キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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銀河シュナイダー伝説9 〜出帆篇〜

1 :◆DWysPbgK.. :2011/09/30(金) 02:04:26 ID:Ypnuzet6
 人類が地球という名の辺境の惑星より銀河系という開拓の道を歩み始めて800年余。
世界は『銀河帝国』と『自由惑星同盟』という2つの勢力によりいつとも終わりのない争いを続けていた。

そこに現れし1人の人物。彼の名はカールハインツ・フォン・シュナイダー。

金髪碧眼の若者である彼はついに子爵位の内定を手にし、爵位を持つ門閥貴族の道を歩む事になる。

彼の先にあるのは門閥貴族の筆頭として自由惑星同盟の叛徒達を滅する未来か、それとも…

今はまだ若き青年である彼の未来、それを知る者は未だいない。

                              銀河の歴史がまた1ページ…

過去スレ
銀河シュナイダー伝説8 〜集結篇〜
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1315228098/
銀河シュナイダー伝説7 〜琢磨篇〜
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1314288999/
銀河シュナイダー伝説6 〜切磋篇〜
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1312889688/
銀河シュナイダー伝説5 〜求道篇〜
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1300034158/
銀河シュナイダー伝説4 〜岐路篇〜
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1298468514/
銀河シュナイダー伝説3 〜小星篇〜
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1296506795/
銀河シュナイダー伝説2 〜青雲篇〜
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1294392924/
銀河シュナイダー伝説1 〜黎明篇〜
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1291283308/

151 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/04(火) 21:19:40 ID:G990W74Q
正直かなりきつめ→スペード9

それ以外 ナイトハルト・デューター・ミュラー

???「ナイトハルト・デューター・ミュラー!」

わーーわーーーわーーー
  
  わーーーーわーーーーーわーーーー
 
         わーーーーわーーーーわーーーー

一瞬にして歓声が沸きあがる。

シュナイダー(……仕方ないな)

先月の総合検定の結果でもほとんどぶっちぎり1位の彼である。これで文句があるというのは
よほどのクレーマーだろう。

元々、首席である事を半分諦めていた彼にとってそれは受け入れなければならない現実だった。

〜〜〜

???「これにて卒業式を閉幕します」

それから様々な訓示や役にも立たない祝電を終えると、最後に帝国軍歌を斉唱し、最後の宴は
終わりをむかえるのであった。

〜〜〜

152 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/04(火) 21:20:53 ID:G990W74Q
〜〜〜

カルツ「これにて仕舞いじゃな」

任官式へと向う直前、シュナイダーの周りには数人の男達が群がっていた。

メッツァ「…俺はこのまま故郷のツェルマットへ帰る。あんまり待たせるのも悪いしな」

彼らの中で数少ないの彼女もちである彼は、地方有人惑星の駐在武官といういたって平凡な道を
選んだようだ。といっても、彼の能力から考えればエリート街道をまっしぐらなのは
間違いないだろう。

アルテミュラー「卿もか。私も自治領へもどる。…カルツはどうするんだ?」

カルツ「ワシか?ワシはエル・ファシルじゃ」

こともなげに答えるカルツ。しかし、エル・ファシルといえばつい最近新たに占領した土地であり、
あのイゼルローンよりも更に先。つまり、同盟領のに接する最前線である。

シュナイダー「カルツ……どうして?」

カルツ「なんじゃ、心配しとるんか?大丈夫じゃ。ちょちょいと出世してくるだけぜよ」

心配する皆をよそにこんな時までくわえている爪楊枝を面白そうに上下させながら安心させようと
務める。

153 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/04(火) 21:21:53 ID:G990W74Q
シュナイダー(俺が…カルツを副官にしなかったからか?)

いや、多分カルツ自身それは期待していなかっただろう。もし、それを期待するのであれば
副官的なスキルを覚えるはずであり、シュナイダーの知るところ、それがあるようには見えなかった。

シュナイダー「私は艦隊の一艦長だ。どこに配属されるかは辞令書待ちだが」

その辞令書も数十分後には手渡され、その足で子爵位を得る簡易式礼典の後に移動することに
なるだろう。

メッツァ「見事に全員ばらばらだな。…だがもし、ツェルマットへ来る事があれば尋ねてきてくれ。
コーヒーぐらいはご馳走しよう」

そういい残すとあっさりと踵を返す職人気質の男。どうやらこういうしんみりする場面は得意では
ないようであった。

アルテミュラー「そうだな。私もそろそろ行かないとシャトルに間に合わないか」

軍からの出向書をいち早く手に入れていた彼は任官式へ行く理由も義務も無く、ファーナや
エマーリンクといった数人の旧友と共に自分の星へと消え去っていく。

カルツ「シュナイダー…。確かにマリーちゃんを守ることも大切じゃ。じゃが、ワシにとっては
おぬしも同じくらい、いや、それ以上に大切である事を忘れんでおってくれ。くれぐれも
無茶はするなよ」

全員がいなくなったことでようやく本音を伝える気になったのだろう。カルツは一瞬だけ
にやけているようにも見える細目を真面目なものとすると、そういいながらやはり消えていくのだった。

〜〜〜

154 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/04(火) 21:22:53 ID:G990W74Q
〜〜〜

ヘルダー「次は、シュナイダー子爵だね」

任官指揮というのは全員まとめて行うにはあまりにも人数が多いため、同じ所属になるグループ
ごとに行われる事になる。

シュナイダーはその中の一つに入れられると、半ば流れ作業で行われていた辞令書配布の場に
立ち会うことになる。

シュナイダー「ハ!カールハインツ・フォン・シュナイダー。ただいま到着いたしました!」

敬礼と共に目の前のよく知る男の言葉を待つ。

ヘルダー「まずは、これを」

カラン…

そういいながら人を殺すための道具を渡される。77式正銃…一般的にブラスターと呼ばれるものの
最新モデルであり、一般的に士官専用ブラスターと呼ばれるものである。

出力そのものはほとんど変わらないもののカートリッジから出力される閃光の数は通常のものよりも
多く、そして照準機能の誤差が一般に出回るものよりも精密に調整されているため腕さえ確かならば
殺傷力は同系の銃の中では最も秀でているものの一つである。

155 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/04(火) 21:23:54 ID:G990W74Q
シュナイダー「ハッ!確かに受領いたしました!」

ヘルダー「そんな畏まらなくてもいいですよ。どうせこんなものはおまけです。護身用以上の
効果なんて期待できませんし。」

そういいながら本命である辞令書を読み上げる。

ヘルダー「カールハインツ・フォン・シュナイダー中尉は駆逐艦『メイアフラウ』の艦長として
ゲルハルト・アーデルンカンツ艦隊への合流を命ずる。」

短い文章ではあるが、それには当初予定通り艦長をして艦隊への配属を命令させる文だった。

シュナイダー「謹んで受領いたします!」

士官学校でも学ぶ礼法を持って両手で辞令書を受け取るシュナイダー。しかし、
中尉という立場ゆえに駆逐艦という小さな艦の艦長でしかないという事実にどうしたものかという
思惑が隠されていた。

☆☆☆

駆逐艦『メイアフラウ』の艦長となりました。

士官専用ブラスターを手に入れました。銃撃戦時、命中率に+5のボーナスがつきます

〜〜〜

156 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/04(火) 21:24:55 ID:G990W74Q
〜〜〜

ヘルダー「そして、用紙にあった副官の件だがね…」

そういいながら簡単な履歴書を封筒から出してくる元教官。

いつもの容姿検定→! card

! cardのスペースを抜きコピペってください。

出た数値がそのまま副官の容姿となります。

157 :森崎名無しさん:2011/10/04(火) 21:25:12 ID:???
いつもの容姿検定→ スペードQ

158 :森崎名無しさん:2011/10/04(火) 21:25:28 ID:???
おお美人だ!

159 :森崎名無しさん:2011/10/04(火) 21:57:46 ID:???
美形かもわからんぞ
*なお容姿と能力は反比例

160 :森崎名無しさん:2011/10/04(火) 21:59:29 ID:???
いや、女性であることは確定してるからw

161 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/04(火) 22:25:49 ID:G990W74Q
>>158
珍しく?女運がありますね。

>>159
ああ、男装の麗人もいいかもしれませんw

>>160
はい。そうですね。

いつもの容姿検定→スペードQ

封筒から出された履歴書には様々な情報が記載されていた。

ヘルダー「実際に合流するのは『メイアフラウ』内でしょうが、円滑な関係をいち早く築くためにも
彼女のデータは頭に入れておくべきでしょう」

しかし、それらのデータよりも印象的なものがあった。3Dホログラフに表示された彼女の全体像。

まるでエメラルドを思わせるような深い緑に輝く瞳と、ややブラウンがかった栗毛の髪は、彼女の
色素の薄い肌によくマッチしており、もし貴族の中に彼女がまぎれていたとしても彼女の美しさに
何の支障も無いように思われた。

162 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/04(火) 22:26:52 ID:G990W74Q
シュナイダー(…まあ、だからといって能力に問題があるようでは論外だが)

そう思いながらホログラフから目を離し、履歴書の中身に目をやっていくと、士官学校の下部組織に
あたる専科学校の運営部門でかなりの成績を出している少女で今年18歳。一般的な専科学校生と
同じ准尉であった。

ヘルダー「子爵の立場に相応しい女性を探し出すのは難しかったようですよ。では、貴方は
これから用があるでしょうから、面倒な手続きは全てこちらでしておきます。
至急ノイエ・サンスーシへ向ってください。」

そういわれるとあっさりと返されることになる。

〜〜〜

時間にして45分。士官学校と最も壮麗な皇帝の玉座の位置はそんなに遠くない位置にあった。

第36代皇帝フリードリヒ4世。四半世紀前に銀河帝国皇帝の地位に着いた彼は既に50という年を
大きく過ぎており、まだ18歳でしかないマリーやアンネローゼの親と言っても問題の無い年齢差であった。

しかし、まだ60には遠く及ばないはずである彼は既に老人のような面立ちをしており、やや童顔である
マリーとは爺と孫のような関係といっても良い。

163 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/04(火) 22:27:55 ID:G990W74Q
シュナイダー(………)

今、目の前にいる男はつまるところ彼からマリーを奪い去った男である。しかし、シュナイダーが
子爵位を得ることが出来るようになったのも、こうして門閥の道を歩む事が出来るようになったのも、
なにより、マリーというかけがえの無いものを守ってくれているのも彼であり、彼を恨む事は出来ない。

シュナイダー(…だが、個人を許す事は出来ても制度そのものを許して良いのだろうか?)

知ってしまった事実。王や貴族が甘い汁を吸うためにどんな過去があったのか…そして、今からも
それは変わらないであろう。

シュナイダー(だが、私が…貴族であるということは、少なからず弱者から搾取するということか…)

不意に矛盾に気付く。自分が憎む制度そのものに自分から飛び込もうというのだ。

シュナイダー(………私が貴族になる事のよって得る富は、農奴階級や一般市民より搾り取ったもの。
…いいのか?それで?)

ブンブン!と首を振るシュナイダー。今はそんな事を思っている場合ではない。目の前にいる老人に
傅くシュナイダーはこの間に何があったのかを思い出せないまま、子爵位を得るのだった。

〜〜〜

164 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/04(火) 22:29:10 ID:G990W74Q
〜〜〜

フリードリヒ4世「そちはマリーの兄であったな」

シュナイダー「御意」

フリードリヒ4世「これより空へ向うのであろう。構わぬ、妹姫に会ってゆけ」

きっと、彼からの餞のつもりなのだろう。最後にそう述べると、よろよろと危なっかしい足取りで
退出していく。

シュナイダー(妹に会いに行くにも許可が要る…か)

彼女は皇帝の所有品であるかのような扱いにやや苛立ちながらも通された宮殿の西苑へと向う。

〜〜〜

165 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/04(火) 22:30:43 ID:G990W74Q
そこは皇帝の寵姫たちのための空間であり、そこだけでも小さな街と同じくらいの大きさがあった。

医者や高級文官などの一部を除き、男子禁制であるが故に付き添いの文官もいつの間にか消え去り、
ここからは1人である。

シュナイダー(確か聞いた話ではこのまままっすぐ行けば着くとのことだが…)

移動手段はランド・カーとなるのだが、既に運転が出来るようになった彼は…

どうしますか?
A.当然まっすぐ行く。
B.少し北よりの道を行く。
C.少し南よりの道を行く。
D.その他

先にID表示で2票入ったものを選択します。

166 :森崎名無しさん:2011/10/04(火) 22:32:01 ID:hD0V+L9U
A

167 :森崎名無しさん:2011/10/04(火) 22:35:02 ID:???
アンネローゼ側の寄り道をしたいけどどっちだっけ?

168 :森崎名無しさん:2011/10/04(火) 22:56:12 ID:pPbkNzjk
A

なるべく調べてみたが、位置情報はないなあ…。
そうでなくても、ここで【妹にすぐあいに行かない】のはやばい。

169 :森崎名無しさん:2011/10/04(火) 23:56:32 ID:???
BとCはどっちかがアンネローゼで、どっちかがベーネミュンデだったと思うよw
判定次第では時間オーバーとか有り得るし真っすぐ行って正解。

170 :森崎名無しさん:2011/10/05(水) 00:04:09 ID:???
タイムオーバーまでいかなくとも、ここまで「真っ先に妹を選ばない」選択をしてきたことで
行動理念が大きく揺らいでるからねえ。

171 :森崎名無しさん:2011/10/05(水) 00:10:32 ID:???
うん。将来的な事を考えたらここはアンネローゼにあっておきたいんだけど、
それよりはまず行動理念を補強する数少ないチャンスを補強するほうが大事。
ここはまあ、これまでのツケを払ったものだと思っておこう。

172 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/05(水) 00:11:00 ID:4gvioZwQ
>>167
どちらかですよ。1/2なので挑戦するのもありかもしれません。

>>168
まあ、わざとわからない表現をさせていますからね。これで湖畔とか立派な屋敷とか
書いちゃうともろバレなのでw

>>169
はい。そんなに焦っても何もいいことなんてありませんよ。
わからない時は知っている人に聞けばいいというのは、中の人が何度も書いてますね。

>>170
yes!BとCは罠です。


A.当然まっすぐ行く。

シュナイダー(下手に道を変えると迷う可能性もあるしな)

基本的によく手入れのされた庭園やのどかなあぜ道が続く西苑だが、時折森林などの視界の悪い
場所もある。道に不慣れな事も考慮してまっすぐ道を進む事にする。

〜〜〜

173 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/05(水) 00:12:24 ID:4gvioZwQ
〜〜〜

そこは草原に囲まれ、花々の咲き乱れる小さな庭とそれに似つかわしい小さな純白な屋敷だった。

シュナイダー(屋敷のセンスはまともなままだな。よかった…)

妹のセンスはどちらかというと少女趣味である。それが自身に過分な地位と権力が与えられた時、
精神がねじれたり突如成金の拝金主義に変わったというのではあまりにやるせない。

しかしそれは杞憂であったようで、彼女は何歳になっても彼女のままであったようだ。

〜〜〜

マリー「お兄様〜!」

タッタッタ、と駆けながら春風と共に飛んでくる美少女。

黄金に煌く細い髪が陽光に反射し、まるで光を背負っているようにも見える。

シュナイダー「マリーか。息災だったか?」

帝国臣民として、ある程度節度を持った言葉で挨拶を交わそうとするが、

マリー「兄様。マリーと2人っきりの時はそんなつまらない格式はいらないのです」

ばふっと蒲公英色のエプロンドレスのまま飛びついてくるくるまわり、そんな事をいう。

174 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/05(水) 00:13:24 ID:4gvioZwQ
シュナイダー「そうか…すまなかったな、マリー。元気にしていたか?」

昔の…まだ何も知らない少年の頃のように、いとおしい妹の細く輝く光を優しく撫でながら、
ようやく彼は、彼の仮面を脱ぎ去る。

マリー「あ、そうそう。アンネローゼ様からケルシーのケーキを戴いたの。紅茶を用意するから
テラスでいただきましょう」

ようやく兄が兄へと戻った事に大満足した彼女はビスクドールのような染み一つ無い顔に満面の
笑みを浮かばせそう誘うのだった。

〜〜〜

クライネルト伯爵夫人の庭園はまるで小人のそれのように小さく可愛らしいものだった。

シュナイダー「他の屋敷に比べると随分と小さいようだが…不都合はないのか?」

思わずそんな事を聞いてしまうシュナイダー。

彼の見るところ、マリーの屋敷の使用人は首筋で切りそろえた黒髪の少女が1人いるだけで
主人のいないシュナイダー本邸よりも人数は少ない。

175 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/05(水) 00:14:59 ID:4gvioZwQ
マリー「うん、大丈夫。あんまり大きいとお掃除が大変だから」

久しぶりに兄とただ2人で話すことがよほど嬉しいのか、妹姫は体全体で喜びを表しながら
そう返事をする。

シュナイダー「掃除?そんなものはメイドにでも…」

マリーに入れてもらった紅茶を口に含みながらそう口にするシュナイダー。口の中の紅茶には
何種類かのハーブが入っているようで、僅かに鼻腔へさわやかな風が吹きぬける。

マリー「だめよ。自分の事は自分でする!お父様の教えでしょう?」

年のころに比べて小さくたおやかな指先を揺らしながら答える。

シュナイダー「変わらないな。マリーは」

この僅か5年でどこまでも変わってしまったカールハインツは自分よりも大きく運命が変わった
彼女が変わっていないことに眩しさすら感じる。

マリー「お兄様も変わらないよ。だってこうして私に会いにきてくれたでしょ?」

ケルシーのケーキに舌鼓を打ちながら嬉しそうに答える。

シュナイダー(変わらない…か。確かに彼女と共にいれば私は変わらない…いや、変わった自分すら
ただの兄へと戻る事ができるようだ)

彼女の笑顔は自分にとってどんなに大切なものだったのか、最も基本的な事を思い出すシュナイダーだった。

〜〜〜

176 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/05(水) 00:16:03 ID:4gvioZwQ
〜〜〜

シュナイダー(………さて、これからどうしよう?)

ケーキも食べ終わり、妹姫がニコニコしながらこちらをのぞいて、時折満足そうにもふー!と
しているのを何年ぶりかの優しい瞳でみつめながら…

どうしますか?
A.今日は心行くまでマリーと話しをする。
B.最近困った事はないか?と尋ねてみる。
C.アンネローゼさまとは仲が良いのか聞いてみる。
D.そういえばあのメイドさんはなにものなんだ?と聞いてみる。
E.この暮らしに不満は無いのか聞いてみる。
F.その他

先にID表示で2票入ったものを選択します。

177 :森崎名無しさん:2011/10/05(水) 00:20:19 ID:50eAjAyk

アンネローゼと仲がいいのはすばらしいが、
ここはとにかくマリーポイントを上げておこう…

178 :森崎名無しさん:2011/10/05(水) 00:22:51 ID:6Z4jibsQ
A
目的は全てはマリーのためだからマリー以外を優先することはありえないな

179 :森崎名無しさん:2011/10/05(水) 00:24:13 ID:???
マリーを満喫した後ならそこから派生して
アンネローゼを気にしてもおかしくないと思うのだが、
(妹の友人が気になるのは普通の心の動きだ)
今はその前段階だからねえ。

180 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/05(水) 00:53:36 ID:4gvioZwQ
>>177
はい。2人の性格上、仲が悪くなる確率は1/53以下なので仲良しさんです。

>>178
そうですね。現在の思想を維持するためには忘れてはいけない事の一つです。

>>179
実は、2年のマリーの輿入れの際、シュナイダー自身が『マリーを守るためにアンネローゼを利用する』
と宣誓しているので彼女に関してのみはマリーと同じくらい優先しても大丈夫です。
但しその場合、シュナイダーは『アンネローゼを矢面に立たせる』ことを重点に考えますが。

ただマリーとアンネローゼが仲が良いとわかり、自分もそれに納得してしまえば、あのラインハルトですら
ヴェスパトーレ男爵夫人には頭が上がらなくなったようにマリーを困らせないためにもその思想は
徐々に軟化していきます。


A.今日は心行くまでマリーと話しをする。

シュナイダー「そうだな、今日は久しぶりの二人っきりだ。」

マリー「うん。シノもいるけどね」

ちらりとメイドさんを見ると彼女は我がことのように微笑み、邪魔者は消え去りますよ、とばかりに
視界から消えていく。

181 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/05(水) 00:54:36 ID:4gvioZwQ
シュナイダー「それにしてもマリーが輿入れされて6年か…」

マリー「うん。お兄ちゃんがグンジンさんになるなんてびっくりしちゃったよ。」

まさか自分のためだとは思いもよらない彼女は他人事のようにそう驚いてみせる。

シュナイダー「まあ、な。父上には手に職をつけるように言われていたから丁度いいと思ったんだが」

だが、シュナイダーには妹がそれに気づかない…いや、もしかしたら気付かない振りをしている
だけかもしれないのだが、それが嬉しい。

もし、自分のために人生を狂わせてしまったのだと彼女が知れば、きっとこの春の日差しのような
笑顔はもう見ることは出来なくなってしまうだろう。それは自分が最も厭う事であり回避しなければ
ならない事実であった。

マリー「そうなんだ。…ねえ、こんな事聞くのは本当はいけないんだろうケド…思い切って
聞いちゃうね。お兄ちゃん、私の力が欲しい?」

それは彼女の持つ絶対的な権力。王の后や寵姫の親族がその権力により大将軍や摂政になるということは
古今東西珍しい事ではない。もし、彼女が進んでシュナイダーへ力を注ぎ込むのであれば恐らく
今の微妙なパワーバランスは刷新され、新しい秩序が生まれていくだろう。

182 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/05(水) 00:57:41 ID:4gvioZwQ
しかし、権力を欲した女の未来はえてして不幸なものである。彼女を権力闘争に巻き込むという事実は
シュナイダーにとって身を削る思いであり、決して即答できるものではなかった。

シュナイダー(………)

どうしますか?
A.皇帝の寵姫としての力を存分に振るってもらう。
B.いや…極力彼女の手を煩わせないように妹には頼らない。
C.その他

先にID表示で2票入ったものを選択します。

183 :森崎名無しさん:2011/10/05(水) 01:00:02 ID:6Z4jibsQ
B
力は必要だけどそれはマリーを守るためであってマリーが
苦しむ可能性がある選択は自ら進むべき道にはないはず

184 :森崎名無しさん:2011/10/05(水) 01:06:36 ID:50eAjAyk

このAの何が怖いって、マリーが権力の愉悦を知るのが一番怖い。
「状況は人格に影響を与える」ってのがこのスレのルールの一つだもの。

185 :森崎名無しさん:2011/10/05(水) 01:53:08 ID:???
これはまあ、罠の形をした状況確認だよねw

186 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/05(水) 02:59:16 ID:4gvioZwQ
>>183
はい。満点の回答です。シュナイダーの手段と目的が逆になる最大級の罠です。

>>184
そうですね。マリーさんから見た回答としてはこちらも満点です。権力には麻薬以上の
中毒性と快楽性があります。精神的に幼い(?)が故にその甘さを知らない彼女ですが
知ってしまえば抜け出すのはほぼ不可能でしょう。
それこそシュナイダーの危惧する『権力を欲して不幸になる末路』ですね。

>>185
確かにこの展開からAを選ぶには相当の勇気が必要でしょうw


B.いや…極力彼女の手を煩わせないように彼女には頼らない。


シュナイダー「いや…。マリーの心遣いは嬉しいが、だが、…いやだからこそそれは駄目だ」

魅力的な誘いではあるが、ここは自らを最大限に律し、諭すように優しく拒絶する兄。

187 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/05(水) 03:00:16 ID:4gvioZwQ
マリー「そう…。そうよね、ベル兄さんも似たようなことをいっていたわ。たしか…
『マリーがそんな事を気にすることが俺には辛い。本当に大切な物を得るための戦いだから』って」

シュナイダー(兄上がそんな事を……?まさか、同じことを思っていたのか?)

厳密に言うとシュナイダーの思想と、兄ベルンハルトの思想は近い様で遠い。だが、マリーの少ない言葉
ではそこまで理解する事など出来ない二人はなんとなく兄弟だなぁ…と思うのだった。

☆☆☆

マリーとの関係がぐぐーんと上がりました。

また、マリーから心づくし分だけ人脈が増えました。
●人脈2195 → 2495

ベルンハルトおよびルディとの関係も確定し、その分人脈が増えました。
●人脈2495 → 3195

また、ここで士官学生時代の『知己2人』『友人15人』『好意8人』『信頼2人』
の分の人脈もカウントされます。
●人脈3195 → 3625  となりました。

〜〜〜

188 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/05(水) 03:01:16 ID:4gvioZwQ
〜〜〜

こうして嵐の如く過ぎた3月1日もようやく終わろうとしていた。

この日の夜半過ぎ、ようやく典礼省預かりとなっていたシュナイダー子爵家の各資産の解凍及び
今後得られる有価証券や、さまざまな優遇処置がされた国債など…そしてなにより屋敷の正式な
当主としての記帳もおわり、ようやく彼は名実ともにシュナイダー子爵と呼ばれるものになった。

シュナイダー(シュナイダー子爵家への恩給が毎年102900帝国マルク。しかもこの額は
税の掛からない特別公費。更に様々な証券から得られる配当金。…因みに中尉の年収は
戦時特別交付金を除けば約30000マルク。……悪くないな)

正直金勘定は得意ではないため、父の残した帳簿を参考に様々な計算をしていくシュナイダー。

シュナイダー子爵家からシューマッハ伯爵家へ移行する際に、有効な証券の半分は持っていかれている
という事実を、『持っていかれた』とおもうか『半分も残していてくれた』と受け取るかは個人の
自由であるが、とにかく、毎年何もせずにかなりの額を得ることが出来るというわけである。

これを単なる資産として浪費していくか、これを資金として運用していくか、それがこれからの
行く末を決めるのかもしれない。

☆☆☆

189 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/05(水) 03:02:16 ID:4gvioZwQ
☆☆☆

テンプレにあるとおり、ここからは所持金ではなく資産という考え方に変わります。

シュナイダーは、毎年国庫と自身の給料である『一時資産13』と、今までシュナイダー子爵家が
溜め込んだ証券や国債によって得られた『恒久資産6』を最大限に利用する事になります。

一時資産は溜め込んでいても生活費、税金などとして必ず4月に半減するため、貯蓄には向きません。
もし貯蓄したい場合は一時資産を『交易』や『資産運用』で増やし、恒久資産化する必要が
あります。恒久資産は子爵であるシュナイダーは一時資産『17』を恒久資産『1』に変化させる事が
でき、一度恒久資産化すれば目減りする事はありません。
(一時的にどうしても資金が必要な場合は恒久資産『1』を一時資産『10』に返還させることは出来ます)

両方とも同じ『資産』として勘定するため、大きな買い物をする場合、どちらかが減っていきますが、
先に書いたように『一時資産』はいくら溜め込んでも4月には半減するので一時的な消費には
基本的にこちらを優先して使用されます。

また、恒久資産はいくら消費しても4月には『利息、利回り』として基本値へ戻ります。また、
永続的に資金が必要なものに金を出す場合、必ず『恒久資産』から消費していき、もしそれが
足りなければいくら一時資産があったとしてもそれを購入したり投資したり、結成する事はできません。

例、
一時資産を使用するもの…土地、建物、袖の下、アイテム、投機、交易、証券(恒久資産化)などなど。
恒久資産を使用するもの…投資、会員書、私兵、派閥結成、本営などなど維持費が掛かるもの。

〜〜〜

190 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/05(水) 03:03:16 ID:4gvioZwQ
〜〜〜

シュナイダー(因みに、今は本営規模『2』だから常に恒久資産が2減った状況にある。)

つまりステータス化すると以下のとおり
●身体能力84  ●格闘能力73  ●射撃能力94  ●空戦能力75
●統率能力93  ●機動能力85  ●攻撃能力95  ●守備能力85
●運営能力83  ●外交・情報収集力99       ●政治能力89
●裏工作能力85 ●人脈3625  ●一時資産13  ●恒久資産6(うち消費2)


シュナイダー(今回の本営というのはシュナイダー子爵家の屋敷の事だ。メイド長や
庭師だって霞を食べて生きているわけではない。人が生きるためにはそれなりの生活費が掛かるという
ことだな。因みに全然少ないように見えるが実際は一時資産が食い潰されるから不自由をさせているという
わけではない)

自分自身に言い聞かせるようにそう考える。

メイド長「カールハインツ様。そろそろ明日のご用意をしませんと」

気がつけば夜明けも近い。昼前には宇宙港から空へ上がらなければならないためシュナイダーは
ここでようやく一休みをすることにする。

〜〜〜

191 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/05(水) 03:04:17 ID:4gvioZwQ
〜〜〜

明けて3月2日。

まだ眠い目を擦りつつも軍人の規律として当然のように起き上がるシュナイダー。

シュナイダー(ゲルハルト・アーデルンカンツ提督。50歳手前の中将か。
一度は皇帝から貴族の称号を与えられたその手腕は平民としては凄まじいものだが、
彼の不運はその副官が裏切った事にある。たびたび横領などの不正を働いていた副官が彼が大将に
任じられた時期と同期するように脱走。幾人かの幕僚を引き連れ宇宙海賊になってしまった事だ。
これにより、一度は与えられた帝国騎士の称号は剥奪され、さらには降格。それ以降は
どんなに功績を挙げても昇格人事に顔を出さなくなった…ということか)

自身の情報収集能力は伊達ではない。資産の管理の片手間でそこまで調べ上げることに成功する。

シュナイダー(だが、その能力に不満は無いな。)

纏め上げた資料を常に携帯している総合端末に入力させると、そこでようやくランド・カーに
乗り込み、新たな自分の家へと向うのであった。

〜〜〜

192 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/05(水) 03:06:20 ID:4gvioZwQ
ということで、士官学校篇はここまで。以降、士官篇が始まります。

と、その前に、この物語(卒業直前、直後)のサイドBをいくつかご紹介しようと思います。

基本的にここで知ったことはシュナイダーが知らないことなので物語に関わらせることは上手く話を
展開させないと不可能ですが、この物語のほかの一面や可能性を知る事が出来るかもしれません。

誰の物語が見たいですか?
A.オスヴァルト・メッツァ、故郷へ帰る。
B.マティアス・フォン・アルテミュラー、帰還。
C.フーベルト・フォン・エッフェンベルクの華麗な一日。
D.ルルーシュ・ランペルージの謎。
E.ヨハン・リーベルトの望み。
F.ナイトハルト・デューター・ミュラーとフェザーン。
G.陸戦隊のギュンター・キスリング
H.その他

このうちで3名の物語を書きます。
お一人様最大3つ記号を選択してください。ID表示で2票入った順に書いていきます。
※カルツは前回の外伝でモリサキの敵として登場したので今回は却下です。
また、再開前までに票が集まってない場合は集まったものだけが選択されます。

193 :森崎名無しさん:2011/10/05(水) 03:11:09 ID:50eAjAyk
BDH
おー、上官は【海賊殺し】かー。そういえばこいつはあのシリーズじゃ珍しいドイツ人だな。
(ドイツが世界の大きな動きにかかわりようがなかった時代の話だし)
キャラとして好きだし、上手いこと付き合っていきたいところだね

194 :193:2011/10/05(水) 03:13:56 ID:50eAjAyk
まちがえました。BDFでお願いします

195 :森崎名無しさん:2011/10/05(水) 06:01:09 ID:EGF1Ps/g
BDF

196 :森崎名無しさん:2011/10/05(水) 08:02:11 ID:???
>>193
貴族だけに流石にいい所に配属されたな。
提督の指揮だったら相手が余程のチートでもない限り、
艦隊全滅とかの心配はしなくて良さそうだ。

197 :森崎名無しさん:2011/10/05(水) 11:03:13 ID:???
裏工作の数値って95じゃないかな?

198 :森崎名無しさん:2011/10/05(水) 11:24:12 ID:???
げ、俺Wはスウェーデンだけやってないんだよなw
近いうちにDSでやり直してこよう

199 :森崎名無しさん:2011/10/05(水) 16:32:07 ID:???
一区切りということでいくつか質問させてください。答えられないものはすいません、スルー願います。
・【ズボラ】はとりあえず回避できたということでいいですか?
・今後も【ズボラ】発生の可能性は残りますか(他の能力の伸びに対して運営が伸びなかった場合)
・その場合、その時点で運営を伸ばせば【ズボラ】はきえますか?
・最終的な学生時代の人脈は『知己2人』『友人15人』『好意8人』『信頼2人』でしたが、
 これはスレ主の見込み的には多いですか、少ないですか。
 個人的にはせめてあと一人は信頼が欲しかったところですが。
・ついでにシュナの最終能力についても、高いか低いか当初見込みとの差があったら。

200 :森崎名無しさん:2011/10/05(水) 20:45:46 ID:???
ところでアーデルン「カンツ」になってるのはワザとなんだろうか…

201 :森崎名無しさん:2011/10/05(水) 20:54:17 ID:???
せっかく黙ってたのに…w

202 :銀シュナ:2011/10/05(水) 21:36:18 ID:???
選択肢が無いため投下が遅くなりそうなので、レスだけ。

>>193
はい。元々はシュナイダーがろくに仲間を得ることが出来なかった時のための救済キャラの
予定だった彼を引き出してきました。
本来なら副官に裏切られる→隠居(予備役)→三顧の礼→任官という流れで手に入るキャラなので
かなりの能力を持ってますよ。

>>196
はい。余程な事が無い限り戦線崩壊にはならないと思います。
まあこのゲームは能力もですが補給戦の確保が重要なので、戦略上の欠陥があった場合は
あっさり敗北しますが。

>>197
おっと失礼。覚えてはいたのに反映させていませんでした。

>>198
まあ、あのゲームは1人クリアしちゃうとやる気が減退しますからねぇ。
ホドラムでエンディングまでむかえると彼の意外な一面を見ることが出来ますよ。

203 :銀シュナ:2011/10/05(水) 21:37:32 ID:???
>>199
・当面ズボラは回避できました。回避できなかった場合、一時資産は『半減』ではなく『0』に
なります。
・当然他の能力に比べ低い状況になれば再び発生します。几帳面な人間だって不養生をすることも
ありますし。
・あくまで比較なので運営を伸ばせば消えます。
・少ないです。友人15のうちほとんどは名無しのハンブルクのメンバーです。現時点における最大の弱点です
・シュナイダーの最終能力については何度も書いてますが想定を大きく伸ばしています。
ただ、政治能力はこんなに急いで上げる必要は無いんじゃないかな?と思いながらこなしていきましたが。
(裏工作については散々あおりましたが、それ以外については『全てが重要になる』程度に抑えて
書いていましたし)

>>200>>201
ですよねぇw知ってはいるのですが、どういうわけかカッツをカンツと書いてしまうのは
中の人の悪い癖です。メルカッツは、銀英伝の方を先に知ったので間違える事は無いのですがw

204 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/05(水) 23:59:13 ID:4gvioZwQ
B.マティアス・フォン・アルテミュラー、帰還。
D.ルルーシュ・ランペルージの謎。
F.ナイトハルト・デューター・ミュラーとフェザーン。



B.マティアス・フォン・アルテミュラー、帰還。

マティアス・フォン・アルテミュラー…名門アルテミュラー家の嫡男。が、彼の本当の父親は
既に他界しており、現在、アルテミュラー家は彼の叔父であるクライスト・フォン・アルテミュラーが
家督をついでいる。

本来ならば叔父、クライストはあくまで後見人であって本来ならば彼が成人したこの時に爵位と共に
その家督の座を返上すべきなのだが、彼の息子『パウル・フォン・アルテミュラー』の甘言によって
クライストをそそのかし、マティアスが成人する前に、正式な家督をついでしまう。

マティアスにとって、爵位自体はそれほど魅力的なものに映ってはいなかったのだが、それでも実父の
残したものである。いつかは取り返そうとも思うのだが、今まで育ててくれた恩もある。
それ故に当座はその椅子を預け、軍人への道を歩み、義兄であるパウルのよからぬ企みが
露見する前に潰そうという思惑のままに志を同じにする仲間と共にこの惑星『リグリア』に
帰ってきたのだ。

205 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 00:00:26 ID:cVrr7pfk
アルテミュラー「ただいま戻りました、父上」

エマーリンクやファーナといった腹心を背後に控えさせた彼は片膝をつき、平伏するように頭を垂れる。

クライスト「うむ。良くぞ戻ってきたなマティアス。お前には我が軍3000の兵を纏め上げて貰う」

通称『氷の宮殿』と呼ばれるアルテミュラー家代々の屋敷の主の座に座る義父は、なんとなく気後れする
かのような、しかし、信頼するような言葉でそう返答する。

彼にとって、現在の地位は自身が死ぬまでの安楽椅子であって、いずれは彼に返すものであるという
認識があり、その能力においては実の子であるパウルよりも信頼しているのだ。

アルテミュラー「御意。非才の身ながら一意専心の構えで尽力いたします」

自身の爵位を奪った男とはいえ、基本的にパウルという人格に嫌悪感を持たないアルテミュラーは、
薄紫の髪を悠然とたなびかせながら、そう返事をする。

206 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 00:01:26 ID:cVrr7pfk
???「父上。まだ若輩のマティアスに全兵権をお与えになるのですか?」

氷の宮殿の謁見の間にそういいながら乱入してくるものがいる。

それはまるで凶報の風。言葉に毒の染み込んだ棘を絡みつかせながらアルテミュラーの頬を薙ぐ。

クライスト「パウルか。ワシの言葉に依存があるというのか?」

自身の子でありながらどこか信用の置けない実子にそんな事を聞く。本来ならば、家長である
自分に意見する事など100年早いのだが、気運に流されやすく、また情を捨て切れない彼は
思わずそんな事を言ってしまう。

パウル「然り。マティアスは5年もの間、一度もこの家に戻ってはきませんでした。
それは何かやましい事があるからではないのでしょうか?」

アルテミュラーと同じ髪の色。そしてどこか似た声色。だが高潔さと気品においては大きく後れを取る
彼の言葉は毒花の花粉を撒き散らす瘴気の森のそれであり、アルテミュラーの背後で控えていた
豪放をもって知られていたボルツは思わず怒号をもって返答をしようとすが。

207 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 00:02:46 ID:cVrr7pfk
アルテミュラー「控えよボルツ!……では、兄上はわたくしが信用できないと?」

恩もあるクライストであれば冷静沈着である彼も、血を分けた従兄弟にまで同じように接する必要はない。

僅かに口調を硬質なものに変え、まるで追窮するかのように言葉を紡ぐ。

パウル「…っく。この、不肖な弟が!父上、今見たように、彼には反骨の相が見えております。
どうか私にも同じ権限を戴きたく存じ上げます」

隠そうともしない殺気でアルテミュラーを貫くが、そんなことで動じる彼ではない。それを確認した
パウルはそれがさも叛旗の印であるが如くのたまい、実の父に曲解させる。

クライスト「………よかろう。では1500づつ天頂と天下に別れ防衛の任に…」

パウル「それには及びません。既に私の判断で、王宮の回り及び都市部には配下を置いております。
弟殿にはそれ以外の場所を守っていただきましょう」

まるでその言葉を予言していたかのように蛇のような瞳でそういい含める。

208 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 00:03:55 ID:cVrr7pfk
エマーリンク「なんだと!?では、マティアス様には極点を守れといわれるのか!」

この惑星『リグリア』はテラ・フォーミングをされているとはいえ非常に寒い土地である。

人の住める場所はこの氷の宮殿が建立されている首都と赤道付近に作られた幾つかの町だけであり、
それ以外は極点と呼ばれ、人が住むにはあまりにも厳しい気候となっている。

アルテミュラー「……わかりました。では、私たちは極点の治安維持に努めましょう」

ここではいくら反抗しても無駄であると判断する。なにしろ自分たちは5年ぶりの土地、
それに比べこの義兄はその間にいくらでも武官文官を言い含める時間があったのだ。

ここで大切なのは自身の能力でも口の立つ弁舌でもない。ただ、時間の有無が勝敗を分ける。

無駄な争いは、自身を追い詰めるだけだと知るアルテミュラーは、黙って引く事で傷を最小限度に
押さえることにするのであった。

209 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 00:04:55 ID:cVrr7pfk
ファーナ(アルテミュラー様…よろしいのですか?首都と町がそのまま何万もの人質になったような
ものですよ)

無言で宮殿の中を去るアルテミュラーの背後に許婚であり、得がたい副官であるファーナがそう
声をかけてくる。

アルテミュラー(わかっている。だが、父上の病状も危うい。私がここで叛乱者として処罰されれば
誰があの兄上から民を救うというのだ。今はまだ我慢の時だ。パウルが暴走しないように
見張るものは必要だろう)

ぎゅうっと握り締められた拳は血の色を失っている。ある程度予想していたとはいえ、
アルテミュラーの将来は幾多もの困難が待ち受けているのだと、改めて思い知らされるのだった。

〜〜〜

210 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 00:05:55 ID:cVrr7pfk
〜〜〜

D.ルルーシュ・ランペルージの謎。

ルルーシュ・ランペルージ。この名前は偽名である。

彼の本当の名はルルーシュ・フォン・ゴールデンバウム。

現皇帝、フリードリヒ4世の兄である当時の皇太子リヒャルトは帝国暦452年に死を賜った。
罪状は父帝オフリート5世の弑逆(しいぎゃく)未遂。今から30年近く昔の話である。

だがそれは彼の弟、クレメンツ一派が冤罪をきせたのだと証明され、後にその罪は許される。しかし、
死んだ人間とは許されたからといって生き返るわけでもなく、本来、より直系に近いリヒャルトの
家系はそこで費えてしまう。……そのはずだった。

ナナリー「お帰りなさい。お兄様」

優しい声がルルーシュの鼓膜を震わせる。彼にとってそんなことはどうでも良いことで、
今はただこの愛らしい妹と何事も無く平穏に過ごしていく事こそ理想であった。

211 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 00:07:16 ID:cVrr7pfk
ルルーシュ「ただいまナナリー。いい子にしていたかい?」

盲目の少女。

歩く事も立つ事も出来ず、ただ暗闇の世界で声を聞き、言葉を発する事しか出来ない憐れな少女。
全てはこの忌まわしい家系ゆえの罪で、そういう意味ではどうでも良いことではなく彼は恨んでいた。

ナナリー「はい。お兄様をお待ちしている間に折り鶴を織っていたのです。よく出来ていますか?」

目の見えない彼女は自分の作ったものを見ることが出来ない。それは『義眼』という技術が発達した今でも
変わらない事実であり、それ故にナナリーの言葉は疑問系が多い。

ルルーシュ「ああ、よく出来ている。不思議なものだな。ただの正方形の紙がこんな綺麗なものを作る。」

恨みも辛みも全ては心の奥底。彼女にとってこの世界は優しいものでなければならず、ルルーシュは
彼女の前ではどこまでも優しい仮面を被っていた。


212 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 00:08:17 ID:cVrr7pfk
ナナリー「よかったあ。ミレイさんにお願いしたんですけど自分ではよくわからなくって…」

そうはにかむ優しい少女。長い亜麻色の髪がその心を表すかのように優しく揺れている。

ルルーシュ「大丈夫だよ、これからはいつでも一緒だ。」

安心させるように…否、自分を安心させるようにそう言葉を紡ぐ。

と、そんな会話に乱入者が。

ミレイ「ルル、お帰り。」

彼女の名前はミレイ・フォン・アシュフォード。アシュフォード家の一人娘で現在は彼らを保護している
立場にある。…つまり彼女はルルーシュの秘密を知る数少ない理解者でもある。

213 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 00:09:19 ID:cVrr7pfk
ルルーシュ「会長、お久しぶりです!元気にしていましたか?」

理解者であるが故に心からゆとりを持つゴールデンバウム王朝の隠された後継者。

ミレイ「まあね。今は中尉さんよ、ランペルージ少尉。」

ビッと敬礼をして茶化す。

ルルーシュ「ハ!アシュフォード中尉!」

まるで子供の戯事のように同じく敬礼すると、誰とも無く噴出してしまい、三人仲良く笑いあうのだった。

〜〜〜

214 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 00:10:21 ID:cVrr7pfk
〜〜〜

F.ナイトハルト・デューター・ミュラーとフェザーン。

479年度卒業生代表である、ナイトハルト・デューター・ミュラー。

彼は様々な部署からの引き合いの後、どういうわけかフェザーン駐在弁務官事務所の駐在武官補という
待遇でフェザーン回廊唯一の有人惑星、フェザーンに勤務する事になった。

文官「ここからは基本的に武器の携帯は禁止なのでブラスターはお預かりします」

言動と所作は身分に対して過大に恭しいものであったが、そこには有無を言わせぬ強さがあり、
拒否する事は不可能であった。

〜〜〜

彼にとってはつまらない毎日が過ぎる。もちろん行うべきデスクワークは毎日が膨大であり、それに
集中していれば一瞬にして一日が過ぎてしまうのだが、軍人としてそれは不本意であり、本当に
何で自分がここに招聘されたのだろうかと疑問は尽きない。

215 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 00:11:22 ID:cVrr7pfk
ミュラー「上の考えは自分には理解しがたい事…ということか」

別段失点を犯した覚えも無い。それにこの部署での扱いは中尉としては格段の待遇であり、
まるで接待を受けている気分になる事も一度や二度ではない。

ミュラー(…つまりはそういうことなのか?)

ようやくそう思い始めたころ、ようやく事態に変更が起きる。

???「君がミュラー中尉だね。話には聞いている」

弁務官事務所にやってきたのは色黒の大男。文官にしてはしまった体付きをしているが、その所作や
言動から、彼は武官ではなく文官である事が見て取れる。

ミュラー「…貴方は?」

スキンヘッドのやや鋭い目つきの男に遠慮なく尋ねる。

216 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 00:12:22 ID:cVrr7pfk
???「失礼した。私の名はルビンスキー。アドリアン・ルビンスキーというものだ。今はしがない
補佐官をしている。」

力強い声は自身の表れなのだろうか?彼は威風堂々ミュラーを直視する。

ミュラー「補佐官殿でしたか。失礼しました。」

補佐官という名前だけでは箔はないのだが、このフェザーンにおいて補佐官というのは
フェザーン自治領主の補佐官…つまり実質的なナンバー2であることを示していた。

ミュラー「それで、私に何の御用ですか?」

運命が戸を叩く音がする。恐らくこの数ヶ月間はミュラーがどういった人物かを見定める
期間だったのだろう。どうやら知らぬ間にそれに合格した彼は、ようやく自分の運命が
大きく変わる音を聞くのだった。

〜〜〜


217 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 00:14:07 ID:cVrr7pfk
〜〜〜

〜〜〜

〜〜〜

うとうととしてしまうのはあまりなれない宇宙酔いのせいだろうか?

無重力の世界自体は、フライング・サッカーにも使われているドーム内でいくらでも体験しているため
慣れていないはずはないのだが、真の宇宙とは黒く、静寂で、そして無慈悲であった。

アナウンス「レンテンベルク要塞まで残り3分。乗船の皆様は手荷物を忘れぬようお願いいたします」

恐らく普段は民間にも貸し出しているのだろう。如何にもなテープガイダンスが鳴り響く。

シュナイダー(長かったな。)

首都星オーディンからこのレンテンベルク要塞までは片道で3週間。直進距離を連続ワープで
移動するのであればもっと速くに着くのだろうが、この小さな輸送艦にはそんな機能はついておらず、
時には補給のため、時には乗員の健康管理のため、何度かの寄港を繰り返した後、ようやく
ゲルハルト・アーデルンカッツ提督の率いる艦隊との合流ポイントであるレンテンベルク要塞
にたどり着く。

218 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 00:15:12 ID:cVrr7pfk
遮光フィールドの張られた窓の外には勾玉のような形状をした要塞からガイドビーコンが
送られてきており、無音の世界で輸送艦とそれを護衛する数隻の巡航艦が引き寄せられる。

周りを見ると自分と同じようにアーデルンカッツ艦隊に配属されることになった幾多もの新米の士官と、
そのついでに移動させられたのであろう幾人かのベテランを思わせる強面に人達。

ベテラン勢は馴れたものなのだろう。手早く準備をすると再び重力の井戸に落ちることを予想し、
自分の座席についているシートベルトを着用する。

…ドスン……

シュナイダー(回りを見ていて助かったな)

突如発生したGに新米の士官たちがしたたかに背中や腰を打ち付ける中、シュナイダーはあっさりと
その中を潜り抜け、ついに士官としての第一歩を踏みしめるのだった。

〜〜〜

219 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 00:16:13 ID:cVrr7pfk
〜〜〜

???「モニカ・クロイツァー准尉であります!」

背筋の伸びた教本どおりの敬礼で迎え入れるのは、履歴書に載っていた少女であった。

それはホログラフで見るよりも華奢に見え、尚且つ透けていたグラフィックに肉質を与えたものであり、
ありていに言えば美人であった。

シュナイダー(………さて、何事も初めが肝心だ。どう返事しようか?)

どうしますか?
A.カールハインツ・フォン・シュナイダー中尉だ。よろしくな。無難に挨拶をする。
B.すまないが君の命を預からせてもらう。少し気障に構えてみる。
C.なんだ、女か。自分で指定したはずなのに何故か落胆してみせる。
D.成績表は見せてもらった、中々に優秀みたいだな。褒めてみる。
E.男ばかりの職場につかせてしまいすまない。いきなり謝る。
F.チェンジ!冗談をいってみる。
G.背筋を伸ばしても胸は目立たないな。と内心で思ってみる。
H.その他

先にID表示で2票入ったものを選択します。

220 :森崎名無しさん:2011/10/06(木) 00:19:11 ID:y3gQhm1g
A
あー、前にも予想はあったけど、リヒャルトの血筋かあ。どう活用してくるかね。
あくまで貴族(皇族)の意識を持っているなら、共闘もできそうなものだが。

ちなみに大航海時代ですが、Wはキャラによって地域を回る順番が違うので、
まだ複数キャラ攻略しやすいと思います。昔のはちょいキツいですねw

221 :森崎名無しさん:2011/10/06(木) 00:22:37 ID:Xki1bGD+
A

222 :森崎名無しさん:2011/10/06(木) 00:31:09 ID:???
Gなんて選んだらナイフ飛んでくるんじゃないかw

223 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 01:31:46 ID:cVrr7pfk
>>220
まあ、ルルの立ち位置はここしかありませんからね。
前皇太子の嫡孫。つまり、彼に父親がいても問題ありませんし……いや、多分死んでますがw

大航海時代は2週目以降のマリアを除いてすべてアフリカ→新大陸→インド洋→東南アジア(ここで少し分岐)
→東アジア→地中海→北海の順番でクリアしましたw
というか新大陸内の交易及び、新大陸⇔アフリカ間の交易が便利すぎです。一年ほど頑張ればすぐに
戦列艦が買えちゃうから、悪魔を打つ矢(うろ覚え)と奇跡のペンダント(うろおぼえ)を
とれば基本的に海戦で負けることはありませんし。インド洋で望遠鏡と天球儀を取ればもっと簡単ですね。

>>222
実際に口にするわけではないのである程度は大丈夫です。まあ、上官なのでその気になれば
パワハラ、セクハラし放題ですし。(基本的に完全な男性社会です)

224 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 01:32:48 ID:cVrr7pfk
A.カールハインツ・フォン・シュナイダー中尉だ。よろしくな。無難に挨拶をする。

こういうとき奇をてらわないのがシュナイダーの長所であった。

簡単に自己紹介をすると、よろしくなと言葉を沿え、早速辞令書に書かれていた自身に用意された
艦へと向う。

〜〜〜

モニカ「これが、この艦『メイアフラウ』のデータです。」

要塞内の移動エレベーターの中、シュナイダーから一歩引いたところでカツカツと小気味の良い
軍靴の音を響かせ着いてくる少女が緊張を隠せないまま資料を渡してくる。

メイア・フラウ(旧式駆逐艦)
耐久力 380 機動力 70 索敵能力40 バリア力40 装甲値 10 消費資材50
最大積載量 400
武装
光子魚雷(弾数4) 最適射程(3)攻撃力190 通常射程(2)攻撃力150 
通常ビーム(弾数∞)最適射程(2)攻撃力165 通常射程(1)攻撃力120
対空機銃(弾数20)最適射程(0)攻撃力100(対艦載機戦のみ攻撃力200)

225 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 01:33:48 ID:cVrr7pfk
シュナイダー(……予想以上のポンコツだな。巡航艦レベルとなら戦いようはあるだろうが、
高速戦艦や通常戦艦が敵に回った場合、逃げの一手しかないか)

いざとなればコネを使ってもっと良い艦を手配する必要性も感じていると、ついに自分の始めての
艦と対面することになる。

全長約200メートル、全幅約40メートル、全高約50メートル。そして乗員はシュナイダーと
副官のモニカを合わせても僅か26名。やや老朽化されたその側部には認識票も兼ねた
帝国紋章の背面に人魚をあしらったペイントが書かれている。それがこの艦の全てであり、
シュナイダーが預かるものの全てであった。

〜〜〜

226 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 01:34:50 ID:cVrr7pfk
艦橋に上がるシュナイダー。流石にそこは帝国式の装飾が施されており、ブリッジから見る
巨大スクリーンや遮光フィールドによって有害光線を打ち消された艦外確認も十分に出来るものだった。

迷いの海の航海長→! card

ミサイル発射の水雷長→! card

武器管制の砲術長→! card

ボロ船の機関長→! card

お一人様1行ずつ! cardのスペースを抜きコピペってください。

KもしくはJOKERがでた場合は名ありが、Qの場合は名無しですが能力はそこそこ以上なものが
登場します。

227 :森崎名無しさん:2011/10/06(木) 01:35:17 ID:???
迷いの海の航海長→ スペードQ

228 :森崎名無しさん:2011/10/06(木) 01:35:40 ID:???
ミサイル発射の水雷長→ ダイヤ5

229 :森崎名無しさん:2011/10/06(木) 01:36:29 ID:???
武器管制の砲術長→ クラブK


230 :森崎名無しさん:2011/10/06(木) 01:37:01 ID:???
ボロ船の機関長→ ハート9

231 :森崎名無しさん:2011/10/06(木) 01:41:29 ID:???
お、名有り1+有能名無し1とは幸先いい。

232 :森崎名無しさん:2011/10/06(木) 01:47:25 ID:???
上出来、上出来。

233 :銀シュナ:2011/10/06(木) 01:53:22 ID:???
なかなかよい結果になったところで今日はここまで。
おやすみなさい。

234 :森崎名無しさん:2011/10/06(木) 07:19:36 ID:???
ぐうの音も出ないほど有能な部下
マリーさん、どれだけお兄ちゃんへの心配りを……

235 :森崎名無しさん:2011/10/06(木) 12:02:00 ID:???
ルルーシュは現時点で玉座簒奪や打倒を考えているのだろうか?
生徒会ともっと親しくしといたらラインハルトも怖くないくらいの勢力に属せたかな…

236 :森崎名無しさん:2011/10/06(木) 12:17:55 ID:???
いや、このスレは負け戦に厳しいから。
もし黒の騎士団ルートがあったとしても、ヨハンルートほどじゃないにせよかなりの高難度、
それもダイス運よりプレイヤーの練度を要求される類の厳しさになったと予想。

237 :森崎名無しさん:2011/10/06(木) 19:15:00 ID:???
しかし>>202の説明的にやりようによっては、
副官や参謀待遇でゲルハルトを加入させられたとしたら少しもったいな気もするなぁ
それと砲術長の名有りは誰になるんだろうか?
提督の艦隊的にシャルルとかが来るのか、それともオリキャラか別作品からの参入か…

238 :森崎名無しさん:2011/10/06(木) 19:18:51 ID:???
ラインハルトが出世後にかつての上司を引き込んでいったように、
【今後部下に出来る可能性のある親しい知り合い枠】としてスレ主が救済措置をくれたってことだと思うよ?
逆に言うと、現在はそのくらい人脈が狭い。優秀な人材と多く知り合いたいものだ。

239 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 20:42:21 ID:cVrr7pfk
>>234
そんなに有能な人物はJOKERか、せめてダイヤKですw

>>235
え〜と、先の文にかいてますが、今の状況こそルルーシュにとっての理想です。
なので、彼は現時点で簒奪も打倒も考えていません。
その理由は何度か書いたようにシュナイダーがものすごく中途半端な時期に接触したためでもあります。

>>236
なんといってもキーポイントとなる『スザク』が登場していませんからね。
彼にとってはナナリーとロロが平穏無事に過ごしているのであれば誰に噛み付く事もありません。

>>237
いえいえ、あくまで予備役(隠居)だったものが現役になっただけです。彼は今の王朝では
絶対に出世できない特異なキャラ設定なので、後で引き入れる事も出来ますよ。
(三顧の礼がなくなった分簡単になったと思っても大丈夫です)

>>238
はい。金髪さんも外伝(OVA)でいろんな人と出会っていますよね。
シュナイダーさんの出不精も少しは軽減されると良いのですが…

と、本来ならば、先日の再開時に書くはずだったことを。

240 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 20:43:45 ID:cVrr7pfk
!!CAUTION!!

長いチュートリアルも終わり、今回からが本番になります。

ここからはゲームバランスは絶対値として設定しており、皆さんの判断が不味かったからといって
救済が起きたりゲームバランスが緩和される事はありません。

死ぬ時は死にますし、死んだ人物の復活や、やり直しは(任意リセットを除き)絶対にありません。
(致命的なミスがあった場合は当然やり直しとします)

また人の命は儚く、たとえ主要人物の一人であっても脱出する暇も無く戦艦が破壊されれば
確実に死にますし、そうでなくとも毒を盛られただけでも、ブラスターで胸を貫かれただけでも、
不意な死は常に隣り合わせとなります。

故に、人が死ぬゲームを見たくない場合、そっとこのページを閉じてください。

それが、恐らく皆様の、そして中の人のためにもなると思います。

因みにシュナイダーの取ったルートは総合的に見て中の人設定でいうところの5段階中4番目。
得られる権力の強大さに比例するように『ムズい』です。

目先の栄光は全て『罠』と思う程度には注意して行動しないと、すぐに孤立した存在になるのでご注意を。

241 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 20:44:46 ID:cVrr7pfk
迷いの海の航海長→スペードQ ここそこ以上な名無し。
ミサイル発射の水雷長→ダイヤ5 普通の名無し
武器管制の砲術長→クラブK 名あり
ボロ船の機関長→ハート9 普通の名無し。

航海長「久しぶりだね、シュナイダー」

そういうのはどこかで見たような気がする航海長。

シュナイダー「…たしか……君は…ゼーバルシュ、だったか?」

そう、あれはもう2年以上も前のこと。シュナイダーが3年の時のフライング・サッカー大会
一次予選に対戦した際のキャプテンであった男である。

ゼーバルシュ「覚えていてくれて光栄だね。まさかこの艦の艦長が君だったとは…運命というものは
わからないものだ」

そういいながらガシっと握手を交わすのだった。

242 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 20:46:11 ID:cVrr7pfk
水雷長「水雷長を拝命されました、グリシャ・パティッツ少尉であります!」

続いて挨拶を交わすのは水雷長を任された男。シュナイダーに見覚えはないのだがそれもそのはず、
話を聞いてみるとどうやら士官学校を卒業したのではなく戦科学校の卒業生であり、
三年間の水雷手期間を終えて一年間の再研修を経て、今年晴れて士官として再赴任してきた
男であるという事だ。

シュナイダー「僅か3年で下士官から士官入りか。中々の腕前だな」

20歳であるシュナイダーよりも2歳ほど年上の男だが、この世界では所属と階級が全てである。

そういう意味では上官であるシュナイダーは秩序の構築のためにもやや大上段の構えから言葉をかける。

パティッツ「ハッ!中尉殿もそのお噂は聞いております!叛乱軍を一兵でも多く彼の地へ送って
見せましょうぞ!」

どんな噂なんだ?と思わせる口調で堅苦しい挨拶をこなす。

243 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 20:47:11 ID:cVrr7pfk
そして…

砲術長「………ランピオン少尉です。」

敬礼と口上の形式上は何の問題もないのだが、必要以上に接触をしてこない人物が1人。

珍しい蒼髪にすらりとした長身。筋肉の均整が非常によく取れた美丈夫だが、なんとなく拒絶感に近いもの
を感じるのは気のせいだろうか?

シュナイダー「………」

シュナイダーがそれに何か対応をしようかと口を動かそうとするがそれよりも速く、

機関長「ワシはレーマン。トルベン・レーマン少尉じゃ。多分、この船の事は誰よりも詳しく
知っておるから何でもきいてくりゃれ。よろしくな中尉殿。」

まるで険悪な雰囲気になるのを防ぐかのように60を超えているであろう老人が気さくに声をかける。

244 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 20:48:11 ID:cVrr7pfk
シュナイダー「…ああ。」

やけに馴れ馴れしい平民にやや面食らいながらも、一応この翁の言葉を尊重し、それ以上の突っ込みは
やめることにする。

レーマン「まあ、ワシは現場主義じゃからな。普段は機関部の主をしておる。用があるときは
呼びつけてくれれば良いが、急を要する時は自分の足で来た方が早いぞい」

カッカッカと笑いながら早速「補修箇所がのこっとるからの」といいながら去っていく。

モニカ「以上がこの艦をそれぞれ部署を監督する総責任者です。もし、私…もしくは中尉が不在名時には
彼らが代わりに艦長代理や副官の業務もこなしますのでよろしくお願いします」

そう締め括るのだった。

245 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 20:49:16 ID:cVrr7pfk
副官 モニカ・クロイツァー准尉
●身体能力26  ●格闘能力18  ●射撃能力32  ●空戦能力10
●統率能力46  ●機動能力22  ●攻撃能力21  ●守備能力33
●運営能力96  ●外交・情報収集力78       ●政治能力52

航海長 フウェイル・ゼーバルシュ少尉
●身体能力85  ●格闘能力72  ●射撃能力90  ●空戦能力81
●統率能力88  ●機動能力82  ●攻撃能力86  ●守備能力79
●運営能力41  

水雷長 グリシャ・パティッツ少尉
●身体能力72  ●格闘能力79  ●射撃能力72  ●空戦能力61
●統率能力43  ●機動能力62  ●攻撃能力72  ●守備能力61
●運営能力30

砲術長ダヴィデ・ランピオン少尉
●身体能力88  ●格闘能力96  ●射撃能力102 ●空戦能力92
●統率能力86  ●機動能力85  ●攻撃能力92  ●守備能力86
●運営能力41

機関長 トルベン・レーマン少尉
●身体能力36  ●格闘能力68  ●射撃能力50  ●空戦能力42
●統率能力81  ●機動能力58  ●攻撃能力41  ●守備能力48
●運営能力92

が、艦橋員として加わりました。

246 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 20:50:17 ID:cVrr7pfk
また副官補正を得たため、今後シュナイダーの能力は以下のように書かれます。
●身体能力84(84) ●格闘能力73(73) ●射撃能力94(94) ●空戦能力75(75)
●統率能力93(93) ●機動能力85(85) ●攻撃能力95(95) ●守備能力85(85)
●運営能力83(90) ●外交・情報収集力99(99) ●政治能力89(89)
●裏工作能力95(95)●人脈3625  ●一時資産13  ●恒久資産6(うち消費2)
※通常表示されているものが補正値、カッコ内が基本値となります。
現在の補正値は1/2(端数切り上げ)

〜〜〜

247 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 20:51:23 ID:cVrr7pfk
〜〜〜

シュナイダー(………それにしてもやはり目立つな)

トントントンと隣を歩く少女に気を向けるシュナイダー。

もし彼が地上勤務であれば女性を副官に持つ士官というのも皆無ではない。しかし、
原則的に女性は後方勤務であることを命じられているため、シュナイダーのように『女性』であることを
直接依頼しない限り女性副官が艦に乗ることはありえない。

事実このアーデルンカッツ艦隊において副官に女性を引き連れているのは総数13500艦の中で
僅か12名。パーセンテージにして僅か0.09%に当たるのだ。

そして、シュナイダーの知らないことだがその12名のうちの7名まで…つまり、シュナイダー以外の
過半以上が貴族の副官であり情婦であるという事実が隠されていた。

248 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 20:52:24 ID:cVrr7pfk
つまり、軍上層部がこのサファイアの瞳を持つ美しい娘をシュナイダー子爵にあてがったのは
シュナイダーへ『空気を読んだ』人事であったのだ。…当然シュナイダーには迷惑以外の
なにものでもないものであったが。

モニカ「中尉、どうされましたか?」

視線がいつの間にか自分に向けられたのを知って不思議そうに尋ねるモニカ・クロイツァー准尉。

彼女もまたそのことは知らされておらず、彼のことをただ寵姫を妹に持ち、伯爵の兄を持つ
門閥貴族の1人であるという事実を知るのみでる。

シュナイダー「いや、なんでもない。」

とりあえず残り僅かしか残っていない3月はこのレンテンベルク要塞で、基礎を把握するための毎日である。
まあいいか。と思いなおし、30名にも満たない搭乗員を把握するために奔走するのだった。

〜〜〜

249 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 20:53:27 ID:cVrr7pfk
〜〜〜

ようやくゲルハルト・アーデルンカッツ提督と個人面談が出来たのは、4月に入る直前であった。

赤いカーペットの敷き詰められた広い部屋に豪華な調度品がそこかしこに納められている部屋に通される。

シュナイダー(…無駄に豪華だな。やはり中将クラスになるとこれ位は当たり前なのだろうか?)

ほぼ左遷状態であるアーデルンカッツがそんな待遇であるわけが無い。この部屋は門閥貴族である
シュナイダーのために用意された応接室であり、普段のアーデルンカッツは質実剛健、質素倹約を
旨とした良識的な人物である。

アーデルンカッツ「君がシュナイダー少尉か。まずはそこにかけたまえ」

軍人としての階級は月とすっぽんの関係である二人。幹の太いオーク材を使用したワンオフの
執政机椅子に座っているのは当然であろう。

250 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 20:54:30 ID:cVrr7pfk
シュナイダー「ハッ!」

そういいながら踏ん反りがえる…訳は無く、普通にクッションのよく効いた二人掛けの
ソファーの中心に座る。因みに今回、副官であるモニカ准尉は連れてきていない。

アーデルンカッツ「さて、私の口からいうのもおかしな話だが、卿は本来ならばこの場にいるような
人物ではない。意味はわかるな?」

つまり、貴族である彼の本心を知りたい中将。

幾分年は取っているが、ロマンスグレーという言葉の似合う精悍な顔立ちに大人の余裕がハイブリッド
された独特の表情は、老若男女を問わず、見るものを引きつける魅力というものを醸し出していた。

シュナイダー「…と、いわれると?」

しかし、シュナイダーとしてはあくまで自分の道を自分で選び取っただけであるので質問の意味が
よくわからない。

251 :銀河シュナイダー伝説:2011/10/06(木) 20:55:38 ID:cVrr7pfk
アーデルンカッツ「ふむ…ありていに言えば、卿という存在は異質なのだ。いや、気を悪くしないで
くれたまえ。人というのは立場に縛られるものだ。だが、今の時点で卿がここに来る理由も立場もない」

至極真っ当な話である。門閥貴族である彼にとって宇宙空間はあまりに平等すぎる。

旧式の駆逐艦のどてっ腹にミサイルの暴風を食らえば、逃げる間もなく彼に死の抱擁が待ち受けている。

それがもしどこかの駐留艦隊であるのならば駐留先に逃れるという貴族様ご用達の策も使えるのだが、
遠征先での戦いでは逃げ出す場所も無いのだ。それはつまり、貴族であるはずの彼が貴族であるという
特権を放棄しているということに他ならない。

アーデルンカッツ「聞いた話によると卿は自ら進んで門閥貴族となったという。つまり、この両者は
矛盾するのだよ。解るね」

両手を目の前で組み、机に両肘を落としてまるで彼を値踏みするかのように語り続ける。

シュナイダー「………」

アーデルンカッツ「ずばり聞こう。卿の望みはなんなのだ?」

返事をしないシュナイダーにその矛盾点に違いは無い事を理解した彼は直球で勝負を挑んでくる。

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