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【不屈の心は】鈴仙奮闘記40【この胸に】


[352]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/08/02(水) 01:13:32 ID:zPI53KrM


観客「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
   「マジか!?」「あのコリンチャンスが決勝進出かよ!」「パルメイラス、惜しかったな……」
   「ネイ、トニーニョ! お前達もよくやったぞー!」「サルサノも良いプレーしてたぜ」「ああ、メオン以上かもな」
   「レーイーセン!」「カーホ!」「テーイ!」「(ソリマチ)」「アリスさん!」「サルサノ サルサノ」
省57

[353]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/08/02(水) 01:19:09 ID:zPI53KrM

ネイ「……お疲れ様、レイセン。完敗だった。どうやら俺はまだまだ、君のお婿さんには相応しくないようだ」

鈴仙「……ネイ、君」

これまでに無い心地よさに包まれたスタジアムで、ネイは穏やかに鈴仙に声を掛けた。
鈴仙のひたむきさに惹かれている彼は、これまでにない優しく、自らの敗北を認めている。

ネイ「俺は君に色んな事を教えてくれたよ。自分の道を信じ続けるまっすぐさ。
    失敗をしても決してあきらめず、次へと結びつけるひたむきさ。 省61

[354]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/08/02(水) 01:25:40 ID:???
…と、言ったところで本日の更新はここまでにします。
明日は付き合いがあるので、更新できないかもしれません。

[355]森崎名無しさん:2017/08/02(水) 01:40:09 ID:2elWb5lM

リアルは大事に、乙です

[356]森崎名無しさん:2017/08/02(水) 08:12:58 ID:Q2wywVO+


[357]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/08/03(木) 23:28:27 ID:???
明日が早いので少しだけですが、更新再開します。
>>355乙ありがとうございます。リアルと更新を両立させたいですね…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
B:「私達の不屈の心が、あなた達の不屈の心に僅かに勝利した。……それだけよ」

鈴仙「あんた達は確かに強かったわ。これまでのリオカップの対戦相手の誰よりも、
    あんた達は最後まで全力を出し切って、最後まで諦めなかった。 省65

[358]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/08/03(木) 23:29:41 ID:???
鈴仙「(私は謙虚……か。僅かな勝利ってのは、わりと正当な評価だと思うんだけど)」

やがて一人になり、鈴仙はネイとの会話を思い出す。
ネイは決して自らの強さを押し出さない鈴仙の言葉を、彼女なりのいじらしさとして解釈したようだが、
しかし鈴仙は決して、謙遜してそう言った訳では無かった。

鈴仙「(……私達は。いや、私はまだ、弱い)」

先程言った、不屈の心という意味では他の仲間には負けていないかもしれない。 省59

[359]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/08/03(木) 23:31:30 ID:???
妖夢「……今日の試合、見てたよ。――情けなかったね」

鈴仙「な、何よ。いきなり来ておいて……!」

チームメイトが遠巻きに不安げに見守る中、妖夢は気弱な鈴仙を見下すかのように、そう吐き捨てる。
永い間彼女と言葉を交わしていなかった鈴仙は、不意に自分を貶められた事に対してついカッとなって言い返す。
かつての親友の久しぶりの再会としては、到底あり得ないまでの険悪ぶりだった。

妖夢「明日は、私達サンパウロの準決勝戦だ。対戦相手はフルミネンセ。 省62

[360]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/08/03(木) 23:34:45 ID:???
……機械的、と表現したのは間違いかもしれない。
何故なら、努めて冷酷かつ威圧的に語ろうとしている妖夢の言葉の端々には、
本来の彼女らしい、未熟さや弱さが垣間見えていたからだ。
だからそれは、ある意味で一種の自己暗示だったのかもしれない。自分が強いと思い込むための。

鈴仙「私は、弱い……」

しかし、そんな拙い言葉でも、今の鈴仙には効果があった。
ネイとの会話で自分の弱さと向き合いかけていた鈴仙にとって、
妖夢が振り絞った言葉にすらも過敏に反応してしまう。 省45

[361]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/08/03(木) 23:39:30 ID:???

鈴仙「……えっ?」

妖夢「私は鈴仙の試合を見ていて、思った。どうして鈴仙は、試合で上手く行かなくても、
    すぐに立ち直れるんだろう。自分の失敗を後悔するよりも、仲間の成功を祝福できるんだろうって。
    最初私は、鈴仙が強いからだと思った。……でも、本当は違うよね。
    鈴仙だって、私と一緒。本当は泣きだしたいんだ。だけど、そうすると皆に見限られるのが怖いから、
    気丈に前を向き続けて来たんでしょう? 力が無いから」
省63

[362]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2017/08/03(木) 23:42:11 ID:???
これまで彼女を成長させ、同時に縛って来た負の感情をむき出しにした妖夢。
それに対し、鈴仙は彼女の誘いを断る為に――一言、こう口火を切った。


A:「そんなのお断りよ。あんたの強さは私が求める強さじゃない」
B:「そもそもお門違いかな。私、そんなに悩んでないし」
C:「……妖夢。あんたこそ私のトコに来なさいよ。今でも私は大歓迎よ」
D:「説得力が皆無ね。妖夢……あんた、強いクセして悩み過ぎだもの」 省15


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