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【魔王の足音】幻想のポイズン55【天才の意地】
[569]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To
:2011/11/26(土) 01:56:17 ID:???
ピピィーッ!!
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
バムッ バシィッ!
泣いても笑っても残り45分――審判の笛を合図として後半はフランスボールで開始される。
キックオフからボールはピエールへと渡り、ある程度溜めを作ってからピエールは左のジョルジュへとパス。
大陸一のパス精度を持つ彼は、フランスの攻撃の起点であった。
ピエール「ジョルジュ!」
省39
[570]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To
:2011/11/26(土) 01:57:17 ID:???
ボッシ「(……俺が、やるんだ)」
人は弱い生き物である。プレッシャーに負けて弱音を吐く人間なんて、決して少なくは無い。
そんな中でもボッシという人間は、ことさら心が弱かった。気弱だった。
だが、そんな彼にも……ちっぽけではあるが誇りは存在した。
フランスJrユースという代表に選ばれた、いちFW――いちストライカーとしての矜持があった。
彼はなけなしのそれを目一杯使い――プレッシャーを強引に跳ね除け、奮い立った。
省26
[571]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To
:2011/11/26(土) 01:58:19 ID:???
リラダン「これ以上進ませるか!」
ボッシ「(まだ……まだゴールが遠い! もう少し……!)」
ビュンッ ブブブ……
リラダン「なっ、き、消え……?」
パッ
リラダン「あ、み、見えた……!」
ボッシ「お、遅いッ!!」
やがてやってきたDFのリラダンを、ボッシは再び抜き去った。
レミリア「ほう……!」
マーガス「な、何をやったんだあいつ? DF、棒立ちになってたみたいだけど……」
省29
[572]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To
:2011/11/26(土) 01:59:19 ID:???
クローデル「や、やらせるか!」
バージェス「好きにはさせん!」
ボッシ「(ここを抜いて……シュートだ!)」
シュバババッ シュバッ
クローデル「え……?」
バージェス「な、なにを……?」
スタタタタタッ!
ボッシ「……よし!」
最後に、ボッシはDF2人を鮮やかなドリブルで抜き去った。
三杉「……素晴らしいドリブルだ。 まさか、フランスでピエール以外にあのレベルのドリブルが出来る者がいたとは」
省34
[573]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To
:2011/11/26(土) 02:00:21 ID:???
ボッシ「(よし……シュートレンジだ! ここしかない……時間が経つ程固くなるキーパーから点を奪うには、ここしかない!!)」
グワアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!
ジョン「ああああああああああああああっとぉ!? これは凄い、ボッシ選手、DF達をするすると抜き去り……。
省64
[574]森崎名無しさん:2011/11/26(土) 02:00:41 ID:???
ハットトリックなら間違いなくいける
[575]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To
:2011/11/26(土) 02:01:54 ID:???
萃香「鬼を……舐めるんじゃァないッ!!」
ブォンッ! ドガバチィイイイイイイイイイイイインッ!!
ボッシ「な……」
その小さな腕を振りかざしながら、ボールに向けて飛びかかった萃香。
渾身の力を持って振るうその右腕は適格にボールを射抜き。
鬼の一撃を受けたボールは轟音を立てながら、大きく弾き飛ばされたのだった。
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
省66
[576]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To
:2011/11/26(土) 02:03:17 ID:???
強い者に憧れ、並び立ちたいと願ったFWと、強い者以外には興味の無いGK。
両者の勝負は後者に軍配が上がり……それと同時に試合は一気に勝者側の方へと傾く。
タタタタタタタタタッ
ドゴール「ムガーッ!」
ビクトリーノ「やらせるかよ、っと。 それっ!」
ポーンッ
文「はーい、ナイスパスですキャプテンさん!」
こいし「あんたは私が……!」
文「(こいつをかわすのは骨ですからねぇ……危ない勝負はしないが吉)はいどうぞ」
こいし「あーっ、逃げた!」
省45
[577]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To
:2011/11/26(土) 02:04:23 ID:???
ビルト「(よし、なんとかセンタリングを上げられる位置までこれたが……)」
文「ビルトさん、ハイボールを!」
ビルト「(ん? アヤが自分でボールを要求するのは珍しいな……やらせてみるか)それっ!」
その後、ウルグアイ右ボランチ――ビルトはボールを持ったまま右サイドを駆け上がり、ボールを要求する文へとセンタリングを出す。
自らがゴールを奪う事には興味があまり無く、人を立てるアシストを好む文にしては珍しいこの事に。
省48
[578]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To
:2011/11/26(土) 02:05:57 ID:???
ビクトリーノ「でかした、アヤ! 決めてやるぜェッ!!」
グワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
ジョン「あ、ああああああああああああああっ!? これはまずい、フランス!
なんとFWのビクトリーノ選手が、左サイドまで流れています! 完全にフリーだァ!!
そしてビクトリーノ選手、ボールを持った瞬間、素早くミドルシュートの体勢を取る!」
この一連の流れは、ハーフタイム中にビクトリーノと文の間で交わされた作戦である。
省60
[579]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To
:2011/11/26(土) 02:07:20 ID:???
ビクトリーノ「(構うもんか! いくらなんだってあんな無茶な姿勢で止められる訳ねぇ!!)」
その光景を見て、ビクトリーノはそう判断をした。
実際、慌ててブロックに飛んできたように見えるブラボーの体勢はバラバラ。
辛うじて足を突きだすような形でボールに触ろうとしており、最悪オウンゴールになりそうなブロックだったのだ。
故に、彼はこの後、自らの身に降りかかる災難をこの時はまるで予期できていなかった。
ブンッ!!
勇儀「? なんのつもりだい?」
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0ch BBS 2007-01-24