キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【赤と8ビットの】キャプテン岬【物語《ロマン》】

112 :キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2018/01/08(月) 20:24:54 ID:sdnvTg8Q
「ソビエトのバレーボールチームが米ソ対抗でアメリカを訪れていたときのことだ。
サンディエゴで激しい一線を交えた翌日の午後、ソビエトチームの監督はアメリカに、
どこかグラウンドを使わせてもらえないか、と言う。

近くの公園に話をつけると、ソビエトチームはすぐ1キロ半ほどの軽いジョギングをはじめた。
その日の試合まではあと数時間ほどしかない。ジョギングが終わると、
サッカーフィールド上のラインを引き、2チームに分かれてゲームを始めた。
フィールドを目いっぱい使った激しい全力プレーが続く。それから30分後、
ようやくコーチの笛が鳴った。やっと終わった、と私は思った。

ところが、終わりではなかった。その気配すらない。コーチは選手を並ばせ、
スクワットジャンプ、片足前方踏み込み、両足ジャンプ・ホップと順に行わせ、10分ほど経過したところで、
再びサッカーボールを手にして叫んだ。「さあ、フィールド交代だ」そしてゲームが再開された。

それからさらに30分、選手は再び力一杯のプレーをみせてくれた。
タイムアウトがないから、行きつくひまもない。そこへたまたま、あるテレビ局の報道関係者が通りかかった。
次から次にいいプレーを見て感心したのだろう、私にこう訊ねてきた。
「どこのサッカーチームですか?」「サッカーチームではありません。ソビエトのバレーボールチームですよ」
私の答えにいかにもびっくりした様子が見てとれた。

その夜、ソビエトは3対0のストレートでアメリカを破った」

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