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【秋空模様の】鈴仙奮闘記36【仏蘭西人形】


[825]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/26(日) 12:48:07 ID:???
*****


反町「あの……穣子さん」

穣子「一樹君。……ほんとに来てくれたんだね。良かった……」

――反町は試合終了間際に告げられた言葉に従い、夜の校舎で穣子と一緒に居た。
そよ風が木を撫でる音と虫の鳴き声以外に音が無く、
窓の外から覗かせる月と星以外に光が無い世界にたった二人で、他の人は消えてしまったように思えた。

穣子「今日、勝てて良かったね……」

反町「ええ。そりゃあもう。皆のお蔭だとしか言いようが無いです」
省28

[826]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/26(日) 12:49:58 ID:???
――と、言った所で一旦ここまでです。

[827]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/26(日) 18:02:36 ID:???

反町「そんな。どう、してそんな事言うんですか。俺達、今まで楽しくやって来たのに……」

だから反町は珍しく感情的になって問いただした。自分は勿論、穣子の事を大切に思っている。
そもそも反町が今ここで修行を続けているのも、穣子と静葉を守りたいという想いがあってこそだ。
だからこそ、反町はそんな自分の想いすら否定しようとする穣子の真意が知りたかった。

穣子「……これまでの学校生活とかさ。今日の試合とかさ、見てて思ったんだよ。 省60

[828]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/26(日) 18:03:39 ID:???

反町は穣子を否定できなかった。幻想郷で二人と暮らしている時は実感できなかったが、
彼は今まさに、世界から断絶されようとしているのだ。

幻想郷と外界との往来が激しい現状においてはピンと来ない問題ではあるが、
反町はかつて妖怪の山の天狗達から、現状がイレギュラーである事は再三聞かされている。
八雲紫の――あるいは彼女を利用しようとしている『純狐』の――計略や鈴仙の活躍により、
幻想郷の結界が希薄化・崩壊したため、今だけはこうして容易に幻想郷と外界を行き来できる。 省31

[829]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/26(日) 18:04:59 ID:???

*****

指導教官「……と、言う訳だ。間もなく彼らを送るバスが来るから、
      それまで皆は、彼らとの最後の時間を過ごして欲しいと思う」

クラスメート「「「「はーい」」」」

反町「(……何時の間にか話が終わってる。結局、俺はあれから何も言えなかったな……)」

クラスメートの合唱を聞いて、反町は意識を現在に戻した。
あれから穣子とは殆ど口を聞けておらず、偶に話す事があっても、どこかよそよそしくぎこちない。 省23

[830]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/26(日) 18:49:02 ID:???

ピエール「ソリマチ、サナエ、秋姉妹の二人、そしてアリスさん。
     俺は君たちに色々教えて貰ったような気がするよ。
     だから、ここで改めて礼を言いたい」

アリス「(感謝されるのは嬉しいけれど、どうしてこの期に及んで私だけさん付けでよそよそしいのぉ……?)」

ルスト「俺は結局、最期まで足手纏いだったな。でも、次にある大会ではこうはいかないぞ?」

穣子「うん。楽しみにしてるね」
省57

[831]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/26(日) 18:50:16 ID:???
一旦ここまでです。

[832]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/27(月) 00:36:10 ID:???
*****

……気付けば反町は、ひらり、はらりと紅葉の舞う場所に立っていた。
どこかで見た事があるような、しかしどこにも無いような幻想的な空間に独り居るにも関わらず、
不思議と孤独感や不安感は覚えなかった。

??「――ねぇ。キミ、寒くないの?」

そこには気付けば、一人の少女が立っていた。
銀杏を落とした川のように、さらっとして綺麗な金色の髪。
大きな鳶色の瞳は瑞々しい果実で、すらりと伸びた手足は稲の穂のようにしなやかだった。 省42

[833]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/27(月) 00:39:23 ID:???
*****

ブロロロロ……

アリス「……フランス紀行も中々悪くなかったわね。
    私としては都会派の象徴・パリに行けなかったのが心残りだけど」

早苗「パリは良いですよ! 何故ってロンドンはどんよりしてるけど、晴れたらパリですし!」

アリス「フフ……その程度の知識、私も知っているわ。カルメンは麺よりもパエリアが好きなのよね?」

早苗「おお、それを先に言われちゃうとは。アリスさんってやっぱり博識ですね! 私、尊敬しちゃいます!」
省27

[834]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/27(月) 00:40:45 ID:???
5人掛けのコンパートメントで、反町の隣に静葉は座っていた。
向こうには穣子がアリスさんと早苗の隣、反町とは斜め正面の位置で押し黙っている中。
――反町の『悩み事』を知る静葉は、穣子に悟られないような小さい声で、不意にこう囁いた。

静葉「この前の試合を思い出してみて。貴方は、貴方が思っている以上に力を持っている。
   それを正しく認識して使う事が出来るなら。……だから、自分自身を信じて。一樹君」

反町「静葉、さん……?」
省39

[835]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/27(月) 00:48:49 ID:efozeoc6
すみません、後半部分を書き直していたら今日中に終わらなかったので、続きはまた今度にします。
ただ、次のパートで反町の章は終わりにして、鈴仙の章に戻る予定です。
また、容量が500kbを越えたので、スレタイも募集させて頂きます。

【】鈴仙奮闘記37【】

の形で書いて提案して頂ければ大変嬉しいです。
次スレは、鈴仙の章に戻って、ザガロ達一行+一部スウェーデンメンバー(ブローリン等)が加わった、
サントス戦が中心になると思います。
省2


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0ch BBS 2007-01-24