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【SSです】幻想でない軽業師
[332]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/03/05(月) 00:57:22 ID:???
佐野「(不公平だぜ……俺だって、俺達だって頑張ってきたのによ……。 畜生……)」
白蓮「佐古くん」
佐野「……だから佐野だって」
少しばかりネガティブになってしまう佐野であったが、再び白蓮に呼ばれ、現実に引き戻される。
再三に渡って名前を間違える白蓮に、やはり佐野は訂正するのだが……。
白蓮はやっぱり気にする素振りは見せず、慈愛に満ちた表情で口を開く。
白蓮「貴方が私達に教えてくれた事、口では色々と言いながらも努力をし、鳥町さん達に勝とうとしていた事。
省60
[333]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/03/05(月) 00:58:56 ID:???
佐野「ま、まあ……さっきも言ったけど俺も頑張ってくっから! 白蓮さん達も頑張ってな!
レベル不足で前までは幻想郷での大会にも出られなかったけど、今なら全然出れるだろうし!」
ぬえ「へーんだ、アンタに言われなくたってそのつもりだよっ!
アンタがいなくたってこの私の力で優勝させてやるんだから!」
佐野「にゃにおう!? この俺のローリングオーバーヘッドが無くても優勝が出来ると言うのか!?」
省65
[334]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/03/05(月) 01:00:16 ID:???
佐野「(……ま、こいつが生意気なのは今に始まったこっちゃねーしなぁ。
それに、サッカーに関しちゃ真面目なのはわかりきった事だし。 白蓮さん始め、命蓮寺のメンバーはお人よしばっかだ。
1人くらいこういう底意地の悪いのがいた方が安心……か?)」
素直になれないのは佐野もまた同じ。
なんのかんのと言いながらも、ぬえがこのチームの中で締める役割というものが大きいのは知っている。
特に白蓮や星といった、超がつく程の善人達がいる中、
省68
[335]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/03/05(月) 01:01:29 ID:???
椛「本当に自分で良かったんスか? やっぱ白蓮さんとかの方が……」
佐野「もう決まった事だろ、似合ってんぜキャプテンマーク?」
椛「わ、わふ……」
ぬえ「(っていうか別に試合じゃないのにつけてるあたり、なんだかんだでこの天狗もキャプテンになれてうれしいんじゃない?)」
その腕に締めた腕章を見て、佐野が言うと椛は照れたように頭をかき……。
しかし、小さくだが溜息を吐いた。
椛「(嬉しいのは嬉しいんスけど……本当に、いいんスかねぇ……。
省76
[336]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/03/05(月) 01:02:54 ID:???
魅魔「……さて、そろそろいいかい?」
佐野「お? おう」
そして全員との挨拶を終えた所で、魅魔は改めて佐野に声をかけた。
名残惜しい思いはあれど、それに縛られてはいけない。
佐野は大きく頷くと、よいしょとオッサン臭い声を上げながらスポーツバッグを肩にかける。
佐野「……って、あれ? どうやって外の世界まで行けばいいんだ?」
魅魔「私の魔法で飛ばす。 ちょいと時間がかかるが……じっとしときな」
佐野「はぇー……師匠ってそんな事も出来んだな」
省33
[337]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/03/05(月) 01:04:08 ID:???
佐野「今更だけどさ、俺が行く留学先ってどこなんだ?」
魅魔「そいつはついてからのお楽しみさ……だが、悪いようにゃせんよ。
しっかりと調べて選んだからね。 ま、環境についてはお前も文句言わんだろうさ」
佐野「ほへー」
明確な答えは貰えなかったものの、魅魔がここまで言うのならばきっとそうなのだろう。
今よりずっといい環境、というとやはりサッカー先進国――ヨーロッパ諸国か南米か。
佐野が新天地に想いを馳せる中で、魅魔は魔力をステッキへと込めると詠唱をし……。
省9
[338]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/03/05(月) 01:05:22 ID:???
ムラサ「おお、本当にいなくなっちゃってる。 これって送れたって事でいいんだよね?
ちょっと動きがあまりに地味すぎてちゃんと送れたのか単純に佐野くんがただ消えちゃったのか判別しにくいんだけど」
魅魔「人里で流行ってるような貸本屋の漫画とかならいわゆる『えふぇくと』とかいうのが出るんだろうが、
本当の魔法ってもんはこういう地味なもんさ。
地面に魔方陣だかを書いて魔力を増幅するのだって、私からいわせりゃ自分の持前の魔力じゃあ不足してるから、
省46
[339]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/03/05(月) 01:07:07 ID:???
魔理沙「私はここに来る前に博麗神社に行ってきた。 ……霊夢と紫の奴が、派遣選手って奴を送るのを見に行ったんだけどさ」
魅魔「ああ、それで?」
魔理沙「咲夜や妖夢、うどんげ……後はさとり。 あいつらは、それぞれがてんでバラバラのチームに送られてたみたいなんだけどな。
……3人程、同じチームに送られてた奴らもいた」
魅魔「ほうほう」
魔理沙「……魅魔様、私には教えてくれたよな? 佐野がどこに行くのかって」
魅魔「ああ、教えたねぇ」
魔理沙「………………」
省43
[340]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/03/05(月) 01:09:12 ID:???
逆。つまり、幻想郷側が――八雲紫が頼み込んでそのチームに3つの枠を貰ったのではない。
そのチームの側が、是が非でも幻想郷からの留学選手を受け入れたいと申し出た。
そう考えれば3人もの選手が同一チームに向かったというのも、納得が出来る。
魔理沙「受け入れたいって言う理由は、考えられる可能性は2つ。
1つは単純に先の大会で幻想郷の選手に興味を持ったチームであるって事。
……つっても、私が思うにこれは薄い。
省48
[341]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/03/05(月) 01:10:54 ID:???
………
……
…
佐野「…………」
一方その頃、佐野満は外の世界で立ち尽くしていた。
魅魔の転送魔法は、やはりしっかりと成功をしており……彼は特に何の問題もなく、
目的地――留学先のチームのグラウンドへと降り立つ事が出来ていたのである。
そして、恐らくは留学先のチームも――魅魔の差し金か、佐野がこの時間にやってくることを知っていたのだろう。
外の世界へと久しぶりに帰還し、しかし右も左もわからない場所にやってきた佐野の案内役を、しっかりとつけていた。
省34
[342]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/03/05(月) 01:13:46 ID:???
金髪の少年「………………」
佐野「(なんだこのゴリラ?)」
笑みを浮かべながら案内をする栗毛の少年の後をついていく佐野だったが……。
そんな栗毛の少年がいる一方で、先ほどから不躾にも佐野をジロジロと見ながら、無言で同伴をする金髪の少年がいる事に気づく。
少年、と言ってもその背格好――体格は大人顔負けに見え……。
佐野としては、どことなくかつて比良戸にいた時の先輩――次藤に似た雰囲気を覚える。
……次藤とは違い、頭は完全に金髪なのだが。
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0ch BBS 2007-01-24