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【一筋の】きれぼしサッカー2【光明】


[27]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/01/09(金) 22:35:00 ID:OACCMH4E
ピエールの人知れぬ苦悩が生まれてから1年後。

フランスサッカー協会はユース世代の選手達を一層強化するため、
主だった選手をイル=ド=フランス地域圏のイヴリーヌ県に位置する
クレールフォンテーヌ国立研究所ユースアカデミーへ招集し、集中強化合宿を実施した。

ピエールとルブランも当然に招集され、共に練習を行う事となった。

ピエール「(ダメだ!どうしても消えない……どうしてだ!)」
省36

[28]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/01/09(金) 22:38:03 ID:OACCMH4E
ピエール「ハアッ、ハアッ、ハアッ………」

正規のトレーニングメニューを終えた後での数時間もの自主的な訓練を終了させ、
息の荒いままにピエールは自分の部屋へ戻ろうとしていた。
これ程までに時間をかけた理由の1つが出来る限りルブランと顔を合わせる時間を少なくしようとした事にある。

ピエール「(部屋に戻ったらすぐにシャワーだ!そうすれば20分は顔を合わせずに済む……)」

この時のピエールにとっては不運な事に、ユースアカデミーの部屋は2人部屋となっている。 省46

[29]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/01/09(金) 22:43:38 ID:OACCMH4E
1年前のピエールであれば、馬鹿げた妄想だと一笑し、そのまま忘れていたであろう。
だがその1年間、自分は同性愛者であるとの疑念に苦しみ、少しずつ認めざるを得ないまでに追い詰められ
もがき苦しんでいたピエールにとって、藁でもよいから掴むものが欲しかった状態であった。

ルブランに気づかれぬようこっそりとその場から離れ、ルブランのバッグを開いた。
中に手を付けようとした際、勝手に他人のバッグを物色する事への罪悪感を感じ躊躇したが、 省42

[30]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/01/09(金) 22:52:09 ID:OACCMH4E
そうして感情を発散させた後、物品を元通りにバッグに戻して何事も無かったかのようにベッドに腰掛けた時、
ルブラン、いやルブランと名乗っている娘が、浴室から姿を現した。

ルブラン「あ、ピエール、戻ってきたんだ。良かったらシャワー浴びる?結構汗かいてるし」
ピエール「あ、ああ、そうする、ありがとう(いけない、気取られないようにしなければ)」
ルブラン「使ったばかりだから気持ちいいよ(何かピエール、練習の時より元気になっているような……?)」
省51

[31]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/01/09(金) 23:02:29 ID:OACCMH4E
―――――――――――――
―――――――――
――――――

あずみ「そう…なの……」

常人が言えば他愛もない勘違い話で終わっただろうが、
あずみはピエールの告白に対し、うっとりと聞き惚れていた。
ピエールから発せられるものは言葉ではなく、真心の音楽である。
沁みわたるようにあずみの心に届き、前々から抱いていた敬意と好感を愛へと昇華させた。
省38

[32]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/01/09(金) 23:04:31 ID:OACCMH4E
あずみ・ピエール「!?」

告白が成就した瞬間、突然に成り行きを眺めていたナポレオンが大笑した。

ピエール「なんだナポレオン、何か不満でもあるというのか!」

ナポレオン「違げえよピエール、今日俺達は初優勝した、そのチームを率いた男と思っていたキャプテンは女だった、
      その女にいきなりピエールが告白してすんなりと相手もOKした!今日は何て傑作な日だ!」
省48

[33]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/01/09(金) 23:07:58 ID:OACCMH4E
放送「こ、これは一体どうしたのでしょうか?両キャプテンが向かい合い
   何か話をしたと思えば、両チームの選手達が一斉に歓声を上げています」

ナポレオン「よーし祝福はそれ位にして、新郎新婦を無事に宿舎へ送り届けるんだ、お前らも援護しろ!」

モーリス「え、援護?」

ナポレオン「そうだ、このスタジアムにもピエール命のムカつく女どもがうじゃうじゃいる!
      そいつらが暴徒化する前に逃がしてやるんだ、急げ!」
省26

[34]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/01/09(金) 23:09:09 ID:OACCMH4E
フィールド上の婚約から数年後、ピエール家の所有するとある森林で、ピエールとあずみは2人きりの散歩を楽しんでいた。

あずみ「久しぶりね、こうして誰の目も気にせずに2人だけでいられるのって」

ピエール「そうだな、もしかしたらもう1年も、外でアズミと一緒にいていないかもしれない」

あずみ「エルとの結婚式の前後はひどかったからね。式場なんて、招待客よりガードマンの方が多かったんじゃあないかしら」

ピエール「あの事については済まなかった…」
省31

[35]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/01/09(金) 23:14:12 ID:OACCMH4E
真剣な、そして若干顔を張りつめていくピエールの顔を、あずみは眺める。

ピエール「アズミがシャンゼリゼに入団する前に、君は日本人学校に通っていた。その学校のクラスメートの1人にミサキがいた。
     日本サッカーの主要人物で、現在はキャプテンになっている、タロー・ミサキだ」

あずみ「うん」

ピエール「君とミサキは3年間にわたって親しく過ごしていた。
     親友、いや、恋人同然の付き合いをしていてサッカーの事もほとんど彼から学んだと聞いた」
省20

[36]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/01/09(金) 23:17:38 ID:OACCMH4E
あずみ「岬くんは素晴らしい人だけど、あなたは素敵な人だからよ」

ぱあっとした一点の曇りもない笑顔でピエールにほほえむあずみを見て、衝動的にピエールはあずみを抱き締める。

ピエール「可愛い!可愛い!可愛い!!
    (そうだ、これ程素敵な人を幸せにしていれば、ミサキも納得してくれるかもしれない)」

あずみ「ピエール……(暖かい……気持ちいい……)」

うっとりとしながらピエールの胸に頬を寄せていた時、あずみのお腹から軽い衝撃が響いてきた。
省14

[37]きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/01/09(金) 23:26:10 ID:OACCMH4E

…以上であずみ×ピエールの埋めネタは終わりです。
書いていて背中がむず痒くなるような、照れ恥ずかしくなりながら、それでも楽しんで書くことができました。
この埋めネタを書くきっかけとなった、前スレの789様、神引きありがとうございました。
ちなみに、引いたのを見た当時は物凄く落ち込んでしまいましたが、後々考えてみると、
後の展開を考えると2人がくっつかない方が都合がいいという事に気づき、複雑な気持ちになっていました。
省21


0ch BBS 2007-01-24