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1- レス

【SSです】幻想でない軽業師


[401]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/03/14(水) 00:12:39 ID:???
………
……


佐野、お燐、はたて、一輪を有するチーム。
対するはレッチェのキャプテンであるカルネバーレと、その補佐役であるマンチーニ……そして、正GKのブルノを有したチーム。
レクリエーションという事で時間は前半後半無しの15分のみとした上での試合は、
まずはジャンケンで勝利した佐野チームのボールではじまり、佐野がその実力を見せる所から始まった。

ポーンッ! クルクルッ!

佐野「あーらよっと! これが俺の必殺! ヒールリフトだ!!」 省48

[402]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/03/14(水) 00:14:30 ID:???
佐野「あ、あれっ?(反則でプレイ止まらないのこれ?)」
カルネバーレ「……今のが反則とでも思ったか? バカタレ、あれくらいの当たりで根を上げるな!」
マンチーニ「(言い方はともかく……まぁ、あれくらいなら試合でも普通にある事だからなぁ。
       ただカルネバーレ、レクリエーションなんだから怪我の可能性のあるプレイは……)」

目を丸くしている佐野に対して、カルネバーレは叱るように怒鳴りつける。 省64

[403]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/03/14(水) 00:15:57 ID:???
そしてサイドを完全に抉ろうかといった所で、お燐は斜め前方からやってきていたマンチーニに視線を一つやると、
勝負は避けた方が無難と判断し大きく逆サイドに振った。
これにはマンチーニも追いつけず、また中盤のメンバーもカットには向かえなかったのだが……。

ピューン

お燐「ありゃ……」
佐野「おいおい、ライン割っちまうぞあれ」

試合勘が鈍っていたのか、お燐の蹴ったボールははたての遥か前方目掛けて飛んでいた。 省30

[404]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/03/14(水) 00:17:13 ID:???
実際の所は文の方がはたての数段上を行く俊足である。
が、それを差し引いてもはたてもまた種族としての特性か足は非常に速い部類であった。
おまけにそれだけの全速力を出しながら、ボールをあっさりとトラップする技術。
少なくともサッカー素人とは思えない動きであるのは間違いない。

佐野「(追いつけたとしても零すくらいが精々かと思ったけどキープ出来てるもんな……って)
   おいはたて! 前、前!! 敵が来てるぞ!!」
はたて「へ……ぴ、ぴぃっ!?」
省45

[405]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/03/14(水) 00:18:36 ID:???
とにかく逃げるべく、サイドから離れるように中央へと寄りながらドリブルを開始した。
やはりその速度は速く、おまけにドリブル技術自体も決して下手な訳ではない。
少なくとも佐野には及ばないが、それでもお燐同様そこそこは出来るといった様子である。

マンチーニ「(これは嬉しい誤算だな。
       試合もした事が無いというのが事実なら……それでもあれだけ出来るというなら、果たして経験を積めばどうなるか)」
佐野「よーし、いいぞはたて! こっちにパスだ!!」
省39

[406]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/03/14(水) 00:19:36 ID:???
佐野「ほげっ……」

あまりの弱弱しさに佐野は思わず息を飲み。

お燐「蹴りそこにゃい……じゃ、にゃいよね……?」

お燐は思わずずっこけそうになりながら、必死そうな表情のはたてとパスとの温度差に引きつった笑みを浮かべ。

マンチーニ「…………よっ!」

このパスコースに飛んでいたマンチーニは、悠々とパスカットをした。

たった1人で練習を繰り返し、ドリブルの技術は佐野達からもそこそこという評価を受けていたはたて。 省29

[407]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/03/14(水) 00:28:44 ID:???
一旦ここまで。
なんだかはたてちゃんがメインみたいになってますがそんな事はなく、
前作で出てこなかったキャラなので色々と掘り下げている形となっています。
それでは。

[408]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/03/15(木) 23:51:09 ID:???
はたて「ひぅっ!?」

ガーン、と大きなショックを受けながら悲鳴を上げるはたて。
彼女の中ではとっととボールを手放してDF達に追いかけられず、
また、注目されるような事から解放されると思っていた筈が結果はパスミス。
彼女なりに精いっぱい頑張ってのパスであったが、悲しい事にそれはやはり弱弱しく。
ド下手で精度も速度もまるで無いそれを見て周囲の者たちが深い溜息を吐くのを、
彼女はその場で立ち尽くして聞くしか出来ないのであった。
省58

[409]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/03/15(木) 23:52:09 ID:???
バルトロメオ「くそっ、二人がかりなら!」
カルネバーレ「止められると思うか!?」

ダダッ! バッ!! ガシィイッ!!

モゼ「だ、駄目だ……」
佐野「(うげ、やっぱあいつ見た目通り競り合いに強い……上に案外ジャンプ力もあるぞ!?)」

体格がいい上に跳躍力も人並み以上にはあるカルネバーレ。
2人がかりで阻みに来たバルトロメオ達をあっさりと蹴散らしながら空中でボールを確保すると、
そのまま脇目も振らずドリブルで中央を突き進む。 省37

[410]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/03/15(木) 23:53:41 ID:???
横からスライディングタックルにやってきたお燐を、強引に吹き飛ばしながら更にカルネバーレは突き進む。
やはりスピードだけは完全に欠如しているが、パワーについては疑う余地も無い。
このままでは一気にシュートチャンスを作られてしまうと佐野は慌てて守備陣に指示を飛ばし、
これを受けて守備陣もカルネバーレの危険性をよく知っているのだろうすぐさまプレスをかけに向かう。

シュタタタタッ!!
省57

[411]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/03/15(木) 23:55:07 ID:???
直接ぶつかるのではなくパス相手にならと、思い切って飛び出したはたて。
そのスピードはやはり速く、彼女の突き出した足は辛うじてボールに触れて軌道を変えた。

カルネバーレ「(……俺自身、あまりパスが得意という訳ではないのもあるがそれでも触れたか。
        身体の使い方がてんでバラバラだが……守備がそこまで苦手という訳ではないか?)」
はたて「うぃ、うぃひひ……(なんでこのゴリラ私じっと見てるの!? 食べる気!?)」
省48


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