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【一筋の】きれぼしサッカー2【光明】


[22]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/01/09(金) 22:12:31 ID:OACCMH4E
A2票投票されましたので、これより投稿を開始いたします。

なお、繰り返しになりますが、
一部、特定の人々に対する不愉快に感じられる描写があるかもしれませんが、
こちらは差別や偏見を煽るためのものではない事をご了承していただければ幸いです。

[23]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/01/09(金) 22:16:42 ID:OACCMH4E

ピイイイイイッ!

放送「おおっと、反則!ルブランくん、ピエールくんの脚を踏みつけてしまった!
   怪我をしてしまったらしく、ソックスが赤く染まり始めている!そして審判が来て…」

スッ。

放送「レッドカード!ルブランくんにレッドカードが出されました!ここまで荒く怪我をさせては当然と言ったところで……」


ブゥウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウーーーーーーーッ!!!!

省39

[24]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/01/09(金) 22:22:58 ID:OACCMH4E
女性ファン達「よくも、よくもピエールを!」「死ね!氏ねじゃなくて死ね!!」
      「御脚を穢した重罪は命をもって償いなさい!」「よくも私のピエールを!殺してやる!!」

ガン!バアン!ガアン!バアアン!

ありとあらゆるものがルブランこと、あずみに向かって投げつけられた。飲料容器、メガホン等はまだ良い方で、
香水瓶、手鏡、通路上に転がっていたコンクリート片と、明らかに危害を加える物品も数多く投擲された。

省41

[25]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/01/09(金) 22:25:19 ID:OACCMH4E
ピエール「(まずい、痙攣を引き起こしてしまっている、速く処置しなければ危ない!)」

近くに他のフィールダーがいなかった事もあり、せめて身体を楽な姿勢にさせようと
ルブランの元に駆け寄り、一旦抱き起そうとした。その時。

ドキン!

ピエール「(うっ!?)」

ルブランとして見ている人物の顔を間近で目に収めたと同時に、ピエールの胸が高鳴った。
省32

[26]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/01/09(金) 22:32:23 ID:OACCMH4E
ピエール「(なんだこの、気持ちは。ルブランの顔を見るたび、思い出すたびに感じるこの感覚は)」

大会が終わって数日が経過したが、あの決勝戦時にルブランへ抱いた未知の感情がなおも消えず、
ボルドーFCの個人寮内で1人悶々としていた。

ピエール「(心が浮き立つような、緊張が解けて和やかになる、幸せで快いこの感覚は、何だ!?)」

この得体のしれない、しかし幸福な感情の正体についてあれこれと思い悩む。暫くの黙考の上、事実とは異なる、 省42

[27]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/01/09(金) 22:35:00 ID:OACCMH4E
ピエールの人知れぬ苦悩が生まれてから1年後。

フランスサッカー協会はユース世代の選手達を一層強化するため、
主だった選手をイル=ド=フランス地域圏のイヴリーヌ県に位置する
クレールフォンテーヌ国立研究所ユースアカデミーへ招集し、集中強化合宿を実施した。

ピエールとルブランも当然に招集され、共に練習を行う事となった。

ピエール「(ダメだ!どうしても消えない……どうしてだ!)」
省36

[28]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/01/09(金) 22:38:03 ID:OACCMH4E
ピエール「ハアッ、ハアッ、ハアッ………」

正規のトレーニングメニューを終えた後での数時間もの自主的な訓練を終了させ、
息の荒いままにピエールは自分の部屋へ戻ろうとしていた。
これ程までに時間をかけた理由の1つが出来る限りルブランと顔を合わせる時間を少なくしようとした事にある。

ピエール「(部屋に戻ったらすぐにシャワーだ!そうすれば20分は顔を合わせずに済む……)」

この時のピエールにとっては不運な事に、ユースアカデミーの部屋は2人部屋となっている。 省46

[29]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/01/09(金) 22:43:38 ID:OACCMH4E
1年前のピエールであれば、馬鹿げた妄想だと一笑し、そのまま忘れていたであろう。
だがその1年間、自分は同性愛者であるとの疑念に苦しみ、少しずつ認めざるを得ないまでに追い詰められ
もがき苦しんでいたピエールにとって、藁でもよいから掴むものが欲しかった状態であった。

ルブランに気づかれぬようこっそりとその場から離れ、ルブランのバッグを開いた。
中に手を付けようとした際、勝手に他人のバッグを物色する事への罪悪感を感じ躊躇したが、 省42

[30]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/01/09(金) 22:52:09 ID:OACCMH4E
そうして感情を発散させた後、物品を元通りにバッグに戻して何事も無かったかのようにベッドに腰掛けた時、
ルブラン、いやルブランと名乗っている娘が、浴室から姿を現した。

ルブラン「あ、ピエール、戻ってきたんだ。良かったらシャワー浴びる?結構汗かいてるし」
ピエール「あ、ああ、そうする、ありがとう(いけない、気取られないようにしなければ)」
ルブラン「使ったばかりだから気持ちいいよ(何かピエール、練習の時より元気になっているような……?)」
省51

[31]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/01/09(金) 23:02:29 ID:OACCMH4E
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あずみ「そう…なの……」

常人が言えば他愛もない勘違い話で終わっただろうが、
あずみはピエールの告白に対し、うっとりと聞き惚れていた。
ピエールから発せられるものは言葉ではなく、真心の音楽である。
沁みわたるようにあずみの心に届き、前々から抱いていた敬意と好感を愛へと昇華させた。
省38

[32]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/01/09(金) 23:04:31 ID:OACCMH4E
あずみ・ピエール「!?」

告白が成就した瞬間、突然に成り行きを眺めていたナポレオンが大笑した。

ピエール「なんだナポレオン、何か不満でもあるというのか!」

ナポレオン「違げえよピエール、今日俺達は初優勝した、そのチームを率いた男と思っていたキャプテンは女だった、
      その女にいきなりピエールが告白してすんなりと相手もOKした!今日は何て傑作な日だ!」
省48


0ch BBS 2007-01-24