※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ 現行スレ 投票 最新20

1- レス

【貴族の傲慢】異邦人モリサキ2【傭兵の意地】


[465]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/09/07(金) 00:46:16 ID:???
「あ、ごめん、つい!」

ぎゅう、と胸に抱えていた森崎の頭を慌てて解放した陽子が、小さく舌を出す。
茶目っ気のある仕草が意外と似合っている。

「ほら、ちゃんと名前呼んでもらえるのってすっごく久しぶりだし、……やっぱり嬉しいから。
 お姉さん、調子に乗っちゃった」

もしかすると、それほど歳は離れていないのかもしれない。
そんなことを考える森崎の前で居住まいを正した陽子が、改めて礼をする。
省37

[466]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/09/07(金) 00:47:17 ID:???
慌てて陽子を押しとどめる森崎。

「あら、どうしたの?」
「いきなり言われても何がなんだかわかんねえよ!」

悲鳴のような声音で抗議する森崎に、しかし陽子はしれっとした顔で言う。

「このくらいの書類仕事はサクッと片付けなきゃダメよ。
 これからはこういうこと、貴方が全部やっていかなきゃいけないのよ? 隊長さん」
「いや……でもよ、物事には手順とか、修練とか、な」

しどろもどろに言う森崎。 省36

[467]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/09/07(金) 00:48:24 ID:???
******


「うう……明日っから数字の山が襲ってくるのか……。いきなり気が重いぜ……」
『あはは、まあ頑張ってね』

くるりと舞う相方に返事も返さず、とぼとぼと俯いて歩く森崎の目には周囲の光景が映っていない。
もしきちんと周りを見ながら歩いていれば、あるいは違う未来が待っていたかもしれない。
だが今この時、森崎に待っていたのは甲高い呼び声とふわりとした感触であった。

「―――お兄ちゃんっ!」
「うおぅっ!?」
省25

[468]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/09/07(金) 00:49:24 ID:???
「ねえねえ、聞いたよ! 戦争でいっぱい、カツヤクしたんだよね!
 すっご〜い! カッコいいねえ〜!」
「おう、ありがとな……」

大きな瞳をきらきらと輝かせながら賞賛の雨を降らせるロリィに適当な礼を返しながら、
森崎がふと辺りを見回す。

「そういえば、今日はレズリーは一緒じゃないのか?」
「え、お姉ちゃん? いるよ?」

あっさりと返される。
しかし、もう一度見渡してもキャラウェイ通りの人波にレズリーの姿は見当たらない。 省39

[469]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/09/07(金) 00:50:25 ID:???
「あ、お姉ちゃん!」

ロリィが指差すのに振り返れば亜麻色の髪と、やや吊り上がった瞳。
レズリー・ロピカーナその人である。
しかし今日はなぜか、その鋭い瞳が右に左に泳いでいる。

「おう、レズリー。夏至祭以来だな」
「よ、よぅ、モリサキ。……無事だったみたいだな」
「ま、ちったあ怪我もしたけどな。おかげさんで、もう大丈夫だぜ」

むん、と力こぶを作ってみせれば、ロリィがわあいとはしゃいでその腕にぶら下がる。 省25

[470]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/09/07(金) 00:52:34 ID:???
「戦争で大活躍だったんだってな、隊長にもなったって聞いたぜ、街の噂の的だよ」
「おい、レズリー……?」
「忙しそうだな、きっと忙しいんだろうな、うんそうだろ、この後も予定がびっしりだよな」
「いや、別に……」
「忙しいって言えよ!」
「いきなりキレんなよ……」

どうにも挙動が怪しい。
記憶の中のレズリーという少女はもっと大人びた、森崎自身にはやけに噛み付いてくるものの
どこか冷めた印象を与える存在のはずだった。

「お前今日、ヘンじゃないか……?」 省25

[471]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/09/07(金) 00:53:35 ID:???
痺れるような激痛が、森崎の舌を止めた。
痛覚は、足先からやってきていた。
滲む涙を拭って見やれば、そこにはレズリーの履くアンクルブーツ。
どうやら踵で思い切り踏まれたらしい。

「お、お前な……」
「黙ってろ!」

針のような視線と刺すような言葉。
これでこそレズリー、と妙な納得をした森崎の目に、きらきらと煌めくものが映る。
手を組んでこちらを見上げる、ロリィの瞳であった。

「お洒落なバーかあ……」
省29

[472]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/09/07(金) 00:54:36 ID:???
「ロ、ロリィはまだ子供だから酒場には入れないんだ。大人になってからな」
「そうなんだあ……でもお姉ちゃんとかお兄ちゃんは、いっつも行ってるんだよね?」
「そ、そうだよ。アタシらくらいになれば、もう顔パスさ。な?」

と、そこで言葉を切ってちらりと森崎に目線を送るレズリー。
額に汗の珠が浮かんでいるのは、暑さのためばかりではあるまい。

「……そういうことか」

ようやく合点がいったように頷き、小さくため息をつく森崎。 省28

[473]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/09/07(金) 00:56:42 ID:qowjHo82

*選択

A 「ワインだろ。ヴァン=トルキア産の赤がお気に入りだって言ってたじゃないか」 助け舟を出す

B 「最近はアドヴォカートにハマってるって言ってなかったか?
   ……あれ? ところでアドヴォカートって何だっけ、レズリー?」 悪ノリする


森崎の行動としてどれか一つを選択して下さい。
その際【選択理由】を必ず付記していただくようお願いいたします。
期限は『9/7 24:00』です。


******

省11

[474]さら ◆KYCgbi9lqI :2012/09/07(金) 10:20:12 ID:???
Aレズリーに恩を売りつつ、俺はワインも良いがビールの方が好きだがね、と自らの趣向を言っておきたいですね。


0ch BBS 2007-01-24