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【激闘の】幻想のポイズン38【果てに】
[934]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To
:2010/07/18(日) 21:54:14 ID:???
かつて博麗の巫女と呼ばれた女と、今の博麗の巫女である少女。
彼女達は肉親――姉妹とは思えない程の冷たく、そして怒りと憎しみを込めた視線を向け合い。
絡ませつつ、霊夢はギリギリと歯軋りをし、靈夢はそれを見て眉を顰める。
彼女達の因縁を話すには……まず、霊夢の出生してからの来歴を話す所から始まる。
博麗霊夢――その類稀なる天性のセンスにより、将来を期待されていた少女。
しかし、彼女の不幸はその出生した時点で――彼女よりも類稀な天性のセンスを持ち。
省53
[935]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To
:2010/07/18(日) 21:55:21 ID:???
やがて博麗霊夢はこのままではいけないのかもしれない、と沸々と危機感を抱く。
否、それは危機感というのとはまた違う―― 一種のライバル心。
自分が一番になりたい……自分こそが優れているのだと証明したいと思う、強い反骨心であった。
それから博麗霊夢は懸命に努力を続けた。
博麗神社に古くから伝わる勉強法などで術を強化し、強くなろうとあり続けた。
靈夢もそれを生暖かい目で、妹を見守るような目で見ていた。
霊夢はやがて、自身の力で空を飛ぶ方法を見つけることが出来た。
省42
[936]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To
:2010/07/18(日) 21:56:21 ID:???
霊夢は悩んだ。
一体どうすれば靈夢に勝つことが出来るのか……どうすれば、靈夢と対等に戦えるのか。
靈夢のおまけという地位から逃れるには、果たしてどうすればいいのか。
悩んだ末――霊夢は幻想郷全土のルールを変える事にした。
即ち、妖怪退治の際には問答無用で妖怪を封印、或いは撲滅するのではなく。
スペルカードルール――弾幕ごっこで勝負をつける事を好しとしたのである。
これにより、人間と妖怪……多くの種族間にある絶対的な力の差というものが無くなった。
省53
[937]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To
:2010/07/18(日) 21:57:22 ID:???
霊夢「……で、そのお偉い先代の博麗の巫女様が私にお仕置き?
馬鹿言うんじゃないわよ、あんたどんだけブランクがあると思ってんの」
靈夢「ブランクがあろうが、あなた程度には負けないわ……。
努力を怠って、鍛錬を忘れちゃったあなたなんかにはね……」
霊夢「鍛錬した事が一度もないようなあんたに言われたかないわよ、糞ババア……!」
サッカーに関しても、二人は――というより霊夢は靈夢に対して一方的な劣等感を抱いていた。
省43
[938]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To
:2010/07/18(日) 21:58:24 ID:???
足ではさんだ霊夢のボールを、靈夢はいとも簡単にヘディングで弾き飛ばした。
瞬間、体格で劣る霊夢は吹き飛ばされ……靈夢は転がったボールを確保。
その動きはブランクがあるものには到底見えず、魔理沙は目を丸くするのだが……。
一方で霊夢は地面にはいずりながらもすぐさま立ち上がり、今度は靈夢からボールを奪い返そうとする。
霊夢「うあああああああああああああああああっ!!!」
靈夢「ほら、熱くなるだけでボールが奪えたら誰も苦労しないわよ?」
省30
[939]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To
:2010/07/18(日) 21:59:25 ID:???
先代の博麗の巫女――博麗靈夢は健在であった。
無論、彼女も最初からブランクというものがまったく無かった訳ではない。
しかし、とある試合を経験し、そこで試合勘を養った今――。
今の彼女に、敵と呼べるような存在というのはほんの一握りしかおらず……。
そして、その敵と呼べるような存在の中に、霊夢は存在をしていなかったのだ。
霊夢「ふざけんじゃないわよ……! また……私から全部を奪うつもり……!?」
省61
[940]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To
:2010/07/18(日) 22:00:31 ID:???
靈夢「お灸を据えるのよ。 どっかの怠惰な巫女さんが、これ以上情けない姿を見せないように……ね」
霊夢「……くっ」
靈夢「それじゃあ、用件は全て伝えたわ……」
地面をダン!と握り拳を打ち付けて悔しがる霊夢を見た後……。
靈夢は小さくため息を吐いてから、通路を通って再び来た道を戻ろうとするのだが……。
魔理沙「……待ちやがれ!」
靈夢「……………」
その靈夢の背中に向けて大声を出して呼び止めたのは、霧雨魔理沙。
省55
[941]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To
:2010/07/18(日) 22:01:31 ID:???
魔理沙「なっ……なにィ!?」
靈夢「……でかい口を叩いてるのは、あなたでなくて? 魔理沙」
しかし、靈夢はそのボールを……振り向きざまに、ワンハンドキャッチしてみせた。
唖然とする魔理沙に、その光景を見て再び瞳に涙をためる霊夢。
それらを一瞥した後……靈夢はフ……と笑みを見せてから、懐から黒ずんだボールを取り出し。
魔理沙へとそれを投げてよこした。
ズシッ
魔理沙「!? ……な、こりゃ……」
省44
[942]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To
:2010/07/18(日) 22:06:56 ID:???
>>924-927
魔理沙というか、基本的に殆どの幻想郷サッカー住民にとっては、全てを自分でこなす必要というのがあったんですね。
なので、魔理沙としては「ドリブルでのボール運び」「パスでのつなぎ」「ディフェンス」と全部やってくれるメンバーを。
最初からそろえていた反町を、おんぶにだっこと言っていました。
まあ、これも今の幻想郷だと考えられない事なんですけどね(殆どのチームがかなり名有りを多くしてますので)
>>928
>>930-932
省27
[943]森崎名無しさん:2010/07/18(日) 22:08:59 ID:???
乙です。今はただ……完走、お疲れ様でした。
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0ch BBS 2007-01-24