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1- レス

【しばし】ファイアーモリブレム29【別れの時】


[481]森崎名無しさん:2011/04/21(木) 01:16:00 ID:???
むしろ嫉妬パワー
撃破した相手が岬、三杉、日向だし

[482]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/04/21(木) 03:27:49 ID:???
新田ドリブルJOKER覚醒→ ダイヤ8
>ダイヤ・ハート→技+2
※新田の技が16→18に上がり、『芸術的なドリブル』(+5 1/4)を習得しました!
============
日向「速いだけのドリブルで、この俺を抜けるか!」

新田「うおおおおぉぉぉおおおおおっ!!」

シュババババッ!ババッ!

日向「(なっ…!?こ、こいつ…ここまで器用で、なおかつ力強いステップを踏めたのか!?)」

吠える新田の気迫に、日向は珍しく危険を感じた。 省36

[483]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/04/21(木) 03:28:51 ID:???
〜数ヶ月前。サンパウロFCトップチーム練習コートにて〜

その日、新田はチームメイトのジウたちと共にトップチームとユースチームの練習試合へと駆り出されていた。
現在若手とベテランの調和を目指すフロントの意向通り、有望株な若手を探すべく、
週に一回プロクラブにとっては異例の昇格を賭けた対抗試合が行われているのである。

ピッピッピイイィィィィィ!

陽子「はい、そこまで!4対0でプロチームの勝利!」
省56

[484]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/04/21(木) 03:30:15 ID:???
マウリシオ「でも、これまでの戦績は0勝5敗で合計18失点。少しも勝機が見えてこないんだよな〜」

石崎「相手の猛攻撃を止めるだけで精一杯だっつーの。なぁ新田、お前の力でなんとか1点奪って……ん?」

石崎はキョロキョロと辺りを見回してみるが、ユースチームのFWである新田の姿が見えない。
先程の試合で、プロチームのストラットにストライカーとしての差をむざむざと見せつけられ、
どこか上の空だったのが気がかりだったのだが…

陽子「あら?どうしたのかしら石崎くん」
省46

[485]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/04/21(木) 03:31:53 ID:???
ふと顔を上げると一人の少年が立っていた。年頃は自分と同じくらいだろうか。
肩に届きそうなほどの鮮やかな金髪が風に揺れるさまは、一つの芸術品のような輝きを思わせる。
先ほど転がってきたボールは彼が蹴りこんだものなのだろうか?
少年は新田の足元で止まったボールを拾おうとこちらに近づいてくる。
だが、その少年はボールを手で拾わずに器用に足先で浮き上がらせると
新田の目の前で軽やかにリズムよくリフティングを始めだしたのだ。

少年「よっ…ほっ、はっ」
省31

[486]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/04/21(木) 03:32:54 ID:???
おそらく彼もこのサンパウロ地区に数多くいるプロ候補生の一人か何かなのだろう。
おもしろい。折角だから気晴らし相手になってもらおうか。
新田は持ち前の不敵な笑みを静かに浮かべ、素早くステップを踏み少年の競り合いを避けようとする。
が。驚くほど簡単にそのボールは奪われてしまった。体が触れる感触すら感じないままに。
少年は青空のような鮮やかな色の瞳を細め、得意げな笑みを見せてくる。
こうなってしまえば、対抗心を糧に成長を続けてきた新田はもう自制が効かなくなってしまう。
省37

[487]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/04/21(木) 03:34:11 ID:???
少年「悲しいときがあったとき、サッカーをすれば忘れられる。
   楽しい気分にさせてくれる。笑顔になれる。…ある人から教わった言葉なんだ」

新田「…ふーん。笑顔、ねぇ。で、どうしてお前は俺に勝負を仕掛けてきたんだよ。
   まさか俺が一人で悲しい顔して落ち込んでいたからとでも言うのか?」

少年「……そうかも。でもそうじゃないかもね。でも、俺もそうだったから」

新田「…お前もなにか嫌なことがあったのか?」
省62

[488]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/04/21(木) 03:35:49 ID:???
少年「だから、君の場合はもう少しボールキープの時間を長めにするべきだと思うんだ」

新田「でもそれじゃあ俺の自慢のスピードが生かせない。俺にはパワーが無い分ひたすら
   相手のマークを振り切るスピードが必要になってくるんだよ」

その日、新田はゴール前に切り込めずに悪戦苦闘していることを少年に打ち明けていた。
少年は新田のドリブル特訓を買って出ると、一つ一つ丁寧に新田のドリブルを紐解いていく。
省62

[489]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/04/21(木) 03:36:54 ID:???
新田「(そうだ、思い出した!力に対抗出来るのは速さ!
   俺の最も得意とする分野じゃないか。…だけど日向さんのタックルはただの力押しだけじゃない。
   死角に入り込もうとする技術、そして素早くボールを掠め取ろうとするスピード。
   この二つの要素にも対抗できなくてはダメなんだ。そうか……ようやく君の言っていることが分かったよ!)」

バッ!

日向「ボールを寄越せ!!」

新田「(強引に体を寄せてくる気か!ここは…速度をあげる!)」

ビュンッ!
省45

[490]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/04/21(木) 03:38:30 ID:???
ガッ!

新田「技には力で対抗出来る!うおりゃあああぁぁぁぁぁっ!!!!」

ドッゴォオッ!!

日向「ば……か…な……」

新田「ありがとう……ようやく、ようやく君の言うことが理解できた!アルシオン!!」

あの何処か物静かな、けれどもサッカーに対する思いや情熱は
誰よりも熱く感じた少年も、きっと今頃どこかのプロクラブで活躍していることだろう。
日本へと帰国する寸前、新田は少年と約束している。 省41

[491]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/04/21(木) 03:40:05 ID:???
ここまで心を奪われるプレイを見たのはいつ以来だろうか。
モロドフは震える左手で額にかいた汗を拭うと、ぐんぐんと速度を上げていく新田のドリブルを目で追っていく。
モロドフだけではない。このスタジアムのほとんどの者が、今の一連の新田のプレイに心を奪われてしまっていたのだ。
気持ちを高ぶらせ、晴れやかにし、笑顔を生み出す。まさに『芸術』の名に相応しきプレイを、新田は今スタジアム中に届けているのである。
省54


0ch BBS 2007-01-24