシュートもラムカーネが
軽々とキャッチし、フィオレンティーナの堅守をアピールさせる結果となった。

278 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/11(日) 16:08:41 ID:???
前半終了間際、敵エースからボールを奪ったレントゥルスは、敵のフォーメーションが左サイド寄り
になっているのに気付く。ここで手薄な中央と右サイドの間のスペースにボールを蹴り出した。
この意図に気付き、反応したのが三杉である。自由なスペースでボールを得た三杉は敵のチェックを
物ともせず、プレッシャーの厳しいバイタルエリアで40秒もの時間ボールキープを成功させる。
これに対して浮足立ったボローニャディフェンスの隙を付き、ここで三杉は新田へのスルーパスを通す。
パスを受けた新田はここでシュートに行かず、敢えてGKとの1対1に臨んだ。
GKのプレッシャーを目の前にして新田は冷静だった。
ジョアンから教わってきたテクニック、それを最大限に発揮したドリブル…芸術的なドリブルを
この場で初めて披露し、そして成功させた。GKを見事に抜き去り、貴重な1点をあげたのである。

※新田がJokerを出したため、ごういんなドリブルが芸術的なドリブルに進化しました。
 またLVが上がり、全能力が1ずつ上昇します。

279 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/11(日) 16:10:25 ID:???
後半に入り、ボローニャはさらに守備を固めた。0-4-6という形振り構わないフォーメーション…
1人少ないフィオレンティーナは流石に攻めあぐね、仕方なく強引な攻めを諦めた。
まだ攻める方法は幾つか残っていたが、レッチェを前にそれを見せるのも癪であったし、
ラムカーネにボールが行くカウンターの芽を強引な攻撃でわざわざ誘発する気にもならなかった。
結局、試合はそれ以上大きな動きがなく、最終スコア1-0で試合終了を迎えた。
観客もライバルもやや拍子抜けした様子だったが、その興味はすぐに次の試合に移って行った。

本日のメインイベントとも言えるレッチェvsインテル戦の火蓋が今切られようとしていた。




※一旦ここまでです。

280 :森崎名無しさん:2010/04/11(日) 17:37:25 ID:???
乙です。
通常ルールだったら、敗退決定でしたね。正直焦ってしまいました。

281 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/12(月) 17:59:31 ID:???
>>280
乙感謝です!スレ内ルールを存分に活用しましたw
今のメンバーで雑魚相手に1-0はまず有り得ない感じですし・・・
それ言ったらダイスで1は出ないだろと高をくくった自分が悪いのですけどねw
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

放送「さあグループA予選、本日第二試合はインテル対レッチェです。勝ち点で言えばレッチェが1勝、
インテルが1敗となっています。フィオレンティーナが既に2勝を決めているため、インテルはこの試合
で敗北すると予選敗退が決定します。もう後がないインテル・・・今日ここで踏みとどまり、なんとか
決勝トーナメント進出の可能性を残して欲しいものです。」

観客「勝てインテルー!!」「予選敗退なんて勘弁だぞー!」「信じてるぞジノ!」

観客はほとんど悲痛な願いを込めたような声でインテルを鼓舞している。地元チームでしかも名門の
インテルが予選敗退の危機に瀕している上に、今日の相手は新参チームのレッチェ・・・新参と言っても
ボローニャ相手に3-0という大差で勝利しており、その実力は十分侮れない物であった。彼らは皆、
胃と喉を痛めながら必死で声援を送るしかなかった。

三杉「いよいよだな。(イスラス・・・お前の実力は如何ほどのものか?)」

バンビーノ「ミスギ、ボランチのジャシントとリベリを観ておけ。あいつらは厄介だぞ。」

282 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/12(月) 18:00:38 ID:???
ジョアン「さてアルシオン、レッチェの戦術をよく観ておくがいい。要はCBのディッテンベルガだ。
(・・・まあ、ルーベン相手では全てを出し切らんかも知れぬが。)」

アルシオン「はい、コーチ。(さて・・・今日は心躍るようなプレイは観られるだろうか?)」


アップとミーティングが終了し、程なくキックオフの時間が迫ってきていた。
定例通り、キャプテンのヘルナンデスとマンチーニの間でコイントス行わる。
そんな中、ルーベンがイスラスに対して早速噛み付いていた。

ルーベン「イスラス!!」

イスラス「・・・・・・・・・」

ルーベン「無視すんじゃねえ!テメェ今日は最後まで立ってられると思うなよ!」

イスラス「フン・・・」

ディッテンベルガ「プレイで示せよルーベン、出来るものならな。」

ルーベン「なめやがって・・・見てろよ、カンピオーネでエース張るのが誰だか白黒付けてやるぜ!」

283 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/12(月) 18:01:58 ID:???
放送「さあコイントスによりレッチェボールとなったようです。この試合はどのようなドラマが待っている
のでしょうか?おっと、レッチェのフォーメーションは昨日までの3-5-2とは異なり、変則の3-4-3となって
います。イスラスくんがやや高めでプレイするようですね、ヘルナンデスくんを相手に攻撃的に行くという
意思表示でしょうか?」


インテル 4-4-2

−−−−−
−J−H− Jペルッツィ Hマッテオ
−−−−−
EG−IF Eガリア G葵 Iルーベン Fイゴール
−−−−−
C−−−D Cマロッキ Dディノ
−A−B− Aジャンカルロ Bカレーラ
−−@−− @ヘルナンデス


レッチェ 3-4-3(?)

−−H−− Hカルネバーレ
J−−−F Jイスラス Fモゼ
−−I−− Iマンチーニリ
−−−−E Eミケーレ
−D−G− Dリべリ Gジャシント
−−−−−
A−C−B Aドミーニコ Cディッテンベルガ Bチェーザレ
−−@−− @ブルノ

284 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/12(月) 18:04:18 ID:???
ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!

放送「さあグループAの予選ハイライトとも言えるインテル対レッチェ、今試合開始です!
この試合にインテルが勝てばグループAは更に混戦の様相を呈します。逆にインテルが負ければ
決勝トーナメント進出チームがその時点で決定となってしまいます。崖っぷちのインテルは
序盤からボールを奪いたいところ!さあ太陽王子こと葵くんが早くもチェックに行く!」

ダダダダダダダ!

葵「ウオォォォォ!!」

マンチーニ「そうがっつくなよ、まだ試合は始まったばかりだ。」

葵「なに!」

ポン!ポン!ポン!

放送「おっと、レッチェここはショートパスで確実に繋げていきます。」

ポン!ポン!


ゾクゥ・・・
三杉「(な・・・なんだ今の寒気は・・・。)」

285 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/12(月) 18:05:37 ID:???
レッチェのパスワークに対し、三杉は只ならぬ物を感じた。
あまりに綺麗に繋がるパスは確かに驚くに値したが、それだけに留まらぬ何かを三杉は感じ取っていた。
それは三杉の記憶の片隅に存在する、あの戦術に類似していたからかも知れない。

ポン!ポン!ポン!

インテルメンバー「く、くそ!」「もっとプレスをかけていけ!」

ディッテンベルガ「(甘いな・・・)」

放送「こ、これはどういう事でしょう!?レッチェ、インテル側のプレスを物ともしません!
ボランチのジャシントくんとリベリくんも・・・いや、DF陣もどんどんラインを上げて徐々に
インテル陣営の領地を侵して行きます!不気味だ、これは不気味だ!」

三杉「そうか、これは・・・!」

マンチーニ「決めろカルネバーレ!!」

カルネバーレ「任せろ!!!」

ポーン!
三杉が絶句したところでレッチェのラストパスが入った。練習通りの理想的な高い浮き球に対し、重戦車
カルネバーレがベストポジションでパワーヘッドにいく。

286 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/12(月) 18:07:27 ID:???
ドゴオォォォォォォォ!!!!

ヘルナンデス「舐めるな!!」

バチィッ!!

放送「ヘルナンデスくんナイスパンチング!ボールを大きく弾いた!そう、インテルには彼がいます!
黄金の右腕ジノ・ヘルナンデスくん、彼がいる限りそう簡単にゴールは割れません!」

ルーベン「ハッ、調子に乗ってラインを上げやがって!カウンターの餌食だぜ!」

こぼれ球をフォローしたインテルは当然如くカウンターを狙った。
不用意なまでにラインを押し上げていたレッチェは慌てて戻らなければならない事態である。
だが、ディッテンベルガを中心とした最終ラインはハーフラインのやや後方を維持したままだった。
ボールは素早く回され、あっという間にハーフライン付近のルーベンにまで届く。
ボランチのジャシントがチェックに行くが、ルーベンはすかさず最終ライン直前のマッテオへロングパスを放る。

マッテオ「(よし、こんな隙だらけなディフェンスは初めてだぜ!)」

三杉「無駄だ・・・」

287 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/12(月) 18:09:32 ID:???
ピィイイイイイイ!!


ルーベン、マッテオ「何ィいい!!!」

葵「今のって・・・!」

ディッテンベルガ「ふん、道化が。」

放送「おっと、これはオフサイドです!これはインテル、絶好のチャンスを潰しました!」

ヘルナンデス「(・・・そういう事か!)」


あまりにも狙いすまされたオフサイドトラップだった。レッチェが最終ラインを異常なまでに
高く維持したのは、ディッテンベルガの芸術とも言えるオフサイドトラップがあっての事だったのである。
レッチェSBのドミーニコは素早くボールを拾い、右SHのミケーレへのパスでリスタートする。
そしてまたレッチェのパス回しが再開されるのだった。

288 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/12(月) 18:11:17 ID:???
三杉「やはり似ている、トータルフットボールに・・・!」

バンビーノ「な・・・!ミスギ、今なんと言った!?」

三杉「トータルフットボールと言ったのさ。かつてヨハン・クライフがオランダナショナルチームで
実現させた未来のサッカー・・・」

バンビーノ「ま、まさか!こんなプリマヴェーラの大会で・・・」

三杉「ああ、確かにこれは似て非なる物だ。トータルフットボールの象徴である渦巻き理論が、
彼らの動きからは全く観られない。だが、このパスワークや守備構想は非常に近い物がある・・・
何なんだこれは・・・」

トータルフットボール・・・チームの選手一人一人が思いのままポジションチェンジをし、刻々と変化する状況に
おいて、各自が的確な役割のポジションをとり、最適のフォーメーションを瞬時に構成する戦術である。
この戦術には絶対に必要な前提が2つあった。1つめは、選手全員が全てのポジションをこなせる
オールラウンドプレーヤーであり、更にはフィールド全体の試合状況から、その時々の状況に対し自らが
何をしなければ見抜ける高い戦術眼を持っている事。2つめは、試合状況を冷静に観察し、相手の攻撃戦術、
守備戦術を分析しそれにあわせてチーム全体の作戦をフィールド内でコントロールするフィールド内の監督
と言うべき司令塔が存在する事である。

289 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/12(月) 18:16:24 ID:???
前者はニースケンス、レップ、レンセンブリンクと言ったアヤックス由来の優れたオールラウンダー達。
そして後者はオランダが・・・いや、世界が誇った究極の司令塔、ヨハン・クライフである。

レッチェはこの両者のいずれも満たしてはいない。だが、彼らのパスワークはトータルフットボールの
それを思わせた。その秘密はパスを運ぶためのトライアングルにあった。トータルフットボールにおいては
選手がピッチ上に均等に配置され、パスを運ぶためのトライアングルが多数出来ている物である。そして、
この多数の大小のトライアングルが、その関係を保ったまま伸縮、あるいは回転し、攻撃・守備を実施する。
レッチェに目立って観察されたのは、このトライアングルの伸縮である。

レッチェの戦術は、現代で言うポゼッションフットボールに近い存在であった。
だが当然の事ながら、今の三杉にとってはまだその名も認識も未知の物である。
彼にはただ、トータルフットボールに準ずる恐るべき戦術である事しか解らない。
今の彼には、戸惑いつつもこれを受け入れ、有効な対策を考える以外に出来ることはなかった。

だがレッチェの戦術の脅威はまだここからであった。



※一旦ここまでです。

290 :森崎名無しさん:2010/04/12(月) 18:35:51 ID:???
まだ描写が続くから分からんが
レッチェ戦でのキーポイントはブンナークの必殺シュートか。
オフサイドトラップせいでセンタリングどころかパス・ワンツー・ファストブレイクもうまくいかないかも。
守備面はゴール前を固めるしかない?
カルネバーレのヘッド・イスラスのドリブルがあるし、パスカットは難しそうだ。
むこうのパスに対抗してこっちもオフサイドトラップ仕掛けるか。

291 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/13(火) 10:00:07 ID:???
レッチェは次の攻撃もシュートを放つ事に成功する。だが、それは再びヘルナンデスのパンチングに
防がれ、インテルゴールを割るに到らなかった。逆にインテルが再度のカウンターアタックに挑む。
レッチェの守備陣は相変わらずの態勢を維持しており、インテルの攻撃を待ち構えていた。

ルーベン「チッ、下手な縦パスは通用しねえんだろ・・・」

マンチーニ「ご名答、悪いけど・・・グァッ!!!」
ルーベン「だったらやる事は一つだよなぁっ!!」

ルーベンの独り言に答え終わる前にマンチーニは吹っ飛ばされた。
獲物を狙う狼のように嫌な笑みを浮かべながらルーベンは強引なドリブルで中央突破を図る。
パスが出来ないならば自分が抜き続ければ良い、彼は単純にそう考えたのである。
ルーベンの実力を持ってすればそれで攻略可能な筈であった。
だがレッチェのディフェンス陣はそれ以上のパフォーマンスを要求してきた。

292 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/13(火) 10:01:23 ID:???
リベリ「くらえっ!!」

ズザァァァァァァ!!!!

ルーベン「おっと!そんなタックルで・・・」

ズザァァァァァァ!!!!

ジャシント「はい、ごくろうさん。」

ルーベン「な・・・!?」

次なる壁はレッチェのダブルボランチが誇る見事なツインタックルであった。
リベリとジャシントの2人は息の合った連携がルーベンのドリブルをシャットアウトしたのだ。
だが、ジャシントがボールを奪った直後、守備から攻撃へ切り替わる一瞬の隙を突いた者がいた。
プリンチペ・デル・ソーレこと葵新伍である。

葵「これが新幹線タックルだぁぁぁぁ!!!」

ズザァァァァァァ!!!!

293 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/13(火) 10:02:23 ID:???
ジャシント「うおっ!」

ルーベン「でかしたぞサル!」

葵「誰がサルだぁぁぁぁ!!!!」

ジャシントからボールを奪うと、今度は葵が中央を突き進んだ。残るは最終ラインのみである。
だが葵の前にディッテンベルガが悠然と立ちはだかった。

ディッテンベルガ「なかなかやるな日本人、だがここは通行止めだぞ?」

ダダダダ!

葵「(ちょっ・・・なんだこいつ、先に進めない・・・!)」

ディッテンベルガ「お前のドリブルはスピードが落ちれば威力半減だな。」

葵「・・・!」

ジャシント「オラ、お返しだぜ!」

ガシィィィッッ!!

葵「く、くそ!」

294 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/13(火) 10:03:31 ID:???
ディッテンベルガの執拗なディレイマークは葵のドリブルを停滞させる。その隙にジャシントが後方から
追いつき、死角からのタックルでボール奪取を成功させるそしてまたレッチェのパスワークが始まるのだった。
攻めても攻めても潜り抜ける事のできないレッチェの守備にバンビーノが思わず溜息をついた。

バンビーノ「参ったな、昨日の守備戦術とは全く違う。これほど二重三重に網を張り巡らせたディフェンスを
隠しているとは正直思わなかったぞ。」

中山「ああ、こいつは先の先まで対応が考えられている。まさにパーフェクトミッションって奴だ。」

三杉「・・・」

マルコ「でも・・・この見事なディフェンスは、逆にレッチェの弱点をハッキリ指し示していると思う。」

ミュラー「どういうですか・・・?」

マルコ「本当の意味での最終ラインなんだよ、ディッテンベルガが。」

三杉「ふむ・・・GKか。」

中山「・・・!」

295 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/13(火) 10:13:42 ID:???
マルコ「そう、ミスギには以前話したよね。レッチェのブルノはザルキーパーだって。」

バンビーノ「なるほど・・・。」

三杉「フッ・・・」

マルコの一言で三杉の瞳に希望の光が灯った。試合開始からレッチェの戦術に圧倒され、
口数の少なくなっていた三杉だが、ここで彼は不敵な笑みを取り戻す。

三杉「そうだな、攻略できないディフェンスなんて物は存在しない。」

具体的な案はまだ見えていない。だが、それでも彼は自信たっぷりに凛とした声で言い放ったのである。
この声にフィオレンティーナメンバーは勇気づけられた。不敵なキャプテンの存在は、しばしば暗くなった
チームの雰囲気を一変させる力を持つのである。
ここで、メンバーの一人が具体的な対策案を挙げてきた。

先着(順番通りじゃない書き込みは無効)で
★誰の案かな?→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ→マルコだ!
ハート→中山だ!
スペード→ブンナークだ!
クラブ→新田だ!
JOKER→なんとアンザーニ監督だ!

296 :森崎名無しさん:2010/04/13(火) 10:27:45 ID:???
★誰の案かな?→ スペード7

297 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/13(火) 13:23:39 ID:???
>スペード→ブンナークだ!

ブンナーク「そう言えばミスギよ・・・お前言っていたな。」

三杉「・・・・・・君の新必殺シュートの事かい?」

新田「!!」
中山「!?」

ブンナーク「そうだ。レッチェを倒す鍵になるとかって、インテル戦じゃ温存させてたけどよ・・・
まさかこいつを想定して言っていた訳じゃねえよな?」

三杉「ああ・・・あの時はまさかこんな戦術があるとは思っていなかった。ただ、ディッテンベルガが
高い浮き球へのケアを苦手としている情報、彼のオフサイドトラップが芸術品と呼ばれるくらいに
精度が高いという情報、そしてGKがザルだという情報から、レッチェは何よりもまず君の
ブンナークキャノンを封じ込めるためにオフサイドトラップを使ってくると考えたのさ。」

ブンナーク「ゆえに、オレはグラウンダーの必殺シュートでレッチェと対する事になる。
そんな技がある事を、あの時点でわざわざ奴らに教えてやる事はないって腹だったわけか。」

三杉「ああ・・・まさかこんな根本からの対策をされるとは思っていなかったけどね。」

298 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/13(火) 13:24:48 ID:???
そうやって眉間にシワを寄せながら答える三杉に対し、ブンナークはあっけらかんとぶちまけた。

ブンナーク「変わんねーよ。」

三杉「は?」

ブンナーク「何処からだろうがオレが蹴ってぶち込めばゴールだ。」

中山「おい、奴らの最終ラインから何メートルあると思ってるんだ!」
マルコ「その必殺シュートがどれだけ凄いか知らないけど、そんな非常識な・・・」

ブンナーク「知るか!相手がヘルナンデスじゃなけりゃ何処から撃ったって止められる気はしねえ!
お前らサッカーかぶれの常識がこのオレに通用すると思うなよ!」

バンビーノ「ダメだこいつ、早くなんとかしないと・・・」

ブンナークの根拠のない自信に対し猛烈に反論するメンバー達。
だが三杉の左脳は現実的な計算を始め、右脳はイメージ映像を映し出していた。

299 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/13(火) 13:28:38 ID:???
三杉「最初の1発だな・・・」

バンビーノ「なに!?」
ミュラー「ええ!?」

三杉「正直言ってブンナークの案は悪くない。シュートが“キャッチされなければ”十分得点の目がある。」

新田「って、言うと・・・?」

三杉「そのまま入れば良し。弾かれた場合は・・・新田、お前の足が拾って1点だ。
また、コーナーキックにでもなればオフサイドを気にせずセットプレイが出来る。」

ブンナーク「ああ!?決めるっつってんだろうが!!」

中山「ブンナーク、ちょっと黙ろうか。」

マルコ「続けてミスギ、最初の1発というのは?」

三杉「言葉通りさ。今の作戦は、流れの中では1回きりしか通用しない。
その次からは、ディッテンベルガか他のDFがブンナークにフェイスガードを仕掛けてくるだろう。
至近距離でディフェンスをされたらシュートを撃つ事は不可能だ。」

300 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/13(火) 13:33:11 ID:???
バンビーノ「なるほど・・・では、それ以外ではフリーキックを狙うしかないか。」

三杉「まあそうだろう。最初の1発も新田のラインコントロールが必須だし、簡単にはいかない。
(何か一工夫・・・もっとブンナークにシュートを撃たせる方法はないだろうか?)」



ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!



一つ・・・たったの一つだが、フィオレンティーナに攻略の目が見えた所で前半が終了となった。
レッチェが攻めて攻めて攻めまくった前半戦と言える。そのシュート数はなんと7本!
だが、それは全てヘルナンデスのパンチングによって防がれる結果となった。

ブンナーク「妙だな・・・」

新田「え、何が?」

ブンナーク「ヘルナンデスの奴、今日一度もキャッチングを使ってねえ。」

301 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/13(火) 13:34:20 ID:???
それは三杉も気にしていた事だった。ブンナークキャノンもハイパーオーバーヘッドもガッチリと
キャッチしていたヘルナンデスである。それが、今日はどんなシュートも全てパンチングで弾いていたのだ。

新田「スタミナ温存とか・・・?」

ブンナーク「それにしたって楽々キャッチにいけるシュートだってあったぜ。
特に前半終盤のイスラスのシュートなんてヘロヘロだったじゃねえか。」

三杉「そうか・・・!!」

ブンナーク「うぉ、どうしたんだよミスギ。」

三杉「ヘルナンデスはキャッチングをしないんじゃない、出来ないんだ!
おそらく・・・右手をケガしているに違いない。」

ブンナーク「な、なんだと・・・!!」

インテル戦の後、ヘルナンデスとの握手をした時の事を三杉は思い出す。“左手の握手”に三杉は
違和感を感じていたのだった。その違和感が示す事実を彼はようやく理解したのだった。

三杉「(イスラスはそれに気付いた、それでワザと適当なシュートを撃って確かめたんだ。)」



※一旦ここまでです

302 :森崎名無しさん:2010/04/13(火) 22:06:57 ID:???
乙です!

303 :sage:2010/04/14(水) 00:50:07 ID:???
>>302
乙感謝なのです。判定も何もない地味な文章ばっかりですみませんです(´・ω・`)

週末までには次の試合行きたいものです(´−ω−`)

304 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/14(水) 00:51:38 ID:???
間違えた…↑のはスレ主です…

今夜の更新はもうありません、お騒がせしました(´・ω・`)

305 :森崎名無しさん:2010/04/14(水) 00:56:48 ID:???
乙です。
インテル…。虐殺ゲームになりませんように…。

306 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/14(水) 13:15:27 ID:???
>>305
乙感謝です。インテルにとっては厳しい展開ですが・・・どうなるでしょうか?
話の大筋は変わりませんがちょっとばかり今日は判定を入れてみます。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

前半はインテルにとって絶望的な試合展開だった。ハーフタイムが間もなく終わろうという時間が来ても、
観客達の声援は盛り上がってはこない。たまに挙がる声も悲痛そのもので、インテルサポーター達の諦め
が窺える光景であった。

放送「さあ選手達がグラウンドに戻って参りました。前半は圧倒的なレッチェペース。ヘルナンデスくんの
奮闘でスコアは0-0のイーブンですが、後半もこのままレッチェペースが続くのか、それともインテルの
フィールダー陣が一矢報いるのか?後半戦も楽しみです。」

葵「ジノ、汗が全然引いてないぜ・・・」

ヘルナンデス「大丈夫だシンゴ。あと45分、オレは守りきってみせる・・・」

葵「ごめんジノ、俺達が情けないばっかりに・・・」

ヘルナンデス「そんな顔するな、お前はインテルの太陽王子だろ?」

葵「・・・ああ。」

307 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/14(水) 13:17:19 ID:???
ピイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!


放送「後半はインテルボールでキックオフです!ボールを受けたのはルーベンくん・・・今日は彼のプレイに
精彩がありません、後半は持ち直すのでしょうか?」

レッチェの戦術に翻弄されたルーベンは冷静な判断が出来なくなっていた。いや、レッチェに翻弄された
事だけが原因ではない。彼にとってこの試合は負けるわけにはいかない物だった。絶壁に追い込まれた末
の混乱・・・彼のプレイはすでに“勝利への意志”というサッカー選手に必要な絶対的な柱を失っていた。

ルーベン「クッ・・・こうなったらとにかく活躍するしかねえ。戦術で負けても個人技で勝てば・・・
そうだ、そうに違いねえ。試合の勝ち負けなんて意味ねえぜ、きっとコーチはオレを・・・」

308 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/14(水) 13:19:11 ID:???

カルネバーレ「ゴチャゴチャと何を言ってやがる!!!」

ルーベン「ふん、邪魔だ!」

ズザアァァァァァァ!!!
チッ!

ルーベン「な、なに!?このオレがこんなザコに!」

雑念に満たされたルーベンのプレイは尚鈍い。通常のパフォーマンスに程遠いプレイを続ける彼を、
かつての指導者は呆れる様な目で観ていた。

アルシオン「ひど・・・観ていられない・・・」

ジョアン「ダメだな・・・技術を与えても愚物は愚物という事か。技術を活かすのは判断力、
そして安定した技術を供給するのは精神力だと教えた筈だのに。」

309 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/14(水) 13:21:14 ID:???
放送「カルネバーレくん、パワータックルでボールを弾きました。ボールはサイドに転がり
イゴールくんがフォローしました。」

イゴール「ふう・・・華麗で素晴らしいオレ様でも、こいつはどうしようもないな。そーらよ!」

ほとんど投げやりなイゴールはボールキープを試みず、取り合えず敵陣に蹴り込むのだった。
ポーン・・・


先着(順番通りじゃない書き込みは無効)で
★バカと天才は紙一重 in Italy→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ→ディッテンベルガ「は?このタイミングで縦パス!?」 イゴール「あれ?」
ハート、スペード、クラブ→ピィイイイイ!! イゴール「そりゃオフサイドですよね。」
JOKER→???

310 :森崎名無しさん:2010/04/14(水) 13:29:17 ID:???
★バカと天才は紙一重 in Italy→ ハート4

311 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/14(水) 19:26:38 ID:???
>ハート→ピィイイイイ!! イゴール「そりゃオフサイドですよね。」

ピィイイイイ!!

イゴール「( '=ω=`)」

放送「おっとまたもオフサイド、レッチェDF陣の一糸乱れぬラインコントロールが魅せました。
イゴールくんの奇策に対しても冷静に対処、全く隙が見当たりません。」

ディッテンベルガ「フッ、戦意も落ちる所まで落ちたようだな。」

イスラス「(頃合いか・・・)」

ディッテンベルガとイスラスが一瞬のアイコンタクトを交わした。

ポンッ!ポンッ!ポンッ!

リベリ、ミケーレ、マンチーニ、ジャシント・・・ボールを持つ者が次々に入れ替わり、ゆっくりと、
だが確実にレッチェの侵攻が進んでいく。そして左サイドのイスラスにボールが渡った。

312 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/14(水) 19:28:11 ID:???
昨日のボローニャ戦、そして今日のインテル戦と、イスラスはその駿足を前面に押し出していなかった。
(勿論、彼はWGとSHの位置を行き来するなど、オフザボールの動きは見る者が見れば驚嘆のレベルにある。)
パスサッカーを基本スタイルとしているレッチェでは、当然彼のようなドリブラーの存在は浮いてしまう。
突出した能力者がその持ち味を発揮できないのは、ともすれば不満、不和を養ってしまうものである。
だが、彼の本質は“司令塔”でも“スター”でもなく“スナイパー”だった。

イスラス「行くぞ・・・!」

ズダダダダダダダダッッ!!!!

三杉「(来た)」
ラムカーネ「ほう・・・」
新田「は、速い!!!」

ついに高速ドリブルというがサンシーロに吹き荒れた。
この時、サンシーロにいた観客は強風が吹き荒れたような錯覚を覚えたという。

313 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/14(水) 19:29:14 ID:???
ここまでの緩やかな展開から急激にスピードが変化を起こした。インテルメンバー達はこのスピードの
変化に目が追いつかない。いや、この急激な変化がなくとも彼らは対応出来なかったかも知れない。
それほど、イスラスのスピードは尋常ではなかった。
ここで、イスラスに対してずっと目を光らせていたルーベンが立ちはだかった。

ルーベン「イスラスゥゥゥゥ!!!!!」

イスラス「・・・」

ルーベン「テメェ!!!戦術での勝利をコーチが認めると思うなよ!」

シュッ・・・!!

ルーベン「えっ・・・(ぬ、抜かれたのか・・・!?)」

既にイスラスはルーベンを一瞥すらしなかった。彼の目にはインテルのゴールと、そしてその前に立つ
ジノ・ヘルナンデスしか見えていなかったのだ。

314 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/14(水) 19:31:31 ID:???
ヘルナンデス「来い!必ず止めてみせるぞ!」

イスラス「(まだ目が死んでいないか・・・。ヘルナンデス、お前の強靭な精神力には正直感服する。)」

ポンッ!

放送「おっと、イスラスくんここでバックパス!これを受けるのはマンチーニくん!」

ラムカーネ「あの位置・・・イスラスがブラインドになってGKは見えていないぞ。」

マンチーニが、このパスに合わせて脚を振り上げる。
だが、その光景はヘルナンデスの視界には映っていなかった。

マンチーニ「普通ならオレ程度のシュートは通用しないが、これなら!」

スパアァァァァァァンッ!!!

ボールは空間に大きな弧を描いてゴールに迫った。バナナシュートである。
イスラスがブラインド役になった事でヘルナンデスは反応が遅れてしまう。

315 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/14(水) 19:33:51 ID:???
ヘルナンデス「くそ・・・だがゴールは許さん!!!」

バチィィィィ!!!!
パンチングによってボールは上空高くに弾かれた。ヘルナンデスの反応が遅れてさえいなければ、
もっと大きく、遠くへと弾かれていただろう。

イスラス「(ほとほと感服する・・・お前に敬意を表し、オレの本気を見せてやろう。)」

ダッ・・・!!
イスラスは上空のボールに向かって走り出した。そしてその軌道に合わせて踏み切る・・・。
この高い浮き球に対し、イスラスが狙ったシュートはヘディングでもバイシクルシュートでもなかった。
それはボレーシュートだった。

三杉「あれは・・・!!!」

ドゴォォォォォッッッ!!!!!

イスラスのこのボレーシュートはヘルナンデスに反応を許さなかった。
万全の状態で、全力で対しても止められたか・・・とヘルナンデスに思わせたそのシュートは、
一瞬の後にゴールの左隅に突き刺さったのだった。

ヘルナンデス「・・・・・・」


ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!



※一旦ここまで

316 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/14(水) 22:40:12 ID:???
皆様、いつもお世話になっております。
さて、インテル対レッチェも終結が近づいてきました。
これが終われば間を開けずにフィオレンティーナ対レッチェとなります。
次の試合は戦略・戦術を全面に押し出してみようと思います。
新しい試みなのでうまく回らず失敗するかも知れませんが、どうか宜しくお付き合い下さい。

さて、レッチェが面倒くさいチームだというのはここまでの描写で解って頂けてると思います。

この面倒くさいレッチェに対し、
@こんな攻撃を試してみたい。
Aこんな守備を試してみたい。
を募集します、期限はフィオレンティーナ対レッチェ終了まで…
思い付いた事があればどうぞお気軽にお書き下さい。


では次回更新も宜しくお願いします、キャプテン三杉でした。

317 :森崎名無しさん:2010/04/15(木) 00:42:32 ID:???
乙です。

…うーん、1と2、両方になりますが…
4-4-2のスクエアで、ゾーンディフェンス。
基本戦術は、自軍内のショートカウンター。
レッチェは、パス多用。という事は、それだけ選手はスペースに走らないといけない。
ゾーンディフェンスにより、こちらのスペースを消す事。
自軍内のショートカウンターにより、相手の運動量を増やし、攻撃陣のスタミナ切れを狙う。そして守備陣を間延びさせる狙いも。

ショートカウンターが成功し、サイドがボールをキープして相手軍内に入れば…
新田はライン裏への飛び出し、ブンナークはターゲットマンとして、相手ディフェンスラインの分断にかかる。
サイドは、オフサイドが取りづらいアーリークロスをFWに供給。
相手がアーリークロスに警戒してくれば、ドリブル突破に切り替える。
レッチェはGKに不安があるので、ブンナーク、新田は、徹底してシュートを狙う。
入れば儲け、入らなくても、攻撃に手数を加えていないので、カウンターは喰らいにくい。
ディフェンスラインが下がれば、後はMFの仕事。空いたスペースに走り、FWへパスを供給する。
地味ですが、レッチェには相当嫌な対策かと思います。

私信…
三杉さんの書かれるレッチェは、ゼーマンのレッチェを思い出しますね。
5−0で勝ったかと思えば、次は0−5で負けるという、ド派手なチームだった覚えがあります。
これからも、更新楽しみにしています。
頑張って下さい。

長々と失礼しました。

318 :森崎名無しさん:2010/04/15(木) 02:55:36 ID:???
まぁ、ラインをガン上げしてくるんだったらアーリークロス安定ですよね。
後は、両チーム中盤が物凄い事になりますが
こちらも対抗してラインを上げて、ガチンコのプレスの掛け合いを挑むとか…ですかね?

後はやや卑怯と言うかフィジカル頼りの物なんですが、
相手CBとFWを競らせてボールを落とさせて、ポストした選手に向けてスルーパスとか…
まぁ大抵競り勝てばラインの裏にボールが行きます、ラインコントロールの盲点を突かれる形になるので。

319 :森崎名無しさん:2010/04/15(木) 07:14:52 ID:???
−−H−− H新田
−F−J− F中山 Jブンナーク
−−I−− I三杉
−−−−− 
−EDG− Eマルコ Dバンビーノ Gレントゥルス 
−B−C− Bスペルマン Cダラピッコラ
−−A−− Aミュラー
−−@−− @ラムカーネ

対レッチェ戦のフォーメーションってわけじゃないけどこんなのも面白そうだな。
各々の役割は
J   敵ラインコントロール ねじ込み 場合によってはドリブル
FJ  高い守備力による前線からのプレス ミドルシュート
I    FJのボール供給 Iの出来が攻撃力に特に影響する負担半端ない
EDG 基本は人数に物を言わせた守備 Iのサポートの為に誰かしら頻繁に上がってもらう
BC  EDGとボールカットAとのゴール前と幅広く守ってもらう 
     Bは緊急時にはわざと反則してもらう場面がくるかも CはGとの連携期待
A    ゴール前だけじゃなくオフサイドトラップを狙うためにラインを上げてもらう
@    前半だけ最強の男、後半は通常のフォーメーションに戻したほうが良いかもしれない

名前をつけるとしたら「ツインライフル」というのはどうかなw
まあシステムを決めるのはアンザー二監督なんだが。
うーむ、ずれてなければ良いが。

320 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/15(木) 19:45:13 ID:???
>>317
早速の回答どうもありがとうございました。ロジカルな対策に感服致します!
私信については嬉しいお言葉です。特にモデルを意識したわけではなかったのですが、
ザルキーパーでどうやってフィオレンティーナと戦わせるかと考えた末、こんな事になりました。
今後もどうぞ宜しくお願い致します。

>>318
回答感謝です、試合展開の参考にさせて頂きます。
今後もどうぞ宜しくお願い致します。

>>319
これは面白い・・・!
このシステムは全く想定外でしたが、なかなか熱いかもしれませんね!
こう言ったアイデアは大歓迎です、また何か思いついたら是非!




321 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/15(木) 19:46:22 ID:???
放送「決まったぁぁぁぁ!!!後半12分、イスラスくんの捻じ込みでついにレッチェが先取!!
黄金の右腕、ついに敗れる!!」

三杉「捻じ込み・・・?違う、あれはフライングボレーだ。」



アルシオン「フライングボレーシュート?」

ジョアン「うむ、クライフの代名詞となった“フライングダッチマン(空飛ぶオランダ人)”、
その名はあのフライングボレーシュートから生まれたとも言われている。」

アルシオン「へぇ・・・よく分からないけど凄いシュートなんですね。」

ジョアン「一つの時代を終わらせたシュートだからな・・・」

ジョアンは瞼を伏せ、思い出すように話し始めた。
その表情は苦しみとも悲しみともつかないものだったが、アルシオンはそれに気付かないフリをした。

ジョアン「あれは1974年・・・ワールドカップ西ドイツ大会の準決勝、オランダ対ブラジルの後半20分だった・・・」

322 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/15(木) 19:48:29 ID:???
三杉「ブラジルは前回大会の70年メキシコで優勝、そして58年と62年も優勝していて通算3度ワールドカップ
を制した。当時のカナリア軍団は卓越した個人技で欧州の組織サッカーを完全に圧倒した存在だったんだ。
ところがオランダ対ブラジルでは、クライフによって纏め上げられたトータルフットボールがブラジルを
一蹴し、南米の個人技の終焉を見せた。」

ブンナーク「あーあー、前置きはいいよ。それで?」

三杉「(イラッ)拮抗した展開で前半を0-0で折り返し、後半早々にニースケンスが奇跡的なゴールを決めた。
そこから攻めに出るしかなくなったブラジルをトータルフットボールが翻弄し始め、後半の20分ポストの
レンブリンクがワンツーで折り返したボールをSBがセンタリングで上げた。そのセンタリングにクライフが
空中を飛翔して合わせたのがフライングボレー・・・ブラジルのGKは反応すら出来なかったという。
それがトドメとなってブラジルはオランダに敗北した。」

中山「伝説級のシュートってわけか・・・」

三杉「単独であれだけの威力のシュートはなかなかお目にかかれないだろうね・・・。
とにかく、その74年大会以降ブラジルのワールドカップ優勝はいまだ無い。最強カナリア軍団の時代は
そこで終わったんだ。一つの次代を終わらせたシュートと言うのはそういう意味さ。」

323 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/15(木) 19:50:06 ID:???
話を終えてジョアンは深い溜息をついた。

ジョアン「(だがロベルトを・・・白いペレとさえ呼ばれたロベルトをケガで失わなければ・・・ブラジルは
今も最強で在り続けただろう・・・。史上最強と言われた黄金カルテット・・・レジスタ“ソクラテス”から
トニーニョあるいはファルカンを介してファンタジスタ“ジーコ”に送られたボール・・・その終着点は
史上最高のクラッキ“ロベルト”だった筈なのだ・・・)」

うなだれた様子のジョアンに気付かないフリをして、アルシオンは明るい声で言葉を紡いだ。

アルシオン「なるほど・・・彼はそのシュートを現代に蘇らせたというんですね。
・・・イスラスって言いましたっけ、彼。彼のプレイはオレのイマジネーションをかきたてる気がする・・・」

他人のプレイを観ている時には聞く事のできないアルシオンの明るい声・・・
ジョアンは思わずアルシオンの方を向いた。
そこには楽しそうに笑っているアルシオンがいた。

ジョアン「(そうだ・・・今の私にはアルシオンがいる。この子を最高のプレイヤーに育て上げ、
そして伝説に導いてやる・・・そう決めたのだったな。)」

ジョアンの顔に笑みが戻る。そして彼は再びグラウンドに目を戻したのだった。

324 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/15(木) 19:51:06 ID:???
ヘルナンデス「何故だ・・・」

イスラス「・・・」

ヘルナンデス「それほどのシュートを何故今まで・・・!貴様はオレを嘗めていたのか!?」

イスラス「あいにくオレはストライカーじゃない、スナイパーだ・・・
今のシュートはオレからの最大級の賛辞と思っていい・・・」

ヘルナンデス「クッ・・・」

イスラス「もう拳を収めろ・・・ワールドトーナメントに響く・・・」

ヘルナンデス「・・・!」

イスラス「また会おう・・・」

背向けて自軍に戻っていくイスラスと、ゴール前で項を垂れるヘルナンデス。
黄金の右腕が完璧であれば結果は違っていただろうか?
いや、遅かれ早かれゴールは割られていただろう。
それほどまでに、この試合におけるヘルナンデスの負担は大きかった。

325 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/15(木) 19:53:29 ID:???
ヘルナンデス「(・・・・・・ここまでか・・・)」

スクッ

放送「おっとヘルナンデスくん、左腕を上げてベンチに何やらアピール・・・
おっと!交代、交代だ!此処に来てインテルの大黒柱がベンチに下がっていく!!!」

ザワ・・・ザワザワ・・・ザワ・・・

観客「ど、どうしたんだよジノ!!」「諦めたのか!?」「え、ちょっと待った、放送聞けよ!」

放送「只今入ってきた情報によりますと、どうやらヘルナンデスくんは前回の試合で右手の中指と親指を
脱臼していたそうです。この試合は痛み止めを打ち、テーピングで拳を固めてって強硬出場したとのこと。
そんな状態であれだけのシュートを防いでいたとは、いやはや驚きです。」

326 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/15(木) 19:54:29 ID:???
ブンナーク「終わりだな。」

マルコ「うん、もうインテルには万が一にも勝ちの目はない。」

三杉「みんな、集中力は切らすな。レッチェのプレイを最後の一瞬まで見逃してはダメだ。」

バンビーノ「ああ、分かっているさ。」


ヘルナンデスが交代した後もレッチェは手を抜く事はなかった。攻撃でも守備でもフィールドを
最後まで支配し続けた。葵、ディノ、マッテオまでもが必死で走り回ったが、レッチェの戦術を
攻略する事は遂に出来なかったのである。


ビッッピッッピィィィィィィィィィッッ!!!


観客「負けた・・・インテルが・・・」「くそっくそっくそっ!」「ジノはよくやったよ・・・でも・・・」
 「バカヤロー、情けないぞ!」「やめろよ、もっと情けなくなる・・・」「畜生・・・」

放送「試合終了です。最終スコアは3-0、レッチェの圧倒な勝利。インテルまさかの大敗・・・この瞬間、
決勝トーナメントの進出チームはレッチェとフィオレンティーナに決定しました。両チームは明日、
1位進出をかけて予選最終戦を行ないます。本日は不調だったフィオレンティーナ、レッチェの戦術を
相手にどう戦っていくのでしょうか?」

327 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/15(木) 20:02:19 ID:???
葵「(悔しい・・・オレってこんなものだったのか・・・)」

マッテオ「チクショウ!チクショウ・・・!」

ディノ「結局・・・ジノが居なければインテルのカテナチオは開きっ放しなんだ・・・」

ルーベン「(決勝トーナメントに上がれなかった者は落第・・・。もうカンピオーネに入れねぇ・・・
オレが・・・このオレが・・・・・・?どうしてこうなった・・・どうして・・・・・・)」

ヘルナンデス「黄金の右腕・・・何が黄金なものか・・・!」

インテルのメンバーは皆涙を流していた。途中で交代したヘルナンデスも例外ではない。
優勝候補と言われた自分達・・・その自分達は弱かった。この事実は彼らにとってあまりにも辛い現実だった。
葵とヘルナンデスはコッパ・イタリア・プリマヴェーラの舞台から退場した。
だが彼らは再び牙を磨くのだった・・・もう一度、ワールドトーナメントという舞台に立つ為に。

この夜ルーベンは真っ暗な部屋の中、体育座りの態勢のままかたまっていたという。
一晩中何も口にせず、何も言葉を発する事無く、呆然とした表情を保っていたらしい。
これはルーベンに限った話ではない。
葵もヘルナンデスも皆、程度の差はあれど同じように敗北のショックを引きずった筈である。


※一旦ここまでです。今日の更新は終了となります。

328 :森崎名無しさん:2010/04/15(木) 21:32:41 ID:???
乙です。
スレタイの体育座りは(笑)な意味で付けたんだろうけど・・・・・・まさかここまで重いとは。
ざまぁwと笑ったら明日は我が身な強さだからなレッチェは。
といっても有効的な戦略が分からない。
ブンナークの新必殺シュートを生かすには、ツインタックルは、
名将ディッテンベルガのオフサイドトラップはどこまで対応するのか。
流動的なパスワークをどう攻略するか。
・・・・・・・・・他の人に丸投げするよ!

329 :森崎名無しさん:2010/04/16(金) 00:53:34 ID:???
乙です
こういうときサッカー素人の自分が情けなくなりますね。何も思い付けなくて
前に書きそびれましたが、少し前のジノと葵のやりとりが個人的に凄く気に入ってます

330 :森崎名無しさん:2010/04/16(金) 18:27:34 ID:???
レッチェがフィールダー10人でサッカーをするなら
こっちはキーパー込みの11人サッカーをする。

F−H−− Fバンビーノ H新田
−−−JI Jブンナーク I三杉
−G−−− G中山
−−ED− Eマルコ Dレントゥルス
B−A−C Bスペルマン Aミュラー Cダラピッコラ
−−−−− 
−−−−− 
−−@−− @ラムカーネ

前半にけりをつける、そんなオーダーがいる気がする。
バンビーノと三杉のサイドアタックで相手ボランチを分散、無理やりラインを下げさせ
ブンナーク・中山のミドルで点を取る。
守備はオフサイドとラムカーネに頼る。

331 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/18(日) 19:29:33 ID:???
>>328
乙感謝でございます。インテルの敗北は確定事項だったので、スレタイに採用しました。
ともすればネタバレの域だったんですが、ギャグ的にも受け取れるしって事でw
レッチェ対策は、皆さんの案を組み合わせれば成ると思います。
検討してみて下さいw

>>329
乙感謝です。作品を見て下さって本当にありがたく思います。
気にいって頂けるような場面を書けて嬉しく思います。
実は葵にはもう少しレッチェ戦で活躍の余地があったんですが、止めておいたんですよね。
これから這い上がって貰う為にどん底に行って貰いました。今後また頑張って欲しいものです。

>>330
戦術、フォーメーションの案をありがとうございます。
試合展開の参考とさせて頂きますね。

332 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/18(日) 19:32:44 ID:???
この日はインテル対レッチェの後、グループDの2試合が行われた。
しかしフィオレンティーナの面々はほとんど試合内容を覚えていなかった。
頭にはインテル対レッチェの試合がチラつき、目の前の試合に集中できなかったのである。
その後、フィオレンティーナ勢はホテルへと帰館したが、その時も同様に心ここにあらずだった。
自室に戻った三杉はベッドに横たわり、暫しの時間を思考に費やした
ある程度考えをまとめ、そして部屋を出た。行く先は監督であるアンザーニの部屋である。


コンコン…

三杉「監督、三杉です。少しお時間を頂けないでしょうか?」

アンザーニ「入りなさい、用件は分かっています。」

三杉「はい…お邪魔致します。」

アンザーニはテーブルを前にし、小型のホワイトボードと格闘している際中であった。
その姿に三杉は頼もしさと共に、明日の試合への不安感を感じたのだった。

333 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/18(日) 19:36:06 ID:???
アンザーニ「明日の試合で使う戦術の相談ですね。」

三杉「ええ…。レッチェの戦術はもう?」

アンザーニ「うむ、バンビーノくんが撮影した映像で確認しました。DFラインを極端に上げた戦術…
一見、無謀に見えるこの戦術は非常に深く考えられています。下手な対策では、底なし沼のように
足を取られてしまいますよ?」

三杉「分かっています。」

アンザーニ「では、まずキミの意見を聞かせて貰おう。」

三杉「(…さて、まずはフォーメーションだ。ボクの案は…)」


A 普段通り、4-4-2のダイヤモンドだ。
B 4-4-2のスクエア…>>317さんの言うようにゾーン守備、ショートカウンター、アーリークロスだ。
C 4-4-2のフラット…プレスをかけやすい陣形だ。無論、DFラインも上げていく。
D >>319さんのツインライフル、超攻撃的な布陣でいくぞ。サポートはバンビーノしかいない。
E >>330さんのフォーメーションだ。変則的だがサイドアタックメインになるか…?
F いや、まずは基本的な戦術を話し合わなければ。フォーメーションが決まるのは最後だ。
G その他

3票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)


※非常に短いですが本日の更新は多分これだけになるかと思います。
 また明日の更新はありませんのでゆっくり検討してみてください。

334 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/18(日) 19:46:15 ID:???
ちなみに、この選択は明らかに間違えていても何とかなります。
アンザーニ監督がそこからインスピレーションを貰って、試合までに善処してくれます(多分)

それでは暫し失礼します。

335 :森崎名無しさん:2010/04/18(日) 19:54:36 ID:FPAXg+6k


ポゼッションサッカーに対して
プレッシング仕掛けて高い位置からのショートカウンターやディフェンスラインとキーパーの間へのアーリークロスはかなり有効。

特にブルノみたいに判断力の悪そうなGKが飛び出す状況は相手にとってはいつ踏むのか分からない地雷みたいな感じかと。

336 :森崎名無しさん:2010/04/18(日) 19:57:28 ID:atGMZCdU


337 :森崎名無しさん:2010/04/18(日) 20:33:23 ID:b1YfjUpw

棒立ちしたら新田が駆け抜け、下がったらブンナークでぶち抜く。
そういうことですか先生?

338 :森崎名無しさん:2010/04/19(月) 00:17:07 ID:???
ついでにムリして下手に突っ込むとハイボールの処理ミスってポロリもあるよw

339 :森崎名無しさん:2010/04/19(月) 00:20:44 ID:???
乙です。

インテル戦ですが、ラインブレーカーとして葵が機能すれば、面白いゲームになったと思います。

インテル敗退は残念でしたが、久々に
ヘタレジャナインデス@パーフェクトGK(`・ω・´)シャキーン
を見られて嬉しかったです。

葵@股抜き「(´;ω;`)ジノ…ゴメン…オレタチガモット…!」
と、
ルーベン@戦犯「('A`)ドウシテコウナッタ!」
のコントラストが、ルーベンの未来を暗示している気がしますね。

アンザーニ先生の戦略が、どうなるかわかりませんが…これから先の展開が楽しみです。

ゲームバランスを取るのも難しいでしょうが、どうか頑張って下さい。

次の更新を楽しみにしています。
本当に乙でした。

340 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/19(月) 03:15:25 ID:???
ちょっとだけ頑張るっす、夜中だけど。


>>339
全くその通りで、葵を生かすパスをルーベンが出せばもう少しマシな試合になった可能性がありました。
イゴールがダイヤかJOKERを出していればね…w
まあ1スレ目から登場してくれたルーベンは見事に役割を果たしてくれたと言えます。
個人的にはお疲れ様でしたと言ってあげたいです。

葵やジノはキャラとしての格が違うので今後に期待してあげて下さい。

341 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/19(月) 03:28:03 ID:???
>B 4-4-2のスクエア…>>317さんの言うようにゾーン守備、ショートカウンター、アーリークロスだ。

三杉は自分の考えた対策案を懸命に、論理的に説明した。
敵のパスサッカーを崩していくため、高い位置からゾーンでプレッシャーをかけ、奪ったら即カウンター。
カウンターはサイドからのアーリークロスをメインにし、オフサイドトラップのミス誘発を狙う。
新田には敵の上がりきったラインの裏をガンガン狙わせ、ブンナークは囮として働いてもらう。
無論、来たるべき時にはブンナークのロングシュート一閃でゴールを狙う…

三杉は重ね上げた考えを、アンザーニに惜しみなくぶつけた。
それに対し、アンザーニは一切口を挟まず三杉の言葉に耳を傾けたのだった。

342 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/19(月) 03:39:05 ID:???
三杉が全ての説明を終えて一息つくと、ようやくアンザーニは口を開いた。
だが、発せられた言葉はレッチェ戦における戦術議論とはおよそ関係あるとは思えない内容だった。

アンザーニ「クライフくんがトータルフットボールを世に知らしめた時、私は…
いや、世界中の人間が彼のトータルフットボールを“未来のサッカー”と評したものだ。」

三杉「(む…監督?)」

アンザーニ「それまで机上の空論、絵空事と言われていたトータルフットボール理論…
クライフくんが率いたオランダはそれを完成させせていた、熟成されたワインのようなレベルでね。
そこには新規の技術に必ず見られる危うさ、見落としと言った物が一切なかった。
あの衝撃から間もなく20年…私は今でも疑っているよ。
クライフくんはトータルフットボールの完成形を知りながら現れた未来人であるとね。」

三杉「かん…とく?」

343 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/19(月) 04:01:51 ID:???
三杉はアンザーニの言葉の真意が掴めず、思わず戸惑いを態度に出した。
だが次のアンザーニの言葉で、彼は一瞬の安堵を得る。

アンザーニ「クライフくんが“トータルフットボールの完成形はこうなんんだよ”と最初から
知っていたのかと思わせてくれたように…三杉くん、キミはレッチェの
戦術の破り方を最初から知っていたのではないかと私に思わせた。」

三杉「監督…それじゃあ?」

アンザーニ「ホッホッ、慌ててはいけないよ。話は最後まで聞きなさい。
レッチェの戦術はおよそ未来のサッカーの戦術であるかのように思え、
しかもそれは既に完成されていると言っても過言ではない。
だが三杉くん、キミはそれを破る戦術を既に完成させている…
ただし、実現出来ればという仮定の上でね。」

三杉「えっ…」

一瞬、三杉は言葉を失った。
アンザーニは手放しで三杉の戦術を誉めた後、最後の最後で“ただし”と限定を示す物としたのである。
それが意味する所を三杉は見いだせなかった。

344 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/19(月) 04:04:46 ID:???
三杉「アンザーニ監督…それは何を…?」

アンザーニ「ふむ…」


先着で
アンザーニの回答→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスで分岐します。

クラブ→いや、まだ私にも朧気にしか分からないんだ。明日はキミの戦術を採用しましょう。
スペード→守備について重大な見落としがあります。
ダイヤ、ハート→チームの皆をロビーに集めて下さい。
JOKER→三杉くん、キミの案から完璧な対抗策が見えました。





※以上です。お休みなさい。

345 :森崎名無しさん:2010/04/19(月) 05:04:23 ID:???
アンザーニの回答→ ハート5

346 :森崎名無しさん:2010/04/19(月) 05:56:12 ID:???
あっそうかチームメイトがこの戦術を理解しないと意味がないのか。
あまりに時代を先取りしすぎてるし、
フィオレンティーナのメンバーの大半ははまだ2回しか試合をしていないから経験不足だ。
なぜコレが有効なのかという戦術理解を深める時間がない
そういうことですね安西・・・ゲフンゲフン、アンザーニ監督!

347 :森崎名無しさん:2010/04/19(月) 10:56:09 ID:???
クライフのいたオランダに勝ったチームって西ドイツだったよね。どうやって勝ったんだろ!

348 :森崎名無しさん:2010/04/19(月) 11:05:58 ID:???
マンマークでクライフを潰した
あとベッケンバウアーがほぼ攻撃せずに守備に徹してたってのもある
後外的要因としてはホスト国相手の決勝、オランダは36年ぶりのWC出場そして決勝進出なんてのも

349 :森崎名無しさん:2010/04/19(月) 11:24:24 ID:???
クライフをマンマークて潰すって西ドイツにしか出来ないな。

350 :森崎名無しさん:2010/04/19(月) 22:14:20 ID:???
クライフだけでなく、結局の所一対一で勝負せにゃならん場面はどうしても出る。
それをドイツが抑えたのが勝因だったと思うな

351 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/20(火) 00:40:14 ID:???
>>346
That's right、お見事っすー。
現状、フィオレンティーナは各ポジションのスペシャリスト集団…
ジョアンの指導の下、明らかに戦術よりも個の力を重視してきてますからね。
ゾーンプレスのやり方どころか名前も知らないのです。

色々と見切り発車で始めたキャプテン三杉、こんな時代を考えた作品にするとは思いませんでした。
1スレ目から読み返すと矛盾があるかもです、ハハハ。


>>347-350
このスレでそのような議論がされているなんて、スレ主的には嬉しい限りです。
私も色々と資料を読んで推察しています。
昔のサッカー選手や出来事を調べるのは本当に楽しいですよ。
たまにキャプテン翼(ゲーム含む)の登場キャラのモデルとなってる選手を見つけたりしますしねw

352 :森崎名無しさん:2010/04/20(火) 18:54:28 ID:???
乙です。

ジョアンにしてみれば、三杉は面白い存在ではないでしょうね。

『個の力あっての戦術(システム)』

『戦術(システム)に対抗する為の戦術(システム)』
は、全く別の物でしょうし、今回のケースについては、後者と見えなくもない。
個としての力があまり無くとも、三杉にはそれをカバーする、クレバーな頭脳がある。
ジョアンにしてみれば、三杉がいれば、チームに間違いなくプラスになる。
しかし、自分のメソッドに沿った選手ではない。
となるのでは。
戦術理解能力、戦略性に優れた三杉を、ジョアンが、異彩を放つ奇才と見るか、はたまた落ちこぼれと見るか。
ジョアンの反応も、三杉のこれからも楽しみです。

353 :森崎名無しさん:2010/04/20(火) 21:55:11 ID:???
チームのために優れた個性を生かす監督か
優れた個人(アルシオン)のためにチームを作ろうとするコーチか

354 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/21(水) 16:49:50 ID:???
>>352
乙感謝です。
深い所まで読み取って下さっていて光栄です。
ジョアンの心の内は物語の舵ですからね・・・色々とあるものです。
あまり喋っているとネタバレをしちゃいそう・・・w

>>353
お前の為にチームがあるんじゃねぇ、チームの為にお前がいるんだ。」
・・・なんてセリフを言った事ないですよ、監督は。
生粋のイタリア人なのです(遠い目)



355 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/21(水) 16:50:51 ID:???
>ハート→チームの皆をロビーに集めて下さい。

アンザーニ「チームの皆をロビーに集めて下さい。」

三杉「(・・・?)分かりました、すぐに集合をかけます。」

三杉は手早く内線でメンバーに連絡を入れた。都合よくメンバー全員と連絡がつき、
10分後には誰も欠ける事なくロビーに集まる事をアンザーニに報告する事ができた。
その間、アンザーニはホワイトボードにフォーメーションを書き出していた。

アンザーニ「ふむ・・・前半はこれで。さあミスギくん、ロビーに向かいましょう。」

三杉「ええ、そろそろみんな集まっている頃です。」

2人は伴なって部屋を出た。ロビーに向かう途中、アンザーニはこんな事を三杉に
こんな事を話したのだった。

アンザーニ「キミの言った戦術を完璧に実行出来れば、レッチェを倒す事は難しくないでしょう。」

三杉「(そう・・・だな、おそらくそうである筈だ。)」

アンザーニ「だが、その為にはキミが10人必要だ。」

三杉「・・・・・・あ!」

356 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/21(水) 16:51:53 ID:???
アンザーニ「覚えておきなさい、もしもキミが只の選手ではなくフィールド上の監督とも言うべき、
それこそクライフくんのような高みを望むならば、メンバー全員の出来る事、出来ない事を正しく
把握していなければならない。そして・・・」

三杉「そして・・・?」

アンザーニ「11人の個性が揃えば、出来る事は無限大です。個性の繋がりに中に生まれる
創造性をキミが感じ取れるならば、キミはもっと素晴らしい選手になる。」

三杉「繋がりの中に生まれる創造性・・・」

アンザーニ「ホッホッホ、後半は年寄りの戯言ですけどね。」

話し終わると、アンザーニはイタズラっぽい笑顔を三杉に向けるのだった。
だが、三杉にとってアンザーニが話した後半の内容こそが深く刺さった。
この日の言葉が三杉に大きな影響をもたらす事になるのだが、それはまだ先の話である。

357 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/21(水) 16:53:01 ID:???
〜フィオレンティーナ寄宿ホテル・ロビー〜

ロビーに着くと、すでにメンバーが揃っているのが分かった。全員がピリピリとした空気を発している。
これがレッチェ戦への不安の現われである事が明らかに見て取れた。

アンザーニ「ホッホ、皆さん緊張してますね。適度な緊張はパフォーマンスの向上を生みますが、
そんな空気では実力を出す事ができませんよ。」

レントゥルス「とは言ってもね〜」

ダラピッコラ「こらヴェネチアーノ、監督の前だぞ!」

張り詰めた雰囲気の中、とても緊張してるとは思えない様子でレントウルスが声を上げ、
ダラピッコラが咎める。ちょっとした事だが、この2人のやり取りが多少空気を柔らかくした。
それを感じ取ったのか、ブンナークが本題をアンザーニに問うた。

ブンナーク「なあ監督、オレ達全員を集めたって事は明日の対策が決まったって事だよな?」

アンザーニ「まあ、そういう事です。」

バンビーノ「今日のうちに伝えておかなければならない内容・・という事なんでしょうね。」

358 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/21(水) 16:54:06 ID:???
アンザーニ「・・・まあ、まずは前半のフォーメーションから伝えていきましょう。」

そう言って、アンザーニは手にしたホワイトボードを選手に見せた。


−−−−H−− Hブンナーク
−−J−−−− J新田
−G−−−I− Gマルコ I三杉
−−F−E−− Fバンビーノ Eレントゥルス
−−−−−−−
−A−C−B− Aスペルマン Cミュラー Bダラピッコラ
−−−D−−− D中山(リベロ)
−−−@−−− @ラムカーネ


バンビーノ「これは・・・4-4-2のボックス型?」

マルコ「80年代ブラジルの4-2-2-2に近い・・・」

アンザーニ「これは守備の基本形です。まずは思い出して下さい、レッチェのパスワークを。彼らは
守備のラインを押し上げる事でショートパスの選択肢を増やし、確実なパス回しを繰り返す事で敵の守備を
切り崩しています。闇雲に戦っていては、まずあのパスワークの中からボールを奪う事はできない。」

三杉「・・・・・・」

359 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/21(水) 16:55:47 ID:???
アンザーニ「打開の鍵は4対2です。」

バンビーノ「4対2・・・パスとインターセプトの練習を言ってるんですか?」

アンザーニ「そう、4人の攻撃に対して2人の守備がボールを奪うにはどうすれば良いでしょうか?」

マルコ「一方がパスコースを1つ潰して、もう一方が2択のカットを狙う・・・」

アンザーニ「そうです。」

バンビーノ「なるほど、それならば対抗できる・・・か?」

ブンナーク「実際の試合でそれをやろうってのか?自慢じゃないがそんな連携を咄嗟に出来る自信ないぜ?」

バンビーノ「む、確かに・・・。」

アンザーニ「その心配は当然です。今すぐに試合でそんな事を出来そうなメンバーは2人だけです。」

三杉「ボクと・・・バンビーノですか?」

360 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/21(水) 16:57:37 ID:???
アンザーニ「そう、そこでミスギくんはブンナークくんとニッタくんに、バンビーノくんは
マルコくんとレントゥルスくんに指示を出して貰います。“彼らがどのコースを潰すか”をね。
そうすればフィールド上に2つの5対3が生まれる。」

バンビーノ「その上でオレとミスギが2択でのカットを狙う、という訳ですか・・・」

アンザーニ「キミ達は常にゴールに対して半身に立ち、敵5人と味方2人の位置を把握しなければならない。
そしてカットに向かう時は味方との間を通されないポジショニングが必要になってくる。
またミスギくんの守備ゾーンからバンビーノくんの守備ゾーンへの移項は何より重要だが・・・
インテル戦で見せたような意思の疎通がキミ達の間で為されているならば不可能じゃない。
かかる負担は大きいが、これはキミ達の司令塔としての資質がなければできない事なんだ。」

バンビーノ「分かりました、やるしかないですね。」

アンザーニ「ふむ。それから指示を受ける4人も、ただ指示通りに漫然と動くだけではいけない。」

レントゥルス「え、なになにー?」

361 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/21(水) 16:59:36 ID:???
アンザーニ「しっかりと間合いを詰める事、でも突っ込みすぎてもいけない。相手にプレッシャーを
感じさせながら、隙を見せてもいけないのです。その距離感は身体で覚えていくしかありません。それから
その時は相手に対して正対してはいけない。股の間を抜かれる事だけは絶対に許してはいけませんよ?」

レントゥルス「うぇ、難しそう・・・」

アンザーニ「ほっほ、まだまだあるので覚悟して下さい。」

ブンナーク「gfhg;lsdfyh・・・」

アンザーニ「前半の間、キミ達は常に敵の持っているパスコースを二つ以上考えて下さい。
そしてキミ達がパスコースを潰したら、敵は残ったコースのどちらを選択するかを予想しなさい。
選択には必ず理由があります。ゴールに近いから、あの選手にださなければいけないから、
あちらの方がスペースが広いから・・・敵の行動の何故を考える事が後半生きてくる。」

マルコ「あ、そういうのは得意です。」

アンザーニ「うむ、マルコくんは後半のキーになる可能性がある。どうか宜しく頼みますよ。
最後にDFもゾーンとみせかけて基本的にマンツーです。例外を除いてガッチリゴールを守って下さい。

362 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/21(水) 17:00:36 ID:???
ここまで喋って、アンザーニは一息ついた。

三杉「(ゾーンプレス・・・の範疇なのだろうか?だがACミランのトップで実践されているそれとは異なる。
あれはミランのスター軍団のパフォーマンスと戦術理解があってこそ出来る戦術・・・。
それに比べてこちらの方が圧倒的に現実的だ。)」

これを聞いている間、三杉は内心で舌を巻きっぱなしであった
戦術を理解させ、実践させる事は短時間では決して出来ない事だ。だが少なくともアンザーニは、自分と
バンビーノの出来次第で形になるかも知れない、という所に落とし込んだ。これほど高レベルな戦術を、
不完全ながらも実践の目途を立たせるとは並みの手腕ではない。さらに、細かい指示は全て戦術理解の
ステップに繋がっている事も理解できた。

(アンザーニ「11人の個性が揃えば、出来る事は無限大です。」)

いまアンザーニは先ほど三杉に教えた言葉を実際にやってみせていた。
このあと攻撃に対する指示と後半への展望を聞いてゆくうち、三杉はそれを理解するのであった。




※一旦ここまでです

363 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/21(水) 17:03:19 ID:???
かなり無理のある事を書いているかもですが、どうか生温かい目で見てあげて下さい。
こんだけ引き伸ばしといてトンデモ戦術で大変申し訳ありませぬ。

364 :森崎名無しさん:2010/04/21(水) 17:58:57 ID:???
まぁキャプテン翼の世界じゃよくあること☆

365 :森崎名無しさん:2010/04/21(水) 20:07:26 ID:???
むしろ、少年漫画の王道に近いんじゃないかなあ。
サッカー詳しくない私でも、なんとなくイメージが沸きます。
バスケ知らないのに、スラムダンク読んで何となくわかるような感じの。

366 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/04/21(水) 21:38:55 ID:???
>>364
てへ☆

>>365
ありがとうございます、イメージが沸くと言って貰えて安心しました。
読んで下さってる方にシーンを想像して貰えるように書きたいといつも思ってるので…
でもスラダンのような超大作の名前が出ると怖じ気づいてしまいますw



仕事がべらぼーに忙しく、今日もこれだけになってしまいました。
すみません。

早く帰ってご飯食べて寝たいよう(´・ω・`)

367 :森崎名無しさん:2010/04/22(木) 00:33:29 ID:???
乙でしたー
「早くご飯食べたいからって おいなりさん のこと見すぎだぞ」

477KB
掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50

0ch BBS 2007-01-24