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【本当の】ファイアーモリブレム38【偽物】


[573]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/06/16(土) 12:40:26 ID:???
絶望に絶望を重ねた重苦しい雰囲気が闇の軍団を包み込む。
だがその陰惨な光景を見つめるガーネフは何故か嬉しそうな笑みを浮かべていた。
この惨めな敗北すらも、自分たちの野望の一端になるとでも言わんばかりに。

ガーネフ「(あの裏切り者の小僧の存在が全てじゃったな。奴が心変わりさえしなければこんな無様な結果にならずに済んだものの。
     じゃが……ふぇっふぇっふぇ。お主にとっても儂にとっても 省58

[574]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/06/16(土) 12:41:43 ID:???
イスラス「……なるほど。奴が執拗にお前のことを狙う理由がようやく分かった。
     お前に存在を認められなかったもう一つの人格が、何らかの力を得て実態を得た。
     そしてこの『仮面』で手駒を集めてお前に成り代わろうとしてやがったってわけか」

そう言うとイスラスはポケットから何かを取り出す。青白く輝くそれは、森崎は何処かで見覚えがあった。

森崎「それは……星のオーブ?にしては随分小さいが……」
省40

[575]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/06/16(土) 12:42:55 ID:???
赤い月の光が徐々に消え、東の方から徐々に明るさが戻ってくる。
そんな夜明け前の見事なグラデーションの空の下、この試合を一人見守る男がいた。
その男も『仮面』をしていた。だが、森崎たちと戦った男の仮面とは随分と趣が違う。
相手に威圧を与える鬼のような仮面ではなく、純粋に顔を覆い隠すようなシンプルなデザインである。

????「良かった。どうやら『彼』は負けなかったようだ。いざとなれば俺が出ていくつもりだったが……」
省31

[576]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/06/16(土) 12:43:56 ID:???
森崎「……さて。後はアイツだけだな」

仲間と勝利の喜びをわかちあった森崎は、やり残した仕事を終えるためにゆっくりと歩き出す。
未だ自分の敗北を受けいられずに呆然と立ち尽くす男の前に。
髪の一房が心奪われるほどに黄金に輝いている以外、自分と瓜二つの存在の前へと立つ。

ラムカーネ「うそだ…こんなの間違いだ…俺は負けない…負けるわけないのに…」

森崎「……ラムカーネ。いや、もう一人の森崎有三。俺が生み出してしまった……『影』」
省55

[577]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/06/16(土) 12:45:12 ID:???
ラムカーネ「ひひ…うひひ……さぁて、そろそろこんな間違った世界にはおさらばしねぇとな。
      俺が目立ち、輝ける世界。『森崎有三』という存在が主役として生きられる世界……
      ひゃっはっはっはっは、そうとも!『キャプテン森崎』という素晴らしき世界に行けば俺は…俺はァ!!」

ギシィッ!!

森崎「!?」

森崎が見たのは、一生で一度も見たくないし想像もしたくない悲惨な光景だった。
自分と同じ顔、同じ姿の人間が自ら首を絞めながらも笑っている。
省48

[578]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/06/16(土) 12:46:32 ID:???
グ キ ン 。



森崎「わあああああああああああああああああっ!!!!!」

ガバッ!!

森崎「な、何だ今のは…!?お、俺が自分の首を絞めて……自分で自分を、ころ……」

悪夢に耐え切れず、目覚めて跳び起きた森崎は辺りを見回す。
そこはアリティア王宮のバルコニーへと続く渡り廊下だった。
アリティアカップが終わり、後夜祭で盛り上がり、
酔いを覚ますためにと屋上へと上がった記憶がぼんやりと浮かび上がってくる。 省45

[579]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/06/16(土) 12:47:46 ID:???
ただごとではないことはすぐに理解できた。あちらこちらから火の手が周り、助けを呼ぶ悲鳴が聞こえてくるのだから。

森崎「一体全体どういうことなんだよ……マルス、アベル、カインは……みんなは何処だ!」

酔いや気だるさは一瞬で吹き飛んだ。頭を覚醒させつつ、森崎は急いで階段を駆け下り、玉座の間へと急ぐ。





明日の近衛騎士受勲式の準備のため、クリスを始めとする第七小隊の面々はジェイガンに玉座の間へ集められていた。
省50

[580]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/06/16(土) 12:49:17 ID:???
クリス「森崎さんが言っていた『他人の夢を壊すことは悪いことじゃない』って言葉はそういうことじゃないと思うの。
    確かに私達が正騎士になることで、夢を遠回りにされた人は絶対にいるわ。
    その人達から酷い恨みを買うことも覚悟しなくちゃいけないと思う。でも!」

ライアン「クリスさん……」

ライアンの心配そうな声を聞いて、不安にさせまいとクリスはにこりと微笑む。
省63

[581]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/06/16(土) 12:50:22 ID:???
クリス「マルス様。私はまだ未熟な騎士です。だから迷っているんだと思います。
    人を信じる絆の強さは、マルス様や森崎さんを見ていればわかります。
    ……でも、やっぱり怖いんです。その信頼はいつ、どんな状況でも本当に壊れることはないのかと」

マルス「信頼という言葉だけなら誰でも紡げる。そしてその言葉は一瞬で裏返されることもある。
    僕もそれは分かってはいるんだ。でもね」
省68

[582]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2012/06/16(土) 12:51:36 ID:???
クリス「あ、あはは…なんだか改めてそんな事言われるとちょっと落ち着かないわね……」

セシル「なになに〜照れてるの?意外と可愛いとこあるじゃない。ね、カタリナ?」

カタリナ「はい。クリス…。クリスと私が会ってから今まであっという間でしたね。
     私、忘れません。今まであなたと一緒に入られたこと……絶対に」

クリス「どど、どうしたのよカタリナ。急に改まって。私たちはこれからも今までどおりよ。 省32


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0ch BBS 2007-01-24