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【道は】鈴仙奮闘記41【違えど】
[769]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2018/01/06(土) 15:24:00 ID:???
魅魔「ああ、そうさ。大変な事に巻き込まれたみたいだね、鈴仙」
……彼女の名は魅魔。『プロジェクト・カウンターハクレイ』の監督役にして、
鈴仙や仲間達を海外へと派遣した張本人でもある彼女は、中性的な低い声でそう答えた。
魅魔「『ハイパーカンピオーネ』は、勝利の為には何でもやる集団だ。
だけど、妖夢にせよ、鈴仙にせよ。あそこまで明け透けに、邪魔者を潰しにかかるとは思わなかった。
省71
[770]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2018/01/06(土) 15:25:37 ID:???
魅魔「……ハッキリ言って、『プロジェクト・カウンターハクレイ』の首脳陣は、あんた達に失望している。
実力だけは向上したようだが、肝心の精神力が追いついていない。
このままでは、全幻想郷選抜代表はおろか、下手な海外の代表チームにも負けてしまうのではないか……ってね。
実際のところ、リオカップ優勝は序の口の筈だった。今後のあんた達が破らなくてはならない相手と比べては、
充分低いハードルである事は間違いないんだ」
省81
[771]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2018/01/06(土) 15:26:51 ID:???
――魅魔の説明を補足すると、具体的な目的を掲げる勢力は『プロジェクト・カウンターハクレイ』だけではない。
八雲紫を首謀とする全幻想郷代表チームは、『プロジェクト・カウンターハクレイ』に真正面から勝利する事で、
逆に人間に対する、妖怪や博麗の巫女の優越性を証明したいと思っている。
また、豊聡耳神子は、『ハイパーカンピオーネ』計画を立ち上げ、自らによる幻想郷の統治体制を築く事を目的に、
省42
[772]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2018/01/06(土) 15:28:06 ID:???
鈴仙「……!」
星「ど……どういう事ですか? だって、魅魔さんは仰いましたよね? プロジェクト・カウンターハクレイの目的は、
被支配者側である人間、あるいは無名妖怪の連合軍が、支配者側である強豪妖怪及び博麗の巫女の連合軍に勝利すること。
それをきっかけに、幻想郷に蔓延る価値観を一新させること、ですって。
それで、だから私達のような、主流から外れる人妖達を募って、新チームを立ち上げたんですよね?
省67
[773]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2018/01/06(土) 15:32:35 ID:???
魅魔「……あははっ」
星「なっ……! 何がおかしいのですか!? きちんと説明してください!!」
星が声を荒げれば荒げる程、魅魔は余裕綽綽に笑って受け流す。
果てや一触即発の雰囲気にもなりかねないところで、魅魔は漸く口を開いた。
魅魔「……いや、悪いね。別に意地悪しようと思った訳じゃあないんだ。
ただ、”そこ”なんだよ。寅丸星よ。そこが、あたしが今日ここに来た一番の理由にして、
省48
[774]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2018/01/06(土) 15:33:38 ID:???
魅魔「鈴仙・優曇華院・イナバとその仲間達よ。我々『全魔界ユース』は、
1か月後に我らの主催で行われる、【魔界カップ】の出場チームとして――お前達を招待する!」
[775]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2018/01/06(土) 15:41:39 ID:???
三行まとめ
魅魔「あれ?リトルウイングズ(鈴仙)弱くね? サンパウロに負けるとかないわー解散ね」
星「いやいや解散とかおかしいでしょ。『プロジェクト・カウンターハクレイ』とかどーすんの? 私らの代わりいるの?」
魅魔「代わりに別のチーム出すし無問題。あ、最後のチャンスとして、あんたらは魔界カップに招待してやるわ」
というわけで、リオカップ編の次はジャp……魔界カップ編だ!
……と、なったところで一旦ここまでです。
省3
[776]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2018/01/08(月) 02:20:54 ID:???
鈴仙「ぜ、全魔界ユース……?」
星「ま、魔界カップ……?」
唐突に表れた単語に、鈴仙と星は揃って目を丸くする中、魅魔は補足する。
魅魔「ああ。そしてそれが、先の寅丸の質問に対する答えだ。
『お前達リトルウイングズの代わりのチームなど、存在するのか?』――する。
それが、このチーム。『全魔界ユース』である!」
星「え、ええ……? 魔界でしたら、私もかつて来た事があるので知っていますが。
省45
[777]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2018/01/08(月) 02:22:08 ID:???
鈴仙「(もしも昔聞いた噂が本当だとしたら、魅魔さんの実力は、先の全幻想郷選抜大会で戦った魔理沙以上。
もしかしたら、リオカップで戦った、ストラットや妖夢と比べても同格以上の選手って事になるけど……!?)」
魅魔「言っとくけど。助っ人はあたし一人じゃあないよ。あんたらは知ってるようだから言うけれど、
例えば、外の世界の岡崎夢美――彼女も、この計画に一枚噛んでるんだ。ヤツは間違いなく、出る」
省54
[778]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2018/01/08(月) 02:23:16 ID:???
それから魅魔は、ごく簡単に大会の概要を説明してくれた。
大会は全魔界ユースの他に3チームを招待して行われる勝ち抜きトーナメントであり、
招待されるチームとしては、鈴仙達リトルウイングズを除けば、魔界では最強クラスのクラブチームであるイヌカマッセFC。
加えて、先方の希望によって詳細は明らかにしないが、もう一チームの参加が内定しているという。
鈴仙「……話については、分かりましたけど」
一通りの説明を終えたのを確認した上で、鈴仙は改めて聞く。
省48
[779]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2018/01/08(月) 02:24:25 ID:???
***
鈴仙「……と、いうわけなの」
――それから数時間後。
鈴仙は、チームメイトの皆を自身の病室に招き入れて(星と共にメキシコに行っていた、にとりとナズーリンとも合流し)
先刻帰った魅魔から聞いた話を伝えた。
鈴仙達を切り捨てる、プロジェクト・カウンターハクレイの方針。編成された全魔界ユースチーム。
そして、起死回生のチャンスとなる、一カ月後に開催の魔界カップ……。
鈴仙の仲間達は多者多様の反応を示しながら、その話に聞き入って――。
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0ch BBS 2007-01-24