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【新天地は】鈴仙奮闘記35【魔境】
[28]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2016/02/20(土) 22:57:45 ID:oyRCAZgs
恐らくこの老人はIT革命の事を言いたいのだろうが、
幻想郷以上に情報技術という概念から程遠いコリンチャンスで、
こんな事を言われても寝言にしか聞こえない。まさしくそれレボリューションである。
鈴仙「……とはいえ。敵チームの情報を収集するって事はやぶさかじゃないですけど。
――で、その直方体の箱は何ですか? まさか、それで電波を受信するとか?」
コーチ「電波って何じゃ? グヒ、グヒヒ……」
鈴仙「(駄目だこりゃ……でも。何だろこれ)」
省31
[29]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2016/02/20(土) 22:59:53 ID:oyRCAZgs
*****
鈴仙「……(一味違う気がしてたけど。こうやって思い出してみると、
結局、いつものバイトじゃないの……。場所がたまたま、サッカースタジアムなだけで)」
ブラジルにおける11月は夏入り間近という事で昼は暑く、
(本人は気付いていないが)鈴仙のバニー衣装も男性客に受けていた事もあり、
幸いにもビールの売れ行きは順調だったが、鈴仙は人知れず溜息を吐いていた。
省46
[30]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2016/02/20(土) 23:01:08 ID:oyRCAZgs
観客「おーい、バニーの姉ちゃん! こっちにもビールだ!」
鈴仙「あっ、はーい。毎度ありですー」
プラスチック製のコップを観客に差し出し、ノズルに勢いよく金色の液体を注ぐ中、
審判のホイッスルがけたけましく鳴り響いて、ふとフィールド上を見てから鈴仙は気付いた。
鈴仙「――ん。あ、あの銀色の髪した女の子って……――!?」
シャーッ……。
観客「! あ、おい! どこよそ見してるんだ! ビールが零れちまったじゃないか!」
省21
[31]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2016/02/20(土) 23:03:34 ID:oyRCAZgs
*****
――ピッ、ピッ。ピィィイイイイイイイイイッ!!
そして、鈴仙の主観としては一瞬で。一瞬で試合が終わった。
しかしその一瞬の中から、鈴仙は瞳に強い感情の揺らぎを吸い込んでいた。
『狂気』とも評すべき、絶対的に矛盾した感情の波長を胸に秘めた鈴仙は、
その想いの大きさに思わずふらつきそうになる。
鈴仙「(――行かなくちゃ。妖夢の所に……!)」
ダッ!
観客「お前よくも75分間ぶっ通しでビールぶっかけやがったな!
省31
[32]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2016/02/20(土) 23:05:21 ID:oyRCAZgs
そこには既に、妖夢は居なかった。
実はこの時、ブラジルへと来訪していた鈴仙の仲間・パチュリーが、
先に妖夢を待ち伏せして捕まえていたのだが……。
そうした事情を知らぬ鈴仙は途方に暮れていた。
ガチャリ。
――そして、そんな時に控室のドアが開き、中から一人の人物が現れた。
その人物は狭い廊下で巨大なビールサーバーを背負い、
息を切らしている鈴仙を見て、……こう声を掛けた。
先着1名様で、
★サンパウロメンバーとの邂逅→! card★
省33
[33]森崎名無しさん:2016/02/20(土) 23:06:19 ID:???
よく75分も移動しなかったなこの観客w
[34]森崎名無しさん:2016/02/20(土) 23:07:19 ID:???
★サンパウロメンバーとの邂逅→
ダイヤA
★
[35]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2016/02/21(日) 00:38:54 ID:FYsDbR8E
★サンパウロメンバーとの邂逅→ ダイヤA ★
ダイヤ→新田「なああんた。……姉御――じゃない。魂魄妖夢を見なかったか?」
ドアから出て来たのは、幼さを残した溌剌とした少年だった。
少年は慌てた様子できょろきょろと周囲を見渡していたが、
やがて意を決したように鈴仙に近づき、
新田「なああんた。……姉御――じゃない。魂魄妖夢を見なかったか?」
鈴仙「……!(……この子は確か。さっきの試合にも出てた新田瞬ってMFね)」
省22
[36]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2016/02/21(日) 00:40:16 ID:FYsDbR8E
鈴仙が頼りないと見るや、新田は再び周囲をきょろきょろと見渡して、
どこへ妖夢を探しに行こうか、考えを馳せている様子だった。
そんな軽率ながらも向こう見ずな少年を見て、鈴仙は何とも言えない既視感を覚えつつあった。
鈴仙「(……何だか、佳歩に似ているかも。プレースタイルもそうだし。
直情的な感じとか、幼い感じとか。……さっき、妖夢の事を『姉御』って言いかけてたけど。
ひょっとしたら彼は、妖夢にとっての佳歩みたいな存在なのかもしれないわね……)」
省36
[37]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2016/02/21(日) 00:44:04 ID:FYsDbR8E
*****
鈴仙「――妖夢。あんたもここで……色々と、頑張って、いたんだね」
――そして、新田と別れて鈴仙は何げなく、スタジアムの観客席へと戻っていた。
観客達は帰途に就き、残されたのは今や鈴仙のみだった。
鈴仙「……これからは、私も、頑張らなくっちゃ」
こうして妖夢と会うまで、鈴仙の心には暗澹とした思いが支配していた。
自分の選択はこれで良かったのか。このまま、鬱屈したコリンチャンスでの生活を続けても良いのか。
省18
[38]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2016/02/21(日) 00:46:05 ID:FYsDbR8E
ポン……。
コーチ「グヒヒ。どうやら、エエ試合だったようじゃな。目が違っておる」
そして。そんな彼女の肩を叩き声を掛けたのは、すっかりバーで飲んだくれているものと思っていた、
コリンチャンスのコーチ兼監督を務める謎の老人だった。
彼はまるでこの結果を見越していたかのように、鈴仙をここで待ち受けていたようだった。
鈴仙「コーチ。――貴方は、もしかして最初から私をやる気にさせる為に……」
コーチ「……………」
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0ch BBS 2007-01-24